JP4097758B2 - 光信号の伝送方法、光伝送システム、および光伝送システムの監視装置 - Google Patents
光信号の伝送方法、光伝送システム、および光伝送システムの監視装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、光導波路によって光端末が相互に接続され、その間において光信号を導くようにした光伝送システムに関し、光伝送システムの少なくとも1つの素子が複屈折を呈し、偏波モード分散による光信号の劣化を引き起こす光信号の伝送方法、光伝送システム、および光伝送システムの監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
偏波モード分散の存在が、光伝送システムの設計上の制約となり、特に、10Gb/s、あるいはそれ以上の信号データ・ストリームを、長さ100キロメートルオーダの単一モードファイバ上において長距離伝送する場合に制限を受ける。このようなファイバは、通常「単一モード」であるが、ファイバ上での伝搬は、一般的には2つの直交偏波HE11モードにより特徴づけられるため、複屈折があるときには、わずかに異なった群速度が存在する。従って、ファイバの一端に発射された信号パルスは、高速伝搬モードと低速伝搬モードとの間で周期的に結合するパルス・エネルギにより劣化し、その結果生じる受信信号の分散は、一般的に、偏波モードの分散パラメータMにより特徴づけられる。なお、この分散パラメータMは、ファイバが長い場合、√L(Lはファイバ長)に比例する。
【0003】
偏波モード分散の量はファイバによって異なり、それは、コアの非対称性や凍結応力(frozen−in stress)に関連した内部的な複屈折量、および、ケーブル誘発応力、ファイバの折曲げやねじれに関連した外部的な複屈折量に依存する。
【0004】
現在、10Gb/sの信号データを行っている光伝送システムは、√(キロメートル)(これは、キロメートルの平方根を表わす)当たり、0.2ピコ秒オーダの偏波モード分散に対する耐性がある。しかしながら、40Gb/sのデータ伝送を実現しようとしている次世代の光通信システムは、さらに偏波モード分散の影響による制約を受けやすい。特に、交差接続されたファイバ網を採用したシステム、つまり、同一あるいは異なるケーブル内において、各々が独自の特性を有する異なったファイバを使用して複数の経路を可能にし、そのいずれの経路をも、光信号がとることができるようにしたシステムでは、そのような影響が顕著である。
【0005】
現行の偏波モード分散の測定方法は、通常、B.L.ハフナー(Heffner)により、IEEEフォトニクス技術レターの1992年9月号,1066〜1069頁に説明されている、厳密な波長でのテスト信号入力に基づく一連の測定が必要となる。このような測定技術には、複雑な試験装置が必要であり、光伝送システムが通常に動作している間は、その動作周波数で測定を行うことはできない。
【0006】
また、S.C.ラシュリー(Rashleigh)とR.ユーリッヒ(Ulrich)による、光学レターの第3巻,第2号(1978年8月)からも、広帯域幅の光からなるテスト信号の偏波解消(depolarization)より、短ファイバにおける偏波モード分散の量を測定する方法を知ることができる。
【0007】
完全に自動化された干渉PMD(偏波モード分散)測定方法が、1993年、トロントにおいて開催されたOFMC 93において、Y.ナミヒラ等により発表された。この技術は、ファイバ増幅器、光ファイバ、および他の光ファイバ装置に利用されている。
【0008】
また、米国特許第5,473,457号からは、受信した光信号を、等分散および逆分散を与えるよう構成された偏波保持ファイバを通過させることによって、光ファイバ中のPMDが補償され、ファイバの各主軸間の芯ずれが、偏波コントローラにより補償される、ということが分かる。しかしながら、このファイバも、常に一定の所定PMDを有するものとしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記従来の偏波モード分散(PMD)の測定方法では、光伝送システムが使用中のときには、その測定ができず、テスト信号を利用した実験測定を行うには、リンクの停止を要するという問題がある。
また、従来の偏波モード分散測定方法には、複雑な試験装置を必要とするという問題もある。
【0010】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、光伝送システムを使用中でも、テスト信号を利用した実験測定を行うために、特定リンクを停止することなく、偏波モード分散の監視を継続することができる光信号の伝送方法を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、複数の光素子からなる光伝送システムにおいて、光信号の偏波解消の程度を測定することによって、光信号の劣化を監視する光伝送システムを提供することである。
【0012】
また、本発明の他の目的は、光送信システムにおける偏波モード分散の影響を示すサンプル・データより監視データを決定し、その監視データを光信号のサンプルが偏波解消される度合いとする、光伝送システムの監視装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、光伝送システムにおける光信号の伝送方法において、上記光伝送システムの送信機を動作させることで、信号データ・ストリームで変調された光信号を生成する工程と、上記光伝送システムの少なくとも1つの光導波手段および少なくとも1つの光端末からなる複数の光素子を介して上記光信号を導く工程であって、これら光素子の少なくとも1つが、偏波モード分散を引き起こす当該工程と、上記光伝送システムの光端末を構成する受信機で上記光信号を受信し、上記信号データ・ストリームを出力する工程と、監視手段を動作させて上記光信号を監視することで、伝送中に上記 光信号が偏波モード分散の影響を受けたことに相当する、その光信号の劣化を検知する工程と、上記偏波モード分散によって上記光信号が劣化された程度を示す監視データを、上記監視手段より出力する工程とを備え、上記監視手段が上記光信号の偏波解消Uの度合いを測定する、光信号の伝送方法を提供する。
【0014】
好ましくは、上記監視データを閾値と比較し、その閾値を越える上記監視データに応じて警告表示を生成する工程を備える。
【0015】
好ましくは、さらに、上記監視データに応じて制御手段を動作させて、上記光伝送システムの動作制御を行うことで、伝送する光信号への上記偏波モード分散の影響を減らす工程を備える。また、上記制御手段は、上記送信機の動作を制御する。さらに、上記制御手段は、上記送信機の動作を制御することで、上記光導波手段へ発射された光信号の偏波状態を可変制御する。
【0016】
また、上記制御手段は、上記光伝送システムの少なくとも1つの光交換装置を制御することで、上記光信号のとる経路を変更する。
【0017】
好ましくは、上記制御手段は、上記光伝送システムの光素子からなる補償光素子を制御することで、上記監視データによって存在することが示された上記偏波モード分散に対抗するよう補償分散を行う。また、上記監視手段は、光タップを動作させて上記光信号のサンプルを取り出し、この光信号のサンプルに存在する偏波解消の程度を測定する。
【0018】
他の発明は、複数の光端末と、その光端末を相互に接続し、その光端末間の信号データ・ストリームによって変調された光信号を導く少なくとも1つの光導波手段とから構成される複数の光素子からなる光伝送システムにおいて、上記光素子の少なくとも1つは、偏波モード分散による上記光信号の劣化を引き起こす複屈折素子からなり、また、上記光素子の少なくとも1つは監視手段に結合され、この監視手段は、上記光信号が偏波モード分散の影響を受けたことに相当する劣化を監視し、また、そのような光信号の劣化を示す監視データを出力し、上記監視手段は、上記光信号の偏波解消の程度を測定することによって劣化を監視する光伝送システムを提供する。
【0019】
また、他の発明は、光伝送システムで用いられる光伝送システムの監視装置において、信号データ・ストリームによって変調された受信光信号の偏波状態を抽出して、サンプル・データを供給する抽出手段と、上記光送信システムにおける偏波モード分散の影響を示す上記サンプル・データより監視データを決定するプロセッサと、上記光伝送システムの光素子に結合され、その光素子から上記光信号のサンプルを抽出する光タップとを備え、上記プロセッサは、上記監視データを、上記光信号のサンプルが偏波解消される度合いの尺度として決定する光伝送システムの監視装置を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る光伝送システム1を示しており、このシステムでは、送信機2からの光信号が、光ファイバ5のネットワーク4を介して受信器3に導かれ、このネットワーク4は、制御装置7の制御によって光交換装置として動作する光交差接続部6を有する。
【0021】
受信機3には、ファイバ5中にPMD(偏波モード分散)があるときに起こる光信号の劣化を監視できるモニタ8が組み込まれている。光信号は、送信機2においてレーザ源より生成される。このレーザ源は、完全偏波単色光を単一モードの光ファイバに発射し、その光を、信号データ・ストリームを用いて40Gb/sのビット速度で変調する。制御装置7は、光信号が、受信機3またはシステム中の他の受信機(不図示)に到達する際に、その光信号がとる経路を選択する動作をし、光信号が影響を受けるPMDの量は、ある時間に選択された特定の経路だけでなく、ファイバ5に影響を与える他の環境条件、例えば、温度によって変化する。
【0022】
この制御装置7は、モニタ8からの監視データ9に応答して動作し、PMDの量が所定の閾値を越える場合には、交差接続部6を適切に動作させることによって、光信号の経路変更を行う。
【0023】
モニタ8については、動作変更をして、既存の受信機3または光伝送システム1のもう1つの端末に付加して取り込んだり、あるいは、構想段階でシステムに組み込んでも良いが、いずれにしても、光信号の符号化方法に関して、送信機を特別に変更する必要がないことは明らかである。従って、モニタ8の設計は、信号データ・ストリームで変調され、従来の方法で送信された光信号に基づいて動作するよう行われる。
【0024】
図2は、受信機3内において、モニタ8が、光タップ10によってファイバ5に結合され、また、サンプリング・ユニット11が、プロセッサ13にサンプルデータ12を供給する様子を概略的に示している。なお、この光タップ10は、光信号の小サンプルを偏波の分析用に抽出する。プロセッサ13は、受信機3あるいはシステム1の他の光端末の既存のプロセッサで構成され、付加的な処理要求については、適切なソフトウエアを追加することによって対処する。
【0025】
偏波分析およびサンプリング・ユニット11、そして、それに続くデータ処理は、様々な形態をとる。以下の実施の形態によって、それらを例示する。
【0026】
実施の形態1
実施の形態1では、受信した光信号の偏波状態が完全に決定され、それを使って、偏波解消の測定値Uを計算する。すなわち、この偏波解消の測定値は、送信機2から送られた光信号に、周波数偏移Fに起因するPMDが存在することによって、その光信号が偏波解消された程度を示しており、このような周波数偏移Fは、信号データ・ストリームによる振幅変調、および伝送中におけるチャープの結果として発生する。
【0027】
以下に述べるように、偏波解消Uは、システム1を通る光経路に存在するPMDの量Mと量的に関連づけることができる。以下の説明では、偏波状態をポアンカレ球を用いて表現する。これは、例えば、H.G.ジェラード(Jerrard)による「複屈折および光学的にアクティブな媒体を介した光伝送;ポアンカレ球」(米国光学会誌、第44巻,第8号、1954年8月)に説明されている。
【0028】
周波数偏移Fによって生じる、高軸偏波と遅軸偏波との間の位相差は、 δ2−δ1=2πMF (1)
のように表記できる。ここでMは、偏波モード分散量、言い換えれば、受信偏波間の遅延である。
【0029】
従来の、偏波状態についてのポアンカレ表記を用いると、受信した光信号における、周波数偏移Fに対する偏波状態の変化は、ポアンカレ球の中心に対してなす角度Vに対応した、球表面上を横切る移動量として表すことができる。よって、偏波変動Vは、
V=2πMF (2)
と定義される。なおVは、ポアンカレ球上においてラジアンで表される。
【0030】
Vについての上記の表記は、積MFが小さいときに有効であり、これは、外部変調伝送を行う一般の伝送システムに有効な近似方法である。
【0031】
従って、ビット速度周波数における周波数偏移は、ポアンカレ球上の小さな角度Vを急速に変動させ、図3に示すように、円錐角2Vで区切られた、球上の帽子形領域14が定義される。偏波状態の測定値に低周波数のフィルタをかけると、この偏波変動Vについて時間平均した効果として、受信した光信号は、偏波解消要素と偏波要素の総和とみなすことができる。なお、この偏波要素は、ポアンカレ球の帽子形領域14上における偏波状態の分布の平均的な配置として決まる偏波状態を有する。この処理は、準偏波光についての従来の分析の後に行われる。この従来の分析方法は、例えば、マックス・ボーン(Max Born)およびエミール・ウォルフ(Emil Wolff)著の「光学原論」(パーガモン出版、1975年)の第10.8章「準単色光の偏波特性」に説明されている。本明細書末尾に添付した添付資料のセクション3に示すように、単位半径を有するポアンカレ球について、時間平均された偏波状態ベクトルは、偏波変動をVとしたとき、(1/2)・(1+ cosV)で与えられ、それによって、偏波状態ベクトルの振幅が、効果的に偏波解消Uと同量の単一値以下に減少する。
【0032】
図3は、軸S2に沿って投影して見た、ポアンカレ球上の帽子形領域14の定義を概略的に示しており、偏波の平均的な状態が軸S1に沿っていると仮定したものである。
【0033】
本実施の形態では、偏波分析およびサンプリング・ユニット11は、下記の式(3a)〜(3d)によって規定されるストークス・パラメータs0,s1,s2,s3のフィルタ値を得るよう構成されている。
s0=I(0゜,0)+I(90゜,0) (3a)
s1=I(0゜,0)−I(90゜,0) (3b)
s2=I(45゜,0)−I(135゜,0) (3c)
s3=I(45゜,π/2)−I(135゜,π/2) (3d)
ここで、I(a,b)は、電界のY成分が、X成分についてのリターデーション(retardation)bに従うとき、X軸に対して角度aをなす方向における光振動の強度を示す。
【0034】
図4は、偏波分析およびサンプリング・ユニットの構成を概略的に示している。図2の光タップ10からの光は、4方向スプリッタ15において分岐される。全強度s0を示す信号は、光電変換器16aを通過して、0.5Hzの帯域幅を有する低域通過フィルタ17aで濾過され、A/D変換器18aを介してサンプルデータ12として出力される。
【0035】
s1フィルタ19からはs1が取り出され、出力I(0゜,0)およびI(90゜,0)が生成される。これらの出力各々が、光電変換器16b、低域通過フィルタ17b、およびA/D変換器18bによって処理され、サンプルデータ12が出力される。
【0036】
同様に、s2フィルタ20は、出力I(45゜,0)およびI(135゜,0)を生成し、s3フィルタ21は、I(45゜,π/2)およびI(135゜,π/2)を生成する。
【0037】
図2のプロセッサ13は、このサンプルデータを受信して、s0,s1,s2,s3を決定する。よって、偏波解消値Uは、
U={s0−√(s1 2+s2 2+s3 2)}/s0 (4)
により計算できる。
【0038】
伝送システムが値Fを持ち、主要な状態各々において同じ電力が放射されたとした場合、上述のように、PMDの量の瞬時値Mを求めることができる。しかしながら、例えば、ファイバケーブルが曲ったり、移動したりすると、瞬時値Mは、一般に数分から数百分の単位で変化するため、Mの平均値は、上記の測定を何回か繰り返して決め、その平均値を、図1の制御装置7の制御用に出力された監視データ9とする。
【0039】
添付資料のセクション7で述べられているように、Uの平均値は、Mの平均値と関連づけることができる。しかし、この関係は、計算が比較的難しく、
U^=1/4−(1/4)・cos2πM^ (5)
のような簡単な計算式を用いるのが好ましい。ここで、U^はUの平均値、M^はMの平均値を意味する。
【0040】
式(5)は、曲線適合法で求めた近似値であり、より正確な解法は、添付資料のセクション7に提案されている。図15は、この近似値の妥当性をグラフで示したもので、このグラフでは、曲線Aが、上記の近似方法を用いて得たU^値であり、曲線Bが、より正確な解法を用いて得たU^値である。
【0041】
上記の方法は、図5のフローチャートに要約されている。図5の抽出(サンプリング)工程(ステップS22)は、図4に示す偏波分析およびサンプリング・ユニット11の動作に対応し、ステップS23の計算工程では、プロセッサ13が偏波解消Uの計算を行う。そして、それに続くステップS24で、偏波解消Uを出力する。
【0042】
ステップS25では、得られたサンプルが十分であるかどうかを判定し、それが不十分であれば、処理はステップS22へ戻るが、サンプルが十分であれば、ステップS26で、そのサンプルの平均値を求める。そして、図5のフローチャートに示すように、ここでは、Uの平均値を求めてから、ステップS27でMの出力値を計算する。
【0043】
このように、本実施の形態1によれば、送信機から送られた光信号の偏波解消Uを、伝送システムを通る光経路に存在するPMDの量と関連づけ、受信した光信号の偏波状態を完全に決定することで、それを使って、偏波解消の測定値Uを計算することができる。
【0044】
実施の形態2
上記実施の形態1では、ストークス・パラメータをそれぞれ計算することで、偏波状態が完全に決定されるようにするため、比較的複雑な偏波分析およびサンプリング・ユニット11が必要である。
そこで、ハードウエアをある程度簡略化して、低コストで実現可能とする実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2では、上記の図面中に対応する要素がある場合、その参照番号を用いて説明を行う。
【0045】
図6は、本実施の形態に係る偏波分析およびサンプリング・ユニット11を概略的に示す。このユニット11では、光タップ10からの光信号が、偏波回転子25に入力される。その結果、キロヘルツオーダの割合で、偏波状態を任意に変更することができる。この変更は、ポアンカレ球に対する任意な動きとして視覚化され、そのため、偏波分析およびサンプリングによって、偏波状態の統計的な分布を、より都合よく決定することができる。
【0046】
回転子25の出力は、光を2つの直交線形偏波に分岐する偏波スプリッタ26によって光電変換器16a,16bへ供給され、分岐された各々が、光電変換器16a,16bで光信号から電気信号に変換される。そして、5キロヘルツの低域通過フィルタ27a,27bを介し、A/D変換器18a,18bによって、ディジタル信号に変換される。
【0047】
その結果生じたサンプルデータ12は、直列サンプル値C,Dとしてプロセッサ13に出力される。これらのサンプル値C,Dより、正規化されたストークス・パラメータS1を、
S1=s1/s0=(C−D)/(C+D) (6)
によって求めることができる。S1を求めるこの式は、従来のストークス・パラメータs1,s0についての定義に従う。サンプルには、フィルタ27によって、周波数変調Fが起こるビット速度周波数よりも、はるかに低い帯域幅でフィルタがかけられるため、S1の測定値は平均値となる。この平均値は、図3でポアンカレ球表記を用いて説明したように、偏波解消Uに対応する分だけs0より小さい。その結果、S1の値は、±(1−U)を限度とする時間に渡り、ランダムに変化する。従って、S1のサンプル値を統計的に分析することによって、測定値Uが求められる。
【0048】
図7は、S1の理論上の分布例であり、ここでは、U値が0,0.3,0.7に等しい。図7は、完全偏波光(U=0)に対して、S1の分布は一定であることを示し、U値が漸増する、すなわち、光が次第に偏波解消すると、その分布は、減少する、S1の最大限界値と最小限界値の間において縮まる。最終的に、完全偏波解消光に対する分布は、S1の生起場所におけるデルタ関数となる。
【0049】
本発明の実施の形態2に係る方法によれば、偏波解消の程度は、測定されたS1の分布と、理論上の曲線または図7に示すようなテンプレートとの相関、すなわち、U値の範囲に対する理論上のS1分布によって決定される。この統計的な分析を行うには、図6に示す構成から出力されるサンプルデータ12をプロセッサ13に入力し、十分なデータ蓄積によって、確率分布が一定の形状をとるまで、そのデータを、大きさに従って、アレイ状の256個のデータ・ビンに蓄積する。
【0050】
この処理工程は、図8のフローチャートにその概略が示されている。図8に示す処理では、ステップS86において、ビンへのデータ蓄積が実行され、ステップS87で、理論上のテンプレートとの相関がとられる。続くステップS88では、相関が十分か否かを判定し、それが満足されている場合、ステップS89において、Uについての十分なサンプルがあるかを判断する。
【0051】
上記のステップS89で、十分なサンプルがないと判定されたならば、最適な相関について、テンプレートに対応するU値が保存、出力される(ステップS93)。そして、Uについての十分なサンプルが蓄積されたと判断されるまで、上記の処理が繰り返される。
【0052】
このようにして、U値の十分なサンプルが得られたならば、ステップS90において、Uのサンプルの平均値を求める。続くステップS91において、Uの平均値からPMDのM値を求め、それを出力する。ここで出力されるM値は、監視データ9(図1参照)を構成し、この監視データ9は、図1の制御装置7に出力されて、所定の閾値との比較が行われる(ステップS92)。なお、この閾値との比較は、択一的または追加的に行われ、アラームの発せられる状態がローカルに、あるいは遠隔地において開始される。
【0053】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ある程度簡略化したハードウエアを使用し、正規化されたストークス・パラメータについての統計的な分析によって、偏波分析およびサンプリングを低コストで実現できる。
【0054】
実施の形態3
以下、本発明に係る実施の形態3を説明する。ここでも、対応する要素があれば、適宜、上記の図面の参照番号を使用する。
【0055】
図9は、本実施の形態3に係る偏波分析およびサンプリング・ユニット11であり、図6に示す、上記実施の形態2に係るユニットの構成に類似しているが、主として、偏波回転子を有していない点が異なる。図9に示すユニット11は、光タップ10からの光出力を直交偏波へ分岐する偏波スプリッタを有し、その強度は、光電変換器16a,16bによって、光信号から電気信号へ変換され、50Hzの帯域幅を有する低域通過フィルタ27a,27bを通過する。これらのフィルタの各出力は、A/D変換器18a,18bによってディジタル信号に変換され、プロセッサ13へ出力するサンプルデータ12となる。
【0056】
本ユニットは、偏波回転子がないため構成が簡単であるという利点はあるが、サンプルデータ12より得たS1の分布について、異なる形態の分析が必要となる。
【0057】
ここでも、S1の統計的な分布が決定されるが、本実施の形態の場合、PMDについての異なるMの量に対応した、理論上のテンプレートが違っている。これは、以下の理由による。すなわち、偏波回転子がないため、ポアンカレ球上の偏波状態の進展は、システムの複屈折成分より生じる偏波回転φ、および、光伝送システム1の偏波の発射状態と、最も近い主軸との間の偏波アライメントθの漸進的な変化に依存するからである。なお、これらのパラメータは、サンプルが取られる期間に比べて、独立に変化するとともに、ゆっくりと変化する。
【0058】
システムの主軸方向は、信号がPMDの影響を受ける程度の変化をする。この発射状態が主軸と一致すれば、PMDの影響は観察されないが、この発射状態の、主軸と一直線にある偏波間のエネルギ分布が等しければ、信号の100%がPMDを受ける。従って、どのような発射偏波に対しても、完全に偏波された信号の電力は、PMDを受けた成分とPMDを受けない第2の成分との和である、とみなすことができる。このように、偏波状態の進展は、偏波変動Vの強さのゆっくりとした変化を伴う。
【0059】
図10は、上記の要因を考慮に入れた、M=0.1,M=0.25,M=0.5に対する、理論上のS1の分布を示す。これらのテンプレートの偏差は、添付資料に記載されている。
【0060】
図11は、S1の統計的な分析より、PMDのM値を得るための概略を示すフローチャートである。同図のステップS32では、図9のユニット11からのサンプルデータ12を、アレイ状の256個の分布ビンに蓄積し、ステップS33において、この蓄積されたデータと、図10に示す理論上のテンプレート曲線に対応するテンプレートとの相関をとる。そして、ステップS34において、相関のピークの大きさを測定した値が、十分な相関を示したならば、Mの値が保存され、そうでなければ、上記の処理が繰り返される。
【0061】
ステップS35では、連続したMの値が得られ、それらにフィルタがかけられる。そして、最終的にステップS36において、フィルタがかけられたM値を出力し、それが、図1の制御装置7を制御するために出力される監視データ9を構成する。フィルタがかけられたMの値はまた、ステップS37において所定の閾値と比較され、閾値の方が大きければ、上記のモニタに対応させてローカルに、あるいは遠隔においてアラーム信号が生成される。
【0062】
上記の蓄積を行う、図11のステップS32はまた、ポアンカレ球の位相探索が起こる程度をチェックする工程を含んでいる。この工程は、図12のフローチャートに概略的に示されており、そのステップS38では、S1のサンプル値を求め、続くステップS39で、S1についての連続したサンプルを用いて、分布を特徴づける、アレイの適切なビンをインクリメントする。そして、ステップS40では、その前のサンプルに対する線形偏波の位相変化を決定し、それを用いて、その位相探索の累積経路を記録するカウンタをインクリメントする。
【0063】
所定のサンプルに対して、各線形偏波の位相は、2つの偏波の電力比の平方根のアークタンジェントを計算することによって推定できる。上記カウンタ内の累積経路は、ポアンカレ球上でランダムな動きが進展するにつれて探索された、ポアンカレ球の領域を示すものである。
【0064】
判断工程であるステップS41では、カウンタに記録された累積位相が、所定の限界(この例では、3,600゜)を越えているかどうかを判定する。そして、それが限界を越えている場合、プロセッサ13は、相関をとる工程である、図11のステップS33へ進む。
【0065】
このように、本実施の形態によれば、偏波回転子がない分、簡単な構成で偏波分析およびサンプリングを行える。
【0066】
実施の形態4
以下、本発明に係る実施の形態4を説明するが、ここでも、対応する要素があれば、適宜、上記の図面の参照番号を使用する。
図13は、本実施の形態に係る偏波分析およびサンプリング・ユニット11の構成を示しており、ここでは、偏波フィルタ41を1つだけを用いて、図9に示す、上記実施の形態3に係るユニットをさらに簡略化している。
【0067】
図13のユニット11では、光タップ10より得られた入力光信号が、まず、スプリッタ(3dBスプリッタ)42で等分割される。よって、このスプリッタ42の出力には、サンプル信号の全ての偏波状態が含まれるが、偏波フィルタ41の出力は、ただ1つの線形偏波状態を含むように選択される。各出力は、光電変換器16a,16b、50Hzの低域通過フィルタ27a,27b、およびA/D変換器18a,18bによって処理され、フィルタ41からの単一偏波出力と、スプリッタ42からの未修正偏波出力とにそれぞれ対応した、ディジタル・サンプルA,Bを出力する。このような信号に対して、式(6)は、
S1=s1/s0=(2A−B)/B (7)
のようになる。
【0068】
正規化されたストークス・パラメータS1の統計的な分析は、実施の形態3と図9〜図13を参照して説明した上記の方法に従う。しかしながら、カウンタを参照して説明した累積位相の計算は、信号A,Bの性質を考慮に入れるよう変更し、各位相増加は、アークサイン(A/B)となるよう計算される。
【0069】
図14は、モニタ8を、必ずしも受信機3内ではなく、光伝送システムの適正な位置に取り込む方法を概略的に示す。ここでは、モニタ8が、光タップを介して光信号サンプルを得ることができる位置にあれば十分である。なお、この光信号は、測定しようとする偏波モード分散に対して感受性のある、光ファイバ等のある種の光素子を通して送信されたものである。
【0070】
図14に示すシステムでは、モニタ8は、それに接続されたアラーム装置43によってアラーム信号を生成するため、PMDの測定値を閾値と比較する。このアラーム装置43は、モニタ8の近傍に設置しても、あるいは、それとは遠く離れた場所(例えば、システムの中央制御部のある場所)に設けてもよい。アラーム信号の機能は、是正措置の必要性をオペレータに喚起することである。
【0071】
モニタ8は、制御装置7に監視データ9を出力し、この制御装置7は、本システムでは、送信機2を制御するよう送信機2に接続されている。この送信機2は、例えば、光信号の偏波の発射状態を変化するよう制御され、その結果、システムの主軸を追跡する(すなわち、発射偏波を回転させて、PMDが最小になる方向と一致させる)ことによって、PMDについてのかなりの影響を小さくすることができる。なお、偏波の発射状態を制御する方法は、例えば、米国特許第4,960,319号に説明されている。
【0072】
なお、上記の送信機2を、択一的、または追加的に制御して、光信号が伝搬する信号データ・ストリームのビット速度および/または波長が変化するようにしてもよい。
【0073】
上記の制御装置7はまた、偏波解消の他の原因、例えば、米国特許第5,513,029号に開示された公知の方法で独自に測定できる増幅自然放出等の特徴を示すデータをさらに受信する。図14には、このような他のデータの入力が、データ入力44として概略的に示されている。このデータ入力44を、直接、モニタ8に接続して、監視データ9が自動的に補償されるようにしてもよい。また、制御装置7へデータ入力を追加して、PMDの閾値レベルを変化させ、Qマージンあるいは光電力レベル等の他のシステム・パラメータを考慮に入れるようにしてもよい。
【0074】
この制御装置7は、システムの様々な位置にある複数のモニタから監視データを受信して、経路決定等の制御機能を最適化させるようにしてもよい。
【0075】
また、制御装置7を選択的に、または追加的に用いて、システムに組み込まれた補償光素子45を制御し、監視データによって存在することが示されているPMDに対抗するよう補償分散を行うようにしてもよい。
【0076】
このように、本実施の形態によれば、偏波フィルタを1つだけ用いて、装置をさらに簡略化することで、容易に偏波分析およびサンプリングを実行できる。
【0077】
本発明はまた、波長分割多重光信号を伝送する光伝送システムに適用できる。このようなシステムでは、米国特許第5,513,029号に開示されているようなディザ法を用いて、監視手段が光信号の選択波長成分から監視データを生成するよう構成されている。互いに直交するディザ波形を各波長成分に印加することで、注目している特定の波長成分に印加されたディザ波形に対応する適切なディザ波形との相関関係により、モニタ中において、特定の波長成分に関連する偏波解消の影響を分離することができる。従って、各波長成分および決定された各PMDの量に対して、ストークス・パラメータ(正規化されたストークス・パラメータS1)を計算することができる。
【0078】
上記の各実施の形態では、S1分布用のテンプレートは、適切な近似計算を使った理論解析から生成される。あるいは、このテンプレートは、モニタが接続されたシステムで行った測定によって実験的に生成しても良く、このような方法は、例えば、理論上のテンプレートを生成するのに要する推定が適用できない場合に適している。
【0079】
図6を参照して説明した実施の形態2において、偏波回転子25は、モニタ8中において、光タップの後に位置するが、結果的に光信号の偏波状態の回転が許容範囲にあれば、あるいは、そのほうが都合がよい場合には、システム中の他の場所、すなわち光タップの前に配置してもよい。
また、上述の実施の形態における監視データは、PMDのMの値を示す。あるいは、この監視データは、偏波解消量Uを示すとした方が適当な場合もある。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、変調光信号をPMD測定の基礎として使用することによって、光伝送システムを使用中でも、テスト信号を利用した実験測定を行うために特定リンクを停止することなく、PMDの監視を継続することができる。さらに、システム使用中でも、変化が緩慢であるPMDの性質に合った期間に渡り、PMDを監視することができる。
【0081】
また、監視データが閾値を越えた際に警告表示を生成することで、過剰なPMDが検出された場合、オペレータに対して是正措置をとる必要があることを警告できる。
【0082】
また、本発明によれば、伝送する光信号への偏波モード分散の影響を減らす工程を備え、制御手段が送信機そのものに作用して、偏波状態を制御したり、あるいは、送信機の利得やデータ・ストリームのビット速度を調整することで、信号データ・ストリームを調整できる。
【0083】
本発明によれば、光伝送システムの少なくとも1つの光交換装置を制御して、光信号のとる経路を変更することで、監視手段が特定の光導波管中において過剰なPMDを検出した場合、欠陥のある光導波管を迂回することができる。
【0084】
さらに本発明によれば、偏波解消の程度は、ビット速度の周波数で、信号データ・ストリームによって光信号に与えた変調と関連しており、このビット速度の周波数より大幅に低い帯域幅での計測値を使って偏波状態を監視することにより、信号変調に関連する、位相の高速な変動が偏波解消のように見え、その偏波解消が監視手段によって定量化され、PMDの測定値が得られる、という効果がある。
【0085】
また、他の発明によれば、複数の光端末と、光信号を導く光導波手段とから構成される複数の光素子に監視手段を結合することによって、光信号の劣化を監視でき、その光信号の偏波解消の程度が測定できる。
【0086】
さらに他の発明によれば、受信光信号の偏波状態を抽出して、光送信システムにおける偏波モード分散の影響を示すサンプル・データを供給し、それより監視データを決定することで、この監視データを、光信号のサンプルが偏波解消される度合いの尺度として決定できる。
【0087】
【添付資料】
<セクション1>
長ファイバにおける偏波分布は、ポアンカレ球上で単一である。S1は、2つの線形状態の間の差分である。このセクションでは、様々な偏波の量を有する信号に対するS1分布を計算し、偏波の程度によって決まる左右対称の範囲内に、S1が単一的に分布する様子を示す。
S1は、単位球に対して+1〜−1に変化する。
球の中心から端までの、角度Vによって区切られた球上の円形領域(area)は、「化学式等を記載した書面」中の式(10),(11)で表される。
このcos(V)がSであれば、
area=−2・S1・π+2・π
area=2・π・(1−S1)
となる。
【0088】
S1の分布密度(density)は、S1についての領域の導関数の負を球全体の表面積で割ったものに等しい。
Density_S1(S1)=1/2
未偏波光のS1値は0である。
Uを未偏波光の電力の割合とすると、その信号のS1分布は、式(12)のようになる。
これは、図7に示されている。
【0089】
<セクション2>
このセクションでは、PMD値が一定のとき、PMDの主軸の影響についての分布を決定する。PMDの影響を受ける信号部分は、0から1へ一様に分布することが示される。
線形複屈折システムを仮定すると、PMDの主軸が変化しても、PMDの量が変わることはないが、PMDの影響を受ける信号量が変化する。対称的に、S1軸をPMDの主軸とし、発射偏波が球の周囲において変化するとした場合、実際とは逆になる。
【0090】
どのような発射偏波に対しても、完全に偏波した信号電力は、2つの成分の和とすることができる。
signal=With_PMD + NO_PMD
このWith PMDは、各主軸において等しい電力を有する成分であり、
S1(With_PMD)=0
である。また、NO PMDは残留成分であり、主軸上にのみ存在する。つまり、
S1(signal)=S1(NO_PMD)
である。
【0091】
セクション1で計算したように、ポアンカレ球上に一様に分布している発射偏波に対して、S1(signal)の分布は、一様に1/2に等しい。従って、S1(NO PMD)の分布もまた、一様に1/2に等しくなければならない。これによって、最も近い線形偏波を見つけるために、S1の正と負の密度を加算すると、NO PMDの電力レベルの分布は、一様に1に等しくなる。
そこで、With PMD信号の光電力は、(1−NO PMD)であるため、その分布密度も一様に1で、0〜1の範囲を有していなければならない。
【0092】
<セクション3>
このセクションでは、ポアンカレ球上の円形帽子部分における均一平均化によって生じる偏波解消の量を計算する。もしファイバケーブルが真に単一の線形複屈折素子であれば、弧の領域は適切なものとなる。通常、複屈折は複雑であるため、複雑な経路に対しては、円形領域の近似法が用いられる。
測定がどのように行われようとも、偏波の程度はそれに左右されないので、簡単のため、S1軸を用いる。
【0093】
ポアンカレ球の円形領域に渡り一様に求められたS1の平均は、S1軸を中心とし、その軸から円の端までの角度をVとすると、式(13),(14),(15)のようになる。
PMDの影響、bと近似されたソース波長変動、角度Vのポアンカレ球上の円形帽子部分に対して、S1平均が得られる。
【0094】
V=2・π・F・M
ここで、Fは、ソースの単側波帯周波数偏差(単位はHz)であり、Mは、秒を単位とするPMDである。
S1_mean=(1/2)・cos(V)+(1/2)
S1_mean=(1/2)・cos(2・π・F・M)+(1/2)
これは、平均出力偏波状態がS1軸と一直線上にある場合の、S1の平均値である。
【0095】
<セクション4>
このセクションでは、主軸の分布を考慮に入れた、PMDによる偏波分布を計算する。
ここで、PMDの影響は、信号全体にはないが、セクション2で規定したWith PMDの部分にのみ現れるため、これにより単位球を測定することができる。円形部分に渡る平均化による未偏波部分は、未偏波部分のS1が0であるから、1からS1 meanを引いたものとなる(式(16),(17)参照)。
0から1において、With PMDが一様に分布しており、F,Mが一定に保たれているため、Uは一様に分布する。そして、その範囲の上限はF,Mによって決まり、下限は0である。
【0096】
<セクション5>
このセクションでは、以上に述べたものをまとめ、F,Mが一定であるときに測定されるS1の分布を決定する。
2次元のU,S1密度を考慮に入れ、S1の一様な分布の境界線が、Uの線形関数であるとき、S1の分布を単独で計算することができる。
あるF*Mに対するノン・ゼロ密度の2次元領域は、U対S1の三角形である。
T(S1)=if[|S1|<1,(1−|S1|),0]
F*Mは、その三角形を切って、Uの上限を決める。
[(1/2)(1−cos(2・π・F・M))]
結果として生じる四辺形は、式(18),(19)に示すように、単一面積となる必要がある。
【0097】
<セクション6>
Mの値が変化するよりも、かなり高速で偏波状態が探索される場合、Mが適度に一定である間、十分なデータを蓄積することができるため、セクション5の計算で最終的な分布が求められる。しかしながら、これが当てはまらない場合、式(20)に示す、Mのマクスウエル分布を考えなければならない。なお、式(20)では、MはPMDで、シグマは変数である。
所定の平均値に対するS1の密度は、式(21)に示すように、そのS1の密度とMをMについて積分したものである。
これは、図10に示されている。
【0098】
<セクション7>
方法1,2で用いられる式
Uは偏波の程度を示す。
With PMDは、セクション2で定義したように、光が両方の主軸において同じ電力を有している部分である。
セクション3で計算したように、
S1_mean=(1/2)・cos(2・π・F・M)+(1/2)
となる。
【0099】
ストークス・パラメータより測定されたように、Uは、式(22)〜(24)のように表すことができる。
セクション4で説明したように、With PMDは、0〜1にかけて一様に分布している。Mは、マクスウエル分布とともに変化する。
これは、式(25),(26)に示す2つの部分とみなせる。
上記セクション6より、Mの密度は、式(27)のようになる。
従って、p1の密度は、式(28)で表され、Uの平均値は、式(29)で示す値に等しい。
これは、偏波解消の程度を平均したUを、PMDの平均Mに関連づけるものである。
【0100】
図15のグラフは、平均Uと、単にPMDの平均から計算されたUとには違いがあることを示している。
精度が求められる場合に、この計算を行う。しかしながら、平均値から平均値への単純な計算でも、妥当な近似となる場合が多い。
これら推定や近似が不十分な場合、実験に基づく方法を用いて、UとMの関係を確立してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光伝送システムを概略的に示す図である。
【図2】 図1のモニタを概略的に示す図である。
【図3】 偏波変動の範囲を示すポアンカレ球を説明するための図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に係る偏波分析およびサンプリング・ユニットの概略を示す図である。
【図5】 実施の形態1に係るプロセッサが実行するデータ処理の概略を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態2に係る偏波分析およびサンプリング・ユニットの概略を示す図である。
【図7】 正規化されたストークス・パラメータS1の統計的な分布をグラフ化した図である。
【図8】 実施の形態2に係るデータ処理を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の実施の形態3に係る偏波分析およびサンプリング・ユニットの概略を示す図である。
【図10】 実施の形態3に係る正規化されたストークス・パラメータS1の統計的な分布をグラフ化した図である。
【図11】 実施の形態3に係る処理を示すフローチャートである。
【図12】 実施の形態3に係る処理の詳細を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の実施の形態4に係る偏波分析およびサンプリング・ユニットの概略を示す図である。
【図14】 本発明に係る他の光伝送システムの概略を示す図である。
【図15】 平均値U(偏波解消)と平均値M(偏波モード分散)の関係をグラフ化して示す図である。
【符号の説明】
1…光伝送システム、2…送信機、3…受信機、4…ネットワーク、5…光ファイバ、6…交差接続部、7…制御装置、8…モニタ、9…監視データ、10…光タップ、12…サンプルデータ、13…プロセッサ、16…光電変換器、17,27…低域通過フィルタ、18…A/D変換器、19…s1フィルタ、20…s2フィルタ、21…s3フィルタ、25…偏波回転子、26,42…スプリッタ、44…データ入力、45…補償光素子
Claims (31)
- 光伝送システムにおける光信号の伝送方法において、
前記光伝送システムの送信機を動作させることで、信号データ・ストリームで変調された光信号を生成する工程と、
前記光伝送システムの少なくとも1つの光導波手段および少なくとも1つの光端末からなる複数の光素子を介して前記光信号を導く工程であって、これら光素子の少なくとも1つが、偏波モード分散を引き起こす当該工程と、
前記光伝送システムの光端末を構成する受信機で前記光信号を受信し、前記信号データ・ストリームを出力する工程と、
監視手段を動作させて前記光信号を監視することで、伝送中に前記光信号が偏波モード分散の影響を受けたことに相当する、その光信号の劣化を検知する工程と、
前記偏波モード分散によって前記光信号が劣化された程度を示す監視データを、前記監視手段より出力する工程とを備え、
前記監視手段は、前記光信号の偏波解消Uの度合いを測定することを特徴とする光信号の伝送方法。 - さらに、前記監視データを閾値と比較し、その閾値を越える前記監視データに応じて警告表示を生成する工程を備えることを特徴とする請求項1記載の光信号の伝送方法。
- さらに、前記監視データに応じて制御手段を動作させて、前記光伝送システムの動作制御を行うことで、伝送する光信号への前記偏波モード分散の影響を減らす工程を備えることを特徴とする請求項1記載の光信号の伝送方法。
- 前記制御手段は、前記送信機の動作を制御することを特徴とする請求項3記載の光信号の伝送方法。
- 前記制御手段は、前記送信機の動作を制御することで、前記光導波手段へ発射された光信号の偏波状態を可変制御することを特徴とする請求項4記載の光信号の伝送方法。
- 前記制御手段は、前記送信機の動作を制御して、前記信号データ・ストリームを調整することを特徴とする請求項4記載の光信号の伝送方法。
- 前記制御手段は、前記光伝送システムの少なくとも1つの光交換装置を制御することで、前記光信号のとる経路を変更することを特徴とする請求項3記載の光信号の伝送方法。
- 前記制御手段は、前記光伝送システムの光素子からなる補償光素子を制御することで、前記監視データによって存在することが示された前記偏波モード分散に対抗するよう補償分散を行うことを特徴とする請求項3記載の光信号の伝送方法。
- 前記監視手段は、光タップを動作させて前記光信号のサンプルを取り出し、この光信号のサンプルに存在する偏波解消の程度を測定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光信号の伝送方法。
- さらに、偏波モード分散以外の公知の偏波解消源を補償する工程を備えることを特徴とする請求項9記載の光信号の伝送方法。
- 前記監視手段は、前記信号データ・ストリームによる前記光信号の変調よりも狭い帯域幅でフィルタがかけられた前記光信号のサンプルの偏波状態を分析することを特徴とする請求項9または10記載の光信号の伝送方法。
- 前記監視手段は、ストークス・パラメータについてフィルタがかけられた偏波状態を完全に決定し、それより偏波解消の程度を計算することを特徴とする請求項11記載の光信号の伝送方法。
- 前記監視手段は、S1=s1/s0(ここでs0,s1は、それぞれs0=I(0゜,0)+I(90゜,0),s1=I(0゜,0)−I(90゜,0)で示されるストークス・パラメータ)の定義に従う、正規化されたストークス・パラメータS1を決定し、このS1についての測定を繰り返してS1の統計的な分布を決定し、この測定されたS1の分布と、偏波解消の値の範囲に対する分布テンプレートとの相関をとることを特徴とする請求項11記載の光信号の伝送方法。
- 前記監視手段は、偏波回転子を動作させて、前記光信号のサンプルに偏波回転を施すことを特徴とする請求項13記載の光信号の伝送方法。
- 複数の光端末と、その光端末を相互に接続し、その光端末間の信号データ・ストリームによって変調された光信号を導く少なくとも1つの光導波手段とから構成される複数の光素子からなる光伝送システムにおいて、
前記光素子の少なくとも1つは、偏波モード分散による前記光信号の劣化を引き起こす複屈折素子からなり、
また、前記光素子の少なくとも1つは監視手段に結合され、この監視手段は、前記光信号が偏波モード分散の影響を受けたことに相当する前記光信号の劣化を監視し、また、そのような光信号の劣化を示す監視データを出力し、
前記監視手段は、前記光信号の偏波解消の程度を測定することによって劣化を監視することを特徴とする光伝送システム。 - さらに、前記監視データを閾値と比較する比較手段と、その閾値を越える前記監視データに応じて警告表示を生成する手段とを備えることを特徴とする請求項15記載の光伝送システム。
- さらに、前記監視データに応じて当該光伝送システムの動作制御を行うことで、伝送する光信号への前記偏波モード分散の影響を減らすことを特徴とする請求項16記載の光伝送システム。
- 前記制御手段は、前記送信機の動作を制御することを特徴とする請求項17記載の光伝送システム。
- 前記制御手段は、前記送信機の動作を制御することで、前記光導波手段へ発射された光信号の偏波状態を可変制御することを特徴とする請求項18記載の光伝送システム。
- 前記制御手段は、前記送信機の動作を制御して、前記信号データ・ストリームを調整することを特徴とする請求項18記載の光伝送システム。
- 前記制御手段は、前記光伝送システムの少なくとも1つの光交換装置を制御することで、前記光信号のとる経路を変更することを特徴とする請求項17記載の光伝送システム。
- 前記制御手段は、前記光伝送システムの光素子からなる補償光素子を制御することで、前記監視データによって存在することが示された前記偏波モード分散に対抗するよう補償分散を行うことを特徴とする請求項17記載の光伝送システム。
- さらに、前記光素子の1つと結合して前記光信号のサンプルを得る光タップを備え、前記監視手段は、この光信号のサンプルに存在する偏波解消の度合いを測定することを特徴とする請求項15乃至22のいずれかに記載の光伝送システム。
- さらに、他の公知の偏波解消源に対して前記監視データを補償する手段を備えることを特徴とする請求項23記載の光伝送システム。
- 前記監視手段は、前記信号データ・ストリームによる前記光信号の変調よりも狭い帯域幅でフィルタがかけられたサンプル・データを提供して、前記光信号のサンプルの偏波状態を分析する偏波分析およびサンプリング・ユニットを備えることを特徴とする請求項23記載の光伝送システム。
- 前記監視手段は、前記サンプル・データより、ストークス・パラメータについてフィルタがかけられた偏波状態を決定し、それより偏波の程度を計算するプロセッサを備えることを特徴とする請求項25記載の光伝送システム。
- 前記監視手段は、S1=s1/s0(ここでs0,s1は、それぞれs0=I(0゜,0)+I(90゜,0),s1=I(0゜,0)−I(90゜,0)で示されるストークス・パラメータ)の定義に従う、正規化されたストークス・パラメータS1を決定し、S1についての測定を繰り返してS1の統計的な分布を決定し、この測定されたS1の分布と、偏波解消の値の範囲に対する分布テンプレートとの相関をとることを特徴とする請求項25記載の光伝送システム。
- 前記光信号のサンプル上で動作して、偏波回転を施す偏波回転子を備えることを特徴とする請求項27記載の光伝送システム。
- 光伝送システムで用いられる光伝送システムの監視装置において、
信号データ・ストリームによって変調された受信光信号の偏波状態を抽出して、サンプル・データを供給する抽出手段と、
前記光送信システムにおける偏波モード分散の影響を示す前記サンプル・データより監視データを決定するプロセッサと、
前記光伝送システムの光素子に結合され、その光素子から前記光信号のサンプルを抽出する光タップとを備え、
前記プロセッサは、前記監視データを、前記光信号のサンプルが偏波解消される度合いの尺度として決定することを特徴とする光伝送システムの監視装置。 - さらに、前記光伝送システム上を伝搬する前記信号データ・ストリームによる前記光信号の変調よりも狭い帯域幅でフィルタがかけられた、前記光信号のサンプルの偏波状態を示すサンプル・データを提供する偏波分析およびサンプリング・ユニットを備えることを特徴とする請求項29記載の光伝送システムの監視装置。
- 前記光信号のサンプルの前記偏波状態をランダム化する偏波回転子を備えることを特徴とする請求項30記載の光伝送システムの監視装置。
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