JP4099536B2 - 誤媒体挿入防止構造およびそれを用いた媒体処理装置 - Google Patents

誤媒体挿入防止構造およびそれを用いた媒体処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道等の輸送機関で使用される乗車券や定期券等の媒体の誤媒体挿入防止構造およびそれを用いた媒体処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の誤媒体挿入防止構造の例を図3を用いて説明する。
1は乗車券や定期券等の媒体を載せるためのステ−ジであり、挿入排出口2から媒体を挿入する際に媒体を案内し、排出された際に媒体が落下するのを防止する。
【0003】
3は媒体挿入検知センサであり、媒体が挿入されたことを検知する。
4は媒体厚さ検知ロ−ラであり、これに対向する支持ロ−ラ5との間で媒体を狭持し、媒体の厚みを検出する。
なお、支持ロ−ラ5は、媒体厚さ検知ロ−ラ4からの押圧に対して、その径が変化することがないように構成する。
【0004】
6は搬送路であり、挿入された媒体を搬送ロ−ラ7により搬送する。
8は媒体厚さ検出部であり、以下の如く構成され、搬送路6の挿入排出口2に近接して設置されている。
L字型ア−ム9の屈折部に設けられたL字型ア−ム軸10に回動自在に支持され、一端にはスプリング11が設けられており、媒体厚さ検知ロ−ラ4を常に支持ロ−ラ5に押圧する方向に付勢し、他端は媒体厚さ検知ロ−ラ4のロ−ラ軸12を係止している。
【0005】
13は搬送路屈折部であり、搬送路6は搬送路屈折部13で屈折して屈折搬送路14が延長している。
上記の構成によって、媒体が搬送されるときは、顧客は媒体をステ−ジ1に載せて挿入排出口2から挿入し、媒体検知センサ3がこれを検知すると、搬送ロ−ラ7により媒体は媒体処理装置の内部に搬入される。
【0006】
媒体が媒体厚さ検出部8まで搬送されると、媒体は媒体厚さ検知ロ−ラ4と支持ロ−ラ5との間に狭持される。
その狭持された媒体によって、媒体厚さ検知ロ−ラ4はその媒体の厚さ分だけ押上げられ、媒体厚さ検出部8は押上げられた距離を検出し、検出された媒体厚さは図示しない制御部に送信される。
【0007】
図示しない制御部が、検出された媒体厚さを、1枚の乗車券等の正常な媒体と判定するための上限値と下限値とからなる所定の厚さ幅(以下、媒体設定厚さ幅という。)以内と判定すると、媒体は搬送方向に搬送される。
また、図示しない制御部が、検出された媒体の厚さを、媒体設定厚さ幅の外側にあると判定すると、媒体は挿入排出口2の方向に逆送され、挿入排出口2から顧客に返却される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術によると、媒体厚さ検出部は挿入排出口に近接して設置されているため、顧客が挿入排出口に挿入した媒体の後端を持ったままの状態で、媒体の前端が媒体厚さ検知ロ−ラと支持ロ−ラとの間に狭持された場合は、媒体厚さ検知ロ−ラは媒体の実際の厚さ以上に押上げられて、媒体厚さ検出部が媒体の厚さを正確に検出できない場合があり、その時は、誤って正常な媒体を排出してしまうという問題がある。
【0009】
このため、媒体厚さ検出部を挿入排出口から媒体の長さ以上離れた位置に設置すると、媒体処理装置が大型化するという問題がある。
そこで本発明は、誤媒体の挿入を防止することができ、かつ小型化が可能な媒体処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路と、搬送路屈折部から搬送路を延長する延長搬送路とを形成し、搬送路屈折部にブレ−ドを延長搬送路を遮るように配置すると共に、搬送された媒体の剛性によって後端を支軸として回動可能となるように設けて媒体の搬送方向を切替えるようにしたことを特徴とする。
【0011】
また、搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路を形成すると共に、媒体厚さ検出部を配置した媒体処理装置において、搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路と、搬送路屈折部から搬送路を延長する延長搬送路とを形成し、搬送路屈折部にブレ−ドを延長搬送路を遮るように配置すると共に、搬送された媒体の剛性によって後端を支軸として回動可能となるようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明による実施の形態について説明する。
第1実施の形態例
図1は本発明の第1実施の形態を示す側面図である。
なお、上記従来例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0013】
図1において、20は延長搬送路であり、搬送路6を搬送路屈折部13から延長する。
21は媒体検知センサであり、延長搬送路20に設置されており、延長搬送路20に搬送された媒体を検知する。
22はブレ−ドであり、ブレ−ド22の後端のブレ−ド軸23に回動自在に支持され、常時は、延長搬送路20と平行な方向に位置しており、図示しないソレノイド等のアクチュエ−タによりブレ−ド軸23を中心に回動する。
【0014】
また、媒体挿入検知センサ3が媒体を検知すると、ブレ−ド22は、ブレ−ド軸23を中心に屈折搬送路14の方向に回動して、延長搬送路20を遮るように位置し、規定枚数(本実施の形態では、2枚程度に設定する。)の媒体を曲折できる程度の付勢力を発揮するように調整されている。
なお、ブレ−ド22は、図1に示すように屈折させても、屈折させずに真っ直ぐにしてもよい。
【0015】
さらに、図示しないアクチュエ−タにより付勢されたブレ−ド22は、正常な媒体が搬送されて媒体厚さ検出部8を通過した後、または媒体の厚さが、媒体設定厚さ幅の外側にある媒体が挿入排出口2から返却された後、その位置は復帰する。
なお、ブレ−ド22は、アクチュエ−タによる付勢に限るものではなく、ブレ−ド軸23にト−ションスプリング等のバネ部材を設けて、常に延長搬送路21を遮るように付勢し、例えばクレジットカ−ド等のカ−ドの媒体の剛性によって押上げることができる程度の付勢力をもたせてあるようにしてもよい。
【0016】
上記のブレ−ド22と、搬送路6と、搬送路屈折部13と、延長搬送路20と、屈折搬送路14とから誤媒体挿入防止構造が構成されている。
なお、本実施の形態において、媒体厚さ検出部8は屈折搬送路14に設置されている。
【0017】
上記の構成の作用について説明する。
顧客が媒体をステ−ジ1に載せて挿入排出口2から挿入し、媒体挿入検知センサ3がこれを検知すると、ブレ−ド22は、図示しないアクチュエ−タにより延長搬送路20を遮るように回動する。そして、媒体は搬送ロ−ラ7により媒体処理装置の内部に搬入される。
【0018】
搬送された媒体が規定枚数以下の場合は、それによる剛性によって、媒体は搬送路6を搬送され、搬送路屈折部13でブレ−ド22により曲折し、屈折搬送路14に案内される。
媒体が屈折搬送路14に設置された媒体厚さ検出部8まで搬送されると、媒体厚さ検知ロ−ラ4と支持ロ−ラ5との間に狭持される。
【0019】
その狭持された媒体によって、媒体厚さ検知ロ−ラ4はその媒体の厚さ分だけ押上げられ、媒体厚さ検出部8は押上げられた距離を検出する。検出された媒体厚さは図示しない制御部に送信される。
そこで図示しない制御部が、検出された媒体厚さが媒体設定厚さ幅以内と判定すると、媒体は屈折搬送路14を搬送される。
【0020】
また、図示しない制御部が、検出された媒体厚さが媒体設定厚さ幅の外側にあると判定すると、媒体は挿入排出口2の方向に搬送され、挿入排出口2から顧客に返却される。
一方、挿入された媒体が、例えばクレジットカ−ド等のカ−ドや、乗車券等が複数重ねられたためにブレ−ド22によって曲折できない程度の剛性を有する場合は、搬送路6を搬送された媒体はブレ−ド22に達すると、その剛性によってブレ−ド22を押上げて回動させ、搬送路屈折部13を越えて延長搬送路20へ搬送される。
【0021】
媒体が媒体検知センサ21まで搬送されると、媒体検知センサ21はこれを検知し、媒体は挿入排出口2の方向に逆送され、挿入排出口2から顧客に返却される。
なお、顧客に媒体を返却した場合には、顧客に媒体の取出しを促し、媒体検知センサ3が一定時間経過後においても媒体を検知しているときは、図示しない制御部は、顧客が媒体を挿入排出口に置き忘れたと判断し、媒体を再び媒体処理装置の内部へ搬送する。この時、ブレ−ド22は延長搬送路20と平行な方向に位置して維持され、媒体はそのまま延長搬送路20を搬送されて延長搬送路20の端部等に設置されている図示しない収容箱に収納して回収される。
【0022】
以上説明したように、本実施の形態では、搬送路屈折部に誤媒体の剛性により回動するブレ−ドを設けたことによって、搬送路屈折部で曲折できない程度の剛性を有する媒体をその剛性を利用して自動的に排除することができる。
また、これにより、搬送路を屈折させて媒体厚さ検出部を挿入排出口から媒体の長さ以上離して設置することができ、媒体の厚さを正確に検出できるようになり、誤って正常な媒体を排出してしまうことを防止できる。
【0023】
さらに、媒体厚さ検出部を屈折搬送路に設置することによって搬送路を余分に伸長する必要がなく、媒体処理装置の小型化を可能とすることができる。
さらに、常時に、ブレ−ドを延長搬送路と平行な方向に位置させることにより、顧客が返却された媒体を挿入排出口に置き忘れた場合に、容易に回収することができる。
【0024】
第2実施の形態例
図2は本発明の第2実施の形態を示す側面図である。
なお、上記従来例と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図2において、30はゲ−トであり、挿入排出口2のステ−ジ1の上方に設置されており、ステ−ジ1との間に、例えばクレジットカ−ド等のカ−ドや、乗車券等の媒体を規定枚数を越えて重ねた厚さの媒体が挿入できない程度の一定の隙間を形成し、挿入できる媒体の厚さを制限する。
【0025】
なお、本実施の形態において、媒体厚さ検出部8は屈折搬送路14に設置されている。
また、搬送路6と、ゲ−ト30と、搬送路屈折部13と、屈折搬送路14とから誤媒体挿入防止構造が構成されている。
上記の構成の作用について説明する。
【0026】
顧客が媒体をステ−ジ1に載せて挿入排出口2から搬送方向に挿入するとき、例えばクレジットカ−ド等のカ−ドや、乗車券等の媒体を規定枚数を越えて重ねた厚さの媒体である場合は、媒体は挿入排出口2を通過することができない。
また、媒体が規定枚数以下の厚さの場合は、媒体は挿入排出口2を通過することができ、顧客は挿入排出口2から搬送方向に挿入し、これを媒体挿入検知センサ3が検知し、媒体は搬送路6を搬送されて搬送路屈折部13で曲折され、屈折搬送路14をさらに搬送される。
【0027】
媒体が屈折搬送路14に設置された媒体厚さ検出部8まで搬送されると、媒体厚さ検知ロ−ラ4と支持ロ−ラ5との間に狭持される。
その狭持された媒体によって、媒体厚さ検知ロ−ラ4はその媒体の厚さ分だけ押上げられ、媒体厚さ検出部8が媒体厚さ検知ロ−ラ4の押上げられた距離を検出する。検出された媒体厚さ情報は図示しない制御部に送信される。
【0028】
図示しない制御部が、検出された媒体厚さが媒体設定厚さ幅以内と判定すると、媒体は屈折搬送路14を搬送される。
また、図示しない制御部が、検出された媒体厚さが媒体設定厚さ幅の外側にあると判定すると、媒体は挿入排出口2の方向に搬送され、挿入排出口2から顧客に返却される。
【0029】
以上説明したように、本実施の形態では、挿入排出口のステ−ジの上方に挿入される媒体の厚さを制限するゲ−トを設けたことによって、第1実施の形態と同様に搬送路屈折部で曲折できない程度の剛性を有する媒体を自動的に排除することができる。
また、これにより、搬送路を屈折させて媒体厚さ検出部を挿入排出口から媒体の長さ以上離して設置することができ、媒体の厚さを正確に検出できるようになり、誤って正常な媒体を排出してしまうことが防止できる。
【0030】
さらに、媒体厚さ検出部を屈折搬送路に設置することによって搬送路を余分に伸長する必要がなく、媒体処理装置の小型化を可能とすることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明では、屈折搬送路を設けて誤媒体の搬送を防ぐことができるために、搬送路の小型化をはかることができるという効果がある。また、曲折できない程度の剛性を有する媒体を自動的に排除できるため、搬送路を屈折させて媒体厚さ検出部を挿入排出口から媒体の長さ以上離れて設置することができ、これにより媒体厚さ検出部が媒体の厚さを正確に検出でき、誤って正常な媒体を排出してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す側面図
【図2】本発明の第2実施の形態を示す側面図
【図3】従来技術を示す側面図
【符号の説明】
1 ステ−ジ
2 挿入排出口
3 媒体挿入検知センサ
4 媒体厚さ検知ロ−ラ
5 支持ロ−ラ
6 搬送路
7 搬送ロ−ラ
8 媒体厚さ検出部
9 L字型ア−ム
10 L字型ア−ム軸
11 スプリング
12 ロ−ラ軸
13 搬送路屈折部
14 屈折搬送路
20 延長搬送路
21 媒体検知センサ
22 ブレ−ド
23 ブレ−ド軸
30 ゲ−ト

Claims (6)

  1. 搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路と、該搬送路屈折部から前記搬送路を延長する延長搬送路とを形成し、該搬送路屈折部にブレ−ドを、前記延長搬送路を遮るように配置すると共に、搬送された媒体の剛性によって後端を支軸として回動可能となるように設けて、媒体の搬送方向を切替えるようにしたことを特徴とする誤媒体挿入防止構造。
  2. 請求項1において、
    前記延長搬送路に媒体検知センサを設置し、挿入された誤媒体を検知することを特徴とする誤媒体挿入防止構造。
  3. 搬送路に接続する媒体の挿入排出口のステ−ジの上方にゲ−トを設置し、前記搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路を形成し、
    前記ゲ−トとステ−ジとによって形成された隙間によって、挿入される媒体の厚さを制限することを特徴とする誤媒体挿入防止構造。
  4. 搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路を形成すると共に、媒体厚さ検出部を配置した媒体処理装置において、
    搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路と、該搬送路屈折部から前記搬送路を延長する延長搬送路とを形成し、該搬送路屈折部にブレ−ドを、前記延長搬送路を遮るように配置すると共に、搬送された媒体の剛性によって後端を支軸として回動可能となるようにしたことを特徴とする媒体処理装置。
  5. 搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路を形成すると共に、媒体厚さ検出部を配置した媒体処理装置において、
    搬送路に接続する媒体の挿入排出口のステ−ジの上方にゲ−トを設置し、前記搬送路に搬送路屈折部を介して伸長する屈折搬送路を形成し、前記ゲ−トとステ−ジとによって形成された隙間によって、挿入された媒体の厚さを制限するようにしたことを特徴とする媒体処理装置。
  6. 請求項4または請求項5において、
    前記屈折搬送路に媒体厚さ検出部を設置したことを特徴とする誤媒体挿入防止構造。
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