JP4096290B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車体前部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車の車体前部構造は、図7〜図10に示す如く、カウルサイドメンバー51、サイドボディアセンブリ52、エプロンアッパーエクステンションパネル53、ダッシュサイドパネル54およびダッシュパネル55を備えている。カウルサイドメンバー51は、図7および図8に示す如く、接合する他の周辺部品との関係で折り曲げられ、複数の折れ点を有しており、その後端部51aの複数箇所は、プラグ(アーク)溶接Wによってサイドボディアセンブリ52と接合され、その前端部51bは、スポット溶接によってエプロンアッパーエクステンションパネル53と接合されている。
【0003】
また、上記カウルサイドメンバー51は、図7および図9に示す如く、深さ方向の断面形状が浅く形成されており、図9および図10に示すように、フードヒンジ56への取付面部57の付近では、エプロンアッパーエクステンションパネル53と相俟ってボックス状断面部58が形成されている。
なお、上記カウルサイドメンバー51は、図7および図10に示す如く、後端部51aの前方側に位置する中間部51cにおいて、他の周辺部品と接合されていない。また、フードヒンジ56は、図9に示す如く、カウルトップパネル59およびヒンジリーンフォース60に取付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の車体前部構造では、カウルサイドメンバー51が複数の折れ点を有し、かつ深さ方向の断面形状が浅く形成されているので、外力に対して、取付面部57の箇所以外で変形し易く、外力を効果的に受け止めることが困難であった。また、プラグ溶接Wは、車体垂直方向に並んで配置され、カウルサイドメンバー51の後端部51aと中間部51cとで強度が極端に変化しているので、外力に対して変形し易いという不具合を有していた。さらに、フードヒンジ56への取付面部57の付近では、ボックス状断面部58を有しており、剛性が高くなっているので、この箇所に衝撃物61が当たった場合、衝撃物61が破損、損傷等するおそれがあった。
【0005】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、外力を効果的に受け止め、カウルサイドメンバーなどの構成部品の座屈変形を抑えることが可能な車体前部構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明においては、ダッシュサイドパネルの車幅方向外側に縦方向へ複数の折れ点が設けられたカウルサイドメンバーを取付け、該カウルサイドメンバーを車体側に取付ける締結箇所と前記折れ点とを、それぞれ車体前後方向で見て異なる位置に配置し、前記ダッシュサイドパネルと前記カウルサイドメンバーとで形成される閉断面部の上端部から上方へ延び、かつ車幅方向外側に折り曲げられるフードヒンジリーンフォースが設けられ、該フードヒンジリーンフォースの水平面部にはフードヒンジが取付けられている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0008】
図1〜図5は、本発明に係る車体前部構造の実施形態を示している。図における自動車の車体前部1の左右両側付近は、互いに組付けられるカウルサイドメンバー2、サイドボディアセンブリ3、エプロンアッパーエクステンションパネル4、ダッシュサイドパネル5、ダッシュパネル6およびフードヒンジリーンフォース7をそれぞれ備えており、サイドボディアセンブリ3にはドアヒンジ8が取付けられ、フードヒンジリーンフォース7にはカウルトップパネル9を介してフードヒンジ10が締付具11により取付けられている。
【0009】
上記カウルサイドメンバー2は、図2〜図4に示す如く、組付ける周辺部品との関係で複数回にわたり折り曲げられており、縦方向の上下には、折れ点12,13がそれぞれ設けられている。また、カウルサイドメンバー2の後部は、ボルト14およびナット15を用いて、複数の締結箇所16,17,18を締付け固定されており、これにより、車体側であるダッシュサイドパネル5の車幅方向外側に取付けられるようになっている。そして、カウルサイドメンバー2の締結箇所16,17,18と折れ点12,13とは、それぞれ車体前後方向で見て異なる位置(ずれた位置)に配置されている。それに加えて、カウルサイドメンバー2は、折れ点13の付近でD区間にわたり、サイドボディアセンブリ3と重合(オーバラップ)して配置されている。しかも、締結箇所16,17,18のうち、前方に位置する締結箇所16の座面は、車体前後方向に対して角度αにわたり内側へ向かって大きく傾斜して配置されている。したがって、カウルサイドメンバー2は、このような形状および配置によって、車体前方からの外力を効果的に受け止め、変形し難くなるように構成されている。
【0010】
また、上記カウルサイドメンバー2の上下中間部分には、図2、図3および図5に示す如く、車体前後方向へ延びるビード部2aが車体外側へ膨出して形成されており、このビード部2aの後端部分は、ドアヒンジ8の前部と近接して配置されている。したがって、カウルサイドメンバー2が車体前方から外力を受けて車体後方へ向かって後退した場合、ドアヒンジ8がビード部2aによってカウルサイドメンバー2を受け止め、その後退量を減少させるように構成されている。
しかも、カウルサイドメンバー2は、図4に示す如く、折れ点12,13よりも前方側部分に深さ方向の閉断面部19を有しており、上下に折り曲げ形成したフランジ部2b,2cは、ダッシュサイドパネル5にスポット溶接によりそれぞれ接合されている。
【0011】
一方、上記フードヒンジリーンフォース7は、図2および図4に示す如く、垂直面部7aと水平面部7bとから成り、カウルサイドメンバー2とダッシュサイドパネル5とで形成される閉断面部19の上端部から上方へ延び、かつ車幅方向外側に折り曲げられた断面略逆L字状に形成されている。フードヒンジリーンフォース7の垂直面部7aは、カウルサイドメンバー2の上端フランジ部2bとダッシュサイドパネル5との間に挟持されている。また、フードヒンジリーンフォース7の水平面部7bは、カウルトップパネル9の下面側に配置されており、カウルトップパネル9と共にフードヒンジ10の取付面となっている。
しかも、カウルサイドメンバー2の上面部とフードヒンジリーンフォース7の水平面部7bとの上下間には、逃げ部を形成するクリアランスSが設けられており、図4の矢印で示すように、衝撃物20が締付具11付近のカウルトップパネル9およびフードヒンジリーンフォース7の水平面部7bに当たった場合でも、カウルサイドメンバー2の折れ点21で変形し得るように構成されている。
【0012】
本発明の実施形態に係る車体前部構造では、カウルサイドメンバー2の折れ点12,13とサイドボディアセンブリ3への締結箇所16,17,18とが、車体前後方向で見て異なる位置に配置され、折れ点13の付近がD区間にわたりサイドボディアセンブリ3と重合していると共に、締結箇所16の座面が車体前後方向に対して大きく傾斜して配置されているため、車体前方からの外力によってカウルサイドメンバー2が座屈変形する量を減らすことができる。
また、本実施形態の車体前部構造では、カウルサイドメンバー2のビード部2aの後端部分がドアヒンジ8の前部と近接して配置されているため、車体前方から作用する外力によってカウルサイドメンバー2が車体後方へ後退した場合に、ドアヒンジ8に当たって止まり、カウルサイドメンバー2がそれ以上後退するのを抑えることができる。
【0013】
さらに、本実施形態の車体前部構造では、カウルサイドメンバー2の上面部とフードヒンジリーンフォース7の水平面部7bとの上下間にクリアランスSが設けられているため、図4の矢印で示す方向から、衝撃物20が締付具11付近のカウルトップパネル9およびフードヒンジリーンフォース7の水平面部7bに当たった場合、カウルサイドメンバー2の折れ点21で変形して衝撃力を吸収することが可能となり、この結果、衝撃物20の破損、損傷等を軽減することができる。
しかも、本実施形態の車体前部構造では、ボルト14およびナット15によりカウルサイドメンバー2の締結箇所16,17,18をサイドボディアセンブリ3に締付け固定しているため、プラグ溶接を廃止でき、溶接不良によるライン稼働率の低下を防止することができる。
【0014】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、カウルサイドメンバー2の後端部には、図6に示す如く、ビード部2aの代わりに、外側へ折り曲げたフランジ22を形成し、該フランジ22がドアヒンジ8と接触するように構成しても、同様の効果を奏することができる。
【0015】
【発明の効果】
上述の如く、本発明に係る車体前部構造は、ダッシュサイドパネルの車幅方向外側に縦方向へ複数の折れ点が設けられたカウルサイドメンバーを取付け、該カウルサイドメンバーを車体側に取付ける締結箇所と前記折れ点とを、それぞれ車体前後方向で見て異なる位置に配置し、前記ダッシュサイドパネルと前記カウルサイドメンバーとで形成される閉断面部の上端部から上方へ延び、かつ車幅方向外側に折り曲げられるフードヒンジリーンフォースが設けられ、該フードヒンジリーンフォースの水平面部にはフードヒンジが取付けられているので、車体前方からの外力等を効果的に受け止めることができ、カウルサイドメンバーなどの構成部品の座屈変形量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車体前部構造が適用された自動車の全体を示す斜視図である。
【図2】図1における車体前部のM部を拡大して示す斜視図である。
【図3】図2における車体前部を示す平面図である。
【図4】図2におけるA−A線断面図である。
【図5】図2におけるB−B線断面図である。
【図6】本発明の実施形態の変形例であって、図2におけるB−B線断面図である。
【図7】従来の構造が適用された車体前部を示す斜視図である。
【図8】図7におけるZ−Z線断面図である。
【図9】図7におけるX−X線断面図である。
【図10】図7におけるY−Y線断面図である。
【符号の説明】
1 車体前部
2 カウルサイドメンバー
2a ビード部
2b,2c フランジ部
3 サイドボディアセンブリ
4 エプロンアッパーエクステンションパネル
5 ダッシュサイドパネル
6 ダッシュパネル
7 フードヒンジリーンフォース
7a 垂直面部
7b 水平面部
8 ドアヒンジ
9 カウルトップパネル
10 フードヒンジ
11 締付具
12,13 折れ点
14 ボルト
15 ナット
16,17,18 締結箇所
19 閉断面部
21 折れ点
22 フランジ
S クリアランス
Claims (4)
- ダッシュサイドパネルの車幅方向外側に縦方向へ複数の折れ点が設けられたカウルサイドメンバーを取付け、該カウルサイドメンバーを車体側に取付ける締結箇所と前記折れ点とを、それぞれ車体前後方向で見て異なる位置に配置し、前記ダッシュサイドパネルと前記カウルサイドメンバーとで形成される閉断面部の上端部から上方へ延び、かつ車幅方向外側に折り曲げられるフードヒンジリーンフォースが設けられ、該フードヒンジリーンフォースの水平面部にはフードヒンジが取付けられていることを特徴とする車体前部構造。
- 前記カウルサイドメンバーの車体側への締結箇所のうち、少なくとも1つは、車体前後方向に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
- 前記カウルサイドメンバーの後部とドアヒンジとが、近接して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車体前部構造。
- 前記カウルサイドメンバーの車体側への締結は、ボルトおよびナットを用いて行われていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車体前部構造。
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