JP4107790B2 - 光書込装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光書込装置に関し、詳細には、環境条件で光学特性の変化する光学素子の位置調整を行って画像品質の良好な光書込を行う光書込装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザーを利用した光書込装置は、レーザープリンタ、複写装置及びファクシミリ装置等に用いられている。
【0003】
レーザーを利用した光書込装置においては、一般に、画像データにより変調したレーザービームを一定速度で回転するポリゴンミラーに投射し、ポリゴンミラーでライン状に走査させる。光書込装置は、ポリゴンミラーでライン状に走査されたレーザービームを走査レンズにより等速直線変換し、感光体上に照射して、書き込みを行っている。
【0004】
このようなレーザーを利用した光書込装置においては、光スポットを微小化したときに、温度などの環境変動によりプラスティックレンズである走査レンズの屈折率が変化したり、形状が変化したりすることの影響により、走査面上のビームスポット径が変化するという問題があった。
【0005】
そこで、従来、レーザ光源から放射されたレーザビームを、微小な点に集光すると共に被走査面上を略等速度でライン状に走査するレーザビーム走査光学装置において、前記レーザ光源から放射されたレーザビームの集光位置を調整するための光学素子と、走査されたレーザビームが通過したことを検出して検出信号を発生する検出手段と、前記検出信号の発生から所定時間後に前記レーザ光源をパルス発光させるパルス発光手段と、前記被走査面と光学的に略等価位置に配置されたビーム集光状態検出手段と、前記ビーム集光状態検出手段の検出結果に基づいて前記光学素子を駆動し、レーザビームの集光位置を調整する制御手段と、を備えたことを特徴とするレーザビーム走査光学装置が提案されている(特開平10−020225号公報参照)。
【0006】
すなわち、このレーザビーム走査光学装置は、偏向器前の感光体面上のビームスポットのデフォーカス量をセンサ、すなわち、ビーム集光状態検出手段で検出して、その量に応じてフォーカシングレンズを動かすことによりレーザビームの焦点位置を調整している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、偏向器前の感光体面上のビームスポットのデフォーカス量をセンサで検出して、その量に応じてフォーカシングレンズを動かすことによりレーザビームの焦点位置を調整しているため、複数ビームを同時に走査するマルチビーム光走査装置に適用すると、フォーカシングレンズを光軸方向に動かすことにより、焦点位置を補正することはできるが、複数ビームの感光体上での副走査方向のピッチがずれてしまうという問題がある。
【0008】
すなわち、画像形成装置等に適用される光書込装置は、さらなる高速化、画像の高精細化の要求が高まっており、この要求に応えるためには、レーザビームを偏向走査させるポリゴンミラー(回転多面体)の回転数を上昇させる方法があるが、ポリゴンミラーの回転数は、ポリゴンモータの軸受部の材質等により制約があり、また、回転数が高速化するにつれて、コストやサイズが増加するという問題がある。
【0009】
そこで、従来から副走査方向に所定の間隔で配置された複数のレーザビームを出射する光源を用い、ポリゴンミラーの回転数を上昇させることなく、高速化、高精細化の要求を達成する光書込装置が提供されている。すなわち、このような光書込装置は、走査光学系の一回の走査により複数(n本)のビームを同時に感光体などの記録媒体上に走査させ、複数のライン(n本)を同時に書き込むマルチビーム方式を採用している。したがって、ポリゴンミラーの回転数が一定であれば、単純に画像形成装置の画像形成速度は、1本のレーザビームを用いた場合のn倍になる。
【0010】
ところが、上記公報記載のように、温度等の環境変動に起因する走査面上のビームスポット径の変化を、フォーカシングレンズを動かすことによりレーザビームの焦点位置を調整して補正しようとすると、焦点位置を補正することはできるが、複数ビームの感光体上での副走査方向のピッチがずれてしまうという問題がある。
【0011】
例えば、副走査方向の並んだ4チャンネルLDアレーによる4ビームの場合の従来のシリンドリカルレンズの移動による補正例を示す図13及びその4ビームの主光線のシリンドリカルレンズの通り方を示す図14に基づいて説明すると、図13及び図14において、4チャンネルLDアレーは、30μmピッチ、感光体面上では、副走査方向に5次の飛び越し走査を行い、1200dpiの隣接21.17μmの走査線間隔になっている。高温時には、プラスチックレンズの屈折率分布の変化や形状変化により、感光体面上の結像位置が、移動してビームスポット径が太くなる。
【0012】
これを補正するために、図13及び図14に示すように、シリンドリカルレンズを光源側に移動させて感光体面上に結像するようにすると、ビームスポット径は適正な大きさになるが、偏向器前の副走査方向の光学的横倍率が大きく変化してしまう。すなわち、25℃程度の室温で等ピッチP1=P2=P3(=P0:室温時のピッチ)としていたものが、50℃の高温になると、P1'(≠P1)、P2'(≠P2)、P3'(≠P3)に変わり、室温時のピッチP0と異なってしまい画像が劣化する。
【0013】
すなわち、マルチビームでビームスポット径を小さく保持する光走査光学系において、温度変化の影響を受けやすいプラスチックレンズを用いた場合、温度変化による、主走査ビームスポット径、副走査ビームスポット径及びビームピッチの変動を補正し、画質の劣化を防ぐためには、主走査のビーム径、副走査のビーム径及びビームピッチの補正を独立に行う必要がある。
【0014】
ところが、上述のように、従来公報の技術では、フォーカシングレンズだけを動かしていたため、このような要求に応えることができず、複数ビームの感光体上での副走査方向のピッチがずれてしまうという問題がある。
【0015】
このため、これら3つの要素に関して独立に補正を行うためには3つ要素それぞれに対して高精度な駆動装置を設ける必要がある。
【0016】
そこで、請求項1記載の発明は、複数のレーザ光源と、この複数のレーザ光源から出射されるレーザビームを略平行光にするコリメートレンズを備えるビームピッチ補正部と、上記ビームピッチ補正部からのレーザビームを偏向器に導く主走査方向のみにパワーを有するシリンダーレンズを備える主走査方向ビーム径補正部及び副走査方向のみにパワーを有するシリンドリカルレンズを備える副走査方向ビーム補正部と、上記複数のレーザ光源から出射され前記主走査方向ビーム径補正部と前記副走査方向ビーム補正部を経由するレーザビームを主走査方向に偏向走査させる偏向器と、前記偏向器で走査されるレーザビームを走査面に対して走査線として結像させる結像光学系と、を備えた光書込装置であって、前記ビームピッチ補正部、前記主走査方向ビーム径補正部、前記副走査方向ビーム径補正部をそれぞれ個別に保持する保持部材と、前記保持部材をレーザビームの光軸方向に各々移動させる移動手段と、前記結像光学系の近傍に配設され環境温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出した環境温度に基づいて前記移動手段を各々駆動させて、前記保持部材の保持する前記ビームピッチ補正部、前記主走査方向ビーム径補正部、前記副走査方向ビーム径補正部のレーザビームの光軸方向での位置制御を行う制御手段と、を備えていることを特徴とし、もって、前記複数のレーザ光源から出射されるレーザビームを偏向器で当該レーザビームを偏向走査させ、偏向器で走査されるレーザビームを結像光学系で走査面に対して走査線として結像させるに際して、結像光学系の近傍に配設され環境温度を検出する温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、駆動手段を駆動させて、ビームピッチ補正部と、主走査方向ビーム径補正部と、副走査方向ビーム補正部と、を保持する保持部材をレーザビームの光軸方向に移動させて、当該保持部材の保持する光学素子のレーザビームの光軸方向での位置制御を行うことにより、温度変動に最も影響を与える結像光学系近傍の環境温度によって、環境温度で変動する3つの要素(主走査ビームスポット径、副走査ビームスポット径、ビームピッチ)を補正し、レーザビームの特性の劣化を防止して、高品質な画像形成を行うことのできる光書込装置を提供することを目的としている。
【0018】
請求項記載の発明は、温度検出手段を、温度変化を電気的な特性変化として検出するセンサとすることにより、簡易な構成で環境温度を検出し、書込光学系のレーザビームの特性の補正を高精度に行って、高品質な画像形成を安価に行うことのできる光書込装置を提供することを目的としている。
【0019】
請求項記載の発明は、温度検出手段を、結像光学系に配設され当該結像光学系を通過するレーザビームが照射されてその反射光量が環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜で反射された反射光を受光する光センサと、を有したものとすることにより、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行い、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、部品点数を削減して信頼性を向上させることのできる光書込装置を提供することを目的としている。
【0020】
請求項記載の発明は、温度検出手段を、結像光学系に配設され当該結像光学系を通過するレーザビームが照射されてその透過光量が環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜を透過した透過光を受光する光センサと、を有したものとすることにより、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行い、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、部品点数を削減して信頼性を向上させることのできる光書込装置を提供することを目的としている。
【0021】
請求項記載の発明は、光センサを、レーザビームの書込走査を行う際の主走査方向の同期検知用のレーザビームを検知する同期検知センサと兼用することにより、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行い、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、より一層部品点数を削減して安価で信頼性の良好な光書込装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の光書込装置は、複数のレーザ光源と、この複数のレーザ光源から出射されるレーザビームを略平行光にするコリメートレンズを備えるビームピッチ補正部と、上記ビームピッチ補正部からのレーザビームを偏向器に導く主走査方向のみにパワーを有するシリンダーレンズを備える主走査方向ビーム径補正部及び副走査方向のみにパワーを有するシリンドリカルレンズを備える副走査方向ビーム補正部と、上記複数のレーザ光源から出射され前記主走査方向ビーム径補正部と前記副走査方向ビーム補正部を経由するレーザビームを主走査方向に偏向走査させる偏向器と、前記偏向器で走査されるレーザビームを走査面に対して走査線として結像させる結像光学系と、を備えた光書込装置であって、前記ビームピッチ補正部、前記主走査方向ビーム径補正部、前記副走査方向ビーム径補正部をそれぞれ個別に保持する保持部材と、前記保持部材をレーザビームの光軸方向に各々移動させる移動手段と、前記結像光学系の近傍に配設され環境温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出した環境温度に基づいて前記移動手段を各々駆動させて、前記保持部材の保持する前記ビームピッチ補正部、前記主走査方向ビーム径補正部、前記副走査方向ビーム径補正部のレーザビームの光軸方向での位置制御を行う制御手段と、を備えることにより、上記目的を達成している。
【0023】
上記構成によれば、複数のレーザ光源とコリメートレンズを備えるビームピッチ補正部と、主走査方向のみにパワーを有するシリンダーレンズを備える主走査方向ビーム径補正部と、副走査方向のみにパワーを有するシリンドリカルレンズを備える副走査方向ビーム補正部と、を用いて偏向器に導入させて、前記複数のレーザ光源から出射されたレーザビームを偏向器で当該レーザビームを偏向走査させ、偏向器で走査されたレーザビームを結像光学系で走査面に対して走査線として結像させるに際して、結像光学系の近傍に配設され環境温度を検出する温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、駆動手段を駆動させて、ビームピッチ補正部と、主走査方向ビーム径補正部と、副走査方向ビーム補正部と、を保持する保持部材をレーザビームの光軸方向に移動させて、当該保持部材の保持する光学素子のレーザビームの光軸方向での位置制御を行うことにより、温度変動に最も影響を与える結像光学系近傍の環境温度によって、環境温度で変動する3つの要素(主走査ビームスポット径、副走査ビームスポット径、ビームピッチ)を補正することができ、レーザビームの特性の劣化を防止して、高品質な画像形成を行うことができる。
【0026】
また、例えば、請求項に記載するように、前記温度検出手段は、前記温度変化を電気的な特性変化として検出するセンサであってもよい。
【0027】
上記構成によれば、温度検出手段を、温度変化を電気的な特性変化として検出するセンサとしているので、簡易な構成で環境温度を検出することができ、書込光学系のレーザビームの特性の補正を高精度に行って、高品質な画像形成を安価に行うことができる。
【0028】
さらに、例えば、請求項に記載するように、前記温度検出手段は、前記結像光学系に配設され当該結像光学系を通過する前記レーザビームが照射されてその反射光量が前記環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜で反射された反射光を受光する光センサと、を有しているものであってもよい。
【0029】
上記構成によれば、温度検出手段を、結像光学系に配設され当該結像光学系を通過するレーザビームが照射されてその反射光量が環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜で反射された反射光を受光する光センサと、を有したものとしているので、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行うことができ、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、部品点数を削減して信頼性を向上させることができる。
【0030】
また、例えば、請求項に記載するように、前記温度検出手段は、前記結像光学系に配設され当該結像光学系を通過する前記レーザビームが照射されてその透過光量が前記環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜を透過した透過光を受光する光センサと、を有しているものであってもよい。
【0031】
上記構成によれば、温度検出手段を、結像光学系に配設され当該結像光学系を通過するレーザビームが照射されてその透過光量が環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜を透過した透過光を受光する光センサと、を有したものとしているので、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行うことができ、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、部品点数を削減して信頼性を向上させることができる。
【0032】
さらに、例えば、請求項に記載するように、前記光センサは、レーザビームの書込走査を行う際の主走査方向の同期検知用の前記レーザビームを検知する同期検知センサを兼用したものであってもよい。
【0033】
上記構成によれば、光センサを、レーザビームの書込走査を行う際の主走査方向の同期検知用のレーザビームを検知する同期検知センサと兼用しているので、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行うことができ、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、より一層部品点数を削減して、光書込装置を安価で、信頼性の良好なものとすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0035】
図1〜図5は、本発明の光書込装置の第1の実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の光書込装置の第1の実施の形態を適用したマルチビーム光書込装置1の概略斜視図である。
【0036】
図1及び図2において、マルチビーム光書込装置1は、ビーム出射・補正機構部2、ミラー3(図2参照)、ポリゴンミラー4、走査レンズ5、6、ミラー7、検出ミラー8(図2参照)、検知センサ9及び制御部10等を備えており、感光体11上にレーザビームを照射して、画像を記録する。マルチビーム光書込装置1は、画像の記録を行うレーザビームプリンタ等に適用される。
【0037】
ビーム出射・補正機構部2は、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22を備えており、ビームピッチ補正部20は、光学ユニットとしてのLD(レーザダイオード)ユニット23とアクチュエータ24を備えている。
【0038】
ビームピッチ補正部20のLDユニット23は、複数のレーザビームを出射するレーザ光源としての4チャンネルLDアレイ23a、4チャンネルLDアレイ23aの出射するレーザビームの光軸上の前方に配設された光学素子としてのアパーチャ23bとコリメートレンズ23cを備えており、4チャンネルLDアレイ23aから出射されたレーザビームは、アパーチャ23bとコリメートレンズ23cにより平行光にされると同時に、所望のビーム形状にビーム形成される。LDユニット23は、両矢印で示すように、アクチュエータ24によって光軸方向に移動され、LDユニット23を光軸方向に移動させて、走査線の副走査方向のピッチを調整する。
【0039】
主走査方向ビーム径補正部21は、シリンダーレンズ21a及びシリンダーレンズ21aを光軸方向に移動させる駆動部21bを備えており、駆動部21bで、両矢印で示すように、シリンダーレンズ21aを光軸方向に移動させて、主走査方向のビーム径を調整する。
【0040】
副走査方向ビーム径補正部22は、シリンドリカルレンズ22a及びシリンドリカルレンズ22aを光軸方向に移動させる駆動部22bを備えており、駆動部22bで、両矢印で示すように、シリンドリカルレンズ22aを光軸方向に移動させて、副走査方向のビーム径を調整する。
【0041】
上記ビーム出射・補正機構部2は、詳細には、図2に示すように構成されている。すなわち、ビーム出射・補正機構部2のビームピッチ補正部20は、そのLDユニット23の4チャンネルLDアレイ23a、アパーチャ23b及びコリメートレンズ23cがキャリッジ23dに搭載されており、キャリッジ23dは、光軸方向に配設された1対のガイドレール24aに連接されて、当該ガイドレール24aに沿って移動可能に配設されている。このガイドレール24aは、上記主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22を貫く状態で配設されている。上記アクチュエータ24は、上記ガイドレール24a、モータ24b、モータ24bの回転軸に連結されているとともにガイドレール24aに沿って配設された送りネジ24c及び送りネジ24cに螺合されているとともにキャリッジ23dに連結されたナット24dを備えており、モータ24bが回転することで送りネジ24cを回転させて、送りネジ24cに螺合されているナット24dをその回転方向に応じて送りネジ24cの軸方向に移動させる。ナット24dが送りネジ24cの軸方向に移動すると、ナット24dに連結されているキャリッジ23dがガイドレール24aに沿って移動する。
【0042】
また、主走査方向ビーム径補正部21は、そのシリンダーレンズ21aがキャリッジ21cに搭載されており、キャリッジ21cは、上記ガイドレール24aに連接されて、当該ガイドレール24aに沿って移動可能に配設されている。駆動部21bは、上記ガイドレール24a、モータ21d、送りネジ21e及びナット21fを備えており、モータ21dが回転することで送りネジ21eを回転させて、送りネジ21eに螺合されているナット21fをその回転方向に応じて送りネジ21eの軸方向に移動させる。ナット21fが送りネジ21eの軸方向に移動すると、ナット21fに連結されているキャリッジ21cがガイドレール24aに沿って移動する。
【0043】
さらに、副走査方向ビーム径補正部22は、そのシリンドリカルレンズ22aがキャリッジ22cに搭載されており、キャリッジ22cは、上記ガイドレール24aに連接されて、当該ガイドレール24aに沿って移動可能に配設されている。駆動部22bは、上記ガイドレール24a、モータ22d、送りネジ22e及びナット22fを備えており、モータ22dが回転することで送りネジ22eを回転させて、送りネジ22eに螺合されているナット22fをその回転方向に応じて送りネジ22eの軸方向に移動させる。ナット22fが送りネジ22eの軸方向に移動すると、ナット22fに連結されているキャリッジ22cがガイドレール24aに沿って移動する。
【0044】
上記ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22は、図示しないが、それぞれモータ24b、21d、22dに設けられたエンコーダ、あるいは、キャリッジ23d、21c、22cの移動を光の遮光により検知するフォトインタラプタ等の位置検出センサが設けられており、位置検出センサは、検出結果を制御部10に出力する。制御部10は、この位置検出センサの検出結果に基づいて、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22のキャリッジ23d、21c、22cの光軸方向の絶対的な位置を検知することができる。
【0045】
上記キャリッジ23d、21c、22cは、保持部材として機能しており、上記ガイドレール24a、モータ24b、21d、22d、送りネジ24c、21e、22e及びナット24d、21f、22fは、全体として移動手段として機能している。
【0046】
ビーム出射・補正機構部2から出射された複数のレーザビームは、図2に示すミラー3で反射さてポリゴンミラー4に入射され、ポリゴンミラー4は、高速回転されて、その反射面に入射されるレーザビームを主走査方向に偏向させて、走査レンズ5に反射させる。
【0047】
走査レンズ5は、入射される複数のレーザビームを走査レンズ6に入射させ、走査レンズ6は、走査レンズ5から入射される複数のレーザビームをミラー7に入射させるとともに、走査ビームの軌跡上に配設された検出ミラー8に入射させる。ミラー7は、入射される複数のレーザビームを感光体11上に照射させ、感光体11上に静電潜像を形成させる。
【0048】
これら第2の光学系としての走査レンズ5及び走査レンズ6は、プラスチック製のレンズであり、温度の変化により内部の屈折率が変化したり、レンズ面の形状が変化したりして、走査レンズ5及び走査レンズ6を通過したレーザビームが本来結像すべき位置に結像せずに、感光体11上においてビーム径が太くなったり、ビームピッチが正常な値でなくなったりし、画像の劣化を生じさせる。
【0049】
そこで、走査レンズ5及び走査レンズ6の近傍には、温度検出手段としての温度センサ12、13が配設されており、温度センサ12、13としては、熱電対、抵抗体、水晶発振素子等の温度を電気的に検知する温度センサが用いられている。また、温度センサ12、13は、走査レンズ5及び走査レンズ6に直接接触させてもよく、このようにすると、走査レンズ5及び走査レンズ6の温度をより正確に測定することができる。特に、温度センサ12、13を、温度によって屈折率、レンズ形状が変化し、ビーム特性の変動に影響を与えやすい素子である走査レンズ5や走査レンズ6の近傍に、または、接触させて設置すると、その検出精度、補正精度を向上させることができ、効果的である。温度センサ12及び温度センサ13は、それぞれ検出温度を制御部10に出力する。
【0050】
検出ミラー8は、ポリゴンミラー4で偏向走査されて走査レンズ5、6を通して感光体11上へのレーザビームの走査線上であって感光体11の走査領域外の位置に配設されており、入射されるレーザビームを図2に示す検出センサ9に反射する。検出センサ(同期検知センサ)9は、フォトダイオード等で構成されており、入射光を検出して、主走査方向のビームの書き出し開始のタイミングを取るための検出信号(同期検知信号)を制御部10に出力する。
【0051】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等で構成され、ROM内には、マルチビーム光書込装置1としての基本処理プログラムや後述するビーム調整処理プログラム等の各種プログラムやこれらのプログラムを実行するのに必要な各種データが格納されている。制御部10は、そのCPUがROM内のプログラムに基づいてRAMをワークメモリとして利用しつつ、マルチビーム光書込装置1の各部を制御して、マルチビーム光書込装置1としてのシーケンスを実行するとともに、後述するビーム調整処理を行う。
【0052】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態のマルチビーム光書込装置1は、環境変化、特に、温度変化による主走査ビームスポット径、副走査ビームスポット径及びビームピッチの変動の補正を独立に行って、画像品質を向上させるところにその特徴がある。
【0053】
すなわち、マルチビーム光書込装置1は、ビーム出射・補正機構部2から複数のレーザビームを出射して、高速回転されるポリゴンミラー4で主走査方向に偏向させて、走査レンズ5、6及びミラー7を介して感光体11上に照射し、感光体11上に静電潜像を形成して、画像形成を行う。
【0054】
ところが、走査レンズ5及び走査レンズ6は、プラスチック製であり、温度の変化により内部の屈折率が変化したり、レンズ面の形状が変化したりして、走査レンズ5及び走査レンズ6を通過したレーザビームが本来結像すべき位置に結像せずに、感光体11上においてビーム径が太くなったり、ビームピッチが正常な値でなくなったりし、画像の劣化を生じさせる。
【0055】
すなわち、感光体11上に照射されるレーザビームは、温度変化により、図3に示すように、その像面位置変動X[mm]とピッチ変化Y[μm]が発生する。図3において、破線αが、主走査方向の像面位置変動、実線βが、副走査方向の像面位置変動、一点鎖線γが、副走査方向のピッチ変動を示している。
【0056】
そこで、本実施の形態のマルチビーム光書込装置11は、走査レンズ5及び走査レンズ6の近傍あるいはこれらに接触させて温度センサ12及び温度センサ13を配設するとともに、ビームピッチ補正部20のLDユニット23、主走査方向ビーム径補正部21のシリンダーレンズ21a及び副走査方向ビーム径補正部22のシリンドリカルレンズ22aを、それぞれ個別にレーザビームの光軸方向に移動調整可能として、これらの温度センサ12、13の検出結果に基づいて、LDユニット23、シリンダーレンズ21a、シリンドリカルレンズ22aのレーザビームの光軸方向の位置を制御部10の制御下で調整して、レーザビームの感光体11上でのピッチ調整及びビーム径調整を行っている。
【0057】
すなわち、環境温度とビーム特性(像面位置変動)及びピッチ変化は、一般的に複雑な関数で表されるため、これらの関係を示す関係式は、実際に実験を行って求めて、式を近似するか、シミュレーションによって求めた結果を式で近似するか、により求めることができる。すなわち、次式の関係を予め求めておく。
【0058】
α(主走査方向像面位置変動と温度の関係) X1=f(T)・・・(1)
β(副走査方向像面位置変動と温度の関係) X2=g(T)・・・(2)
γ(ピッチ変動と温度の関係) Y =h(T)・・・(3)
また、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22を駆動させて、LDユニット23、シリンダーレンズ21a、シリンドリカルレンズ22aをレーザビームの光軸方向に移動させた際の光軸方向の駆動位置(P)と像面位置変動(X)及びピッチ変動(Y)の関係は、図4のように示すことができ、図4において、破線aが、主走査方向の像面位置変動、実線bが、副走査方向の像面位置変動、一点鎖線cが、副走査方向のピッチ変動を示している。
【0059】
そして、このビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22の駆動によるLDユニット23、シリンダーレンズ21a及びシリンドリカルレンズ22aのレーザビームの光軸方向の駆動位置とビーム特性及びピッチ変化の関係は、上述のように、一般的に複雑な関数で表されるため、これらの関係を示す関係式は、実際に実験的に求めて式で近似するか、シミュレーションによって求めた結果を式で近似することにより、求めることができる。すなわち、次式の関係を求めておく。
【0060】
a(駆動位置と主走査方向像面位置変動) P1=i(X1)・・・(4)
b(駆動位置と副走査方向像面位置変動) P2=j(X2)・・・(5)
c(駆動位置とピッチ変動) P3=k(Y)・・・・(6)
そして、実際に、制御部10によりビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22の駆動を制御して、レーザビームの感光体11上でのピッチ調整及びビーム径調整を行うためには、まず、温度センサ12、13により測定した環境温度Tを、上記式(1)〜式(3)に代入し、レーザビームの像面位置変動とピッチ変動を求め、次に、この変動を補正して清浄な像面位置とビームピッチを得るために、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22を駆動させて、LDユニット23、シリンダーレンズ21a及びシリンドリカルレンズ22aのレーザビームの光軸方向の駆動位置を、上記変動した量だけ逆に変動を生じさせるような方向に移動させる。すなわち、次式(7)〜式(9)に示すように、上記変動量に「−1」を乗算した値を式(4)〜式(6)に代入して補正量を求める。
【0061】
P1=i(−X1)=i(−f(T))=l(T)・・・(7)
P2=j(−X2)=j(−g(T))=m(T)・・・(8)
P3=k(−Y)=k(−h(T))=n(T)・・・・(9)
この式(7)〜式(9)を、制御部10のRAMあるいはROMに記憶させておき、制御部10が、温度センサ12、13の検出した温度データから補正量を決定して、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22の駆動を制御して、LDユニット23、シリンダーレンズ21a及びシリンドリカルレンズ22aのレーザビームの光軸方向の駆動位置を調整する。
【0062】
すなわち、制御部10は、図5に示すように、温度センサ12、13からの温度検出信号から環境温度Tを取得し(ステップS101)、当該取得した温度Tを上記式(7)に代入して、主走査方向の像面位置補正量を算出する(ステップS102)。
【0063】
制御部10は、主走査方向の像面位置補正量を算出すると、主走査方向ビーム径補正部21の駆動部21bを駆動させて、シリンダーレンズ21aを当該像面位置補正量に対応する量だけレーザビームの光軸方向に移動させ、主走査方向ビーム径を補正する(ステップS103)。
【0064】
次に、制御部10は、温度Tを上記式(8)に代入して、副走査方向の像面位置補正量を算出し(ステップS104)、副走査方向ビーム径補正部22の駆動部22bを駆動させて、シリンドリカルレンズ22aを当該算出した像面位置補正量に対応する量だけレーザビームの光軸方向に移動させて、副走査方向ビーム径を補正する(ステップS105)。
【0065】
次に、制御部10は、温度Tを上記式(9)に代入して、ビームピッチの補正量を算出し(ステップS106)、ビームピッチ補正部20のアクチュエータ24を駆動させて、LDユニット23を当該算出したビームピッチの補正量に対応する量だけレーザビームの光軸方向に移動させて、ビームピッチを補正する(ステップS107)。
【0066】
このように、本実施の形態のマルチビーム光書込装置1は、4チャンネルLDアレイ23aから出射されるレーザビームをアパーチャ23b及びコリメートレンズ23cを用いてポリゴンミラー4に導入させて、ポリゴンミラー4で当該レーザビームを主走査方向に偏向走査させ、ポリゴンミラー4で走査されたレーザビームを第2の光学系としての走査レンズ5、6で走査面である感光体11に対して走査線として結像させるに際して、走査レンズ5、6の近傍に配設され環境温度を検出する温度センサ12、13の検出結果に基づいて、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22を駆動させて、LDユニット23、シリンダーレンズ21a及びシリンドリカルレンズ22aのレーザビームの光軸方向の位置制御を行っている。
【0067】
したがって、温度変動に最も影響を与える走査レンズ5、6の近傍の環境温度によって、環境温度で変動する3つの要素(主走査ビームスポット径、副走査ビームスポット径、ビームピッチ)をそれぞれ独立して補正することができ、レーザビームの特性の劣化を適切に防止して、高品質な画像形成を行うことができる。
【0068】
また、本実施の形態のマルチビーム光書込装置1は、LDユニット23として、複数(4つ)のレーザビームを出射するものを用いている。したがって、、複数の走査線を用いて同時に書き込みを行って、書き込み速度を高速化するマルチビーム光書込装置1の走査レンズ5、6の近傍の環境温度によって、環境温度で変動する3つの要素(主走査ビームスポット径、副走査ビームスポット径、ビームピッチ)をそれぞれ独立に補正することができるとともに、複数の走査線の間隔(ビームピッチ)の温度変動に関しても補正を行うことができ、温度変動による画像の劣化を防止して、高品質な画像形成を高速に行うことができる。
【0069】
さらに、本実施の形態のマルチビーム光書込装置1は、温度検出手段として、温度変化を電気的な特性変化として検出する温度センサ12、13を用いている。
【0070】
したがって、簡易な構成で環境温度を検出することができ、マルチビーム光書込装置1のレーザビームの特性の補正を高精度に行って、高品質な画像形成を安価に行うことができる。
【0071】
図6は、本発明の光書込装置の第2の実施の形態を適用したマルチビーム光書込装置30の概略斜視図である。
【0072】
なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同様のマルチビーム光書込装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態のマルチビーム光書込装置1と同様の構成部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0073】
図6において、本実施の形態のマルチビーム光書込装置30は、走査レンズ5及び走査レンズ6に温度センサが取り付けられておらず、走査レンズ6の裏面側(走査レンズ5と反対側)に、感熱性光学皮膜31が配設されており、感熱性光学皮膜31は、ポリゴンミラー4で偏向走査されて走査レンズ5及び走査レンズ6を通して感光体11上に照射されるレーザビームの走査線上の走査レンズ6の裏面側であって、感光体11への走査領域外となる位置に配設されている。
【0074】
この感熱性光学皮膜31は、ポリスチレンやポリαメチルスチレン等の不活性バインダーポリマーのなかに酸顕色性物質、酸性物質、感熱性制御物質が分散されており、温度に応じて光の透過率と反射率が変化する特性を有した物質を用いた皮膜である(特開平10−338816号公報等参照)。この特性は、ポリマーの種類や配合により様々な形態に変化させることができ、本実施の形態の感熱性光学皮膜31は、ポリマーの配合を調整して、走査レーザビームの波長において最も感度が高くなる配合としている。
【0075】
マルチビーム光書込装置30は、この感熱性光学皮膜31で反射されたレーザビームを受光可能な位置に検知センサ32が配設されており、特に、走査レンズ6の感熱性光学皮膜31の取り付けられている部分は、入射されるレーザビームを感熱性光学皮膜31で検知センサ32方向に反射するレンズ形状に形成されている。すなわち、走査レーザビームは、走査レンズ6の内部を通過して走査レンズ6から射出されると、その直後に取り付けられている感熱性光学皮膜31で反射されて、再び走査レンズ6の内部に入射され、その後、走査レンズ6から射出されて検知センサ32に到達する。
【0076】
検知センサ32は、感熱性光学皮膜31で反射されるレーザビームを光電変換して、制御部10に出力する。
【0077】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態のマルチビーム光書込装置30は、走査レンズ6に取り付けた感熱性光学皮膜31で反射されるレーザビームを検出する検知センサ32の検出結果に基づいて、レーザビームの感光体11上でのピッチ調整及びビーム径調整を行っている。
【0078】
すなわち、感熱性光学皮膜31は、温度に応じて光の透過率と反射率が変化し、その反射光が検知センサ32に入力されるレーザビームの光強度Zと温度Tとは、図7に破線Aで示すように、線形関係を有しており、温度Tの上昇に伴って、反射光の光強度Zが低下する。なお、光強度Z1は、温度変化によって検知センサ32に入射される反射光(レーザビーム)が最低になった場合にも、検知センサ32で検知できる最低限度の光強度Zが検知センサ32に入射されるように、感熱性光学被膜31の特性が設定されていることを示している。
【0079】
そして、制御部10のROMあるいはRAMには、図7に示した温度Tと光強度Zの特性データが、例えば、テーブル形式で記憶されており、制御部10は、温度検知センサ32から入力される検出結果と特性データに基づいて、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22の駆動を制御する。
【0080】
すなわち、マルチビーム光書込装置30は、環境温度Tが変化すると、走査レンズ6に取り付けられている感熱性光学被膜31の反射するレーザビームの量が温度Tに応じて変化し、制御部10は、この感熱性光学被膜31の反射光の入射される検知センタ32の検出結果に基づいて特性データを参照して、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22の駆動を制御して、LDユニット23、シリンダーレンズ21a及びシリンドリカルレンズ22aのレーザビームの光軸方向の駆動位置を調整して、レーザビームの感光体11上でのピッチ調整及びビーム径調整を行う。
【0081】
なお、本実施の形態においては、走査レンズ6に取り付けた感熱性光学被膜31で反射されるレーザビームを検知センサ32で検出して、走査レンズ6の温度検出を行っているが、感熱性光学被膜31を透過するレーザビームを検出して、走査レンズ6の温度検出を行ってもよい。
【0082】
すなわち、図8に示すように、検知センサ32を、走査レンズ6に取り付けられた感熱性光学被膜31を通過したレーザビームが入射される位置に配設し、検知センサ32でこの感熱性光学被膜31の透過光を検出させる。
【0083】
なお、感熱性光学被膜31を透過するレーザビームの光強度Zと温度Tとの関係は、図7に実線Bで示す関係にあり、線形関係を有し、温度Tの上昇に伴って、透過光の光強度Zが増加する。
【0084】
したがって、この感熱性光学被膜31の特性データを制御部10のRAMあるいはROMに、例えば、テーブル形式で記憶させることで、上記同様に、検知センサ32の検出結果と特性データに基づいて、ビームピッチ補正部20、主走査方向ビーム径補正部21及び副走査方向ビーム径補正部22の駆動を制御して、レーザビームの感光体11上でのピッチ調整及びビーム径調整を行うことができる。
【0085】
このように、本実施の形態のマルチビーム光書込装置30は、温度検出手段を、走査レンズ6に配設され当該走査レンズ6を通過するレーザビームが照射されてその反射光量または透過光量が環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜31と、当該感熱性光学皮膜31で反射された反射光あるいは透過した透過光を受光する検知センサ32と、を有したものとしている。
【0086】
したがって、マルチビーム光書込装置30のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行うことができ、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、部品点数を削減して信頼性を向上させることができる。
【0087】
また、本実施の形態においては、走査レンズ6に感熱性光学皮膜31を取り付けて走査レンズ6の温度による光強度の変化を検出しているが、走査レンズ5に感熱性光学皮膜31を取り付けてもよいし、走査レンズ5と走査レンズ6の両方に取り付けて検出するようにしてもよい。
【0088】
さらに、上記検知センサ32は、主走査方向の同期検知を行う検出センサ9を兼用してもよい。
【0089】
このようにすると、マルチビーム光書込装置30のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行うことができ、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、より一層部品点数を削減して、マルチビーム光書込装置30を安価で、信頼性の良好なものとすることができる。
【0090】
また、上記各実施の形態においては、ビーム出射・補正機構部2のレーザ光源として、4チャンネルLDアレイ23aを用いているが、レーザ光源としては、これに限るものではなく、例えば、図9に示すように、副走査方向に4つの発光点40a〜40dが配列された4ビームの半導体レーザアレイ41を用い、カップリングレンズ42及びアパーチャ43を通してレーザビームを出射するもの、図10に示すように、2つの1ビーム半導体レーザ44a、44bから出射されるレーザビームをカップリングレンズ45a、45b、アパーチャ46a、46b及び合成プリズム47a、47bで合成して出射するもの、図11に示すように、2つの1ビーム半導体レーザ48a、48bと1ビーム半導体レーザ49a、49b及びカップリングレンズ50a、50bとカップリングレンズ51a、51bを組み合わせた光源部52からのレーザビームを合成プリズム53で合成して出射するもの、あるいは、図12に示すように、4ビームの半導体レーザアレイ54を主走査方向に対して所定角度θだけ傾斜させてカップリングレンズ55を通して出射するもの等であっても同様に適用することができる。
【0091】
また、上記各実施の形態においては、ビーム出射・補正機構部2から4つのレーザビームを出射させているが、レーザビームの数は、4つに限るものではない。
【0092】
さらに、上記各実施の形態においては、レンズを用いたマルチビーム光書込装置1、30を例に上げて説明をしたが、ミラーを用いた光書込装置においても同様に適用することができる。
【0093】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0094】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の光書込装置によれば、複数のレーザ光源と、この複数のレーザ光源から出射されるレーザビームを略平行光にするコリメートレンズを備えるビームピッチ補正部と、上記ビームピッチ補正部からのレーザビームを偏向器に導く主走査方向のみにパワーを有するシリンダーレンズを備える主走査方向ビーム径補正部及び副走査方向のみにパワーを有するシリンドリカルレンズを備える副走査方向ビーム補正部と、上記複数のレーザ光源から出射され前記主走査方向ビーム径補正部と前記副走査方向ビーム補正部を経由するレーザビームを主走査方向に偏向走査させる偏向器と、前記偏向器で走査されるレーザビームを走査面に対して走査線として結像させる結像光学系と、を備えた光書込装置であって、前記ビームピッチ補正部、前記主走査方向ビーム径補正部、前記副走査方向ビーム径補正部をそれぞれ個別に保持する保持部材と、前記保持部材をレーザビームの光軸方向に各々移動させる移動手段と、前記結像光学系の近傍に配設され環境温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出した環境温度に基づいて前記移動手段を各々駆動させて、前記保持部材の保持する前記ビームピッチ補正部、前記主走査方向ビーム径補正部、前記副走査方向ビーム径補正部のレーザビームの光軸方向での位置制御を行う制御手段と、を備えることにより、温度変動に最も影響を与える結像光学系近傍の環境温度によって、環境温度で変動する3つの要素(主走査ビームスポット径、副走査ビームスポット径、ビームピッチ)を補正することができ、温度変動に関しても補正を行うことができ、レーザビームの特性の劣化と温度変動による画像の劣化を防止して、高品質な画像形成を行うことができる。
【0096】
請求項記載の発明の光書込装置によれば、温度検出手段を、温度変化を電気的な特性変化として検出するセンサとしているので、簡易な構成で環境温度を検出することができ、書込光学系のレーザビームの特性の補正を高精度に行って、高品質な画像形成を安価に行うことができる。
【0097】
請求項記載の発明の光書込装置によれば、温度検出手段を、結像光学系に配設され当該結像光学系を通過するレーザビームが照射されてその反射光量が環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜で反射された反射光を受光する光センサと、を有したものとしているので、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行うことができ、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、部品点数を削減して信頼性を向上させることができる。
【0098】
請求項記載の発明の光書込装置によれば、温度検出手段を、結像光学系に配設され当該第2の光学系を通過するレーザビームが照射されてその透過光量が環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜を透過した透過光を受光する光センサと、を有したものとしているので、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行うことができ、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、部品点数を削減して信頼性を向上させることができる。
【0099】
請求項記載の発明の光書込装置によれば、光センサを、レーザビームの書込走査を行う際の主走査方向の同期検知用のレーザビームを検知する同期検知センサと兼用しているので、書込光学系のレーザビームの特性の補正をより一層高精度に行うことができ、高品質な画像形成を行うことができるとともに、エネルギー消費量を削減しつつ、より一層部品点数を削減して、光書込装置を安価で、信頼性の良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光書込装置の第1の実施の形態を適用したマルチビーム光書込装置の概略斜視図。
【図2】図1のマルチビーム光書込装置のビーム出射・補正部を拡大した平面図。
【図3】図1の走査レンズの温度変化による感光体上への像面位置変化とピッチ変化の関係を示す図。
【図4】図1の走査レンズの温度変化に応じてビームピッチ補正部、主走査方向ビーム径補正部及び副走査方向ビーム径補正部を駆動させて、LDユニット、シリンダーレンズ、シリンドリカルレンズをレーザビームの光軸方向に移動させた際の光軸方向の駆動位置と像面位置変動及びピッチ変動の関係を示す図。
【図5】図1の走査レンズの温度変化に基づくビームピッチ補正、主走査方向ビーム径及び副走査方向ビーム径補正制御処理を示すフローチャート。
【図6】本発明の光書込装置の第2の実施の形態を適用したマルチビーム光書込装置の概略斜視図。
【図7】図6の走査レンズに取り付けられた感熱性光学皮膜の温度と光の透過及び反射のそれぞれの光強度との関係を示す図。
【図8】図6のマルチビーム光書込装置の走査レンズに取り付けられた感熱性光学皮膜の透過光を検出する場合の概略斜視図。
【図9】マルチビームを出射する光源の他の例を示す斜視図。
【図10】マルチビームを出射する光源の他の例を示す斜視図。
【図11】マルチビームを出射する光源の他の例を示す斜視図。
【図12】マルチビームを出射する光源の他の例を示す斜視図。
【図13】従来の副走査方向の並んだ4チャンネルLDアレーによる4ビームの場合のシリンドリカルレンズの移動による温度変化に対する補正例を示す図。
【図14】図13の4ビームの主光線のシリンドリカルレンズの通り方を示す図。
【符号の説明】
1 マルチビーム光書込装置
2 ビーム出射・補正機構部
3 ミラー
4 ポリゴンミラー
5、6 走査レンズ
7 ミラー
8 検出ミラー
9 検知センサ
10 制御部
11 感光体
12、13 温度センサ
20 ビームピッチ補正部
21 主走査方向ビーム径補正部
21a シリンダーレンズ
21b 駆動部
21c キャリッジ
21d モータ
21e 送りネジ
21f ナット
22 副走査方向ビーム径補正部
22a シリンドリカルレンズ
22b 駆動部
22c キャリッジ
22d モータ
22e 送りネジ
22f ナット
23 LDユニット
23a 4チャンネルLDアレイ
23b アパーチャ
23c コリメートレンズ
23d キャリッジ
24 アクチュエータ
24a ガイドレール
24b モータ
24c 送りネジ
24d ナット
30 マルチビーム光書込装置
31 感熱性光学皮膜
32 検知センサ

Claims (5)

  1. 複数のレーザ光源と、この複数のレーザ光源から出射されるレーザビームを略平行光にするコリメートレンズを備えるビームピッチ補正部と、
    上記ビームピッチ補正部からのレーザビームを偏向器に導く主走査方向のみにパワーを有するシリンダーレンズを備える主走査方向ビーム径補正部及び副走査方向のみにパワーを有するシリンドリカルレンズを備える副走査方向ビーム補正部と、
    上記複数のレーザ光源から出射され前記主走査方向ビーム径補正部と前記副走査方向ビーム補正部を経由するレーザビームを主走査方向に偏向走査させる偏器と、
    前記偏向器で走査されたレーザビームを走査面に対して走査線として結像させる結像光学系と、を備えた光書込装置であって、
    前記ビームピッチ補正部、前記主走査方向ビーム径補正部、前記副走査方向ビーム径補正部をそれぞれ個別に保持する保持部材と、
    前記保持部材をレーザビームの光軸方向に各々移動させる移動手段と、
    前記結像光学系の近傍に配設され環境温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段の検出した環境温度に基づいて前記移動手段を各々駆動させて、前記保持部材の保持する前記ビームピッチ補正部、前記主走査方向ビーム径補正部、前記副走査方向ビーム径補正部のレーザビームの光軸方向での位置制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする光記録装置。
  2. 前記温度検出手段は、前記温度変化を電気的な特性変化として検出するセンサであることを特徴とする請求項1記載の光書込装置。
  3. 前記温度検出手段は、前記結像光学系に配設され当該結像光学系を通過する前記レーザビームが照射されてその反射光量が前記環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜で反射された反射光を受光する光センサと、を有していることを特徴とする請求項1記載の光書込装置。
  4. 前記温度検出手段は、前記結像光学系に配設され当該結像光学系を通過する前記レーザビームが照射されてその透過光量が前記環境温度に応じて変化する感熱性光学被膜と、当該感熱性光学皮膜を透過した透過光を受光する光センサと、を有していることを特徴とする請求項1記載の光書込装置。
  5. 前記光センサは、レーザビームの書込走査を行う際の主走査方向の同期検知用の前記レーザビームを検知する同期検知センサを兼用したものであることを特徴とする請求または請求項記載の光書込装置。
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