JP4102828B2 - ポリオキシメチレン共重合体成形材料からなる射出成形体 - Google Patents
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Description
また、ポリオキシメチレン共重合体は熱安定性の高いことが重要である。ポリオキシメチレン共重合体の熱安定性については、例えば、環状エーテルとして1,3ジオキソランを使用すると、エチレンオキサイドを使用する場合に比べて、ポリオキシメチレン共重合体の熱安定性を向上させうるということが知られている。しかし、この方法でも、得られたポリオキシメチレン共重合体の熱安定性は充分ではない。
即ち、本発明は、分割タイプのジャケット付きの2軸セルフクリーニングリアクターを重合装置に用い、2軸セルフクリーニングリアクターのジャケット温度を制御することによって、排出口側から2軸セルフクリーニングリアクターの長さの20〜100%に相当する連続する範囲のバレル内面の温度を90℃以上125℃未満、または、70℃以上90℃未満で、且つ重合収率が85%以下の条件で、トリオキサン1モルに対して0.02モル%以上15モル%以下の1,3ジオキソランとを三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物、及び酸素原子または硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の重合触媒を全モノマー1モルに対して0.8×10 -5 から5×10 -5 モル存在下で共重合して得られるポリオキシメチレン共重合体からなる射出成形体であって、射出成形体の平滑な表面10mm×10mm当たりに存在する長径250μm以上、深さ2μm以上の凹部の数が20個以下である射出成形体に関する。
本発明が提供する成形材料は表面外観性の改良されたものであるが、本発明の表面外観性とは、具体的には、射出成形体の平滑な表面に存在している凹部の数の多い少ないを示している。図1に凹部の形状の1例を示した。図1はあくまで1例であり凹部の形状のすべてに当てはまるわけではない。凹部の形成機構の詳細については不明であるが、凹部のポリオキシメチレン共重合体の分子量、結晶化度、分子のからみ方、融点等が凹部以外の部分と極端に異なることによって、成形時に溶融したポリオキシメチレン共重合体が冷却固化するときの固化速度が凹部と凹部以外の部分で異なること等によって図1の様な凹部が形成されるものと推定される。
重合温度が125℃以上では解重合が優先になり、重合収率が大幅に低下するため工業的に適用できない。また、重合温度が70℃未満では表面外観不良のポリオキシメチレン共重合体しか得られない。重合温度が90℃以上125℃未満、または、重合温度が70℃以上90℃未満で、且つ、重合収率が85%以下という限定された条件で共重合させた場合のみ射出成形時に凹部の原因になるポリオキシメチレン共重合体の生成が抑制され、この条件で得られたポリオキシメチレン共重合体のみが、射出成形体の平滑な表面10mm×10mm当りに存在する長径250μm以上、深さ2μm以上の凹部の数が20個以下のポリオキシメチレン共重合体成形材料を提供できる。
本発明では、重合装置としてジャケット付きの2軸セルフクリーニングリアクターが好んで使用される。ジャケットは、分割タイプ、非分割タイプいずれも使用可能であるが、分割タイプの方が各分割領域ごとに温度制御が可能でリアクター内での重合反応制御が厳密に行えるため好んで使用される。本発明において2軸セルフクリーニングリアクターを使用する場合は、2軸セルフクリーニングリアクターのバレル内面温度が規定される。通常2軸セルフクリーニングリアクターにおいては、リアクター内のモノマーまたは、生成するポリマーの温度を検出し、これらの温度を所定値にするようにジャケット温度を制御する。
よって、本発明の重要な点は、重合温度を規定することであるが、バレルから離れたところの温度を規定してもバレル内面壁近傍はその規定温度よりも低い温度で重合されていることになり、バレル内面壁近傍で成形時に凹部の原因となるポリキシメチレン共重合体が生成するため、2軸のセルフクリーニングリアクターを用いる場合には最も低温度となるバレル内面温度を規定する必要がある。バレル内面温度は熱電対等により測定される。また、重合熱除去をより効率的に行うため2軸セルフクリーニングリアクターの攪拌軸に冷媒を流して冷却する方法が知られているが、この場合攪拌軸表面も低温度となって凹部の原因となるポリオキシメチレン共重合体が生成するため、この方法を実施する場合はバレル内面温度と同様に当然攪拌軸表面温度も規定してやる必要がある。
本発明に用いられる1,3ジオキソランは、主モノマーであるトリオキサン1モルに対して0.02モル%以上15モル%以下の量で用いられる。好ましくは0.1モル%以上10モル%以下である。また、1,3ジオキソラン中に含有される2メチル−1,3ジオキソランの含有量が500重量ppm以下で、且つパーオキサイドの含有量が過酸化水素換算で15重量ppm以下、更に少なくとも一種の立体障害性フェノールが10〜500重量ppm添加された1,3ジオキソランを用いると好ましい。
まず、本発明においては、重合装置出口より排出された塊状または粉体状のポリオキシメチレン共重合体は、触媒の失活操作を行わずにポリオキシメチレン共重合体の融点以下の温度で、不活性ガス雰囲気下で加熱乾燥する方法が実施可能である。加熱乾燥により未反応モノマーや重合触媒が揮発低減される。重合装置出口より排出されたポリオキシメチレン共重合体は、未反応モノマーや重合触媒の揮発除去効率向上のために必要に応じて加熱乾燥前に粉砕される。加熱乾燥温度は通常ポリオキシメチレン共重合体の重合装置出口温度以上融点以下であり、120℃から150℃程度が好ましい。温度が低いと未反応トリオキサンや重合触媒の除去効率が低下し装置が大型化する。また、融点を超えるとポリオキシメチレン共重合体が溶融してしまう。また、加熱乾燥時間は、5分間から200分間、好ましくは10分間から90分間である。加熱乾燥時間が短いと未反応モノマーや重合触媒の除去不足となり、200分間を超えると除去は十分であるが、装置が大型化する。
また、本発明においては、重合装置出口より排出された塊状または粉体状のポリオキシメチレン共重合体に塩基性物質を添加して、ポリオキシメチレン共重合体の融点以下の温度で、不活性ガス雰囲気下触媒の失活操作を行い、その後不活性ガス雰囲気下で乾燥する方法も実施可能である。重合装置出口より排出されたポリオキシメチレン共重合体は、失活を効率的に行うために、更に乾燥時の未反応モノマーや重合触媒の揮発除去効率向上のために必要に応じて失活操作の前に粉砕される。重合触媒の失活に用いられる塩基性物質としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、無機弱酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
失活温度は、通常ポリオキシメチレン共重合体の重合装置出口温度以上融点以下であり、70℃から150℃が好ましい。
失活時間は1分間から200分間、好ましくは10分間から90分間である。失活時間が短いと重合触媒の失活が不十分となり、200分間を超えると失活は十分であるが装置が大型化する。失活後のポリオキシメチレン共重合体は乾燥操作に供される。乾燥温度は通常失活温度以上ポリオキシメチレン共重合体の融点以下であり、120℃から150℃程度が好ましい。温度が低いと未反応トリオキサンや重合触媒の除去効率が低下する。また、融点を超えるとポリオキシメチレン共重合体が溶融してしまう。
また、本発明においては、重合装置出口より排出された塊状または粉体状のポリオキシメチレン共重合体を、塩基性物質を含有する水及び/または有機溶剤の溶液中に添加して触媒の失活操作を行った後、ポリオキシメチレン共重合体の融点以下の温度で、不活性ガス雰囲気下で乾燥する方法も実施可能である。重合装置出口より排出されたポリオキシメチレン共重合体は、失活を効率的に行うために、更に乾燥時の未反応モノマーや重合触媒の揮発除去効率向上のために必要に応じて失活操作の前に粉砕される。
また、加熱乾燥時間は、5分間から200分間、好ましくは10分間から90分間である。加熱乾燥時間が短いと未反応モノマー、重合触媒や塩基性物質含有溶液の除去不足となり、200分間を超えると除去は十分であるが、装置が大型化してしまう。乾燥後のポリオキシメチレン共重合体は、末端安定化操作に供する。
末端安定化の温度は、ポリオキシメチレン共重合体の融点以上250℃以下である。
塩基性物質としては、アンモニア、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族のアミン化合物が挙げられる。他の塩基性物質としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、無機弱酸塩、有機酸塩等が挙げられる。具体的な例としては、リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ストロンチウム、もしくはバリウムの水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、ステアリン酸塩、パルミチン酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩等である。特に、アンモニア、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のアミン化合物が好ましい。
末端安定化の完了したポリオキシメチレン共重合体は、末端安定化前のポリオキシメチレン共重合体に含まれる未反応モノマーや末端安定化で発生したホルムアルデヒド等をベント部で減圧下で除去した後ペレタイズされる。
尚、本発明においては、熱、光、酸化等に起因する分解に対する安定剤の添加及びその他の添加剤の添加は末端安定化の前後いずれにおいても添加することが出来る。
また、本発明で得られるポリオキシメチレン共重合体成形材料は、添加剤を含有していても良く、具体的には、ポリオキシメチレン共重合体100重量部に対し、(A)酸化防止剤、ホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合体又は化合物、ギ酸捕捉剤、耐候安定剤及び離型剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を0.1〜10重量部、(B)補強材、導電材、熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも1種を0.1〜60重量部、及び/又は(C)顔料を0.001〜5重量部含有していることが好ましい。
酸化防止剤としては、少なくとも一種のヒンダードフェノール系酸化防止剤が、ホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合体又は化合物としては、ポリアミド樹脂、ポリアクリルアミドまたはその誘導体、アクリルアミドと他のビニルモノマーとの共重合体、及びアミド化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種が、ギ酸捕捉剤としては、アミノ置換トリアジン、アミノ置換トリアジンとホルムアルデヒドとの重縮合物、及びアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩またはアルコキシドからなる群より選ばれる少なくとも一種が、耐候安定剤としては、ベンゾトリアゾール系物質、シュウ酸アニリド系物質及びヒンダードアミン系物質からなる群より選ばれる少なくとも一種が、離型剤としては、アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール、平均重合度が10〜500であるオレフィン化合物及びシリコーンオイルからなる群より選ばれる少なくとも一種が、補強剤としては、無機フィラー、ガラス繊維、ガラスビーズ及びカーボン繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種が、導電剤としては、導電性カーボンブラック、金属粉末及び金属繊維より選ばれる少なくとも一種が、熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂及び未硬化のエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種が、熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー及びポリアミド系エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく用いられる。
実施例及び比較例中の次の諸特性は次の方法によって測定される。
(1)重合収率:
重合後、乾燥して得られたポリオキシメチレン共重合体の重量を測定し、重合前の全モノマー仕込み重量に対する割合を重量%で求めた。
(2)MI(meltindex):
ASTM−D−1238により東洋精機社製のMELT INDEXERを用いて190℃、2169gの条件下でメルトインデックス(g/10min)を測定した。
射出成形機は住友重機械工業株式会社製のネスタール75Aを使用し、シリンダー温度200℃、金型温度40℃、成形サイクルタイム33秒(射出10秒、冷却20秒、インターバル3秒)、射出圧力430kgf/cm2 で縦50mm、横70mm、厚さ3mmの平板成形片を作成し、その平板表面の10mm×10mmの範囲の三次元形状を株式会社キーエンス製のレーザーフォーカス変位形LT−8010にて測定し長径250μm以上、深さ2μm以上の凹部の数を数えた。
(4)230℃空気中5%重量減に要する時間:
理学電機(株)製熱天秤を用い、電気炉にポリオキシメチレン共重合体を50mgと空気5Nl/Hrをフィードし、40℃から20℃/分の割合で昇温させる。230℃になってから、サンプル重量が5%減少するのに要した時間(分)を測定した。この値が大きい程ポリオキシメチレン共重合体の熱安定性が高いことを示す。
表1及び表2に各実施例及び比較例の製造条件(2軸セルフクリーニングリアクターのバレル内面温度、重合触媒濃度、重合装置より排出されたポリオキシメチレン共重合体の処理方法)、重合収率、及び得られたポリオキシメチレン共重合体成形材料のMI、凹部の数、230℃空気中5%重量減に要する時間の測定結果をまとめて示す。
また、ポリオキシメチレン共重合体成形材料は以下の方法により製造した。
重合装置は、2インチのジャケット付き2軸セルフクリーニングリアクター(L/D=8)を使用した。ジャケットは2軸セルフクリーニングリアクターの長さ方向に対して5等分(ジャケット1つで2軸セルフクリーニングリアクターの長さの20%に相当)されており、原料供給口側よりNo.1〜No.5となっている。各ジャケットは個別に温度制御可能で、バレル内面温度が表1及び表2に示す温度になるようにジャケットを通す熱媒体の温度を制御した。
〔重合方法〕
3kg/Hrのトリオキサンに1,3ジオキソランをトリオキサン1モルに対して4.2モル%、分子量調整剤としてメチラールをMIが9〜10g/10分になるように0.8×10-3〜1.2×10-3の範囲で添加混合し2軸セルフクリーニングリアクターに連続的に供給した。この混合物に重合触媒として三フッ化ホウ素ジブチルエーテラートを表1及び表2に示す量を加えて重合を行った。
表1及び表2に示したように各実施例、比較例は次の3つの方法の内の1つを実施した。
(A)2軸セルフクリーニングリアクターから排出されたポリオキシメチレン共重合をジャケット付き攪拌ホッパーに受け入れ、窒素雰囲気下140℃で60分間加熱乾燥した。
(B)2軸セルフクリーニングリアクターから排出されたポリオキシメチレン共重合体をジャケット付き攪拌ホッパーに受け入れ、水酸化カルシウムをポリオキシメチレン共重合体に対して0.03重量%に添加し、窒素雰囲気下140℃で60分間失活及び乾燥を同時に行った。
(C)2軸セルフクリーニングリアクターから排出されたポリオキシメチレン共重合体を、ポリオキシメチレン共重合体の5倍量の1重量%トリエチルアミン水溶液で30分間失活後脱水し、窒素雰囲気下140℃で60分間乾燥した。
乾燥後のポリオキシメチレン共重合体100重量部に対して酸化防止剤として2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)を0.3重量部添加し、池貝鉄鋼所製30mmベント付き2軸押出機に供給した。押出機の回転数は100rpm、温度は200℃とした。末端安定化に使用する塩基性物質として、トリエチルアミン水溶液を用いた。トリエチルアミン水溶液は、重量でトリエチルアミン1に対して水2の割合とした。トリエチルアミン水溶液の添加量は、ポリオキシメチレン共重合体100重量部に対して3重量部とし、溶融したポリオキシメチレン共重合体に連続的に添加した。末端安定化されたポリオキシメチレン共重合体は、ベント真空度30Torrの条件下において脱揮された。押出機ダイスより得られたポリオキシメチレン共重合体はストランドとして押出されペレタイズし、ポリオキシメチレン共重合体成形材料を得た。
重合装置としては、実施例1〜15と同一の重合機を2台直列にして用いた。バレル内面温度は1段目重合機のNo.1〜No.4は75℃、No.5は100℃とし、2段目重合機は全て100℃とした。この重合機に3kg/Hrのトリオキサンに1,3ジオキソランをトリオキサン1モルに対して4.2モル%、分子量調整剤としてメチラールをトリオキサン1モルに対して1.1×10-3モル添加混合し連続的に供給した。この混合物に重合触媒として三フッ化ホウ素ジブチルエーテラートをトリオキサン1モルに対して1.5×10-5モル加えて重合を行った。重合機より排出されたポリオキシメチレン共重合体は実施例1〜15の(A)の方法で処理し、実施例1〜15と同じ末端安定化方法を行ってポリオキシメチレン共重合体成形材料を得た。重合収率は90%、MIは10.2g/分、凹部の数は6個、230℃空気中5%重量減に要する時間は70分であった。
重合装置は実施例1〜15と同じものを用い、バレル内面温度は、No.1〜No.5すべて80℃とした。3kg/Hrのトリオキサンにコモノマーとしてエチレンオキサイドをトリオキサン1モルに対して4.5モル%、メチラールを0.95×10-3モル添加混合し2軸セルフクリーニングリアクターに連続的に供給した。この混合物に重合触媒として三フッ化ホウ素ジブチルエーテラートを4.5×10-3モル加えて重合を行った。重合機より排出されたポリオキシメチレン共重合体は実施例1〜15の(C)の方法で処理し実施例1〜15と同じ末端安定化方法を行ってポリオキシメチレン共重合体成形材料を得た。重合収率は73%、MIは9.9g/分、凹部の数は29個、230℃空気中5%重量減に要する時間は23分であった。
Claims (4)
- 分割タイプのジャケット付きの2軸セルフクリーニングリアクターを重合装置に用い、2軸セルフクリーニングリアクターのジャケット温度を制御することによって、排出口側から2軸セルフクリーニングリアクターの長さの20〜100%に相当する連続する範囲のバレル内面の温度を90℃以上125℃未満、または、70℃以上90℃未満で、且つ重合収率が85%以下の条件で、トリオキサン1モルに対して0.02モル%以上15モル%以下の1,3ジオキソランとを三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素水和物、及び酸素原子または硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の重合触媒を全モノマー1モルに対して0.8×10 -5 から5×10 -5 モル存在下で共重合して得られるポリオキシメチレン共重合体からなる射出成形体であって、射出成形体の平滑な表面10mm×10mm当たりに存在する長径250μm以上、深さ2μm以上の凹部の数が20個以下である射出成形体。
- 該ポリオキシメチレン共重合体が、共重合して得られたポリオキシメチレン共重合体を、(A)ポリオキシメチレン共重合体の融点以下の温度で、不活性ガス雰囲気下で加熱乾燥する方法、(B)塩基性物質を添加してポリオキシメチレン共重合体の融点以下の温度で、不活性ガス雰囲気下で触媒の失活操作を行った後乾燥する方法、(A)及び(B)の何れかの方法で重合触媒の失活及び/又は乾燥操作により処理された後、塩基性物質の存在下で末端安定化して得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の射出成形体。
- ポリオキシメチレン共重合体成形材料の融点が150℃以上173℃未満であることを特徴とする請求項1又2に記載の射出成形体。
- ポリオキシメチレン共重合体成形材料が、ポリオキシメチレン共重合体100重量部に対し、(A)酸化防止剤を0.1〜10重量部含有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の射出成形体。
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