JP2001000866A - 水処理用触媒組成物及びその触媒を用いた水処理方法 - Google Patents

水処理用触媒組成物及びその触媒を用いた水処理方法

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JP2001000866A
JP2001000866A JP11175321A JP17532199A JP2001000866A JP 2001000866 A JP2001000866 A JP 2001000866A JP 11175321 A JP11175321 A JP 11175321A JP 17532199 A JP17532199 A JP 17532199A JP 2001000866 A JP2001000866 A JP 2001000866A
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Hiroshi Hayashi
弘 林
Kazuhiro Matsubara
一博 松原
Setsuo Yamamatsu
節男 山松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原水に含まれる硝酸性窒素を、水素により速
やかにかつアンモニアの発生を抑えつつ還元分解するこ
との出来る高活性な触媒組成物及びその触媒を用いる水
処理方法を提供する。 【解決手段】 金属パラジウムと、元素比がCu≧Pd
である銅−パラジウム合金の混合物を触媒とする。 【効果】 銅−パラジウム合金により硝酸性窒素が速や
かに亜硝酸まで還元され、さらに亜硝酸が金属パラジウ
ムにより窒素まで還元分解される結果、従来技術に比べ
処理速度が大幅に加速される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は飲料水の原水に含ま
れる硝酸性窒素および亜硝酸性窒素を水素により還元分
解することの出来る触媒組成物と、その触媒を用いた水
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硝酸性窒素は、体内に入ると亜硝酸性窒
素に還元され、赤血球のヘモグロビンと結合して、特に
乳幼児に対しチアノーゼ症状を引き起こす問題物質であ
ることが知られており、又強力な発ガン性物質であるニ
トロソアミンの前駆体でもある。この為水道水の水質基
準では、硝酸性窒素の濃度は10mg/l以下と定めら
れているほか、1999年2月の中央環境審議会におい
て硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素を「水環境の汚染を通じ
人の健康に影響を及ぼすおそれがあり、水質汚濁に関す
る施策を総合的かつ有効適切に講ずる必要があると認め
られる物質」である環境基準健康項目とすることが決定
されている。
【0003】一方、水中の硝酸性窒素は、主に窒素肥料
や家畜糞尿など農業活動で排出されるアンモニア性窒素
が土壌中で酸化されて生じるとされており、特にそれら
による地下水の汚染が深刻である。環境庁発表の資料に
よると、平成9年度の地下水汚染調査の結果、調査対象
井戸の約6.5%で硝酸性窒素濃度の年間平均値が、基
準値である10mg/lを上回っており、しかもここ数
年増加の傾向にあることがわかる。
【0004】硝酸性窒素の除去技術としては、吸着法、
イオン交換法、逆浸透膜法、電気透析法、及び生物脱窒
法が実用化されている。しかしながらこのうち生物脱窒
法以外の方法では、原水より除去された硝酸性窒素は分
解されることなく、吸着又は排水に濃縮されるため、そ
の処理に問題があった。一方生物脱窒法は、ある種の微
生物が有する硝酸呼吸能力を利用するもので、硝酸性窒
素の分解が可能であるが、比較的分解速度が遅い上、通
常細菌の維持のため若干の有機物を添加する必要があ
り、特に飲料水用途を目的とする大量水処理に於いて
は、広大な処理設備が必要となる上、菌類や有機物を除
去する別の工程が脱窒工程の後段に必要となる問題があ
った。
【0005】この様な問題を解決する方法として、近
年、化学的手法により硝酸性窒素を還元分解する技術が
検討されている。例えば特開平7−185569号公報
には還元剤の存在下に触媒A成分としてMn,Fe,C
oの少なくとも1種の元素の化合物、触媒B成分として
Ti,Zr,Siの少なくとも1種の元素の化合物、触
媒C成分としてCe,W,Cu,Ag,Au,Pt,P
d,Rh,Ru,Irの少なくとも1種の元素の化合物
を含む固体触媒を用いる方法が開示されている。
【0006】又、特開平7−328646号公報および
特開平7−328653号公報には、アンモニア性窒素
を還元剤として触媒存在下に硝酸性窒素を分解する技術
が開示されている。しかしながらこれらの技術はいづれ
も100℃以上の反応温度を必要とするため多大なエネ
ルギーを要し、大量の原水を処理するには不向きであ
る。
【0007】常温での処理技術として、K−D.Vor
lopらは、Pd−Cu系の触媒をもちいて、水素ガス
により硝酸性窒素を還元分解する技術を発表している
(例えばEnvironmental Technol
ogy,16.P931−939(1993))。パラ
ジウムを単独で触媒に用いると亜硝酸を還元分解するこ
とは出来るが、硝酸を亜硝酸まで還元することは出来な
いことが知られている。
【0008】彼らは、硝酸性窒素を分解し、かつ過還元
によるアンモニアの生成を抑制するために最適な触媒
は、アルミナ担持したCu/Pd=1/4(重量比)で
あると報告している。また、A.PinterらはCu
/Pd=1/2(モル比)のCu/Pd/Al23系触
媒による硝酸性窒素の水素還元に関する詳細な検討を発
表している(例えばAIChE Journal,
.P2280−2292(1998))。
【0009】しかしながら、これらの触媒の室温におけ
る活性は約3mgNO3 -/(分・g−触媒)と報告され
ているが、この値は大量水の実用的な処理の為には低
く、有効な処理を行うには反応時間を確保するために巨
大な処理設備が必要となる問題がある。従って既存技術
には、深刻さの度合いが増しつつある飲料水などの原水
に含まれる硝酸性窒素の分解除去技術として、大量水処
理の分野で有効なものはなく、高活性な触媒の開発が切
望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、飲料水など
の原水に含まれる硝酸性窒素を常温常圧で水素により速
やかに還元分解できる触媒組成物と、その触媒を用いた
大量水処理の方法の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の課
題を解決するために鋭意研究を行った結果、硝酸性窒素
を極めて速やかに分解でき、かつアンモニアの副生を抑
えることの出来る新たな触媒系を見出し、本発明を完成
するに至った。
【0012】すなわち本発明は、以下の技術を提供する
ものである。 1.金属パラジウムと、元素比がCu≧Pdである銅−
パラジウム合金との混合物である水処理用触媒組成物。 2.担体に分散担持した金属パラジウムと、担体に分散
担持した元素比がCu≧Pdである銅−パラジウム合金
との混合物である水処理用触媒組成物。 3.単一の担体上に金属パラジウムと、元素比がCu≧
Pdである銅−パラジウム合金とを各々分散担持した水
処理用触媒組成物。 4.担体がカーボンである上記2又は3記載の水処理用
触媒組成物。 5.元素比がCu≧Pdである銅−パラジウム合金がC
3Pdである上記1〜4のいずれかに記載の水処理用
触媒組成物。
【0013】6.水中の硝酸性窒素および亜硝酸性窒素
を、触媒を用いて水素で還元分解するにあたり、金属パ
ラジウムと、元素比がCu≧Pdである銅−パラジウム
合金との混合物を触媒とすることを特徴とする水処理方
法。 7.触媒が、担体に分散担持した金属パラジウムと、元
素比がCu≧Pdである担体に分散担持した銅−パラジ
ウム合金との混合物である上記6記載の水処理方法。 8.触媒が、単一の担体上に金属パラジウムと、元素比
がCu≧Pdである銅−パラジウム合金とを各々分散担
持したものである上記6記載の水処理方法。 9.触媒の担体がカーボンである上記7又は8記載の水
処理方法。 10.該銅−パラジウム合金がCu3Pdである上記6
〜9のいずれかに記載の水処理方法。
【0014】本発明の触媒系を構成する成分の一つであ
る金属パラジウムは、硝酸性窒素の還元により生じた亜
硝酸を、アンモニアへの過還元を抑えつつ窒素へ還元分
解する役割を担う。金属パラジウムは微粉状、箔状、ス
ポンジ状などの金属単体であっても良いが、単位量当た
りの活性を上げる為に大表面積を確保出来るよう、担体
に分散担持することが好ましい。金属パラジウムを担持
する担体としては、例えばカーボン、アルミナ、シリ
カ、シリカ−アルミナ、チタニアなどの一般的な触媒担
体を挙げることが出来るが、特にカーボンを担体とする
と大きな触媒活性が得られて好ましい。
【0015】本発明の触媒系を構成するもう一方の成分
である、元素比がCu≧Pdである銅−パラジウム合金
は、硝酸性窒素を亜硝酸に還元する作用を担う。前述の
ごとく、アンモニアの副生を抑えつつ硝酸性窒素を還元
分解するため触媒としてVorlopらとPinter
らはアルミナを担体としたCu/Pdがほぼ1/2(元
素比)の触媒を提唱している。しかしながら本発明者ら
の研究によると、硝酸性窒素を亜硝酸に還元する速度
は、Pdに対するCuの割合が高いほど速くなり、元素
比でCu/Pd=3/1の触媒の反応速度は、前述の元
素比1/2の触媒に対して5倍以上、具体的には15m
gNO3 -/(分・g−触媒)以上に達する。ただし、C
u≧Pdとなる触媒を単独で用いると過還元のためアン
モニアの発生が著しく、実用には適さないことも同時に
判明した。
【0016】ところが驚くべきことに、このCu≧Pd
となる触媒と金属パラジウム触媒を併用することによ
り、高い硝酸性窒素分解速度を維持したまま、アンモニ
アの副生をも抑えうることが、本発明者らの研究により
明らかになった。この現象はCu≧Pdとなる触媒によ
る亜硝酸の還元速度がやや遅いため、硝酸性窒素の還元
で生じた亜硝酸が、金属パラジウム触媒により速やかに
窒素へ還元分解される結果であると理解できる。
【0017】銅−パラジウム合金は元素比がCu≧Pd
であれば高い硝酸性窒素分解能を有するが、特にX線回
折等によりCu3Pdと同定される成分を含む触媒にお
いて分解活性が高い。
【0018】Cu≧Pdとなる合金の製造方法に特に制
限はなく、通常の触媒調製法を採用できる。例えば元素
比でCu≧Pdとなるよう金属を溶融混合、または金属
粉末を混合焼成後還元する方法、Cu≧Pdの所定の元
素比となるよう各々の金属塩を水などの溶媒に溶解して
担体に吸着担持後焼成・還元する方法、担持パラジウム
触媒に、Cu≧Pdの所定の元素比となるよう銅塩を吸
着担持して焼成・還元する方法などを用いることが出来
る。
【0019】焼成・還元処理の温度としては200〜5
00℃の範囲が好ましく、300〜400℃の範囲がさ
らに好ましい。また還元剤としては、水素または不活性
ガスで希釈した水素が好適に用いられる。
【0020】銅−パラジウム合金についてもパラジウム
金属と同様に、表面積確保のため担体に分散担持するこ
とが好ましい。担体としては、例えばカーボン、アルミ
ナ、シリカ、シリカ−アルミナ、チタニアなどの一般的
な触媒担体を挙げることが出来るが、特にカーボンを担
体とすると大きな触媒活性が得られて好ましい。触媒を
担持する場合の、担体に対する金属成分の割合には特に
制限はないが、高度な分散担持を行うために金属成分は
担体に対して30重量%以下であることが好ましい。
【0021】担体に担持した触媒は分散度が高くなるほ
どX線回折法などによる同定が困難であるが、これらの
触媒をさらに500℃以上の高温で焼成することにより
合金相の凝集が生じて同定可能となる。また、銅及びパ
ラジウム各々単独の触媒を混合したものでは見られない
硝酸性窒素の還元分解触媒作用が発現することも、合金
相形成を証明するものである。
【0022】本発明の触媒組成物の金属パラジウムと元
素比がCu≧Pdである銅−パラジウム合金との比率
は、概ね金属成分の重量比として1:100〜100:
1の範囲であり、1:10〜10:1の範囲が好適に用
いられ、3:1〜1:5の範囲が特に好ましい。
【0023】さらに本発明者らは、特定の手法により触
媒を調製すると、一つの担体上に金属パラジウムと元素
比がCu≧Pdである銅−パラジウム合金を同時に分散
担持出来ることを見出した。この様な触媒の調製法とし
ては、例えば塩酸にパラジウムと、パラジウムに対して
元素比で1〜5倍、好ましくは2〜4倍の範囲の銅を溶
解して担体に吸着し、アルカリとホルマリンやヒドラジ
ンなどの還元剤の混合水溶液により中和還元した後、水
洗などで塩分を除去し、さらに水素含有の還元ガス雰囲
気下に200〜500℃、好ましくは300〜400℃
の温度で0.5〜10時間処理する方法、
【0024】担体に、常法により銅を分散担持した後、
銅に対して元素比で0.2〜1倍、好ましくは0.5〜
0.8倍のパラジウムを吸着法で担持後、水素含有の還
元ガス雰囲気下に200〜500℃、好ましくは300
〜400℃の温度で0.5〜10時間処理する方法等が
挙げられる。この様な方法で調製した触媒は、単独で本
発明の触媒系と同等の性能を示すが、局所分析などの結
果から本発明に包含される事が証明できる。
【0025】本発明の触媒を用いる水処理の方法は、原
水を触媒存在下に水素ガスと混合すればよく、原水に含
まれる硝酸性窒素は速やかに還元分解される。反応の温
度に特別な制限はなく、氷結しない範囲であれば原水に
温度の調節を加えることなく処理を行うことが出来る。
また反応圧力にも特に制限はなく、常圧または微加圧で
よい。
【0026】処理設備の方式には特に制限はなく、例え
ば完全混合槽型や触媒を流動床、あるいは固定床とした
設備を用いることが出来る。特に大量水処理に用いる場
合には、触媒を固定床とし、水素を上昇流、処理水を下
降流とする向流型の反応器による処理が好ましい。
【0027】処理に用いる触媒の形状にも特に制限はな
いが、例えば完全混合槽や流動床として用いる場合は粉
体が、また固定床として用いる場合は粒状や柱状などの
他、担体自身をハニカム状等触媒層による圧損失の少な
い成形体としたり、またはハニカム状などの支持体に触
媒を固定する方法が好適に用いられる。
【0028】還元に用いる水素の量は、少なくとも含有
される硝酸性窒素を完全に還元分解するため必要な量、
すなわち硝酸性窒素に対して2.5倍モル以上供給する
ことが好ましい。又、水素ガスを過剰に用いる場合、未
反応の水素ガスを循環させて再使用する方法も好適に用
いられる。
【0029】反応中の処理水のpHは4〜11の範囲が
好ましく、5〜10の範囲がさらに好ましい。pHが4
を下回ると、触媒金属の処理水への溶出が顕著となり好
ましくない。又pHが11を越えると還元反応の速度が
低下する。硝酸性窒素の還元分解では反応の進行と共に
pHが高くなる為、特に高濃度の硝酸性窒素を処理する
場合、炭酸ガスや希塩酸などにより処理水のpHを所定
の範囲に調節することが好ましい。
【0030】本発明の水処理方法は、原水中の硝酸性窒
素除去技術として単独で用いることが出来るが、砂濾過
や膜処理、オゾン酸化処理など既存の浄水技術と組み合
わせて用いれば、触媒の被毒や汚れが抑えられ、より長
時間安定した処理を行うことが出来て好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明の実施
の形態を具体的に説明する。Pd/C触媒としては、和
光純薬工業製のパラジウム−活性炭素(Pd5%)を用
いた。
【0032】
【実施例】実施例1 1.[Cu/Pd/C触媒1(Cu:Pd=2:1)]
の調製 100mlナスフラスコに硝酸銅(II)3水和物(和光
純薬工業製)1.15gをとりイオン交換水150ml
を加えて溶解する。Pd/C触媒5.05gを加えてロ
ータリーエバポレーターに取り付け、80℃まで加熱し
て水分を蒸発させた。回収物を石英製反応管に詰めて管
状炉に入れ、5%水素/窒素ガスを60ml/分の速度
で流通させながら、350℃で3時間還元処理した。
【0033】2.硝酸性窒素含有水の処理 水素ガスを入れたガスホルダーに接続した、pHメータ
ー付き平底円筒型の300mlセパラフラスコに、NO
3 -濃度として100ppmの硝酸ナトリウム水溶液20
0mlを取り、Pd/C触媒とCu/Pd/C触媒1を
各75mgを加えて20℃常圧の条件下に、攪拌しなが
らガスホルダーより水素を供給した。又反応の進行に応
じて0.04規定の塩酸を滴下して、溶液のpHが6と
なるよう調節した。所定時間毎に約1mlをサンプリン
グして、イオンクロマトにより硝酸、亜硝酸のイオン濃
度を測定した。またアンモニアはインドフェノールブル
ー法で発色させ吸光光度法にて定量した。結果を表1及
び図1に示す。
【0034】比較例1 触媒としてPd/C触媒150mgを用いる以外は実施
例1の「硝酸性窒素含有水の処理」と同じ方法、条件に
て処理を行った。結果を表1に示す。
【0035】比較例2 1.[Cu/Pd/C触媒2(Cu:Pd=1:1)]
の調製 硝酸銅(II)3水和物の添加量を0.58gとする以外
は実施例1と同じ方法、条件にて触媒の調製を行った。
触媒としてCu/Pd/C触媒2のみを150mg用い
る以外は実施例1の「硝酸性窒素含有水の処理」と同じ
方法、条件にて処理を行った。結果を表1及び図2に示
す。
【0036】比較例3 1.[Cu/Pd/C触媒3(Cu:Pd=1:2)]
の調製 硝酸銅(II)3水和物の添加量を0.29gとする以外
は実施例1と同じ方法、条件にて触媒の調製を行った。 2.硝酸性窒素含有水の処理 触媒としてCu/Pd/C触媒2のみを150mg用い
る以外は実施例1の「硝酸性窒素含有水の処理」と同じ
方法、条件にて処理を行った。結果を表1に示す。
【0037】比較例4 1.[Cu/Pd/Al23触媒(Cu:Pd=1:
2)]の調製 Pd/C触媒の代わりにPd/Al23触媒(エヌイー
ケムキャット製、Pd5%)を用い、硝酸銅(II)3水
和物の添加量を0.29gとする以外は実施例1と同じ
方法、条件にて触媒の調製を行った。 2.硝酸性窒素含有水の処理 触媒としてCu/Pd/Al23触媒のみを150mg
用いる以外は実施例1の「硝酸性窒素含有水の処理」と
同じ方法、条件にて処理を行った。結果を表1に示す。
【0038】実施例2 1.[(Pd)(Cu/Pd)/C触媒]の調製 蒸発皿に6モル/L塩酸24mlを取り、塩化銅(II)
2水和物(和光純薬工業製)1.53gとPd/C触媒
6.39gを加えて攪拌しながら90℃で蒸発濃縮し
た。30%水酸化カリウム水溶液25mlとホルマリン
水溶液15mlを加えて1日浸積後、内容物に熱水を加
えて濾過し、さらに濾液が中性となるまで熱水による洗
浄を行った。
【0039】回収物を石英の反応管に詰め、管状炉に入
れて5%水素/窒素ガスを60ml/分の速度で流通さ
せながら、350℃で3時間還元処理した。触媒に含ま
れるCuとPdの元素比は3:1である。微少領域元素
分析により、金属として合金の部分とパラジウム単独の
部分が存在することを確認した。
【0040】2.硝酸性窒素含有水の処理 触媒として(Pd)(Cu/Pd)/C触媒のみを15
0mg用いる以外は実施例1の「硝酸性窒素含有水の処
理」と同じ方法、条件にて処理を行った。結果を表1に
示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】実施例から明らかなように、本発明の触
媒組成物は従来の触媒に比べ極めて速い反応速度で硝酸
性窒素を還元分解でき、かつアンモニアの副生も抑えう
ることから、大量水処理の触媒として従来技術に対して
処理速度を大幅に加速でき、工業的に大変有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の「硝酸性窒素含有水の処理」におけ
る組成の経時変化を示すグラフである。
【図2】比較例2の「硝酸性窒素含有水の処理」におけ
る組成の経時変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D050 AA02 AB37 BA14 BC05 BC06 4G069 AA03 AA08 BA08A BA08B BA17 BB02A BB02B BC03B BC31A BC31B BC72A BC72B CA01 CA05 CA08 CA11 FC09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属パラジウムと、元素比がCu≧Pd
    である銅−パラジウム合金との混合物である水処理用触
    媒組成物。
  2. 【請求項2】 担体に分散担持した金属パラジウムと、
    担体に分散担持した元素比がCu≧Pdである銅−パラ
    ジウム合金との混合物である水処理用触媒組成物。
  3. 【請求項3】 単一の担体上に金属パラジウムと、元素
    比がCu≧Pdである銅−パラジウム合金とを各々分散
    担持した水処理用触媒組成物。
  4. 【請求項4】 担体がカーボンである請求項2又は3記
    載の水処理用触媒組成物。
  5. 【請求項5】 元素比がCu≧Pdである銅−パラジウ
    ム合金がCu3Pdである請求項1〜4のいずれかに記
    載の水処理用触媒組成物。
  6. 【請求項6】 水中の硝酸性窒素および亜硝酸性窒素
    を、触媒を用いて水素で還元分解するにあたり、金属パ
    ラジウムと、元素比がCu≧Pdである銅−パラジウム
    合金との混合物を触媒とすることを特徴とする水処理方
    法。
  7. 【請求項7】 触媒が、担体に分散担持した金属パラジ
    ウムと、元素比がCu≧Pdである担体に分散担持した
    銅−パラジウム合金との混合物である請求項6記載の水
    処理方法。
  8. 【請求項8】 触媒が、単一の担体上に金属パラジウム
    と、元素比がCu≧Pdである銅−パラジウム合金とを
    各々分散担持したものである請求項6記載の水処理方
    法。
  9. 【請求項9】 触媒の担体がカーボンである請求項7又
    は8記載の水処理方法。
  10. 【請求項10】 該銅−パラジウム合金がCu3Pdで
    ある請求項6〜9のいずれかに記載の水処理方法。
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