JP4110764B2 - スラストころ軸受 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば自動車用トランスミッションやカークーラ用コンプレッサの回転部分などに組み付けられて使用されるスラストころ軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用トランスミッションやカークーラ用コンプレッサなどでは、回転軸等の回転部分に加わるスラスト荷重を支承する軸受として、従来、図7に示されるようなスラストころ軸受が使用されている。このスラストころ軸受は、円環状のスラストレース11と、このスラストレース11のレース面11a上に配設された複数個のころ12と、これらのころ12をスラストレース11の円周方向にほぼ一定間隔で保持する保持器13とを備えており、スラストレース11の外周縁部には円筒状のレース装着部14が形成されている。このレース装着部14はスラストレース11をハウジング等の回転支持部材15に装着するためのものであり、相手部材である回転支持部材15には、レース装着部14の内径より小径の軸部(又はレース装着部14の内径より大径の穴部)15aが形成されている。なお、スラストレース11の内周縁部には、保持器13をスラストレース11のレース面11a側に保持するための円筒状の保持部16が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなスラストころ軸受は、スラストレース11の周縁部(この場合は外周縁部)に形成されたレース装着部14を回転支持部材15の軸部(又は穴部)15aに嵌め込むことによってスラストレース11を回転支持部材15に装着することが可能であるが、次のような問題点を有していた。
すなわち、上述したスラストころ軸受にあっては、レース装着部14と軸部(又は穴部)15aとの嵌め合いが「しまり嵌め」であるとレース装着部14を軸部15aに比較的強い力で圧入しなければならないため、組付け時にスラストレース11が変形するなどの問題があり、これを防止するために、レース装着部14と軸部(又は穴部)15aとの嵌め合いを「すきま嵌め」にすると振動等によりスラストレース11が回転支持部材15から脱落し易くなるという問題があった。
【0004】
そこで本発明は、このような問題点を着目してなされたものであり、スラストレースの変形や脱落等を生じさせることなくスラストレースを回転支持部材に取り付けることのできるスラストころ軸受を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、円環状に形成されたスラストレースと、該スラストレースのレース面上に複数のころを転動自在に保持する保持器とを具備し、前記スラストレースが回転支持部材の軸部の直線状に形成された外周面と隙間を介して嵌合する円筒状のレース装着部を外周縁部に有すると共に、前記回転支持部材の端面と接触する接触面を前記レース面の反対側に有するスラストころ軸受において、前記レース装着部が前記保持器と反対側の軸方向に突出したレース装着部であり、かつ前記軸部の直線状に形成された外周面と弾性的に係合して前記レース装着部を前記回転支持部材に係止する複数の弾性係止手段を有し、前記弾性係止手段が前記レース装着部の端部に円周方向にほぼ等間隔で配設され且つ前記レース装着部の先端から突出しておらず、前記スラストレースの内周縁部には前記保持器を保持する円筒状の保持部が形成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスラストころ軸受において、前記弾性係止手段は、前記レース装着部の一部を前記スラストレースの内径側に切り起こして形成された弾性係止片であることを特徴とする。
【0006】
このような構成を採用することにより、外周縁部に形成されたレース装着部と回転支持部材の軸部の直線状に形成された外周面との嵌め合いを「すきま嵌め」にしても振動等によりスラストレースが回転支持部材から脱落し難くなるので、スラストレースの変形や脱落等を生じさせることなくスラストレースを回転支持部材に取り付けることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図3は本発明の第1の実施形態を示す図で、図1は本発明の第1の実施形態に係るスラストころ軸受の側面図、図2は同実施形態に係るスラストころ軸受の正面図、図3は同実施形態に係るスラストころ軸受の軸方向に沿う断面図である。
【0008】
図1乃至図3に示されるように、本発明の第1の実施形態に係るスラストころ軸受10は、金属プレートからなる円環状のスラストレース11と、このスラストレース11のレース面11a上に配設された複数個のころ12と、これらのころ12をスラストレース11の円周方向にほぼ一定間隔で保持する保持器13とを備えており、スラストレース12の外周縁部には円筒状のレース装着部14が形成されている。このレース装着部14はスラストレース11をハウジング等の回転支持部材15に装着するためのものであり、回転支持部材15にはレース装着部14の内径より小径の軸部15aが形成されている。
【0009】
上記レース装着部14には、弾性係止手段としての複数の弾性係止片17が設けられている。これらの弾性係止片17はレース装着部14の一部をスラストレース11の内径側に切り起こして形成されており、レース装着部14の円周方向にほぼ等間隔(例えば180°間隔)で設けられている。なお、スラストレース11の内周縁部には、保持器13をスラストレース11のレース面11a側に保持するための円筒状の保持部16が形成されている。
【0010】
このように構成されるスラストころ軸受10のスラストレース11をハウジング等の回転支持部材15に取り付ける場合には、図3に示されるように、スラストレース11の外周縁部に形成された円筒状のレース装着部14を回転支持部材15に突設された軸部15aに外嵌させる。このとき、レース装着部14に設けられた複数の弾性係止片17が軸部15aの外周面と係合し、弾性係止片17の弾性力によってレース装着部14が回転支持部材15に係止される。
【0011】
したがって、上述した第1の実施形態では、レース装着部14と回転支持部材15の軸部15aとの嵌め合いを「すきま嵌め」にしても振動等によりスラストレース11が回転支持部材15から脱落し難くなるので、スラストレース11の変形や脱落等を生じさせることなくスラストレース11を回転支持部材15に取り付けることができる。
上述した第1の実施形態では、スラストレース11の外周縁に形成された円筒状のレース装着部14を回転支持部材15の軸部15aに嵌めこんでスラストレース11を回転支持部材15に取り付ける構成とした。本発明を構成するものではないが、図4に示す例や図5に示す例では、回転支持部材15にレース装着部14の外径より大径の穴部15bを形成し、この穴部15bにレース装着部14を嵌め込んでスラストレース11を回転支持部材15に取り付ける構成としてある。また、上述した第1の実施形態では、レース装着部14をスラストレース11の外周縁部に形成してある。図4に示す例では、レース装着部14をスラストレース11の内周縁部に形成してある。
【0012】
さらに、上述した第1の実施形態及び図4及び図5に示す例では、スラストレース11を回転支持部材15に装着するためのレース装着部14と保持器13をスラストレース11のレース面11a側に保持するための保持部16とを別々に形成している。本発明を構成するものではないが、図6に示す例では、レース装着部14が保持部16を兼ねている。また、上述の第1の実施形態では、回転支持部材15の軸部15aと弾性的に係合してスラストレース11を回転支持部材15に係止する弾性係止手段として弾性係止片17を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スラストレース11を回転支持部材15に弾性係止できるものであればよい。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るスラストころ軸受は、レース装着部を回転支持部材に係止する弾性係止手段を備えることにより、レース装着部と回転支持部材の軸部の直線状に形成された外周面との嵌め合いを「すきま嵌め」にしても振動等によりスラストレースが回転支持部材から脱落し難くなるので、スラストレースの変形や脱落等を生じさせることなくスラストレースを回転支持部材に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るスラストころ軸受の側面図である。
【図2】 図1に示すスラストレースの正面図である。
【図3】 図1に示すスラストころ軸受の軸方向に沿う断面図である。
【図4】 スラストころ軸受の一例の要部を示す断面図である。
【図5】 スラストころ軸受の他の例の要部を示す断面図である。
【図6】 スラストころ軸受の別の例の要部を示す断面図である。
【図7】 従来例を示す図で、(a)は正面図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
11 スラストレース
12 ころ
13 保持器
14 レース装着部
15 回転支持部材
15a 軸部
15b 穴部
16 保持部
17 弾性係止片
Claims (2)
- 円環状に形成されたスラストレースと、該スラストレースのレース面上に複数のころを転動自在に保持する保持器とを具備し、前記スラストレースが回転支持部材の軸部の直線状に形成された外周面と隙間を介して嵌合する円筒状のレース装着部を外周縁部に有すると共に、前記回転支持部材の端面と接触する接触面を前記レース面の反対側に有するスラストころ軸受において、
前記レース装着部が前記保持器と反対側の軸方向に突出したレース装着部であり、かつ前記軸部の直線状に形成された外周面と弾性的に係合して前記レース装着部を前記回転支持部材に係止する複数の弾性係止手段を有し、前記弾性係止手段が前記レース装着部の端部に円周方向にほぼ等間隔で配設され且つ前記レース装着部の先端から突出しておらず、
前記スラストレースの内周縁部には前記保持器を保持する円筒状の保持部が形成されていることを特徴とするスラストころ軸受。 - 前記弾性係止手段は、前記レース装着部の一部を前記スラストレースの内径側に切り起こして形成された弾性係止片であることを特徴とするスラストころ軸受。
Priority Applications (1)
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JP2001339678A JP4110764B2 (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | スラストころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001339678A JP4110764B2 (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | スラストころ軸受 |
Publications (2)
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JP2003139152A JP2003139152A (ja) | 2003-05-14 |
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ID=19153992
Family Applications (1)
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JP2001339678A Expired - Lifetime JP4110764B2 (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | スラストころ軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4110764B2 (ja) |
-
2001
- 2001-11-05 JP JP2001339678A patent/JP4110764B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2003139152A (ja) | 2003-05-14 |
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