JPH11168723A - ブロック歪み除去フィルタ、画像処理装置、画像信号のフィルタリング方法および記憶媒体 - Google Patents

ブロック歪み除去フィルタ、画像処理装置、画像信号のフィルタリング方法および記憶媒体

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JPH11168723A
JPH11168723A JP27221498A JP27221498A JPH11168723A JP H11168723 A JPH11168723 A JP H11168723A JP 27221498 A JP27221498 A JP 27221498A JP 27221498 A JP27221498 A JP 27221498A JP H11168723 A JPH11168723 A JP H11168723A
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JP27221498A
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English (en)
Inventor
Kinya Oosa
欣也 大佐
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
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  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブロック歪みがブロック境界以外の位置に発
生した場合でも当該ブロック歪みを確実に除去できるよ
うにする。 【解決手段】 一画像を形成する複数の画素ブロックに
含まれる画素信号が与えられると、差分検出部1によ
り、ブロック境界およびその周辺を含む複数位置におい
て画素信号レベルの差分を複数検出し、差分比較部21
によって最大となる差分絶対値を得る。そして、しきい
値判定部2でこの最大差分絶対値と基準値とを比較して
ブロック歪みが存在するか否かを判定し、存在すると判
定された場合に、最大差分絶対値が検出された位置周辺
の画素信号にブロック歪み除去処理を行うことにより、
ブロック境界以外の位置にブロック歪みが発生すること
によって信号レベルの差分がブロック境界以外の位置に
存在する場合でも、その位置を検出してブロック歪み除
去処理を行うことができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブロック歪み除去フ
ィルタ、画像処理装置、画像信号のフィルタリング方法
および記憶媒体に関する。特に本発明は、例えば、画像
の圧縮符号化または復号化処理の際に発生するブロック
歪みを除去するためのブロック歪み除去フィルタおよび
これを用いた画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像圧縮符号化技術を用いて画像を高能
率圧縮した場合、様々な圧縮符号化技術に特有の画質劣
化が生じることが多い。例えば、DCT(離散コサイン
変換)等を用いてブロック単位で画像圧縮を行う符号化
方式の場合、ブロックの境界が不連続となるブロック歪
みが生じることがある。
【0003】ブロック歪みは、ブロック単位で処理を行
う圧縮符号化技術において視覚的に最も目立つ画質劣化
であり、画質を向上させるためにはこれを低減または除
去する必要がある。そのために従来、ブロック境界にお
いてフィルタ処理を施すことによってブロック歪みを除
去するためのブロック歪み除去フィルタが用いられてき
た。
【0004】図9は、低域通過フィルタを用いた従来の
ブロック歪み除去処理を説明するための図であり、図9
(a)はフィルタ処理前の復号画像の輝度値を示し、図
9(b)はフィルタ処理後の輝度値を示す。なお、これ
らの図では、画像中の点線で示すブロック境界に直交し
た4本のスキャンラインが代表として示されている。そ
れぞれのラインの縦方向は、黒丸で示した各ライン上に
並べられた画素の輝度レベルを表している。
【0005】図9(a)に示すように、点線で示すブロ
ック境界に直交する各ラインにおいて輝度レベルに差分
Δが一律に生じており(Δの値は各ライン毎に多少異な
る場合もあるが、ほとんど同じ値である)、ブロック境
界が不連続となるブロック歪みが生じている。このよう
なブロック歪みがあると、復号画像がその場所において
モザイク的に見えてしまい、視覚的にかなり見づらいも
のとなってしまう。
【0006】そこで従来は、図9(b)に示すように、
ブロック境界における輝度レベルの差分Δを低域通過フ
ィルタによって鈍らせ、輝度値の直線的なエッジをなく
すことによってブロック歪みを低減するようにしてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ブロック歪
みは、例えば動画像の符号化において動き補償を行った
場合には、ブロック境界以外の位置に発生することもあ
る。しかしながら、従来のブロック歪み除去フィルタで
は、ブロック境界位置でのブロック歪みしか除去するこ
とができず、ブロック歪みを完全に除去することができ
ないという問題があった。
【0008】本発明はこのような問題を解決するために
成されたものであり、ブロック歪みが画像信号のブロッ
ク境界以外の位置に発生した場合でも当該ブロック歪み
を確実に除去することができるブロック歪み除去フィル
タ、ブロック歪み除去フィルタを用いた画像処理装置、
画像信号のフィルタリング方法およびそのためのソフト
ウェアを記憶した記憶媒体を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のブロック歪み除
去フィルタは、一画像を形成する複数の画素ブロックに
含まれる画素信号が与えられて、少なくとも2個の画素
信号レベルの差分を上記複数の画素ブロックのブロック
境界およびその周辺において複数検出する差分検出手段
と、上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最大差
分絶対値を得る比較手段と、上記最大差分絶対値と基準
値とを比較して、上記画素ブロックの上記最大差分絶対
値が検出された位置周辺の画素信号にブロック歪みが存
在するか否かを判定する判定手段と、上記ブロック歪み
が存在すると判定された場合に、上記最大差分絶対値が
検出された位置周辺の画素信号にブロック歪み除去処理
を行う処理手段とを備える。
【0010】本発明の他の特徴とするところでは、上記
判定手段は、上記最大差分絶対値が上記基準値より小さ
いときに上記ブロック歪みが存在すると判定する。ま
た、上記処理手段は、上記ブロック歪みが存在すると判
定された場合に、上記最大差分絶対値が検出された位置
周辺の画素信号レベルに所定値を加える。
【0011】本発明のその他の特徴とするところでは、
乱数を発生する発生手段と、上記乱数をもとに複数の所
定値パターンから上記所定値を含むパターンを選択する
選択手段とを備え、上記処理手段は、上記最大差分絶対
値が検出された位置周辺の画素信号レベルに上記選択さ
れたパターンを加える。ここで、上記乱数は、2ビット
の疑似乱数であっても良い。
【0012】本発明のその他の特徴とするところでは、
上記差分検出手段は、上記ブロック境界の位置における
少なくとも2個の画素信号レベルの差分と、上記ブロッ
ク境界の両側の複数位置における少なくとも2個の画素
信号レベルの差分とをそれぞれ検出する。
【0013】また、本発明の画像処理装置は、符号化さ
れた一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画
素信号を復号化する復号化手段と、上記復号化された画
素信号が与えられて、少なくとも2個の画素信号レベル
の差分を上記複数の画素ブロックのブロック境界および
その周辺において複数検出する差分検出手段と、上記検
出した複数の差分の絶対値を比較して最大差分絶対値を
得る比較手段と、上記最大差分絶対値と基準値とを比較
して、上記画素ブロックの上記最大差分絶対値が検出さ
れた位置周辺の画素信号にブロック歪みが存在するか否
かを判定する判定手段と、上記ブロック歪みが存在する
と判定された場合に、上記最大差分絶対値が検出された
位置周辺の画素信号にブロック歪み除去処理を行う処理
手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】本発明の他の特徴とするところでは、一画
像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号の
予測誤差信号を符号化する符号化手段と、上記符号化さ
れた予測誤差信号を復号化する復号化手段と、上記復号
化された予測誤差信号が与えられて、少なくとも2個の
画素信号レベルの差分を上記複数の画素ブロックのブロ
ック境界およびその周辺において複数検出する差分検出
手段と、上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最
大差分絶対値を得る比較手段と、上記最大差分絶対値と
基準値とを比較して、上記画素ブロックの上記最大差分
絶対値が検出された位置周辺の画素信号にブロック歪み
が存在するか否かを判定する判定手段と、上記ブロック
歪みが存在すると判定された場合に、上記最大差分絶対
値が検出された位置周辺の画素信号にブロック歪み除去
処理を行う処理手段と、上記処理手段の出力信号から予
測信号を発生する予測手段と、上記一画像を形成する複
数の画素ブロックに含まれる画素信号と上記予測信号と
の差をとり、上記予測誤差信号を生成する予測誤差生成
手段とを備える。
【0015】本発明のその他の特徴とするところでは、
符号化された一画像を形成する複数の画素ブロックに含
まれる画素信号を復号化する復号化手段と、上記復号化
された画素信号と予測信号とを加算する加算手段と、上
記加算手段の出力信号が与えられて、少なくとも2個の
画素信号レベルの差分を上記複数の画素ブロックのブロ
ック境界およびその周辺において複数検出する差分検出
手段と、上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最
大差分絶対値を得る比較手段と、上記最大差分絶対値と
基準値とを比較して、上記画素ブロックの上記最大差分
絶対値が検出された位置周辺の画素信号にブロック歪み
が存在するか否かを判定する判定手段と、上記ブロック
歪みが存在すると判定された場合に、上記最大差分絶対
値が検出された位置周辺の画素信号にブロック歪み除去
処理を行う処理手段と、上記処理手段の出力信号から上
記予測信号を生成する予測手段とを備える。
【0016】また、本発明による画像信号のフィルタリ
ング方法は、一画像を形成する複数の画素ブロックに含
まれる画素信号を供給し、少なくとも2個の画素信号レ
ベルの差分を上記複数の画素ブロックのブロック境界お
よびその周辺において複数検出し、上記検出した複数の
差分の絶対値を比較して最大差分絶対値を得て、上記最
大差分絶対値と基準値とを比較して、上記画素ブロック
の上記最大差分絶対値が検出された位置周辺の画素信号
にブロック歪みが存在するか否かを判定し、上記ブロッ
ク歪みが存在すると判定された場合に、上記最大差分絶
対値が検出された位置周辺の画素信号にブロック歪み除
去処理を行うステップを含むことを特徴とする。
【0017】本発明の他の特徴とするところでは、上記
差分検出ステップは、上記ブロック境界の位置における
少なくとも2個の画素信号レベルの差分と、上記ブロッ
ク境界の両側の複数位置における少なくとも2個の画素
信号レベルの差分とをそれぞれ検出する。
【0018】本発明のその他の特徴とするところでは、
上記供給ステップは、上記一画像を形成する複数の画素
ブロックに含まれる画素信号をスキャンライン毎に供給
するステップを含む。ここで、上記スキャンラインは、
上記一画像に対して水平方向のスキャンラインであって
も良いし、上記一画像に対して垂直方向のスキャンライ
ンであっても良い。また、上記供給ステップは、上記一
画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号
を上記一画像の水平方向のスキャンライン毎および上記
一画像の垂直方向のスキャンライン毎に各々供給し、上
記差分検出ステップは、上記水平、垂直の各々の方向に
おいて、上記少なくとも2個の画素信号レベルの差分を
上記複数の画素ブロックのブロック境界およびその周辺
において複数検出するようにしても良い。
【0019】また、本発明の記憶媒体は、コンピュータ
によって画像信号をフィルタリングするプログラムを記
憶したコンピュータにより読み出し可能な記憶媒体であ
って、画素ブロックに含まれる画素信号を供給するプロ
グラムコードと、少なくとも2個の画素信号レベルの差
分を上記画素ブロックのブロック境界およびその周辺に
おいて複数検出するプログラムコードと、上記検出した
複数の差分の絶対値を比較して最大差分絶対値を得るプ
ログラムコードと、上記最大差分絶対値と基準値とを比
較して、上記画素ブロックの上記最大差分絶対値が検出
された位置周辺の画素信号にブロック歪みが存在するか
否かを判定するプログラムコードと、上記ブロック歪み
が存在すると判定された場合に、上記最大差分絶対値が
検出された位置周辺の画素信号にブロック歪み除去処理
を行うプログラムコードとを含むことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のブロック歪み除
去フィルタの一実施形態を示す図である。図1に示すよ
うに、本実施形態のブロック歪み除去フィルタは、差分
検出部1と、差分比較部21と、しきい値判定部2と、
パターン選択部3と、乱数発生部4と、加算器5とを有
して構成される。
【0021】差分検出部1は、複数のブロックに分割さ
れた画像(例えば、DCTや動き補償等を用いてブロッ
ク単位で符号化された画像を復号化した復号画像)中に
おいて、所定の隣接する画素位置における2つの信号値
(例えば輝度信号値)の差分を複数検出する。例えば、
ブロック境界における画素値間の差分とその周辺の複数
位置における画素値間の差分とを含めて、複数の差分値
を検出する。
【0022】ブロック境界に直交してラスタスキャンを
行ったとき、スキャンライン上の画素位置nとn+1と
の間にブロック境界があり、画素位置nにおける画素値
をX n で表すとすると、本実施形態で検出する複数の差
分値Δは、例えば Δ1 =Xn −Xn-1 …… Δ2 =Xn+1 −Xn …… Δ3 =Xn+2 −Xn+1 … の3つである。つまり、本実施形態では一例として、ブ
ロック境界とその両側における3つの差分値を検出す
る。
【0023】差分比較部21は、差分検出部1により検
出された複数の差分の絶対値を比較し、その中で最大の
差分絶対値をしきい値判定部2に出力する。しきい値判
定部2は、差分絶対値が最大となる位置にブロック歪み
が存在する可能性があると見なして、差分比較部21よ
り出力された最大差分絶対値と所定のしきい値とを比較
することにより、該当する位置にブロック歪みが実際に
存在するか否か、つまり、該当する位置においてブロッ
ク歪み除去処理を行うか否かを判定する。
【0024】パターン選択部3は、ブロック境界に直交
するスキャンライン上においてブロック歪みが存在する
と見なされた位置の周囲複数画素の信号値に対して加算
する加算値のパターンを、複数のパターンからランダム
に選択する。乱数発生部4は、例えば2ビットの疑似乱
数を発生する。発生した乱数によりパターン選択部3は
複数のパターンからランダムにパターンを選択する。
【0025】また、加算器5は、しきい値判定部2でブ
ロック歪み除去処理を行うと判定したときに、該当する
位置(最大差分絶対値が検出されてブロック歪みが存在
すると見なされた位置)の周囲複数画素の信号値のそれ
ぞれに対して、パターン選択部3で選択された加算値を
加算する。
【0026】以下、図1に示すブロック歪み除去フィル
タの動作を、図2〜図4を参照しながら説明する。上述
のように、ブロック歪みは、例えば動画像の符号化にお
いて動き補償を行った場合には、ブロック境界以外の位
置に発生することもある。図2(a)はブロック境界の
位置(画素位置nとn+1との間)にブロック歪みが存
在する場合を示し、図2(b)はブロック境界−1の位
置(画素位置n−1とnとの間)にブロック歪みが存在
する場合を示し、図2(c)はブロック境界+1の位置
(画素位置n+1とn+2との間)にブロック歪みが存
在する場合を示している。
【0027】図2(a)の場合、差分検出部1にて検出
される〜の3つの差分値Δ1 〜Δ3 のうち、絶対値
が最大となるのはの差分値Δ2 である。また、図2
(b)の場合、差分検出部1にて検出される3つの差分
値Δ1 〜Δ3 のうち、絶対値が最大となるのはの差分
値Δ1 である。また、図2(c)の場合、差分検出部1
にて検出される3つの差分値Δ1 〜Δ3 のうち、絶対値
が最大となるのはの差分値Δ3 である。このように、
最大差分絶対値が得られる位置は、ブロック歪みが存在
する位置に応じて変わる。
【0028】本実施形態では、図3のステップS1にお
いて、一画像を形成する複数の画素ブロックのブロック
境界およびその周辺において2つの輝度信号レベルの差
分値Δ1 〜Δ3 をそれぞれ求め、次のステップS2にお
いて、それらの中から絶対値が最大となる差分を求める
ことにより、その最大の差分絶対値が得られた位置にブ
ロック歪みが存在する可能性があると判断することがで
きる。
【0029】そして、上記最大差分絶対値が得られた位
置を仮にブロック境界と見なして、ステップS3以降に
述べるブロック歪み除去処理を行う。なお、以下では、
図4(a)に示すように、ブロック境界位置でブロック
歪みと思われる最大差分絶対値が得られた場合のブロッ
ク歪み除去処理について説明する。この場合、ブロック
境界における両画素n,n+1の輝度信号の差分絶対値
|Δ|は、 |Δ|=|Xn+1 −Xn | である。
【0030】ステップS3では、この差分絶対値|Δ|
と所定のしきい値Thとの大小をしきい値判定部2で比
較する。そして、差分絶対値|Δ|がしきい値Thより
小さいときは、ここにブロック歪みが実際に存在すると
見なしてステップS4以降の処理を行う。一方、差分絶
対値|Δ|がしきい値Th以上のときは、その画素値の
差は原画像に存在するエッジ成分と見なして、スキャン
ライン上の輝度値をそのまま出力するようにする。そし
て、処理を終了する。
【0031】ブロック歪みは、本来は存在しないはずで
あるにも拘わらず残留しているノイズであるので、原画
像に存在するエッジ成分に比べて差分絶対値|Δ|は小
さいことが多い。したがって、差分絶対値|Δ|がしき
い値Thより小さいときにのみブロック歪み除去処理を
行い、差分絶対値|Δ|がしきい値Th以上のときに処
理除外としても、ほとんどのブロック歪みは除去するこ
とができる。
【0032】むしろ、差分絶対値|Δ|が大きいときに
も処理対象とすると、輝度値のランダム化によって生じ
るノイズが大きくなってしまうので、それ自体が画質劣
化につながる恐れがある。したがって、しきい値判定を
することなく一律に除去処理を施すことも可能である
が、本実施形態のようにしきい値判定を行うことで、ほ
とんどのブロック歪みを除去することができるととも
に、ブロック歪み除去処理を行うことによって却って画
質が劣化してしまう不都合を防止することができるよう
になる。
【0033】ステップS3においてしきい値判定部2に
より、差分絶対値|Δ|がしきい値Thより小さくブロ
ック歪みが存在すると判定された場合は、ステップS4
において、乱数発生部4で発生された例えば2ビットの
疑似乱数に従ってパターン選択部3が、1つのスキャン
ライン上にあるブロック境界周囲の複数画素の信号値
(今の場合は、画素位置n−1,n,n+1,n+2の
4つの画素値)に対して加算する加算値のパターンを、
以下に示す4つのパターンの中から1つランダムに選択
する。
【0034】 パターン Xn-1 n n+1 n+2 1) +Δ 0 −Δ 0 2) 0 +Δ 0 −Δ 3) 0 +Δ −Δ 0 4) +Δ 0 0 −Δ
【0035】そして、ステップS5で加算器5により、
パターン選択部3で選択されたパターンの加算値をブロ
ック境界周辺の4つの画素値Xn-1 ,Xn ,Xn+1 ,X
n+2に対して加算し、その加算結果を出力する。例え
ば、パターン1)が選択された場合は、画素値Xn-1
は+Δが、画素値Xn+1 には−Δがそれぞれ加算されて
出力され、画素値Xn ,Xn+2 はそのままの値が出力さ
れる。
【0036】なお、図2(b)に示したように、ブロッ
ク境界−1の位置でブロック歪みと思われる最大差分絶
対値が得られた場合には、上述のようなパターンが加算
される4つの画素値は、Xn-2 ,Xn-1 ,Xn ,Xn+1
である。また、図2(c)に示したように、ブロック境
界+1の位置でブロック歪みと思われる最大差分絶対値
が得られた場合には、上述のようなパターンが加算され
る4つの画素値は、X n ,Xn+1 ,Xn+2 ,Xn+3 であ
る。
【0037】1つのスキャンラインに対して上述のよう
なパターン選択および加算処理が終わったら、次のスキ
ャンラインに対して同様の処理を行う。このような処理
を各スキャンライン(図4(a)の例では4本)に対し
て行うと、図4(b)に示すように、各スキャンライン
でランダムにパターンが選択されることによってブロッ
ク境界における信号差分値の直線的なエッジが消滅し、
ブロック歪みが除去される。
【0038】この実施形態では、同一のブロック境界
(図3のステップS2で見なした仮のものを含む)上で
隣接する2本のスキャンラインに対して同じパターンを
連続して選択する確率は1/4である。このように本実
施形態のブロック歪み除去フィルタでは、連続して同じ
パターンを選択する確率が低いので、ブロック境界にお
ける信号差分値の規則性を乱すことによりブロック歪み
が効果的に除去される。なお、同じパターンを連続して
選択する可能性もあるが、その確率は低いため視覚的に
は問題ない。
【0039】本実施形態では、差分絶対値|Δ|がしき
い値Thより小さい場合にのみ上述のようなブロック歪
み除去処理を行い、しかも、その処理の対象はブロック
境界の両側2画素の狭い範囲内に限られているため、原
画像の高域成分をあまり損なわずにブロック歪みの除去
を行うことが可能である。なお、図4(b)に示すよう
な輝度信号値を持つ画像では、ブロックの境界付近にお
いて値的には乱れているが、差分値Δが小さいので視覚
的には何ら問題ないものとなっている。
【0040】さらに、本実施形態では、画素ブロックの
境界に沿ったエッジの直線性を乱すことによってブロッ
ク歪みを除去しているので、差分絶対値|Δ|が非常に
小さい場合(特に、|Δ|=1の場合)においても効果
的にブロック歪みを除去することができる。
【0041】すなわち、ブロック歪みの除去処理を低域
通過フィルタを用いる方法で行っても良いが、低域通過
フィルタを用いて行うと、ブロック歪み以外の元々の画
像の高域成分も除去されてしまい、画像がぼやけたもの
になってしまう。また、差分絶対値|Δ|が小さい場合
は、その差分で示される直線的なエッジを鈍らせる効果
は小さくなり(特に、輝度256階調の画像において差
分値が“1”しかない場合、その差分には中間値が存在
しないので低域通過フィルタの効果は全く期待できな
い)、ブロック歪みを効果的に除去できない。
【0042】これに対して、本実施形態のように画素ブ
ロックの境界に沿ったエッジの直線性を乱すことによっ
てブロック歪みを除去するようにすることにより、原画
像の高域成分を損なうことなくブロック歪みを除去する
ことができ、しかも、信号の差分値が小さいブロック歪
みでも十分に除去することができるようになる。
【0043】なお、以上の実施形態において、差分検出
部1で検出する差分値は、ブロック境界の位置とその両
側の位置とを含めて3つであるが、本発明はこの数に限
定されるものではなく、例えば、ブロック境界の両側の
位置で検出する数を増やして5つ、7つ、……としても
良い。このようにすれば、ブロック歪みが存在するかど
うかの検出範囲を広げることができ、ブロック歪みの除
去を更に確実なものにすることができる。
【0044】また、ブロック歪みが存在すると見なした
場合のブロック歪み除去処理の対象は、ブロック歪みが
存在する位置の境界の両側2画素に限らず3画素以上で
も良い。3画素以上の方が同じパターンを連続して選択
しない確率が高まり、ブロック歪み除去性が高まる。
【0045】また、本実施形態では、ブロック歪み除去
処理の例として画素ブロックの境界に沿ったエッジの直
線性を乱す方法を採っているが、これに限定されない。
すなわち、本発明の主旨は、ブロック境界の周辺におい
て複数の差分値を求め、その中から絶対値が最大となる
差分を知ることによってブロック歪みの存在位置を判断
することにある。したがって、この判断の後で行うブロ
ック歪み除去処理の内容としては、上述した低域通過フ
ィルタを用いて行う方法あるいはその他の方法を用いる
ことも可能である。
【0046】また、本実施形態の処理で除去されるブロ
ック歪みは、図4に示したようにスキャンラインと直交
する方向のものである。したがって、例えば矩形ブロッ
クの場合には、水平方向のスキャンラインに対する処理
と、垂直方向のスキャンラインに対する処理とをカスケ
ードで行うことにより、水平方向および垂直方向の双方
のブロック歪みに対して対応することができる。
【0047】ここで、画像信号の水平および垂直方向に
おけるブロック歪み除去について、図5を用いて説明す
る。図5において、6は外部から入力した画像信号を記
憶する画像メモリである。7は該画像メモリ6からの画
像信号を水平および垂直方向に走査して画像の輝度信号
を出力する走査回路である。8は該走査回路7で水平お
よび垂直方向のどちらの方向を走査するかを指示するコ
ントロール回路である。9はブロック歪み除去フィルタ
であり、例えば図1に示した回路で構成される。
【0048】次に、動作について説明する。画像メモリ
6に記憶された画像信号は、走査回路7に供給される。
コントロール回路8は、走査回路7に対して入力する画
像信号の走査方向を水平方向に切り替えるように指示す
る。これにより、走査回路7は、入力する画像信号を水
平方向に走査し、水平方向の画像の輝度信号をブロック
歪み除去フィルタ9に出力する。ブロック歪み除去フィ
ルタ9は、入力する輝度信号を加工処理して画像メモリ
6にフィードバックする。
【0049】水平方向の走査が終わると、次に垂直方向
の走査をするべく、コントロール回路8は、走査回路7
に対し入力する画像信号の走査方向を垂直方向に切り替
えるように指示する。そして、走査回路7は、水平方向
の走査と同様に入力する画像信号を垂直方向に走査し、
垂直方向の画像の輝度信号をブロック歪み除去フィルタ
9に出力する。ブロック歪み除去フィルタ9は、入力す
る輝度信号を加工処理して画像メモリ6にフィードバッ
クする。
【0050】なお、以上の例では先に水平方向のブロッ
ク歪み除去を行い、次に垂直方向のブロック歪み除去を
行うようにしたが、この順番は逆でも構わない。
【0051】以上に述べた本実施形態のブロック歪み除
去フィルタを、静止画像符号化または予測を使用しない
動画像符号化に適用した場合、および動画像予測符号化
に適用した場合の応用例について、図6〜図8を参照し
て説明する。図6は、静止画像符号化または予測を使用
しない動画像符号化に対応した装置の構成例を示し、図
7および図8は、動画像予測符号化に対応した装置の構
成例を示す。
【0052】静止画像符号化または予測を使用しない動
画像符号化の場合は、図6に示すように、復号化装置に
おいて本実施形態のブロック歪み除去フィルタを復号化
器10の後段にポストフィルタ11として適用する。図
示しない符号化装置により符号化された画像データ(一
画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信
号)を復号化器10で復号化してポストフィルタ11
(ブロック歪み除去フィルタ)に与え、画像に生じるブ
ロック歪みを除去する。
【0053】ここで、符号化が矩形ブロックを単位とし
て行われる場合、本実施形態のブロック歪み除去フィル
タは、水平方向のスキャンラインに対する処理と、垂直
方向のスキャンラインに対する処理とをカスケードで行
うこととなる。
【0054】また、動画像予測符号化の場合は、図示し
ない符号化器の後段に図6に示した復号化器10、ポス
トフィルタ11を設けても良いが、図7に示すように、
本実施形態のブロック歪み除去フィルタをローカル復号
化器14の出力に対するループフィルタ15として使用
することもできる。
【0055】この場合には、符号化器13により符号化
された予測誤差である画像データ(一画像を形成する複
数の画素ブロックに含まれる画素信号)がローカル復号
化器14で復号化され、その復号画像データが、ループ
フィルタ15(ブロック歪み除去フィルタ)によりブロ
ック歪みが除去された上で予測器16に供給される。予
測器16により生成された予測信号が差分器12に与え
られる。差分器12は、入力画像信号と予測信号とを比
較し、その差分(予測誤差)信号を符号化器13に与え
る。
【0056】図7に示す符号化装置に対応する復号化装
置は、図8のように構成される。図7の符号化器13に
より符号化された予測誤差である画像データ(一画像を
形成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号)が図
8に示す復号化器17で復号化される。復号化された画
像データと予測器20からの予測信号とが加算器18に
て加算されて本実施形態のブロック歪み除去フィルタ1
9に入力され、ここでブロック歪みが除去された上で予
測器20にフィードバックされる。
【0057】図7および図8に示すように、本実施形態
のブロック歪み除去フィルタを符号化装置側と復号化装
置側との両方に適用することにより、図6のように復号
化装置側で単純にポストフィルタとして適用した場合に
比べて、より強力なブロック歪み除去効果を得ることが
できる。
【0058】なお、図1に示した実施形態をソフトウェ
アにより実現したものも本発明の範疇に入る。この場
合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が図1に
示した実施形態を実現することになり、そのプログラム
コード自体およびそのプログラムコードをコンピュータ
に供給するための手段、例えばそのプログラムコードを
格納した記憶媒体は、本発明を構成する。
【0059】例えば図5において、ブロック歪み除去フ
ィルタ9をコンピュータ(CPUまたはMPU)に置き
換え、記憶媒体30、再生装置31が当該コンピュータ
9に接続される。再生装置31により記憶媒体30に記
憶されているプログラムコードを読み出し、コンピュー
タ9を図1を参照して説明したように動作させる。
【0060】同様に、図6〜図8においても、ブロック
歪み除去フィルタ11,15,19をコンピュータに置
き換え、図5に示した記憶媒体30および再生装置31
を当該コンピュータに接続すれば、図1を参照して説明
したようにコンピュータを動作させることができる。
【0061】上記プログラムコードを記憶する記憶媒体
30としては、例えばフロッピーディスク、ハードディ
スク、光ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発
性メモリのメモリカード、ROM等を用いることができ
る。
【0062】
【発明の効果】上述したように、本発明のブロック歪み
除去フィルタでは、一画像を形成する複数の画素ブロッ
クのブロック境界およびその周辺を含む複数位置におい
て、少なくとも2個の画素信号レベルの差分を複数検出
し、その中から最大となる差分絶対値を得る。そして、
この最大差分絶対値を基準値と比較し、基準値より小さ
い場合は、検出された位置にブロック歪みが存在する可
能性有りと見なしてブロック歪み除去処理を行う。この
ような処理を行う本発明によれば、ブロック境界以外の
位置にブロック歪みが発生することによって信号レベル
の差分がブロック境界以外の位置に存在する場合でも、
その位置を検出してブロック歪み除去処理を行うことが
できるようになり、ブロック境界以外の位置に発生した
ブロック歪みも確実に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブロック歪み除去フィルタの一実施形
態を示すブロック図である。
【図2】本実施形態のブロック歪み除去フィルタにおけ
るブロック歪みの存在位置判断の動作を説明するための
図である。
【図3】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの動作
を説明するためのフローチャートである。
【図4】ブロック境界における差分絶対値が最大であっ
た場合における本実施形態のブロック歪み除去処理の動
作を説明するための図である。
【図5】本実施形態のブロック歪み除去フィルタを画像
信号処理に適応した例を示す図である。
【図6】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの応用
例を示す図である。
【図7】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの応用
例を示す図である。
【図8】本実施形態のブロック歪み除去フィルタの応用
例を示す図である。
【図9】従来のブロック歪み除去フィルタの動作を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 差分検出部 2 しきい値判定部 3 パターン選択部 4 乱数発生部 5 加算器 6 画像メモリ 7 走査回路 8 コントロール回路 9 ブロック歪み除去フィルタ 10 復号化器 11 ポストフィルタ(ブロック歪み除去フィルタ) 12 差分器 13 符号化器 14 ローカル復号化器 15 ループフィルタ(ブロック歪み除去フィルタ) 16 予測器 17 復号化器 18 加算器 19 ブロック歪み除去フィルタ 20 予測器 21 差分比較部 30 記憶媒体 31 再生装置

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一画像を形成する複数の画素ブロックに
    含まれる画素信号が与えられて、少なくとも2個の画素
    信号レベルの差分を上記複数の画素ブロックのブロック
    境界およびその周辺において複数検出する差分検出手段
    と、 上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最大差分絶
    対値を得る比較手段と、 上記最大差分絶対値と基準値とを比較して、上記画素ブ
    ロックの上記最大差分絶対値が検出された位置周辺の画
    素信号にブロック歪みが存在するか否かを判定する判定
    手段と、 上記ブロック歪みが存在すると判定された場合に、上記
    最大差分絶対値が検出された位置周辺の画素信号にブロ
    ック歪み除去処理を行う処理手段とを備えたことを特徴
    とするブロック歪み除去フィルタ。
  2. 【請求項2】 上記判定手段は、上記最大差分絶対値が
    上記基準値より小さいときに上記ブロック歪みが存在す
    ると判定することを特徴とする請求項1に記載のブロッ
    ク歪み除去フィルタ。
  3. 【請求項3】 上記処理手段は、上記ブロック歪みが存
    在すると判定された場合に、上記最大差分絶対値が検出
    された位置周辺の画素信号レベルに所定値を加えること
    を特徴とする請求項1に記載のブロック歪み除去フィル
    タ。
  4. 【請求項4】 乱数を発生する発生手段と、 上記乱数をもとに複数の所定値パターンから上記所定値
    を含むパターンを選択する選択手段とを備え、 上記処理手段は、上記最大差分絶対値が検出された位置
    周辺の画素信号レベルに上記選択されたパターンを加え
    ることを特徴とする請求項3に記載のブロック歪み除去
    フィルタ。
  5. 【請求項5】 上記乱数は、2ビットの疑似乱数である
    ことを特徴とする請求項4に記載のブロック歪み除去フ
    ィルタ。
  6. 【請求項6】 上記差分検出手段は、上記ブロック境界
    の位置における少なくとも2個の画素信号レベルの差分
    と、上記ブロック境界の両側の複数位置における少なく
    とも2個の画素信号レベルの差分とをそれぞれ検出する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のブ
    ロック歪み除去フィルタ。
  7. 【請求項7】 符号化された一画像を形成する複数の画
    素ブロックに含まれる画素信号を復号化する復号化手段
    と、 上記復号化された画素信号が与えられて、少なくとも2
    個の画素信号レベルの差分を上記複数の画素ブロックの
    ブロック境界およびその周辺において複数検出する差分
    検出手段と、 上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最大差分絶
    対値を得る比較手段と、 上記最大差分絶対値と基準値とを比較して、上記画素ブ
    ロックの上記最大差分絶対値が検出された位置周辺の画
    素信号にブロック歪みが存在するか否かを判定する判定
    手段と、 上記ブロック歪みが存在すると判定された場合に、上記
    最大差分絶対値が検出された位置周辺の画素信号にブロ
    ック歪み除去処理を行う処理手段とを備えたことを特徴
    とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 一画像を形成する複数の画素ブロックに
    含まれる画素信号の予測誤差信号を符号化する符号化手
    段と、 上記符号化された予測誤差信号を復号化する復号化手段
    と、 上記復号化された予測誤差信号が与えられて、少なくと
    も2個の画素信号レベルの差分を上記複数の画素ブロッ
    クのブロック境界およびその周辺において複数検出する
    差分検出手段と、 上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最大差分絶
    対値を得る比較手段と、 上記最大差分絶対値と基準値とを比較して、上記画素ブ
    ロックの上記最大差分絶対値が検出された位置周辺の画
    素信号にブロック歪みが存在するか否かを判定する判定
    手段と、 上記ブロック歪みが存在すると判定された場合に、上記
    最大差分絶対値が検出された位置周辺の画素信号にブロ
    ック歪み除去処理を行う処理手段と、 上記処理手段の出力信号から予測信号を発生する予測手
    段と、 上記一画像を形成する複数の画素ブロックに含まれる画
    素信号と上記予測信号との差をとり、上記予測誤差信号
    を生成する予測誤差生成手段とを備えたことを特徴とす
    る画像処理装置。
  9. 【請求項9】 符号化された一画像を形成する複数の画
    素ブロックに含まれる画素信号を復号化する復号化手段
    と、 上記復号化された画素信号と予測信号とを加算する加算
    手段と、 上記加算手段の出力信号が与えられて、少なくとも2個
    の画素信号レベルの差分を上記複数の画素ブロックのブ
    ロック境界およびその周辺において複数検出する差分検
    出手段と、 上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最大差分絶
    対値を得る比較手段と、 上記最大差分絶対値と基準値とを比較して、上記画素ブ
    ロックの上記最大差分絶対値が検出された位置周辺の画
    素信号にブロック歪みが存在するか否かを判定する判定
    手段と、 上記ブロック歪みが存在すると判定された場合に、上記
    最大差分絶対値が検出された位置周辺の画素信号にブロ
    ック歪み除去処理を行う処理手段と、 上記処理手段の出力信号から上記予測信号を生成する予
    測手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  10. 【請求項10】 一画像を形成する複数の画素ブロック
    に含まれる画素信号を供給し、 少なくとも2個の画素信号レベルの差分を上記複数の画
    素ブロックのブロック境界およびその周辺において複数
    検出し、 上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最大差分絶
    対値を得て、 上記最大差分絶対値と基準値とを比較して、上記画素ブ
    ロックの上記最大差分絶対値が検出された位置周辺の画
    素信号にブロック歪みが存在するか否かを判定し、 上記ブロック歪みが存在すると判定された場合に、上記
    最大差分絶対値が検出された位置周辺の画素信号にブロ
    ック歪み除去処理を行うステップを含むことを特徴とす
    る画像信号のフィルタリング方法。
  11. 【請求項11】 上記差分検出ステップは、上記ブロッ
    ク境界の位置における少なくとも2個の画素信号レベル
    の差分と、上記ブロック境界の両側の複数位置における
    少なくとも2個の画素信号レベルの差分とをそれぞれ検
    出することを特徴とする請求項10に記載の画像信号の
    フィルタリング方法。
  12. 【請求項12】 上記供給ステップは、上記一画像を形
    成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号をスキャ
    ンライン毎に供給するステップを含むことを特徴とする
    請求項10に記載の画像信号のフィルタリング方法。
  13. 【請求項13】 上記スキャンラインは、上記一画像に
    対して水平方向のスキャンラインであることを特徴とす
    る請求項12に記載の画像信号のフィルタリング方法。
  14. 【請求項14】 上記スキャンラインは、上記一画像に
    対して垂直方向のスキャンラインであることを特徴とす
    る請求項12に記載の画像信号のフィルタリング方法。
  15. 【請求項15】 上記供給ステップは、上記一画像を形
    成する複数の画素ブロックに含まれる画素信号を上記一
    画像の水平方向のスキャンライン毎および上記一画像の
    垂直方向のスキャンライン毎に各々供給し、 上記差分検出ステップは、上記水平、垂直の各々の方向
    において、上記少なくとも2個の画素信号レベルの差分
    を上記複数の画素ブロックのブロック境界およびその周
    辺において複数検出することを特徴とする請求項10に
    記載の画像信号のフィルタリング方法。
  16. 【請求項16】 コンピュータによって画像信号をフィ
    ルタリングするプログラムを記憶したコンピュータによ
    り読み出し可能な記憶媒体であって、 画素ブロックに含まれる画素信号を供給するプログラム
    コードと、 少なくとも2個の画素信号レベルの差分を上記画素ブロ
    ックのブロック境界およびその周辺において複数検出す
    るプログラムコードと、 上記検出した複数の差分の絶対値を比較して最大差分絶
    対値を得るプログラムコードと、 上記最大差分絶対値と基準値とを比較して、上記画素ブ
    ロックの上記最大差分絶対値が検出された位置周辺の画
    素信号にブロック歪みが存在するか否かを判定するプロ
    グラムコードと、 上記ブロック歪みが存在すると判定された場合に、上記
    最大差分絶対値が検出された位置周辺の画素信号にブロ
    ック歪み除去処理を行うプログラムコードとを含むこと
    を特徴とする記憶媒体。
  17. 【請求項17】 上記判定プログラムコードは、上記最
    大差分絶対値が上記基準値より小さいときに上記ブロッ
    ク歪みが存在すると判定することを特徴とする請求項1
    6に記載の記憶媒体。
  18. 【請求項18】 上記処理プログラムコードは、上記ブ
    ロック歪みが存在すると判定された場合に、上記最大差
    分絶対値が検出された位置周辺の画素信号レベルに所定
    値を加えることを特徴とする請求項16に記載の記憶媒
    体。
  19. 【請求項19】 乱数を発生するプログラムコードと、 上記乱数をもとに複数の所定値パターンから上記所定値
    を含むパターンを選択するプログラムコードとを備え、 上記処理プログラムコードは、上記最大差分絶対値が検
    出された位置周辺の画素信号レベルに上記選択されたパ
    ターンを加えることを特徴とする請求項18に記載の記
    憶媒体。
  20. 【請求項20】 上記乱数は、2ビットの疑似乱数であ
    ることを特徴とする請求項19に記載の記憶媒体。
  21. 【請求項21】 上記差分検出プログラムコードは、上
    記ブロック境界の位置における少なくとも2個の画素信
    号レベルの差分と、上記ブロック境界の両側の複数位置
    における少なくとも2個の画素信号レベルの差分とをそ
    れぞれ検出することを特徴とする請求項16〜20の何
    れか1項に記載の記憶媒体。
JP27221498A 1997-09-26 1998-09-25 ブロック歪み除去フィルタ、画像処理装置、画像信号のフィルタリング方法および記憶媒体 Pending JPH11168723A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006055393A (ja) * 2004-04-22 2006-03-02 Shimadzu Corp 放射線撮像装置および放射線検出信号処理方法
JP2009285354A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Fujifilm Corp 放射線画像撮像装置及び放射線画像撮像方法

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