JP4096799B2 - モジュラジャック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧接スリットを有する端子板を備え絶縁被覆電線である電線を端子板の圧接スリットに押し込んで接続するようにしたモジュラジャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、通信ケーブルを相互に接続する、あるいは他の装置に接続するためにモジュラジャックが用いられている。ところで、モジュラジャックはモジュラプラグが着脱自在に挿入されるプラグ挿入口を備えたハウジングを有し、ハウジング内にはプラグ挿入口を通してハウジングに挿入されたモジュラプラグの接触子に接触可能なコンタクトが配列されている。また、撚った2本の絶縁被覆電線の対を備えたツイストペア線のような電線と接続するための端子台がハウジングに結合され、コンタクトと端子台の端子板とは電気的に接続されている。端子板としては上縁に開放された圧接スリットを有する二股のフォーク状に形成され、電線を端子板の圧接スリットに圧入する際に端子板の圧接スリットの両側縁で電線の絶縁被覆を剥ぎながら芯線を挟み込む形式の圧接形の端子板が結線の容易さから多用されている。(例えば、特許文献1参照。)
ここで、図19および図20に示すように、ハウジング1に結合した端子台2において端子板24が突出した面から端子板24を保護する多数の保護壁23を立設し、並設された保護壁23間に圧接スリット24aを対応させるように端子板24を配置しているのであって、撚り線を端子板24に接続するときは、対になっている各電線を互いに並設された端子板24に接続する。このとき撚り線の各電線の間(撚り部)に端子板24の間に立設した保護壁23aを挿通させることで、端子板24の圧接スリット24aに各電線を導き、圧接スリット24aに電線を圧入するようになっている。なお、圧接スリット24aの幅は接続する電線の芯線に圧接スリット24aの両側縁が圧接する程度に設定されている。
【0003】
しかしこの撚り線は、情報用配線の高速対応化が進むにつれ、電線の撚りがきつくなってきた。すると上記従来例1では保護壁23aが上端部を略平面状に形成した略直方体であるため、撚り線の撚りを戻してからでないと、撚り部に保護壁23aを挿通させることができず、電線を圧接スリット24aに圧入することができなかった。
【0004】
そこで従来例2として、撚りがきつい撚り線であっても、撚りを戻すことなく電線を圧接スリットに圧入できるモジュラジャックが提供された。図21に斜視図を示すこのモジュラジャックの保護壁23aの上端部近傍は、図22に示すように4面テーパ形状であり、左右両側方向と前後方向の4面に鋭利な上端(頂部)23cから下方に向かう4つのテーパ面23r,23s,23t,23uを形成している。したがって撚りがきつい撚り線であっても図22,図23に示すように、電線5の撚り部5aを保護壁23aの上端23cに挿通させて(図22の破線A11)保護壁23aの上端23cに当て押えれば、撚り部5aが広がり(図22の破線A12)、図23に示すように撚り部5aを保護壁23aに挿通させることができる。
【0005】
また、図21〜図23では保護壁23aの上端23cのテーパ面23r,23s,23t,23uを左右両側方向と前後方向に面した4面としているが、従来例3として図24に示すように4つのテーパ面の境界を左右両側方向と前後方向に向けているものもある。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−13125号公報(3頁右欄第9行〜第26行、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例2,3では、撚りがきつい撚り線であっても、撚りを戻すことなく電線5を圧接スリット24aに圧入できるが、4つのテーパ面23r,23s,23t,23uの互いの境界部Bが角状になっており、図22では境界部B11,B12、図25では境界部B13に接した電線5の絶縁被覆の4箇所に負担がかかって傷が付き(図26の箇所E参照)、破れる恐れがあった。
【0008】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧接スリットに接続される撚り線に局所的に負担がかかることがなく、電線の絶縁被覆に傷が付きにくいモジュラジャックを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本のコンタクトと、各コンタクトにそれぞれ電気的に接続されるとともに一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線の各芯線が上端縁の開放された圧接スリットに接続される複数の端子板が立設された端子台と、対となる電線が各々接続して互いに並設された端子板の間で端子台から立設した突部とを備え、前記突部は、側壁から上端へ向かって先細りとなるよう傾斜するとともに周方向の全周に略曲面を成すテーパ面を形成し、前記突部の上端を前記撚り線の電線間の撚り部に挿通させて前記テーパ面によって前記撚り部を広げることを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本のコンタクトと、各コンタクトにそれぞれ電気的に接続されるとともに一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線の各芯線が上端縁の開放された圧接スリットに接続される複数の端子板が立設された端子台と、対となる電線が各々接続して互いに並設された端子板の間で端子台から立設した突部とを備え、前記突部は、側壁から上端へ向かって先細りとなるよう傾斜するとともに周方向に略曲面を成すテーパ面を形成し、前記突部の上端を前記撚り線の電線間の撚り部に挿通させて前記テーパ面によって前記撚り部を広げて、前記テーパ面の曲面部分は少なくとも、前記撚り部を広げるときに電線が接触する部位に設けて成ることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記突部のテーパ面を形成した部位は、端子板に接続した電線の配設方向を長手方向とした形状に形成されることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本のコンタクトと、各コンタクトにそれぞれ電気的に接続されるとともに一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線の各芯線が上端縁の開放された圧接スリットに接続される複数の端子板が立設された端子台と、対となる電線が各々接続して互いに並設された端子板の間で端子台から立設した突部とを備え、前記突部は、端子板に接続した電線の配設方向の両端と上端とを結ぶ稜線を形成し、前記稜線の全領域から側壁に向かって傾斜するとともに周方向に略曲面を成すテーパ面を形成し、前記突部の上端を前記撚り線の電線間の撚り部に挿通させて前記テーパ面によって前記撚り部を広げることを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかにおいて、前記略曲面は、複数の平面を並設することで曲面に近似させた面であることを特徴とする。
【0014】
請求項6の発明は、モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本のコンタクトと、各コンタクトにそれぞれ電気的に接続されるとともに一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線の各芯線が上端縁の開放された圧接スリットに接続される複数の端子板が立設された端子台と、対となる電線が各々接続して互いに並設された端子板の間で端子台から立設した突部とを備え、前記突部は、側壁から上端へ向かって先細りとなるよう傾斜した3つのテーパ面を形成し、前記突部の上端を前記撚り線の電線間の撚り部に挿通させて前記テーパ面によって前記撚り部を広げることを特徴とする。
【0015】
請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかにおいて、前記突部の上端の位置は、突部の中心軸からずらした位置に形成することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
(実施形態1)
以下、本実施形態のモジュラジャックについて図1および図2を参照しながら説明するが、従来例と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0018】
本実施形態のモジュラジャックは、モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口11aが開口するハウジング1と、プラグ挿入口11aの中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本(本実施形態では8本)の線状のコンタクト13(図3参照)と、各コンタクト13にそれぞれ電気的に接続されるとともに絶縁被覆電線である電線が接続される複数枚(本実施形態では8枚)の端子板24(図20参照)が立設されハウジング1に結合された端子台2とを備えている。
【0019】
ハウジング1は、絶縁性を有する合成樹脂により形成されており、直方体状の接続台11を備え、接続台11の一面に上記プラグ挿入口11aが開口する。以下では、接続台11においてプラグ挿入口11aが開口する面を前面とし、図1における上下方向を用いて上下方向を規定する。接続台11の後面下部からは端子台2を結合する基台12が後方へ連続一体に突設されている。
【0020】
端子台2は基台12の上面側に配設されており、各端子板24は端子台2の上面から突出している。ここに、8枚の端子板24は端子台2の左右両側部において4個ずつ前後方向に沿って配置されている。また、各端子板24は上縁に開放された圧接スリット24aを有する二股のフォーク状に形成されており、厚み方向が端子台2の左右方向に一致するように配置されている。なお、圧接スリット24aの幅は接続する電線5の芯線に圧接スリット24aの両側縁が圧接する程度に設定されている。したがって、絶縁被覆を有する電線5を上方から圧接スリット24aに圧入すると、電線5の絶縁被覆が圧接スリット24aの両側縁で切られ、圧接スリット24aの中で芯線が端子板24に圧接するのである。
【0021】
ところで、端子台2の上面の左右両側部には上面からの突出寸法が端子板24よりも大きい複数の保護壁23が前後方向に並んで突設されている。ここに、端子板24は、前後に隣り合う保護壁23の間に圧接スリット24aを対応させるように配置されている。なお、前後方向に隣り合う各一対の保護壁23の互いの対向面には、端子板24を保持する保持溝23bが上下方向に沿って形成されている。
【0022】
このモジュラジャックに接続するツイストペアケーブル4は、一対の絶縁被覆電線5,5を撚った撚り線を4組備えており、電線5,5の撚り線の対は、端子台2の左右両側部で前側または後側に並設されたいずれか2つの端子板24,24に接続される。このとき上記保護壁23のうち、対の電線5,5が接続される2つの端子板24,24の間に立設された保護壁23aが、電線5,5の撚り線の間(撚り部)5aに挿通することで、端子板24の圧接スリット24aに各電線5を導き、圧接スリット24aに電線5を圧入するようになっている。
【0023】
電線5,5の撚り部5a(図4参照)は、楕円形状あるいは図5に示すまぶた形状となっており、保護壁23aは撚り部5aに挿通したとき、図6に示すようにこの撚り部5aを矢印方向に自然に広げていく形状であれば電線5の絶縁被覆に傷が付き難くなる。
【0024】
すなわち、保護壁23aを、側壁23jから上端23cへ先細りとなるよう傾斜するとともに周方向に略曲面を成すテーパ面を有する形状に形成すればよい。(図7(a),(b),(c)参照)
そこで本実施形態では図7(a),(b),(c)に示すように、保護壁23aを左右両側方向を長手方向とし前後方向を短手方向とする壁体に形成し、撚り部5aに挿通する際に電線5が接触するその上端部近傍を、略楕円錘曲面のテーパ面23dからなる楕円形状を基礎にした形状に形成している。そして図8に示すように、保護壁23aの上端23cを撚り部5aに挿通させて(破線A1)撚り部5aを保護壁23aの略楕円錘曲面のテーパ面23dに当て押えれば、電線5が接触する箇所には角がないので撚り部5aには局所的に負担がかかることなくテーパ面23dに沿って自然に広がり(破線A2)、絶縁被覆に傷が付くことなく撚り部5aを保護壁23aの下方へ移動させることができる。
【0025】
また、前後に隣り合う保護壁23,23aの間の隙間の寸法は、電線5を挿入できるように寸法を設定してある。ただし、保護壁23,23a間の隙間の寸法は圧接スリット24aの幅寸法に比べて広く、しかも、保護壁23,23aの上端部では上部ほど隙間の寸法を広くするように傾斜した傾斜面が形成されており、ツイストペアケーブル4の電線5を保護壁23,23aの間の隙間に導入しやすくなっている。このように、本実施形態における保護壁23,23aは、端子板24を保護する保護部材として機能するだけではなく、端子板24の圧接スリット24aに電線5を導くガイド部材としても機能する。また、前後方向の真ん中に位置する各保護壁23の前後方向の幅寸法は、他の保護壁23,23aの前後方向の幅寸法に比べて大きく設定してある。
【0026】
さらに、端子台2の上面には、図1,図2に示すように、左右方向の中央部にツイストペアケーブル4のシース4aを位置決めする位置決め凹部22が形成されており、前後方向における1番後の左右の保護壁23における互いの対向面には、位置決め凹部22との間にツイストペアケーブル4を保持する保持突起26がそれぞれ突設されている。なお、保持突起26間の寸法は4対8芯のツイストペアケーブル4のシース4aの外径寸法よりもやや小さく設定されている。
【0027】
したがって、4対8芯のツイストペアケーブル4のシース4aを端子台2の上方から位置決め凹部22に導入すればシース4aの一部が保持突起26により押圧されて凹み、位置決め凹部22の内底面と一対の保持突起26との間にツイストペアケーブル4を挟持して保持することができ、ツイストペアケーブル4の各電線5を端子板24の圧接スリット24aに圧入すれば、電線5と端子板24とが電気的に接続される。
【0028】
また、端子台2の前後方向における真ん中の各保護壁23の外側面には図示しない保護キャップを結合するための結合爪27が突設されており、保護キャップを着脱可能に結合することができる。
【0029】
(実施形態2)
本実施形態のモジュラジャックは、保護壁23aの上端部近傍をいわゆるまぶた形状に形成したものである。ここでまぶた形状とは図9(a),(b),(c)に示すように、撚り部5aに挿通する際に電線5が接触する保護壁23aの上端部近傍を、長手方向(電線の配設方向)の両端の各中央と上端23cとを結ぶ稜線23eから下方の側壁23jに向かって傾斜して周方向に曲面を成すテーパ面23dに形成したものである。さらに稜線23eは略中央に上端23cを形成している。そして図10に示すように、保護壁23aの上端23cを撚り部5aに挿通させて(破線A1)撚り部5aを保護壁23aのテーパ面23dに当て押えれば、電線5が接触する箇所には角がないので撚り部5aには局所的に負担がかかることなくテーパ面23dの表面に沿って自然に広がり(破線A2)、絶縁被覆に傷が付くことなく撚り部5aを保護壁23aの下方へ移動させることができる。他の構成は実施形態1と同様であり説明は省略する。
【0030】
(実施形態3)
本実施形態のモジュラジャックは図11に示され、保護壁23aの上端部近傍を図12(a),(b),(c)に示す3面テーパ形状に形成したものである。ここで3面テーパ形状とは、撚り部5aに挿通する際に電線5が接触する保護壁23aの上端部近傍を、側壁23jから上端23cへ向かって先細りとなるよう傾斜した3つのテーパ面23f,23g,23hから成るテーパ面で形成したもので、従来例の4面テーパ形状に比べてテーパ面の互いの境界部Bが少ない。特に本実施形態では保護壁23aの上端23cを保護壁23aの長手方向の一端側に偏倚させており、図13に示すように保護壁23aの上端23cを撚り部5aに挿通させた場合(図13の破線A1)、電線5に接触するテーパ面23f,23g,23hの境界部B1は2箇所であり、次に撚り部5aを保護壁23aの上端23cに当て押え、撚り部5aが広がった場合でも(図13の破線A2)、電線5に接触するテーパ面23f,23g,23hの境界部B2は2箇所であり、従来例の4面テーパ形状の4箇所の境界部に比べて、境界部B1,B2に接した電線5の絶縁被覆に負担がかかって傷が付く箇所が低減される。
【0031】
また、電線5,5を端子板24に接続する際の挿入角度は図14に示すように、撚り部5aを、保護壁23aの長手方向の一端側を支点として回動させるように挿入する(破線D1→D2)。したがって、本実施形態では、保護壁23aの上端23cを保護壁23aの長手方向の一端側に偏倚して形成することで、電線5,5を端子板24に接続する際、はじめに保護壁23aの上端23cが撚り部5aに挿通するので撚り部5aを広げやすい。
【0032】
なお、他の構成は実施形態1と同様であり説明は省略する。
【0033】
また実施形態1乃至4のように保護壁23aの上端近傍の形状が略楕円錘形状、略円錐形状、略四角錘形状、あるいは略まぶた形状であっても、上記のように保護壁23aの上端23cの位置を電線5,5の挿入角度に応じて保護壁23aの中心軸から偏倚して形成してもよく、上記同様の効果を得ることができる。
【0034】
(実施形態4)
本実施形態は図15(a),(b),(c)に示すように、実施形態1で説明した保護壁23aの略楕円錘曲面で形成したテーパ面23dを、上端23cを中心とした扇形の平面23iを複数並設させることで周方向に曲面に近似した形状を成すように形成したものであって、この場合は撚り部5aにかかる負担が分散されるため、絶縁被覆に傷が付くことなく撚り部5aを保護壁23aの下方へ移動させることができる。
【0035】
(実施形態5)
本実施形態は保護壁23aを図16(a),(b),(c)に示すような略円柱体を基礎にした形状に形成し、撚り部5aに挿通する際に電線5が接触するその上端部近傍を、略円錘曲面のテーパ面23dからなる形状に形成しているもので、実施形態1等と同様に、電線5が接触する箇所には角がないので撚り部5aには局所的に負担がかかることなくテーパ面23dに沿って自然に広がり、絶縁被覆に傷が付くことなく撚り部5aを保護壁23aの下方へ移動させることができる。他の構成は前述した実施形態と同様であり説明は省略する。
【0036】
また図17(a),(b),(c)に示すように、保護壁23aのテーパ面23dを、上端23cを中心とした扇形の平面23iを複数並設させることで周方向に曲面に近似した形状を成すように形成したものであっても、撚り部5aにかかる負担は分散されるため、絶縁被覆に傷が付くことなく撚り部5aを保護壁23aの下方へ移動させることができる。
【0037】
(実施形態6)
本実施形態は保護壁23aを図18(a),(b),(c)に示すような略直方体を基礎にした形状に形成し、撚り部5aに挿通する際に電線5が接触するその上端部近傍を、略四角錘のテーパ面23dからなる形状に形成し、四角錘の全周でなく電線5が接触する四角錘の角部のみをR形状としたもので、実施形態1等と同様に、電線5が接触する箇所には角がないので撚り部5aには局所的に負担がかかることなくテーパ面23dに沿って自然に広がり、絶縁被覆に傷が付くことなく撚り部5aを保護壁23aの下方へ移動させることができる。他の構成は前述した実施形態と同様であり説明は省略する。
【0038】
さらに、前述したすべての実施形態において上端23cは、作業中に人の手が傷付かないような配慮をした形状、例えば上端を丸めたり、上端部分を尖らせずに平面にする等の形状に形成されている。また、テーパ面23dは少なくとも撚り線の撚り部5aを広げる際に電線5が接触する部分のみに設ければ前述した各実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、端子板に一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線を接続する時に、撚り線の撚り部を自然に広げることができ、電線に局所的に負担がかかることがなく、電線の絶縁被覆に傷が付きにくいという効果がある。
【0040】
請求項2の発明によれば、端子板に一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線を接続する時に、撚り線の撚り部を自然に広げることができ、電線に局所的に負担がかかることがなく、電線の絶縁被覆に傷が付きにくいという効果がある。
【0041】
請求項3の発明によれば、突部は端子板に電線を導くガイド部材としても機能して、撚り部を広げる際の作業性を向上させることができるという効果がある。
【0042】
請求項4の発明によれば、端子板に一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線を接続する時に、撚り線の撚り部を自然に広げることができ、電線に局所的に負担がかかることがなく、電線の絶縁被覆に傷が付きにくいという効果がある。
【0043】
請求項5の発明によれば、平面を用いて曲面と略同様の効果を得ることができるという効果がある。
【0044】
請求項6の発明によれば、端子板に一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線を接続するために撚り部を広げる際、電線への負担が掛かるポイントを減らして、電線の絶縁被覆に傷が付きにくくなるという効果がある。
【0045】
請求項7の発明によれば、電線の撚り部をより広げやすくなり、作業性をさらに向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す斜視図である。
【図2】同上における結線作業の説明図である。
【図3】同上におけるプラグ挿入口近傍を示す斜視図である。
【図4】同上における電線の撚り部を示す図である。
【図5】同上における撚り部の形状を示す図である。
【図6】同上における撚り部の広がりを示す図である。
【図7】(a)同上における略楕円形状の保護壁を示す上面図である。
(b)同上における略楕円形状の保護壁を示す前面図である。
(c)同上における略楕円形状の保護壁を示す側面図である。
【図8】同上における略楕円形状の保護壁を示す拡大図である。
【図9】(a)本発明の実施形態2におけるまぶた形状の保護壁を示す上面図である。
(b)同上におけるまぶた形状の保護壁を示す前面図である。
(c)同上におけるまぶた形状の保護壁を示す側面図である。
【図10】同上におけるまぶた形状の保護壁を示す拡大図である。
【図11】本発明の実施形態3を示す斜視図である。
【図12】(a)同上における3面テーパ形状の保護壁を示す上面図である。
(b)同上における3面テーパ形状の保護壁を示す前面図である。
(c)同上における3面テーパ形状の保護壁を示す側面図である。
【図13】同上における3面テーパ形状の保護壁を示す拡大図である。
【図14】同上における撚り線の挿入角度示す図である。
【図15】(a)本発明の実施形態4における複数の平面でテーパ面を構成した略楕円形状の保護壁を示す上面図である。
(b)同上における略楕円形状の保護壁を示す前面図である。
(c)同上における略楕円形状の保護壁を示す側面図である。
【図16】(a)本願発明の実施形態5における略円柱体の保護壁を示す上面図である。
(b)同上における略円柱体の保護壁を示す前面図である。
(c)同上における略円柱体の保護壁を示す側面図である。
【図17】(a)同上における複数の平面でテーパ面を構成した略円柱体の保護壁を示す上面図である。
(b)同上における略円柱体の保護壁を示す前面図である。
(c)同上における略円柱体の保護壁を示す側面図である。
【図18】(a)本願発明の実施形態6における略直方体の保護壁を示す上面図である。
(b)同上における略直方体の保護壁を示す前面図である。
(c)同上における略直方体の保護壁を示す側面図である。
【図19】従来例1のモジュラジャックを示す要部斜視図である。
【図20】同上を示す要部斜視図である。
【図21】従来例2のモジュラジャックを示す要部斜視図である。
【図22】同上における4面テーパ形状の保護壁を示す拡大図である。
【図23】同上への結線作業の説明図である。
【図24】従来例3のモジュラジャックを示す要部斜視図である。
【図25】従来例2のモジュラジャックへの結線作業の説明図である。
【図26】同上における撚り線の傷を示す図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 端子台
4 ツイストペアケーブル
5 電線
5a 撚り部
11a プラグ挿入口
13 コンタクト
23,23a 保護壁
23b 保持溝
24 端子板
24a 圧接スリット
Claims (7)
- モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本のコンタクトと、各コンタクトにそれぞれ電気的に接続されるとともに一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線の各芯線が上端縁の開放された圧接スリットに接続される複数の端子板が立設された端子台と、対となる電線が各々接続して互いに並設された端子板の間で端子台から立設した突部とを備え、前記突部は、側壁から上端へ向かって先細りとなるよう傾斜するとともに周方向の全周に略曲面を成すテーパ面を形成し、前記突部の上端を前記撚り線の電線間の撚り部に挿通させて前記テーパ面によって前記撚り部を広げることを特徴とするモジュラジャック。
- モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本のコンタクトと、各コンタクトにそれぞれ電気的に接続されるとともに一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線の各芯線が上端縁の開放された圧接スリットに接続される複数の端子板が立設された端子台と、対となる電線が各々接続して互いに並設された端子板の間で端子台から立設した突部とを備え、前記突部は、側壁から上端へ向かって先細りとなるよう傾斜するとともに周方向に略曲面を成すテーパ面を形成し、前記突部の上端を前記撚り線の電線間の撚り部に挿通させて前記テーパ面によって前記撚り部を広げて、前記テーパ面の曲面部分は少なくとも、前記撚り部を広げるときに電線が接触する部位に設けて成ることを特徴とするモジュラジャック。
- 前記突部のテーパ面を形成した部位は、端子板に接続した電線の配設方向を長手方向とした形状に形成されることを特徴とする請求項1または2記載のモジュラジャック。
- モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本のコンタクトと、各コンタクトにそれぞれ電気的に接続されるとともに一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線の各芯線が上端縁の開放された圧接スリットに接続される複数の端子板が立設された端子台と、対となる電線が各々接続して互いに並設された端子板の間で端子台から立設した突部とを備え、前記突部は、端子板に接続した電線の配設方向の両端と上端とを結ぶ稜線を形成し、前記稜線の全領域から側壁に向かって傾斜するとともに周方向に略曲面を成すテーパ面を形成し、前記突部の上端を前記撚り線の電線間の撚り部に挿通させて前記テーパ面によって前記撚り部を広げることを特徴とするモジュラジャック。
- 前記略曲面は、複数の平面を並設することで曲面に近似させた面であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のモジュラジャック。
- モジュラプラグを挿入するプラグ挿入口が開口するハウジングと、プラグ挿入口の中に配列されモジュラプラグの接触子に接触可能な複数本のコンタクトと、各コンタクトにそれぞれ電気的に接続されるとともに一対の絶縁被覆電線を撚った撚り線の各芯線が上端縁の開放された圧接スリットに接続される複数の端子板が立設された端子台と、対となる電線が各々接続して互いに並設された端子板の間で端子台から立設した突部とを備え、前記突部は、側壁から上端へ向かって先細りとなるよう傾斜した3つのテーパ面を形成し、前記突部の上端を前記撚り線の電線間の撚り部に挿通させて前記テーパ面によって前記撚り部を広げることを特徴とするモジュラジャック。
- 前記突部の上端の位置は、突部の中心軸からずらした位置に形成することを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のモジュラジャック。
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