JP2000152534A - 永久磁石電動機 - Google Patents
永久磁石電動機Info
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- JP2000152534A JP2000152534A JP10324713A JP32471398A JP2000152534A JP 2000152534 A JP2000152534 A JP 2000152534A JP 10324713 A JP10324713 A JP 10324713A JP 32471398 A JP32471398 A JP 32471398A JP 2000152534 A JP2000152534 A JP 2000152534A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 永久磁石電動機の回転子鉄心において、永久
磁石の表面磁束を有効に活用し、低騒音、高効率電動機
を提供する。 【解決手段】 回転子鉄心１６と、回転子鉄心１６に埋
め込まれた永久磁石１１により構成され、永久磁石１１
は幅方向に着磁された板状のものを放射状に配置し、回
転子鉄心１６の外径を、磁極の中心で大きく、極と極の
境で小さくし、かつ板状永久磁石１１の外径側端部と回
転子外周面との間の部分（ブリッジ）１６ｂの幅を均一
にし、ブリッジ部以外の回転子外周面を、回転子外周面
を内接する円よりも小さい半径を持つ円弧で構成するこ
とで、回転子鉄心の機械的強度の維持と、回転子鉄心の
内側に回り込む磁束の減少、誘起電圧の歪みを低減する
ことができ、永久磁石は両側の磁束を有効に利用するた
め磁石量が少なく、高効率の電動機が提供できる。
磁石の表面磁束を有効に活用し、低騒音、高効率電動機
を提供する。 【解決手段】 回転子鉄心１６と、回転子鉄心１６に埋
め込まれた永久磁石１１により構成され、永久磁石１１
は幅方向に着磁された板状のものを放射状に配置し、回
転子鉄心１６の外径を、磁極の中心で大きく、極と極の
境で小さくし、かつ板状永久磁石１１の外径側端部と回
転子外周面との間の部分（ブリッジ）１６ｂの幅を均一
にし、ブリッジ部以外の回転子外周面を、回転子外周面
を内接する円よりも小さい半径を持つ円弧で構成するこ
とで、回転子鉄心の機械的強度の維持と、回転子鉄心の
内側に回り込む磁束の減少、誘起電圧の歪みを低減する
ことができ、永久磁石は両側の磁束を有効に利用するた
め磁石量が少なく、高効率の電動機が提供できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は永久磁石電動機に関
するものである。
するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、家電機器および産業機器などにお
いて、機器の高効率化が進み、それに伴ってより効率の
高い電動機が要求されるようになってきた。同時に、コ
ストを下げかつ騒音、振動を低減することが重要となっ
てきている。
いて、機器の高効率化が進み、それに伴ってより効率の
高い電動機が要求されるようになってきた。同時に、コ
ストを下げかつ騒音、振動を低減することが重要となっ
てきている。
【０００３】これらの要求に対応するため、誘導電動機
に代わり、励磁電流の不要な永久磁石電動機が用いられ
るようになってきた。以下に従来の永久磁石電動機の回
転子について説明する。
に代わり、励磁電流の不要な永久磁石電動機が用いられ
るようになってきた。以下に従来の永久磁石電動機の回
転子について説明する。
【０００４】図２は、従来の永久磁石電動機の回転子の
一例を示すものであり、永久磁石２２を鉄心２６の外周
面に固定した形式の回転子である。本例において、永久
磁石２２の外側が磁極を形成している。したがって永久
磁石２２の内側のＮ極２２ａから出た磁束は鉄心２６か
らなる継鉄部を通り永久磁石２１の内側のＳ極２１ｂに
戻る。電動機の回転に寄与する磁束は永久磁石２１の外
側のＮ極２１ａから出て固定子歯部（図示せず）および
継鉄部（図示せず）を通り永久磁石２２の外側のＳ極２
２ｂに戻る磁束だけであり、永久磁石の内側２２ａから
出て隣り合う永久磁石の極の内側２１ｂに戻る磁束は利
用されていない。一般に永久磁石型電動機のトルクは回
転に寄与する部分の磁極の表面積に応じて大きくなる。
したがって、図２の永久磁石電動機の回転子は、永久磁
石の表面積を有効に利用していないという欠点を有して
いた。
一例を示すものであり、永久磁石２２を鉄心２６の外周
面に固定した形式の回転子である。本例において、永久
磁石２２の外側が磁極を形成している。したがって永久
磁石２２の内側のＮ極２２ａから出た磁束は鉄心２６か
らなる継鉄部を通り永久磁石２１の内側のＳ極２１ｂに
戻る。電動機の回転に寄与する磁束は永久磁石２１の外
側のＮ極２１ａから出て固定子歯部（図示せず）および
継鉄部（図示せず）を通り永久磁石２２の外側のＳ極２
２ｂに戻る磁束だけであり、永久磁石の内側２２ａから
出て隣り合う永久磁石の極の内側２１ｂに戻る磁束は利
用されていない。一般に永久磁石型電動機のトルクは回
転に寄与する部分の磁極の表面積に応じて大きくなる。
したがって、図２の永久磁石電動機の回転子は、永久磁
石の表面積を有効に利用していないという欠点を有して
いた。
【０００５】上記欠点を解決するため、永久磁石の両側
を有効に利用した従来の一例として特開平１０−６６２
８５号公報を図３に示す。図３において、回転方向に着
磁された永久磁石３１を放射状に配置し、隣り合う磁石
の向かい合う側３１ａと３２ａによりＮ極を、他方の磁
石の向かい合う側３２ｂと３３ｂによりＳ極を形成す
る。これにより、図２のものにくらべて回転に寄与する
同量の磁束を得るために約半分の磁石量ですむことにな
る。
を有効に利用した従来の一例として特開平１０−６６２
８５号公報を図３に示す。図３において、回転方向に着
磁された永久磁石３１を放射状に配置し、隣り合う磁石
の向かい合う側３１ａと３２ａによりＮ極を、他方の磁
石の向かい合う側３２ｂと３３ｂによりＳ極を形成す
る。これにより、図２のものにくらべて回転に寄与する
同量の磁束を得るために約半分の磁石量ですむことにな
る。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図３の
従来の永久磁石電動機の場合、コギングトルク及びトル
ク脈動が大きいため、振動、騒音が大きく、機器の低振
動、低騒音化の大きな妨げとなっていた。
従来の永久磁石電動機の場合、コギングトルク及びトル
ク脈動が大きいため、振動、騒音が大きく、機器の低振
動、低騒音化の大きな妨げとなっていた。
【０００７】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、永久磁石の両側を回転に寄与する磁束とし
て利用する形状の永久磁石を埋め込む形とすることによ
り磁石量を減らし、高効率化を図ると共に、コギングト
ルク、トルク脈動の低減を図り、機器の低騒音化、低振
動化を図るものである。
ものであり、永久磁石の両側を回転に寄与する磁束とし
て利用する形状の永久磁石を埋め込む形とすることによ
り磁石量を減らし、高効率化を図ると共に、コギングト
ルク、トルク脈動の低減を図り、機器の低騒音化、低振
動化を図るものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、永久磁石の外側に強度を保ち、か
つ磁束が大量に流れ込まない程度の幅の均一なブリッジ
を設けることにより、鉄心の機械的強度を維持しなが
ら、ブリッジを通る磁束を最小にすることができる。さ
らに、回転子鉄心の外径を、磁極の中心で大きくし、極
と極の境で小さくし、ブリッジ部以外の回転子外周面
を、回転子外周面を包括する円よりも小さい半径をもつ
円弧で構成することにより、コギングトルク、トルク脈
動の低減が可能となる。
に本発明においては、永久磁石の外側に強度を保ち、か
つ磁束が大量に流れ込まない程度の幅の均一なブリッジ
を設けることにより、鉄心の機械的強度を維持しなが
ら、ブリッジを通る磁束を最小にすることができる。さ
らに、回転子鉄心の外径を、磁極の中心で大きくし、極
と極の境で小さくし、ブリッジ部以外の回転子外周面
を、回転子外周面を包括する円よりも小さい半径をもつ
円弧で構成することにより、コギングトルク、トルク脈
動の低減が可能となる。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、鋼板積層体からなる回転子鉄心と、回転子鉄心に埋
め込まれた永久磁石により構成され、永久磁石は幅方向
に着磁された板状のものを放射状に配置し、回転子鉄心
の外径を、磁極の中心で大きくし、極と極の境で小さく
し、かつ前記板状永久磁石の外径側端部と前記回転子外
周面との間の部分（ブリッジ）の幅を均一とし、ブリッ
ジ部以外の回転子外周面を、回転子外周面を包括する円
よりも小さい半径を持つ円弧で構成することを特徴とす
る永久磁石電動機であり、ブリッジ部を通る磁束を最小
にして磁石の磁束を有効に利用し、回転子と固定子の間
のギャップにおける磁束の分布を正弦波に近づける作用
を有する。
は、鋼板積層体からなる回転子鉄心と、回転子鉄心に埋
め込まれた永久磁石により構成され、永久磁石は幅方向
に着磁された板状のものを放射状に配置し、回転子鉄心
の外径を、磁極の中心で大きくし、極と極の境で小さく
し、かつ前記板状永久磁石の外径側端部と前記回転子外
周面との間の部分（ブリッジ）の幅を均一とし、ブリッ
ジ部以外の回転子外周面を、回転子外周面を包括する円
よりも小さい半径を持つ円弧で構成することを特徴とす
る永久磁石電動機であり、ブリッジ部を通る磁束を最小
にして磁石の磁束を有効に利用し、回転子と固定子の間
のギャップにおける磁束の分布を正弦波に近づける作用
を有する。
【００１０】本発明の請求項２に記載の発明は、板状永
久磁石として希土類永久磁石を用いたものであり、保磁
力の大きい磁石を使うことにより磁石量をさらに低減さ
せることができるという作用を有する。
久磁石として希土類永久磁石を用いたものであり、保磁
力の大きい磁石を使うことにより磁石量をさらに低減さ
せることができるという作用を有する。
【００１１】本発明の請求項３に記載の発明は、回転子
鉄心と軸との間に非磁性体を介在させることを特徴とす
る請求項１、請求項２記載の永久磁石電動機であり、回
転子鉄心を介して磁束が軸に漏れることを防止でき、軸
の材質として、安価な鉄材を用いることができるという
作用を有する。
鉄心と軸との間に非磁性体を介在させることを特徴とす
る請求項１、請求項２記載の永久磁石電動機であり、回
転子鉄心を介して磁束が軸に漏れることを防止でき、軸
の材質として、安価な鉄材を用いることができるという
作用を有する。
【００１２】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【００１３】図１は、本発明の一実施例における８極の
回転子の断面図である。１１は幅方向に着磁された永久
磁石であり、回転子鉄心１６に埋め込まれ、軸穴には非
磁性体１４を介して軸１５が固定される。永久磁石１１
の外端には、均一な幅の鋼板によるブリッジ１６ｂが設
けられている。
回転子の断面図である。１１は幅方向に着磁された永久
磁石であり、回転子鉄心１６に埋め込まれ、軸穴には非
磁性体１４を介して軸１５が固定される。永久磁石１１
の外端には、均一な幅の鋼板によるブリッジ１６ｂが設
けられている。
【００１４】図３は、回転子外周面を円筒状とした従来
例であり、３１は幅方向に着磁された永久磁石であり、
回転子鉄心３５に埋め込まれ、軸穴には非磁性体３４を
介して軸３５が固定される。永久磁石３１の外端には、
鋼板によるブリッジ３６ｂが設けられている。
例であり、３１は幅方向に着磁された永久磁石であり、
回転子鉄心３５に埋め込まれ、軸穴には非磁性体３４を
介して軸３５が固定される。永久磁石３１の外端には、
鋼板によるブリッジ３６ｂが設けられている。
【００１５】（表１）に、固定子、回転子の磁石材質、
使用量を同一とした、本発明例、従来例でのモータ効率
及びコギングトルクを示す。
使用量を同一とした、本発明例、従来例でのモータ効率
及びコギングトルクを示す。
【００１６】
【表１】
【００１７】本発明例によれば、モータ効率を犠牲にす
ることなく、コギングトルクを下げることができる。ま
た、本発明例によれば、固定子に誘起される誘起電圧の
正弦波からの歪み率を、従来例の２／３以下とすること
ができる。
ることなく、コギングトルクを下げることができる。ま
た、本発明例によれば、固定子に誘起される誘起電圧の
正弦波からの歪み率を、従来例の２／３以下とすること
ができる。
【００１８】
【発明の効果】以上のように請求項１記載の発明によれ
ば、回転子鉄心の外径を、磁極の中心で大きくし、極と
極の境で小さくし、ブリッジの幅を均一とし、ブリッジ
部以外の回転子外周面を、回転子外周面を包括する円よ
りも小さい半径を持つ円弧で構成することで、ブリッジ
の機械的強度を維持しつつ、ブリッジを通る磁束を最小
とし、また固定子と回転子のギャップの磁束分布を正弦
波に近づけることができるので、モータ効率を犠牲にす
ることなく、コギングトルクを低減できるという有利な
効果がある。
ば、回転子鉄心の外径を、磁極の中心で大きくし、極と
極の境で小さくし、ブリッジの幅を均一とし、ブリッジ
部以外の回転子外周面を、回転子外周面を包括する円よ
りも小さい半径を持つ円弧で構成することで、ブリッジ
の機械的強度を維持しつつ、ブリッジを通る磁束を最小
とし、また固定子と回転子のギャップの磁束分布を正弦
波に近づけることができるので、モータ効率を犠牲にす
ることなく、コギングトルクを低減できるという有利な
効果がある。
【００１９】請求項２記載の発明によれば、磁石を小さ
なものとすることができるのでより小型軽量で慣性の小
さな回転子を有する電動機が実現できるという有利な効
果がある。
なものとすることができるのでより小型軽量で慣性の小
さな回転子を有する電動機が実現できるという有利な効
果がある。
【００２０】請求項３記載の発明によれば、回転子鉄心
から軸への磁束漏れがないので軸の磁化を防ぐために軸
材料として非磁性金属を使う必要が無く安価な電動機を
提供できるという有利な効果がある。
から軸への磁束漏れがないので軸の磁化を防ぐために軸
材料として非磁性金属を使う必要が無く安価な電動機を
提供できるという有利な効果がある。
【図１】本発明の実施例を示す永久磁石電動機の回転子
の断面図
の断面図
【図２】従来の永久磁石電動機の回転子の断面図
【図３】従来の他の永久磁石電動機の回転子の断面図
１１，１２，１３，２１，２２，３１，３２，３３ 永
久磁石 １１ａ，１２ａ，２１ａ，２２ａ，３１ａ，３２ａ 永
久磁石のＮ極 １２ｂ，１３ｂ，２１ｂ，２２ｂ，３２ｂ，３３ｂ 永
久磁石のＳ極 １４，３４ 非磁性体 １５，２５，３５ 軸 １６，２６，３６ 回転子鉄心 １６ｂ，３６ｂ ブリッジ
久磁石 １１ａ，１２ａ，２１ａ，２２ａ，３１ａ，３２ａ 永
久磁石のＮ極 １２ｂ，１３ｂ，２１ｂ，２２ｂ，３２ｂ，３３ｂ 永
久磁石のＳ極 １４，３４ 非磁性体 １５，２５，３５ 軸 １６，２６，３６ 回転子鉄心 １６ｂ，３６ｂ ブリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 久孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 浅野 能成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Ｆターム(参考） 5H002 AA04 AB05 AB07 AC06 AD04 AE08 5H622 AA02 CA02 CA05 CA10 CA14 CB03 CB05 DD02 PP03 PP11 QB02 QB04
Claims (3)
- 【請求項１】 鋼板積層体からなる回転子鉄心と、回転
子鉄心に埋め込まれた板状永久磁石により構成され、前
記板状永久磁石は厚み方向に着磁されたものを放射状に
配置し、前記回転子鉄心の外径を、磁極の中心で大きく
し、磁極と磁極の境で小さくし、かつ前記板状永久磁石
の外径側端部と前記回転子外周面との間の部分（ブリッ
ジ）の幅を均一とし、ブリッジ部以外の回転子外周面
を、回転子外周面を包括する円よりも小さい半径を持つ
円弧で構成することを特徴とする永久磁石電動機。 - 【請求項２】 板状永久磁石として希土類永久磁石を用
いたことを特徴とする請求項１記載の永久磁石電動機。 - 【請求項３】 回転子鉄心と軸との間に非磁性体を介在
させることを特徴とする請求項１または２記載の永久磁
石電動機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10324713A JP2000152534A (ja) | 1998-11-16 | 1998-11-16 | 永久磁石電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10324713A JP2000152534A (ja) | 1998-11-16 | 1998-11-16 | 永久磁石電動機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000152534A true JP2000152534A (ja) | 2000-05-30 |
Family
ID=18168885
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10324713A Withdrawn JP2000152534A (ja) | 1998-11-16 | 1998-11-16 | 永久磁石電動機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000152534A (ja) |
Cited By (16)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1998
- 1998-11-16 JP JP10324713A patent/JP2000152534A/ja not_active Withdrawn
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