JP4105042B2 - 平版印刷版用アルミニウム合金材料およびその製造方法 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム合金材料およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光層が形成されて印刷用に用いられる平版印刷版用のアルミニウム合金材料とその製造方法に関し、特に電解エッチングによる粗面の均一性と版切れ性、並びに耐刷性等に優れた印刷版用のアルミニウム合金板を提供可能な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷は、アルミニウム合金板とジアゾ化合物等を感光物とする感光体とからなるPS版(Presensitized Plate)に、画像露光、現像等の製版処理を行って画像部を形成した版を印刷機の円筒状版胴に巻き付け、非画像部に付着した湿し水の存在のもとにインキを画像部に付着させてこのインキをゴム製ブランケットに転写し、紙面に印刷するものである。
前述のPS版の支持体として、一般には、電解エッチングによる粗面化処理(砂目立て)、陽極酸化処理などの表面処理を施したアルミニウム合金板が用いられている。この種の用途に用いられるアルミニウム合金としては、当初、JlS1050(純度99.5%以上の純Al系)、JlS1100(Al−0.05〜0.20%Cu合金)、JlS3003(Al−0.05〜0.20%Cu−1.5%Mn合金)が主に用いられてきた。
【0003】
この種の平版印刷版用アルミニウム合金板においては、一般に、
(1)電解エッチングによる粗面が均一であること。
(2)感光剤の密着性が良好であること。
(3)印刷中に画像部に汚れが生じないこと。
(4)印刷機の円筒状版胴に巻き付ける際の強度がある程度必要で、巻き付け時に部分的に折れたり、切れたりしないこと。
(5)大量の印刷を行っても画像部に汚れを生じることがなく、耐印刷性に優れること。等の種々の特性が要求されている。
しかし、JISに規定されているJIS1050、JIS1100、JIS3003の合金そのものでは以上の各要求を十分に満足させることができない。例えばJIS3000系のアルミニウム合金材料では材料強度が高く、版を印刷機の版胴に取り付ける際に変形し難く、かつ、硬いために、傷が付き難いという取り扱い性の面で優れ、仮に印刷版が大判化しても版切れし難いという利点を有する。
しかしながら、JIS3000系のアルミニウム材料は電解エッチング性が劣っており、一般的には機械研磨により粗面化されるが、機械研磨により得られる粗面は電解エッチング処理により得られる粗面に比べて粗いので、感光層の密着性が悪く、耐刷性が低くなってしまう問題がある。このため、この種のアルミニウム合金材料では合金組成と得られる表面状態について種々の改良が行われてきた。
【0004】
例えば、粗面化処理はアルミニウム合金板表面に保水性を与えると共に、感光層の形成において印刷版に感光剤を密着させて固定するために行うものであり、この密着性は印刷版としての性能に影響する。
しかし、従来の粗面化処理では粗面化表面に未エッチング部が生じたり、粗面化により形成されるピットの分布が不均一であったりすることがあり、少なからず印刷版としての性能に悪影響が生じており、この粗面状態を改善することが求められている。
従来から上述の観点において材料面での改善が試みられており、その一方法として材料に特殊な元素を添加する方法が提案されている。例えば、以下の特許文献1では、所定量のNiを添加することによりピットの形成を促進してエッチング性を向上させる方法が開示されており、以下の特許文献2ではSn、In、Gaを添加して微細ピットを形成してエッチング性を向上させる方法が開示されている。
しかし、前記のように特殊な元素を添加しても前記の要望を十分に満足するには至っておらず、また、特殊な元素の添加によって材料費のコストアップを招いたり、リサイクルの障害になるという問題がある。
また、アルミニウム合金材料中に析出する金属間化合物の大きさ、密度に着目しこれらを制御することによって特殊元素を添加することなくエッチング性を向上させる方法も提案されている。(特許文献3参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平11−115333号公報
【特許文献2】
特開平58−210144号公報
【特許文献3】
特開平11−151870号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
先の特許文献3に記載の方法では、該金属間化合物がエッチングの起点となって微細なピットが均一に形成されるものとしている。しかし、この方法によっても十分にエッチング性を向上させることはできず、前記の要望を満足させるには至っていない。
本発明者らの研究から、前記における金属間化合物の大きさ、密度の制御によって十分なエッチング性を得られないのは、該金属間化合物の化学溶解性が予想以上に大きく、電解液に溶解し、消失してしまうためにエッチングピットの起点として十分に機能していないためであることがわかった。そして、さらに研究を進めた結果、前記金属間化合物は安定相からなるのに対し、準安定相のAlFe系金属間化合物粒子を適度に分散させるとエッチング性が大幅に向上し、前記した要望にも十分に応えられることが判明した。
【0007】
本発明は、電解エッチングによる粗面化処理の均一性を向上させるとともに、耐曲がり性と耐傷つき性と版切れ性にも優れさせた平版印刷版用アルミニウム合金材料とその製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前記課題を解決すべくPS版用アルミニウム合金支持体の電解エッチングの均一性について検討を行ったところ、アルミニウムマトリクス中に晶出又は析出するAl−Fe系の金属間化合物が、電解エッチング中にカソード点として作用し、PS版用アルミニウム合金支持体の溶解性を支配していることが判明した。
このような観点からアルミニウムに対する添加元素の検討を行い、添加元素の作用を調査したところ、Si、Cu、Tiなどの添加成分は、添加量を増加するとカソード溶解性を低下させることが判明した。
一方、Feはカソード溶解性を向上させる。
また、この系の組成において金属間化合物の状態が重要であり、特定の粒径のものの含有量及び個数が重要であることが判明し、これらの知見に鑑みて本願発明に到達した。
【0009】
本発明のアルミニウム合金材料は、重量%で、Fe:0.10〜1.00%、Si:0.01〜0.50%、Cu:0.001〜0.05%、Ti:0.005〜0.03%、Mg:0.30〜0.80%、Ni:0.001〜0.2%、残部がAl及び不可避的不純物からなり、金属組織中に複数の金属間化合物粒子を有し、前記金属間化合物の粒径が0.1μm以上でAlとFeの原子量の比がFe/Al≦0.60の準安定相が材料表面に60個/mm以上分散されてなり、前記組成に加え、Pb、Gaのうちの1種以上を0.00010〜0.10%の範囲で含有してなることを特徴とする。
本発明において、前記組成に加え、Mnを0.06〜0.80%の範囲で含有していても良い。
本発明において、前記準安定相を有する金属間化合物粒子が、材料表面に60〜5000個/mm の範囲で分散されてなるものでも良い。
【0010】
本発明の製造方法は、重量%で、Fe:0.10〜1.00%、Si:0.01〜0.50%、Cu:0.001〜0.05%、Ti:0.005〜0.03%、Mg:0.30〜0.80%、Ni:0.001〜0.2%、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成を有し、前記組成に加え、Pb、Gaのうちの1種以上を0.00010〜0.10%の範囲で含有してなり、金属組織中に複数の金属間化合物粒子を有し、前記金属間化合物の粒径が0.1μm以上でAlとFeの原子量の比がFe/Al≦0.60の準安定相が材料表面に60個/mm以上分散されてなることを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金材料を製造するにあたり、前記組成の合金鋳塊を均質化処理を施すことなく均熱処理を施して熱間圧延するか、前記組成の合金鋳塊を550℃以下の温度で均質化処理して熱間圧延することを特徴とする。
本発明の製造方法において、前記組成に加え、Mnを0.06〜0.80%の範囲で含有してなる組成の平版印刷版用アルミニウム合金材料を用いても良い。
本発明の製造方法において、前記準安定相を有する金属間化合物粒子が、材料表面に60〜5000個/mm の範囲で分散されてなるものとしても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明するが、本発明が以下の実施の形態に限定されるものではないのは勿論である。
先に説明した本発明者が得た知見から、本実施の形態では、重量%で、Fe:0.10〜1.00%、Si:0.01〜0.50%、Cu:0.001〜0.05%、Ti:0.005〜0.03%、Mg:0.06〜0.80%、Ni:0.001〜0.2%、残部がAl及び不可避的不純物からなり、金属組織中に複数の金属間化合物粒子を有し、粒径が0.1μm以上で、AlとFeの含有量の比をFe/Al≦0.60とする準安定相を有する金属間化合物を材料表面に60個/mm以上分散させてなる平板印刷版用アルミニウム合金材料がこの種の目的のために好ましいとした。
【0012】
更に本発明者の研究の結果、、この種のアルミニウム合金材料には、金属間化合物(AlFe系、AlFeSi系、Si系、Ti系)粒子が複数含有されているが、これらの金属間化合物粒子が微細に分散している程、カソード反応性が増すことが判明した。
その条件は、先に記載の金属間化合物粒子において円相当径で粒径1.0μm以上の金属間化合物粒子の数が60個/mm以上分散することである。
更にAlFe系の金属間化合物は、安定相(AlFe)よりも準安定相の方が好ましく、金属間化合物の組成において、Fe/Alの比率が0.60以下の準安定相を有する金属間化合物粒子が材料表面に60個/mm以上分散しているものが好ましい。
このアルミニウム合金材料において、少なくとも表層部が準安定相のAlFe系金属間化合物粒子を分散させた準安定分散層からなるものに本発明を適用することができる。
更に金属間化合物粒子が分散されている表面層部分については、電解エッチング処理に寄与する最表層から50μm程度の深さの領域までの範囲で差し支えないと考えられる。
【0013】
以下に本発明で規定したアルミニウム合金材料に対する合金成分の限定理由を述べる。また、本願明細書において含有量の上限値と下限値の間の範囲を「〜」で示す場合、特に指定しない限り、以上、以下を意味する。よって特に指定しない限り0.10〜1.00重量%は、0.10重量%以上、1.00重量%以下の範囲を意味するものとする。
「Fe」:0.10〜1.00重量%
FeはAlFe系の準安定相を含む金属間化合物を形成し、電解エッチング均一性を向上させる元素である。Fe含有量が0.10重量%未満では、カソード反応性が不足し、電解エッチング均一性の効果が得られない。また、Fe含有量が1.00重量%を超えると粗大な金属間化合物を生成し易くなり、カソード溶解性は低下する。更に好ましいFe含有量の範囲は0.2〜0.60重量%である。
「Si」:0.01〜0.50重量%
Siはアルミニウム素地中に析出して結晶粒の微細化に寄与する元素である。即ち、AlFeSi系の金属間化合物を形成し、熱間圧延時の再結晶粒を微細化する効果を奏する。Si含有量が0.01%未満ではこのような効果が不足となり、逆にSi含有量が0.50%を超えると粗大な金属間化合物が生成し、電解エッチング均一性が低下する。更に、Si含有量を0.01重量%未満とするためには、高純度の地金を使用する必要が生じ、コストが大幅に増大する。また、更に好ましいSi含有量の範囲は0.05〜0.20重量%である。
【0014】
「Cu」:0.001〜0.05重量%
Cuはエッチングピットの形成にとって大きく影響する元素である。Cu含有量が0.001重量%未満ではカソード溶解性が不足し、エッチングピット形成が促進されなくなる。また、Cu含有量が0.05%を越えると粗大ピットの生成が増加してしまう。また、更に好ましいCu含有量の範囲は0.002〜0.02重量%である。
「Ti」:0.005〜0.03重量%
Tiは結晶粒を微細化する元素であるが、Ti含有量が0.005重量%未満ではこの微細化効果が得られない。また、Ti含有量が0.03重量%を越えると粗大な金属間化合物が増加して電解エッチング均一性を低下させ、Ti含有量が0.005%未満となると、結晶粒微細化の効果が不足するようになる。また、更に好ましいTi含有量の範囲は0.006〜0.02重量%である。
「Mg」:0.06〜0.80重量%
Mgはアルミニウム素地の強度向上のために重要な元素であるが、添加量が0.06%未満では強度向上効果が不十分であり、添加量が0.80%を超えると電解エッチングピットが粗大化する傾向となる。また、更に好ましいMg含有量の範囲は0.35〜0.60重量%である。
「Ni」0.001〜0.2重量%
Niは、電解エッチングピットを微細化させる元素である。0.001%未満では不充分であり、0.2%を超えると電解エッチングピットを粗大化させる。
【0015】
「Pb、V、B、Ga、Zr、Crの1種以上の合計」:0.00010〜0.10重量%
Pb、V、B、Ga、Zr、Crは電解エッチング中に一旦溶出するが電解エッチング面に再析出し、電解エッチングピットの核となる。これら元素の合計の添加量が0.00010%未満ではこの作用が不足する。逆に添加量が0.10%を超えると再析出の量が多くなり過ぎて局部的な電解エッチングになり、電解エッチング均一性は低下する。更に好ましいこれら元素の含有量は0.001〜0.05重量%の範囲である。
「Mn」:0.06〜0.80重量%
Mnは強度を向上させる効果があるが、その含有量が0.06重量%未満ではその効果が少なく、0.80重量%を超える含有量では強度向上の作用は少なく、電解エッチングピットを粗大化させる問題を有する。
電解エッチング均一性の面から更に好ましいMn含有量は、0.35〜0.60重量%の範囲である。
「不純物元素」
本願発明に係るアルミニウム合金板に対して含有されていても良い不純物としてY、Sn、In等を例示することができる。これらの不純物の含有量は、個々に0.03重量%以下に抑えることが好ましい。
【0016】
「金属間化合物粒子」
金属間化合物粒子は、エッチングピットの起点になることから、前記した分散層における該粒子の大きさは、その後に成長するピットの性状に影響する。この粒子径が小さくて(円相当径0.1μm未満)、粒子が微細すぎるとエッチングピットの起点として十分に作用せず、一方、粒子径が大きすぎる(円相当径1.0μm超)とピットの均一性を低下させる。従って、ピットの形成に好適に影響を与える金属間化合物粒子径は円相当径0.1μm〜1.0μmのものである。
従ってアルミニウム合金材料の表面の面方向において、金属間化合物粒子の中でこの大きさの範囲にある粒子の比率が高いほど良好なエッチング性が得られる。面方向とは、分散層の任意の深さ位置での材料表面と平行する面方向を意味する。なお、0.1μm未満の金属間化合物粒子は、ピットの起点という観点からは殆ど無視できる存在であるから、0.1μm以上の金属間化合物粒子のみに着目して、前記範囲内の粒子の比率を規定することができる。
【0017】
次に、金属間化合物粒子においてAlとFeの比をFe/Al≦0.60としてなる準安定相からなる金属間化合物粒子あるいは該準安定相を含む金属間化合物粒子が、材料表面において60個/mm以上分散していることが好ましい。このような準安定相は電解エッチングの核として有効に作用する。Fe/Alが0.60を超えると安定相になり、電解エッチングの核としての作用が低下する。AlとFeの比の下限は0.25程度である。準安定相の金属間化合物粒子が60個/mm未満の分散状態では電解エッチングの核として作用が不足する。準安定相の金属間化合物粒子の分布数は1200個/mm以上が好ましく、上限は5000個/mm程度である。5000個/mm を超える個数の金属間化合物を分散させるには、後述する製造方法における熱間圧延の温度を低下させる必要があるなど、コスト増の要因が大きくなる。
【0018】
「準安定相分散層」
従来、平版印刷版用アルミニウム合金板では、安定相のAlFe系金属間化合物(AlFe)粒子が分散しており、準安定相の分散層は見られない。本発明では従来の安定相の金属間化合物が析出したものと異なり、表層部に準安定相のAlFe系金属間化合物粒子が分散した分散層を有している。この準安定相は、量比でAlFe、AlFe、AlFeまたはAlFe(4<m<6)で示される。これらは単独または安定相との混相として存在する。また、準安定相粒子は、通常は、この準安定相の金属間化合物のみで構成されるが、安定相の金属間化合物が一部混ざったものであっても良い。
上述した準安定相の金属間化合物粒子は、安定相の金属間化合物粒子に比してピットの起点となり易く、ピットの分散性を高めて未エッチング部の発生を効果的に防止する。また、量比で示すAlFeの場合のmは6に近い方が効果的である。
【0019】
「分散層深さ」
前記分散層は、表面から2〜50μmに至る深さまで形成されているのが望ましい。これは、平板印刷用アルミニウム合金坂の製造において、圧延後、電解エッチング前に、苛性洗浄による脱脂、酸エッチングや機械研磨等により表面層除去が行われており、一般的に、化学的前処理では0.1〜2μm程度、機械研磨では0.1〜5μm程度が除去されることから、分散層の深さは、表層除去前、圧延後の状態を示している。一方、分散層の深さは50μmを越えても電解エッチングの改善には殆ど関与しないので、分散層の深さは50μm程度あれば十分であると考える。
「準安定相と安定相の比率(分散層における)」
分散層では、ピットの起点として優れている準安定相の金属間化合物粒子が、ある程度の比率以上で分散しているものが望ましい。
【0020】
また、金属間化合物が準安定相であるか安定相であるかは、粒子中のFe含有量とAl含有量との比率を調査することにより判明する。なお、金属間化合物粒子では、安定相と準安定相の結晶が接して存在する場合もあるが、この場合には準安定相単独粒子と同様にピットの起点として十分に機能し得ることから、準安定相のものと同列に扱うことができる。
前記の比率は各粒子におけるFe量/Al量で示すことができ、これが0.60を超えるもの(Fe量/Al量>0.60)を安定相粒子とみなすことができ、0.60以下のもの(Fe量/Al量≦0.60)を本発明では準安定相とみなす。
【0021】
「アルミニウム合金材料の製造方法」
前記組成を有し、前記金属間化合物粒子が表面層において分散されているアルミニウム合金材料は、常法または公知の製造方法を組み合わせる方法においてその一部を特別な条件に変更することにより製造することが可能である。
アルミニウム合金材料の通常の製造方法では、目的組成の合金を溶製した後、成分の偏析等をなくする目的で均質化処理を行っており、この均質化処理の段階で既に準安定相は殆ど存在しなくなっている。また、熱間圧延前の加熱処理(均熱処理)の過程で十分に加熱されることがあっても、そこで僅かに残存している準安定相が消失してしまう。従って、製造工程において以下に説明する適正な熱管理を行うことで、準安定相粒子が十分に分散した状態のアルミニウム合金材料を得ることができる。
【0022】
以下に、本実施形態に係るアルミニウム合金材料からなる板材の一例を製造するための過程について説明する。
まず、本実施形態に係るアルミニウム合金材料は、常法により溶製することができるが、例えば、目的の組成比となるように原料を混合して成分調整し、鋳造することで鋳塊を得ることができる。その後、常法では550℃を超える温度で鋳塊に均質化処理を行って成分の均質化を図るが、本実施形態においては、準安定相を得るために、鋳塊に対する均質化処理を省略するか、均質化処理を施すとしても、550℃以下の温度、より好ましくは500℃以下の温度で行い、その後に熱間圧延工程においても500℃以下の温度となるように圧延し、更に、冷間圧延して目的の板厚のアルミニウム合金板を得る。なお、冷間圧延工程においては適宜焼鈍工程を施しても差し支えない。
このように得られたアルミニウム合金材料からなる板材では、感光剤の塗布に先だって苛性ソーダを用いた苛性処理等により表面洗浄がなされる。
【0023】
表面が洗浄されたアルミニウム合金材料の板材は、表面を粗面化するための粗面化処理が施され、この粗面化処理は電解エッチングによりなされる。この電解エッチング処理においては、例えばロールでアルミニウム合金板を送りながら、ロールに交流電圧を印加することで電解処理することで得ることができる。
以上の製造工程により得られた準安定相の金属間化合物を有するアルミニウム合金材料であるならば、後述する実施例の試験結果から立証されるように、電解エッチングの均一性に優れ、円筒状の版胴に巻き付けた際に部分的に切れることがなく、版切れ性に優れるとともに、耐曲がり性と耐傷つき性にも優れたアルミニウム合金板材を得ることができる。
【0024】
【実施例】
以下本発明を実施例に基づき説明するが、本発明が以下の実施例のみに制限されるものではないことは明らかである。
「アルミニウム合金板の製作」
目的の組成比になるように原料を調合し鋳造して得たスラブに対し、面削後、均質化処理を後述する表2、4に示す如く470〜550℃の範囲の温度で行い、次いで熱間圧延により厚さ7.0mmの板材とし、次いで冷間圧延により厚さ1.0mmの板材とした。この後、450℃で15秒の中間焼鈍を行い、更に冷間圧延により厚さ0.3mmの板材とした。
一方、先の工程において均質化処理を施さずに他の熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延は同じ条件で施して厚さ0.3mmの板材を得た。
これらのアルミニウム合金の板材に対して電解エッチング処理と陽極酸化処理を施し、以下の試験に供するアルミニウム合金板材試料を得た。
試料についてはNo.1〜30の試料を本発明範囲の試料として、以下に説明する各評価の試験に供し、後述する表1、表2、表3、表4にその結果を示した。また、本発明範囲から外れる条件の試料No.51〜65については、以下に説明する各評価の試験に供し、後述する表5、表6にその結果を示した。
【0025】
「電解エッチング評価」
前記のアルミニウム合金板材試料を200×300mmの面積に切断し、2%塩酸浴にて、浴温25℃、電流密度100A/dm、周波数50Hz、処理時間15秒の条件で電解エッチング処理を施した。得られた試料の表面のエッチング状態とピットの形態を観察し、以下の基準で評価した。
(エッチング均一性)
未エッチング部分を全く確認できない試料を◎印、未エッチング部分の面積率が5%未満の試料を〇印、未エッチング部分の面積率が5%以上のものを×印で示した。
(ピットの形態)
10μmを超える粗大ピットの面積率が1%未満のものを◎印、1%以上、3%未満の試料を〇印、3%以上のものを×印で示した。
(版切れ性)
前記のアルミニウム合金板材試料の裏面を樹脂板で遮蔽し、表側に10%硫酸浴中で陽極酸化処理し、3g/mの陽極酸化皮膜を形成した。この板材を幅600mm、長さ730mmに切断し、長手方向の両端を6mmずつ裏面側に向けて90゜折り曲げた。また、この板材を200mmφの円筒に巻き付けて両端の先の折曲部をチャッキングした後、板材が0.2%伸びるまで引張り、24時間放置した。その後、板材を円筒から取り外してチャック部分を観察した。
このような試験を20枚の板材に対して行い、僅かでも切断が見られた場合、後述の表2、表4、表6に×印、切断の見られない場合を〇印で示した。
【0026】
「取り扱い性」
(耐曲がり性試験)
得られたアルミニウム合金板試料を幅700mm、長さ1300mmに切断し、70mmφのエアー吸引可能な吸盤を2個使用して、板の中央部を吸着して積み替えを行い、L反りの変形量の変化を測定した。試料1000枚測定し、元の合金板試料から各反りが2mm以上変化したものの枚数を数えた。
ここで、L反りとは、2個の吸盤のうち、1個の吸盤を板の長手方向中央、かつ、幅方向1/4の位置に、残り1個の吸盤を板の長手方向中央、かつ、幅方向3/4の位置にそれぞれ吸着させて板を吊り下げ、板の長手方向両端が重力で下方に垂れ下がった長さを示す。
試験結果は、全く変化しないものを後述の表1に〇印、変化した版が1〜20枚のものを△印、変化した版が20枚を超えるものを×印で示した。
(耐傷付き性)
上述のアルミニウム合金板試料の裏面を2Hの鉛筆で引っ掻いて、傷が付かないものを〇印、傷がつくものを×印で後述の表2、表4、表6に示した。
【0027】
【表1】
Figure 0004105042
【0028】
【表2】
Figure 0004105042
【0029】
【表3】
Figure 0004105042
【0030】
【表4】
Figure 0004105042
【0031】
【表5】
Figure 0004105042
【0032】
【表6】
Figure 0004105042
【0033】
表1、表2、表3、表4のNo.1〜No.30の試料は本発明の範囲内の試料であるが、強度が高く、未エッチング領域がほとんど見られずエッチング均一性に優れ、粗大ピットの発生が少ないかほとんど無く、版切れ性の面で良好であり、反りが少なく取り扱い性に優れ、傷も付き難い特徴を有している。なお、No.23、30の試料は請求項1に係る発明の実施例である。
【0034】
表5、表6のNo.51の試料はFeの含有量を0.09重量%にした例であるが、Feの含有量が少ないので、エッチング均一性に劣り、耐刷性、版切れ性、耐傷性にも劣る結果となり、No.52の試料はFeの含有量を1.10重量%にした例であるが、Feの含有量が多いので版切れ性と耐傷性が良好となった反面粗大ピットが多くなり、エッチング均一性と耐刷性にも問題を生じた。
表5、表6のNo.53の試料はSiの含有量を0.004重量%にした例であるが、エッチング均一性とピットと耐刷性は良好であるものの、Si量が少ないので熱間圧延時の再結晶粒の微細化が不充分で版切れ性、耐傷性に劣る結果となり、No.54の試料はSiの含有量を0.52重量%にした例であるが、Siの含有量が多いので粗大な金属間化合物の析出が増加してエッチング均一性と粗大ピットが多くなり、エッチング均一性と耐刷性に問題を生じた。
表5、表6のNo.55の試料はCuの含有量を0.0004重量%にした例であるが、Cuが少ない場合にエッチング均一性のみが劣る結果となり、No.56の試料はCuの含有量を0.06重量%にした例であるが、Cuの含有量が多いので粗大な金属間化合物の析出が増加してエッチング均一性とピットと耐刷性に問題を生じた。
【0035】
表5、表6のNo.57の試料はTiの含有量を0.004重量%にした例であるが、エッチング均一性とピットと耐刷性は良好であるものの、Ti量が少ないので結晶粒の微細化が不充分で版切れ性、耐傷性に劣る結果となり、No.58の試料はTiの含有量を0.04重量%にした例であるが、Ti量が多いので粗大な金属間化合物の析出が増加してエッチング均一性と粗大ピットが多くなり、エッチング均一性とピットと耐刷性に問題を生じた。
表5、表6のNo.59の試料はMgの含有量を0.05重量%にした例であるが、エッチング均一性とピットと耐刷性は良好であるものの、Mg量が少ないので強度が不足になり、版切れ性、取り扱い性、耐傷性に劣る結果となり、No.60の試料はMgの含有量を0.9重量%にした例であるが、Mgの含有量が多いので電解のピットが粗大化し、エッチング均一性とピットが悪くなる問題を生じた。
表5、表6のNo.61の試料はNiの含有量を0.0004重量%にした例であるが、Ni量が少ないのでエッチング均一性と耐刷性が悪化するとともに、No.62の試料はNiの含有量を0.3重量%にした例であるが、Niの含有量が多いのでエッチング均一性と耐刷性とピットに問題を生じた。
【0036】
表5、表6のNo.63の試料はFeとSiとCuとTiとMgとNiの含有量を好ましい範囲としたが、均一化処理時の熱処理温度を560℃として、550℃を超える温度条件とした例であるが、金属間化合物の数が減少し、60個/mmを下回り、これが原因となってエッチング均一性とピットと耐刷性が悪化した試料である。No.64の試料はPb+Crを0.15重量%含有させた試料であるが、Pb+Crの量が多すぎて再析出の量が多くなり過ぎ、局部的な電解エッチングになってエッチング均一性とピットと耐刷性が悪化した試料である。No.65の試料はMnの含有量を0.90重量%にした例であるが、エッチング均一性とピットと耐刷性に問題を生じた。
【0037】
【発明の効果】
以上説明のように本発明は、FeとSiとCuとTiとMgとNiを規定量含有し、残部Al及び不可避的不純物からなり、AlとFeの含有量の比をFe/Al≦0.60とした準安定相を有する金属間化合物で粒径を0.1μm以上としたものを材料表面に60個/mm以上分散し、更に、Pb、Gaのうちの1種以上を0.00010〜0.10%の範囲で含有してなるので、エッチング時の反応の起点となり得る金属間化合物粒子の粒径の揃ったものを均一に分散させることができ、準安定相の金属間化合物としていることで電解エッチングした場合にアノード部位とカソード部位の双方をバランス良く反応できる結果、エッチング均一性に優れ、粗大ピットをほとんど有しないものであって、耐刷性と版切れ性と取り扱い性と耐傷性に優れた平版印刷版用アルミニウム合金材料を得ることができる。更に前記組成に加え、Pb、Gaのうちの1種以上を0.00010〜0.10%の範囲で含有させてなる組成を適用することで、電解エッチング面に再析出して電解エッチングのピットの核を生成させることができる。
【0038】
更に本発明の製造方法によれば、前記の合金組成を有し、前記金属間化合物粒子の特徴を備えたアルミニウム合金材料を製造するにあたり、前記組成の合金鋳塊を550℃以下の温度で均質化処理するか、あるいは、均質化処理を施すことなく熱間圧延するので、準安定相である金属間化合物粒子を消失させることなく確実に析出させた状態のアルミニウム合金材料を得ることができる。
【0039】
前記合金組成において、前記組成に加え、Mnを0.06〜0.80%の範囲で含有してなる組成を適用できる。
Mnを規定範囲添加することで、更に良好な強度向上効果を奏することができる。
本発明において、準安定相を有する金属間化合物粒子を材料表面に60〜5000個/mm の範囲で分散したアルミニウム合金材料とすることにより、電解エッチングでの核として金属間化合物粒子を作用させることができるとともに、製造方法において行う熱間圧延時の温度低下を必要以上に引き起こすことが無く、コスト増となるおそれを無くしながらエッチング均一性に優れ、粗大ピットをほとんど有しないものであって、耐刷性と版切れ性と取り扱い性と耐傷性に優れた平版印刷版用アルミニウム合金材料を製造することができる。

Claims (6)

  1. 重量%で、Fe:0.10〜1.00%、Si:0.01〜0.50%、Cu:0.001〜0.05%、Ti:0.005〜0.03%、Mg:0.30〜0.80%、Ni:0.001〜0.2%、残部がAl及び不可避的不純物からなり、
    金属組織中に複数の金属間化合物粒子を有し、粒径が0.1μm以上で、AlとFeの原子量の比をFe/Al≦0.60とした準安定相を有する金属間化合物粒子が、材料表面に60個/mm以上分散されてなり、
    前記組成に加え、Pb、Gaのうちの1種以上を0.00010〜0.10%の範囲で含有してなることを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金材料。
  2. 前記組成に加え、Mnを0.06〜0.80%の範囲で含有してなることを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版用アルミニウム合金材料。
  3. 前記準安定相を有する金属間化合物粒子が、材料表面に60〜5000個/mm の範囲で分散されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の平版印刷版用アルミニウム合金材料。
  4. 重量%で、Fe:0.10〜1.00%、Si:0.01〜0.50%、Cu:0.001〜0.05%、Ti:0.005〜0.03%、Mg:0.30〜0.80%、Ni:0.001〜0.2%、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成を有し、金属組織中に複数の金属間化合物粒子を有し、粒径が0.1μm以上でAlとFeの原子量の比をFe/Al≦0.60とした準安定相を有する金属間化合物粒子が材料表面に60個/mm以上分散されてなり、
    前記組成に加え、Pb、Gaのうちの1種以上を0.00010〜0.10%の範囲で含有してなることを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金材料を製造するにあたり、
    前記組成の合金鋳塊を均質化処理を施すことなく均熱処理を施して熱間圧延するか、前記組成の合金鋳塊を550℃以下の温度で均質化処理して熱間圧延することを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法。
  5. 前記組成に加え、Mnを0.06〜0.80%の範囲で含有してなる組成の平版印刷版用アルミニウム合金材料を用いることを特徴とする請求項に記載の平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法。
  6. 前記準安定相を有する金属間化合物粒子が、材料表面に60〜5000個/mm の範囲で分散されてなることを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金材料を製造することを特徴とする請求項4または5に記載の平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法。
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