JP4111594B2 - 熱転写記録用シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は溶融熱転写記録用シートに関し、特にフルカラーで印字、印画する用途において、最高エネルギーにおける反射濃度の値(OD値)が高く、低エネルギー時のドット再現性に優れ、且つ高温環境下においても印字汚れが発生しない熱転写記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクシート又はインクリボンとサーマルヘッドを用い、入力信号と同時に文字や画像等の記録情報が得られる溶融型熱転写記録方式は、構造が簡単な上に、保守も容易なため、ファクシミリやワープロ等のプリンターに広く用いられている。従来、このようなプリンターには上質紙が使用されて来たが、近年の熱転写記録のフルカラー化に伴い、低エネルギーから高エネルギーに亘り印加エネルギーに幅のあるフルカラー記録においては、上質紙等の印刷用の普通紙では、溶融インクの付着力不足により微小ドットの転写が困難なため記録像に白ヌケが発生し、また最高エネルギー時の反射濃度(OD値)が低くフルカラー化に対応することができない。
【0003】
このような問題点を解決するため特公平4−62558号では、インクの転写性を高めるために断熱性の高い無機顔料を使用することを提案しているが、係る発明では無機顔料を充填することにより、インク受理層の表面に無機顔料の凹凸が生じてしまい、この凸の部分がインクリボンを擦り、そのためにインクが顔料に付着してしまい、本来印字されるべきでない部分にインクが転写してしまう「印字汚れ」が、常温環境下においてさえも発生してしまう。更に40℃以上の高温環境下になると上述の無機顔料による表面の凹凸のみならず、無機顔料の断熱性の高さによりインク受理層が蓄熱してインクが溶融し易くなり、常温環境下の時よりも印字汚れが酷くなり、とても熱転写記録用シートとしての使用に耐えられるものではなくなる。
【0004】
また、特公平5−87311号公報では、各種プリンターに対応した表面多孔性のプラスチックシートや特開平8−282137号公報では、特定の樹脂からなる多孔性インク受容層を有する溶融転写型インク受像シートが提案されているが、これらの発明は、インク受理層のバインダー樹脂を多孔質にすることによりインクの吸収能力を高めてあるので、無機顔料を全く使用しないか、若しくは従来の熱転写受像紙と比較して少ない添加量で済むために、常温環境下では上述のような無機顔料の凹凸にインクリボンが擦られることによるインク汚れは起こりづらくなる。しかし乍ら、40℃以上の高温環境下においては、インク受理層を構成する樹脂とインクの親和性の良さとサーマルヘッド及びインク受理層の蓄熱でインクが溶融し易くなることとが相俟って印字汚れが発生してしまう。
通常プリンターの保証範囲は15〜35℃、若しくは20〜30℃の温度環境が一般的であるが、夏場において空調のない密閉したスペースで印字されることも考えられるので、40℃以上の高温環境下においても印字汚れが発生せず、更に最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)が高く、低エネルギー時のドット再現性が良好な熱転写記録用シートが要望される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、上記従来の各溶融型熱転写記録用シートにおける問題点を改良し、最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)が高く、低エネルギー時の良好なドット再現性が保持される状態において、40℃以上の高温環境下においても印字汚れが発生しない新たな熱転写記録用シートを提供することを、その課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明の構成は、基材の少なくとも片面にインク受理層を有してなる記録用シートにおいて、前記受理層中に少なくとも顔料と保水性を有する界面活性剤とを含有し、前記顔料は、JIS K5101による吸油量が50cc/100g以上でモース硬度2以下の無機顔料又は前記吸油量が50cc/100g以上の有機顔料若しくは前記二種の顔料を、顔料成分中30重量%以上含有し、かつ、前記界面活性剤を、インク受理層の固形分中2〜 15 重量%含有することを特徴とするものである。
【0007】
上記界面活性剤は、リン酸エステル系界面活性剤,硫酸エステル系界面活性剤,スルホン酸系界面活性剤,ポリエーテル系界面活性剤の少なくとも1つから選ばれたものであるのが好ましい。
【0008】
即ち、従来の熱転写記録用シートは、顔料を充填するか、又はインクとの親和性の高いバインダー樹脂からなるインク受理層を形成することにより記録画像のドット再現性、インクの転写性を高める方向での研究が主であったが、本発明の発明者は、単にインクの転写性を高めるだけでは、印字汚れの発生は避けられないことから、インク受理層に使用する顔料の硬度を所定値以下に規定し、且つインク受理層とインクとの親和性を僅かに悪くするという従来にない着想の下に鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の熱転写記録用シートの構成例について詳述する。
本発明は、基材の少なくとも片面にインク受理層を設けてなる熱転写記録用シートであり、基材とインク受理層との間には適宜アンカーコート層が設けられる。
【0010】
本発明に使用される基材としては、紙又はプラスチックフィルムである。紙は、上質紙,ケント紙,コート紙等が挙げられ、特に好適に用いられるのは平滑度が100秒以上のものであり、プラスチックフィルムは特に限定されないが、好適に用いられるものとしては、ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン等のフィルム、又は、これらに空洞を含有させたフィルム、炭酸カルシウム等の無機顔料混入体等が挙げられる。
【0011】
次に、上記基材の少なくとも片面に設けられる本発明記録用シートのインク受理層は、バインダー樹脂,顔料、及び保水性を有する界面活性剤を含有している。このうちバインダー樹脂としては、インクを構成する親油性の樹脂及び/又はワックスとの親和性を考慮すると疎水性の樹脂が好ましい。このようなものとして好適に用いられるのは、飽和共重合ポリエステル,アクリル樹脂,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリアクリロニトリル,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,アルキッド樹脂,SBR,ABS樹脂等が挙げられる。
【0012】
次に顔料は、JIS K5101による吸油量が50cc/100g以上である軟らかい顔料をインク受理層中の顔料成分の30重量%以上にする。
【0013】
インク受理層に顔料を含有させるのは、溶融したインクを受容する隙間を形成するために、若しくはインクのインク受理層への付着を強固にするために有効であるが、既に述べたように顔料を充填することによるインク受理層の凹凸が印字汚れを発生させる原因となる。しかし乍ら、インク受理層を軟らかい顔料で形成すれば、インクリボンとインク受理層を形成する顔料の凸の部分とが擦れあっても、顔料が軟らかいためにインクリボンが削られることがなく、従ってインクが顔料に付着することがないので、インクがインク受理層の本来印字されるべきでない部分に転写する印字汚れが起こらない。軟らかい顔料とは、有機顔料及びモース硬度2以下の無機顔料である。ここでいうモース硬度とは、互いに引っかき合うか或いは押し込み合ってどちらが傷つくかで決められており、数字の大きい方が硬いことを示している。
【0014】
モース硬度が2以下の無機顔料としては、タルク,カオリン,焼成カオリン等が挙げられ、有機顔料としては尿素樹脂系を挙げることができる。また、低エネルギー時のドット再現性及び最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)を高くするためには、吸油量の値が50cc/100g以上であることが好ましい。吸油量が50cc/100g未満になると、サーマルヘッドからの熱エネルギーによって溶融状態になったインクを構成する樹脂及び/又はワックスを受像層上に充分に定着させることが困難となり、低濃度領域のドット再現性に支障をきたし、また最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)の低下を招く。
【0015】
以上述べたようなモース硬度が2以下で、吸油量が50cc/100g以上である無機顔料がインク受理層中の顔料成分のうち30重量%以上であれば最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)が高く、低エネルギー時の良好なドット再現性が保持される状態において、印字汚れが発生しない熱転写記録用シートが得られる。なお、この効果は、吸油量の値が50cc/100g以上の有機顔料をインク受理層中の顔料成分のうち30重量%以上含有させた場合にも得られ、また、この有機顔料と吸油量の値が50cc/100g以上でモース硬度2以下の無機顔料の二種の顔料を合わせてインク受理層中の顔料成分のうち30重量%以上含有させた場合にも得られる。
吸油量が50cc/100g以上である軟らかい顔料がインク受理層中の顔料成分のうち30重量%未満になると硬い顔料の含有率が大きくなり印字汚れが発生するか、若しくは吸油量が低い顔料の含有率が大きくなり、低濃度領域のドット再現性に支障をきたし、また最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)の低下を招くので好ましくない。インク受理層の平滑性を損なわないためにも、使用する顔料の平均粒径は0.1〜3μmで粒度が揃っているものが好ましい。
【0016】
上述の通り、吸油量が50cc/100g以上である軟らかい顔料をインク受理層中の顔料成分の30重量%以上にすることにより、最高エネルギーにおける反射濃度(OD値)が高く、低エネルギー時の良好なドット再現性が保持される状態において、常温環境下で印字汚れが発生しない熱転写記録用シートが得られる。
しかし乍ら、高温環境下においては、サーマルヘッド及びインク受理層の蓄熱によりインクが溶融し易くなり、特に親油性であるインクを構成する樹脂及び/又はワックスとの親和性が高い疎水性のバインダー樹脂を用いた時には印字汚れが発生してしまう。
【0017】
そこで本発明の熱転写記録用シートでは、インク受理層に保水性を有する界面活性剤をインク受理層中1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%、更に好ましくは4〜12重量%含有させるが、通常インク受理層を形成するバインダー樹脂は陰イオン性であるから、保水性を有する界面活性剤は陰イオン性界面活性剤か、若しくは非イオン性界面活性剤が好ましい。ここで「固形分」とは、溶媒を除いた残余の成分をいい、また、水が含まれている場合は水を除いた成分であるが、その形態は特に限定されるものではなく、以下、実施例中の記載においても同様である。
【0018】
保水性を有する界面活性剤を含有させたインク受理層は適度に湿気を帯びた状態に保持される。従って、親油性であるインクを構成する樹脂及び/又はワックスのインク受理層との親和性は含有させないものと比較して僅かに悪くなるが、それはサーマルヘッド及びインク受理層の蓄熱によって溶融し易くなったインクが、本来転写されるべきでない部分に転写されてしまう「印字汚れ」の発生を抑える程度であり、インク受理層が本来有しているインクの転写性を大きく低下させる程のものではない。
即ち、優れたインク転写性を有するインク受理層の構成に保水性を有する界面活性剤を所定量含有させることによって、初めて良好なドット再現性と最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)を充分に高いレベルに保ちつつ、40℃以上の高温環境下においても印字汚れが発生しない熱転写記録用シートが得られるのである。また、保水性を有する界面活性剤は、インク受理層を形成する顔料の表面を覆い、インク受理層とインクリボンが接した時に潤滑剤的な働きを示し、従って、顔料の凹凸によるインクリボンへの引っ掛かりを緩和して印字汚れを起りづらくする効果もある。
【0019】
このような保水性を有する界面活性剤の分子は、大きな疎水性の基と強い親水性の基とからなり、疎水性の基が小さすぎると疎水性であるバインダー樹脂との相溶性が低いためにインク受理層中で保水性を有する界面活性剤が均一に存在せず、印字汚れを抑える効果が発揮されない。また、疎水性の基が大きすぎると保水性に劣るために好ましくない。本発明において高温環境下における印字汚れを抑えるのに適する界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤については疎水基の炭素数が4〜20であり、具体的には該疎水基を有する、リン酸エステル系界面活性剤、硫酸エステル系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤等が挙げられる。また、非イオン性界面活性剤については、水酸基やエーテル基は親水性が弱いので、親水基の原子団が大きくなければ充分な保水性を得られないために分子量が大きい方が好ましいが、あまり分子量が大きくなりすぎると疎水性であるバインダー樹脂との相溶性に劣り、また溶媒への溶解性が低下するので好ましくない。従って、非イオン性界面活性剤については、分子量が200〜20000のものが好ましく、具体的には該分子量を有するポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール,ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキシプロピレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリエーテル系界面活性剤が挙げられる。
【0020】
なお、保水性を有する界面活性剤がインク受理層の固形分中20重量%を超えると、インクの転写性が悪くなり低濃度領域のドット再現性に支障をきたし、また最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)が低下する。また、バインダー樹脂の接着力を低下させ、インク受理層と基材との密着が極端に悪化する。
【0021】
インク受理層は、上述の保水性を有する界面活性剤、及び、顔料、並びに、バインダー樹脂を溶媒中に混合して塗工液を得、この塗工液を基材上に塗工して乾燥することにより形成される。また、インク受理層形成前の塗工液中には、必要に応じて公知の粘度調節剤(いわゆる増粘剤など)、分散剤、染色剤(染料)、耐水化剤、可塑剤などを添加することができる。
【0022】
本発明の熱転写記録用シートの構成例は上記の通りであるが、本発明においては、インク受理層を基材の片面ではなく、両面に設けることもできる。インク受理層は、公知のリバースロールコート、エアナイフコート、グラビアコート、ブレードコート等の方法により基材上に設けることができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明の効果は以上の通りであって、本発明の熱転写記録用シートは、フルカラーで印字、印画する用途において、最高印字エネルギーにおける反射濃度(OD値)が高く、低エネルギー時のドット再現性に優れ、且つ40℃以上の高温環境下においても印字汚れが発生することはないという格別の効果が得られる。
【0024】
次に、本発明熱転写記録用シートの実施例について説明する。
【0025】
(実施例1)
基材として微細空洞含有ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製、クリスパーG2323 100μm)を用いた。
インク受理層として、ポリエステルバインダー(東洋紡社製、バイロナールMD1400、固形分15%)270重量部、炭素数8の疎水基を有するリン酸エステル系界面活性剤(丸菱油化工業社製、エリミナ724、固形分97%)12重量部、モース硬度が2で吸油量80cc/100gの焼成カオリン(Georgia Kaolin社製、アルトホワイトTE)を100重量部、水100重量部を加え、サンドグラインダー(アイメックス社製、SLG-4G スクリーンレス型サンドグラインダー)を用いて分散したものを塗工液とし、リバースロールコーターで上記基材に乾燥厚み10μmに塗工し、本発明熱転写記録用シートを得た。
【0026】
(実施例2)
ポリエステルバインダー(東洋紡社製、バイロナールMD1930、固形分 30%)140重量部、炭素数8の疎水基を有する硫酸エステル系界面活性剤(丸菱油化工業社製、オクチル硫酸エステルNa塩、固形分40%)10重量部、モース硬度が1で吸油量52cc/100gのタルク(竹原化学社製、ハイミクロンHE-5)100重量部、水160重量部を加え、サンドグラインダーを用いて分散したものを塗工液とし、リバースロールコーターで実施例1と同じ基材に乾燥厚み10μmに塗工し、本発明熱転写記録用シートを得た。
【0027】
(実施例3)
ポリエステルバインダー(東洋紡社製、バイロナールMD1400、固形分15%)420重量部、分子量20000のポリエチレングリコール(日本油脂社製、PEG#20000-50、固形分50%)45重量部、吸油量700cc/100gの尿素樹脂系有機フィラー(日本化成社製、有機フィラー)30重量部、モース硬度1で吸油量42cc/100gのタルク(竹原化学社製、ハイトロンA)70重量部、水50重量部を加え、サンドグラインダーを用いて分散したものを塗工液とし、リバースロールコーターで実施例1と同じ基材に乾燥厚み10μmに塗工し、本発明熱転写記録用シートを得た。
【0028】
(実施例4)
分子量20000を有するポリエチレングリコール(日本油脂社製、PEG#20000-50、固形分50%)45重量部を分子量400のポリエチレングリコール(日本油脂社製、PEG#400、固形分99%)8重量部とした他は、実施例3と同様にして本発明熱転写記録用シートを得た。
【0029】
(実施例5)
分子量20000を有するポリエチレングリコール(日本油脂社製、PEG#20000-50、固形分50%)45重量部を分子量3000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(日本油脂社製、ユニルーブ75DE-60、固形分99.7%)15重量部とした他は、実施例3と同様にして本発明熱転写記録用シートを得た。
【0030】
(参考例)
スチレンアクリル酸アルキルエステル共重合樹脂(三菱化学BASF社製、アクロナールYJ-2741D、固形分55.5%)75重量部、炭素数20の疎水基を有するスルホン酸系界面活性剤(日本油脂社製、ラピゾールA-70、固形分70%)4重量部、モース硬度2で吸油量80cc/100gの焼成カオリン(Georgia Kaolin社製、アルトホワイトUF)30重量部、モース硬度3で吸油量50cc/100gの炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、軽質炭酸カルシウム)70重量部、水200重量部を加え、サンドグラインダーを用いて分散したものを塗工液とし、リバースロールコーターで実施例1と同じ基材に乾燥厚み10μmに塗工し、参考例となる熱転写記録用シートを得た。
【0031】
(比較例1)
モース硬度が2で吸油量80cc/100gの焼成カオリン(Georgia Kaolin社製、アルトホワイトTE)をモース硬度が7で吸油量22cc/100gのルチル型酸化チタン(石原産業社製、タイペークR-820)とした他は、実施例1と同様にして熱転写記録用シートを得た。
【0032】
(比較例2)
モース硬度が2で吸油量80cc/100gの焼成カオリン(Georgia Kaolin社製、アルトホワイトTE)をモース硬度1で吸油量42cc/100gのタルク(竹原化学社製、ハイトロンA)とした他は、実施例1と同様にして熱転写記録用シートを得た。
【0033】
(比較例3)
モース硬度が1で吸油量52cc/100gのタルク(竹原化学社製、ハイミクロンHE-5)をモース硬度が3で吸油量50cc/100gの炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製、軽質炭酸カルシウム)とした他は、実施例2と同様にして熱転写記録用シートを得た。
【0034】
(比較例4)
炭素数8の疎水基を有するリン酸エステル系界面活性剤(丸菱油化工業社製、エリミナ724、固形分97%)を1重量部とした他は、実施例1と同様にして熱転写記録用シートを得た。
【0035】
(比較例5)
炭素数8の疎水基を有する硫酸エステル系界面活性剤(丸菱油化工業社製、オクチル硫酸エステルNa塩、固形分40%)を100重量部とした他は、実施例2と同様にして熱転写記録用シートを得た。
【0036】
上記実施例1〜5及び参考例において使用している保水性を有する界面活性剤のインク受理層における固形分中の重量比率を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
また、上記比較例1〜5において使用している保水性を有する界面活性剤のインク受理層における固形分中の重量比率を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
以上得られた熱転写記録用シートを25℃及び40℃の環境下において熱転写カラープリンター(アルプス電気社製、MD-4000J)でシアンインク(紙用シアン、MDC-FLCC)、マゼンタインク(紙用マゼンタ、MDC-FLCM)、イエローインク(紙用イエロー、MDC-FLCY)を用い、熱エネルギーを低い方から順番にレベル1〜レベル10の10階調に振ったテストパターンを印画し、マゼンタインクの印字濃度をマクベス濃度計(RD-918)で測定した結果と、イエローインクの転写性を目視により3段階(◎、○、×)に分けて印画評価を行い、○以上を合格とした。
【0041】
(1) 最高反射濃度はマゼンタのレベル10における反射濃度をマクベス濃度計(RD-918)で測定した値の1.60以上を◎、1.55〜1.59を〇、1.54以下を×とした。
(2) ドット再現性は、イエローが完全に転写されているものが◎、レベル1でインク転写が不完全のものを○、レベル2以上でインク転写が不完全なものを×とした。
(3) 印字汚れは、認められないものを◎、薄く出ているが、印画性をさほど損なわず、実用上問題ないと思われるものを○、はっきりとスジ状若しくは帯状に出て明らかに印画性を損ねているものを×とした。
【0042】
上記の評価結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
Claims (3)
- 基材の少なくとも片面にインク受理層を有してなる記録用シートにおいて、前記受理層中に少なくとも顔料と保水性を有する界面活性剤とを含有し、前記顔料は、JIS K5101による吸油量が50cc/100g以上でモース硬度2以下の無機顔料又は前記吸油量が50cc/100g以上の有機顔料若しくは前記二種の顔料を、顔料成分中30重量%以上含有し、かつ、前記界面活性剤を、インク受理層の固形分中2〜 15 重量%含有することを特徴とする熱転写記録用シート。
- 界面活性剤は、リン酸エステル系界面活性剤,硫酸エステル系界面活性剤,スルホン酸系界面活性剤,ポリエーテル系界面活性剤の少なくとも1つから選ばれたものである請求項1の熱転写記録用シート。
- インク受理層はバインダー樹脂を含み、主なバインダー樹脂は疎水性の樹脂であることを特徴とする請求項1又は2の熱転写記録用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20286198A JP4111594B2 (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | 熱転写記録用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20286198A JP4111594B2 (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | 熱転写記録用シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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