JP4105460B2 - 押釦スイッチ - Google Patents

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JP4105460B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、押圧されることにより可動接点が固定接点との接離を行う押釦スイッチに係り、特に車載用電子機器などに使用されて防塵対策を必要とされる押釦スイッチの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の押釦スイッチの図面を説明すると、図15は従来の押釦スイッチに係り、固定接点の状態を示すハウジングの平面図、図16は従来の押釦スイッチの可動接点の拡大平面図、図17は従来の押釦スイッチに係り、接点間に異物が挟まった状態を示す断面図である。
【0003】
従来の押釦スイッチの構成を図15〜図17に基づいて説明すると、合成樹脂の成型品からなる箱形のハウジング51は、底壁51aと、この底壁51aから上方に伸びる筒状の側壁51bと、底壁51aと側壁51bとで囲まれ、上面が開口状態となった収納部51cと、底壁51aの内面中央部に段差を持って設けられた凹み部51dと、底壁51aの内面から間隔を置いて上方に突出する2対の規制部51e、51fと、対向する一対の側壁51bに設けられた係止部51gと、規制部51e、51f間で、対向するもう一対の側壁51bの内面に設けられた上下方向の凹部からなる逃げ部51hとを有する。
【0004】
導電性の金属材からなる一対の固定接点52,53は、それぞれ接点部52a、53と、端子部52b、53bとを有し、この固定接点52,53は、ハウジング51に埋設して取り付けられ、接点部52a、53aが底壁51a内の凹み部51d上に露出すると共に、端子部52b、53bがハウジング51から外方に突出している。
【0005】
平板状の板バネを打ち抜きして形成された可動接点54は、基部54aと、中空部54bを設けて、基部54aから環状に伸びる支持部54cと、基部54aから片持ち状に中空部54bに延設された弾性変形可能な接点部からなる舌片54dと、基部54aから舌片54dと反対方向の外方に伸びる突片54eとを有する。
【0006】
そして、この可動接点54は、底壁51aの内面上に載置され、突片54eが一対の規制部51e間に配置されて回り止めされている。
また、可動接点54が収納部51c内に収納された際、舌片54dは、接点部52a、53aと離間した状態で対向し、非接触状態となっていると共に、突片54eの先端部は、一つの逃げ部51hと近接した状態で対向した状態となっている。
【0007】
押圧部材55は、シリコンゴムや可撓性を有するエラストマー樹脂などでドーム状に形成されており、ドーム状部55aと、ドーム状部55aの頂部に設けられた凸部55bと、ドーム状部55a内に設けられた押圧部55cとを有し、この押圧部材55は、ドーム状部55aが反転する時にクリック感が得られるものとなっている。
【0008】
そして、この押圧部材55は、収納部51c内に収納され、ドーム状部55aの下端面が基部54aと支持部54cを底壁51aに押し付けて、可動接点54を支持している。
【0009】
合成樹脂の成型品からなるステム56は、平板状の操作部56aと、ここでは図示しないが、操作部56aから下方に伸びる一対の係止腕部を有する。
そして、このステム56は、収納部51c内に挿入された係止腕部がハウジング51の係止部51gに掛け止めして取り付けられて、ステム56は、上下動可能となって、押圧部材55の凸部55bを押圧するようになっている。
【0010】
また、ステム56は、成型加工される時、一対の係止腕部間に位置する操作部56aの側面がゲート口G2となっており、このため、このゲート口G2を切断した際、バリが生じた状態となり、このゲート口G2のバリ部分が逃げ部51hに位置して、バリ部分が側壁51bに擦れないようにしている。
【0011】
このような従来の押釦スイッチは、ステム56が押圧されると、押圧部材55が押し下げられて反転し、この押圧部材55の押圧部55cを介して可動接点54の舌片54dが下方に押圧されて、固定接点52,53の接点部52a、53に接触する。
そして、固定接点52,53が可動接点54を介して接続されて、一対の端子部52b、53b間が導通されるものとなる。
【0012】
また、ステム56の押圧を解除すると、押圧部材55は自己の弾性により元の状態に戻るため、ステム56は押圧部材55によって元の状態に押し戻されると共に、可動接点54の舌片54dは自己のバネ性により戻って、接点部52a、53aから離れ、固定接点52,53間が非導通状態となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の押釦スイッチの構造においては、図17に示すように、ステム56が押圧されて、押圧部材55を介して可動接点54の舌片54dが下方に押圧され、固定接点52,53の接点部52a、53aと接触する時に、塵埃などの異物Zが接点部52a、53a上に挟まった場合、舌片54dと接点部52a、53a同士が離間した状態となり導通不良になるという問題があった。
【0014】
そこで、本発明は、固定接点上に塵埃などの異物が挟まった場合であっても、確実に導通させることができる押釦スイッチを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では第1の手段として、収納部を有するハウジングと、前記収納部の内底面に配設された固定接点と、この固定接点と接離可能に対向して配設され、弾性変形可能な弾性片からなる可動接点と、この可動接点上に設けられ、前記可動接点を前記固定接点と接触する方向へ押圧する押圧部材とを備え、前記可動接点は、基部と、この基部から片持ち状に延設されて接点部を形成する舌片と、前記固定接点側への弾性変形を許容する第1の変形許容部と、前記舌片の延設方向に交差する方向で、前記舌片を部分的に切り欠いて切り欠き部を設けることによって形成された幅狭部と、前記切り欠き部の延設方向の前記幅狭部に位置し、前記固定接点との接触領域内で弾性変形して、前記固定接点との接触を可能とする第2の変形許容部とを有し、前記舌片と接触する前記固定接点の接点部には、前記切り欠き部の延設方向と交差する方向で、前記切り欠き部を横切るように伸びる凹溝が設けられ、前記切り欠き部に位置する前記舌片が前記凹溝を横切る状態で前記固定接点に接触するようにした構成とした。
【0016】
また、第2の解決手段として、前記切り欠き部は、前記舌片の中心を挟んで対称的に2個設けられると共に、2個の前記切り欠き部間には、前記幅狭部が設けられ、2個の前記切り欠き部に位置する前記舌片のそれぞれが2個の前記固定接点に接触するようにした構成とした。
【0017】
また、第3の解決手段として、前記切り欠き部は、前記幅狭部側から漸次広がるようなV字状で形成された構成とした。
また、第4の解決手段として、前記切り欠き部は、同一幅の帯状で形成された構成とした。
【0018】
また、第5の解決手段として、前記舌片は、前記切り欠き部の幅を広げるように設けられた円弧状凹部を有し、この円弧状凹部に位置する前記舌片が前記凹溝を横切る状態で前記固定接点に接触するようにした構成とした。
また、第6の解決手段として、前記幅狭部には、前記押圧部材の下面と当接可能な凸部を設けた構成とした。
【0019】
また、第7の解決手段として、前記可動接点は、金属板から打ち抜き形成され、打ち抜きによって生じる前記可動接点の切断バリ方向が前記固定接点側になるようにした構成とした。
また、第8の解決手段として、前記凹溝は、一つの前記切り欠き部を横切ように複数個設けられた構成とした。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の押釦スイッチの図面を説明すると、図1は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係る縦断面図、図2は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、ステムを除いた状態の平面図、図3は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係るハウジングの平面図、図4は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、ステムと押圧部材を除いた状態の平面図である。
【0021】
また、図5は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、可動接点と固定接点の状態を示す要部拡大平面図、図6は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係る可動接点の拡大平面図、図7は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、ハウジングと可動接点の関係を示す要部拡大斜視図である。
【0022】
また、図8は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係る動作説明図、図9は本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、動作時における要部拡大説明図、図10は本発明の押釦スイッチの第2実施例に係る可動接点の拡大平面図、図11は本発明の押釦スイッチの第3実施例に係る可動接点の拡大平面図、図12は図11の12−12線における断面図である。
【0023】
また、図13は本発明の押釦スイッチに係り、ハウジングの製造方法を説明するための第1工程を示す説明図、図14は本発明の押釦スイッチに係り、ハウジングの製造方法を説明するための第2工程を示す説明図である。
【0024】
次に、本発明の押釦スイッチの第1実施例の構成を図1〜図9に基づいて説明すると、合成樹脂の成型品からなる箱形のハウジング1は、底壁1aと、この底壁1aから上方に伸びる筒状の側壁1bと、底壁1aと側壁1bとで囲まれ、上面が開口状態となった収納部1cと、底壁1aの内面中央部に段差を持って設けられた凹み部1dと、底壁1aの内面から間隔を置いて上方に突出する2対の規制部1e、1fと、対向する一対の側壁1bに設けられた係止部1gと、規制部1e、1f間で、対向するもう一対の側壁1bの内面に設けられた上下方向の凹部からなる逃げ部1hと、一対のそれぞれの規制部1e、1f間に位置し、逃げ部1hの近傍で底壁1aの内面に設けられた凹部1jとを有する。
【0025】
導電性の金属材からなる一対の固定接点2,3は、それぞれ接点部2a、3aと、端子部2b、3bと、接点部2a、3aの表面に設けられた凹溝2c、3cとをを有する。
また、凹溝2c、3cは、凹み、切り欠き、或いは切り起こし等によって形成されていると共に、この凹溝2c、3cは、複数個並設して設けても良い。
そして、この固定接点2,3は、ハウジング1に埋設して取り付けられ、接点部2a、3aが底壁1a内の凹み部1d上に露出すると共に、端子部2b、3bがハウジング1から外方に突出している。
【0026】
次に、固定接点2,3を埋設したハウジング1の製造方法を図13,図14に基づいて説明すると、図13の第1工程に示すように、第1の成型金型21には凹部21aが設けられると共に、第2の成型金型22には、凹部21a内に突入する凸部22aが設けられ、この凸部22aと凹部21aとの間には、樹脂の注入可能なキャビティー23が形成されている。
【0027】
また、第2の成型金型22には、2個の押し出しピン24が移動可能に取り付けられており、この押し出しピン24の先端部が第2の成型金型22の凹部1jを形成するための突起22bの底面と面一状態となっている。
このような図13の状態で、ゲート口25から溶けた樹脂をキャビティ23内に注入する。
【0028】
そして、樹脂が固まると、図14の第2工程に示すように、先ず、第1の成型金型21を外し、次に、押し出しピン24で、第2の成型金型22からハウジング1を押し出して、第2の成型金型22からハウジング1を取り出すと、図3に示すように、固定接点2,3が埋設され、且つ、底壁1aの内底面には、突起22bによって凹部1jが存在した状態で、ハウジング1が製造される。
【0029】
また、第2の成型金型22からハウジング1が押し出される際、押し出しピン24の先端が第2の成型金型22のガイド孔と擦れ、押し出しピン24とガイド孔間に摩耗によって生じる隙間にバリが生じても、このバリが凹部1jの底部に位置すると共に、衝撃や振動等によってバリが剥がれて合成樹脂の粉となっても、この粉は、凹部1j内に留まって、固定接点2,3の接点部2a、3a側に移行することが無くなる。
【0030】
平板状の板バネを打ち抜きして形成された可動接点4は、基部4aと、中空部4bを設けて、基部4aから環状に伸びる支持部4cと、基部4aから片持ち状に中空部4bに延設された弾性変形可能な接点部からなる舌片4dと、この舌片4dの延設方向に交差する方向で、舌片4dの中心を挟んで対称的に、舌片4dを部分的に切り欠いて設けられたV字状の2個の切り欠き部4eと、この切り欠き部4eによって形成され、舌片4dの中央部に位置する幅狭部4fと、この幅狭部4fの中央部に設けられた凸部4gと、基部4aから舌片4dと反対方向の外方に伸びる突片4hと、舌片4dを挟んで突片4hと反対方向に支持部4cから外方に突出する突片4jと、基部4aと舌片4dを繋ぐ連結部4kに設けられた孔4mとを有する。
【0031】
そして、この可動接点4は、底壁1aの内面上に載置され、突片4h、4jが一対の規制部1e、1f間に配置されて回り止めされると共に、環状の支持部4cの外周は、規制部1e、1fの内周でガイドされて位置決めされている。
可動接点4が収納部1c内に収納された際、舌片4dは、接点部2a、3aと離間した状態で対向し、非接触状態となっていると共に、突片4h、4jの先端部は、逃げ部1hと近接した状態で対向した状態となっている。
この時、可動接点4は、打ち抜きによって生じる可動接点4の切断バリ方向が固定接点2,3側になるように配置されている。
【0032】
また、底壁1aの内面上に載置された可動接点4は、突片4hが底壁1aに設けられた凹部1j上に位置して、凹部1jの一部、或いは全部を覆うようになっている。
更に、可動接点4が収納部1c内に収納された際、舌片4dの切り欠き部4eは、固定接点2,3の凹溝2c、3cを横切るように配置されている。
即ち、固定接点2,3の接点部2a、3aに設けられた凹溝2c、3cは、切り欠き部4eの延設方向と交差する方向で、切り欠き部4eを横切るように配置されている。
【0033】
そして、可動接点4は、接点部である舌片4dが固定接点2,3側に押圧されて動作するが、この時、連結部4kには、固定接点2,3側への弾性変形を許容するために第1の変形許容部4nが存在し、また、舌片4dが固定接点2,3に接触した後の押圧動作を許容するために、切り欠き部4eの延設方向の幅狭部4fに位置し、固定接点2,3の接触領域内で弾性変形して、固定接点2,3との接触を可能とする第2の変形許容部4pが存在する。
【0034】
押圧部材5は、シリコンゴムや可撓性を有するエラストマー樹脂などでドーム状に形成されており、ドーム状部5aと、ドーム状部5aの頂部に設けられた凸部5bと、ドーム状部5a内に設けられた押圧部5cとを有し、この押圧部材5は、ドーム状部5aが反転する時にクリック感が得られるものとなっている。
【0035】
そして、この押圧部材5は、収納部1c内に収納され、ドーム状部5aの下端面が基部4aと支持部4cを底壁1aに押し付けて、可動接点4を支持している。
この時、ドーム状部5aの裾部の外周は、規制部1e、1fの内周でガイドされて位置決めされると共に、押圧部5cは、可動接点4の切断バリの存在しない側の凸部4gを押圧可能となっている。
【0036】
合成樹脂の成型品からなるステム6は、平板状の操作部6aと、ここでは図示しないが、操作部6aから下方に伸びる一対の係止腕部を有する。
そして、このステム6は、収納部1c内に挿入された係止腕部がハウジング1の係止部1gに掛け止めして取り付けられて、ステム6は、上下動可能となって、押圧部材5の凸部5bを押圧するようになっている。
【0037】
また、ステム6は、成型加工される時、一対の係止腕部間に位置する操作部6aの側面がゲート口G1となっており、このため、このゲート口G1を切断した際、バリが生じた状態となり、このゲート口G1のバリ部分が逃げ部1hに位置して、バリ部分が側壁1bに擦れないようにしている。
【0038】
次に、このような構成を有する本発明の押釦スイッチの動作を説明すると、図1に示すように、ステム6が非押圧操作状態では、可動接点4の舌片4dは第1の変形許容部4nにより上方に折り曲げられた状態となって、固定接点2、3とは離間した状態となっており、スイッチはオフ状態となっている。
【0039】
この状態から、ステム6が指などで押圧操作されると、ステム6の操作部6aによって押圧部材5の凸部5bが押圧され、凸部5bが下方に押し下げられるのに伴って薄肉状のドーム状部5aが撓むことにより反転して、押圧部5cが可動接点4の舌片4dの上面側の凸部4gに当接する。
この時、ドーム状部5aが反転することにより操作時のクリック感が有られる。
【0040】
そして、押圧部5cが可動接点4の舌片4dを下方へ押圧することにより第1の変形許容部4nが弾性変形して、舌片4dが押し下げられるものとなる。
この時、舌片4dが下方へ押圧されることで、可動接点4は、舌片4dの下面が固定接点2,3の接点部2a、3aと接触し、固定接点2、3とが可動接点4を介して導通されてスイッチはオン状態となる。
【0041】
この状態から、ステム6への押圧力を解除すると、押圧部材5のドーム状部5aが自身の弾性で反転して初期の状態に復帰すると共に、この際の付勢力によってステム6が上方へ押圧されて初期位置へと復帰するものとなる。
この時、可動接点4の舌片4dも第1の変形許容部4nの弾性で上方へと復帰し、舌片4dの下面が固定接点2、3から離間するものとなりスイッチはオフ状態となる。
【0042】
次に、接点間に塵埃などの異物が挟まった場合について図8,図9を用いて説明する。
図9は、固定接点2,3の接点部2a、3aと、可動接点4との間に塵埃などの異物Zが挟まった状態を示している。
この場合、異物Zが挟まった箇所の固定接点2、3と、可動接点4の舌片4dとは離間しているが、舌片4dは、押圧部材5の押圧部5cの押圧力により凸部4gが押圧された状態となっている。
【0043】
そして、可動接点4は、舌片4dの突部4gが形成された幅狭部4fである第2の変形許容部4pが、押圧部5cの押圧力によって弾性変形することとなり、舌片4dの自由端側が下方に付勢されることで固定接点2,3の接点部2a、3aと接触した状態となり、スイッチはオン状態となる。
【0044】
このように、ハウジング1の収納部1a内に、塵埃などの異物Zが侵入して、接点部2a、3aと、可動接点4との間に塵埃などの異物Zが挟まった場合においても、舌片4dには、押圧部材5により押圧された際に、接点部2a、3a側へ弾性変形する第1の変形許容部4nの他に、固定接点2,3との接触領域内で弾性変形して固定接点2、3との接触を可能とする第2の変形許容部4pを形成してあるので、確実に接点間を導通させることができるものとなっている。
【0045】
また、この場合、塵埃などの異物Zが、例え、舌片4dの第2の変形許容部4pの直下に挟まれたとしても、舌片4dと接触する接点部2a、3aの接触面には、第2の変形許容部4p、及び切り欠き部4eの延設方向と交差する方向に設けられたV溝状の凹溝2c、3cが設けられているので、この凹溝2c、3c内部へ異物Zが落ち込むことから、第2の変形許容部4pの弾性変形を妨げることがなく導通不良を防止できるものとなっている。
【0046】
更に、舌片4dの切り欠き部4eと接点部2a、3aの凹溝2c、3cは、互いに交差しているため、舌片4dが接点部2a、3aに押し付けられて弾性変形した際、凹溝2c、3cに対する切り欠き部4eの位置が順次移行、即ち、両者間で摺動動作が行われ、その間に、異物Zが凹溝2c、3内に確実に落ち込ますことができる。
【0047】
また、可動接点4の舌片4dに第2の変形許容部4pを形成し、固定接点2、3との接触領域内で弾性変形可能に形成したことから、接点部2a、3aの接触面は、必ずしも接触が安定した平面状の金属板で形成する必要が無く、固定接点2,3側の形状を単純にすることができるので丸状の金属線材(丸線材)を使用することも可能となっている。
【0048】
そして、押釦スイッチにおけるハウジング1は、係止部1g側においてはステム6の係止腕部で塞がれているため、その間での収納部1c内への塵埃等の異物の侵入が少なく、また、逃げ部1hと係止部1gとの間においては規制部1e、1fが存在するため、その間から収納部1c内に侵入した異物は、規制部1e、1fによって、接点部2a、3aへの移行が阻止され、更に、逃げ部1hにおいては近傍に設けられた凹部1jの存在によって、逃げ部1hから収納部1c内に侵入した異物は、凹部1jに溜められて、接点部2a、3aへの移行が阻止されるようになる。
【0049】
次に、本発明の押釦スイッチの第2実施例を図10に基づいて説明すると、可動接点4の舌片4dに設けた切り欠き部4eが同一幅の帯状で形成されたものである。
その他の構成は、前記第1実施例と同様であるので、同一部品に同一番号を付し、ここでは説明を省略する。
【0050】
次に、本発明の押釦スイッチの第3実施例を図11に基づいて説明すると、可動接点4の舌片4dに設けた切り欠き部4eが同一幅の帯状で形成されると共に、この切り欠き部4eの幅を広げるように設けられた円弧状凹部4qを有し、この円弧状凹部4qに位置する舌片4dが凹溝2c、3cを横切る状態で固定接点2,3に接触するようにしたものである。
【0051】
また、可動接点4は、連結部4kの根本部が突き出し加工によって下方に突き出されて、この突き出し部が第1の変形許容部4nとなると共に、この第1の変形許容部4nを基準として、舌片4dが上方に持ち上げられた状態となっている。
そのため、舌片4dが接点部2a、3aにほぼ平行に接触することが可能となっている。
その他の構成は、前記第2実施例と同様であるので、同一部品に同一番号を付し、ここでは説明を省略する。
【0052】
なお、上記第1,第2の実施例では、可動接点4に孔4mを設けて、押圧時に支持部4cが持ち上がるのを防止すると共に、舌片4dの捻れを抑制して安定した接触を可能としているが、第3実施例のように、孔4mを設けずに形成することも可能である。
【0053】
【発明の効果】
本発明の押釦スイッチは、収納部を有するハウジングと、収納部の内底面に配設された固定接点と、この固定接点と接離可能に対向して配設され、弾性変形可能な弾性片からなる可動接点と、この可動接点上に設けられ、可動接点を固定接点と接触する方向へ押圧する押圧部材とを備え、可動接点は、基部と、この基部から片持ち状に延設されて接点部を形成する舌片と、固定接点側への弾性変形を許容する第1の変形許容部と、舌片の延設方向に交差する方向で、舌片を部分的に切り欠いて切り欠き部を設けることによって形成された幅狭部と、切り欠き部の延設方向の幅狭部に位置し、固定接点との接触領域内で弾性変形して、固定接点との接触を可能とする第2の変形許容部とを有し、舌片と接触する固定接点の接点部には、切り欠き部の延設方向と交差する方向で、切り欠き部を横切るように伸びる凹溝が設けられ、切り欠き部に位置する舌片が凹溝を横切る状態で固定接点に接触するようにした構成とした。
このような構成によって、固定接点上に塵埃などの異物が挟まった場合であっても、第2の変形許容部によって可動接点が固定接点との接触領域内で弾性変形し、且つ、切り欠き部に位置する舌片が凹溝を横切る状態で固定接点に接触するようにしたため、可動接点の固定接点への接触を確実にできる。
また、固定接点側の構造を簡易にできるため、固定接点を丸線材などの安価な材料で形成することが可能となる。
【0054】
また、切り欠き部は、舌片の中心を挟んで対称的に2個設けられると共に、2個の切り欠き部間には、幅狭部が設けられ、2個の前記切り欠き部に位置する舌片のそれぞれが2個の固定接点に接触するようにしたため、2個の固定接点への可動接点の接触の確実なものが得られる。
【0055】
また、切り欠き部は、幅狭部側から漸次広がるようなV字状で形成されたため、切り欠き部を形成するためのパンチの肉厚を大きくできて、その寿命を長くできると共に、凹溝に対してV字状の切り欠き部が斜め状態で接触できて、可動接点と固定接点の接触状態が長く、安定した接触が得られる。
【0056】
また、切り欠き部は、同一幅の帯状で形成されたため、切り欠き部を形成するためのパンチを簡素化できて、安価で、生産性良いものが得られる。
【0057】
また、舌片は、切り欠き部の幅を広げるように設けられた円弧状凹部を有し、この円弧状凹部に位置する舌片が凹溝を横切る状態で固定接点に接触ようにしたため、切り欠き部を形成するためのパンチの肉厚が円弧状凹部の部分で大きくできて、その寿命を長くできると共に、凹溝に対して円弧状凹部の切り欠き部が接触できて、可動接点と固定接点の接触状態が長く、安定した接触が得られる。
【0058】
また、幅狭部には、押圧部材の下面と当接可能な凸部を設けたため、凸部を介して第2の変形許容部が押圧されるので、弾性変形が容易となり確実に導通させることができる。
【0059】
また、可動接点は、金属板から打ち抜き形成され、打ち抜きによって生じる可動接点の切断バリ方向が固定接点側になるようにしたため、バリによって、押圧部材の押圧部が削れることが無く、従って、長期に亘って、操作の確実なものが得られる。
【0060】
また、凹溝は、一つの切り欠き部を横切りように複数個設けられたため、複数個の凹溝に可動接点が接触できて、接触の安定したものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係る縦断面図。
【図2】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、ステムを除いた状態の平面図。
【図3】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係るハウジングの平面図。
【図4】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、ステムと押圧部材を除いた状態の平面図。
【図5】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、可動接点と固定接点の状態を示す要部拡大平面図。
【図6】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係る可動接点の拡大平面図。
【図7】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、ハウジングと可動接点の関係を示す要部拡大斜視図。
【図8】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係る動作説明図。
【図9】本発明の押釦スイッチの第1実施例に係り、動作時における要部拡大説明図。
【図10】本発明の押釦スイッチの第2実施例に係る可動接点の拡大平面図。
【図11】本発明の押釦スイッチの第3実施例に係る可動接点の拡大平面図。
【図12】図11の12−12線における断面図。
【図13】本発明の押釦スイッチに係り、ハウジングの製造方法を説明するための第1工程を示す説明図。
【図14】本発明の押釦スイッチに係り、ハウジングの製造方法を説明するための第2工程を示す説明図。
【図15】従来の押釦スイッチに係り、固定接点の状態を示すハウジングの平面図。
【図16】従来の押釦スイッチの可動接点の拡大平面図。
【図17】従来の押釦スイッチに係り、接点間に異物が挟まった状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 ハウジング
1a 底壁
1b 側壁
1c 収納部
1d 凹み部
1e 規制部
1f 規制部
1g 係止部
1h 逃げ部
1j 凹部
2 固定接点
2a 接点部
2b 端子部
2c 凹溝
3 固定接点
3a 接点部
3b 端子部
3c 凹溝
4 可動接点
4a 基部
4b 中空部
4c 支持片
4d 舌片
4e 切り欠き部
4f 幅狭部
4g 凸部
4h 突片
4j 突片
4k 連結部
4m 孔
4n 第1の変形許容部
4p 第2の変形許容部
4q 円弧状凹部
5 凹圧部材
5a ドーム状部
5b 凸部
5c 押圧部
6 ステム
6a 操作部
G1 ゲート口
Z 異物
21 第1の成型金型
21a 凹部
22 第2の成型金型
22a 凸部
22b 突起
23 キャビティ
24 押し出しピン
25 ゲート口

Claims (8)

  1. 収納部を有するハウジングと、前記収納部の内底面に配設された固定接点と、この固定接点と接離可能に対向して配設され、弾性変形可能な弾性片からなる可動接点と、この可動接点上に設けられ、前記可動接点を前記固定接点と接触する方向へ押圧する押圧部材とを備え、前記可動接点は、基部と、この基部から片持ち状に延設されて接点部を形成する舌片と、前記固定接点側への弾性変形を許容する第1の変形許容部と、前記舌片の延設方向に交差する方向で、前記舌片を部分的に切り欠いて切り欠き部を設けることによって形成された幅狭部と、前記切り欠き部の延設方向の前記幅狭部に位置し、前記固定接点との接触領域内で弾性変形して、前記固定接点との接触を可能とする第2の変形許容部とを有し、前記舌片と接触する前記固定接点の接点部には、前記切り欠き部の延設方向と交差する方向で、前記切り欠き部を横切るように伸びる凹溝が設けられ、前記切り欠き部に位置する前記舌片が前記凹溝を横切る状態で前記固定接点に接触するようにしたことを特徴とする押釦スイッチ。
  2. 前記切り欠き部は、前記舌片の中心を挟んで対称的に2個設けられると共に、2個の前記切り欠き部間には、前記幅狭部が設けられ、2個の前記切り欠き部に位置する前記舌片のそれぞれが2個の前記固定接点に接触するようにしたことを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ。
  3. 前記切り欠き部は、前記幅狭部側から漸次広がるようなV字状で形成されたことを特徴とする請求項2記載の押釦スイッチ。
  4. 前記切り欠き部は、同一幅の帯状で形成されたことを特徴とする請求項2記載の押釦スイッチ。
  5. 前記舌片は、前記切り欠き部の幅を広げるように設けられた円弧状凹部を有し、この円弧状凹部に位置する前記舌片が前記凹溝を横切る状態で前記固定接点に接触するようにしたことを特徴とする請求項記載の押釦スイッチ。
  6. 前記幅狭部には、前記押圧部材の下面と当接可能な凸部を設けたことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の押釦スイッチ。
  7. 前記可動接点は、金属板から打ち抜き形成され、打ち抜きによって生じる前記可動接点の切断バリ方向が前記固定接点側になるようにしたことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の押釦スイッチ。
  8. 前記凹溝は、一つの前記切り欠き部を横切ように複数個設けられたことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の押釦スイッチ。
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