JP4108544B2 - マスコンクリートのパイプクーリング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、マスコンクリートのパイプクーリング方法、すなわち、予め型枠内にクーリングパイプを配置しておき、このクーリングパイプに冷却水を送水することにより、型枠内に打設されたマスコンクリートを冷却する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダムや大型橋梁の基礎等のように断面サイズが大きな構造物においては、打設されたコンクリートが大塊のいわゆるマスコンクリートとなる。このマスコンクリートは、硬化する際にセメントの水和熱により大きな内部応力が発生するので、温度ひび割れが発生しやすくなる。
【0003】
このため従来より、硬化中のマスコンクリートを冷却するための技術が種々開発されており、その一つとしてパイプクーリング方法が知られている。
【0004】
このパイプクーリング方法は、例えば「特許文献1」に記載されているように、予め型枠内にクーリングパイプを配置しておき、このクーリングパイプに冷却水を送水することにより、型枠内に打設されたマスコンクリートを冷却して、その内部最高温度と外気温との差があまり大きくならないようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−65983号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のパイプクーリング方法においては、クーリングパイプの配管経路に関して特別な配慮はなされておらず、型枠内に打設されたマスコンクリートはその中心部も周縁部も一律に冷却されるので、次のような問題がある。
【0006】
すなわち、型枠内に打設されたマスコンクリートは、その中心部は高温になるのに対し、その周縁部は型枠からの放熱作用により比較的低温になるので、一律的な冷却では、マスコンクリートの内部における温度勾配を緩やかにすることができず、このためマスコンクリートの温度ひび割れに対する抑制効果が十分でない、という問題がある。
【0007】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、温度ひび割れの発生を効果的に抑制することができるマスコンクリートのパイプクーリング方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、クーリングパイプの配管経路に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0009】
すなわち、本願発明に係るマスコンクリートのパイプクーリング方法は、
予め型枠内にクーリングパイプを配置しておき、このクーリングパイプに冷却水を送水することにより、上記型枠内に打設されたマスコンクリートを冷却する、マスコンクリートのパイプクーリング方法において、
上記マスコンクリートを複数のエリアに区分けした上で、上記クーリングパイプの配管経路を、上記マスコンクリートの中心部から周縁部へ向けて、上記型枠および外気に接していないエリア、上記型枠に接しているエリア、外気に接しているエリアの順で、上記冷却水が送水されるように設定しておく、ことを特徴とするものである。
【0010】
上記「クーリングパイプ」は、その配管経路が、マスコンクリートの中心部から周縁部へ向けて冷却水が送水されるように設定されたものであれば、その具体的な配管経路あるいはクーリングパイプの材質や断面形状等の構成については特に限定されるものではない。
【0011】
上記「中心部」および「周縁部」は、マスコンクリートの中心位置を含む少なくとも一断面において該マスコンクリートの中心部および周縁部となっていれば足りる。
【0012】
【発明の作用効果】
上記構成に示すように、本願発明に係るマスコンクリートのパイプクーリング方法は、予め型枠内にクーリングパイプを配置しておき、このクーリングパイプに冷却水を送水することにより、型枠内に打設されたマスコンクリートを冷却するようになっているが、その際、クーリングパイプの配管経路はマスコンクリートの中心部から周縁部へ向けて冷却水が送水されるように設定されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0013】
すなわち、型枠内に打設されたマスコンクリートは、その中心部が高温になっているが、この中心部には供給直後の冷却水が送水されるので、この冷却水との熱交換により中心部は効率良く冷却されることとなる。そして、この中心部との熱交換によって暖められた冷却水が温水となって周縁部へ向けて送水されるので、比較的低温になっている周縁部は、この温水によって暖められることとなる。
【0014】
このように本願発明によれば、型枠内に打設されたマスコンクリートを冷却することができるだけでなく、その中心部の硬化熱を周縁部に配温することができるので、マスコンクリート内部の温度勾配を緩やかにすることができ、これにより温度ひび割れの発生を効果的に抑制することができる。
【0015】
上記構成において、クーリングパイプを複数本配置しておくようにすれば、マスコンクリートの中心部から周縁部へ向けて冷却水を送水するための配管経路を比較的単純な形状に設定することができる。
【0016】
ところで、高強度コンクリート(すなわち圧縮強度が1平方ミリメートル当たり36Nを超えるコンクリート)を用いて打設を行うようにした場合には、単位セメント量が多くなるので、その水和熱も大きくなり、マスコンクリート内部の温度勾配が急峻になりやすい。したがってこのような場合には、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
【0017】
なお、高強度コンクリートが使用されるプレストレストコンクリート橋の柱頭部や鉄筋コンクリートアーチ橋のスプリンキング部等の構造物は、ダムや地下構造物等に比してマスコンクリートの断面サイズが小さいので、マスコンクリートの中心部から周縁部へ向けて冷却水を送水するのに必要なクーリングパイプの配管長を比較的短いものとすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
【0019】
図1は、本願発明の一実施形態に係るマスコンクリートのパイプクーリング方法を適用して施工された鉄筋コンクリートアーチ橋のスプリンキング部20を示すアーチ軸直交断面図である。
【0020】
このスプリンキング部20は、横長略矩形状のアーチ軸直交断面を有するマスコンクリート22の内部に、2本のクーリングパイプ24、26が埋設された構成となっている。
【0021】
マスコンクリート22は、高強度コンクリートで構成されており。各クーリングパイプ24、26は、合成樹脂製パイプ(例えば内径20mm程度のポリエチレン樹脂製パイプ)で構成されている。これら各クーリングパイプ24、26は、アーチ軸Axを境にしてアーチ軸直交断面を左右に2分するように配置されており、その内部にはセメント28が充填されている。
【0022】
各クーリングパイプ24、26の配管経路は、上下および左右方向に略等間隔(例えば400mm間隔)をおいてアーチ軸方向に延びるとともに、マスコンクリート22のアーチ軸方向両端部近傍部位で折り返すように設定されている。その際、各クーリングパイプ24、26においてアーチ軸方向に延びる16本の直線部24S、26Sのうち、6本はマスコンクリート22の中心部22A(概ね同図において2点鎖線で示す楕円よりも内側の部分)に位置しており、残り10本はマスコンクリート22の周縁部22Bに位置している。
次に、本実施形態に係るマスコンクリートのパイプクーリング方法について説明する。
【0023】
図2は、施工途中のスプリンキング部20を示すアーチ軸直交断面図であり、図3は、その斜視図である。なお、図3においては、説明の都合上、スプリンキング部20を左右に2等分して離した状態で透視的に示している。
【0024】
これらの図に示すように、本実施形態においては、スプリンキング部20の施工を行う際、予め型枠100内に2本のクーリングパイプ24、26を配置しておき、これら各クーリングパイプ24、26に冷却水(例えば水道水等)を送水することにより、型枠100内に打設されたマスコンクリート22を冷却するようになっている。
【0025】
その際、各クーリングパイプ24、26の配管経路を、マスコンクリート22の中心部22Aから周縁部22Bへ向けて冷却水が送水されるように設定しておく。
【0026】
具体的には、型枠100内の空間をアーチ軸直交断面内において左右に2等分し、その各々を上下4段・左右4列で16個の矩形エリア1〜16に等分し、これら各矩形エリア1〜16の中心位置を各クーリングパイプ24、26の直線部24S、26Sが通るように配管経路を設定しておく。そして、マスコンクリート22の中心部22Aに位置する6個の矩形エリア1〜6に冷却水を送水した後、マスコンクリート22の周縁部22Bに位置する残り10個の矩形エリア7〜16に冷却水を送水する。
【0027】
これを実現するため、各クーリングパイプ24、26は、その給水端部24a、26aを、上から2段目のアーチ軸Ax寄りに位置する矩形エリア1の直線部24S、26Sから型枠100の外部へ延びるように配置しておき、また、その排水端部24b、26bを、矩形エリア1の上に隣接する最上段の矩形エリア16の直線部24S、26Sから型枠100の外部へ延びるように配置しておく。そして、各給水端部24a、26aから各クーリングパイプ24、26に供給される冷却水が、16個の矩形エリア1〜16に対してこの番号順で送水されるように、16本の直線部24S、26Sの各端部を互いに連結しておく。
【0028】
図2において、各クーリングパイプ24、26の断面内に記載された「・」印は、冷却水が紙面の手前側へ送水されることを示しており、「×」印は、冷却水が紙面の向こう側へ送水されることを示している。
各クーリングパイプ24、26における送水の様子を具体的に説明すると、以下のとおりである。
【0029】
すなわち、まず矩形エリア1に送水した後、2段目においてその外側に隣接する矩形エリア2、3に順次送水し、次に矩形エリア3の下に隣接する3段目の矩形エリア4に送水し、さらに3段目においてその内側に隣接する矩形エリア5、6に順次送水する。そして、この矩形エリア6の下に隣接する最下段の矩形エリア7に送水した後、最下段においてその外側に隣接する矩形エリア8、9、10に順次送水し、次に矩形エリア10の上に隣接する3段目の矩形エリア11、2段目の矩形エリア12、最上段の矩形エリア13に順次送水し、さらに最上段においてその内側に隣接する矩形エリア14、15、16に順次送水する。
【0030】
このようにして送水を行うことにより、マスコンクリート22に対するパイプクーリングが完了したら、各クーリングパイプ24、26の内部にセメント28を充填し、スプリンキング部20の強度向上を図る。
【0031】
以上詳述したように、本実施形態に係るマスコンクリートのパイプクーリング方法は、予め型枠100内に2本のクーリングパイプ24、26を配置しておき、これら各クーリングパイプ24、26に冷却水を送水することにより、型枠100内に打設されたマスコンクリート22を冷却するようになっているが、その際、各クーリングパイプ24、26の配管経路は、マスコンクリート22の中心部22Aから周縁部22Bへ向けて冷却水が送水されるように設定されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0032】
すなわち、型枠100内に打設されたマスコンクリート22は、その中心部22Aが高温になっているが、この中心部22Aには供給直後の冷却水が送水されるので、この冷却水との熱交換により中心部22Aは効率良く冷却されることとなる。そして、この中心部22Aとの熱交換によって暖められた冷却水が温水となって周縁部22Bへ向けて送水されるので、比較的低温になっている周縁部22Bは、この温水によって暖められることとなる。
【0033】
図4は、型枠100内に打設されたマスコンクリート22の温度分布を示すグラフであって、同図(a)がアーチ軸Axを含む水平断面内の温度分布、同図(b)がアーチ軸Axを含む鉛直断面内の温度分布を示している。
【0034】
同図において太い実線で示すグラフAは、本実施形態のようにクーリングパイプの配管経路に工夫を施してパイプクーリングを行った場合の温度分布である。一方、同図において破線で示すグラフDは、パイプクーリングを行わなかった場合の温度分布であり、また、同図において2点鎖線で示すグラフBおよび細い実線で示すグラフCは、クーリングパイプの配管経路に工夫を施すことなくパイプクーリングを行った場合の温度分布である。
【0035】
その際、2点鎖線で示すグラフBは、図2と同様の直線部の配置で、マスコンクリート22の中心部22Aにのみクーリングパイプを配置した状態でパイプクーリングを行った場合の温度分布である。また、細い実線で示すグラフCは、図2と同じ直線部の配置で、その左上端部の矩形エリア13から最上段の各矩形エリアに送水した後、2段目、3段目を水平方向に折り返すように経由して、最下段の左端部の矩形エリア10まで送水するような配管経路に設定した状態でパイプクーリングを行った場合の温度分布である。
【0036】
グラフDで示すように、パイプクーリングを行わなかった場合には、マスコンクリート22の中心部22Aの温度が高くなり(具体的には100℃近い温度になり)、かつ、中心部22Aと周縁部22Bとの温度差もかなり大きくなるので、温度ひび割れが発生しやすくなる。
【0037】
一方、グラフA、B、Cで示すように、パイプクーリングを行った場合には、パイプクーリングを行わない場合に比して、マスコンクリート22の中心部22Aの温度が低くなるので、その分だけ温度ひび割れが発生しにくくなる。
【0038】
ただし、グラフBで示すように、中心部22Aにのみクーリングパイプを配置した状態でパイプクーリングを行った場合には、中心部22Aの温度は低くなるものの、中心部22Aと周縁部22Bとの温度差は中心部22Aの温度低下分だけしか小さくならないので、温度ひび割れの発生を抑制する上で不十分である。また、グラフCで示すように、最上段から最下段まで各段を水平方向に折り返す配管経路でパイプクーリングを行った場合には、水平断面内においては、中心部22Aと周縁部22Bとの温度差を多少小さくすることができるが、鉛直断面内においては、上流側に位置する最上段と下流側に位置する最下段とで、同じ周縁部22Bであっても冷却水の温度が大きく異なったものとなるため、中心部22Aと周縁部22Bとの温度差を小さくすることができない。したがって、このようにした場合にも、温度ひび割れの発生を抑制する上で不十分である。
【0039】
これに対し、グラフAで示すように、冷却水をマスコンクリート22の中心部22Aから周縁部22Bへ向けて送水することによりパイプクーリングを行った場合には、中心部22Aの温度は大幅に低くなる一方、周縁部22Bの温度はある程度上昇するので、中心部22Aと周縁部22Bとの温度差を十分に小さくすることができる。
【0040】
このように本実施形態によれば、型枠100内に打設されたマスコンクリート22を冷却することができるだけでなく、その中心部22Aの硬化熱を周縁部22Bに配温することができるので、マスコンクリート22内部の温度勾配を緩やかにすることができ、これにより温度ひび割れの発生を効果的に抑制することができる。
【0041】
特に本実施形態においては、2本のクーリングパイプ24、26が配置されているので、マスコンクリート22の中心部22Aから周縁部22Bへ向けて冷却水を送水するための配管経路を比較的単純な形状に設定することができる。しかも、これら2本のクーリングパイプ24、26は左右対称に配置されているので、中心部22Aの硬化熱の周縁部22Bへの配温を左右バランス良く行うことができる。
【0042】
本実施形態においては、高強度コンクリートを用いて打設を行うようになっているが、このような場合には単位セメント量が多いためにその水和熱も大きくなり、型枠100内に打設されたマスコンクリート22内部の温度勾配が急峻になりやすいので、本実施形態のパイプクーリング方法を採用することが特に効果的である。
【0043】
その際、本実施形態に係るパイプクーリング方法の適用対象となる鉄筋コンクリートアーチ橋のスプリンキング部20は、ダムや地下構造物等に比してマスコンクリート22の断面サイズが小さいので、本実施形態のようにマスコンクリート22に対してその中心部22Aから周縁部22Bへ向けて冷却水を送水するようにした場合においても、各クーリングパイプ24、26の配管長を比較的短いものとすることができる。
【0044】
なお上記実施形態においては、型枠100内の空間をアーチ軸直交断面内において左右に2等分するとともに、その各々を16個の矩形エリア1〜16に等分し、これら16個の矩形エリア1〜16に対してこの番号順で冷却水を送水するようになっているが、マスコンクリート22の中心部22Aから周縁部22Bへ向けて冷却水が送水されるように設定されたものであれば、これ以外の配管経路を採用してもよいことはもちろんである。
図5は。上記実施形態の変形例を示す、図2と同様の図である。
【0045】
同図に示すように、本変形例においては、4本のクーリングパイプ32、34、36、38を用いてパイプクーリングを行うようになっている。
【0046】
すなわち、本変形例においては、型枠100内の空間をアーチ軸直交断面内においてアーチ軸Axを中心にして上下左右に4等分し、その各々を上下3段・左右6列で18個の矩形エリア1〜18に等分し、これら各矩形エリア1〜18の中心位置を各クーリングパイプ32、34、36、38の直線部32S、34S、36S、38Sが通るように配管経路を設定しておく。そして、マスコンクリート22の中心部22Aに位置する10個の矩形エリア1〜10に対して冷却水をこの番号順で送水した後、マスコンクリート22の周縁部22Bに位置する残り8個の矩形エリア11〜18に対して冷却水をこの番号順で送水する。
【0047】
本変形例のようなパイプクーリング方法を採用した場合においても、各クーリングパイプ32、34、36、38の配管経路が、マスコンクリート22の中心部22Aから周縁部22Bへ向けて冷却水が送水されるように設定されているので、上記実施形態と同様、型枠100内に打設されたマスコンクリート22を冷却することができるとともに該マスコンクリート22内部の温度勾配を緩やかにすることができ、これにより温度ひび割れの発生を効果的に抑制することができる。
【0048】
本変形例においては、4本のクーリングパイプ32、34、36、38がアーチ軸Axを中心にして点対称で配置されているので、マスコンクリート22の中心部22Aの硬化熱の周縁部22Bへの配温を上下左右バランス良く行うことができる。しかも、これら4本のクーリングパイプ32、34、36、38は、その直線部32S、34S、36S、38Sが数多く配置されているので、マスコンクリート22内部の温度勾配を一層緩やかにすることができ、これにより温度ひび割れの発生を一層効果的に抑制することができる。
【0049】
なお、上記実施形態および変形例のように複数本のクーリングパイプを用いる代わりに、1本のクーリングパイプを用い、その配管経路をマスコンクリート22の中心部22Aから周縁部22Bへ向けて冷却水が送水されるように設定することももちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係るマスコンクリートのパイプクーリング方法を適用して施工された鉄筋コンクリートアーチ橋のスプリンキング部を示すアーチ軸直交断面図
【図2】施工途中の上記スプリンキング部を示すアーチ軸直交断面図
【図3】施工途中の上記スプリンキング部を示す斜視図
【図4】型枠内に打設されたマスコンクリートの温度分布を示すグラフであって、同図(a)はアーチ軸を含む水平断面内の温度分布、同図(b)はアーチ軸を含む鉛直断面内の温度分布を示す図
【図5】上記実施形態の変形例を示す、図2と同様の図
【符号の説明】
20 スプリンキング部
22 マスコンクリート
22A 中心部
22B 周縁部
24、26、32、34、36、38 クーリングパイプ
24S、26S、32S、34S、36S、38S 直線部
24a、26a 給水端部
24b、26b 排水端部
28 セメント
100 型枠
Ax アーチ軸

Claims (3)

  1. 予め型枠内にクーリングパイプを配置しておき、このクーリングパイプに冷却水を送水することにより、上記型枠内に打設されたマスコンクリートを冷却する、マスコンクリートのパイプクーリング方法において、
    上記マスコンクリートを複数のエリアに区分けした上で、上記クーリングパイプの配管経路を、上記マスコンクリートの中心部から周縁部へ向けて、上記型枠および外気に接していないエリア、上記型枠に接しているエリア、外気に接しているエリアの順で、上記冷却水が送水されるように設定しておく、ことを特徴とするマスコンクリートのパイプクーリング方法。
  2. 上記クーリングパイプを、左右対称の位置関係で2本配置しておく、ことを特徴とする請求項1記載のマスコンクリートのパイプクーリング方法。
  3. 上記打設を、高強度コンクリートを用いて行う、ことを特徴とする請求項1または2記載のマスコンクリートのパイプクーリング方法。
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