JP4102035B2 - 耐食性に優れためっき製品およびその製造方法 - Google Patents

耐食性に優れためっき製品およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐食性に優れためっき製品およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、耐食性金属間化合物が分散されたZn−Al系めっき製品およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Znめっきは鉄製品の耐食性を向上させるために広く用いられている。これは亜鉛が鉄より電気化学的に卑であるため、自身が腐食して鉄を犠牲防錆するからであり、長時間犠牲防錆効果を発揮させるためには付着量を増加するのが最も効率的な方法である。しかし、付着量を増やすとめっきの加工性が劣る上、溶接性にも弊害が生じて来て、実用的観点からは好ましくない。これを回避し低目付で耐食性に優れためっきとするため、電気めっきでNiやCoのような鉄族元素を共析させたり、溶融めっきでAlやMgを添加する合金めっきが広く行なわれて来た。しかし、これらの合金めっきはZn−NiやZn−Coの様に合金コストが高く、また屋外環境では充分な耐食性を発揮しないものが多かった。
【0003】
これらの中でZn−Al系めっきは耐食性の観点からは優れためっきであり、従来のZnめっきと比較すると耐食性が数倍に向上した。しかし、耐食性をさらに向上させめっき製品の寿命を延ばしたいという要求が強まっている。
この要求に答える得る新たなめっきの一つとして、例えば特願平11−240947号に記載されている様に、めっき層中に腐食抑制機能を有した金属間化合物であるMg2 Siを析出混入させたもので、めっきの耐食性は従来のめっきと比較し飛躍的に向上する。
【0004】
しかし、これらSiを含む金属間化合物をめっき層に含有させるためには、溶融状態でめっき浴に充分な量のSiを溶解させる必要がある。Al系めっきではSiの溶解が比較的容易で、任意の比率でSiを溶解可能なため、これにMg、Ca、Sr、Ba、Ceを適宜添加することで、これら元素とSiとで構成される金属間化合物がめっき凝固過程で析出分散させためっきの製造が可能である。また、これにZnを適量添加した場合でも、浴中Alの量が10質量%を超えるような多量添加されていれば、Siの溶解量が確保できるため、結果としてSiを含有した金属間化合物を分散させたZn−Al系めっきの製造が可能である。
【0005】
しかし、これらAlを多量に含有しためっきではスポット溶接性が極端に劣り、連続打点数が通常のZnめっきの1/10以下に低下してしまう。また、自動車用めっき鋼板を想定すると、めっき後の地鉄とZnとの合金化反応が必要であり、この反応を起こさせるためにはAl濃度は0.2%以下に低下させる必要がある。すなわち、Alの含有量が比較的低い組成で、Zn−Al系めっきの耐食性をさらに向上させる技術が強く待ち望まれていた。
【0006】
ところが、Zn系めっき、あるいは少量のAlしか含有しないZn−Al系めっきでは、めっき浴にSiが殆ど溶解しないため、溶解・析出によって十分な量の金属間化合物を分散させることができず、結果として耐食性の向上代には限界があった。たとえば、Zn−11質量%AlにおいてもSiは通常のめっき浴温500〜550℃で、0.5質量%程度しか溶解しないため、体積率で1%程度の金属間化合物が析出するに過ぎず、耐食性向上効果が充分とは言えないものであった。
【0007】
Zn系めっき、あるいは少量のAlしか含有しないZn−Al系めっきに金属間化合物を分散させる方法としては、溶融めっき製造時に溶融金属付着量をコントロールするために用いるワイピングガス中に金属間化合物を混入させる方法も考えられる。しかしこの方法はめっき凝固時に金属間化合物を強制的に押し込む方法であり、含有量が安定せず、まためっき表層部に金属間化合物が偏析するため充分な耐食性が発揮されなかったり、外観に劣るめっきしか製造できないのが実情であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、Si溶解度の低いZn−Al系めっきにおいても、耐食性を向上させる金属間化合物を十分に含有させ、耐食性に優れためっき製品およびその製造方法を提供することをその課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、これらの諸問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、金属間化合物の粒径が一定値範囲であればめっき浴中に極めて安定に分散することを見いだし、それを基に本発明を完成させたもので、その要旨とするところは、以下の通りである。
(1)Al:10質量%以下を含有し、残部Znおよび不可避不純物からなるマトリックス中に、Mg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される粒径1〜50μmの金属間化合物1種類以上が、体積率で1〜30%分散されためっき層を表面に有することを特徴とする耐食性に優れためっき製品。
(2)前記(1)に記載のMg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される金属間化合物がMg2 Si、Ca2 Si、CaSi、CaSi2 、Sr2 Si、SrSi2 、BaSi、BaSi2 、Ce2 Si、CeSi2 からなることを特徴とする耐食性に優れためっき製品。
【0010】
(3)めっき工程において、Al:10質量%以下を含有し、残部Znおよび不可避不純物からなり、その中にMg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される粒径1〜50μmの金属間化合物1種類以上が、体積率で1〜30%分散されためっき浴を用いることを特徴とする耐食性に優れためっき製品の製造方法。
(4)Al:10質量%以下を含有し、残部Znおよび不可避不純物からなるめっき浴に、Mg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される粒径1〜50μmの金属間化合物1種類以上をガスと共に吹き込むことを特徴とする前記(3)に記載の耐食性に優れためっき製品の製造方法。
【0011】
(5)あらかじめ製造した、Mg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される粒径1〜50μmの金属間化合物1種類以上が、体積率で70%以下分散されたZn−Al系インゴットを、めっき浴に溶解せしめることを特徴とする前記(3)または(4)に記載の耐食性に優れためっき製品の製造方法。
(6)前記(3)〜(5)に記載のMg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される金属間化合物がMg2 Si、Ca2 Si、CaSi、CaSi2 、Sr2 Si、SrSi2 、BaSi、BaSi2 、Ce2 Si、CeSi2 からなることを特徴とする耐食性に優れためっき製品の製造方法にある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳しく説明する。本発明で最も重要なのは腐食抑制作用を示す金属間化合物の選択と、それをめっき浴中に安定して保持することであり、この目的のためには金属間化合物の粒径が非常に重要となるため、まずその決定根拠から説明する。
まず腐食抑制作用を示す金属間化合物の選定に関してであるが、発明者らがZn、Zn−5%Al、Zn−10%Alめっき鋼板の表面に、各種金属間化合物を付着させJIS Z 2371に準拠した塩水噴霧試験にて腐食に与える影響を調査した。その結果Mg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される金属間化合物、すなわちMg2 Si、Ca2 Si、CaSi、CaSi2 、Sr2 Si、SrSi2 、BaSi、BaSi2 、Ce2 Si、CeSi2 に顕著な腐食抑制効果が確認された。次にこれら金属間化合物のめっき浴中保持方法に関してであるが、従来の考え方では、今回対象とする金属間化合物の比重(2〜3g/cm3 )はZn−Al溶融金属の比重(4〜7g/cm3 )に比べ非常に小さいため、溶融金属中に分散させても浮遊し分離してしまうものと考えられていた。
【0013】
発明者らは、粒径が1〜200μmの範囲で分布した上記金属間化合物を粉体粉砕装置であるローラーミルを用いて製造し、これを窒素ガスを媒体とする粉体吹き込み装置を用い、0〜10質量%のAlを含有し450〜460℃の範囲に保持されたZn−Al浴に吹き込み、48時間放置した後、浴を吸引採取したのち急冷組織観察試料を作製した。そして、この試料を光学顕微鏡を用いて観察し、浴中に残留している金属間化合物の粒径を調査した結果、粒径が50μm以下のものは浴中に残留するが、これを超えると浮上しドロスとなってしまうことが判明した。
【0014】
そこで、粒径が全て50μm以下の金属間化合物を準備し同様の方法でめっき浴に吹き込み48時間放置したところ、ドロスの発生はなく金属間化合物は全て浴中に残留していた。すなわち、金属間化合物の粒径が50μm以下であれば、めっき浴中に分散した状態で保持できるためドロス発生等によるめっき浴の経時変化を心配することなく、めっき浴として使用することが可能であることが明らかになった。
【0015】
次に、Zn−5質量%Al浴に粒径の上限値が50μm以下の上記金属間化合物を準備し、めっき浴に対し体積率で5%含有するように同様の粉体吹き込み装置を用いて吹き込んだ。さらに、この浴を用いて通常の冷延鋼板に片面あたりの付着量が100g/m2 になるように溶融めっきを施した。めっき鋼板の外観は通常のZn−5質量%Al溶融めっきと同一で均一なものが作製できた。
作製しためっき鋼板を5°傾斜研磨後光学顕微鏡で確認したところ全ての粒径の金属間化合物が均一にめっき層内に分散していた。以上の検討結果から粒径の上限値が50μm以下の金属間化合物を用いればめっき浴中に安定して保持することが可能で、この浴を用いることで製品として問題のない均一なめっき製品の製造が可能であることが明らかになった。
【0016】
また、吹き込む金属間化合物は単独でも、上記金属間化合物を任意の割合で混合したものでも同様の結果であった。
金属間化合物のめっき浴への分散方法には上記の様に予め粉砕したものをめっき浴に吹き込む方法を説明したが、溶融めっき設備のポット回りへの粉体吹き込み装置設置が困難な場合もあり、また各めっき設備に吹き込み装置を設置をすると設備費が多大に必要となる。さらに場合に因ってはポット底に存在するボトムドロスを巻上げめっき欠陥となってしまう場合もある。これらの問題を回避するためには、以下に示す金属間化合物を分散させたインゴットを用いる方法が有効である。
【0017】
まず、めっき層のAl濃度を極めて低く保ちたい場合であるが、この時にはZn−金属間化合物分散インゴットを用いることができる。すなわち上述の様にZn浴に粒径が50μm以下の金属間化合物を所定量吹き込み、Zn−金属間化合物分散浴を準備した後、適当な大きさの鋳型に鋳込みZn−金属間化合物分散インゴットを作成する。実際にめっきする浴を建浴する場合には、このZn−金属間化合物分散インゴットと通常の亜鉛インゴットをめっき層に分散させたい金属間化合物の量に応じて混合すれば良い。このときインゴット作成過程で吹き込む金属間化合物の体積率は70%以下にする必要がある。70%を超えると浴内に均一に分散させることが困難になるためである。また、下限は特に限定しないが体積率で20%以上含有したものを用いた方が効率的である。
【0018】
また、作成するめっき層のAlの濃度を一定量確保したい場合にはZn−Al−金属間化合物分散インゴットを用いることができる。この場合、上述のZn−金属間化合物分散インゴットと同様に、所定のAl濃度に調整したZn−Al浴に粒径が50μm以下の金属間化合物を所定量吹き込みインゴットを作成するものである。ここで浴中のAl濃度が20質量%より高くなった場合には分散させた上記金属間化合物がZn−Al浴に溶解し、インゴットの凝固過程で再析出するため、インゴットの冷却速度が遅い場合には、再析出する金属間化合物の粒径が粗大化し50μmを超えてしまう。この場合インゴットの冷却速度を20℃/秒以上確保するか、あるいは浴中にP、Na、Sを0.1〜1質量%の範囲で添加すれば、比較的遅い冷却速度でも微細な金属間化合物を析出させることができる。
【0019】
また、特にMg2 Siを分散させる場合にはZn−Al浴にMg2 Siを吹き込む代わりに、適当な濃度に調整したAl−Mg−Si浴を直接インゴットとして凝固させ、Al−Mg2 Si分散インゴットを製造することも可能である。この場合MgとSiのモル比率を2:1、すなわち質量比で48.6:28.1とすれば余分なMg、並びにSiを含まないAl−Mg2 Si分散インゴットの製造が可能となる。また、この場合もインゴット凝固速度を20℃/秒以上確保するか、あるいは浴中に微量のP、Na、Sを添加することで、析出するMg2 Siの粒径を50μm以下に制御する必要がある。また、Alを含有するインゴットを製造する場合も金属間化合物の体積率が70%を超えると分散性に問題が生じるため70%以下にすることが望ましい。また、下限は特に限定するものではないが体積率で20%以上含有したものを用いた方が効率的である。
【0020】
次に、めっき層マトリックスのAl組成であるが、Alの含有率は10質量%以下とした。これはAl含有率が10質量%を超えるとスポット溶接性が極端に悪くなり、連続打点数が1000点以下となってしまうからである。またAlの含有量が増加すると、溶解できるSiの量が増加し、今回のように金属間化合物をめっき浴内に分散させなくても、めっき凝固過程で所定量の金属間化合物を析出させることができるからである。自動車用途に安定に使用するには、スポット溶接性を重視する観点から、Al含有量は2質量%未満とすることが好ましい。また、めっき浴、あるいはめっき層に分散させる金属間化合物の体積率は、1〜30%とすることが望ましい。これは体積率が1%以下であると耐食性の向上が期待できず、また、30%を超えるとめっき密着性等の加工性に問題が生じるからである。
【0021】
【実施例】
(実施例1)
Mg,Ca,Sr,Ba,Ce及びSiを所定量秤量した後、真空溶解炉を用いMg2 Si、Ca2 Si、CaSi、CaSi2 、Sr2 Si、SrSi2 、BaSi、BaSi2 、Ce2 Si、CeSi2 、MnSi、MgZn2 を作成し、これをハンマーミル並びにローラーミルを用いて粉砕した。その際、粉砕後の最大粒径が5、10、50、100、200μmになるように調整した。
次に、これら粉砕した金属間化合物を所定の割合で混合し、窒素ガスを媒体とする粉体吹き込み装置を用い、480℃に保持されたZn浴並びにZn−5質量%Al浴に吹き込んだ。吹き込み後の体積率が0〜40%の範囲になるように吹き込み量を調整した。金属間化合物吹き込み後の浴安定性を確認するため、480℃の状態で24時間放置した後、浮遊ドロス発生を確認した。Zn、Zn−5質量%Al浴のいずれの場合にも、吹き込み金属間化合物の最大粒径が5、10、50μmのものに関してはドロス発生はなかったが粒径が100、200μmの物は激しい浮遊ドロスが発生した。
【0022】
次に、ドロス発生のないめっき浴に関しては、冷延鋼板を酸化方式による脱脂、75%H2 −25%N2 からなる還元ガス中で750℃で30秒間還元、焼鈍し700℃に冷却後480℃に保持されためっき浴に浸漬し溶融めっきを行なった。上記浴中に3.5秒浸漬後N2 ガスワイピングでめっき付着量を片面当たり50g/m2 に調整した。
得られためっき鋼板は化学分析でめっき付着量並びに組成を分析すると同時に、めっき層の表層を5°の傾斜をつけて研磨した後、光学顕微鏡で500倍で組織を観察し実際に分散させている金属間化合物の粒径ならびに体積率を測定した。その後以下の項目に関して評価した。
【0023】
(1)加工性評価
油圧成形試験機により、直径50mmの円筒ポンチを用いて、絞り比2.25でカップ成型を行った。試験は塗油して行い、シワ抑え力は500kgとした。加工性の評価は次の指標によった。
(評価基準)
○:異常なし
△:めっきに亀裂有り
×:めっき剥離有り
【0024】
(2)耐食性評価
(a)塩害耐食性
寸法70×150mmの試料に対してJIS Z 2371に準拠した塩水噴霧試験を30日行い、腐食生成物を剥離して腐食減量を測定した。この腐食減量の表示はめっき片面に対しての値である。
(評価基準)
◎:腐食減量5g/m2 以下
○:腐食減量10g/m2 未満
△:腐食減量10〜25g/m2
×:腐食減量25g/m2
【0025】
(b)塗装後耐食性
まず、化成処理としてクロム酸−シリカ系処理を金属Cr換算で片面20mg/m2 処理した。次に寸法70×150mmの試料にメラミン系黒色塗装20μmを行い、140℃で20分焼付けた。その後クロスカットを入れ、塩水噴霧試験に供した。60日後の外観を目視観察した。
(評価基準)
◎:赤錆発生なし
○:クロスカット以外からの赤錆発生なし
△:赤錆発生率5%以下
×:赤錆発生率5%超
【0026】
(3)溶接性
下に示す溶接条件で通常のCu−Cr合金電極を用いたスポット溶接を行い、ナゲット径が4√t(t:板厚)を切った時点までの連続打点数を評価した。
(溶接条件)
溶接電流:10kA
加圧力:220kg
溶接時間:12サイクル
電極径:6mm
電極形状:ドーム型,先端6φ−40R
【0027】
(評価基準)
○:連続打点1500点超
△:連続打点800〜1500点
×:連続打点800点未満
【0028】
表1に結果を示すが金属間化合物の最大粒径、並びにめっき層へ分散させた体積率が適正範囲にある場合(1〜14)は安定してめっきでき、いずれの特性にも優れためっき鋼板の作製が可能である。また、4、5、11に見るように、用いる金属間化合物は2種類以上を混合しても効果に変わりがないことが分かる。一方、15、16に示すように吹き込んだ金属間化合物の粒径が適正範囲を超えて大きい場合には、激しいドロス発生が生じ、めっきすることができなかった。また、17のように金属間化合物を分散させない場合や、18のように分散させた金属間化合物の体積率が低い場合、19、20の様に分散させる金属間化合物の種類が不適切な場合には耐食性に劣る。一方、21、22のように金属間化合物の体積率が適正範囲を超えて高い場合には加工性が不十分となる。また、23、24のようにマトリックスのAl含有量が10%を超えると溶接性に関し問題が生じる。
【0029】
【表1】
Figure 0004102035
【0030】
(実施例2)
480℃に保持したZn浴に最大粒径が5、10、50、100、200μmになるように粉砕した金属間化合物を窒素ガスを媒体とする粉体吹き込み装置を用い吹き込んだ。吹き込み後の体積率が10〜90%の範囲になるように吹き込み量を調整した。
その後、適当な大きさの鋳型に鋳込みZn−金属間化合物分散インゴットを作製した。最大粒径が200μmのものは鋳型に鋳込む前に浴表面に金属間化合物が浮遊しインゴットの作製ができなかった。
【0031】
作製したインゴットに関しては均一性を確認するため切断し、光学顕微鏡を用いて金属間化合物の分散状況を観察した。その結果金属間化合物の粒径が50μm以下で、吹き込み後の体積率が70%以下のものは均一に金属間化合物が分散されており、インゴットとして使用可能であった。
それ以外のものは、吹き込んだ金属間化合物が凝集したり、表面に浮遊しそれが剥がれ落ちインゴットとしては使用不可能であった。
【0032】
次に、溶融めっき用として準備した480℃のZn−0.15Al%浴に上記手法で作製したZn−金属間化合物分散インゴットを添加し金属間化合物の体積率を0〜50%の範囲で変化させたZn−0.15%Al−金属間化合物浴を準備した。浴は24時間放置し浴状況を確認したが、いずれもドロスの発生はなく良好であった。
次に、冷延鋼板を酸化方式による脱脂、75%H2 −25%N2 からなる還元ガス中で750℃で30秒間還元、焼鈍し600℃に冷却後480℃に保持されためっき浴に浸漬し溶融めっきを行なった。
上記浴中に3.5秒浸漬後N2 ガスワイピングでめっき付着量を片面当たり50g/m2 に調整した。その後合金化処理を行ないめっき層中のFe濃度が12%になるように調整した。
【0033】
作製した試料に関し、以下の方法で各種特性を評価した。
(1)加工性
油圧成形試験機により、直径50mmの円筒ポンチを用いて,絞り比2.25でカップ成型を行った。試験は塗油して行い,シワ抑え力は500kgとした。
加工性の評価は次の指標によった。
(評価基準)
○:異常なし
△:めっきに亀裂有り
×:めっき剥離有り
【0034】
(2)塗装後耐食性
70×150mmの試料をトリクレン脱脂した後、市販の自動車用のりん酸亜鉛化成処理液を用い43℃で3.5分の浸漬処理を行ない化成皮膜を2〜3g/m2 付与した後、市販のカチオン電着塗装剤を用い28℃で到達電圧200Vの状態で3分通電し電着塗装を20μm施した。その後、市販の塗料を用い中塗、上塗塗装を各40μm実施した後、試片中心部にクロスカットを入れ腐食試験に供した。
腐食試験は塩水噴霧4時間 → 60℃乾燥2時間 → 50℃、湿度95%雰囲気2時間 のサイクルで120サイクル行ない、クロスカット部の最大膨れ幅を測定した。
【0035】
(塗装後耐食性評価基準)
○:膨れ幅3mm以下
△:膨れ幅3〜5mm
×:膨れ幅5mm超
【0036】
(3)孔あき耐食性
70×150mm、厚さ0.8mmの試料をトリクレン脱脂した後、試料中心部50×50mmに絶縁テープを張り、前述の塗装後耐食性試験片と同様の方法で電着塗装まで施した。その後絶縁テープを剥がし、50×50mmの部位のみ塗装が施されていない試料を作製し、この未塗装部が対向するような状で間隔0.5mmあけて2枚の試片を接合した。
【0037】
その後、前述の塗装後耐食性試験と同様なサイクルで160サイクルの試験を行ない、完了後2枚の板を開き腐食生成物を除去した後、未塗装部における最大浸食深さを測定した。
(孔明耐食性評価基準)
○:浸食深さ0.4mm以下
△:浸食深さ0.4〜0.8mm
×:孔あき発生
【0038】
表2に結果を示すが金属間化合物の最大粒径、並びにめっき層へ分散させた体積率が適正範囲にある場合(1〜11)はいずれの特性にも優れためっき鋼板の作製が可能である。また用いる金属間化合物は単独で用いても混合しても効果に変わりがないことが分かる。一方、12、13のように金属間化合物の体積率が適正範囲を超えて高い場合には加工性が不十分となり、また、14のように金属間化合物を分散させない従来のめっきの場合や、15のように分散させる金属間化合物の体積率が低い場合には耐食性が不十分である。
【0039】
【表2】
Figure 0004102035
【0040】
(実施例3)
Al−Mg−Si浴をMg:Si=1.73:1の比率を保ちつつ、Mgを0〜40質量%、Siを0〜23.1質量%の範囲で変化させ650℃で建浴した。その後、冷却速度を5〜30℃/秒の範囲で変化させ、適当な大きさの鋳型に鋳込んだ。
また、同時に浴に微量添加物としてP:0.1質量%、Na:0.5質量%、S:0.3質量%を添加した浴も準備し、冷却速度10℃/秒で鋳込みインゴットを作製した。作製したインゴットは外観状況を確認すると同時に断面を光学顕微鏡で観察しMg2 Siの分散状況並びに大きさを確認した。
【0041】
次に、480℃に保持されたZn浴に、作製したインゴットをAl含有率が10質量%になるように調整して溶解しZn−10質量%Al−Mg2 Si浴を建浴した。この浴を24時間保持しドロス発生の有無を確認したのち以下の方法で鋼線にめっきを施した。市販のアルカリ脱脂剤で脱脂した220×4mmφの鋼線を60℃の10%硫酸中に10分間浸漬して酸洗した後、KCl(40質量%),NaCl(40質量%),Na3 AlF6 (20質量%)を配合し70℃の保持した水性処理液に5秒間浸漬した。浸漬後ただちに、120℃に設定したオーブン中に5分放置して乾燥させた。その後、480℃の保持したZn−10質量%Al−Mg2 Siめっき浴に30秒浸漬してめっきした。めっきの付着量は、鋼線のめっき浴からの引き上げ速度を調節して100g/m2 になるように制御した。
【0042】
次に、以下の方法で加工性並びに耐食性を評価した。
(1)加工性
100mm長さの試料を準備し、鋼線の直径の1.5倍、すなわち6mmの曲率で曲げ試験を実施した。加工性の評価は次の指標によった。
(評価基準)
○:異常なし
△:めっきに亀裂あり
×:めっき剥離あり
【0043】
(2)塩水耐食性
めっき鋼線から100mm長のサンプルを切り出し、両端の切断面はシリコン系シール剤でシールした。次に、鋼面まで達し長さが50mmの疵をカッターナイフを用いて人工的に設けた。
このようにして作製したサンプルを用いてJIS Z 2371に準拠した塩水噴霧試験を2000時間実施し、赤錆の有無を目視で評価した。
(評価基準)
○:赤錆び発生なし
△:部分的な赤錆び発生あり
×:全面赤錆び発生
【0044】
(3)淡水耐食性
塩水耐食性評価法と同様の方法で作製したサンプルを、空気を吹き込んだ状態で40℃の保持された純水に5000時間浸漬した後、赤錆の有無を目視で評価した。
(評価基準)
○:赤錆び発生なし
△:部分的な赤錆び発生あり
×:全面赤錆び発生
【0045】
表3に結果を示すがインゴットの作製条件が適切でMg2 Siの最大粒径、体積率が適正範囲にある場合(1〜6)はいずれもインゴトの均一性も良好であり、また、これらのインゴットを適正量めっき浴に添加し作製しためっき線材は加工性、耐食性ともに良好であった。
一方、7のようインゴット作製時の冷却速度が不十分な場合には、均一なインゴットは製造できるものの生成するMg2 Siの最大粒径が適正範囲を超えてしまう。そのため、めっき浴に添加した場合にMg2 Siが浮遊し、めっき層に取り込まれるMg2 Si量が減少する上、めっき後の外観が著しく劣ってしまう。
【0046】
また、8のようにインゴット作製時のMg,Siの量が不適切に多いと非常に不均一で脆いインゴットしか作製できず、めっき浴への添加が不可能であった。また、9のように適正条件で作製されたインゴットを用いても、めっき層なかのMg2 Si体積率が適正範囲を超えて多いと、めっきの加工性に問題が生じる。また10のようにMg2 Siを分散させないめっき線材(Zn−10%Al)は耐食性に劣る結果となった。
【0047】
【表3】
Figure 0004102035
【0048】
【発明の効果】
本発明の製造方法を用い金属間化合物をめっき層中に分散させることで、耐食性に優れたZn−Al系めっき製品を得ることができる。特に、従来Siの添加が困難であったAl含有率の低い領域での金属間化合物分散が可能となるため、耐食性を大幅に向上でき自動車用鋼板への適用も可能である。

Claims (6)

  1. Al:10質量%以下を含有し、残部Znおよび不可避不純物からなるマトリックス中に、Mg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される粒径1〜50μmの金属間化合物1種類以上が、体積率で1〜30%分散されためっき層を表面に有することを特徴とする耐食性に優れためっき製品。
  2. 請求項1に記載のMg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される金属間化合物がMg2 Si、Ca2 Si、CaSi、CaSi2 、Sr2 Si、SrSi2 、BaSi、BaSi2 、Ce2 Si、CeSi2 からなることを特徴とする耐食性に優れためっき製品。
  3. めっき工程において、Al:10質量%以下を含有し、残部Znおよび不可避不純物からなり、その中にMg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される粒径1〜50μmの金属間化合物1種類以上が、体積率で1〜30%分散されためっき浴を用いることを特徴とする耐食性に優れためっき製品の製造方法。
  4. Al:10質量%以下を含有し、残部Znおよび不可避不純物からなるめっき浴に、Mg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される粒径1〜50μmの金属間化合物1種類以上をガスと共に吹き込むことを特徴とする請求項3に記載の耐食性に優れためっき製品の製造方法。
  5. あらかじめ製造した、Mg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される粒径1〜50μmの金属間化合物1種類以上が、体積率で70%以下分散されたZn−Al系インゴットを、めっき浴に溶解せしめることを特徴とする請求項3または4に記載の耐食性に優れためっき製品の製造方法。
  6. 請求項3〜5に記載のMg,Ca,Sr,Ba,Ceの中から選択される1元素とSiから構成される金属間化合物がMg2 Si、Ca2 Si、CaSi、CaSi2 、Sr2 Si、SrSi2 、BaSi、BaSi2 、Ce2 Si、CeSi2 からなることを特徴とする耐食性に優れためっき製品の製造方法。
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