JP4101329B2 - ブロック歪み除去フィルタ、画像処理装置および画像信号のフィルタリング方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はブロック歪み除去フィルタ、画像処理装置および画像信号のフィルタリング方法に関する。特に本発明は、例えば、画像の圧縮符号化または復号化処理の際に発生するブロック歪みを除去するためのブロック歪み除去フィルタおよびこれを用いた画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像圧縮符号化技術を用いて画像を高能率圧縮した場合、様々な圧縮符号化技術に特有の画質劣化が生じることが多い。例えば、DCT(離散コサイン変換)等を用いてブロック単位で画像圧縮を行う符号化方式の場合、ブロックの境界が不連続となるブロック歪みが生じることがある。
【0003】
ブロック歪みは、ブロック単位で処理を行う圧縮符号化技術において視覚的に最も目立つ画質劣化であり、画質を向上させるためにはこれを低減または除去する必要がある。そのために従来行われてきた方法は、ブロック歪みを含む復号画像に対して局所的あるいは大域的に低域通過フィルタをかけることであった。
【0004】
図8は、従来の低域通過フィルタによるブロック歪みの除去処理を説明するための図であり、図8(a)はフィルタ処理前の復号画像の輝度値を示し、図8(b)はフィルタ処理後の輝度値を示す。なお、これらの図では画像中のブロック境界に直交した4本のスキャンラインが代表として示されており、それぞれのラインの縦方向は、黒丸で示した各ライン上に並べられた画素の輝度レベルを表している。
【0005】
図8(a)に示すように、点線で示すブロック境界に直交する各ラインにおいて輝度レベルに差分Δが一律に生じており(Δの値は各ライン毎に多少異なる場合もあるが、ほとんど同じ値である)、ブロック境界が不連続となるブロック歪みが生じている。このようなブロック歪みがあると、復号画像がその場所においてモザイク的に見えてしまい、視覚的にかなり見づらいものとなってしまう。
【0006】
そこで従来は、図8(b)に示すように、ブロック境界における輝度レベルの差分Δを低域通過フィルタによって鈍らせ、輝度値の直線的なエッジをなくすことによってブロック歪みを低減するようにしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、低域通過フィルタを用いてブロック歪みの除去処理を行うと、ブロック歪み以外の元々の画像の高域成分も除去されてしまい、画像がぼやけたものになってしまうという問題があった。
また、図8(a)に示したブロック境界における差分Δの値が小さい場合は、その差分Δで示される直線的なエッジを鈍らせる効果は小さくなり、ブロック歪みを効果的に除去できないという問題もあった。
【0008】
後者の問題に関して例を挙げると、輝度256階調の画像において差分Δの値が“1”しかない場合、その差分Δには中間値が存在しないので低域通過フィルタの効果は全く期待できず、ブロック歪みが視覚的にはっきりと知覚されてしまっていた。このように差分Δの小さいブロック歪みであっても目障りであることが多いので、差分Δの小さいブロック歪みを除去することができない従来技術では、ブロック歪みによる画質劣化を十分に抑制することができなかった。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、原画像の高域成分を損なうことなくブロック歪みを除去することができ、しかも、ブロック境界における信号の差分値が小さいブロック歪みでも十分に除去できるブロック歪み除去フィルタおよび除去方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のブロック歪み除去フィルタは、一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号が与えられて、上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出する検出手段と、上記差と基準値とを比較する比較手段と、乱数を発生する発生手段と、上記乱数をもとに複数の画素値パターンの1つを選択する選択手段と、上記差が上記基準値より小さいときに、上記ブロック境界周辺の画素信号レベルに、上記選択手段により選択された画素値パターンに示されている画素値を加えて、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱す加算手段とを備え、上記複数の画素値パターンは、互いに異なる画素値パターンであり、且つ上記複数の画素値パターンの夫々は、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱すための複数の画素値を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の画像処理装置は、符号化された一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号を復号化する復号化手段と、上記復号化された画素信号が与えられて、上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出する検出手段と、上記差と基準値とを比較する比較手段と、乱数を発生する発生手段と、上記乱数をもとに複数の画素値パターンの1つを選択する選択手段と、上記差が上記基準値より小さいときに、上記ブロック境界周辺の画素信号レベルに、上記選択手段により選択された画素値パターンに示されている画素値を加えて、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱す加算手段とを備え、上記複数の画素値パターンは、互いに異なる画素値パターンであり、且つ上記複数の画素値パターンの夫々は、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱すための複数の画素値を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の画像処理装置の他の一態様例では、一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号の予測誤差信号を符号化する符号化手段と、上記符号化された画素信号を復号化する復号化手段と、上記復号化された画素信号が与えられて、上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出する検出手段と、上記差と基準値とを比較する比較手段と、乱数を発生する発生手段と、上記乱数をもとに複数の画素値パターンの1つを選択する選択手段と、上記差が上記基準値より小さいときに、上記ブロック境界周辺の画素信号レベルに、上記選択手段により選択された画素値パターンに示されている画素値を加えて、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱す加算手段と、上記加算手段の出力信号から予測信号を発生する予測手段と、上記一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号と上記予測信号との差分をとり、上記予測誤差信号を生成する差分手段とを備え、上記複数の画素値パターンは、互いに異なる画素値パターンであり、且つ上記複数の画素値パターンの夫々は、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱すための複数の画素値を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の画像信号のフィルタリング方法は、一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号を供給する供給ステップと、上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出する検出ステップと、上記差と基準値とを比較する比較ステップと、乱数を発生する発生ステップと、上記乱数をもとに複数の画素値パターンの1つを選択する選択ステップと、上記差が上記基準値より小さいときに、上記ブロック境界周辺の画素信号レベルに、上記選択ステップにより選択された画素値パターンに示されている画素値を加えて、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱す加算ステップとを含み、上記複数の画素値パターンは、互いに異なる画素値パターンであり、且つ上記複数の画素値パターンの夫々は、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱すための複数の画素値を有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のブロック歪み除去フィルタの一実施形態を示す図である。図1に示すブロック歪み除去フィルタは、ブロック境界差分検出部1と、しきい値判定部2と、パターン選択部3と、乱数発生部4と、加算器5とを有する。
【0021】
ブロック境界差分検出部1は、複数のブロックに分割された画像(例えばDCT等を用いてブロック単位で符号化された画像を復号化した復号画像)中のブロック境界における信号値(例えば輝度信号値)の差分を検出する。また、しきい値判定部2は、検出された差分の絶対値と所定のしきい値とを比較して、該当するブロック境界においてブロック歪み除去処理を行うか否かを判定する。
【0022】
パターン選択部3は、ブロック境界に直交するスキャンライン上におけるブロック境界の周囲複数画素の信号値に対して加算する加算値のパターンを、複数のパターンからランダムに選択する。乱数発生部4は、例えば2ビットの疑似乱数を発生する。発生した乱数によりパターン選択部3は複数のパターンからランダムにパターンを選択する。また、加算器5は、しきい値判定部2でブロック歪み除去処理を行うと判定したときに、ブロック境界の周囲複数画素の信号値のそれぞれに対して、パターン選択部3で選択された加算値を加算する。
【0023】
以下、図1に示すブロック歪み除去フィルタの動作を、図2および図3を参照しながら説明する。
図2(a)に示すように、ブロック境界に直交してラスタスキャンを行ったとき、スキャンライン上の画素位置nとn+1との間に点線で示すブロック境界があるとする。この場合、ブロック境界における両画素の例えば輝度信号の差分値Δは、画素位置nにおける画素値をXn で表すと、
Δ=Xn+1 −Xn
となり、図3のステップS1において図1のブロック境界差分検出部1で求められる。
【0024】
次に、ステップS2でこの差分値Δの絶対値|Δ|と所定のしきい値Thとの大小をしきい値判定部2で比較する。そして、差分絶対値|Δ|がしきい値Thより小さいときは、ここにブロック歪みが存在するとみなしてステップS3以降のブロック歪み除去処理を行う。一方、差分絶対値|Δ|がしきい値Th以上のときは、その画素値の差は原画像に存在するエッジ成分とみなして、スキャンライン上の輝度値をそのまま出力するようにする。
【0025】
ブロック歪みは、本来は存在しないはずであるにも拘わらず残留しているノイズであるので、原画像に存在するエッジ成分に比べて差分絶対値|Δ|は小さいことが多い。したがって、差分絶対値|Δ|がしきい値Thより小さいときにのみブロック歪み除去処理を行い、差分絶対値|Δ|がしきい値Th以上のときに処理除外としても、ほとんどのブロック歪みは除去することができる。
【0026】
むしろ、差分絶対値|Δ|が大きいときにも処理対象とすると、輝度値のランダム化によって生じるノイズが大きくなってしまうので、それ自体が画質劣化につながる恐れがある。したがって、全てのブロック境界に対して一律に処理を施すことも可能であるが、本実施形態のようにしきい値判定を行うことで、ほとんどのブロック歪みを除去することができるとともに、ブロック歪み除去処理を行うことによって却って画質が劣化してしまう不都合を防止することができるようになる。
【0027】
ステップS2においてしきい値判定部2により、差分絶対値|Δ|がしきい値Thより小さくブロック歪みが存在すると判定された場合は、ステップS3において、乱数発生部4で発生された例えば2ビットの疑似乱数に従ってパターン選択部3が、1つのスキャンライン上にあるブロック境界周囲の複数画素の信号値(本実施形態では、画素位置n−1,n,n+1,n+2の4つの画素値)に対して加算する加算値のパターンを、以下に示す4つのパターンの中から1つランダムに選択する。
【0028】
パターン Xn-1 Xn Xn+1 Xn+2
1) +Δ 0 −Δ 0
2) 0 +Δ 0 −Δ
3) 0 +Δ −Δ 0
4) +Δ 0 0 −Δ
【0029】
そして、ステップS4で加算器5により、パターン選択部3で選択されたパターンの加算値をブロック境界周辺の4つの画素値Xn-1 ,Xn ,Xn+1 ,Xn+2 に対して加算し、その加算結果を出力する。例えば、パターン1)が選択された場合は、画素値Xn-1 には+Δが、画素値Xn+1 には−Δがそれぞれ加算されて出力され、画素値Xn ,Xn+2 はそのままの値が出力される。
【0030】
1つのスキャンラインに対して上述のようなパターン選択および加算処理が終わったら、次のスキャンラインに対して同様の処理を行う。このような処理を各スキャンライン(図2(a)の例では4本)に対して行うと、図2(b)に示すように、各スキャンラインでランダムにパターンが選択されることによってブロック境界における信号差分値の直線的なエッジが消滅し、ブロック歪みが除去される。
【0031】
この実施形態では、同一ブロック境界上で隣接する2本のスキャンラインに対して同じパターンを連続して選択する確率は1/4である。このように本実施形態のブロック歪み除去フィルタでは、連続して同じパターンを選択する確率が低いので、ブロック境界における信号差分値の規則性を乱すことによりブロック歪みが効果的に除去される。なお、同じパターンを連続して選択する可能性もあるが、その確率は低いため視覚的には問題ない。
【0032】
本実施形態では、差分値Δがしきい値Thより小さい場合にのみ上述のようなブロック歪み除去処理を行い、しかも、その処理の対象はブロックの境界の両側2画素の狭い範囲内に限られているため、原画像の高域成分をあまり損なわずにブロック歪みの除去を行うことが可能である。なお、図2(b)に示すような輝度信号値を持つ画像では、ブロックの境界付近において値的には乱れているが、差分値Δが小さいので視覚的には何ら問題ないものとなっている。なお、処理の対象は、ブロックの境界の両側2画素に限らず3画素以上でも良い。3画素以上の方が同じパターンを連続して選択しない確率が高まり、ブロック歪み除去性が高まる。
【0033】
さらに、本実施形態では、画素ブロックの境界に沿ったエッジの直線性を乱すことによってブロック歪みを除去しているので、差分値Δが非常に小さい場合(特に、Δ=1の場合)においても効果的にブロック歪みを除去することができる。
【0034】
なお、本実施形態の処理で除去されるブロック歪みは、図2(a)(b)に示すようにスキャンラインと直交する方向のものである。したがって、例えば矩形ブロックの場合には、水平方向のスキャンラインに対する処理と、垂直方向のスキャンラインに対する処理とをカスケードで行うことにより、水平方向および垂直方向の双方のブロック歪みに対して対応することができる。
【0035】
ここで、画像信号の水平および垂直方向におけるブロック歪み除去について、図4を用いて説明する。図4は、図1の実施形態を適応した例である。
図4において、6は外部から入力した画像信号を記憶する画像メモリである。7は該画像メモリ6からの画像信号を水平および垂直方向に走査して画像の輝度信号を出力する走査回路である。8は該走査回路7で水平および垂直方向のどちらの方向を走査するかを指示するコントロール回路である。9はブロック歪み除去フィルタであり、例えば図1に示した回路で構成される。
【0036】
次に、動作について説明する。
画像メモリ6に記憶された画像信号は、走査回路7に供給される。コントロール回路8は、走査回路7に対し入力する画像信号の走査方向を水平方向に切り替えるように指示する。これにより、走査回路7は、入力する画像信号を水平方向に走査し、水平方向の画像の輝度信号をブロック歪み除去フィルタ9に出力する。ブロック歪み除去フィルタ9は、入力する輝度信号を加工処理して画像メモリ6にフィードバックする。
【0037】
水平方向の走査が終わると、次に垂直方向の走査をするべく、コントロール回路8は、走査回路7に対し入力する画像信号の走査方向を垂直方向に切り替えるように指示する。そして、走査回路7は、水平方向の走査と同様に入力する画像信号を垂直方向に走査し、垂直方向の画像の輝度信号をブロック歪み除去フィルタ9に出力する。ブロック歪み除去フィルタ9は、入力する輝度信号を加工処理して画像メモリ6にフィードバックする。
【0038】
なお、以上の例では先に水平方向のブロック歪み除去を行い、次に垂直方向のブロック歪み除去を行うようにしたが、この順番は逆でも構わない。
【0039】
以上に述べた本実施形態のブロック歪み除去フィルタを、静止画像符号化または予測を使用しない動画像符号化に適用した場合、および動画像予測符号化に適用した場合の応用例について、図5〜図7を参照して説明する。
図5は、静止画像符号化または予測を使用しない動画像符号化に対応した装置の構成例を示し、図6および図7は、動画像予測符号化に対応した装置の構成例を示す。
【0040】
静止画像符号化または予測を使用しない動画像符号化の場合は、図5に示すように、復号化装置において本実施形態のブロック歪み除去フィルタを復号化器10の後段にポストフィルタ11として適用する。図示しない符号化装置により符号化された画像データ(一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号)を復号化器10で復号化してポストフィルタ11(ブロック歪み除去フィルタ)に与え、画像に生じるブロック歪みを除去する。ここで、符号化が矩形ブロックを単位として行われる場合、本実施形態のブロック歪み除去フィルタは、水平方向のスキャンラインに対する処理と、垂直方向のスキャンラインに対する処理とをカスケードで行うこととなる。
【0041】
また、動画像予測符号化の場合は、図示しない符号化器の後段に図5に示した復号化器10、ポストフィルタ11を設けても良いが、図6に示すように、本実施形態のブロック歪み除去フィルタをローカル復号化器14の出力に対するループフィルタ15として使用することもできる。この場合には、符号化器13により符号化された予測誤差である画像データ(一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号)がローカル復号化器14で復号化され、その復号画像データが、ループフィルタ15(ブロック歪み除去フィルタ)によりブロック歪みが除去された上で予測器16に供給される。予測器16により生成された予測信号が差分器12に与えられる。差分器12は、入力画像信号と予測信号とを比較し、その差分(予測誤差)信号を符号化器13に与える。
【0042】
図6に示す符号化装置に対応する復号化装置は、図7のように構成される。図6の符号化器13により符号化された予測誤差である画像データ(一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号)が図7に示す復号化器17で復号化される。復号化された画像データと予測器20からの予測信号とが加算器18にて加算されて本実施形態のブロック歪み除去フィルタ19に入力され、ここでブロック歪みが除去された上で予測器20にフィードバックされる。
【0043】
図6および図7に示すように、本実施形態のブロック歪み除去フィルタを符号化装置側と復号化装置側との両方に適用することにより、図5のように復号化装置側で単純にポストフィルタとして適用した場合に比べて、より強力なブロック歪み除去効果を得ることができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、原画像の高域成分を損なうことなく、ブロックの境界における画素値の差分が小さなブロック歪みを効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブロック歪み除去フィルタの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの動作を説明するための図である。
【図3】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本実施形態のブロック歪み除去フィルタを画像信号処理に適応した例を示す図である。
【図5】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの応用例を示す図である。
【図6】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの応用例を示す図である。
【図7】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの応用例を示す図である。
【図8】従来のブロック歪み除去フィルタの動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ブロック境界差分検出部
2 しきい値判定部
3 パターン選択部
4 乱数発生部
5 加算器
6 画像メモリ
7 走査回路
8 コントロール回路
9 ブロック歪み除去フィルタ
10 復号化器
11 ポストフィルタ(ブロック歪み除去フィルタ)
12 差分器
13 符号化器
14 ローカル復号化器
15 ループフィルタ(ブロック歪み除去フィルタ)
16 予測器
17 復号化器
18 加算器
19 ブロック歪み除去フィルタ
20 予測器
Claims (12)
- 一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号が与えられて、上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出する検出手段と、
上記差と基準値とを比較する比較手段と、
乱数を発生する発生手段と、
上記乱数をもとに複数の画素値パターンの1つを選択する選択手段と、
上記差が上記基準値より小さいときに、上記ブロック境界周辺の画素信号レベルに、上記選択手段により選択された画素値パターンに示されている画素値を加えて、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱す加算手段とを備え、
上記複数の画素値パターンは、互いに異なる画素値パターンであり、且つ上記複数の画素値パターンの夫々は、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱すための複数の画素値を有することを特徴とするブロック歪み除去フィルタ。 - 上記比較手段は、上記差の絶対値と上記基準値とを比較することを特徴とする請求項1に記載のブロック歪み除去フィルタ。
- 上記乱数は、2ビットの疑似乱数であることを特徴とする請求項1又は2に記載のブロック歪み除去フィルタ。
- 符号化された一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号を復号化する復号化手段と、
上記復号化された画素信号が与えられて、上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出する検出手段と、
上記差と基準値とを比較する比較手段と、
乱数を発生する発生手段と、
上記乱数をもとに複数の画素値パターンの1つを選択する選択手段と、
上記差が上記基準値より小さいときに、上記ブロック境界周辺の画素信号レベルに、上記選択手段により選択された画素値パターンに示されている画素値を加えて、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱す加算手段とを備え、
上記複数の画素値パターンは、互いに異なる画素値パターンであり、且つ上記複数の画素値パターンの夫々は、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱すための複数の画素値を有することを特徴とする画像処理装置。 - 一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号の予測誤差信号を符号化する符号化手段と、
上記符号化された画素信号を復号化する復号化手段と、
上記復号化された画素信号が与えられて、上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出する検出手段と、
上記差と基準値とを比較する比較手段と、
乱数を発生する発生手段と、
上記乱数をもとに複数の画素値パターンの1つを選択する選択手段と、
上記差が上記基準値より小さいときに、上記ブロック境界周辺の画素信号レベルに、上記選択手段により選択された画素値パターンに示されている画素値を加えて、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱す加算手段と、
上記加算手段の出力信号から予測信号を発生する予測手段と、
上記一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号と上記予測信号との差分をとり、上記予測誤差信号を生成する差分手段とを備え、
上記複数の画素値パターンは、互いに異なる画素値パターンであり、且つ上記複数の画素値パターンの夫々は、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱すための複数の画素値を有することを特徴とする画像処理装置。 - 一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号を供給する供給ステップと、
上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出する検出ステップと、
上記差と基準値とを比較する比較ステップと、
乱数を発生する発生ステップと、
上記乱数をもとに複数の画素値パターンの1つを選択する選択ステップと、
上記差が上記基準値より小さいときに、上記ブロック境界周辺の画素信号レベルに、上記選択ステップにより選択された画素値パターンに示されている画素値を加えて、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱す加算ステップとを含み、
上記複数の画素値パターンは、互いに異なる画素値パターンであり、且つ上記複数の画素値パターンの夫々は、上記ブロック境界に沿ったエッジの直線性を乱すための複数の画素値を有することを特徴とする画像信号のフィルタリング方法。 - 上記比較ステップは、上記差の絶対値と上記基準値とを比較するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の画像信号のフィルタリング方法。
- 上記乱数は、2ビットの疑似乱数であることを特徴とする請求項6又は7に記載の画像信号のフィルタリング方法。
- 上記供給ステップは、上記一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号をスキャンライン毎に供給するステップを含むことを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載の画像信号のフィルタリング方法。
- 上記スキャンラインは、上記一画像に対して水平方向のスキャンラインであることを特徴とする請求項9に記載の画像信号のフィルタリング方法。
- 上記スキャンラインは、上記一画像に対して垂直方向のスキャンラインであることを特徴とする請求項9に記載の画像信号のフィルタリング方法。
- 上記供給ステップは、上記一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号を上記一画像の水平方向のスキャンライン毎および上記一画像の垂直方向のスキャンライン毎に各々供給し、
上記検出ステップは、上記水平、垂直の各々の方向において上記複数の画素ブロックのブロック境界周辺の少なくとも2個の画素信号レベルの差を検出することを特徴とする請求項6〜11の何れか1項に記載の画像信号のフィルタリング方法。
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