JP4107910B2 - リサイクル燃料の貯蔵システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リサイクル燃料の貯蔵システムに関し、特に、リサイクル燃料貯蔵の健全性を評価して監視するリサイクル燃料の貯蔵システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉から排出されるリサイクル燃料は、長期間の密封的貯蔵が要請される。その密封貯蔵のために、キャスクが用いられる。キャスクは、貯蔵専用キャスクと、運搬専用キャスクとがある。キャスクとして、コンクリート製キャスクと金属製キャスクとが知られている。コンクリート製キャスクは、キャニスタを内蔵している。キャニスタは、リサイクル燃料を貯蔵する。キャスクの本体を構成するコンクリート壁は、放射線を遮蔽する。金属製キャスクは、それ自体が放射線遮蔽性を有していて、貯蔵と運搬とに併用され得る。キャニスタ又はキャスクの内部のリサイクル燃料は、ガス特にヘリウムガスの雰囲気中に置かれている。キャニスタの内部とキャニスタの外部との間の密封性の健全性、又は、キャスクの密閉性が高精度に知られることが求められる。
【0003】
そのような健全性を監視するためには、ヘリウムガスの漏れを知ることが重要である。ヘリウムガスの漏れを知ることは、技術的に困難な面がある。ヘリウムガスの漏れを間接的に知る技術は、特開2002−48898号で知られている。その技術は、キャスクの周辺の圧力と温度の時間的分布を求めることにより、キャスクの密封状態を検出するキャスク用モニタリング装置である。
【0004】
キャニスタの内部で核物質の崩壊熱を受ける気体は、キャニスタの内部で対流している。内部圧力変動に起因する対流は、原因に対して時間遅れの現象であり、一般的には不安定である。対流により運搬される熱を受けるキャスクの温度変化は、核物質の崩壊の時間変動を忠実に表していないから、対流と核物質崩壊又は放射性物質の放射線放射とに起因する温度の時間変動は、自らが発熱源であるキャニスタの中の核物質崩壊に1対1に対応していない。このような公知のモニタリング装置は、キャスクの内部の物理的状態を検出しているが、リサイクル燃料を直接に密封しているキャニスタの内部の物理的状態を直接的に検出していないから、温度変化の真の原因を捉えることが困難である。
【0005】
金属製キャスクは、その構造の点で、コンクリート製キャスクに対してその密封性の維持方法が異なる。密封空間の中では、圧力と温度とは近似的にはPV=nRTで知られる関係を保持する。温度センサを配置することができる部位を有さないリサイクル燃料保持器では、温度センサに代わり圧力センサを配置することが有効である。金属キャスクでは、圧力センサを配置することができる。一般的には、温度に等価的に対応する圧力センサが温度センサに代えられて用いられる得る。
【0006】
キャニスタ内部の物理的状態の健全性のより確かな確認が求められる。その健全性の評価には、より高い信頼性が求められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、キャニスタ内部の物理的状態をより確かに確認してより高い信頼性を担保する技術を確立することができるリサイクル燃料の貯蔵システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数の形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0009】
本発明によるリサイクル燃料の貯蔵システムは、貯蔵器(4,4’,5)と、貯蔵器(4,4’)の第1位置に配置される第1物理量計測器(17)と、第1位置の第1物理量(T1)に影響を与える第2位置に配置される第2物理量(T2)を計測する第2物理量計測器(21)と、第1物理量(T1)と第2物理量(T2)との関係に基づいて第1位置の未来物理量を予測する数学的モデルにより貯蔵器(1)の健全性を数値的に且つ統計的に評価する健全性指数を計算する計算器(3)とから構成されている。第1物理量(T1)と第2物理量(T2)は、時系列の測定値である。その測定値は、温度又は温度に物理的に一意的に関係する物理量(圧力)である。
【0010】
第1位置としては、貯蔵器(1,4,4’,5)の表面に含まれる任意の位置が好適に例示される。第2位置としては、貯蔵器(1,4,4’,5)の側面の任意の位置が好適に例示される。この場合、第1位置は第2位置より鉛直方向上方にある。2位置間の物理量(温度)の関係に基づいて、健全性が判断される。2点の温度は、互いに影響を与え合う関係にある。特に、対流が生じる空間中では、下方の点の温度は上方の点の温度に強く影響する。核燃料が放出する熱粒子、γ線は、連鎖反応能力を依然として保持していて、容器内の熱分布は統計的に且つダイナミックに変動するが、長期的には統計的に規則性を持って変動している。その規則性が規定される規則性の範囲にあれば、容器内部は確率統計的に健全性を保持している。貯蔵器(4)の表面の任意の局所領域の物理量(温度)は、その中の他の任意の局所領域の物理量に影響を与える。2点の物理量に基づく統計的数値的判断は、他の点の物理量が組み込まれた統計的判断であり、健全性判断の信頼性が向上する。
【0011】
第2物理量は圧力の次元を持ち得る。この場合、圧力は温度に物理的に一意に規定される。第2物理量計測器(21)は密閉空間(55)の中の第2位置の圧力(P)を計測する。貯蔵器(4’)は、本体(7’)と、本体(7’)に結合する第1蓋(54)と、第1蓋(54)と本体(7’)とにより密封される第2蓋(53)とから構成され得る。この場合には、第1物理量は第1蓋(54)の表面温度(T1)であり、密閉空間(55)は第1蓋(54)と第2蓋(53)とで囲まれる空間である。密閉空間(55)の中で、温度は圧力に概ね等価である。
【0012】
貯蔵器(1)は、第1貯蔵器(4)と、第1貯蔵器(4)の内部に収納される第2貯蔵器(5)とから構成され得る。この場合には、第1貯蔵器(4)はキャスクと通称され、第2貯蔵器(5)はキャニスタと通称される。この場合には、第1物理量(T1)は第2貯蔵器(5)の上面温度であり、第2物理量(T2)は第2貯蔵器(5)の側面温度である。第1温度である上面温度は、対流により第2温度である側面温度の影響を受ける。計算器(3)は、健全性指数が規定値より大きくなる回数が規定回以上である場合に警報を出力することが好ましい。
【0013】
本発明によるリサイクル燃料の貯蔵システムは、貯蔵器本体(4)と、貯蔵器本体(4)の内部の密封容器(5)の表面の第1位置に配置される第1物理量計測器(17)と、その表面の第2位置に配置される第2物理量計測器(21)と、第1物理量計測器(17)が計測する第1物理量(T1)と第2物理量計測器(21)が計測する第2物理量(T2)との関係に基づいて第1位置の未来物理量を予測することにより貯蔵器本体(4)の健全性を数値的に且つ統計的に評価する健全性指数を計算する計算器(3)とから構成されている。第1物理量(T1)と第2物理量(T2)は、時系列の測定値であり、その測定値は温度又は温度に物理的に一意的に関係する物理量(圧力)である。第1位置は第2位置よりその表面の中で上位又は下位であり得る。
【0014】
健全性指数は、第1物理量(T1)と第2物理量(T2)との差である物理量差の平均(M)とその物理量差の標準偏差(σ)とに基づいて計算されることは重要である。平均Mと標準偏差σとにより確立された統計理論が適用され得る。現在時刻の第1温度が健全性指数(K1)で定義され、正の数Nが用いられて、健全性指数(K1)が(M+Nσ)と(M−Nσ)との間にあれば健全であると判断される。このような数値範囲化の統計処理により、健全性を客観的に実行することができる。このような処理は、漏れの開始の後に時間が経過し、漏れが少なくなって容器内が再び安定化した場合の健全性判断に有利である。
【0015】
第1温度がT1で表され、第2温度がT2で表され、貯蔵器本体(1)の周囲の環境の温度がT3で表され、健全性指数(K2)は、後述される式で表される重回帰モデルにより計算される。重回帰モデルにより過去の長期間の実績が認められている統計的データに基づいて、より信頼性が高い健全性の判断がより客観的に可能である。現在時刻の第1温度が健全性指数(K2)で定義され、正の数Nが用いられて、前記健全性指数がNσと−Nσとの間にあれば、当該システム又は容器(1)は健全であると判断される。このような処理は、漏れの開始の後に時間が経過し、漏れが少なくなって容器内が再び安定化した場合の健全性判断に有利である。
【0016】
又は、第1温度がT1で表され、第2温度がT2で表され、貯蔵器本体(1)の周囲の環境の温度がT3で表される。この場合、健全性指数(K3)は、後述される式(式(4))で表される重回帰モデルにより計算され、健全性指数は予測値T1’と現実の第1温度T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算される。周囲環境の温度が参酌される健全性の判断は、その信頼性が更に向上する。
【0017】
又は、第1温度がT1で表され、第2温度がT2で表され、貯蔵器本体(1)の周囲の環境の温度がT3で表される。この場合、健全性指数は、後述される式(式(4’))で表される重回帰モデルにより計算される。健全性指数は、予測値T1’と現実の第1温度T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算される。信頼性が更に向上する。
【0018】
貯蔵器には、貯蔵器本体(4)を密閉的に囲む内部容器(5)が追加され得る。ここで、貯蔵器は二重化され、いわゆるキャスクとキャニスタから構成される。この場合、対流空間(10)は、キャスク(4)とキャニスタ(5)との間に形成される。内部容器(5)と貯蔵器本体(4)との間に対流空間(10)が形成され、第1温度計測器(17)は貯蔵器本体(5)の天井部位(6)の上面の温度を計測し、第2温度計測器(21)は貯蔵器本体(4)の側壁部位の外側面の温度を計測する。内部容器(5)は通路(9,11)を介して外界に通じ、第3温度T3はその外界の温度、いわゆる室温としての気温である。貯蔵器本体(1)は鉛直方向の軸心線に対して線対称であることが好ましい。既述のように二重化されている場合、内部容器(5)はその軸心線に対して線対称であることが好ましい。線対称構造は、対流空間の中の対流の乱流化を抑制し、平均又は標準偏差を用いる統計処理の精度を高くすることができる。
【0019】
第1温度がT1で表され、第2温度がT2で表され、健全性指数は、時系列の上の時刻と、第1温度T1と、第2温度T2とにより作成される重回帰モデルにより計算され、健全性指数は、予測値T1’と現実の第1温度T1との誤差に関する誤差平均であり、誤差平均が有意に零と異なれば健全ではないと判断される。このような統計処理は、漏れが緩やかであり誤差の平均と標準偏差の変化が小さい場合の健全性判断に有利である。
【0020】
本発明によるリサイクル燃料の貯蔵システムは、貯蔵器本体(1)と、貯蔵器本体(1)の内部のキャニスタ(5)の表面の第1位置に配置される第1温度計測器(17)と、キャニスタ(5)の外の第2位置に配置される第2温度計測器(21)と、第1温度計測器(17)が計測する時系列第1温度(T1)のうちの特定温度(ta)に対応して第2温度計測器(21)が計測する時系列第2温度(Ts)の平均Mと標準偏差σを計算する計算器(3)とから構成されている。統計処理の方法は、特定温度(ta)で判断され、統計処理はより簡素であるが、重回帰モデルによらずに高信頼性を保持することができる。このような統計処理は、第2温度が貯蔵器を保管する保管空間の気温である場合に特に適正であり、昼間と夜間のような時間帯別の温度変化傾向がより強い場合の健全性をより有効に判断することができる。
【0021】
本発明によるリサイクル燃料の貯蔵システムは、貯蔵器(4’)と、貯蔵器(4’)の表面の上の第1位置に配置され第1位置の第1物理量T1を計測する第1物理量計測器(58)と、貯蔵器(4’)の中の密封空間(55)の中にあり第1位置の物理量T1に影響を与える第2位置に配置され第2位置の第2物理量T2を計測する第2物理量計測器(57)と、貯蔵器(4’)の外にあり第1物理量T1と第2物理量T2に影響を与える第3位置に配置され第3位置の第3物理量T3を計測する第3物理量計測器(24)と、第1物理量T1と第2物理量T2と第3物理量T3との関係に基づいて健全性指数を計算する計算器(3)とから構成されている。第1物理量T1と第2物理量T2と第3物理量T3とは、時系列の測定値であり、その測定値は温度又は温度に物理的に一意的に関係する物理量であり、健全性指数は、下記式で表される重回帰モデル:
T’1=a0+a1T1+a2T2+a3T3+a4(T2−T1)(ts−j)+a5(T3−T1)(ts−k)+a6(T3−T2)(ts−l)
a0,a1,a2,a3,a4,a5,a6:モデルに固有であり零又は零でない係数でありこれら6つのうちの3つは零ではない。
T’1(ts+1):第1物理量の未来時刻ts+1の予測値
ts:時系列の最新時刻
(T2−T1)(ts−j):時系列の上で時刻tsよりj番目に過去である時刻における第1物理量と第2物理量の物理量差
(T3−T1)(ts−k):時系列の上で時刻tsよりk番目に過去である時刻における第1物理量と第3物理量の物理量差
(T3−T2)(ts−l):時系列の上で時刻tsよりl番目に過去である時刻における第3物理量と第1物理量の物理量差
により計算される。更に、健全性指数は、予測値T’1と現実の第1物理量T1との関係に基づいて計算される。このような式の右辺の複数項のうちの任意に組み合わされる複数項の相関により、貯蔵器の種類に適合して最適切な物理量予測が実行され得る。
【0022】
健全性指数は、予測値T’1と現実の第1物理量T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算されることは既述の通りである。第1物理量と第3物理量は温度であり、第2物理量は圧力であり得る。
【0023】
既述の多様な統計処理方法は、その全部又はその一部が組み合わせられて実施されることにより、多様な物理的状態遷移に対して適正に対応することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明による原子力のリサイクル燃料の貯蔵システムは、貯蔵器が健全性確認装置とともに設けられている。その貯蔵器1は、図1に示されるように、温度計測系2を介して、健全性確認装置3に接続している。貯蔵器1は、コンクリート製の外側保護筒(キャスクといわれる)4と炭素鋼製の内部容器(キャニスタといわれる)5とから構成されている。キャスク4は、上蓋6と円筒壁7と下蓋8とから形成されている。上蓋6と円筒壁7との間には、複数の上側空気流通路9が形成されている。複数の上側空気流通路9は、非対称対流生成抑制のために、キャスク4の中心鉛直線に対して対称に形成されている。下蓋8と円筒壁7との間には、複数の下側空気流通路11が形成されている。複数の下側空気流通路11は、非対称対流生成抑制のために、キャスク4の中心鉛直線に対して対称に形成されている。キャスク4とキャニスタ5との間の空間は、対流が生成される対流空間10である。
【0025】
キャニスタ5は、キャスク4の下蓋8の上面に安定的に載置されている。キャニスタ5は、リサイクル燃料12を収納している。リサイクル燃料12は、バスケットに収納された状態でキャニスタ5に収容されている。リサイクル燃料12の内部には、ガス強制循環路13が形成されている。キャニスタ5の内部に充填されているガスとしては、Heガスが好適に用いられる。そのHeガスは、ガス強制循環路13に導入され、リサイクル燃料12が生成する熱を奪ってその熱をキャニスタ5の中に均一に分散させる。
【0026】
温度計測系2は、第1温度計測系14と第2温度計測系15と第3温度計測系16とから構成されている。第1温度計測系14は、第1温度計測器17と第1温度信号線18とから構成されている。第1温度計測器17が計測する温度は、第1電気信号19に変換され第1温度信号線18を介して健全性確認装置3に送信される。第2温度計測系15は、第2温度計測器21と第2温度信号線22とから構成されている。第2温度計測器21が計測する温度は、第2電気信号23に変換され第2温度信号線22を介して健全性確認装置3に送信される。第3温度計測系16は、第3温度計測器24と第3温度信号線25とから構成されている。第3温度計測器24が計測する温度は、第3電気信号26に変換され第3温度信号線25を介して健全性確認装置3に送信される。
【0027】
第1温度計測器17は、キャニスタ5の高位側の位置、特に、キャニスタ5の天井壁の上面の温度を直接に測定する。第1電気信号19は、キャニスタ5の低位側の位置、特に、キャニスタ5の側壁の外側面の中位の位置の温度を直接に測定する。第3温度計測器24は、キャスク1を保管している保管室(図示されず)の内部の定点の室温(気温)を直接に測定する。キャニスタ5の温度を計測する温度計測器は、2つに限られず、更に多くが追加的に配置され得る。そのように追加される温度計測器は、既述の中位の位置よりも高い位置又はそれより低い位置の温度を測定するために配置される。
【0028】
健全性確認装置3は、第1温度算出器27と第2温度算出器28と第3温度算出器29とを形成している。第1温度算出器27は、第1電気信号19を第1温度T1に変換してその温度T1を出力する。第2温度算出器28は、第2電気信号23を第2温度T2に変換してその温度T2を出力する。第3温度算出器29は、第3電気信号26を第3温度T3に変換してその温度T3を出力する。第1温度T1は、時系列第1温度T1{T1(ts),T1(ts−1),・・・,T1(ts−n)}として計測されている。第2温度T2は、時系列第2温度T2{T2(ts),T2(ts−1),・・・,T2(ts−n)}として計測されている。第3温度T3は、時系列第3温度T3{T3(ts),T3(ts−1),・・・,T3(ts−n)}として計測されている。それらの時刻列の長さとして、共通の1週間が適正に例示される。時系列上で隣り合う時刻の時間幅として、30分が適正に例示される。
【0029】
健全性確認装置3は、温度差計算器31を形成している。時系列第1温度T1と時系列第2温度T2は、温度差計算器31に入力する。健全性確認装置3は、更に、同一時刻の時系列第1温度T1と時系列第2温度T2との温度差(T2−T1)を計算する。健全性確認装置3は、更に、平均・標準偏差計算器32を形成している。温度差(T2−T1)は、温度差計算器31から出力されて平均・標準偏差計算器32に入力する。平均・標準偏差計算器32は、温度差(T2−T1)に関する温度差平均Mと、温度差(T2−T1)に関する温度差標準偏差σとを計算する。
【0030】
健全性確認装置3は、更に、第1健全性指標を計算する第1健全性指標計算器33を形成している。温度差平均mと温度差標準偏差σとは、平均・標準偏差計算器32から出力されて第1健全性指標計算器33に入力する。第1健全性指標計算器33は、上側平均偏差複合値mσ(+)と下側平均偏差複合値mσ(−)を計算する:
mσ(+)=M+Nσ・・・(1−1)
mσ(−)=M−Nσ・・・(1−2)
第1健全性指標K1は、現実に計測される現在時刻の第1温度として(同定されて)下記式で定義される:
mσ(−)<K1<mσ(+)
ここで、K1はmσ(+)とmσ(−)を含むことができる。式(1−1,2)に表現されている数Nは、正の数である。Nとして、経験則的に2又は3が適正である。
【0031】
第1健全性指標計算器33は、第1健全性指標K1が存在すれば、第1健全性存在信号34を出力する。第1健全性指標計算器33は、第1健全性指標K1が存在しなければ、第1健全性不存在信号35を出力する。健全性確認装置3は、更に、第1健全性存在不存在報知器36を形成している。第1健全性存在信号34又は健全性不存在信号35は、第1健全性存在不存在報知器36に入力する。第1健全性存在不存在報知器36は、第1健全性存在信号34に基づいて青色ランプ(図示されず)を点灯する。又は、第1健全性存在不存在報知器36は、第1健全性不存在信号35に基づいて赤色ランプ(図示されず)を点灯し、且つ、警報音を発生する。
【0032】
第1健全性指標計算器33は、健全性存在状態から健全性不存在状態に移行する第1遷移回数を計数する。健全性存在状態から健全性不存在状態に移行する間に、第1遷移区間が設けられることが好ましい。第1健全性不存在信号35は、第1遷移回数M1(例示:3)を越えてM1+1にならない限り第1健全性指標計算器33から出力されないことが好ましい。
【0033】
リサイクル燃料12の熱発生分布の存在により、キャニスタ5の中の温度分布状態はダイナミックに変動している。温度分布状態の変動により、キャニスタ5の内圧はダイナミックに変化して、キャニスタ5の内部でHeガスの不規則な対流が発生する。第1温度T1のうちの瞬間値が平均値から大きくずれることは、偶然的に(非線形現象的に)あり得ることであり、その温度計測位置が温度状態として異常であると判断することは不適正である。第1温度T1は、対流の存在により、下側の計測点の第2温度T2の影響を受けやすい。両温度差が瞬間的に平均から大幅にずれることは、偶然的にあり得ることであり、キャニスタ5の内部のいずれかの領域が温度状態として異常であると判断することは不適正である。温度差平均と温度差標準偏差とを2変数とする経験則的関数式(実験式)は、経験則的に局所的異常点の存在を高確率で予測することができる。
【0034】
健全性確認装置3は、更に、重回帰モデル作成器37を構成している。時系列第1温度T1は、時系列第2温度T2と時系列第3温度T3とともに重回帰モデル作成器37に入力する。重回帰モデル作成器37のハード部分には、重回帰モデルが記載されている。重回帰モデルは、次式で表される:
式(2)は、時々刻々に更新され続ける。ここで、(ts−j)は、既述の時刻列{ts,ts−1,・・・,ts−n}のうちの最新時刻ts(例示:現在時刻)からj番目に過去である時刻を示し、(ts−k)は、時刻列{ts,ts−1,・・・,ts−n}のうちの最新時刻からk番目に過去である時刻を示している。T3は時刻(ts−j)の気温(第3温度)T3を示し、T2は時刻(ts−k)の第2温度(キャニスタ5の中位の位置の温度)を示している。T’1(ts+1)は、未来時刻の第2温度T1に対応する第2温度対応予測値を示している。式(1)の右辺の第1項は、重回帰モデルの定数項である。a1とa2は、重回帰係数である。
【0035】
式(2)のモデルは、過去の長期のデータに基づき、3つの係数a1,a2,a3が重回帰分析により算出される。式(2)は、気温と下位側の計測点の第2温度T1とが参酌されて上位側の計測点の第1温度T’1を予測するモデルとして妥当である。過去の温度の2つの計測時刻(ts−j)と(ts−k)は、2つの計測点の過去の温度が現在時刻の第1温度T1に影響する時間遅れの程度として経験則的に規定されている。図2は、式(2)のグラフ表現である。
【0036】
図3は、モデルに基づく予測値T’1とモデル化時に用いた実測値T1とから標準偏差を計算するための誤差を示している。図で、実線は実測値T1を示し、点線は予測値T’1を示している。時刻tiでは実測値T1は予測値T’1より大きく、時刻(ti−1)では実測値T1は予測値T’1より小さく、時刻(ti−2)では実測値T1は予測値T’1より大きい。重回帰モデル作成器37は、時刻列{ts,・・・,ts−n}の全時刻で誤差(T’1−T1)を計算する。
【0037】
健全性確認装置3は、標準偏差計算器38を更に構成している。誤差(T’1−T1)は、標準偏差計算器38に入力する。標準偏差計算器38は、(n+1)個の誤差(T’1−T1)に関して予測誤差標準偏差σを計算する。健全性確認装置3は、更に、第2健全性指標計算器39を構成している。予測誤差標準偏差σは、第2健全性指標計算器39に入力する。第2健全性指標計算器39は、第2健全性指標K2を計算する。第2健全性指標計算器39は、上側予測誤差標準偏差mσ(+)と下側予測誤差標準偏差mσ(−)とを計算する。
mσ(+)=M+Nσ・・・(3−1)
mσ(−)=M−Nσ・・・(3−2)
第2健全性指標K2は、現在時刻の現実の第1温度として、下記式で定義される:
mσ(−)<K2<mσ(+)
ここで、K2はmσ(+)とmσ(−)を含むことができる。式(3−1,2)に表現されている数Nは、正の数である。Nとして、経験則的に2又は3が適正である。
【0038】
第2健全性指標計算器39は、第2健全性指標K2が存在すれば、第2健全性存在信号41を出力する。第2健全性指標計算器39は、第2健全性指標K2が存在しなければ、第2健全性不存在信号42を出力する。健全性確認装置3は、更に、第2健全性存在不存在報知器43を形成している。第2健全性存在信号41又は第2健全性不存在信号42は、第2健全性存在不存在報知器43に入力する。第2健全性存在不存在報知器43は、第2健全性存在信号41に基づいて青色ランプ(図示されず)を点灯する。又は、第2健全性存在不存在報知器43は、第2健全性不存在信号42に基づいて赤色ランプ(図示されず)を点灯し、且つ、警報音を発生する。
【0039】
第2健全性指標計算器39は、健全性存在状態から健全性不存在状態に移行する第2遷移回数を計数する。健全性存在状態から健全性不存在状態に移行する間に、第2遷移区間が設けられることが好ましい。第2健全性不存在信号42は、第2遷移回数M1(例示:3)を越えてM1+1にならない限り第2健全性指標計算器39から出力されないことが好ましい。
【0040】
重回帰モデル作成器37に記述されているモデルは、式(2)に代えられて、下記の式(4)が選択的に用いられる。
式(4)は、時々刻々に更新され続ける。ここで、(ts−j)と(ts−k)は、式(2)に同じように既述の通りである。T2とT3は、式(2)に同じように既述の通りである。式(4)の右辺の第3項は、式(2)の右辺の第3項と異なっている。式(4)のその第3項は、式(2)のその第3項のT2に代えられて、(T2−T1)が用いられている。T’1(ts+1)は、未来時刻の第2温度T1に対応する第2温度対応予測値を示している。a0’とa1’とa2’は、重回帰係数である。
【0041】
式(4)のモデルは、過去の長期のデータに基づき、3つの係数a1’,a2’,a3’が重回帰分析により算出される。式(4)は、気温と、下位側の計測点の第2温度T1と上位側の計測点の第1温度T1との差(T2−T1)が参酌されている。温度落差が参酌されることにより、第2温度の影響が緩やかに第1温度T1に影響する現象をより正確に捉えることができる。モデルに基づく予測値T’1とモデル化時に用いた実測値T1とから標準偏差を計算する点は、式(2)のモデルに同じである。式(2)の形態の標準偏差計算器38と第2健全性指標計算器39と第1健全性存在不存在報知器43とから構成される健全性判断は、実施の式(4)の形態に共通している。
【0042】
式(4)は、更に高信頼度が次式(4’)により与えられる。
式(4’)では、式(4)の右辺に更に第4項が付加されている。その第4項は、a3(T3−T1)(ts−l)で与えられ、上位側位置の第1温度T1と気温T3の温度差が第1温度T1と第2温度T2の温度差とともに健全性判断のために参酌される。式(4’)に基づいて、既述の温度差標準偏差σが計算され、第3健全指標K3が求められる計算過程は、重回帰モデル作成器37と標準偏差計算器38とにより第1健全性指標K1と第2健全性指標K2を計算する過程に全く同じである。この場合、第2温度算出器28が出力する第2温度T2は、第3温度算出器29が出力する第3温度(気温)T3とともに重回帰モデル作成器37に入力される。このような2つの温度差の参酌は、健全性判断の信頼性を更に高くすることができる。
【0043】
式(2)に基づく第1健全性指標K1と式(4)に基づく第2健全性指標K2と式(4’)に基づく第3健全性指標K3について、それらの指標有意性をそれぞれに判断することが重要である。その指標有意性は、予測値と実測値の差である誤差(T’1−T1)の平均により有効に判断される。モデル作成は、誤差の平均が零になる係数a1〜a3の決定である。このように作成された式(2)又は式(3)のモデルに従って行われる現実の監視運転で、誤差平均Mが算出される。正常時には誤差平均Mの期待値は零であるが、異常時には、誤差平均Mは零と有意に異なる場合がある。:
|M−0|>0・・・・(5)
【0044】
図4に示されるように、異常があれば、誤差は時間経過とともに増大する傾向が明らかに存在する。図5に示されるように、モデル作成時の誤差分布は、誤差が零である基準線に対して対称的であるが、実運転の長期間の経過とともに、その誤差分布の中心線は、点線表示楕円線で示されるように、誤差平均Mが零ではない値にシフトする。この誤差平均Mが統計的に有意に(信頼度は例えば95%又は99%)零と異なれば、異常の発生が強く示唆される。
【0045】
図6は、特定気温を重視して信頼性低下度を知る表面温度領域を示している。図6で、横軸は気温Ta(=T3)を示し、縦軸は表面温度(第1温度T1)を示している。気温Ta(微小温度範囲にある気温)に関して、既述の量(M±Nσ)が計算される。気温Taに対応する表面温度Tsが、次式で段階的に表示される。
Ta:M−Nσ<Ts<M+Nσ・・・(6)
式(6)で表される範囲は、縦軸に平行である線分Lで表されている。Tsがこの範囲Lにあれば、高信頼性が保持されている。Tsがこの範囲Lから外れれば、高信頼性が失われつつあり、警報が発生される。範囲Lは、気温T3(=Ta)の関数であり、そのような関数は一般的に楕円領域である。楕円領域の中は高信頼性保持を示し、楕円領域の外は高信頼性喪失移行を示している。
【0046】
下位側位置の温度変化は、特に漏れに起因する圧力変動に対応する対流に起因して、上位側位置の温度変化に影響し、且つ、キャニスタ又はキャスクの外部の温度、特に、保管室の気温は下位側位置の温度変化を介して上位側位置の温度に影響する。このような2つの温度因子と2つ又は3つの温度差とが参酌される温度変化の予測は、単一点の温度と単一点の温度差とに基づく温度変化予測に比べて、統計的には格段にその信頼性が向上し、放射性廃棄物の保管の信頼性が向上する。
【0047】
図7は、本発明によるリサイクル燃料の貯蔵システムの実施の他の形態を示している。実施の本形態では、キャニスタはなく、キャスクのみで形成されている。実施の本形態のキャスク4’は、金属製であり、それの内部にキャニスタは存在しない。キャスク4’は、上蓋6’と円筒壁7’と底部8’とから形成されている。円筒壁7’と底部8’とは金属製の一体的物体であり、上蓋6’と円筒壁7’との間には密閉構造が介設されている。その密閉構造は、第1金属ガスケット51と第2金属ガスケット52とから構成されている。
【0048】
上蓋6’は、円筒壁7’の輪形状の上面に密着してキャスク4’の内部空間を完全的に密閉する一次蓋53と、円筒壁7’の輪形状の上面に密着してキャスク4’の内部空間を更に完全的に密閉する二次蓋54とから構成されている。二次蓋54は、一次蓋53の外側に配置されている。一次蓋53は、円筒壁7’と二次蓋54とにより完全的に密閉される内部空間の中に配置されている。第1金属ガスケット51は、二次蓋54の下面と円筒壁7’の上面とが接合する密着面の間に介設されるシール部材である。第2金属ガスケット52は、一次蓋53の下面と円筒壁7’の上面とが接合する密着面の間に介設されるシール部材である。
【0049】
一次蓋53と二次蓋54との間に、蓋間空間55が積極的に(設計的に)設けられている。蓋間空間55に4気圧程度の気圧でHeガスが封入されている。第2金属ガスケット52に性能劣化が生じた場合には、高圧のHeガスがリサイクル燃料貯蔵室56に流れ込み、リサイクル燃料貯蔵室56の中の放射性物質が第2金属ガスケット52を介して流出することはない。第1金属ガスケット51に性能劣化が生じた場合には、高圧のHeガスが大気中(当該キャスクを保管している貯蔵施設の中の空気)に流れ込み、蓋間空間55の中の放射性物質が大気中に流出することはない。
【0050】
一次蓋53の上面側に圧力計57が配置されて設けられている。圧力計57は、蓋間空間55の中のHeガスの圧力を計測する。温度センサ58は、二次蓋54の外側面である表面の表面温度を計測する。二次蓋54は、一次蓋53にボルトを介して結合され、二次蓋54は一次蓋53に対して着脱可能であり、圧力計57は交換可能に配置されている。
【0051】
リサイクル燃料貯蔵室56の中のリサイクル燃料が生成する熱は、一次蓋53を介して蓋間空間55の中のHeガスに伝達される。一次蓋53の中の状態を示す熱は、二次蓋54の内部を伝達して二次蓋54の表面側に伝達する。その表面温度は、温度センサ58により計測されて、図1に示される既述の第1電気信号19に相当する電気信号に変換され第1温度信号線18に相当する信号線18を介して第1温度算出器27に入力される。その表面温度は、既述のT1に対応する。蓋間空間55の中の圧力Pは、圧力計57により計測されて、図1に示される既述の第2電気信号22に相当する電気信号に変換され第2温度信号線18に相当する信号線18を介して第2温度算出器28に入力される。その圧力Pは、既述のT2に対応する。
【0052】
既述の式(2),(4),(4’)は、それぞれに、T2がPに読み替えられて、下記式(2−1),(4−1),(4’−1)に読み換えられる。
ここで、係数a0,a1,a2,a3は新たな係数として読み替えられる。温度T3は、既述の式(2),(4),(4’)と読替え後の式(2−1),(4−1),(4’−1)とで共通である。式(2−1),(4−1),(4’−1)で、kは圧力Pから温度に変換する次元変換係数である。近似的に、PV=nRTであるから、蓋間空間55の中の圧力は、温度に読み替えられることが可能である。
【0053】
圧力と温度が近似的に等価変換され得る状態で圧力又は温度が計測される場合には、計測される3つの温度T1,T2,T3と1つの予測温度T’の4つの温度を要素とする集合の任意の個数の要素又は元は、圧力に読み替えられ得る。既述の重回帰モデルは、例示的に、次式で表される重回帰モデルに変更され得る。:
【0054】
重回帰モデルは、一般的に次式で表現される。
T’1=a0+a1T1+a2T2+a3T3+a4(T2−T1)(ts−j)+a5(T3−T1)(ts−k)+a6(T3−T2)(ts−l)
a0,a1,a2,a3,a4,a5,a6は、モデルに固有であり零又は零でない係数であり、これら6つのうちの3つは零ではない。変数Tは、温度又は温度に等価である他の物理量を示す。T’1(ts+1)は、第1物理量の未来時刻ts+1の予測値であり、tsは時系列の最新時刻であり、(T2−T1)(ts−j)は時系列の上で時刻tsよりj番目に過去である時刻における第1物理量と第2物理量の物理量差であり、(T3−T1)(ts−k)は時系列の上で時刻tsよりk番目に過去である時刻における第1物理量と第3物理量の物理量差であり、(T3−T2)(ts−l)は時系列の上で時刻tsよりl番目に過去である時刻における第3物理量と第1物理量の物理量差である。
【0055】
温度Tが圧力Pに読み替えられ場合には、図2と図3と図6の縦軸は、圧力を示すが、T=kPであり、次元定数kが用いられて、図2と図3と図6の縦軸はそのままに温度又は圧力を示す。
【0056】
互いに影響しあう複数点位置の物理量のダイナミックな変動は、統計的にある程度の精度で長期的に法則化されるが、核燃料貯蔵器の中の非線形現象の特異な現象は、ある程度の精度で経験則的に知られている長期的法則から外れることがあり得る。そのような特異な現象は、異常現象であることがあり得るので、そのような異常現象の予測は、核燃料貯蔵のために重要である。既述のモデルは、密封機能と遮蔽機能と臨界防止機能と除熱機能とを合わせ持つ核燃料貯蔵器の異常現象の予知の精度を格段に向上させることができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によるリサイクル燃料の貯蔵システムは、異常現象発生の未来予測が可能であり、信頼性が統計的に格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるリサイクル燃料の貯蔵システムの実施の形態を示す回路ブロック図である。
【図2】図2は、温度の時間的部分を示すグラフである。
【図3】図3は、誤差を示すグラフである。
【図4】図4は、偏差の時間的変動を示すグラフである。
【図5】図5は、誤差の分布を示すグラフである。
【図6】図6は、表面温度と気温的分布を示すグラフである。
【図7】図7は、本発明によるリサイクル燃料の貯蔵システムの実施の他の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…貯蔵器
3…計算器
4…貯蔵器
4’…貯蔵器
5…貯蔵器
7’…本体
17…第1物理量計測器
21…第2物理量計測器
53…第2蓋
54…第1蓋
55…密閉空間
Claims (19)
- 貯蔵器と、
前記貯蔵器の第1位置に配置される第1物理量計測器と、
第2位置に配置され、前記第1位置の第1物理量に影響を与える第2物理量を計測する第2物理量計測器と、
前記第1物理量と前記第2物理量との関係に基づいて前記第1位置の未来物理量を予測する数学的モデルにより前記貯蔵器の健全性を数値的に且つ統計的に評価する健全性指数を計算する計算器とを具え、
前記第1物理量と前記第2物理量は、時系列の測定値であり、前記測定値は温度又は温度に物理的に一意的に関係する物理量である
リサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第2物理量は圧力の次元を持ち、前記第2物理量計測器は前記貯蔵器の内部の密閉空間の中の前記第2位置の圧力を計測する
請求項1のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記貯蔵器は、
本体と、
前記本体に結合する第1蓋と、
前記第1蓋と前記本体とにより密封される第2蓋とを備え、
前記第1物理量は、前記第1蓋の表面温度であり、前記密閉空間は前記第1蓋と前記第2蓋とで囲まれる空間である
請求項2のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記貯蔵器は、
第1貯蔵器と、
前記第1貯蔵器の内部に収納される第2貯蔵器とを備え、
前記第1物理量は前記第2貯蔵器の上面温度であり、前記第2物理量は前記第2貯蔵器の側面温度である
請求項1のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記計算器は、前記健全性指数が規定値より大きくなる回数が規定回以上である場合に警報を出力する
請求項1のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 貯蔵器本体と、
前記貯蔵器本体の内部の密封容器の表面の第1位置に配置される第1物理量計測器と、
前記表面の第2位置に配置される第2物理量計測器と、
前記第1物理量計測器が計測する第1物理量と前記第2物理量計測器が計測する第2物理量との関係に基づいて前記第1位置の未来物理量を予測することにより前記貯蔵器本体の健全性を数値的に且つ統計的に評価する健全性指数を計算する計算器とを具え、
前記第1物理量と前記第2物理量は、時系列の測定値であり、前記測定値は温度又は温度に物理的に一意的に関係する物理量である
リサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1位置は前記第2位置より上位又は下位である
請求項6のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1物理量と前記第2物理量とは次元が同じであり、
前記健全性指数は、前記第1物理量と前記第2物理量との差である物理量差の平均Mと前記物理量差の標準偏差とに基づいて計算される
請求項6のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1位置は前記第2位置より上位又は下位にある
請求項8のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1物理量と前記第2物理量とは次元が同じであり、
前記第1物理量がT1で表され、前記第2物理量がT2で表され、前記健全性指数は、下記式で表される重回帰モデル:
T’1(ts+1)=a0+a1T1(ts−j)+a2T2(ts−k)
a0,a1,a2:モデルに固有である係数
T’1(ts+1):前記第1物理量の未来時刻ts+1の予測値
ts:前記時系列の最新時刻
T1(ts−j):前記時系列の上で時刻tsよりj番目に過去である時刻における前記第1物理量
T2(ts−k):前記時系列の上で時刻tsよりk番目に過去である時刻における前記第2物理量
により計算され、前記健全性指数は前記予測値T’1と現実の前記第1物理量T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算される
請求項6のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1物理量と前記第2物理量とは次元が同じであり、
前記第1物理量がT1で表され、前記第2物理量がT2で表され、前記貯蔵器本体の周囲の環境の物理量である第3物理量がT3で表され、前記健全性指数は、下記式で表される重回帰モデル:
T’1(ts+1)=a0+a1T1(ts−j)+a2T2(ts−k)+a3T3(ts−l)
a0,a1,a2,a3:モデルに固有である係数
T’1(ts+1):前記第1物理量の未来時刻ts+1の予測値
ts:前記時系列の最新時刻
T1(ts−j):前記時系列の上で時刻tsよりj番目に過去である時刻における前記第1物理量
T2(ts−k):前記時系列の上で時刻tsよりk番目に過去である時刻における前記第2物理量
T3(ts−l):前記時系列の上で時刻tsよりl番目に過去である時刻における前記第3物理量
により計算され、前記健全性指数は前記予測値T’1と現実の前記第1物理量T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算される
請求項6のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1物理量と前記第2物理量とは次元が同じであり、
前記第1物理量がT1で表され、前記第2物理量がT2で表され、前記健全性指数は、下記式で表される重回帰モデル:
T’1(ts+1)=a0+a1(T2−T1)(ts−j)
a0,a1:モデルに固有である係数
T’1(ts+1):前記第1物理量の未来時刻ts+1の予測値
ts:前記時系列の最新時刻
(T2−T1)(ts−j):前記時系列の上で時刻tsよりj番目に過去である時刻における前記第1物理量と前記第2物理量の物理量差
により計算され、前記健全性指数は前記予測値T’1と現実の前記第1物理量T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算される
請求項6のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1物理量と前記第2物理量とは次元が同じであり、
前記第1物理量がT1で表され、前記第2物理量がT2で表され、前記貯蔵器本体の周囲の環境の物理量である第3物理量がT3で表され、
前記健全性指数は、下記式で表される重回帰モデル:
T’1(ts+1)=a0+a1(T2−T1)(ts−j)+a2T3(ts−k)
a0,a1,a2:モデルに固有である係数
T’1(ts+1):前記第1物理量の未来時刻ts+1の予測値
ts:前記時系列の最新時刻
(T2−T1)(ts−j):前記時系列の上で時刻tsよりj番目に過去である時刻における前記第1物理量と前記第2物理量の物理量差
T3(ts−k):前記時系列の上で時刻tsよりk番目に過去である時刻における前記第3物理量
により計算され、前記健全性指数は前記予測値T’1と現実の前記第1物理量T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算される
請求項6のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1物理量と前記第2物理量とは次元が同じであり、
前記第1物理量がT1で表され、前記第2物理量がT2で表され、前記貯蔵器本体の周囲の環境の物理量である第3物理量がT3で表され、
前記健全性指数は、下記式で表される重回帰モデル:
T’1=a0+a1(T2−T1)(ts−j)+a2(T3−T1)(ts−k)+a3T3(ts−l)
a0,a1,a2,a3:モデルに固有である係数
T’1(ts+1):前記第1物理量の未来時刻ts+1の予測値
ts:前記時系列の最新時刻
(T2−T1)(ts−j):前記時系列の上で時刻tsよりj番目に過去である時刻における前記第1物理量と前記第2物理量の物理量差
(T3−T1)(ts−k):前記時系列の上で時刻tsよりk番目に過去である時刻における前記第1物理量と前記第3物理量の物理量差
T3(ts−l):前記時系列の上で時刻tsよりl番目に過去である時刻における前記第3物理量
により計算され、前記健全性指数は前記予測値T’1と現実の前記第1物理量T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算される
請求項6のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記貯蔵器本体により密閉的に囲まれる内部容器を更に具え、
前記リサイクル燃料は、前記内部容器に密封される
請求項6〜14から選択される1請求項のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記貯蔵器本体は鉛直方向の軸心線に対して線対称である
請求項6〜14から選択される1請求項のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記第1物理量がT1で表され、前記第2物理量がT2で表され、前記健全性指数は、前記時系列の上の時刻と、前記第1物理量T1と、前記第2物理量T2とにより作成される重回帰モデルにより計算され、前記健全性指数は、前記予測値T’1と現実の前記第1物理量T1との誤差に関する誤差平均であり、前記誤差平均が有意に零と異ならなければ健全であると判断する
請求項6のリサイクル燃料の貯蔵システム。 - 貯蔵器と、
前記貯蔵器の表面の上の第1位置に配置され前記第1位置の第1物理量T1を計測する第1物理量計測器と、
前記貯蔵器の中の密封空間の中の第2位置に配置され、前記第1位置の物理量T1に影響を与える第2物理量T2を計測する第2物理量計測器と、
前記貯蔵器の外にあり前記第1物理量T1と前記第2物理量T2に影響を与える第3位置に配置され前記第3位置の第3物理量T3を計測する第3物理量計測器と、
前記第1物理量T1と前記第2物理量T2と前記第3物理量T3との関係に基づいて健全性指数を計算する計算器とを具え、
前記第1物理量T1と前記第2物理量T2と前記第3物理量T3とは、時系列の測定値であり且つ同じ次元を有し、前記測定値は温度又は温度に物理的に一意的に関係する物理量であり、前記健全性指数は、下記式で表される重回帰モデル:
T’1=a0+a1T1+a2T2+a3T3+a4(T2−T1)(ts−j)+a5(T3−T1)(ts−k)+a6(T3−T2)(ts−l)
a0,a1,a2,a3,a4,a5,a6:モデルに固有であり零又は零でない係数でありこれら7つのうちの3つは零ではないT’1(ts+1):前記第1物理量の未来時刻ts+1の予測値
ts:前記時系列の最新時刻
(T2−T1)(ts−j):前記時系列の上で時刻tsよりj番目に過去である時刻における前記第1物理量と前記第2物理量の物理量差
(T3−T1)(ts−k):前記時系列の上で時刻tsよりk番目に過去である時刻における前記第1物理量と前記第3物理量の物理量差
(T3−T2)(ts−l):前記時系列の上で時刻tsよりl番目に過去である時刻における前記第3物理量と前記第1物理量の物理量差
により計算され、前記健全性指数は、前記予測値T’1と現実の前記第1物理量T1との関係に基づいて計算される
リサイクル燃料の貯蔵システム。 - 前記健全性指数は、前記予測値T’1と現実の前記第1物理量T1との誤差に関する標準偏差σに基づいて計算される
請求項18のリサイクル燃料の貯蔵システム。
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