JP4105420B2 - ガラス熱処理システム - Google Patents

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    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス熱処理システムに関し、特に、成型炉から連続的に生産されるガラス板を熱処理し、さらに、ガラス板の切断等の加工まで行うガラス熱処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラス成型炉で製造されたガラス板は、ガラス面の保護のためその表面がフィルムコーティングされ、これらフィルムコーティングされた多数枚のガラス板が、それらの間に紙を介在させた状態で、垂直に支持されて次の工程のために保管ケース内に収容されていた。ガラス板の数量がある程度まとまると、これらのガラス板を収容した保管ケースは、加工ラインに送られる。加工ラインでは、保管ケースから取り出されたガラス板1枚1枚が順次移送され、その間に、ガラス板の切断、面取りおよびコーティングされたフィルムを剥がす作業等がなされる。その後、洗浄され、検査され、再び保管ケースに収容される。このように加工され、洗浄されたガラス板は、例えばフォークリフト等により熱処理炉に運搬された後、カセットに入れられて熱処理炉内で、所定時間に亘り高温下で熱処理がなされる。その後、ガラス板の熱処理中に付着したゴミ、埃等をガラス板を洗浄して洗い流して、最終的な製品としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来のガラス熱処理システムは、バッチ処理方式であり、一時的な保管、運搬、その為の取扱い等、多くの多様な作業が発生しており、連続的に効率よくガラス板を生産することが困難であった。各工程間では、ガラス板は、一時的に保管されるので、ガラス板の表面を保護するためにフィルムコーティングおよびガラス板の間に挟む、ガラス板保護用の紙が必要であった。その為の専用の装置、即ち、フィルムをコーティングする装置、紙を装着する装置、およびコーティングされたフィルムを剥がす装置、紙を取り出す装置が必要であった。
【0004】
さらに、熱処理炉にガラス板を投入して熱処理を行なう前に、ガラス板を洗浄してクリーンにする必要があった。これは、ガラス板に付着した塵埃が熱処理中に焼き付きを生じてガラス板の品質を低下させ、歩留まりを悪化させる虞があるからである。この焼付は洗浄しても洗い流すことができない。また、熱処理炉が熱風循環タイプであったので、熱処理中に熱風による振動によって発生したゴミ等がガラス板に付着し、ガラス板を清浄な状態に維持することができず、ガラス板を再度洗浄する等、作業を重複して行なう必要があった。このように、従来は、煩雑な多くの作業により、生産効率が悪く、品質の低下を招く虞があった。また、付帯設備が必要であり、ガラス板の価格も高いものとなっていた。ガラス板が、液晶表示用等の電子機器に使用されるものの場合、高品質であるとともに低価格で提供することが要求されている。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、効率的にガラス板を生産できるガラス熱処理システムを提供することを目的とする。
【0006】
本発明の他の目的は、高品質且つ歩留まりのよいガラス熱処理システムを提供することにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、フィルムや紙などの副資材を必要としない、低価格でガラス板を生産できるガラス熱処理システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のガラス熱処理システムは、ガラス成型炉から連続的にガラス板を生産するガラス成型部と、生産されたガラス板を熱処理する熱処理炉と、この熱処理炉から取り出された熱処理済みのガラス板を加工する加工部とを有するガラス熱処理システムにおいて、少なくとも熱処理炉と加工部とが、熱処理済みのガラス板が加工部へ移行するよう一体化されていることを特徴とするものである。
【0009】
上記の熱処理炉は、ガラス成型部とさらに一体化されていることが好ましい。
【0010】
また、本発明のガラス熱処理システムは、ガラス成型炉から連続的にガラス板を生産するガラス成型部と、このガラス成型部で生産されたガラス板を収容するカセットと、カセットを所定個数収容してガラス板を熱処理する熱処理炉と、熱処理炉から取り出された熱処理済みのガラス板を加工する加工部とを有するガラス熱処理システムにおいて、ガラス成型部で生産されたガラス板を、熱処理炉の入口近傍に順次搬送する搬送装置と、搬送装置からガラス板を取り出してカセットに順次収容する取出装置と、ガラス板を収容した複数のカセットを載置して熱処理炉の内外を循環するよう移動させる循環移送装置と、熱処理炉の外部に移動したカセットから熱処理済のガラス板を順次取り出して加工部に連続的に受け渡す受渡装置とを備え、これにより、ガラス板成型からガラス板加工まで一貫して連続的に生産するよう構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
上記の搬送装置は、ガラス板を上下方向に移送する縦型垂直搬送装置を含むことができる。ここでいう「縦型垂直搬送装置」の縦型とは、ガラス板を立てた状態をいう。
【0012】
上記カセットは、ガラス板を縦にした状態で多数間隔をおいて保持するものであることが好ましい。
【0013】
また、熱処理炉は、遠赤外線を用いてガラス板を直接加熱する輻射型炉であることが好ましい。
【0014】
さらに、循環移送装置は、ガラス板の熱処理時間を変更できるよう搬送速度を変えられるものであることが好ましい。
【0015】
また、少なくともガラス成型部から受渡装置まで、トンネル化されてその内部が清浄に維持されていることが好ましい。
【0016】
また、ガラス板は、熱処理後に加工部で切断されることが好ましい。
【0017】
【発明の効果】
本発明のガラス熱処理システムは、ガラス成型炉から連続的にガラス板を生産するガラス成型部と、生産されたガラス板を熱処理する熱処理炉と、この熱処理炉から取り出された熱処理済みのガラス板を加工する加工部とを有し、少なくとも熱処理炉と加工部とが、熱処理済みのガラス板が加工部へ移行するよう一体化されているので、次の効果を奏する。
【0018】
即ち、熱処理炉から取り出されたガラス板を効率よく加工部へ移送することができるので、この部分でのガラス板の保管、運搬等の繁雑な作業をなくし、作業工程を簡略化し、効率的にガラス板を生産することができる。
【0019】
熱処理炉が、ガラス成型部とさらに一体化されている場合には、ガラス成型炉から取り出されたガラス板の熱処理、加工を効率よく一貫して連続的に行うことができ一層効率よくガラス板を生産することができる。
【0020】
本発明のガラス熱処理システムは、ガラス成型部で生産されたガラス板を、熱処理炉の入口近傍に順次搬送する搬送装置を有するとともに、この搬送装置からガラス板を取り出してカセットに順次収容する取出装置を備える。さらに、ガラス板を収容したカセットを熱処理炉の内外を循環するよう移動させる循環移送装置と、カセットから熱処理済のガラス板を順次取り出して加工部に連続的に受け渡す受渡装置とを備えており、ガラス板成型からガラス板加工まで一貫して連続的に生産するよう構成されているので、次の効果を奏する。
【0021】
即ち、ガラス成型炉から取り出されたガラス板の熱処理、加工を効率よく一貫して連続的に行うことができるので、ガラス板の保管、運搬等の繁雑な作業をなくし、また重複した作業をなくして作業工程を簡略化し、効率的にガラス板を生産することができる。
【0022】
搬送装置が、ガラス板を上下方向に移送する縦型垂直搬送装置を含む場合には、上下方向の高さを必要とするガラス成型部から、下方に位置する熱処理炉に至る間で、ガラス板を効率的に連続して搬送できるので、保管ケースに収容したり、保管ケースを運搬したりする作業が不要となり作業工数が低減できる。
【0023】
また、カセットが、ガラス板を縦にした状態で多数間隔をおいて保持するものである場合には、多数のガラス板を連続的に効率よく熱処理することができる。
【0024】
また、熱処理炉が、遠赤外線を用いてガラス板を直接加熱する輻射型炉である場合には、熱処理炉内に、塵を巻き上げるような空気の対流を生じることが無く、従来の熱風循環タイプの熱処理炉内の振動により発生していた、熱処理中のガラス面への塵の付着が防止できる。また、遠赤外線を用いているので、ガラス板を均一に加熱することができる。
【0025】
さらに、循環移送装置が、ガラス板の熱処理時間を変更できるよう搬送速度を変えられるものである場合には、ガラス板の材質、寸法等に応じて最適な熱処理を行うことができ、高品質のガラス板が得られる。
【0026】
また、少なくともガラス成型部から受渡装置まで、トンネル化されてこの内部が清浄に維持されている場合には、塵、埃がガラス板に付着することが防止できるので、製造過程で高品質が維持され、歩留まりが向上するとともに、熱処理前にガラスを洗浄しないで済むので、洗浄回数を低減することができる。
【0027】
また、ガラス板が、熱処理後に加工部で切断される場合には、熱処理のために再度洗浄を行なう必要がないので、効率的に生産できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガラス熱処理システム(以下、単にシステムという)の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明のシステムの実施形態の概念を示すブロック図、図2は、本発明のシステムの変更例の概念を示すブロック図である。
【0029】
最初に、図1を参照してシステム1の概念について説明する。システム1は、ガラス成型部6で生産されたガラス板4(図3)を熱処理する熱処理炉12と、熱処理されたガラス板4を加工する加工部64を有する。これらのガラス成型部6、熱処理炉12および加工部64を通過するガラス板4は連続的に移動する。即ち、ガラス板4は、一時的に保管されて、一定数量に達するとフォークリフト、台車等によって次の工程に運搬されるという手順を経ることなく、連続的に移送される。これらの移送は、前工程と後工程の間で、同期化と自動化によってなされる。即ち前工程の終了に引き続き、直ちに後工程が開始され、これらが自動的になされる。
【0030】
ガラス成型部6は、図2に示すように、並列的な複数の生産ライン6a、6b、6cを有してもよく、複数種類のガラス板4を生産し、熱処理炉12に所定の順番で異なる種類のガラス板4を逐次送り込むようにすることもできる。加工部64についても、複数の加工ライン64a、64b、64cを設けて、熱処理の完了したガラス板4を異なる加工ライン64a、64b、64cに分配して、異なる加工を施すようにしてもよい。このようにガラス成型部6、加工部64は、必ずしも1ラインではなく、熱処理炉に分岐搬出入する構成としてもよい。
【0031】
この基本的な概念に基づいた、本発明のシステム1の全体の概要を示す概略図を図3に示す。図3に示すように、ガラス溶融炉2から板状のガラス3が連続して成型される。このガラス3は、図示しないカッタにより所定の寸法を有する矩形のガラス板4に切断される。切断されたガラス板4は、アーム5aを有するロボット5により把持されて、レール7に沿って循環して移動する爪9に受け渡される。ガラス板4を把持した爪9、9は、レール7に沿って矢印11に示す方に移動してガラス板4を搬送する。以上の工程は、ここではガラス成型部6と称する既存の工程である。
【0032】
次に、レール7により搬送されたガラス板4は、搬送装置17により熱処理炉38の方に移送される。以下この搬送装置17について説明する。搬送装置17は縦型垂直搬送装置10を含む。この縦型垂直搬送装置10の原理を示す概略図を図4に示す。図4(A)は縦型垂直搬送装置10の正面図、図4(B)は縦型垂直搬送装置10の側面を、理解を容易にするために誇張して部分的に示す部分拡大図である。縦型垂直搬送装置10は、レール7に位置合わせした縦に延びるレール13、15を有する。レール13、15間には、レール13、15に沿って上下方向に延びるベルトコンベア16が配置されている。
【0033】
ベルトコンベア16の駆動部は、縦型垂直搬送装置10の下部に配置されているが、図4では省略している。ベルトコンベア16には、ベルトコンベア16の移動方向に沿って、所定の間隔でガラス板4を受ける複数対の突起18が形成されており、ベルトコンベア16の移動とともに移動するようになっている。前述のガラス成型部6の端部に移送されてきたガラス板4は、爪9、9が開放されて、縦型垂直搬送装置10内に落下する。その時、ガラス板4はベルトコンベア16の突起18、18により受け止められ、支持され、ベルトコンベア16の回動により矢印19で示すように下方に移動する。
【0034】
各レール13、15は各々近接した1組の支持部材13a、13b(図4(B))および支持部材15a、15bから構成されている。各支持部材13aと13bの間、および支持部材15aと15bの間には、ガラス板4の板厚より大寸法のギャップG1が形成されており、ガラス板4は、このギャップG1内を前述の突起18、18により支持された状態で下方に移動するようになっている。また、レール13、15の下部には、ガラス板4を横方向に移送するための横部材22が適宜間隔で配置されている。
【0035】
支持部材13a、13b、15a、15bは、管状であり互いに内向きに多数の円形の吹出口(図示せず)が形成されている。この吹出口から矢印23で示すように、ガラス板4に向けて空気が噴出され、その間にあるガラス板4を支持部材13、15等の外部部品に接触することなく中立状態に保持するようになっている。これによりガラス板4は、搬送中に外部部品と接触することによる損傷を回避することができる。
【0036】
この縦型垂直搬送装置10には、下部にベルトコンベア16と直角方向に移動する小型のベルトコンベア24(24a、24b、24c)が配置されており、縦型垂直搬送装置10の最下方に運搬されたガラス板4は、これらのベルトコンベア24によって横方向(左右いずれかの方向)に移動される。横方向に移動されたガラス板4は、縦型垂直搬送装置10に隣接して配置された縦型水平搬送装置26(図5)内に移動する。この縦型水平搬送装置26は、ガラス板4を縦にした状態で水平方向に搬送するための装置である。搬送装置17はこの縦型水平搬送装置26も含むものである。
【0037】
次に、この縦型水平搬送装置26について図5を参照して説明する。図5は縦型水平搬送装置の原理を示す概略図であり、図5(A)は正面図、図5(B)は理解を容易にするために側面を誇張して示す拡大図をそれぞれ示す。縦型水平搬送装置26は支柱28、30を有し、各支柱28、30は、ガラス板4を受容するためのギャップG2(図5(B))を有する1組の支持部材28a、28bおよび30a、30bから構成される。縦型水平搬送装置26の下部にはベルトコンベア32が、支柱28、30に亘って配置されている。
【0038】
縦型垂直搬送装置10から移送されてきたガラス板4が、ベルトコンベア32により縦型水平搬送装置26に収容される。これにより、ガラス板4は縦型垂直搬送装置10から所定の距離だけ横方向に移動される。支柱28、30には、吹出管35が、差し渡しされて配置されている。吹出管35は、互いに対向して配置され、内向きに図示しない円形の多数の吹出口を有する。これらの吹出口からは、内側即ちガラス板4に向けて空気を矢印37で示すように噴出し、ガラス板4を図5(B)に示すように中立状態に保持するようになっている。なお、図5においてベルトコンベア32の駆動部については省略してある。なお。縦型水平搬送装置26に加えて、方向転換のための図示しない追加の装置を加えてもよい。これらの追加の装置も搬送装置17に含まれる。
【0039】
次に、縦型水平搬送装置26に収容されたガラス板4は、ロボット(取出装置)34(図3)により把持され、熱処理炉38近傍に配置されたカセット36に収容される。なお、縦型垂直搬送装置10、縦型水平搬送装置26およびロボット34を総括して、単に搬送装置という。縦型水平搬送装置26からガラス板4が取り出されると、次のガラス板4が縦型垂直搬送装置10から縦型水平搬送装置26に順次移送される。ロボット34は、そのアーム34aによりガラス板4を、次々に1枚ずつ縦型水平搬送装置26から取り出して、カセット36に収容する。
【0040】
カセット36は、金属製やセラミックス製等のビーム(棒状部材)を組み合わせて形成された容器であり、数十枚のガラス板4を、互いに離隔した状態で収容することができる。カセット36のガラス板4を受ける底面には離隔して形成されたV溝(図示せず)があり、ガラス板4はこのV溝に配置されるとともに側方もスペーサ等により離隔した状態に維持される。カセット36が複数のガラス板4で満たされると、カセット36を載置した循環移送装置40により熱処理炉38内に移送される。
【0041】
次に、熱処理炉38と、この熱処理炉38の内外を循環する循環移送装置40について、再び図3を参照して説明する。熱処理炉38は長方形の断面矩形の電気炉であり、内部壁面に配設された図示しないヒーターにより、ガラス板4を直接加熱する遠赤外線を発するように構成され、内部が高温度に維持されている。熱処理炉38の内外を、カセット36が循環するよう循環移送装置40が構成されている。循環移送装置40は、複数の直線的に移動するコンベア等を組み合わせて構成されるが、単一のコンベア等を使用することもできる。さらに、平面的なコンベアに限らず、ローラ、リンク機構のようなものであってもよい。また、熱処理炉38内が高温であることから、熱処理炉38内と熱処理炉38の外部とをカセット36を移動するための別の構成としてもよい。本実施形態でいう循環移送装置40は、このような種々の移送形態を含むものである。
【0042】
本実施形態においては、循環移送装置40は、その移動速度を変えて熱処理炉38内をカセット36が通過する時間を変更することができることが好ましい。これにより熱処理炉38内にカセット36が滞在する時間を調節して、ガラス板4に最適な熱処理を行うことができる。また、熱処理炉38内のカセット36の移動速度と、熱処理炉38外の移動速度は、必ずしも同じである必要はなく、熱処理炉38の外部に排出されたカセット36を、速やかに熱処理炉38の入口42に向かわせるためにより速い速度で移動させてもよい。
【0043】
この循環移送装置40に所定間隔で載置されたカセット36は、一定速度で循環移動する循環移送装置40により、熱処理炉38の入口42から熱処理炉38に投入され、熱処理炉38の出口44から排出されるようになっている。カセット36が熱処理炉38内を通過する間、カセット36に搭載されたガラス板4は、加熱されることによりガラスの品質が安定化される。熱処理炉38の後部即ち出口側は冷却領域になっており、出口44から排出されるカセット36およびガラス板4は、温度が低下した状態となっている。排出されたカセット36は、再び入口42に向けて循環移送装置40により移動するが、その途中でガラス板4が、受渡装置48により取り出される。このように循環移送装置40により、カセット36が熱処理炉38から入口42に向けて返却される途中で、次の工程である加工部64に受け渡されるので、製造ラインの全長を各工程を直列に配置する場合よりも短くすることができる。
【0044】
受渡装置48は、ロボット34と同様なロボット50と、いくつかの移送装置52を含む。ロボット50は、カセット36からガラス板4を1枚ずつ取り出して、移送装置52に載置する。次に、この移送装置52、特に加工部64に近接した移送装置52について図6および図7を参照して説明する。図6は移送装置52の側面図、図7は背面図を夫々示す。この移送装置52は、後述するように吸着カップ58を有するアーム62を有し、隣接する加工部64にガラス板4を受け渡すことができる構成となっている。移送装置52は矩形のフレーム54、とこのフレーム54に横方向にさし渡された吹出管56、およびフレーム54の下部に横方向に延びるベルトコンベア60を有する。
【0045】
フレーム54は、図6に示すように傾斜して固定され、ガラス板4は、この傾斜したフレーム54上に載置されて、ベルトコンベア60により横方向に移送される。ガラス板4は、吹出管56により、空気で僅かに押し上げられて、ベルトコンベア60にのみ接触して移送されるようになっている。本実施形態では、受渡装置48は、直列に隣接して配置された数台の移送装置52から構成されている。これによって、ガラス板4を、次の工程の加工部64まで所定の距離を移送することができる。移送装置52の数は、移送する距離に応じて増減することができる。
【0046】
加工部64まで移送されたガラス板4は、吸着カップ58を有するアーム62により吸着され、矢印64の方に回動されて加工部64に順次連続的に受け渡される。アーム62の回動は、エアシリンダ68が駆動されて、アーム62に連結したリンク69が回動されることによりなされる。加工部64では、図示しないベルトコンベアに載置されたガラス板4が1枚ずつ連続的に移動し、その間に、ガラス板4の切断、エッジ加工がなされる。その後、ガラス板4が洗浄され、出荷前の検査がなされる。
【0047】
ガラス成型部6、縦型垂直搬送装置10、熱処理炉38、縦型垂直搬送装置10、受渡装置48は、図3に示すようにトンネル化されており、その内部を清浄な空気の流れを上方から下方に向けて僅かに生じさせるとともに、その空気を下方から吸引することで、外部の塵埃等が進入しないようになっている。即ち、外部に対して閉じられた作業室70、71、72、74、76および78により、各工程がトンネル化されている。熱処理炉38を含む全行程がトンネル化されて、作業環境が清浄な状態に保たれるようにした結果、熱処理前に洗浄を行わなくとも、熱処理の際に塵埃が付着したガラス板4が焼付などを生じる虞がなくなり、洗浄作業を最終工程で1回行なうだけで所望の品質を得ることができる。なお、トンネル化は加工部64まで行っても勿論よい。
【0048】
このように本発明のガラス板4の熱処理システム1は、一貫した連続工程によってなされるため、ガラス板4を一時的にストック(保管)したり、ガラス板4にコーティングを行ない、紙を挿入し、或いはそれらを取り外したりする工程を全く必要とせず、それらのための装置も必要としない。
【0049】
以上、本発明のガラス熱処理システムについて詳細に説明したが、これらは例示的に説明したものであり、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ガラス成型部6と熱処理炉38の高さが同じ場合、即ち両方とも同じ平面上に設置されている場合には、縦型垂直搬送装置10の代わりに、ガラス板4を同じ平面上で移動させる縦型水平搬送装置26を用いてもよい。
【0050】
上記実施形態では、ガラス成型部から縦型垂直搬送装置10へは、ガラス板4を把持した爪9、9を開放することによって、ガラス板4を縦型垂直搬送装置10へ落とし込んでいるが、ロボットによりガラス成型部から縦型垂直搬送装置10へ受け渡してもよい。
【0051】
また、縦型垂直搬送装置10からカセット36にガラス板4を移動させるときに、縦型水平搬送装置26が使用されるが、この縦型水平搬送装置26は縦型垂直搬送装置10と熱処理炉38との距離に応じて、複数個使用してもよいことは勿論である。また、上記具体例では、カセット36を有する場合について示したが、カセット36の代わりに、循環移送装置40にガラス板4の受け部(図示せず)を設けて、この受け部にガラス板4を直接搭載してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス熱処理システムの実施形態の概念を示すブロック図
【図2】本発明のガラス熱処理システムの変更例の概念を示すブロック図
【図3】本発明のガラス熱処理システムの全体の概要を示す概略図
【図4】本発明のガラス熱処理システムに使用される縦型垂直搬送装置の原理を示す概略図であり、(A)は正面図、(B)は側面を誇張して部分的に示す部分拡大図をそれぞれ示す
【図5】本発明のガラス熱処理システムに使用される縦型水平搬送装置の原理を示す概略図であり、(A)は正面図、(B)は側面を誇張して示す拡大図をそれぞれ示す
【図6】本発明のガラス熱処理システムに使用される移送装置の側面図
【図7】本発明のガラス熱処理システムに使用される移送装置の背面図
【符号の説明】
1 ガラス熱処理システム
2 ガラス成型炉
4 ガラス板
10 縦型垂直搬送装置
17 搬送装置
34 取出装置(ロボット)
36 カセット
38 熱処理炉
40 循環移送装置
42 入口
48 受渡装置
64 加工部

Claims (10)

  1. ガラス成型炉から連続的に所定の寸法に切断されたガラス板を生産するガラス成型部と、生産された前記ガラス板を熱処理する熱処理炉と、該熱処理炉から取り出された熱処理済みのガラス板を加工する加工部とを有するガラス熱処理システムにおいて、
    前記熱処理炉内外を循環する、前記ガラス板を収容するカセットを備え、
    前記熱処理炉と前記加工部との間に、前記カセット内の前記熱処理済みのガラス板を前記加工部へ1枚ずつ受け渡す受渡装置が配置されていることを特徴とするガラス熱処理システム。
  2. 前記受渡装置が、前記ガラス板を前記カセットから1枚ずつ取り出すロボットを含むことを特徴とする請求項記載のガラス熱処理システム。
  3. 前記熱処理炉と前記ガラス成型部との間に、前記ガラス成部で成形された前記ガラス板を、前記熱処理炉の入口近傍に順次1枚ずつ搬送する搬送装置が配置されていることを特徴とする請求項1または2記載のガラス熱処理システム。
  4. ガラス成型炉から連続的にガラス板を生産するガラス成型部と、該ガラス成型部で生産された前記ガラス板を収容するカセットと、該カセットを所定個数収容して前記ガラス板を熱処理する熱処理炉と、該熱処理炉から取り出された熱処理済みのガラス板を加工する加工部とを有するガラス熱処理システムにおいて、
    前記ガラス成型部で生産された前記ガラス板を、前記熱処理炉の入口近傍に順次搬送する搬送装置と、
    該搬送装置から前記ガラス板を取り出して前記カセットに順次収容する取出装置と、
    前記ガラス板を収容した複数のカセットを載置して前記熱処理炉の内外を循環するよう移動させる循環移送装置と、
    前記熱処理炉の外部に移動した前記カセットから熱処理済のガラス板を順次取り出して前記加工部に連続的に受け渡す受渡装置とを備え、
    これにより、ガラス板成型からガラス板加工まで一貫して連続的に生産するよう構成されていることを特徴とするガラス熱処理システム。
  5. 前記搬送装置が、前記ガラス板を上下方向に移送する縦型垂直搬送装置を含むものであることを特徴とする請求項記載のガラス熱処理システム。
  6. 前記カセットが、前記ガラス板を縦にした状態で多数間隔をおいて保持するものであることを特徴とする請求項またはいずれか1項記載のガラス熱処理システム。
  7. 前記熱処理炉が、遠赤外線を用いて前記ガラス板を直接加熱する輻射型炉であることを特徴とする請求項からいずれか1項記載のガラス熱処理システム。
  8. 前記循環移送装置が、前記ガラス板の熱処理時間を変更できるよう搬送速度を変えられるものであることを特徴とする請求項からいずれか1項記載のガラス熱処理システム。
  9. 少なくとも前記ガラス成型部から前記受渡装置まで、トンネル化され且つトンネル内が清浄に維持されていることを特徴とする請求項からいずれか1項記載のガラス熱処理システム。
  10. 前記ガラス板が、熱処理後に前記加工部で切断されることを特徴とする請求項からいずれか1項記載のガラス熱処理システム。
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