JP4103971B2 - ハンドルミラーの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動2輪車等のバー型ハンドルフレームに装着されるハンドルミラーの取付構造に係わり、特にこの種ミラーにおける取付構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動2輪車、特にスクータ型の自動2輪車にあっては、両端にハンドルグリップが装着されるハンドルフレームにバックミラー等のハンドルミラーを取り付ける構造が一般的であり、多くの場合、ハンドルフレームに取付部材を装着し、この取付部材を介してハンドルミラーをハンドルフレームに取付固定するようにしている。
【0003】
具体的には、例えば特開平5−254471号公報に開示されているように、ハンドルミラーよりハンドルフレーム側に延びるハンドルミラーのアーム(支柱)部に雄ネジ部を形成し、この雄ネジ部に対応して取付部材には雌ネジ部を有するナットを固定し、このナットの雌ネジ部にアームの雄ネジ部を螺着してハンドルミラーをハンドルフレームに固定している。
【0004】
このようにハンドルミラーをネジ式固定するものにあっては、通常、ハンドルミラー側となる雄ネジ部には、ハンドルミラーを適宜回転角度にて固定する固定用ナットが別に設けられており、例えばユーザー(運転者)がこのナットをゆるめてハンドルミラーの回転角調整を行った後、ナットを締め付けることにより、ハンドルミラーをユーザーの事情に応じた所望の回転各位置で固定できるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように、ハンドルミラーのアーム部と取付部材とをネジ式固定するものあっては、ハンドルミラーを取付部材に対し確実に固定する目的から、ハンドルミラー側のねじ込みしろ(雄ネジ部の長さ)をある程度長く形成する必要があり、このためハンドルミラーの取り付けにあっては、ねじ込みしろの長さに応じたハンドルミラーの回転が必要(例えば15〜20回)で、しかもその後にナットを回し締め固定しなければならず、取付作業が煩雑となって作業性に劣るという問題がある。
【0006】
またハンドルミラーを取付部材に対し回しながら取り付けることになるため、ハンドルミラーの回転を考慮してその周辺に広い取付スペースを確保する必要が生じ、取付自体にも時間がかかるという問題がある。
【0007】
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたもので、その主な目的は、ハンドルミラーの取り付けに係わる作業効率を高めることが可能なハンドルミラーの取付構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
また本発明は前記目的を達成するため、ハンドルフレームと、アーム部を備えたハンドルミラーと、このハンドルミラーと前記ハンドルフレームとの間に位置して前記ハンドルフレームに取り付けられ、互いに接合される第1と第2の構成体から成る取付部材とを有し、前記アーム部の前記取付部材への取付側となる部分に連結部が形成され、前記取付部材が前記連結部を支点として前記ハンドルミラーを摺動状態に挟持する一対のミラー取付部を有し、前記取付部材を通じて前記ハンドルミラーを前記ハンドルフレームに取り付けてなるハンドルミラーの取付装置において、前記第1と第2の構成体の相互の固定により第1と第2の構成体同士の接合面から前記アーム部を延出させると共に、前記連結部よりも前記ハンドルフレーム側に位置する近傍部分に前記第1と第2の構成体同士が当接する当接部を形成し、この当接部にて前記第1と第2の構成体を締め付け固定したことを特徴とする。
【0009】
また前記連結部が球状に形成され、前記各ミラー取付部が前記連結部に対応する箇所に前記連結部を受ける受部を有し、この受部が周方向に等間隔に配置された複数の突出部を設ける円錐状の面を持ち、前記突出部を介して前記受部と前記連結部とが部分接触することを特徴とする。
【0010】
また前記取付部材が樹脂からなることを特徴とする。
【0011】
また前記取付部材に運転者による操作が可能な各種スイッチ類あるいはこれに付設される部品類が装着されていることを特徴とする。
【0012】
また前記取付部材に運転者による操作が可能な操作機構類あるいはこれに付設される部品類が装着されていることを特徴とする。
【0013】
また前記取付部材が互いに接合される第1の構成体と第2の構成体とからなり、前記各ミラー取付部の固定により、前記第1と第2の構成体同士の接合固定と併せて前記第1と第2の構成体の前記ハンドルフレームに対する固定が行われることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明によるハンドルミラーの取付構造は、ハンドルフレームと、ハンドルミラーと、ハンドルフレームに取り付けられる取付部材とを有し、取付部材を介してハンドルミラーをハンドルフレームに取り付けてなるもので、ハンドルミラーの取付側となる部分には連結部が形成され、取付部材には相互の固定により、連結部を支点としてハンドルミラーを摺動状態に挟持する一対のミラー取付部を設けたことにより、ハンドルミラーは、連結部を挟んだ一対のミラー取付部どうしの相互固定により取付部材に連結される。
【0015】
従って、ネジ式固定を行う従来の取付構造と比較して、ハンドルミラーの取り付けに係わる作業効率を高めることが可能となる。またハンドルミラーが取付部材に対して可動状態に連結されることで、ハンドルミラー自体にその角度変更を可能となすための特別な機構、例えばミラーを保持するミラーフレーム側と、このミラーフレームを支持するアーム(支柱)側とを分割形成して両者を可動状態に連結するといった機構を付設する必要がなく、ハンドルミラーの構造がシンプルなものとなる。
【0016】
また各ミラー取付部が連結部に対応する箇所に連結部を受ける受部を有し、この受部と連結部とを部分接触する構成となせば、受部と連結部との部分接触作用により、通常時は連結部の挟持状態が安定化し、またハンドルミラーの角度調整時には、摺動箇所となる受部と連結部との摩擦が低減され、これによりハンドルミラーの角度調整が円滑なものとなる。
【0017】
また取付部材を樹脂から形成すれば、取付部材が軽量となり、安価である。
【0018】
また取付部材に運転者による操作が可能な各種スイッチ類あるいは操作機構類、あるいはこれらに付設される部品類のうち、少なくとも何れかを装着するように構成すれば、ハンドルミラーの取り付けに係わる専用の取付部品が不要で部品点数の削減に有利となる。
【0019】
また取付部材を互いに接合される第1の構成体と第2の構成体とから構成し、各ミラー取付部の固定により、各構成体どうしの接合固定と併せハンドルフレームに対する各構成体の固定をも行うようにすれば、組み付け工数の削減に有利となる。
【0020】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0021】
図1は、スクータ型自動2輪車のハンドル部付近を示す分解斜視図、図2は図1の組み付け状態を矢印A方向からみた場合の正面図、図3は図1の組み付け状態を矢印B方向からみた場合の正面図、図4はハンドルミラーの取付状態を示す断面図、図5はミラー取付ステーを示す斜視図である。
【0022】
図1において、自動2輪車のハンドル部付近は、ハンドルコア1と、一対のハンドルフレーム2と、メータユニット3と、メータカバー4と、一対のハンドルミラー5と、同じく一対の取付部材6とで構成されている。
【0023】
ハンドルコア1は、車体前部中央に位置して前方に延びる図示しない車体フレームに固定されるもので、本実施例の場合、全体が略「T」字型のハウジング形状にして、その両側方に一対のハンドルフレーム2を一体に有する樹脂の射出成型体よりなる。
【0024】
ハンドルフレーム2は、ハンドルコア1の樹脂成形により、ハンドルコア1から連続して両側方に突出するバー状に形成されており、これらの両端にはハンドルグリップGRがそれぞれ装着される(図2,3参照)。
【0025】
メータユニット3は、走行速度等等の各種計測情報,車体状況等を表示するもので、ハンドルコア1の中央前方側に配置固定される。
【0026】
メータカバー4は、ハンドルコア1に配置されたメータユニット3を透視可能に前方から覆うもので、メータユニット3を挟んでハンドルコア1に固定される。
【0027】
各ハンドルミラー5は、取付部材6に連結支持されるもので、ミラーフレーム部51と、このミラーフレーム部からハンドルフレーム2側に延び支柱部として機能するアーム部52と、ミラーフレーム部51に装着されるミラー53とから構成され、ミラーフレーム部51とアーム部52とは樹脂にて一体に形成され、取付部材6への取付側となるハンドルミラー5部分、本実施例の場合、アーム部52の先端部は、アーム部52の軸心を中心として膨出する球状の連結部54として形成されている。
【0028】
連結部54は、内部が空洞となっており、この空洞部分により、後述するミラー取付ステーを通じた取付部材6への連結支持時には、連結部54自体が若干の弾性を有するようになっている。
【0029】
取付部材6は、各ハンドルフレーム2の根本部に位置して、ハンドルフレーム2を取り巻くように取り付けられる樹脂部材からなり、それぞれがハンドルフレーム2を挟んで互いに接合される第1の構成体61と第2の構成体62とに2分割形成されている。
【0030】
このように取付部材6を構成する各構成体61,62のうち、ユーザー側となる第1の構成体61には、図2にも示すように、ユーザーによる操作が可能なホーンスイッチSW1,ウインカー(方向指示機作動用)スイッチSW2,ヘッドライトの上向き/下向きを切り換えるディマースイッチSW3,エンジンを始動させるスタート(セル)スイッチSW4からなる各種スイッチ類が装着されており、この場合、各種スイッチ類SW1〜SW4を装着すべくこれらの外形形状に対応して内部が空洞の収容室からなるスイッチ取付部61aが形成されている。一方、ユーザー側とは反対側、すなわち車体の前進方向側となる第2の構成体62には、図3に示すように、ユーザーによる操作が可能な操作機構類として例えばブレーキレバーBLの支点となる部分を装着して支承するためのレバー取付部62aが形成されている。従って本実施例の場合、取付部材6は、各種スイッチ類SW1〜SW4と操作機構類BLとを装着するためのハンドルブラッケットとしても機能するものである。なお取付部材6に装着可能なスイッチ類としては、前述のスイッチSW1〜SW4の他、例えばブレーキレバーBLの操作を検出するストップ(リミット)スイッチがあり、また操作機構類としては、ブレーキレバーBLの他、例えばスロットル機構があり、さらにこれらスイッチ類や操作機構類だけでなく、これらに付設される部品類、例えばワイヤ,ケーブル,接続具,固定具を装着してもよい。
【0031】
さらに互いに対をなす各構成体61,62のそれぞれには、相互の一端側合わせ部付近から、ハンドルミラー5を連結支持すべくハンドルミラー5側に向けて互いに略平行に延びる各一対のミラー取付ステー63,64(ミラー取付部)が一体に形成されている。
【0032】
これら互いに対をなす各ミラー取付ステー63,64は、ユーザーにとって右側に位置することになる取付部材6側を例として、その詳細構造を図4に基づき説明すると、各ミラー取付ステー63,64は、それぞれに対をなす受部65並びに当接部66,67と、これら当接部66,67内を貫通する貫通孔68とを備えている。
【0033】
受部65は、ハンドルミラー5の連結部54に対応して、この部分を摺動状態に保持できるように各ミラー取付ステー63,64の先端側に位置して形成されおり、連結部54に対して互いに末広がり状となる、この場合、略円錐状の傾斜平面を構成する受面65a(図5参照)と、この受面65aから連続した開口孔状に形成され組み付け状態において連結部54を収容する収容部65bとを有し、本実施例の場合、受面65aの表面には連結部54の表面に対し受部65を部分接触させるためのリブ状の突出部65cが複数形成されている。
【0034】
当接部66,67は、各受部65よりもハンドルフレーム2側に位置する各ミラー取付ステー63,64の各対向面より突出形成され、本実施例の場合、ミラー取付ステー63側となる当接部66は、先端側が凸状に形成され、またミラー取付ステー64側となる当接部67は、当接部66の凸状部分を嵌入できるように先端側が凹状に形成されており、従って、これら当接部66,67は、後述する取付作業において、各構成体61,62(ミラー取付ステー63,64)を接合する際の位置決め部としても機能するものである。
【0035】
貫通部68は、雄ネジ部が削設された第1の固定部材としてのビスFをミラー取付ステー63側からミラー取付ステー64側に貫通させるもので、本実施例の場合、当接部66,67を利用してこれらの内部を貫くように形成され、ミラー取付ステー64側に貫通するビスFに、雌ネジ部を削設した第2の固定部材としてのナットNを螺合させることにより、ミラー取付ステー63,64どうしが締め付け固定される。この際、ビスFとナットNとの締め付けによるミラー取付ステー63,64どうしの距離は、各当接部66,67により規定されるようになっている。
【0036】
つぎに取付部材6を通じたハンドルフレーム2に対するハンドルミラー5の取り付け例について説明する。
【0037】
まず、取付部材6において、これを構成する各第1,第2の構成体61,62のミラー取付ステー63,64が形成された側とは反対側の端部どうしを互いに離間しないように仮止め状態に連結する。
【0038】
この際、図4に示すように、ミラー取付ステー63,64の反対側となる端部には、互いに凹凸嵌合する(この場合、第1の構成体61側が凹、第2の構成体62側が凸となる)接続部69が形成されており、この接続部69により各第1,第2の構成体61,62が仮止め状態に連結されるようになっている(なお、この際、当接部66,67は未嵌合状態である)。
【0039】
つぎに接続部69を通じて仮結合された各第1,第2の構成体61,62をハンドルフレーム2に配置する。各第1,第2の構成体61,62のハンドルフレーム2への配置にあっては、仮止め状態に連結された各第1,第2の構成体61,62間に形成される中空部をハンドルフレーム2の端部側から軸方向に沿って挿通させてもよいし、連結部69とは反対側、すなわち、ミラー取付ステー63,64側を開放させながら、ハンドルフレーム2の径方向より各第1,第2の構成体61,62の中空部を遊嵌させてもよい。
【0040】
つぎに、ハンドルフレーム2に挿通もしくは遊嵌された各第1,第2の構成体61,62のミラー取付ステー63,64(各受部65)間にハンドルミラー5の連結部54を介装した状態で、ミラー取付ステー63,64の当接部66,67どうしを嵌合させる。この際、当接部66,67どうしの嵌合を軽圧入状態とすれば、ハンドルミラー5を仮止め保持しておくことができ、作業性が良好となる。
【0041】
つぎにミラー取付ステー63側よりビスFをナットNに螺合してミラー取付ステー63,64どうしを締め付け固定すれば、受部65間にハンドルミラー5の連結部54が挟持された状態で、ハンドルミラー5がミラー取付ステー63,64に連結支持され、これによりハンドルミラー5の取付部材6(ハンドルフレーム2)に対する取り付け(連結支持)が完了する。なお本実施例の場合、ビスFとナットNによる締め付け固定により、ハンドルフレーム2に対する取付部材6(各第1,第2の構成体61,62)の取り付け固定と、各第1,第2の構成体61,62どうしの接合固定も同時に完了する。
【0042】
このような取り付け状態においてハンドルミラー5は、その連結部54がミラー取付ステー63,64の受部65間で摺動可能状態に挟持されることから、連結部54を支点とした取付角度の変更が可動となる。
【0043】
すなわち、ハンドルミラー5は、連結部54を通じてミラー取付ステー63,64に連結支持されることにより、アーム部52の軸線を中心とした両方向への回動が可能であることに加え、図4に示すように、ミラー取付ステー63,64とアーム52との間に所定の間隙Cが形成されることにより、アーム部52の軸線(傾き)をも自由に変更することができる。
【0044】
以上のように、本実施例のハンドルミラーの取付構造は、ハンドルフレーム2と、アーム部52を備えたハンドルミラー5と、ハンドルフレーム2に取り付けられる取付部材6とを有し、アーム部52を取付部材6に連結することによりハンドルミラー5をハンドルフレーム2に取り付けてなるもので、アーム部52の取付側となる端部には連結部54が形成され、取付部材6はハンドルフレーム2を間に挟んで結合される第1の構成体61と第2の構成体62とに2分割形成されており、これら第1,第2の構成体61,62の各々から連結部54を支点としてハンドルミラー5を摺動状態に挟持する一対のミラー取付部ステー63,64を設けたことにより、ハンドルミラー5を、連結部54を挟んだ一対のミラー取付ステー63,64どうしの相互固定により取付部材に連結でき、従って、ネジ式固定を行う従来の取付構造と比較して、ハンドルミラーの取り付けに係わる作業効率を高めることができる。またハンドルミラー5は、ユーザーによる角度変更が可能となるよう、取付部材6に対して可動状態に連結されるため、ハンドルミラー5自体にその角度変更を可能となすための特別な機構、例えばミラーを保持するミラーフレーム側と、このミラーフレームを支持するアーム(支柱)側とを分割形成して両者を可動状態に連結するといった機構を付設する必要がなく、ハンドルミラー5の構造をシンプルなものとすることができる。
【0045】
なお本実施例では、連結部54をアーム部52の軸心を中心として球状に膨出する形状となしたが、連結部54は、一対のミラー取付ステー63,64を通じた挟持状態において、ハンドルミラー5を摺動(可動)させた場合の支点(中心)部として機能すればよく、その形状については任意であって、ミラー取付ステー63,64(受部65)の構造、ミラー取付ステー63,64を通じた挟持状態において要求される可動態様等、種々の条件に応じて連結部54の形状を設定すればよい。また本実施例では、連結部54をアーム部52の端部に形成したが、アーム部52を有さないハンドルミラーの場合には、ミラーフレーム部51に直接形成することもできる。
【0046】
また本実施例では、取付部材6を互いに接合される第1の構成体61と第2の構成体62とから設けているが、取付部材6はハンドルミラー5の連結部54を挟持する一対のミラー取付ステー(ミラー取付部)63,64を有していれば、必ずしも本実施例のごとく2分割形成しなくともよく、例えば、取付部材6をハンドルフレーム2に貫挿されると共に適宜固定手段にてハンドルフレームに固定される筒状形状とし、その筒状形状となした取付部材6に、相互の固定によりハンドルミラー5の連結部54を挟持する一対のミラー取付ステーを形成することもできる。
【0047】
また本実施例では、受部65に連結部54と部分接触する突出部65cを形成したことにより、受部65の連結部54に対する部分接触作用によって、通常時は連結部を、ガタツキを抑えた状態で安定的に保持することができ、またハンドルミラー5の角度を変更する場合は、摺動箇所となる受部65と連結部54との摩擦が低減され、これによりハンドルミラー5の角度調整を円滑に行うことができる。
【0048】
なお突出部65cの形状は、本実施例のごとく、リブ形状に設定する他、例えば変形例として図6に示すように、その断面形状を階段状に形成することもできるし、その形成数も適宜事情に応じて設定することができる。
【0049】
また本実施例では受部65と連結部54とを部分接触状態となす突出部65cを受部65側に形成したが、連結部54側に形成することもできる。
【0050】
また本実施例では受部65と連結部54とを部分接触状態となす具体例として突出部65cを例示したが、この部分を部分接触状態とするに際しては、受部65の受面65bの面形状や連結部54の(外面)形状を工夫することによっても達成でき、例えば本実施例のごとく連結部54が球状である場合には、受面65cを連結部54の球状形状に沿った多面形状(例えば3角錐状に窪む多面)となせば、受部65と連結部54とを部分接触させることができる。さらに、多面形状を用いて部分接触状態となす場合、連結部54の中心が受面65cの中心に位置しやすくなるようその面形状もしくは面の数を工夫するのが望ましい。
【0051】
また本実施例では、取付部材6を樹脂から形成したことにより、従来のごとく金属からなる場合に比べて、軽量であり、安価である。
【0052】
また本実施例では、取付部材6を運転者による操作が可能な各種スイッチ類としての各スイッチSW1〜SW4、あるいは操作機構類としてのブレーキレバーBLを装着するハンドルブラケットとしても機能するように構成したことにより、ハンドルミラー5の取り付けに係わる専用の取付部品6が不要で部品点数の削減も可能である。
【0053】
また本実施例では、取付部材6を互いに接合される第1の構成体61と第2の構成体62とから構成し、各ミラー取付ステー63,64の固定により、各構成体61,62どうしの接合固定と併せハンドルフレームに対する各構成体61,62の固定をも行うようにしたことにより、ハンドルミラー5の取付と同時に各構成体61,62どうしの接合固定と、ハンドルフレームに対する各構成体61,62の固定を行うことができ、組み付け工数を削減することができる。
【0054】
また本実施例では、取付部材6を構成する第1の構成体61と第2の構成体62とが、完全に分離するよう2分割形成したが、例えば本実施例において接続部69が形成される部分に各構成体61,62どうしをヒンジ状につなぐ部分を形成し、ミラー取付ステー63,64が形成される側は開放自在に形成することもできる。またこのような構成において一方側の構成体61,62のみを環状に形成してその環状部分をハンドルフレーム2に通挿させてもよく、この際、ヒンジ状につなぐ部分の位置は、ミラー取付ステー63,64の反対側でなくともよく、ハンドルフレーム2への固定とハンドルミラー5の連結支持が十分に行われる位置であればよい。
【0055】
また本実施例では、ミラー取付ステー63,64間に当接部66,67を形成したことにより、ビスFとナットNによる締め付け固定状態において、ミラー取付ステー63,64間の距離を規制でき、これにより、連結部54を挟持するミラー取付ステー63,64の先端側の剛性を高めることができると共に、ミラー取付ステー63,64に過度な応力が加わるのを防止できる。
【0056】
なお本実施例では、ミラー取付ステー63,64を車体の前進方向に対して重なるように互いに平行に延長形成する場合を示したが、ハンドルフレーム2の軸方向に対して互いに重なるように設けてもよく、取付部材6に形成された一対のミラー取付部によりハンドルミラー2の連結部54を挟持する構成であれば、ミラー取付部の形状や互いの重なり方向は、任意に設定できる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、ハンドルフレームと、アーム部を備えたハンドルミラーと、このハンドルミラーと前記ハンドルフレームとの間に位置して前記ハンドルフレームに取り付けられ、互いに接合される第1と第2の構成体から成る取付部材とを有し、前記アーム部の前記取付部材への取付側となる部分に連結部が形成され、前記取付部材が前記連結部を支点として前記ハンドルミラーを摺動状態に挟持する一対のミラー取付部を有し、前記取付部材を通じて前記ハンドルミラーを前記ハンドルフレームに取り付けてなるハンドルミラーの取付装置において、前記第1と第2の構成体の相互の固定により第1と第2の構成体同士の接合面から前記アーム部を延出させると共に、前記連結部よりも前記ハンドルフレーム側に位置する近傍部分に前記第1と第2の構成体同士が当接する当接部を形成し、この当接部にて前記第1と第2の構成体を締め付け固定したことにより、ハンドルミラーの取り付けに係わる作業効率を高めることが可能なハンドルミラーの取付構造を提供できる。
【0058】
また本発明は、前記連結部が球状に形成され、前記各ミラー取付部が前記連結部に対応する箇所に前記連結部を受ける受部を有し、この受部が周方向に等間隔に配置された複数の突出部を設ける円錐状の面を持ち、前記突出部を介して前記受部と前記連結部とが部分接触することにより、連結部を安定的に保持することができる。
【0059】
また本発明は、前記取付部材が樹脂からなることにより、取付部材を軽量化でき、安価である。
【0060】
また本発明は、前記取付部材に運転者による操作が可能な各種スイッチ類あるいはこれに付設される部品類が装着されていることにより、部品点数を削減することができる。
【0061】
また本発明は、前記取付部材に運転者による操作が可能な操作機構類あるいはこれに付設される部品類が装着されていることにより、部品点数を削減することができる。
【0062】
また本発明は、前記取付部材が互いに接合される第1の構成体と第2の構成体とからなり、前記各ミラー取付部の固定により、前記第1と第2の構成体同士の接合固定と併せて前記第1と第2の構成体の前記ハンドルフレームに対する固定が行われることにより、組み付け工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクータ型自動2輪車のハンドル部付近を示す分解斜視図。
【図2】図1の組み付け状態を矢印A方向からみた場合の正面図。
【図3】図1の組み付け状態を矢印B方向からみた場合の正面図。
【図4】ハンドルミラーの取付状態を示す断面図。
【図5】ミラー取付ステーを示す斜視図。
【図6】受部の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
2 ハンドルフレーム
5 ハンドルミラー
6 取付部材
52 アーム部
54 連結部
61 第1の構成体
62 第2の構成体
63,64 ミラー取付ステー(ミラー取付部)
65 受部
65c 突出部
BL ブレーキレバー(操作機構類)
SW1 ホーンスイッチ
SW2 ウインカー(方向指示機作動用)スイッチ
SW3 ディマースイッチ
SW4 スタート(セル)スイッチ
Claims (6)
- ハンドルフレームと、アーム部を備えたハンドルミラーと、このハンドルミラーと前記ハンドルフレームとの間に位置して前記ハンドルフレームに取り付けられ、互いに接合される第1と第2の構成体から成る取付部材とを有し、前記アーム部の前記取付部材への取付側となる部分に連結部が形成され、前記取付部材が前記連結部を支点として前記ハンドルミラーを摺動状態に挟持する一対のミラー取付部を有し、前記取付部材を通じて前記ハンドルミラーを前記ハンドルフレームに取り付けてなるハンドルミラーの取付装置において、前記第1と第2の構成体の相互の固定により第1と第2の構成体同士の接合面から前記アーム部を延出させると共に、前記連結部よりも前記ハンドルフレーム側に位置する近傍部分に前記第1と第2の構成体同士が当接する当接部を形成し、この当接部にて前記第1と第2の構成体を締め付け固定したことを特徴とするハンドルミラーの取付構造。
- 前記連結部が球状に形成され、前記各ミラー取付部が前記連結部に対応する箇所に前記連結部を受ける受部を有し、この受部が周方向に等間隔に配置された複数の突出部を設ける円錐状の面を持ち、前記突出部を介して前記受部と前記連結部とが部分接触することを特徴とする請求項1記載のハンドルミラーの取付構造。
- 前記取付部材が樹脂からなることを特徴とする請求項1もしくは請求項2記載のハンドルミラーの取付構造。
- 前記取付部材に運転者による操作が可能な各種スイッチ類あるいはこれに付設される部品類が装着されていることを特徴とする請求項1から請求項3記載のハンドルミラーの取付構造。
- 前記取付部材に運転者による操作が可能な操作機構類あるいはこれに付設される部品類が装着されていることを特徴とする請求項1から請求項4記載のハンドルミラーの取付構造。
- 前記取付部材が互いに接合される第1の構成体と第2の構成体とからなり、前記各ミラー取付部の固定により、前記第1と第2の構成体同士の接合固定と併せて前記第1と第2の構成体の前記ハンドルフレームに対する固定が行われることを特徴とする請求項1から請求項5記載のハンドルミラーの取付構造。
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