JP4092416B2 - イオンビーム照射装置およびホルダ駆動装置 - Google Patents

イオンビーム照射装置およびホルダ駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板にイオンビームを照射してイオン注入等の処理を施すイオンビーム照射装置、および、そのような装置において基板を保持するホルダの駆動に用いられるホルダ駆動装置に関し、より具体的には、ホルダ駆動用のモータによって生じる磁場であって、ホルダに保持される基板表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にする手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオンビーム照射装置において、基板にイオンビームを照射すると、イオンビーム中のイオンの正電荷で基板表面がチャージアップし、やがて放電が起きて基板の表面が損傷を受ける。例えば、基板の表面に形成されている半導体デバイスが破壊される。
【0003】
このチャージアップを抑制(緩和)するために、従来から、イオンビーム照射と同時に、電子供給源から、電子や、電子を含んだプラズマ(換言すればプラズマ中の電子)を基板に供給して、イオンの正電荷を電子の負電荷で中和することが行われている(例えば、特許文献1参照)。即ち、イオンビームによる正電荷の供給に見合うだけ十分な量の負電荷を供給し得る電子またはプラズマを基板に到達させて、基板表面の電荷の蓄積を抑制するのである。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−93141号公報(第2頁、第1図)
【0005】
このとき、基板表面において、イオンビームが到達していない所では、電子のみが基板に供給されて負にチャージアップし、電子のエネルギーが高いとこのチャージアップ電圧も高くなる。その結果例えば、基板表面に形成されている半導体デバイス(例えばMOS−FET等)の絶縁耐圧以上にチャージアップ電圧がなると、当該デバイスが破壊されるという問題が生じる。
【0006】
従って、上記電子供給源は、通常、イオンビームによる正電荷蓄積を緩和するのに十分な量の電子を基板に供給できるものとされ、かつその電子のエネルギーは、当該電子によるチャージアップ電圧が基板上のデバイスの絶縁耐圧以下になるよう十分に小さく調整される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような低エネルギーで大量の電子を基板に供給する場合、基板表面に磁場が存在すると、それによって電子の自由な運動が抑制されて、電子の供給が阻害ないし乱され、電子の供給不足が生じてチャージアップが大きくなる。
【0008】
これを、図6に示すイオンビーム照射装置の場合について以下に詳述する。
【0009】
このイオンビーム照射装置は、ホルダ6に保持された基板4にイオンビーム2を照射して、当該基板4にイオン注入等の処理を施す装置である。基板4およびホルダ6は、例えば円板状をしている。ホルダ6は、例えばアルミニウム等の非磁性材料から成る。
【0010】
このイオンビーム照射装置は、基板4を保持するホルダ6を取り付けてそれを駆動することに用いられるホルダ駆動装置11を備えている。このホルダ駆動装置11は、少なくとも、ホルダ6を駆動するためのモータ12を備えている。更にこの例では、より機能を充実させるために、ホルダ昇降機構34、ツイストモータ28等を備えているけれども、これらは、後述するように、必要に応じて省略しても良い。
【0011】
基板4の全面にイオンビーム2を照射するために、この例では、イオンビーム2は、X方向(例えば水平方向)に電界または磁界によって往復走査され、ホルダ6およびそれに保持された基板4は、ホルダ昇降機構34によってY方向(例えば垂直方向)に機械的に往復駆動される。
【0012】
ホルダ6の上流側近傍には、前記電子供給源の一例として、この例ではプラズマ発生装置8が設けられている。このプラズマ発生装置8は、プラズマ(当然、電子を含む)10を発生させてそれをイオンビーム2の経路に供給して、プラズマ10中の電子をイオンビーム2と共に基板4に供給して基板表面のチャージアップを抑制するものである。
【0013】
ホルダ駆動装置11は、この例では、ホルダ6に対して水平状態で基板4の着脱を行い、ホルダ6を立てた状態で基板4にイオンビーム2の照射を行う等のために、ホルダ6を矢印Rに示すように駆動して(往復回転させて)、ホルダ6の傾き角度θを変化させるモータ12を備えている。このモータ12を、後で述べるツイストモータ28と区別するために、チルトモータと呼ぶ。傾き角度θは、例えば、垂直44に対して0°(即ちホルダ6が垂直状態)〜90°(即ちホルダ6が水平状態)の範囲で変化させることができる。基板4に対するイオンビーム2の照射は、例えば、θ=7°程度で行われる。なお、ホルダ6の傾き角度θを変化させるということは、換言すれば、イオンビーム2に対するホルダ6および基板4の角度を変化させることでもある。
【0014】
このチルトモータ12は、ホルダ6に連結された回転子14と、この回転子14を上記矢印Rのように往復回転させるものであって上記ホルダ昇降機構34の軸32に支持された固定子20とを備えている。このチルトモータ12は、言わば、リニアモータを半円状に曲げたようなもの、あるいは円形のモータを約半分に切ったようなものであり、以下では簡略化して半円構造のモータと呼ぶ場合がある。
【0015】
回転子14は、ホルダ6側が開いた半円状に、かつ外側(外周部)の極性N、Sが交互になるように並べて配置された複数個の永久磁石16と、この永久磁石16の内周部を互いに磁気的に結合する半円状のヨーク18とを有している。各永久磁石16の磁極は、それぞれ、回転子14の半径方向における内側と外側とに形成されている。ヨーク18は、高透磁率の磁性材料から成る。この回転子14は、具体的にはこの例では、図2にも示すように、ホルダ6の右端部後方に位置している。従って、この回転子14に対応する固定子20も同様である。
【0016】
ホルダ6は、この例では、ツイストモータ28等を介して、チルトモータ12の回転子14に取り付けている。より具体的には、ホルダ6は、回転子14のヨーク18に非磁性材料から成る支持部材26を介して支持されたツイストモータ28の回転軸30に取り付けられている。ツイストモータ28は、ホルダ6および基板4を、矢印Qに示すように自転方向に回転させるものであるが、必須のものではない。
【0017】
固定子20は、上記回転子14(より具体的にはその永久磁石16)の外側にギャップ19をあけて対向して配置された固定子巻線24を有している。より具体的には、永久磁石16にギャップ19をあけて対向するように配置された複数個の磁極22を有しており、その各々に固定子巻線24が巻かれている。この固定子巻線24に流す電流の大きさおよび方向を制御することによって、回転子14を上記矢印Rのように往復回転させることができる。
【0018】
このようなチルトモータ12は、比較的簡単に精度(この例では傾き角度θの制御精度)の高い駆動機構を実現することができるという利点を有しているけれども、回転子14の両端が磁気的に開放されているため、そこから比較的大きな漏れ磁場が発生し、ホルダ6および基板4の表面に、比較的大きな、かつ不均一な磁場を生じさせる。それによって前述したように、電子の自由な動きが抑制されて基板に供給される電子にむらが生じて、基板表面のチャージアップが大きくなる。なお、基板4は通常は非常に薄いので、磁場の強さや分布に関しては、基板4の表面とホルダ6の表面とでは互いにほぼ同じであると考えて良く、どちらの表面で表現しても良い。
【0019】
上記のような課題に対処するために、プラズマ発生装置8から基板4に、上記磁場の影響を打ち消して十分なだけの電子を供給しようとすると、プラズマ発生装置8の寿命を縮めたり、余分なエネルギーを消費したりする等の問題が生じる。
【0020】
また、基板4の表面に空間的に局在して磁場が存在すると、その領域では電子の供給不足による正のチャージアップ増大が生じ、その領域への電子供給量を含めた全体の電子供給量を増加すると、プラズマ発生装置8から供給する電子に含まれる高エネルギー電子の量も不可避的に増加するので、他の磁場の小さい領域ではこの高エネルギー電子による負のチャージアップが大きくなってしまう。
【0021】
このように、基板表面に、上記のようなチルトモータ12による磁場が存在し、しかもそれが不均一であると、基板表面のチャージアップを均一にしかつ小さく抑制することが困難になる。
【0022】
そこでこの発明は、上記のような半円構造のモータを備える装置において、ホルダに保持される基板表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にすることを主たる目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る第1のイオンビーム照射装置は、前記ホルダの裏面に沿って配置されていて磁性材料から成るシールド板と、前記半円構造のモータの回転子の両端部とこのシールド板との間をそれぞれ磁気的に結合するものであって磁性材料から成る二つの磁路部材とを備えていることを特徴としている(請求項1に対応)。
【0024】
上記構成によれば、上記モータの回転子の一方の端部から、一方の磁路部材、シールド板および他方の磁路部材を経て、回転子の他方の端部に至る閉磁路(第1の閉磁路)が形成される。その結果、回転子の端部から出た磁力線がシールド板によって遮られてホルダの表面側へ到達しにくくなるだけでなく、回転子の一方の端部から出た磁力線は、上記閉磁路を通って回転子の他方の端部に入るように確実に導かれて他へ漏れにくくなるので、ホルダに保持される基板表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にすることができる。
【0025】
この発明に係る第2のイオンビーム照射装置は、前記半円構造のモータの回転子の両端に位置する永久磁石を他の永久磁石よりも小さくし、かつ当該両端に位置する永久磁石の周方向外側端部に、当該各永久磁石のN極とS極との間を磁気的に結合する磁性部材をそれぞれ設けていることを特徴としている(請求項2に対応)。
【0026】
回転子の両端に位置する永久磁石からは、その周方向外側には相手となる永久磁石が存在しないので、何もしないと、他の永久磁石からよりも大きな磁場が外に漏れ出す。これに対して、上記のような構成を採用すると、(a)両端に位置する永久磁石を他の永久磁石よりも小さくしているので、両端に位置する永久磁石が発生する磁場が、他の永久磁石に比べて元々弱くなり、そのぶん外に漏れ出す磁場も弱くなる。(b)上記磁性部材によって、両端の永久磁石のすぐ外側に、当該各永久磁石のN極とS極とを結ぶ閉磁路(第2の閉磁路)がそれぞれ形成され、この第2の閉磁路によって、回転子の両端の永久磁石のN極から外に漏れ出そうとする磁力線を当該永久磁石のS極へ効率良く導くことができるので、外に漏れ出す磁場を小さくすることができる。この(a)(b)両作用が相俟って、ホルダに保持される基板表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にすることができる。
【0027】
この発明に係る第3のイオンビーム照射装置は、上記第1のイオンビーム照射装置の特徴的構成と第2のイオンビーム照射装置の特徴的構成とを併有している(請求項3に対応)。その結果、第1のイオンビーム照射装置の特徴的構成による上記作用と、第2のイオンビーム照射装置の特徴的構成による上記作用とを併せて奏することができるので、ホルダに保持される基板表面における磁場をより小さくすると共に、その磁場分布をより均一にすることができる。
【0028】
この発明に係る第1のホルダ駆動装置は、前記ホルダの裏面に沿う位置に配置されていて磁性材料から成るシールド板と、前記半円構造のモータの回転子の両端部とこのシールド板との間をそれぞれ磁気的に結合するものであって磁性材料から成る二つの磁路部材とを備えていることを特徴としている(請求項4に対応)。
【0029】
この発明に係る第2のホルダ駆動装置は、前記半円構造のモータの回転子の両端に位置する永久磁石を他の永久磁石よりも小さくし、かつ当該両端に位置する永久磁石の周方向外側端部に、当該各永久磁石のN極とS極との間を磁気的に結合する磁性部材をそれぞれ設けていることを特徴としている(請求項5に対応)。
【0030】
この発明に係る第3のホルダ駆動装置は、上記第1のホルダ駆動装置の特徴的構成と第2のホルダ駆動装置の特徴的構成とを併有している(請求項6に対応)。
【0031】
上記第1ないし第3のホルダ駆動装置は、上記第1ないし第3のイオンビーム照射装置の特徴的構成と同様の特徴的構成をそれぞれ有しているので、第1ないし第3のイオンビーム照射装置について上述したのと同様の作用効果をそれぞれ奏する。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明に係るホルダ駆動装置を備えるイオンビーム照射装置の一例を示す概略断面図である。図2は、図1あるいは図3中のホルダ周りをその正面から見て示す図である。図6に示した装置と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においてはそれとの相違点を主に説明する。
【0033】
このイオンビーム照射装置は、前記ホルダ6の裏面に沿って配置されていて磁性材料から成るシールド板36を備えている。より具体的には、このイオンビーム照射装置を構成するホルダ駆動装置11は、前記ホルダ6の裏面に沿う位置に配置されていて磁性材料から成るシールド板36を備えている。このシールド板36は、ホルダ6の裏面のできるだけ広い範囲をカバーする大きさのものが好ましく、この実施例では、ホルダ6とほぼ同じ大きさにして、ホルダ6の裏面のほぼ全面をカバーするようにしている。即ち、シールド板36は、この例では、ホルダ6とほぼ同じ大きさの円板状をしている。
【0034】
またこの例では、前述したようにツイストモータ28によってホルダ6および基板4を回転させる構造であるため、ホルダ6の裏面とシールド板36との間に小さな隙間40を設けている。また、シールド板36には、ツイストモータ28の回転軸30が貫通する穴38を設けている。但し、前述したようにツイストモータ28を設けない場合もあり、その場合は、ホルダ6をチルトモータ12の回転子14に適当な手段によって取り付ければ良い。また、隙間40を設けずに、ホルダ6の裏面にシールド板36を接触させても良い。穴38を設ける必要もない。
【0035】
更にこのイオンビーム照射装置は、より具体的にはそれを構成するホルダ駆動装置11は、前記チルトモータ12の回転子14の両端部とシールド板36との間をそれぞれ磁気的に結合するものであって磁性材料から成る二つの磁路部材42を備えている。より具体的には、この例では、各磁路部材42は、断面がほぼ四角形の板状ないし棒状をしており、回転子14のヨーク18の両端部とシールド板36の周縁部とをそれぞれ接続して、それらの間を磁気的に結合している。但し、各磁路部材42は、回転子14の両端に位置する永久磁石16にそれぞれ直に接続して、当該各永久磁石16とシールド板36とをそれぞれ磁気的に結合するようにしても良い。また、後述する図3の例のように磁性部材46を併用する場合は、各磁路部材42は、当該各磁性部材46にそれぞれ直に接続して、当該各磁性部材46とシールド板36とをそれぞれ磁気的に結合するようにしても良い。
【0036】
上記シールド板36および磁路部材42を構成する磁性材料は、いずれも、高透磁率(例えば透磁率が700〜1000程度以上)のものほど好ましい。換言すれば、上記磁性材料は、いずれも強磁性体で構成するのが好ましい。そのようにすれば、閉磁路の磁気抵抗をより小さくすることができるので、以下の作用効果をより高めることができる。
【0037】
上記のように構成することによって、チルトモータ12の回転子14の一方の端部から、一方の磁路部材42、シールド板36および他方の磁路部材42を経て、回転子14の他方の端部に至る閉磁路(第1の閉磁路)が形成される。その結果、回転子14の端部から出た磁力線がシールド板36によって遮られてホルダ6の表面側へ到達しにくくなるだけでなく、回転子14の一方の端部から出た磁力線は、上記閉磁路を通って回転子14の他方の端部に入るように確実に導かれて他へ漏れにくくなるので(図3中の磁力線48参照)、ホルダ6に保持される基板4の表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にすることができる。その結果、プラズマ発生装置8からのプラズマ10中の電子を基板4にむらなく均一に供給して、基板表面のチャージアップを均一にすると共に小さく抑制することができる。
【0038】
この作用効果を分説すると以下のとおりである。以下のことは、図5に示す測定結果によっても裏付けられている。
【0039】
(1)図6に示した装置で基板表面の磁束密度の最大値は約1.7mTであったけれども、図1に示した装置では、これを1mT以下に下げることが可能になる。
【0040】
(2)図6に示した装置では、前述したように、磁場の強い領域で電子の供給不足による正のチャージアップが生じていたけれども、図1に示した装置では、基板表面の磁場強度の低減と磁場分布の均一性の向上とによって、このようなチャージアップを抑制することができる。
【0041】
(3)図6に示した装置では、前述したように、磁場の強い領域のチャージアップを抑制するためにプラズマ発生装置8からの電子供給量を増加した場合には、磁場の小さい領域では電子の供給過多になって負のチャージアップが生じていたけれども、図1に示した装置では、上記(2)に示す作用効果に伴って、電子の供給量を増加させずに済むので、このようなチャージアップをも抑制することができる。
【0042】
(4)上記(2)および(3)の結果として、基板表面のチャージアップ抑制に必要な電子供給量が減ると共に、電子供給量の最適量の許容範囲も広くなる。この最適量の許容範囲は、イオンビーム量との兼ね合いで、基板表面のチャージアップを所定以下に抑えることのできる電子の最適な量の許容範囲のことである。これは換言すれば、同一のプラズマ発生装置8で対応することのできるイオンビーム2のビーム電流範囲が広がることであり、プラズマ発生装置8の裕度が広がると言うこともできる。
【0043】
(5)上記のような作用によって、基板表面のチャージアップを均一にすると共に小さく抑制することができるので、例えば、基板4の表面に半導体デバイスが形成されている場合、それのチャージアップによる破壊を効果的に抑制することができる。
【0044】
次に、この発明の他の実施の形態を、図3を参照して説明する。
【0045】
図3に示す装置では、前記回転子14の両端(周方向の両端)に位置する永久磁石16(以下、この永久磁石の符号を16aとする)を他の永久磁石16よりも小さくし、かつ当該両端に位置する永久磁石16aの周方向外側端部に、当該各永久磁石16aのN極とS極との間を磁気的に結合する磁性部材46をそれぞれ設けている。
【0046】
各磁性部材46は、それに対応する(隣接する)各永久磁石16aの周方向外側の端面17に接合しておくと取り扱いが容易になるので好ましいけれども、当該端面17に接触させているだけでも良い。あるいは、近接させておくだけでも良い。いずれでも、上記磁気的な結合を実現することができる。
【0047】
各磁性部材46は、高透磁率(例えば透磁率が700〜1000程度以上)のものほど好ましい。換言すれば、各磁性部材46は、強磁性体で構成するのが好ましい。そのようにすれば、各磁性部材46における磁気抵抗をより小さくすることができるので、以下の作用効果をより高めることができる。
【0048】
回転子14の両端に位置する永久磁石16aからは、その周方向外側には相手となる永久磁石が存在しないので、何もしないと(例えば他の永久磁石16と同じ構造のままだと)、他の永久磁石16からよりも大きな磁場が外に漏れ出す。この両端の永久磁石16aが、ホルダ6方向への漏れ磁場の主要な原因になっていると言うこともできる。
【0049】
これに対して、上記のような構成を採用すると、(a)両端に位置する永久磁石16aを他の永久磁石16よりも小さくしているので、両端に位置する永久磁石16aが発生する磁場が、他の永久磁石16に比べて元々弱くなり、そのぶん外に漏れ出す磁場も弱くなる。(b)上記磁性部材46によって、両端の永久磁石16aのすぐ外側に、当該各永久磁石16aのN極とS極とを結ぶ閉磁路(第2の閉磁路)がそれぞれ形成され、この第2の閉磁路によって、回転子14の両端の永久磁石16aのN極から外に漏れ出そうとする磁力線を当該永久磁石16aのS極へ効率良く導くことができるので(図3中の磁力線50参照)、外に漏れ出す磁場を小さくすることができる。この(a)(b)両作用が相俟って、ホルダ6に保持される基板表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にすることができる。その結果、プラズマ発生装置8からのプラズマ10中の電子を基板4にむらなく均一に供給して、基板表面のチャージアップを均一にすると共に小さく抑制することができる。
【0050】
なお、上記のように回転子14の両端の永久磁石16aを小さくして磁性部材46を設ける構成を採用すると、厳密に言えば、回転子14の両端部においてチルトモータ12としての駆動力が若干低下するけれども、両端部だけであるので、チルトモータ12全体として見ればあまり悪影響はない。両端の永久磁石16aをどの程度に小さくするかは、この駆動力低下と、上記漏れ磁場低減作用との兼ね合いで定めれば良い。
【0051】
また、磁性部材46とそれに対応する永久磁石16aとを併せた全体の寸法は、他の永久磁石16と同じ寸法にするのが好ましい。そうすると、回転子14の構造設計、組み立て等が容易になる。その場合、磁性部材46の占める割合は、それを大きくすると上記漏れ磁場低減作用が大きくなる反面、回転子14の両端部における上記駆動力低下が大きくなり、逆にすればこの逆になるので、両者の兼ね合いで定めれば良い。例えば、各磁性部材46とそれに対応する各永久磁石16aとを、回転子14の周方向における寸法(長さ)で、50%ずつにしても良いし、後述する実施例のように、各磁性部材46を40%にし各永久磁石16aを60%にしても良い。磁性部材46の割合を40〜50%程度にすれば、漏れ磁場低減作用と、チルトモータ12の駆動力低下防止とを、特にうまく両立させることができる。
【0052】
上記のように回転子14の両端の永久磁石16aを小さくして磁性部材46を設ける構成(第2の構成)は、それ自体で上記のような作用効果を奏するので、前述したシールド板36および磁路部材42を設ける構成(第1の構成)から独立してそれ単独で採用しても良い。また、図3に示す例のように、この第1および第2の両構成を併用しても良い。そのようにすると、第1の構成による上記作用と、第2の構成による上記作用とを併せて奏することができるので、ホルダ6に保持される基板表面における磁場をより小さくすると共に、その磁場分布をより均一にすることができる。
【0053】
なお、チャージアップ抑制用の電子供給源には、上記のような電子を含むプラズマ10を発生させるプラズマ発生装置8の代わりに、電子だけを発生させてそれを基板4やイオンビーム2に供給する電子発生装置を用いても良い。
【0054】
また、上記のような第1の構成、あるいは第2の構成、あるいは第1および第2の構成を採用すると、上記のような電子供給源を設けていない場合においても、基板表面のチャージアップを均一にすると共に小さく抑制することができる。これは、上記のような電子供給源を設けていなくても、(a)イオンビーム2は正電荷を有しているのでその正電荷に引かれて当該イオンビームと共に基板4に到達する電子があり、かつ、(b)イオンビーム2がホルダ6等に当たったときに放出される電子(2次電子)の内で基板4に戻って来る電子もあり、これら(a)(b)の電子もイオンビーム2の照射に伴う基板表面のチャージアップを抑制する作用をする。その場合、上記のような構成を採用すると、基板表面における磁場を小さくすると共にその磁場分布を均一にすることができ、それによってこの(a)(b)の電子の基板表面における分布の均一性が良くなるので、基板表面のチャージアップを均一にすると共に小さく抑制することができる。
【0055】
なお、上記ホルダ駆動装置11において、昇降機能が不要な場合は、上記ホルダ昇降機構34および軸32を設けなくても良い。上記ツイストモータ28については前述のとおりである。また、上記モータ12を傾き角度θを変えること以外でホルダ6を駆動することに用いても良い。
【0056】
【実施例】
図1または図3に示す構造の装置において、チルトモータ12として、BHエネルギー積(Bは磁束密度、Hは磁界の強さ)が約2.8×105 T・A/m、残留磁束密度が約1.2Tの永久磁石16を回転子14に有するものを用いた。永久磁石16、16aのトータルの数は8個、即ち回転子14は8極とした。
【0057】
ホルダ6の裏面には、ホルダ6とほぼ同じ直径で、透磁率が約1000の低炭素鋼から成る厚さ6mmのシールド板36を配置した。そして、このシールド板36と、上記チルトモータ12の回転子14(より具体的にはそのヨーク18)の両端部とを、同じく透磁率が約1000の低炭素鋼から成る厚さ10mmの磁路部材42でそれぞれ磁気的に結合して、磁力線の戻り回路を形成し、閉磁路を形成した。このようなシールド板36および磁路部材42を設けた構成(第1の構成)を採用したのが以下に言う実施例1の装置である。これは請求項1または4の発明に対応している。
【0058】
また、回転子14の両端の永久磁石16aの寸法を他の永久磁石16の60%にし、残り40%を透磁率が約1000の低炭素鋼から成る磁性部材46にした構成(第2の構成)を採用したのが以下に言う実施例2の装置である。これは、請求項2または5の発明に対応している。
【0059】
更に、図3に示すように上記第1および第2の構成を両方採用したのが以下に言う実施例3の装置である。これは、請求項3または6の発明に対応している。
【0060】
一方、上記第1および第2のいずれの構成も採用していないのが以下に言う比較例の装置である。これは図5に示した装置に対応している。
【0061】
上記実施例1〜3の装置および比較例の装置について、そのホルダ6上の円周方向の位置A〜J(図4参照)における磁束密度の分布を測定した結果の一例を図5に示す。この磁束密度は、ホルダ6の表面に平行なX方向およびY方向のベクトル合成値である。X方向は前述したイオンビーム2の走査方向であり、Y方向は前述したホルダ6の昇降方向である。前述したように、チルトモータ12の回転子14はホルダ6の右端部後方に位置しているので(図2、図4参照)、右側の測定点を左側に比べて増やしている。
【0062】
この図5に示すように、比較例の装置では、ホルダ6の表面(これは前述したように磁気的には基板4の表面と同等である)での磁束密度は、特に大きい所では約1.7mTもあり、しかも磁束密度の分布も大きく乱れていて不均一である。この磁束密度の特に大きい位置BおよびFは、図4からも分かるように、チルトモータ12の回転子14の両端部近傍に対応している。
【0063】
これに対して、実施例1および実施例2の装置では、ホルダ6の表面での磁束密度は比較例に比べて全体的に小さくなっており、しかも磁束密度の分布の均一性も比較例に比べて良くなっている。即ち、ホルダ6の全面で、磁束密度を、実施例1では約0.8mT以下に、実施例2では約1mT以下に、それぞれ低減させることができている。
【0064】
更に、実施例3の装置では、ホルダ6の表面での磁束密度は全体的に非常に小さくなっており、しかも磁束密度の分布の均一性も非常に良くなっている。即ち、ホルダ6の全面で、磁束密度を0.3mTよりも小さい約0.2mT以下に低減させることができている。この0.3mTは、5eV以上のエネルギーの電子が基板表面付近で自由な運動ができる磁場強度であり、低エネルギーの電子をチャージアップ抑制に有効に活用するためには、磁場強度を0.3mT程度以下に下げることが好ましく、この実施例3ではそれが十分に可能である。
【0065】
また、基板表面のチャージアップの評価として、表面に耐圧が6VのMOS型のTEG(テグ。Test Element Groupの略)を形成した基板4を用いて、エネルギーが70keV、ビーム電流が1mAのリン(P)のイオンビーム2を当該基板4に照射して、注入量5×1014/cm2 でイオン注入を行ったときのTEGの生存率(チャージアップによって破壊されずに生き残っている割合)を、上記実施例3の装置と上記比較例の装置とにおいて測定したところ、比較例の装置では約40%であったのが、実施例3の装置では約93%に向上した。
【0066】
上記の場合、プラズマ発生装置8を用いており、それから基板4への、チャージアップを小さく抑制するために必要な電子供給量は、代表例として、比較例の装置では約5〜6mAであったのに対して、実施例3の装置では約2〜5mAであった。このように、実施例3の装置では、必要な電子供給量が減少すると共に、その許容範囲が広がっていることが確かめられた。このことは実施例1および実施例2の装置についても当てはまることである。
【0067】
【発明の効果】
この発明は、上記のとおり構成されているので、次のような効果を奏する。
【0068】
請求項1に記載の発明によれば、上記のようなシールド板および二つの磁路部材を備えているので、モータの回転子の一方の端部から、一方の磁路部材、シールド板および他方の磁路部材を経て、回転子の他方の端部に至る閉磁路(第1の閉磁路)が形成される。その結果、回転子の端部から出た磁力線がシールド板によって遮られてホルダの表面側へ到達しにくくなるだけでなく、回転子の一方の端部から出た磁力線は、上記閉磁路を通って回転子の他方の端部に入るように確実に導かれて他へ漏れにくくなるので、ホルダに保持される基板表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にすることができる。
【0069】
ひいては、イオンビーム照射の際に基板に到達する電子の基板表面における分布の均一性が良くなるので、基板表面のチャージアップを均一にすると共に小さく抑制することができる。
【0070】
請求項2に記載の発明によれば、(a)回転子の両端に位置する永久磁石を他の永久磁石よりも小さくしているので、両端に位置する永久磁石が発生する磁場が、他の永久磁石に比べて元々弱くなり、そのぶん外に漏れ出す磁場も弱くなる。(b)上記磁性部材によって、両端の永久磁石のすぐ外側に、当該各永久磁石のN極とS極とを結ぶ閉磁路(第2の閉磁路)がそれぞれ形成され、この第2の閉磁路によって、回転子の両端の永久磁石のN極から外に漏れ出そうとする磁力線を当該永久磁石のS極へ効率良く導くことができるので、外に漏れ出す磁場を小さくすることができる。この(a)(b)両作用が相俟って、ホルダに保持される基板表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にすることができる。
【0071】
ひいては、イオンビーム照射の際に基板に到達する電子の基板表面における分布の均一性が良くなるので、基板表面のチャージアップを均一にすると共に小さく抑制することができる。
【0072】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の特徴的構成と請求項2に記載の発明の特徴的構成とを併有しているので、請求項1に記載の発明の上記効果と同様の効果と、請求項2に記載の発明の上記効果と同様の効果とを、併せて奏することができる。その結果、ホルダに保持される基板表面における磁場をより小さくすると共に、その磁場分布をより均一にすることができる。
【0073】
ひいては、イオンビーム照射の際に基板に到達する電子の基板表面における分布の均一性がより良くなるので、基板表面のチャージアップをより均一にすると共により小さく抑制することができる。
【0074】
請求項4ないし6に記載の発明は、請求項1ないし3に記載の発明の特徴的構成と同様の特徴的構成をそれぞれ有しているので、請求項1ないし3に記載の発明の上記効果と同様の効果を、即ちホルダに保持される基板表面における磁場を小さくすると共に、その磁場分布を均一にすることができるという効果をそれぞれ奏する。
【0075】
ひいては、この請求項4ないし6に記載の発明を、ホルダ上の基板に対するイオンビーム照射に用いれば、イオンビーム照射の際に基板に到達する電子の基板表面における分布の均一性が良くなるので、基板表面のチャージアップを均一にすると共に小さく抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るホルダ駆動装置を備えるイオンビーム照射装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】図1あるいは図3中のホルダ周りをその正面から見て示す図である。
【図3】ホルダからチルトモータの回転子にかけての部分の他の例を拡大して示す図である。
【図4】図1および図3中のホルダ上の円周方向の位置を示す図である。
【図5】図3中の各位置における磁束密度を測定した結果の一例を示す図である。
【図6】先行技術に係るイオンビーム照射装置の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
2 イオンビーム
4 基板
6 ホルダ
8 プラズマ発生装置(電子供給源)
11 ホルダ駆動装置
12 モータ(チルトモータ)
14 回転子
16、16a 永久磁石
20 固定子
24 固定子巻線
36 シールド板
42 磁路部材
46 磁性部材

Claims (6)

  1. ホルダに保持された基板にイオンビームを照射する装置であって、当該ホルダを駆動するモータを備えており、かつ当該モータが、半円状にかつ極性が交互になるように並べて配置された複数個の永久磁石を有する回転子と、この回転子に対向して配置された固定子巻線を有する固定子とを備えているイオンビーム照射装置において、前記ホルダの裏面に沿って配置されていて磁性材料から成るシールド板と、前記モータの回転子の両端部とこのシールド板との間をそれぞれ磁気的に結合するものであって磁性材料から成る二つの磁路部材とを備えていることを特徴とするイオンビーム照射装置。
  2. ホルダに保持された基板にイオンビームを照射する装置であって、当該ホルダを駆動するモータを備えており、かつ当該モータが、半円状にかつ極性が交互になるように並べて配置された複数個の永久磁石を有する回転子と、この回転子に対向して配置された固定子巻線を有する固定子とを備えているイオンビーム照射装置において、前記回転子の両端に位置する永久磁石を他の永久磁石よりも小さくし、かつ当該両端に位置する永久磁石の周方向外側端部に、当該各永久磁石のN極とS極との間を磁気的に結合する磁性部材をそれぞれ設けていることを特徴とするイオンビーム照射装置。
  3. ホルダに保持された基板にイオンビームを照射する装置であって、当該ホルダを駆動するモータを備えており、かつ当該モータが、半円状にかつ極性が交互になるように並べて配置された複数個の永久磁石を有する回転子と、この回転子に対向して配置された固定子巻線を有する固定子とを備えているイオンビーム照射装置において、前記ホルダの裏面に沿って配置されていて磁性材料から成るシールド板と、前記モータの回転子の両端部とこのシールド板との間をそれぞれ磁気的に結合するものであって磁性材料から成る二つの磁路部材とを備えており、更に、前記回転子の両端に位置する永久磁石を他の永久磁石よりも小さくし、かつ当該両端に位置する永久磁石の周方向外側端部に、当該各永久磁石のN極とS極との間を磁気的に結合する磁性部材をそれぞれ設けていることを特徴とするイオンビーム照射装置。
  4. 基板を保持するホルダを取り付けてそれを駆動することに用いられる装置であって、当該ホルダを駆動するためのモータを備えており、かつ当該モータが、半円状にかつ極性が交互になるように並べて配置された複数個の永久磁石を有する回転子と、この回転子に対向して配置された固定子巻線を有する固定子とを備えているホルダ駆動装置において、前記ホルダの裏面に沿う位置に配置されていて磁性材料から成るシールド板と、前記モータの回転子の両端部とこのシールド板との間をそれぞれ磁気的に結合するものであって磁性材料から成る二つの磁路部材とを備えていることを特徴とするホルダ駆動装置。
  5. 基板を保持するホルダを取り付けてそれを駆動することに用いられる装置であって、当該ホルダを駆動するためのモータを備えており、かつ当該モータが、半円状にかつ極性が交互になるように並べて配置された複数個の永久磁石を有する回転子と、この回転子に対向して配置された固定子巻線を有する固定子とを備えているホルダ駆動装置において、前記回転子の両端に位置する永久磁石を他の永久磁石よりも小さくし、かつ当該両端に位置する永久磁石の周方向外側端部に、当該各永久磁石のN極とS極との間を磁気的に結合する磁性部材をそれぞれ設けていることを特徴とするホルダ駆動装置。
  6. 基板を保持するホルダを取り付けてそれを駆動することに用いられる装置であって、当該ホルダを駆動するためのモータを備えており、かつ当該モータが、半円状にかつ極性が交互になるように並べて配置された複数個の永久磁石を有する回転子と、この回転子に対向して配置された固定子巻線を有する固定子とを備えているホルダ駆動装置において、前記ホルダの裏面に沿う位置に配置されていて磁性材料から成るシールド板と、前記モータの回転子の両端部とこのシールド板との間をそれぞれ磁気的に結合するものであって磁性材料から成る二つの磁路部材とを備えており、更に、前記回転子の両端に位置する永久磁石を他の永久磁石よりも小さくし、かつ当該両端に位置する永久磁石の周方向外側端部に、当該各永久磁石のN極とS極との間を磁気的に結合する磁性部材をそれぞれ設けていることを特徴とするホルダ駆動装置。
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