JP4105149B2 - フロート式水位計を備えたタンク - Google Patents

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Description

本発明は長期間目視による水位確認が可能なフロート式水位計を備えたタンクに関する。
水等を貯水する場合には貯水槽等(以下「タンク」と称する)が用いられるが、通常その水位を容易に確認するためにタンクの外側に円筒管(バイパス管)が取り付けられており、水位を目視で確認している。また、水位計を用いずにタンク自体に透明や透明に近い素材を用いることで水位を確認することも行われている。また、目視以外で水位を確認する方法としては、フロート式水位センサや電気信号を用いて外部に出力し、水位を確認する方法が知られている。これらの水位計にはタンクが満水になると水等を自動的に止めるための機能も有している。
本発明はタンク自体に水位計を有さず、主に目視により水位を確認する方式のタンクに用いる水位計を対象とするものである。
従来技術における目視による水位確認方法は、貯水する液体がスケール等を付着しやすい液体の場合、内部壁面や円筒管にスケール等が付着し、目視による水位の確認が困難になる。円筒管においては付着物で詰まりを起こし正しい水位を示さなくなり、水位確認の信頼性に欠ける。また、円筒管にフロートが入っている水位計もあるが、この場合も、円筒管に付着したスケール等でフロートが動かなくなってしまうおそれがある。その結果、タンク、円筒管を清掃するなどの作業が発生し手間暇を要し、場合によっては適切な清掃手段がなく交換を余儀なくされることもあり得る。
また、タンク自身がそれらの水位計を有していない場合は、タンクの改造、交換など大掛かりな作業を必要とし、多大な金額も発生する。
フロート式水位計は水位計内部のフロートが水位の変化で上下に動く構造になっており、タンクの外側から水位計を目視できるように、タンク外側に水位計を配するために取り付けたバイパス管やタンク内に水位計を配する場合のタンク壁面の少なくとも水位計対応部分がガラス等の透明素材でつくられている。この場合、スケール等を付着しやすい液体を貯水した場合、バイパス管内壁面やタンク内壁面にスケール等が付着し目視による水位の確認が困難になる。
本発明の目的は、水位計を有さないタンクに容易に取り付けることができ、スケール等の付着物の付着を防止ないし除去し、高い視認性を維持できる水位計を備えたタンクを提供することにある。
さらに、タンクが満水になった場合、自動的に水を止めることもできる機能を上記水位計にもたせたタンクを提供することにある。
本発明は、目視により水位を確認する方式のタンクにおいて、フロート部を移動自在に取りつけた垂直軸部材をもち、垂直軸部材が長さ調節機構をもつと共に貯水槽内に垂直軸部材を固定する固定部材を具備してなり、且つフロート部にブラシ、スポンジ又はヘラ状物からなる洗浄部材を取りつけてなるフロート式水位計を、該タンク内のタンク側壁面近傍に、該洗浄部材が該側壁面と接するように配すると共に該タンクの該洗浄部材と接する部分が透明素材でつくられていることを特徴とするタンクにある。
水位計をタンク内に配する場合の好ましい態様において、本発明のフロート式水位計はフロート部を移動自在に取りつけた垂直軸部材をもち、垂直軸部材が長さ調節機構をもつと共に貯水槽内に垂直軸部材を固定する固定部材を具備している。よりさらに好ましい態様において、本発明のフロート式水位計はその上部にフロートスイッチを具備している。
本発明によれば、水位計のフロート部にブラシ等の洗浄部材を取りつけることにより、水位の変化に応じバイパス管又はタンクの内側を掃除することになり、スケールや藻等の汚れが付着しないか付着しても容易に除去することができることから長期間高い視認性を維持することができる。
この場合のブラシ等の洗浄部材にわずかな力でタンクの内側と接触すればよく、各種のプラスチック、ゴム、さらにはそれらの発泡体等から適宜の形状のものをつくることができる。
また水位計をタンク内に配する場合の好ましい態様において、垂直軸部材を伸縮可能とし且つ上下に固定部材を設けることにより、大きさの異なるタンクにも、タンクの改造なしに簡単に取りつけることができる。
また好ましい態様において、垂直軸部材の上部にスイッチを内蔵させ、タンクが満水になったときにフロートがその位置にきて作動するようにすることにより、自動的に貯水を止めることができる。
以下、図面を用いて本発明を説明する。
図1は本発明の装置の一例を示す概略図であり、図2は水位計の伸縮状態を示す説明図である。
垂直軸部材(フレーム)1は円筒体からなっており、その上下に長さ調節可能な固定部材(タンク押え)2が取りつけられている。垂直軸部材1には水に浮く構造のフロート3が取りつけられている。フロート3にはブラシやスポンジやヘラ状物等の洗浄部材4が取りつけられていると共に磁石が内蔵されている。垂直軸部材の上部にはスイッチ6が内蔵されている。
垂直部材1と固定部材2は両者をネジで長さ調節可能なように取りつけることが好ましい。このような場合は固定部材2を回転させることにより、図2に示すように、水位計の全長を変化させて、大きさの異なる種々のタンクに取りつけることが可能となる。他の適宜の伸縮方式も採用しうる。
図3はフロートの動作を示す説明図である。
図3に示すようにフロート3は水に浮くため、タンクの水位と同じように上昇するのでフロート3により水位を容易に確認することが可能になり、同時に洗浄部材4がタンク内側壁面に届く位置に水位計を配置することにより、洗浄部材4がタンク内側壁面を擦りつけるので、タンク内の付着物の付着を防止しまた付着物を除去し、水位を確認しやすくすることが可能になる。
また、磁石5が内蔵されたフロート3が上昇していき垂直軸部材1の上部に内蔵されたスイッチ6に達したときのON/OFFによって、連動している外部のバルブ(図示せず)が閉じ、タンクへの貯水を止めることが可能になる。
図4は本発明外の参考例を示す概略図である。図4に示すように、タンクの大きさに合わせた板の全周にブラシを付けたものをタンク内に挿入することにより、水位が変化するたびにタンク内全周の付着物を取り除くことが可能になる。
図5及び図6は本発明外の装置の参考例を示す概略図であり、図5はコの字型のバイパス管また図6はL字型のバイパス管をそれぞれタンクの外側に取りつけ、バイパス管内にブラシ等の洗浄部材を周辺部に付与したフロートを配した状態を示している。前記と同様、水位が変化するたびにバイパス管内壁の付着物を取り除き高い視認性を維持することができる。
本発明の水位計は主に貯水タンクに用いられるが、各種水槽や水以外の液体貯槽にも用いることができ、これらへの使用も本発明に包含される。
本発明のフロート式水位計の一例を示す概略図。 図1のフロート式水位計の伸縮状態を示す説明図。 タンク内でのフロートの動作を示す説明図。 本発明外の態様のフロート式水位計を示す概略図。 本発明外の態様のフロート式水位計を示す概略図。 本発明外の態様のフロート式水位計を示す概略図。
符号の説明
1:垂直軸部材
2:固定部材
3:フロート
4:ブラシ
5:磁石
6:スイッチ

Claims (2)

  1. 目視により水位を確認する方式のタンクにおいて、フロート部を移動自在に取りつけた垂直軸部材をもち、垂直軸部材が長さ調節機構をもつと共に貯水槽内に垂直軸部材を固定する固定部材を具備してなり、且つフロート部にブラシ、スポンジ又はヘラ状物からなる洗浄部材を取りつけてなるフロート式水位計を、該タンク内のタンク側壁面近傍に、該洗浄部材が該側壁面と接するように配すると共に該タンクの該洗浄部材と接する部分が透明素材でつくられていることを特徴とするタンク。
  2. 該垂直軸部材の上部にスイッチが内蔵されており、フロートがその位置にきたときに作動して貯水を止めることを可能にする請求項1記載のタンク。
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