JP4094180B2 - 貨物運搬トロリー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バン型トラック等の荷台の上で貨物を人の手によって運搬させるためのトロリーに係わる。
【0002】
【従来の技術】
バン型トラックでは、パレットの上に梱包された貨物を、荷台に対して人力で効率的に搬入したり搬出したりできる補助装置が望まれている。そのような貨物運搬トロリーとして、特開平8─67246号公報に記載の貨物運搬トロリーが知られている。
この従来の貨物運搬トロリーは、バン型トラック等の荷台に埋設された溝型レール内に配設される。この従来の貨物運搬トロリーは前記レール内で走行が可能であり、貨物が載荷されるべきその載荷台は前記荷台表面に対して昇降可能な構造を有している。
【0003】
この従来の貨物運搬トロリーは、前記貨物を前記載荷台に載荷した状態で前記レール内を走行することによって荷台上の貨物を運搬する。前記貨物運搬トロリーのレールに沿っての走行は人の手によって行われる。
このような従来の貨物運搬トロリーを用いた貨物の搬入を図6を参考にして説明する。貨物17は、バン型トラックの荷台18へと搬入される。バン型トラックの荷台18には、トラックに貨物を効率的に積載するために4列の溝型レール3が埋設されている。この4列のレール3のうち、最初は荷台の右側の2列のレール3に対して貨物運搬トロリー50をそれぞれ配設する。一つのパレット51に搭載された貨物17は、この2台の貨物運搬トロリー50によって運搬される。
【0004】
まず、パレット51の上に梱包された貨物17をフォークリフト等を用いて図示のようにトラックの荷台18上に載せる。つぎに、貨物運搬トロリー50の操作レバー52を下げることにより、図示されていない載荷台を荷台18の表面より上昇させる。そして、載荷台にパレット51を載せた状態で貨物17を作業者が荷台18の奥へと押す。貨物運搬トロリー50はレール3内で走行可能であるため、貨物17はレール3に沿って荷台18の奥へと移動する。このように、1から3個の貨物17を荷台の右側に搬入する。
【0005】
次に、荷台の右側の2列のレール3に配設されていた貨物運搬トロリー50を荷台の左側の2列のレール3にそれぞれ移す。そして、前記同様の方法で、荷台の左側にも1から3個の貨物17を搬入する。
この時、トラックが傾かないように、左右のバランスがとれた搬入を行うことが必要である。前記左右のバランスがとれた搬入を行うために、上述のように必要最小限の2台の貨物運搬トロリー50を荷台の左右交互に移しかえて、貨物の搬入を左右交互に切り換えて行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、貨物運搬トロリー50の主要部品であるトロリー本体は通常鉄製であり、全体の重量が重く、貨物運搬トロリーを何度も移し替えるという作業は重労働であるという問題を有する。そこで、貨物運搬トロリー50を左右列の両方に用意することも考えられる。しかし、貨物運搬トロリー50を左右列の両方に用意するとなると、全部で4台必要になり経費がかかる。従って、貨物運搬トロリーの重量を軽くして移し替えを容易にすることは作業者にとっては重要な問題になっている。
また、上述のような貨物運搬トロリーにおいては、作業者が貨物運搬トロリーを走行させるのに要する力は小さいほど良いことは明らかである。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その第1の目的とするところは、貨物運搬トロリーの全体重量が軽くなって作業者による移し替えが容易な貨物運搬トロリーを提供することにある。
その第2の目的とするところは、貨物運搬トロリーに貨物を載せた状態で作業者が貨物運搬トロリーを走行させるのに要する力を極力小さくすることが可能な貨物運搬トロリーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる貨物運搬トロリーは、トラックの荷台に設けられた溝型レール内に走行可能に嵌め込まれるように、前記レールに沿う細長い形状に形成され載荷台を有するトロリー本体と、前記レール上を走行するための複数の走行ローラと前記複数の走行ローラの左右で前記複数の走行ローラを回転可能に水平に支持する一対のローラプレートとを有し、前記トロリー本体に対して長手方向に移動可能に前記トロリー本体内に収納されている複数の台車と、前記トロリー本体の一端と前記台車の一端とを連結して前記台車を前記トロリー本体に対して長手方向に移動させるリンク機構と、前記リンク機構による台車の長手方向の移動に応じて、前記トロリー本体の載荷台を前記台車に対して上昇又は下降させるカム機構と、前記リンク機構を操作する操作手段とを備えている。
【0009】
そして、前記本発明に係わる貨物運搬トロリーは、前記トロリー本体が前記台車に対して上昇した時に、前記載荷台がトラックの荷台の表面から突出するように、前記荷台のレールに配設され、前記トロリー本体が台車に対して上昇して貨物を前記載荷台に載荷した状態で前記レール内を走行することにより荷台上の貨物を運搬する。
【0010】
特に、請求項1に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、前記トロリー本体がアルミ製であり、前記トロリー本体に前記レールの内周面に摺動する樹脂部材が設けられていることを特徴とする。
ここで、アルミ製とは、純アルミではなく、通常の構造部材に用いられるアルミ合金一般を言う。好ましくは、7000系アルミ合金が用いられる。また、樹脂部材を構成する材料は、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリプロピレン、ナイロンのなかから選ばれる。中でも軽量で耐磨耗性に優れ摩擦抵抗の小さい高密度ポリエチレンが適している。なお、レールの構成部品は通常は鉄であるが、アルミ、ステンレスであっても構わない。
【0011】
前記請求項1に記載の貨物運搬トロリーによれば、装置の主要部品であるトロリー本体がアルミ製であるので、貨物運搬トロリーの重量を軽くできる。
また、トロリー本体に樹脂部材を設けることにより、トロリー本体とレールとの摺動抵抗を低減することができる。これは、‘トロリー本体をアルミ製にすると、鉄に比べると柔らかいため、荷台に埋設されたレールとの摺動抵抗が増して、貨物を載せて走行させるために大きな力が必要となる’という欠点を解決している。
このように、アルミ製にすると軽くなるが、貨物を載せて走行させるために要する力が大きくなるという欠点を、トロリー本体に樹脂部材を設けることにより解決している。軽量化と走行させるのに要する力の極小化と両方を実現している。
【0012】
更に、請求項2に記載の本発明に係わる貨物運搬トロリーは、前記請求項1に記載の貨物運搬トロリーの特徴に加えて、前記トロリー本体の載荷台が台車に対して下降して前記レール内を走行する時に前記レールの底及び前記レールの両側面の下部を掃くように、前記樹脂部材が前記トロリー本体の長手方向の両先端に設けられていることを特徴とする。
これにより、樹脂部材がレールに対するワイパーの機能を果たすことになり、貨物運搬トロリーによる貨物の運搬と同時に、レール上の異物を除去できる。そして、貨物運搬トロリーのローラのスムーズな転動を確保できる。
【0013】
また、請求項3に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、前記トロリー本体の載荷台が台車に対して下降した時に前記走行ローラの上面を収納するための切欠き部を前記トロリー本体の載荷台に有していることを特徴とする。
更にまた、請求項4に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、前記第1又は第2の貨物運搬トロリーの特徴に加えて、前記トロリー本体の載荷台が台車に対して下降した時に前記走行ローラの上面を収納するための切欠き部を前記トロリー本体の載荷台に有していることを特徴とする。
【0014】
これにより、レールの深さ内の限度一杯に走行ローラの径を大きくできる。そのため、貨物を載せて走行させるために必要な力を更に小さくできる。加えて、ローラの軸受の配置に余裕が生まれる。
【0015】
請求項5に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、前記第1乃至第4のいずれかに記載の貨物運搬トロリーの特徴に加えて、前記走行ローラの少なくとも走行表面が樹脂材料で形成されていることを特徴とする。
これにより、トラックの荷台に埋設されたレール内を走行する貨物運搬トロリーのローラの転動音が小さくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る貨物運搬トロリーの構造を示す図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は側面図、図1(c)は底面図である。図2は、載荷台2bが台車54に対して下降した状態にある時の貨物運搬トロリー1の側面図であり、図3は、図2のA−A線断面図である。図4は、載荷台2bが台車54に対して上昇した状態にある時の貨物運搬トロリー1の側面図であり、図5は、図4のB−B線断面図である。
【0017】
図1において前記トロリー本体2の長手方向で右側を前側、左側を後側として説明する。
図1において、本発明の貨物運搬トロリー1は、トロリー本体2と、前記トロリー本体2内に収納されている複数の台車54と、前記台車54を前記トロリー本体2内で長手方向に移動させるリンク機構8と、前記リンク機構8による台車54の長手方向の移動に応じて、前記トロリー本体2の載荷台2bを前記台車54に対して上昇又は下降させるカム機構30と、前記リンク機構8を操作するための操作手段21とを備えている。
【0018】
前記トロリー本体2は、トラックの荷台18に設けられた溝型レール3(図3参照)内に走行可能に嵌め込まれるように、前記レールの内周面に沿う細長い形状に形成されている。その長さは運搬すべき貨物の大きさや後述する台車54の台数等によって適宜選ばれる。
前記トロリー本体2は、載荷部1aと操作部1bとを有している。前記トロリー本体の載荷部1aは、前記レールの内側面に沿って細長く延びる左右一対の第1側板53と、前記一対の第1側板53の上面に沿って長く延びて前記一対の第1側板53を接続する第1天板2bと、前記一対の第1側板53及び前記第1天板2bの長手方向の前側の端の第1端板58aとを有している。前記第1端板58aは、トロリー本体2全体からみて長手方向の前側の端板となっている。前記第1天板2bが貨物の載荷台2bとなる。
【0019】
前記トロリー本体の操作部1bは、前記載荷部の第1側板53の後端から連続し、前記載荷部の側板53よりも高い左右一対の第2側板55と、前記一対の第2側板55の上面に沿って長く延びて前記一対の第2側板55を接続する第2天板56と、前記一対の第2側板55及び前記第2天板56の長手方向の後側の端の第2端板58bとを有している。前記トロリー本体の操作部1bは、前記載荷部1aより高く前記レールから上方に突出している(図2参照)。前記第2端板58bは、トロリー本体2全体からみて長手方向の後側の端板となっている。前記第2天板56には、操作レバー21による操作を可能にする開口部57が設けられている。
【0020】
更に、前記トロリー本体2は、全体重量の軽減のために、アルミで形成されている。加えて、溝型レール内で摺動する時のトロリー本体2の摺動抵抗を軽減するために、溝型レールの内周面上を摺動する樹脂部材22が前記トロリー本体2の長手方向の両先端に設けられている。
【0021】
図2及び図3に示されるように、前記樹脂部材22の形状は板状である。その取付位置は、前記トロリー本体の載荷台2bが台車54に対して下降して前記レール3内を走行する時に前記レール3の底3a及び前記レールの両側面3bの下部を同時に掃くように前記トロリー本体2の長手方向の両先端に設けられている。これにより、底用樹脂部材と側面用樹脂部材とに分けることなく一つの樹脂部材によってレールの3面を一度に掃くことができる。
【0022】
そして、前記樹脂部材22の左右の幅は、トロリー本体2より先に樹脂部材22がレール3の側面に当たるように、トロリー本体2より僅かに大きく、トロリー本体2から左右に僅かに飛び出ている。この樹脂部材22の下面は、載荷台2bが台車54に対して下降した位置にある時、前記レール3の下側内周に近接するように配設されている。このように、載荷台2bを台車54に対して下降した状態で走行させる時、前記レール3内の異物を除去できるような形状になっている。
なお、樹脂部材22は、薄い板にして、トロリー本体2の両側面に張りつけるようにしてもよい。異物を掃き寄せるスクレーパの機能は有さないものの、トロリー本体2とレール3との摺動抵抗を減少させるには十分である。
【0023】
また、前記トロリー本体2の載荷台2bには、前記載荷台2bが台車54に対して下降した時に、後述する台車54の走行ローラ16の上面を収納するための切欠き部2aが設けられている。
前記トロリー本体2は、図3及び図5に示されるような溝型レール3に嵌め込まれるが、図5に示されるように、前記トロリー本体の載荷台2bが前記台車54に対して上昇した時に、前記載荷台2bがトラックの荷台18の表面から突出するように、前記荷台18のレール3に配設される。従って、図3に示されるように、前記トロリー本体の載荷台2bが前記台車54に対して下降した時には、載荷台2bの高さは、荷台18表面より下にあるように配設される。
【0024】
この時、前記トロリー本体2の載荷台2bに走行ローラ16の上面を収納するための切欠部2aが設けられていると、載荷台2bを形成している天板の厚みを気にせず、レール3の高さ制限内で最大の直径を有する走行ローラを使用することができる。図3に示す貨物運搬トロリーでは、トロリー本体2の載荷台2bを構成する部材の厚み以内の分だけ径の大きい走行ローラ16を用いることができる。前記トロリー本体2がローラプレート11の上端に載った状態になっている。
また、前記のように走行ローラ16の直径を大きくすると、汎用のボールベアリングを使用できるという利点がある。汎用のボールベアリングを使用すると、ニードルベアリングに比べて走行ローラの単価を大幅に削減できるため、ユーザーに対して本実施形態に係る貨物運搬トロリー1を安く提供できる。そして、汎用のボールベアリングは耐久性もニードルベアリングより良いので、貨物運搬トロリー1の耐久性も向上する。
【0025】
前記台車54は、図1に示すように、前記レール上を走行するための2つの走行ローラ16と前記2つの走行ローラ16の左右で前記2つの走行ローラ16を回転可能に水平に支持する一対のローラプレート11とを有している。
前記一対のローラプレート11は、コーキングシャフト13により所定間隔に保たれている。前記2個の走行ローラ16は、前記一対のローラプレート11間に、ローラシャフト14によって回転可能に支持されている。この走行ローラ16の走行表面は樹脂材料で形成されている。
【0026】
通常、本発明の貨物運搬トロリー1は、3台の台車54を有しているが、図1には完全な1台と他の台車の一部のみが記載されている。接続される台車の数は、運搬すべき貨物や上述のトロリー本体2等の大きさによって適宜選ばれる。
前記3台の台車54は、それぞれのローラプレート11を連結プレート12により連結することによって接続されている。そして、これら3台の台車54は前記トロリー本体2に対して長手方向に移動可能に前記トロリー本体2内に収納されている。
そして、前記台車の前記トロリー本体2に対する相対移動を可能にしつつ、前記台車54が前記トロリー本体2から落ちることを防止するための落下防止手段60が設けられている。貨物運搬トロリーというものは、上述のように、複数のレール間で頻繁に移しかえられる。そのため、移しかえられるときに前記台車54が前記トロリー本体2から落ちるのを防止するために設けられている。
【0027】
前記落下防止手段60は、連結金具60aとピン60bとを有して、後述するカム機構30に一体的に設けられている。カム機構30は、後述するように、傾斜カム6とカムローラ15とを有している。
前記連結金具60aの一端は、前記ピン60bによって、トロリー本体2に固設されている傾斜カム6の一側面に回転可能に取り付けられる。前記連結金具60aの他端は、カムローラ15を支持するために台車54に設けられた軸15aに回転可能に取りつけられている。更に、前記連結金具60の取付部分は、運搬作業時のトロリー本体2と台車54間の長手方向及び上下方向の相対移動に影響を与えないように、上下方向、及び前後方向に余裕がある。このような前記落下防止手段60は、前記カム機構30の両側に設けられている。
【0028】
また、落下防止手段60は図1に示されたものに限られることなく、図7に示すものでもよい。図7において、落下防止手段61は、ブラケット61aとピン61bとを有し、台車の連結部に設けられている。
前記ブラケット61aは、前記トロリー本体2の天板2bの下面であって台車の連結部に相当する位置に固設されている。前記ピン61bは、前記ブラケット61aと前記天板2bとで形成する空間61c内に挿入され、前記左右一対の連結プレート12間に架けわたされている。前記ピン61bは、運搬作業を行うためのトロリー本体2と台車54間の長手方向及び上下方向の相対移動によって前記空間61c内でその位置を変える。従って、前記トロリー本体2と台車54間の相対移動に影響を与えないような前記空間61cを形成するように、ブラケット61aの形状は設計されている。
【0029】
前記リンク機構8は、図1に示されるように、前記トロリー本体の操作部1bに収納されている。このリンク機構8は、略直角三角形の面を有する第1リンク5と、板状の左右一対の第2リンク9とを有する。
前記第1リンク5の形状は略三角柱状であり、略直角三角形をした面を表裏に有する。前記直角三角形の直角側の頂点を、前記操作部1bの第2端板58b及び天板56が形成している角59に位置させた時の前記第1リンク5の上面には、穴5aが彫られている。この穴5aは操作レバー21を差し込むための穴であり、前記直角側の頂点が前記角59に位置している時は、操作レバー21が倒立位置となるように上面から下方に垂直に彫られている。
【0030】
前記第1リンクの鋭角側の第1頂点5bは、シャフト7によってトロリー本体の操作部1bに回転可能に軸支されている。前記シャフト7は、前記第2側板55の上部の中央で、第2側板55間に掛け渡されている。前記第1リンクの鋭角側の第2頂点5cは、前記一対の第2リンク9に挟まれるようにして、前記一対の第2リンク9の一端にピン9aによって連結されている。
前記一対の第2リンク9の他端は、前記台車54の一対のローラプレート11の一端にピン9bによってそれぞれ連結されている。
【0031】
このように、前記トロリー本体2の一端側である操作部1bと、前記台車54の一端側が、前記リンク機構8を介して連結されている。それ故、前記リンク機構8の第1リンク5と第2リンク9との交差角度θを変えることにより、前記台車54を前記トロリー本体2内の長手方向に移動させることができる。前記交差角度θは、前記ピン9aと9bのそれぞれの中心点を結ぶ線と、前記シャフト7と前記ピン9aのそれぞれの中心点を結ぶ線とが交差する角度を計測することによって得られる。
【0032】
前記第1リンク5と第2リンク9との交差角度θは、前記第1リンク5が前記シャフト7を中心に回動することによって変わる。前記第1リンク5は、前記直角三角形状の第1リンク5の直角側の頂点と、前記操作部1bの第2端板58b及び第2天板56が形成している角59が一致している位置(以下、イニシャルポジションという。)から、前記シャフト7を中心にして下方に回動する。前記第1リンク5が前記イニシャルポジションから45°回動し、前記第1リンク5の鋭角側の第1頂点5b及び第2頂点5cが上下方向に縦に並ぶ位置(以下、エンドポジションという。)まで至ると、その回動はストッパー1dによって止められる。
【0033】
前記ストッパー1dは、前記操作部1bの一対の第2側板55の内側の面に設けられたストッパーである。前記第1リンク5が45°よりも大きく下方に回動して前記第1リンク5と第2リンク9との交差角度θが実質的に90°よりも大きくなることを防止する。
前記第1リンク5が、前記イニシャルポジションから、前記シャフト7を中心にして下方に回動すると、前記交差角度θは大きくなり、前記台車54は長手方向の前側に移動する。そして、前記第1リンク5が前記エンドポジションまで回動すると、ストッパー1dによって前記第1リンク5の回動が停止し、前記台車54は長手方向の移動を停止する。
尚、前記リンク機構8は、後述する操作手段の揺動を台車54の長手方向の移動に変換できるものであれば、図示のものに限らず、種々のリンク機構が採用可能である。
【0034】
前記カム機構30は、前記リンク機構8による台車54の長手方向の移動に応じて、前記トロリー本体の載荷台2bを前記台車54に対して上昇又は下降させる機構である。
前記カム機構30は、前記1台の台車に少なくとも1つは設けられている。前記カム機構30の数は、1台の台車の長さに応じて適宜選択される。図1中では、1台の台車54に一つのカム機構30が設けられている。
前記カム機構30は、前記台車54の2つの走行ローラ16間に一つ設けられている。前記カム機構30は、トロリー本体の天板2bの下面に固設された傾斜カム6と、前記台車の左右一対のローラプレート11に軸15aによって回転自在に軸支されたカムローラ15とを有する。
【0035】
傾斜カム6は、操作部1bから遠ざかるにつれて高さが増加する傾斜面6cと、所定の高さまで増加した傾斜面6cに連続して設けられた窪み6aとを有する。前記窪み6a部分の傾斜カム6の高さは、カムローラ15がこの窪み6aに嵌まった時に載荷台2bの所望の上昇を確保する高さである。そして、前記傾斜面6cの最も高い高さは、前記窪み6aを形成可能にするために、前記載荷台2bの所望の上昇を確保する高さよりも少し高めである。
前記カムローラ15の設置位置は、前記第1リンク5がイニシャルポジシヨンにある時に前記傾斜面6cの最も低い場所に当接するような位置であり、そして、前記リンク機構8によってトロリー本体2内を台車54が長手方向で前側に移動するにつれて前記傾斜カム6に乗り上げるような位置に設けられている。
【0036】
また、前記傾斜面6cの最も低い場所から前記窪み6a迄の距離は、前記第1リンク5がイニシャルポジシヨンからエンドポジシヨンへと回動すると、カムローラ15が前記傾斜面6cの最も低い場所から前記窪み6aに至り、この窪み6aに嵌まるような距離に調整されている。尚、前記第1リンク5はストッパー1dによってエンドポジシヨンから更に回動することが禁止されているので、前記カムローラ15が前記窪み6aに嵌まった後は、更にカムローラ15が進んで前記傾斜カム6を乗り越えてしまうことはない。
上記構造のカム機構30は、前記リンク機構8によってトロリー本体2内を台車54が長手方向で前側に移動するにつれ、前記カムローラ15は前記傾斜カムの傾斜面6cに乗り上げて前記トロリー本体2を上昇させる。前記トロリー本体2の載荷台2bが所望の高さまで上昇した時に、前記カムローラ15は前記窪み6aに嵌まり、載荷台2bの所望の高さを維持する。
【0037】
なお、カム機構30は、傾斜カム6とカムローラ15の組合せ以外に、台車の長手方向の移動をトロリー本体2の上下動に変換できるものであれば、種々の組合せが採用可能である。例えば、トロリー本体の天板2bと台車のローラプレート11の双方に固定された傾斜カム板同志を摺動可能且つ乗り上げ可能に組合せるものであってもよい。
【0038】
前記リンク機構8を操作する操作手段は、前記第1リンク5の穴5aに挿し込み自在な操作レバー21である。前記第1リンク5がイニシャルポジションにある時、前記操作レバー21を前記第1リンク5の穴5aに挿入すると、操作レバー21は垂直に倒立する。
前記操作レバー21を倒立位置からトロリー本体2の後方へ45°倒すと、第1リンク5がシャフト7を支点としてエンドポジションまで回動する。そして、前記第2リンク9がトロリー本体2の長手方向で前側に向かって押し出される。そして、台車54はトロリー本体2内を長手方向で前側に移動する。
【0039】
上記構成の本実施形態に係る貨物運搬トロリー1は、バン型トラックの荷台18に設けられた溝型レール3内に配設される(図3及び図5参照)。前記載荷台2bが前記台車54に対して上昇した時に、前記載荷台2bがトラックの荷台18の表面から突出するように、溝型レール内の深さは調節されている(図5参照)。従って、前記載荷台2bが前記台車54に対して下降した時には、前記載荷台2bがトラックの荷台18の表面から下がった状態となる(図3参照)。
【0040】
次に、上記構成において、本実施形態に係る貨物運搬トロリー1の動作を図面に基づいて説明する。
図6に示すように、トラック荷台18の入口付近に貨物運搬トロリー1が設置される。バン型トラックの荷台18に設けられた隣接する2本の溝型レール3内に、2台の本実施形態の貨物運搬トロリー1がそれぞれに配設されている。このとき、図2のように、操作レバー21は倒立姿勢であって、リンク機構8の第1リンク5はイニシャルポジションにあり、トロリー本体2の載荷台2bは荷台18の表面より下にある。
そして、作業者は、フォークリフト等でパレット17a上に載荷された貨物17をパレット17aごと荷台18の上に載せる。この状態が、図3に明瞭に図示されている。トロリー本体2の載荷台2bは荷台18表面より下にあって、貨物17及びパレット17aは荷台18の上に載荷された状態である。このとき、走行ローラ16の上面は、トロリー本体2の切欠き部2aに入り込んでおり、走行レール3の深さで決まる最大径の走行ローラ16が配置されていることが判る。
【0041】
つぎに、図4に示すように、操作レバー21を後方へ45°倒すと、第1リンク5がシャフト7を支点にしてエンドポジションまで回動し、第2リンク9が押し出され、台車54が前方向に移動する。台車54が前方向に移動すると、ローラプレート11に設けられたカムローラ15がトロリー本体2に固設された傾斜カムの傾斜面6cを駆け上がり、傾斜カムの窪み6aに嵌まって止まる。そのため、図5に示すように、トロリー本体2が台車54に対し上昇し、トロリー本体の載荷台2bに貨物17及びパレット17aが載荷された状態になる。そして、図4において、貨物17の端を押すと、貨物運搬トロリー1に載った貨物17の全体が、走行ローラ16の転動によりレール3内を簡単にトラック荷台の前端に向かって運搬できる。
【0042】
このとき、図5において、貨物運搬トロリー1とレール3の内側面との接触部分は、トロリー本体2ではなく、前記トロリー本体2よりもレール3の両側面側へと突出している樹脂部材22がレール3の内側面に当たる。従って、摺動抵抗は、トロリー本体2を形成する軟質のアルミ材で決まるのではなく、樹脂部材で決まる。樹脂部材の摺動抵抗は、軟質のアルミ材よりも小さいので、人による労力が小さくなる。
【0043】
図4において、トラック荷台の前端で、再び操作レバー21を倒立状態にすると、リンク機構の第1リンク5はイニシャルポジションに戻る。カムローラ15は傾斜カムの窪み6aから外れて、傾斜面6cを下る。そして、図2及び図3に示すように、ローラプレート11の上端がトロリー本体の天板2bの下面に当たる状態になる。この状態では、トロリー本体の載荷台2bは荷台18の床面より下がっており、貨物17を残し、貨物運搬トロリー1だけをレール3に沿ってトラック荷台の入口まで運ぶことができる。このとき、貨物運搬トロリー1は、空荷の状態でレール3内を走行するが、走行ローラ16の走行表面が樹脂材料で形成されているため、走行時の騒音が小さくなる。また、樹脂部材22の下端がレール3の底面に近接しており、貨物運搬トロリー1の走行時に、レール3内の異物を掃き寄せるという機能も果たす。
【0044】
以上の動作を繰り返して、図6のように、複数の貨物をトラック荷台の左右列の一方に搬入する。トラック荷台の左右列の他方に貨物を搬入する場合、貨物運搬トロリー1を左右列の他方に移し替える必要があるが、貨物運搬トロリー1のトロリー本体がアルミ製であるため、全体重量が軽くなっており、移し替えの作業が簡単にできる。
【0045】
【実施例】
次に、本実施形態に係る貨物運搬トロリーと従来の貨物運搬トロリーとの力及び騒音を比較して説明する。本実施形態に係る貨物運搬トロリーは、トロリー本体がアルミでその他は鉄材料であり、7.5kg/1本である。一方、従来の貨物運搬トロリーは、全てが鉄材料であり、12kg/1本である。このように、トロリー本体のアルミ化により、約4.5kgの軽量化を図ることができるため、作業者の負担を大幅に軽減できる。
【0046】
更に、貨物を載せた状態で作業者が貨物運搬トロリーを走行させるのに要する力に関して試験を行った。樹脂部材の有無による違いを試験した。試験は、2台の貨物運搬トロリーが2列の鉄製レールにそれぞれ配設されて行われた。走行ローラは鉄製である。1tonの貨物が積載されたパレットを貨物運搬トロリーによって5m/minで運搬する時に要する力を測定した。その結果を表1として示す。
【0047】
【表1】
Figure 0004094180
【0048】
表1中、比較例1及び比較例2は、トロリー本体を形成している材料の差異による運搬に必要な力の差を示している。樹脂部材が無い場合、トロリー本体の側面とレールの内側面とが接触した時、アルミの方が鉄より滑りにくいため、トロリー本体がアルミ製である比較例1の方が、トロリー本体が鉄製である比較例2に比べて運搬に必要な力が大きくなる。
ところが、実施例2のように、樹脂部材をトロリー本体に取り付けると、トロリー本体の材質がアルミであっても運搬に必要な力は鉄製の比較例2に比べて小さくなる。従って、トロリー本体にアルミ材を使用する場合、必ず樹脂部材の取り付けが必要である。
【0049】
更に、実施例1に示すように、実施例2に比べて走行ローラの径を大きくすると、運搬に必要な力を更に低減できる。その結果、作業者の負担が更に軽減される。このように、トロリー本体の載荷台の走行ローラの上面を収納可能とする切欠き部を設けて、より大きな直径を有する走行ローラを用いることは有益であることが判る。
【0050】
次に、前記のように走行ローラの直径を大きくすると、ニードルベアリングより耐久性のよい汎用のボールベアリングを使用できる。そこで、耐久性について、汎用のボールベアリングを用いた場合と、ニードルベアリングを用いた場合とを比べるための試験をした。試験には、上記実施例1及び2と同様の貨物運搬トロリーを使用した。試験は、2台の貨物運搬トロリーが2列の鉄製レールにそれぞれ配設されて行われた。走行ローラは鉄製である。1000kgの貨物が積載されたパレットを貨物運搬トロリーによって5m/minで8.8m間を往復させ、べアリング破損までの回数を調べた。そして、その回数から下記の標準往復回数に基づき耐用年数を計算した。
【0051】
1年を365日とし、1日に2回作業するとし、1回の作業に16往復すると、1年に11,680往復することになる。これを1年間に行われる標準往復回数とする。そして、前記べアリング破損までの回数をこの標準往復回数で割って耐用年数を算出した。その結果を表2として示す。
【0052】
【表2】
Figure 0004094180
【0053】
表2から明らかなように、ボールベアリングを使用した貨物運搬トロリーが、ニードルベアリングを使用した貨物運搬トロリーよりも2倍の耐用年数があることが判る。このように、汎用のボールベアリングは耐久性がニードルベアリングより良いので、貨物運搬トロリー1の耐久性も向上する。
【0054】
次に、騒音に関して試験を行った。走行ローラの材質による違いを試験した。試験には、実施例2と同様の貨物運搬トロリーを使用し、走行ローラの材質のみを変えた。試験は、600mm間隔で2列に配置された鉄製レール内に、2台の貨物運搬トロリーが配設されて行われた。前記2台の貨物運搬トロリーの上に、表3に示された搬送荷重になるように貨物を積載したパレットを置き、5m/minの速度で運搬する時の騒音を測定した。騒音計は、パレットの端部であって、貨物運搬トロリーの操作部側の中央に取り付けられた。このような試験の結果を表3として示す。
【0055】
【表3】
Figure 0004094180
【0056】
表3に示すように、ゼロkg搬送、500kg搬送、1000kg搬送のいずれの場合も、樹脂製ローラを使用した方が鉄製ローラに比べて、貨物の運搬時の騒音が低いため、騒音による苦情を大幅に減少できる。また、貨物重量が軽くなる程、騒音の差が3〜11dBの範囲で大きくなる傾向にあり、騒音を低減する効果が顕著である。
【0057】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、トロリー本体がアルミ製であり、前記トロリー本体に前記レールの内周面に摺動する樹脂部材が設けられているので、貨物運搬トロリーの重量を軽くすると共に、貨物を載せて走行させるために必要な力を小さくすることができる。その結果、作業者による貨物運搬トロリーの場所の移し替えや、作業者による貨物運搬トロリーを用いた貨物の運搬に対する負担を軽減することができるという効果を奏する。そのため、それほど体力が期待できない作業者でも、トラック荷台等への貨物の搬入若しくは搬出が容易にできる。特に、トラックの荷台の左右に貨物を均等に搬入するために、貨物運搬トロリーを左右交互に移し替える必要がある場合、本発明の貨物運搬トロリーは有効である。
【0058】
請求項2に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、前記請求項1に記載の貨物運搬トロリーの特徴に加えて、前記トロリー本体の載荷台が台車に対して下降して前記レール内を走行する時に前記レールの底及び前記レールの両側面の下部を掃くように、前記樹脂部材が前記トロリー本体の長手方向の両先端に設けられているので、貨物を載せて走行させるために必要な力が異物により増大することを未然に防止できる。その結果、前記請求項1に記載の貨物運搬トロリーの効果に加えて、運搬時における作業者の作業負担が異物により一時的に増加することを無くすことができるという効果を奏する。
【0059】
請求項3に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、トロリー本体の載荷台が台車に対して下降した時に前記走行ローラの上面を収納するための切欠き部を前記トロリー本体の載荷台に有しているので、レールの深さ内の限度一杯に走行ローラの径を大きくできる。その結果、作業者の作業負担をより一層軽減できる。加えて、ローラの軸受として、高価なニードルベアリングに代えて、汎用性のボールベアリングを使用できる。そのため、貨物運搬トロリーの製造コストを低減できるという効果を奏する。更に、汎用のボールベアリングは耐久性もニードルベアリングより良いので、貨物運搬トロリーの耐久性も向上する。
【0060】
請求項4に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、前記請求項1又は請求項2に記載の貨物運搬トロリーの特徴に加えて、トロリー本体の載荷台が台車に対して下降した時に前記走行ローラの上面を収納するための切欠き部を前記トロリー本体の載荷台に有しているので、前記請求項1又は請求項2に記載の貨物運搬トロリーの効果に加えて前記請求項3と同様の効果を有する。
【0061】
請求項5に記載の本発明の貨物運搬トロリーは、前記第1乃至第4のいずれかに記載の貨物運搬トロリーの特徴に加えて、前記走行ローラの少なくとも走行表面が樹脂材料で形成されているので、前記第1乃至第4のいずれかに記載の貨物運搬トロリーの効果に加えて、貨物運搬トロリーのレール内の走行時に生じる騒音を減衰させることができるという効果を奏する。特に、貨物を運搬した後で、空の状態の貨物運搬トロリーをレール内で走行させるときに発生する甲高い音の騒音が減衰される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る貨物運搬トロリーの構造を示す図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は側面図、図1(c)は底面図である。
【図2】貨物運搬トロリーの作動を説明する図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】貨物運搬トロリーの作動を説明する図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】貨物運搬トロリーの使用状態を示す斜視図である。
【図7】本実施形態に係る他の貨物運搬トロリーの構造を示す図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は側面図、図7(c)は底面図である。
【符号の説明】
1 貨物運搬トロリー
2 トロリー本体
2a 切欠き部
2b 載荷台
8 リンク機構
11 ローラプレート
16 走行ローラ
21 操作手段
22 樹脂部材
30 カム機構
54 台車

Claims (5)

  1. トラックの荷台に設けられた溝型レール内に走行可能に嵌め込まれるように、前記レールに沿う細長い形状に形成され載荷台を有するトロリー本体と、
    前記レール上を走行するための複数の走行ローラと前記複数の走行ローラの左右で前記複数の走行ローラを回転可能に水平に支持する一対のローラプレートとを有し、前記トロリー本体に対して長手方向に移動可能に前記トロリー本体内に収納されている複数の台車と、
    前記トロリー本体の一端と前記台車の一端とを連結して前記台車を前記トロリー本体に対して長手方向に移動させるリンク機構と、
    前記リンク機構による台車の長手方向の移動に応じて、前記トロリー本体の載荷台を前記台車に対して上昇又は下降させるカム機構と、
    前記リンク機構を操作する操作手段とを備えた貨物運搬トロリーであり、
    前記トロリー本体が前記台車に対して上昇した時に、前記載荷台がトラックの荷台の表面から突出するように、前記荷台のレールに配設され、
    前記トロリー本体が台車に対して上昇して貨物を前記載荷台に載荷した状態で前記レール内を走行することにより荷台上の貨物を運搬する貨物運搬トロリーであって、
    前記トロリー本体はアルミ製であり、前記トロリー本体に前記レールの内周面に摺動する樹脂部材が設けられていることを特徴とする貨物運搬トロリー。
  2. 前記樹脂部材は、前記トロリー本体の載荷台が台車に対して下降して前記レール内を走行する時に前記レールの底及び前記レールの両側面の下部を掃くように、前記トロリー本体の長手方向の両先端に設けられていることを特徴とする請求項1記載の貨物運搬トロリー。
  3. トラックの荷台に設けられた溝型レール内に走行可能に嵌め込まれるように、前記レールに沿う細長い形状に形成され載荷台を有するトロリー本体と、
    前記レール上を走行するための複数の走行ローラと前記複数の走行ローラの左右で前記複数の走行ローラを回転可能に水平に支持する一対のローラプレートとを有し、前記トロリー本体に対して長手方向に移動可能に前記トロリー本体内に収納されている複数の台車と、
    前記トロリー本体の一端と前記台車の一端とを連結して前記台車を前記トロリー本体に対して長手方向に移動させるリンク機構と、
    前記リンク機構による台車の長手方向の移動に応じて、前記トロリー本体の載荷台を前記台車に対して上昇又は下降させるカム機構と、
    前記リンク機構を操作する操作手段とを備えた貨物運搬トロリーであり、
    前記トロリー本体が前記台車に対して上昇した時に、前記載荷台がトラックの荷台の表面から突出するように、前記荷台のレールに配設され、
    前記トロリー本体が台車に対して上昇して貨物を前記載荷台に載荷した状態で前記レール内を走行することにより荷台上の貨物を運搬する貨物運搬トロリーであって、
    前記トロリー本体の載荷台が台車に対して下降した時に、前記走行ローラの上面を収納するための切欠き部が、前記トロリー本体の載荷台に設けられていることを特徴とする貨物運搬トロリー。
  4. 前記トロリー本体の載荷台が台車に対して下降した時に前記走行ローラの上面を収納するための切欠き部が、前記トロリー本体の載荷台に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の貨物運搬トロリー。
  5. 前記走行ローラの少なくとも走行表面が樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の貨物運搬トロリー。
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