JP4106966B2 - 複合磁性材料及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器の主要な受動部品であるインダクタ、チョークコイル、トランス及びその他の磁性素子に用いられる高性能な複合磁性材料及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型/薄型化に伴い、これらに用いられる受動部品や半導体デバイスも小型化、薄型化することが強く求められている。一方、CPUなどのLSIは高集積化してきており、特に高速なCPUに供給される電源回路には数A〜数十Aの電流が供給されることがある。
【0003】
従って、これらの電源供給回路に用いられるチョークコイル等の磁性素子においては小型/薄型化要求とともに直流重畳によるインダクタンスの低下が少ないことが必要とされている。さらに又、使用周波数領域も高周波化しており、高周波領域においてコア損失の低いことが求められている。すなわち大電流、高周波領域で使用することが可能であり、かつ小型、薄型化した磁性素子を供給することが求められている。
【0004】
これらの要望に対して、チョークコイル、トランス等の磁性素子に用いられる磁性材料としてはフェライト軟磁性材料や金属磁性材料が挙げられる。しかし、フェライト軟磁性材料は金属磁性材料に比べて飽和磁束密度が低いために磁気飽和によるインダクタンスの低下が大きく、直流重畳特性が劣るという課題を有している。そのため、通常はコアの磁路を妨げる垂直方向にギャップを設けて、見掛けの透磁率を下げて使用することが行われている。しかしながら、このようなギャップの形成は振動によるノイズ音の発生源となったり、さらに透磁率を下げても飽和磁束密度は低いままであるため直流重畳特性は金属磁性材料より悪いといった問題点がある。
【0005】
一方、金属磁性材料はフェライト材料に比べて飽和磁束密度が著しく大きいという特性を有しているので直流重畳特性は優れている。しかしながら、構成材料が金属であることから固有抵抗が低いために数百kHz〜MHzの高周波領域では渦電流損失が大きくなり、そのままでは使用することができないという欠点がある。
【0006】
そのために金属磁性材料を粉末化したものを用い、粉末粒子間の絶縁処理を施し、加圧成形して圧粉磁芯として使用されている。この圧粉磁芯として良好な磁気特性を得るためには絶縁処理された金属磁性粉末の充填率を高める必要があり、数トン/cm2〜20トン/cm2での高圧成形を行う必要がある。このとき、高圧成形時に導入される加圧歪みにより磁気特性は著しく低下する。この低下した磁気特性を改善する対策として、焼鈍という熱処理を成形後にすることによって歪みを開放する作業が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の金属磁性粉末と絶縁性結着剤から構成され加圧成形後熱処理を施した複合磁性材料は、通常10トン/cm2以上の高圧成形した場合においても最終製品の成形密度は理論密度に対しては未だに十分ではなく、高周波領域でのコア損失、透磁率ともに小型、大電流に対応できる磁性素子用の複合磁性材料としては充分満足できる特性を得ることが困難であった。
【0008】
特にFe−Si系軟磁性合金材料において、Siの添加は磁気異方性、磁歪定数を小さくし、固有抵抗を高めることから渦電流損失を低減させる効果があるので磁気特性の向上には有効である。この軟磁性合金材料を軟磁性合金粉末として用いて加圧成形する時、Siの添加は材料の硬度を高めてしまうことになり塑性変形性を低下させる。
【0009】
その結果として成形体の高密度化が困難となり、優れた磁気特性を有する圧粉磁芯を実現することが困難であった。
【0010】
又、Fe−Si−Al系軟磁性合金材料においてもSi,Alを添加することにより軟磁気特性を改善するものであるが、前記Fe−Si系軟磁性合金材料より硬度がさらに高くなり、圧粉磁芯の高密度化がより困難となっている。
【0011】
次にFe−Ni系軟磁性合金材料においてはFe−Si−Al系、Fe−Si系と比較して硬度は低いものの、被成形物中における合金粉末の充填率としては満足のいくものではなかった。
【0012】
本発明は上記従来の技術における課題を解決し、高周波領域においても低いコア損失で良好な直流重畳特性を有する複合磁性材料を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は以下の構成を有するものである。
【0014】
本発明の請求項1に記載の発明は、軟磁性合金粉末と絶縁材とガラス転移点が0℃以下であるアクリル樹脂を結着剤として含み、加圧成形した複合磁性材料であり、これにより複合磁性材料において粉末粒子間絶縁及び高密度化が可能となり、高周波領域においても低いコア損失、優れた直流重畳特性を実現することができる。
【0015】
本発明の請求項2に記載の発明は、軟磁性合金粉末がFe−Si系、Fe−Ni系、Fe−Si−Al系の少なくとも1種から選ばれる請求項1に記載の複合磁性材料であり、これにより良好な軟磁気特性を実現することができる。
【0016】
本発明の請求項3に記載の発明は、被成形物中における軟磁性合金粉末の充填率が体積換算で85%以上である請求項1に記載の複合磁性材料であり、これにより低損失、良好な透磁率を実現することができる。
【0017】
本発明の請求項4に記載の発明は、軟磁性合金粉末の平均粒径が1〜100μmである請求項1に記載の複合磁性材料であり、これにより高周波数でも低いコア損失、良好な透磁率を実現することができる。
【0018】
なお、本発明における平均粒径とは、粒径が小さなものからカウントしていき、積算が全体の50%となったときの粒子径を意味する。
【0019】
本発明の請求項5に記載の発明は、軟磁性合金粉末の酸素含有量が4500ppm以下である請求項1に記載の複合磁性材料であり、これにより優れた軟磁気特性を実現することができる。
【0020】
本発明の請求項6に記載の発明は、絶縁材が絶縁性の酸化物からなる請求項1に記載の複合磁性材料であり、高周波領域でのコア損失が小さい磁性素子を実現することができる。
【0021】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の被成形物を非酸化性雰囲気中で700〜1000℃の温度で熱処理する複合磁性材料の製造方法であり、軟磁気特性に優れた磁性素子の製造方法を実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明の複合磁性材料及びその製造方法に関する実施の形態について説明する。
【0023】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて本発明の請求項1〜3、5、6の発明について説明する。
【0024】
本発明における複合磁性材料は軟磁性合金粉末に絶縁材とガラス転移点が0℃以下であるアクリル樹脂を結着剤として混合して加圧成形したものであり、その被成形物を非酸化性雰囲気中にて700〜1000℃で熱処理したものである。
【0025】
本発明における熱処理とは、加圧成形時に軟磁性合金粉末に導入される加工歪みによる磁気特性の低下を防ぐものであり、加工歪みの開放が目的である。この加工歪みを開放するための熱処理温度としてはより高温とする方が好ましい。しかしながらあまり温度を上げすぎると軟磁性合金粉末の粒子間絶縁が不充分となり渦電流損失が増大するという課題が大きくなる。そのために軟磁性合金粉末の粒子間の焼結反応が起こらない温度以下で熱処理することが重要である。
【0026】
次に、軟磁性合金粉末を用いて圧粉磁芯を作製する場合、セラミック材料などの製造プロセスとは異なり、粉体成形物の焼成収縮等による緻密化の過程が無く、成形体密度がほぼ最終製品の密度となるので圧粉磁芯の高密度化には高圧成形により軟磁性合金粉末を十分塑性変形させることが必要であった。
【0027】
しかしながら本発明に用いられるFe−Si系合金は軟磁気特性の改善を目的としてSiを添加したものであるが、このSiが添加された軟磁性合金粉末の硬度は高くなってしまうことから塑性変形性があまり良くないという課題を有している。
【0028】
このために圧粉磁芯の高密度化を図ることが難しく、優れた磁気特性を実現することが困難であった。またFe−Si−Al系軟磁性合金、Fe−Ni系軟磁性合金においても塑性変形性、軟磁性合金粉末の充填性としては満足のいくものではなかった。
【0029】
そこで磁気特性の改善を目的に鋭意検討を行った結果、本発明では結着剤の可塑性を高めることにより、硬く塑性変形しにくい軟磁性合金粉末においても成型性を改善することによって高密度化が図れることを見出した。すなわち、可塑性が良好なアクリル樹脂においてさらにガラス転移点を0℃以下とすることにより最も高密度化が図れることにより、被成形物に対する軟磁性合金粉末の充填率を体積換算で85%以上とすることが可能となった。また結着剤と絶縁材を複合添加することにより加圧成形後の歪み開放を目的とした熱処理後も合金粉末間絶縁を十分保つことが可能である。
【0030】
本発明に用いられる軟磁性合金粉末はFe−Si系、Fe−Ni系、Fe−Si−Al系から選ばれる少なくとも1種であるときに、コア損失の少ない直流重畳特性に優れた複合磁性素子を実現することができる。
【0031】
本発明に用いられるFe−Si系軟磁性合金粉末はSiの含有量が1wt%以上8wt%以下であり、残部がFe及び不可避な不純物からなる軟磁性合金粉末組成とするときに最も軟磁気特性の優れた圧粉磁芯とすることができる。前記不可避な不純物としてはMn,Cr,Ni,P,S,Cなどが減量中に混入している。そして本発明におけるSiの役割は軟磁気特性を向上させるものであり、磁気異方性、磁歪定数を小さくし、また電気抵抗を高めることにより渦電流損失を低減させる効果がある。Si添加量が1wt%より少ないと軟磁気特性の改善効果に乏しく、8wt%より多いと飽和磁束密度の低下が大きく直流重畳特性が低下する。
【0032】
又、本発明に用いられるFe−Ni系軟磁性合金粉末はNiの含有量が40wt%以上90wt%以下であり、残部がFe及び不可避な不純物からなるものである。本発明におけるNiの役割は軟磁気特性を向上させるものであり、Ni添加量が40wt%より少ないと軟磁気特性の改善効果に乏しく、90wt%より多いと飽和磁束密度の低下が大きくなり直流重畳特性が低下する。
【0033】
更に、本発明に用いられるFe−Si−Al系軟磁性合金粉末はSiの含有量が8wt%以上12wt%以下、Alの含有量が4wt%以上6wt%以下であり、残部がFe及び不可避な不純物からなるものである。本発明におけるSi,Alの役割は軟磁気特性を向上させるものであり、上記組成範囲とすることが好ましい。Si,Alの添加量が上記組成範囲より少ないと軟磁気特性の改善効果に乏しく、上記組成範囲より多いと飽和磁束密度の低下が大きく直流重畳特性が低下する。
【0034】
次に、本発明における絶縁材としては絶縁性の酸化物を形成するものが好ましく、シラン系、チタン系、クロム系等カップリング剤、シリコーン樹脂、又SiO2,TiO2,Al2O3等金属酸化物粉末などが挙げられるが、より好ましくは安価で分散性の良い、シラン系、チタン系、クロム系等カップリング剤、シリコーン樹脂である。
【0035】
本発明における複合磁性材料は被成形物中の軟磁性合金粉末の充填率が体積換算で85%以上であり、より好ましくは87%以上である。
【0036】
この充填率が85%より低いと磁気特性が低く、コア損失が大きくなり、直流重畳特性が悪くなる。
【0037】
又、本発明に用いられる軟磁性合金粉末の酸素含有量としては4500ppm以下が好ましい。酸素含有量が4500ppmより多いと磁気特性の低下が著しく、より好ましい酸素含有量は4000ppm以下である。
【0038】
以下に、本発明の内容を詳細に説明する。
【0039】
平均粒径が21μmで、(表1)に示す組成を有するFe−Si系軟磁性合金粉末を用意した。このFe−Si系軟磁性合金粉末には通常2000〜4000ppmの酸素が含まれている。そしてこの軟磁性合金粉末に対して0.3重量部のシリコーン樹脂を絶縁材として添加混合した後、(表1)に示すガラス転移点を有するアクリル樹脂1.2重量部を結着剤として添加混合したコンパウンドを作製した。
【0040】
又、比較例としてシリコーン樹脂を無添加のコンパウンドも作製した。このようにして得られたコンパウンドを用い、室温にて成形圧力:12ton/cm2で加圧成形を行うことによってトロイダルコアを作製し、その後窒素雰囲気中にて820℃で1hの熱処理を行い、圧粉磁芯を作製した。得られた圧粉磁芯について直流重畳特性、コア損失特性について測定評価を行った。直流重畳特性については印加磁場:50Oe、周波数:100kHzにおける透磁率をLCRメータにて測定して評価した。コア損失特性は交流B−Hカーブ測定機を用いて測定周波数:100kHz、測定磁束密度:0.1Tで測定を行った。その評価結果を(表1)に示す。
【0041】
(表1)より、Siの含有量が1wt%以上8wt%以下であり残部がFe及び不可避な不純物からなり、且つ酸素濃度が4500ppm以下であるFe−Si系軟磁性合金粉末を用い、結着剤としてガラス転移点が0℃以下のアクリル樹脂を絶縁材と複合添加することにより、被成形物中のFe−Si系軟磁性合金粉末の充填率を85%以上とすることが可能であり、かつ熱処理後においても軟磁性合金粉末間絶縁が十分であり、優れた直流重畳特性、低いコア損失を示すことが分かる。
【0042】
このFe−Si系軟磁性合金粉末を用いて圧粉磁芯を作製することにより安価で量産性に優れた複合磁性材料を実現することができる。
【0043】
【表1】
【0044】
次に、平均粒径が14μmで、合金組成が重量%で54.35Fe−45.50Ni−0.15OのFe−Ni系軟磁性合金粉末を用意した。用意した軟磁性合金粉末に対して、0.4重量部のシリコーン樹脂を絶縁材として添加混合した後、(表2)に示すガラス転移点を有するアクリル樹脂1.0重量部を結着剤として添加混合し、コンパウンドを作製した。得られたコンパウンドを用い成形圧力:8ton/cm2で加圧成形を行うことによってトロイダルコアを作製し、その後窒素雰囲気中にて780℃で1hの熱処理を行い、圧粉磁芯を作製した。得られた圧粉磁芯について直流重畳特性、コア損失特性について評価を行った。測定の条件は上記Fe−Si系軟磁性合金粉末の時と同じ条件にて測定評価した。
【0045】
その結果を(表2)に示す。(表2)より、Fe−Ni系軟磁性合金粉末を用いた場合においても良好な直流重畳特性、低いコア損失を示すことが分かる。
【0046】
【表2】
【0047】
更に、平均粒径が37μmで、合金組成が重量%で85.57Fe−9.50Si−4.80Al−0.13OのFe−Si−Al系軟磁性合金粉末を用意した。用意した軟磁性合金粉末に対して、0.2重量部のシリコーン樹脂を絶縁材として添加混合した後、(表2)に示すガラス転移点を有するアクリル樹脂1.3重量部を結着剤として添加混合し、コンパウンドを作製した。得られたコンパウンドを用いて成形圧力:15ton/cm2で加圧成形を行うことによってトロイダルコアを作製し、窒素雰囲気中にて750℃で1hの熱処理を行い、圧粉磁芯を作製した。得られた圧粉磁芯について直流重畳特性、コア損失特性について上記と同じ条件にて測定、評価を行った。その評価結果を(表3)に示す。
【0048】
(表3)より、Fe−Si−Al系軟磁性合金粉末を用いた本発明においても良好な直流重畳特性、低いコア損失を示すことが分かる。
【0049】
【表3】
【0050】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2により本発明の請求項4に記載の発明について説明する。
【0051】
本発明に用いられるFe−Si系軟磁性合金粉末の組成が重量%で95.16Fe−4.20Si−0.32Oであり、(表4)に示す平均粒径のFe−Si系軟磁性合金粉末を用い、粉末に対しシリコーン樹脂を0.2重量部、ガラス転移点が−10℃のアクリル樹脂を1.4重量部添加混合しコンパウンドを作製した。得られたコンパウンドを用いて12ton/cm2の成形条件にて加圧成形を行ってトロイダルコアを作製し、窒素ガス中にて750℃で1h熱処理し圧粉磁芯を作製した。得られた圧粉磁芯の直流重畳特性、コア損失特性について実施の形態1と同じ測定方法で評価を行った。評価結果を(表4)に示す。
【0052】
【表4】
【0053】
(表4)より、平均粒径が1〜100μmにおいて、低損失な軟磁気特性を示すことがわかる。
【0054】
すなわち、平均粒径としては1.0μm以上100μm以下が好ましい。それは平均粒径が1.0μmより小さいと高い成形密度が得られないために透磁率が低下することになり好ましくない。また平均粒径が100μmより大きくなると高周波域において渦電流損失が大きくなるので好ましくない。より好ましくは1〜50μmにおいて優れた軟磁気特性の複合磁性材料を得ることができる。
【0055】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3により本発明の請求項7に記載の発明について説明する。
【0056】
本発明の熱処理は加圧成形後に発生する加工歪みの開放を目的に行うものであり、非酸化性雰囲気中にて700〜1000℃の温度範囲で行うことが好ましい。これは700℃より低いと歪みの開放が不充分となり良好な軟磁気特性が得られず、1000℃より高いと軟磁性合金粉末間の絶縁を十分に保つことができず渦電流損失の増大を引き起こすことになるからである。
【0057】
合金組成が重量%で94.6Fe−5.2Si−0.2Oの軟磁性合金粉末を用い、この軟磁性合金粉末に対してシランカップリング剤0.4重量部を絶縁材として添加し、ガラス転移点が−20℃のアクリル樹脂1.0重量部を結着剤として添加混合してコンパウンドを作製した。
【0058】
得られたコンパウンドを用いて成形圧力:12ton/cm2の成形条件にて加圧成形を行ってトロイダルコアを作製し、窒素中にて(表5)に示す温度にて45分間の熱処理を行った。得られた圧粉磁芯の直流重畳特性、コア損失特性について、実施の形態1と同じ方法を用いて測定評価を行った。その評価結果を(表5)に示す。
【0059】
【表5】
【0060】
(表5)より、加圧成形後700〜1000℃の温度範囲域にて熱処理することにより良好な直流重畳特性、低いコア損失を有する複合磁性材料の製造方法を実現することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば直流重畳特性、コア損失などの軟磁気特性に優れた複合磁性材料及びその製造方法を提供することが可能となり、小型で大電流及び高周波領域で使用可能な磁性素子を実現することができる。
Claims (7)
- 軟磁性合金粉末と絶縁材とガラス転移点が0℃以下であるアクリル樹脂を結着剤として含み、加圧成形した複合磁性材料。
- 軟磁性合金粉末がFe−Si系、Fe−Ni系、Fe−Si−Al系の少なくとも1種から選ばれる請求項1に記載の複合磁性材料。
- 被成形物中における軟磁性合金粉末の充填率が体積換算で85%以上である請求項1に記載の複合磁性材料。
- 軟磁性合金粉末の平均粒径が1〜100μmである請求項1に記載の複合磁性材料。
- 軟磁性合金粉末の酸素含有量が4500ppm以下である請求項1に記載の複合磁性材料。
- 絶縁材が絶縁性の酸化物からなる請求項1に記載の複合磁性材料。
- 請求項1に記載の被成形物を非酸化性雰囲気中で700〜1000℃の温度で熱処理する複合磁性材料の製造方法。
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