JP4092238B2 - 画像形成装置の特性値の設定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、詳しくは、トナーと磁性キャリアによって構成される二成分現像剤を用いて画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、光導電性を有する感光層を表面に有する像担持体(以下、感光体という)と現像装置とによってトナー像が形成される。現像装置には、主にトナーと磁性キャリアによって構成される二成分現像剤(以下、現像剤という)が、カラー化が容易なことから広く用いられている(特許文献1、特許文献3参照)。現像剤は、現像装置内での攪拌・混合により摩擦帯電され、この静電電荷によってトナーを磁性キャリア表面に静電的に付着させている。このトナーを付着させた磁性キャリアは、内部に磁石を配置する現像剤担持体(以下、現像スリーブという)表面に磁力で引きつけられて、回転する現像スリーブ上を搬送される。
現像スリーブの感光体に近接する位置には、現像のための磁石(以下、主磁極という)が現像スリーブ内部に配置されている。搬送される現像剤が、この現像主磁極に近づくにつれて、現像主磁極の磁力線に沿って、現像剤中の多数の磁性キャリアが集合して穂又はチェーンを形成する。この多数の穂が、まるでブラシのように見えることから磁気ブラシと一般に呼称され、この磁気ブラシの状態の現像剤を現像に利用する現像方式を磁気ブラシ現像と呼称されている。この磁気ブラシ現像では、誘電体である磁性キャリアが、感光体と現像スリーブ間の電界強度を高めることで、磁気ブラシの穂の先端近くに存在する磁性キャリア表面から感光体上の潜像にトナーを転移させて現像が行われると考えられている。
【0003】
現像スリーブ表面に現像剤を担持させ感光体と対向する現像領域へ現像剤を搬送して現像を行う画像形成装置では、現像スリーブの外周面に対して所定のギャップを介して対向するよう配置された現像剤規制部材(以下、ドクタという)を有するものがある(特許文献1乃至特許文献3参照)。磁気ブラシ現像においては、磁気ブラシを担持した現像スリーブ表面にこのギャップ(以下、ドクタギャップという)位置を通過させ、ドクタによって現像剤の穂切りをし、感光体と対向する現像領域へ搬送される現像剤量を調整できるようにしている。
【0004】
上記磁気ブラシ現像を行う画像形成装置において、使用するトナーには特にシリカ、酸化チタンの無機微粒子を選択的に添加するのが好ましい。このような外添剤により、トナーの流動性が良くなり、補給されたトナーの分散性、帯電立ち上がり性が向上し、トナー飛散の低減、良好な画像品質の維持に効果を発揮するからである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−161007号公報
【特許文献2】
特開平5−35067号公報
【特許文献3】
特開平9−146374号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ドクタによって現像スリーブ表面に担持している現像剤の穂切りを行う装置では、現像剤にかかるストレスが大きくなってしまうことが分かった。現像剤にストレスがかかるのは次のような理由による。
図12は、従来から知られている磁気ブラシ現像を行う画像形成装置におけるドクタギャップ位置の上流における二成分現像剤の状態を模式的に表した断面概略図である。現像スリーブ表面に汲み上げられた現像剤は、現像スリーブ表面に担持されドクタギャップ位置の現像剤搬送方向上流側近傍(以下、ドクタ上流側近傍という)まで搬送される。ドクタ上流側近傍まで搬送された現像剤は一端滞留し、ドクタエッジ45aと現像スリーブ表面との間のギャップ位置で層厚を規制されて一部が通過し現像領域に搬送される。ドクタ上流側近傍で現像剤が滞留している部分が現像剤滞留層Xであり、この現像剤滞留層は大きく分けて現像スリーブ近傍の流動層Xと現像スリーブから離れた不動層Xとからなる。この流動層Xと不動層Xの形状や量によっては現像ユニットのトルクが上昇し、現像剤にストレスがかかるのである。特に不動層Xにある現像剤は、経時においても入れ替わることが殆どなく、常にストレスにさらされている。
【0007】
このようにして現像剤にストレスがかかると、トナーの添加剤離脱、トナー添加剤埋没、キャリアコート層の膜削れ、スペント等が生じトナー帯電量が不安定な状態となると共に現像剤の耐久性も低下する。
上記したように画像品質を良好に維持できるようにするためにトナーに添加されるシリカや酸化チタン等の無機微粒子はメカ的ストレスや熱ストレスに弱い。このため、現像装置内での攪拌・混合によってトナー内部に埋没したりトナー表面から離脱したりする現象が発生しやすかった。このような外添剤を用いた場合のトナー帯電量の安定性及び耐久性を維持するためにも、現像剤にかかるストレスを低減することが望まれる。また、シリカや酸化チタン等の無機微粒子を外添剤に用いていない場合でも、ある程度同様の現象が発生することから現像剤にかかるストレスを低減することが望まれる。
【0008】
上記特許文献1では、現像スリーブの外周面に対して所定のギャップを介して配置された規制部材(ドクタ)を、現像スリーブの内側に内包された磁石との間で磁界を形成するための磁性板で構成し、この磁性板の現像スリーブ周面に対向した先端を、現像スリーブ回転方向下流に向かって現像スリーブ周面に近づく面を有するように構成している。そしてこの構成により現像スリーブに適切な量の現像剤を安定して供給でき、現像剤に対するストレスを低減でき、現像スリーブを回転するモータの負担を軽減できると記載されている。しかしながら、現像剤に対するストレスは、ドクタの先端部で発生するのではなく、上記したように、主にドクタの一面(以下、裏面という)で堰き止め保持する現像剤滞留層で発生する。この特許文献1には現像剤滞留層で発生する現像剤に対するストレス解消に関する記載がないため、この方法では、現像剤に対するストレスを軽減するのは難しいと考えられる。
また、上記特許文献2では、現像領域へ供給される現像剤の層厚を規制するために設けた規制部材(ドクタ)の直上流に、現像スリーブと常に一定な間隔を保ちながら定常的に回転する円柱形状の現像剤搬送部材を設けている。そしてこの構成により、ドクタによる現像剤規制部に現像剤が詰まったり、現像剤不動層を形成したりすることがなくなり、濃度むらのない画像形成を安定して行うことができると記載されている。しかしながら、このような構成は、プレドクタ的にドクタが2枚設置されている公知の構成と同様にドクタとしてのブレードと現像剤搬送部材としてのトナー搬送部材との間に現像剤が詰まる領域が存在している。従って、環境変動や経時における現像剤の流動性変化等により、ブレードとトナー搬送部材との間に現像剤が詰まり不動層が発生して、現像剤劣化が生じると考えられる。また、構成が複雑となりコストアップに繋がると言わざるを得ない。また、上記特許文献3では、ドクタ上流部で現像スリーブに対向する位置に現像剤保持用マグネットローラを設置している。そしてこの構成により、現像剤かかるストレスを抑えることができると記載されている。しかし、ドクタ上流に現像剤保持用マグネットローラを設置することにより、ドクタ上流部に滞留し保持される現像剤量がこのローラを設置していない場合に比して一層増加することになる。このため、現像剤滞留層で保持されストレスを受ける現像剤量が増加するとと共に、個々の現像剤が受けるストレス自体も増加する恐れがあると考えられる。
【0009】
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、磁気ブラシ現像を行う画像形成装置において、現像剤層厚規制部材に対して現像剤担持体による現像剤搬送方向の上流側近傍に生じる現像剤滞留層において現像剤にかかるストレスを軽減し、トナー帯電量の安定性と現像剤の耐久性を向上させることができるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面に潜像を担持する像担持体と、内部に固定的に配置された複数の磁極を有する円柱形状の現像剤担持体と、該現像剤担持体表面に所定のギャップを介して対向するよう配置され、該現像剤担持体表面上に担持された現像剤の通過を規制する現像剤層厚規制部材とを有し、該磁極のうち1つが該現像剤層厚規制部材に対向した位置にあるドクタ極からなり、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を該現像剤担持体表面に該磁極の磁力によって担持し、該現像剤担持体表面を周方向に移動させて該現像剤に該現像剤層厚規制部材と対向する規制位置を通過させた後に該現像剤担持体表面と対向する現像領域に搬送し、該現像領域で該現像剤担持体上の磁気ブラシ状に担持された二成分現像剤を該像担持体表面に接触させ、現像電界により該像担持体上の潜像を現像する画像形成装置の特性値の設定方法において、上記ドクタ磁極、上記現像剤担持体表面移動方向において上記現像剤を上記現像剤担持体表面に磁力で汲み上げる汲み上げ磁極から該ドクタ磁極までの間に配置された搬送磁極、および、上記ドクタ極に対して該現像剤搬送方向上流側に隣接している磁極であるドクタ上流極の位置とのなす角を異なる条件にした画像形成装置で、上記現像剤担持体の動トルクを測定するとともに、各条件の画像形成装置で、上記現像剤層厚規制部材に対して上記現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側近傍に生じる現像剤滞留層のうち現像剤入れ替わりのない部分を現像剤不動層、現像剤が入れ替わる部分を現像剤流動層とし、該現像剤担持体回転中心からみたとき、該現像剤層厚規制部材の該現像剤担持体に対向する先端部のうち該現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側のエッジ部と、該エッジ部から該現像剤搬送方向上流側で該現像剤不動層の存在している範囲を通過し該不動層端部となる位置とのなす角を不動層存在角θd、該現像剤担持体回転中心からみたとき、該エッジ部と、上記ドクタ極に対して該現像剤搬送方向上流側に隣接している磁極であるドクタ上流極の位置とのなす角をドクタ−上流極間角θとし、θd/θ を求め、θd/θ を特性値とし、動トルクについて良好な評価を得られた範囲を最適値として設定すること特徴とする画像形成装置の特性値の設定方法
また、請求項2の発明は、求項の画像形成装置の特性値の設定方法において、動トルクについて良好な評価を得られたθd/θ の範囲内で、上記現像剤担持体と該現像剤担持体を有する現像装置のケーシングとの間のクリアランスを異なる条件にした画像形成装置で、環境変動によるトナー帯電安定性を評価するとともに、各条件の画像形成装置で、上記現像剤滞留層の上記現像剤担持体回転半径方向における最大の厚みを滞留層最大厚r、上記現像剤不動層の上記現像剤担持体回転半径方向における最大の厚みを不動層最大厚r1とし、r1/rを求め、r1/rを特性値とし、環境変動によるトナー帯電安定性ついて良好な評価を得られた範囲を最適値として設定することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置の特性値の設定方法において、上記画像形成装置の上記現像剤層厚規制部材の少なくとも一部が磁性部材からなることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項の画像形成装置の特性値の設定方法において、上記磁性部材の上記現像剤担持体表面に対して該現像剤担持体回転半径方向に近接した位置を除いて該現像剤担持体回転半径方向で離れた部分を非磁性部材で被覆したことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、タンデム方式のカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)の実施形態について説明する。
まず、本レーザプリンタの基本的な構成について説明する。
[全体構成]
図1は、本第1実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタの概略構成図である。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスユニット1Y,M,C,Kを備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、言うまでもなく、イエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスユニット1Y、1M、1C、1Kの他には、光書込ユニット、転写ユニット60、レジストローラ対19、3つの給紙カセット20、定着ユニット21などが配設されている。
【0012】
[プロセスユニット]
図2は、上記プロセスユニット1Y,M,C,Kのうち、1つのプロセスユニットの概略構成を示す拡大図である。なお、他のプロセスユニット1Y,M,C,Kはそれぞれ同じ構成となっているので、そのうち1つのユニットについて説明するが、トナーのカラーについては省略する。図2において、プロセスユニットYは、ドラム状の感光体2、帯電装置30、現像装置40、クリーニング装置50などを有している。
【0013】
図3は、本実施形態のプリンタにおける現像装置40と感光体回り概略図であり、これについても図2と同様トナーのカラーについては省略する。感光体ドラム2は帯電装置30により、表面を一様に帯電された後、光学系Lにより露光され、静電潜像が形成される。現像装置40は現像スリーブ41により装置内の現像剤を感光体ドラム2と対向する現像ニップ領域Aへ搬送し、感光体ドラム表面に形成されている静電潜像に現像剤中のトナーを付着させ顕像化する。トナー像は感光体ドラム2と転写装置5が対向する転写領域Bにおいて転写紙に転写され転写紙上の画像となる。図2に示すクリーニング装置50は、転写紙に転写し切れずに感光体ドラム2表面に残ったトナーを、クリーニングブレード51により除去する。クリーニング装置50を通過した感光体表面は、除電器(図示せず)で除電される。そして、帯電装置30により表面を一様に帯電され、次の画像形成工程に備えられる。
【0014】
本実施形態のプリンタは、図2に示すようにプロセスユニット1を構成している感光体2、帯電装置30、現像装置40及びクリ−ニング装置50等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成している。更にこのプロセスカ−トリッジをプリンタ本体に対して着脱可能に構成している。図2においては、感光体ドラム2、帯電装置30、現像装置40、クリーニング装置50からなるプロセスユニット1全体が一体に構成されており、プリンタ本体に対して着脱が可能なプロセスカートリッジ1となっている。
【0015】
本実施形態のプリンタによってフルカラー画像を形成する手順について簡単に説明する。図1において、このプリンタは、感光体2Y,M,C,Kが所定の周速度で回転駆動される。感光体2Y,M,C,Kは回転過程において、帯電装置30Y,M,C,Kによりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段からの画像露光光Lを受ける。こうして感光体2の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像装置40Y,M,C,Kによりトナーで現像さる。各色のプロセスユニット1Y,M,C,Kで現像されたトナー像は、給紙部から感光体2Y,M,C,Kと転写装置5Y,M,C,Kとの間に感光体2Y,M,C,Kの回転と同期されて給送された転写紙に、転写装置5Y,M,C,Kによって順次重ね合わせて転写される。このようにしてフルカラー画像が形成される。像転写を受けた転写紙は最終色の感光体2K表面から分離され、更に搬送ベルト61上にのって定着ユニット21へ向けて搬送される。定着ユニット21に搬送された転写紙は一対の定着ローラ間に導入されてフルカラー画像が定着され、機外へ排出される。
尚、像転写後の感光体2Y,M,C,Kの表面は、クリーニング装置50Y,M,C,Kによって転写残トナーが除去され清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
【0016】
上述したようにプロセスカートリッジ1Y,M,C,Kは各色ごとに独立してプリンタから取り外しが可能である。本発明によれば感光体、現像装置とも従来のものに比して寿命は延びるが、必ずしもその長さは一致しない場合もある。その時は交換が必要となった感光体や現像装置等の部材又は装置が搭載されている色のプロセスカートリッジのみをプリンタから取り外し、プロセスカートリッジから交換が必要な部材や装置を取り外して交換する事が可能となる。このように現像スリーブを含む現像装置や感光体ドラム2がプロセスカートリッジとしてプリンタ本体に対し容易に着脱可能となっているので、プリンタ本体にそれぞれの部品や装置が直接位置決めされ設置されている場合に比してプリンタに対する着脱が容易となる。また、各色のプロセスカートリッジごとに感光体ドラム2に対する現像スリーブ等の部材の位置決めを突き当て部材等で行いこれら現像スリーブ等の部材を感光体ドラム2から退避させる簡単な機構を設ければ、非現像時に現像スリーブ等の部材を感光体から容易に退避させる事が可能となる。これにより、現像スリーブへのトナーフィルミングの促進が低減され、更に現像装置、プリンタ等の寿命が延びる。
【0017】
上記現像装置40について更に詳細を説明する。現像装置40は、そのケーシングの開口から一部露出させるように配設された円柱形状の現像剤担持体としての現像スリーブ41を有している。また、第1搬送スクリュウ43、第2搬送スクリュウ44、現像剤層厚規制部材としてのドクタ45、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)46なども有している。ドクタ45は、先端が現像スリーブ表面に所定のギャップを介して対向するよう配置されている。
【0018】
上記ケーシング内には、磁性キャリアと、マイナス帯電性のトナーとを含む二成分現像剤が収容されている。この二成分現像剤は上記第1搬送スクリュウ43、第2搬送スクリュウ44によって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられた後、上記現像スリーブ42の内部に固定的に配置された磁極の磁力によって表面に磁気ブラシ状に担持される。そして、上記ドクタ45による規制位置を通過することによって磁気ブラシが穂切りされその層厚が規制されてから感光体2に対向する現像領域に搬送され、ここで現像スリーブ上に磁気ブラシ状に担持された現像剤を感光体表面に接触させる。そして後述する現像電界によって感光体2上の静電潜像にトナーを付着させる。この付着により、感光体2上にYトナー像が形成される。現像によってトナーを消費した二成分現像剤は、現像スリーブ42の回転に伴ってケーシング内に戻される。
【0019】
上記第1搬送スクリュウ43と、上記第2搬送スクリュウ44との間には仕切壁47が設けられている。この仕切壁47により、現像スリーブ42や第1搬送スクリュウ43等を収容する第1供給部と、第2搬送スクリュウ44を収容する第2供給部とがケーシング内で分かれている。第1搬送スクリュウ43は、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、上記第1供給部内の二成分現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像スリーブ42に供給する。第1搬送スクリュウ43によって上記第1供給部の端部付近まで搬送された二成分現像剤は、仕切壁47に設けられた図示しない開口部を通って上記第2供給部内に進入する。第2供給部内において、第2搬送スクリュウ44は、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、上記第1供給部から送られてくる二成分現像剤を第1搬送スクリュウ43とは逆方向に搬送する。第2搬送スクリュウ44によって第2供給部の端部付近まで搬送された二成分現像剤は、仕切壁47に設けられたもう一方の開口部(図示せず)を通って第1供給部内に戻る。
【0020】
透磁率センサからなるTセンサ46は、上記第2供給部の中央付近の底壁に設けられ、その上を通過する二成分現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度とある程度の相関を示すため、Tセンサ46はトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。この制御部は、RAMを備えており、この中にTセンサ46からの出力電圧の目標値であるVtrefを格納している。Vtrefは、図示しないYトナー搬送装置の駆動制御に用いられる。この補給により、現像器40Y内の二成分現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスユニットの現像器についても、同様のトナー補給制御が実施される。
【0021】
ところで、ドクタ45によって現像スリーブ表面に担持している現像剤の穂切りが行われる装置では、現像剤にストレスがかかり、不具合が生じることが分かった。
図12は、従来から知られている磁気ブラシ現像を行うプリンタのドクタギャップ位置の上流における現像剤の状態を模式的に表した断面概略図である。図12において、現像スリーブ表面に担持されている現像剤がドクタ45との対向位置であるドクタギャップ位置で通過が規制される。そしてドクタ45の現像スリーブに対向する先端部のうち現像スリーブによる現像剤搬送方向上流側のエッジ部であるドクタエッジ45aと現像スリーブ表面との間のギャップ位置で層厚を規制されて一部が通過し現像領域に搬送される。ドクタ上流側近傍には現像剤が滞留している現像剤滞留層Xが生じ、この現像剤滞留層Xには現像スリーブ近傍の流動層Xと現像スリーブから離れた不動層Xとが発生する。この不動層X中の現像剤は経時においても入れ替わることが殆どなく、常にストレスにさらされている。そしてこの不動層Xの形状や量によっては現像ユニットにかかるトルク上昇、トナーの添加材離脱、トナー添加剤埋没、キャリアコート層の膜削れ、スペント等が生じトナー帯電量が不安定な状態となると共に現像剤の耐久性も低下する。また、ドクタ45によるギャップ位置を通過する現像剤量の低下も生じてくる。
以上のようなドクタ上流側近傍に生じる現像剤滞留層Xにおいて現像剤にかかるストレスを軽減しトナー帯電量の安定性と現像剤の耐久性を向上させるために、本実施形態のプリンタでは以下のような構成にした。次に本実施形態の特徴について説明する。
【0022】
本実施形態のプリンタにおいては、ドクタ上流近傍に生じる現像剤滞留層Xの存在状態を適した状態に保つことによって、現像剤滞留層Xにおいて過度な摺擦力を現像剤に与えないようにし、上記目的を達成できるようにしている。
【0023】
先ず、現像剤滞留層Xと現像剤滞留層Xの中で現像剤不動層Xと現像剤流動層Xとがどのように存在しているかを確認する方法の一例について説明する。これは、例えば現像装置にキャリアのみを投入し、装置の駆動を開始した後トナーの補給を開始する。そして現像スリーブ上のトナー濃度とスクリュウ部のトナー濃度が所定の濃度となるまでトナー補給を行い、所定の濃度となった時点で現像装置の駆動を停止する。このとき、現像剤流動層Xのトナー濃度はスクリュウ部と同等にまで上がるが、現像剤不動層Xのトナー濃度は0〜0.05[wt%]以下のままである。
スクリュウ部のトナー濃度が所定の濃度となった後、現像剤滞留層Xの断面画像を撮影し、取得した画像の明度によって2値化処理を行い、その断面形状の定量化解析を行う。これによって、現像剤滞留層Xにおける現像剤流動層Xと現像剤不動層Xの切り分けが可能となる。ここで、本発明者等が実際の評価に使用した実体顕微鏡はSZ−STB1(オリンパス社製)である。また、取得した画像は画像処理ソフトで2値化処理し、断面のプロファイルの解析を行った。上記処理によって、現像剤滞留層Xにおける現像剤不動層Xの有無、現像剤滞留層X及び現像剤不動層Xの層厚を知ることが可能となる。
【0024】
尚、上記した方法以外で現像剤不動層Xの有無や現像剤滞留層X及び現像剤不動層Xの層厚を知る方法としては、ドクタ上流近傍における現像剤滞留層Xの断面を、高速度カメラ等を用いて直接観察する方法がある。
【0025】
〔実験1〕
上記の方法を用いて、本発明者らは、先ず現像剤滞留層Xの状態と現像装置にかかるトルクとの関係を調べるための実験1を行った。具体的には、ドクタエッジ部45aと現像剤搬送方向上流側で現像剤不動層Xの存在している範囲を通過し不動層端部とのなす角を不動層存在角θdとする。また、ドクタエッジ部45aと、ドクタ極P8に対して現像剤搬送方向上流側に隣接している磁極であるドクタ上流極P7の法線方向磁束密度ピーク位置とのなす角をドクタ−上流極間角θとする。このドクタ−上流極間角θと不動層存在角θdとを変化させ、現像装置の動トルク[kgf・cm]を測定した。
【0026】
不動層存在角θdの変更方法について説明する。そのため、先ず本実施形態の現像スリーブ内に固定的に配置された磁極について説明する。
図4は、現像スリーブ内に設けた磁石ローラの磁極による法線方向及び接線方向の磁束密度分布を示した図である。図中実線が法線方向磁束密度、破線が接線方向磁束密度を表している。法線方向磁束密度がピークとなった位置にあるドクタ極P8、このドクタ極P8から現像スリーブ表面移動方向上流側に向けてP7極、P6極、P5極となり、P5極が現像剤を現像スリーブ表面に磁力で汲み上げる汲み上げ極である。更に現像スリーブ表面移動方向上流に向けてP4極、P3極、P2極、P1極となっている。P1極が感光体ドラム2と対向する位置にある現像極である。更に現像スリーブ表面移動方向上流に向けてP10極、P9極がある。以上のように本実施形態においては、磁石ローラの磁極を10極設けている。
このように、本実施形態においては、磁石ローラの磁極に、現像スリーブ表面移動方向において汲み上げ極P5からドクタ極P8の間に2つの磁極P6とP7を設けている。これは、搬送スクリュウから現像スリーブ2へ汲み上げ極P5によって汲み上げた現像剤をドクタギャップへ搬送するための搬送極である。このように搬送極P6及びP7を設けているので、現像スリーブ表面に汲み上げた現像剤のうちドクタギャップへ搬送される現像剤量を搬送極P6及びP7の磁束密度によって調整することが可能となる。よって、ドクタギャップへ搬送される現像剤量を容易に制御することが可能となる。
まお、汲み上げ極とドクタ極P8との間に極を有しないタイプの磁石ローラを用いてもよいが、このような磁石ローラを用いるとドクタ上流部における現像スリーブ2の現像剤保持量を低減させる際、汲み上げ極の磁束密度を低下させることが必要となる。すると、経時において現像剤の流動性や嵩密度が変化した場合、現像スリーブ2への現像剤の移動量が不安定となりやすい。よって、汲み上げ極とドクタ極P8との間に極を有しない磁石ローラを設けた場合には、搬送スクリュウと現像スリーブ2とのギャップを狭く設定したり、現像剤の容量そのものを増加させたりする等の対応が必要となる。よって、本実施形態においては、極を有する搬送極P6及びP7を用いている。
【0027】
上記のような磁極構成の現像スリーブ2を用いた本実施形態において、不動層存在角θdの変更は主にドクタ極P8とその1つ上流側に設けられた上流極である搬送極P7の磁束密度を変化させることで行った。具体的には条件1の標準条件に対して、条件2ではドクタ上流極(P7)極の法線方向磁束密度を20mT低下させた。また条件3ではドクタ上流のP6極を20mT低下させた。また条件4では、図4に示した磁極のうちドクタ極P8の一部である現像スリーブ回転方向上流側の磁束密度のみを低下させた。図5は、現像スリーブ内に設けた磁石ローラの磁極の法線方向磁束密度について条件1を破線と条件4を実線で示した図である。現像スリーブ2に内包される磁極としての磁石は、図示しない非磁性のホルダで固定されている。条件4では、磁石ローラに内包される磁石のうち磁極P8を、もともと幅6.6mm、高さ5.5mmであったのに対して幅4mm、高さ7.5mmに変更したものである。また、条件2乃至4を組み合わせた磁極を設けたものを条件5とした。
【0028】
なお、ドクタ上流の現像剤保持量は、ドクタエッジ部とドクタ上流搬送極の角度を広く設定することや、汲み上げ磁極のピーク磁束密度を小さくすることによっても可能である。しかしながら、このような設定の場合、ドクタ上流における現像剤保持量のバラツキが大きくなることが考えられ、好ましい設定とは言えない。本実施形態においては、ドクタ45とドクタ上流極の角度は45゜以下とした。
【0029】
他の方法としては、ドクタ極(P8)の法線方向のピーク磁束密度自体を低下させることも考えられる。しかし、動トルクの低減は可能であるが、ドクタギャップを通過し、現像領域に搬送すべき現像剤量が減少してしまう。さらに、経時おいて現像領域への現像剤搬送量の低下が顕著となり、画質安定性の面からも好ましくないと言わざるを得ない。また、ドクタ通過時における搬送力不足に起因するものであるが、トナーの帯電立ち上げ性も低下する。
【0030】
動トルクの測定に際しては、現像剤を担持させた状態で現像スリーブ2のみを回転させた。それによりユニット内の搬送スクリュウ43,44で発生するトルクによるノイズを受けず微小なトルク変化を測定することが可能となる。トルクの値は、歪ゲージ(共和電業製)からの出力値をデータロガーにてモニターし、20s間の動トルクデータの平均値を代表値とした。
表1は、この実験1の結果を示したものである。表1には、ドクタ−上流極間角θと不動層存在角θdとを変化させたときの各条件におけるトルク、ドクタ−上流極間角θ、不動層存在角θd、ドクタ−上流極間角θに対する不動層存在角θdの比θd/θを示している。上記条件1乃至5ではドクタ−上流極間角θを45°とし、条件6乃至10は磁極の法線方向磁束密度をそれぞれ条件1乃至5と同様にし、ドクタ−上流極間角θを30°に変え、また不動層存在角θdについても表1に示すように設定したものである。
【表1】
Figure 0004092238
【0031】
表1のデータをもとに解析したところ、ドクタ−上流極間角θに対する不動層存在角θdの比θd/θが小さい程動トルクが減少し、逆に大きいほど動トルクが増加するという関係があることが分かった。これは、ドクタ−上流極間角θが同じ場合、不動層存在角θdと動トルクとの間には正の相関関係があることを示している。よって、現像剤不動層Xを減少させることで動トルクを減少させることが可能となり、現像剤にかかるストレスを軽減することが可能となる。
【0032】
次に、経時によるトナー添加材の離脱量の変化とCA(キャリア帯電能力)[−μc/g]の変化の仕方を表1の各条件のうち条件1と条件5とで比較測定した。
図6は、条件1と条件5について現像スリーブ回転時間によるトナー表面からのトナー添加剤離脱量を6までのランクで評価したものである。トナー添加材の離脱量はSEM(走査型電子顕微鏡)によるトナー表面状態の観察にて確認した。ランクは、初期トナーの添加材付着状態をランク5とし、トナー表面に添加剤が全くない状態がランク1、半数程度減少している場合をランク3とした。各々の条件で現像単体試験機により空攪拌を行い、回転時間120[min]までのランク低下のプロファイルをプロットした。ランク3以上であれば、トナー補給時に地肌汚れが発生しないが、ランク2以下では補給時地肌汚れが発生する。そのため、経時においてランク3以上を満足することが必要である。
【0033】
図7は、条件1と条件5について経時におけるCA(キャリア帯電能力)変化の仕方を測定した結果を示すグラフである。この測定にも図6と同様に単体試験機を用いた。試験条件は、出力画像面積率が5%相当になるように、常にトナーを消費させた。同時にトナーを定量補給し現像装置内のトナー濃度が一定になるように調整した。試験時間は連続40[h]である。経時でのCAは現像剤からトナーをエジェクトした後、新しいトナーと混合し、ロールミルにて攪拌を行い帯電量を測定した。経時でのCA低下率は10%以下であることが望ましい。CA低下率が10%以上となると経時においてトナー飛散や地肌汚れが発生し、信頼性の低下に繋がるのである。
【0034】
各評価について付け加えると、図6に示すトナー添加剤の離脱に関する評価は、トナーの劣化を優先的にみることができる評価であり、図7に示す経時によるCAの変化は、キャリアの劣化度合いに重点を置いた評価である。なお、後に詳細を記載するが、上記実験及び測定に用いた現像剤には、トナーとして平均円形度0.98、体積平均粒径5.2[μm]の重合球形トナーを用い、キャリアとして体積平均粒径が35[μm]でMn−Fe系芯材のものを使用した。
【0035】
上記表1、図6及び7の結果より、次のことが分かった。
図6に示すように、現像スリーブ回転時間に対するトナー添加剤離脱量は条件1と条件5の比較において大きく異なる結果が得られた。条件1では30[min]後に離脱ランクが合格ラインを下回る2となりその後1となったのに対して、条件5では120[min]経過後も離脱ランクが3を維持した。表1に示す各条件のうち、120[min]経過後も離脱ランクが3を維持できる条件は、条件4,5,10の3つである。
また図7に示すように、現像スリーブ回転時間に対するCAの変化も条件1と条件5の比較において大きく異なる結果が得られた。回転時間に対して、条件1ではCA下が10[h]時点で10%以上低下したのに対して、条件5では40h経過後も低下率が10%以下を維持することができた。
上記結果を総合的に判断すると、ドクタ−上流極間角θに対する不動層存在角θdの比θd/θが1/3以下であれば、トナー添加剤離脱量とCAとの両方が合格範囲内となることが分かる。尚、上記実験には現像スリーブ径が直径25mmのものを用いた。これより直径の小さい現像スリーブ2を使用する場合も考えられるが、径が小さくなるほど動トルクの絶対値は小さくなるため、θd/θを1/3以下とした場合にそれまで合格範囲内であった上記各評価項目が不合格になる恐れはない。本実施形態においては、ドクタ−上流極間角θに対する不動層存在角θdの範囲を1/3以下とするための不動層存在角設定手段として現像スリーブ2内に設けている磁極の法線方向磁束密度を変化させる方法を採用した。
【0036】
図8は、θd/θが1/3以下となるように設定したときの現像剤滞留層近傍の状態を模式的に示した本実施形態の1実施例にかかる図である。この実施例においては、現像スリーブ2内に設けている磁極の法線方向磁束密度の設定を変えることによって、現像剤不動層Xのドクタ上流部に存在する範囲が大きくなりすぎないようにしている。その結果、ドクタエッジ部45aと現像剤搬送方向上流側で現像剤不動層Xの存在している範囲を通過し不動層端部とのなす角である不動層存在角θdがドクタ−上流極間角θに対して1/3以下となるようにしている。
尚、本実施形態のプリンタは、ドクタ極P8の上流に搬送極P7、P6を設けているが、搬送極を有しない現像スリーブ2の場合、ドクタ−上流極間角θは、ドクタ極P8とその上流に初めて存在する磁極との間のなす角である。
【0037】
尚、ドクタ45の材質であるが、非磁性部材からなるブレード45sに磁性部材45tを貼り付けてなる磁性ドクタ45を用いている。磁性ドクタを用いることにより、磁性ドクタが現像スリーブ2内のドクタ極P8の磁場ピーク値の位置にくるので、ドクタ極P8に対して磁性部材45tが逆極性に帯電して磁力線が発生し磁気ブラシができやすくなる。よって、磁性ドクタを用いることにより、ドクタ上流側の現像剤保持量の変化に対するドクタ通過現像剤量の安定性が向上する。
【0038】
また、ドクタを構成している磁性部材45tの現像スリーブ表面に近接した位置を除いて現像スリーブ表面から離れた部分となる磁性部材45t上端部側を非磁性部材からなるケーシングCで被覆している。本発明者等の現像剤滞留層Xの装置断面図での観察結果によると、現像剤流動層Xの現像スリーブ回転半径方向における高さはドクタギャップに近くなるほど低くなり、逆に現像剤不動層Xの半径方向高さが増加する。磁性部材45t上端部側を非磁性部材で覆わない場合、この上端部から漏れ磁束が発生しドクタ近傍に現像剤を必要以上に多く保持する傾向がある。このため、現像剤不動層Xが大きくなりトルク低減には逆効果となってしまう。また、磁性ドクタを効率的に使用するためには、磁場をドクタ先端に集中させることが望ましい。
尚、ドクタ45の磁性部材45t上端部側を被覆する非磁性部材を、ケーシングCで構成するのに代えて図9に示すように被覆用の埋め部材45uを設けても良い。
【0039】
また、トナーには重合球形トナーを用いた。このトナーは、次のようにして得られる。先ず、有機溶媒中に少なくとも、イソシアネート基を含有するポリエステル系樹脂としてのポリエステル系プレポリマーAが溶解し、顔料系着色剤が分散し、離型剤が溶解ないし分散している油性分散液を作る。この分散物としての油性分散液を水系媒体中に無機微粒子及び/又はポリマー微粒子の存在下で分散させる。そして、この液中で上記プレポリマーAをポリアミン及び/又は活性水素含有基を有するモノアミンBと反応させてウレア基を有するウレア変性ポリエステル系樹脂Cを形成させる。最後に、ウレア変性ポリエステル系樹脂Cを含む分散液からそれに含まれる液状媒体を除去することによって得られる。即ち、トナーは、プレポリマーAとアミンBとの反応によって高分子量化されたウレア結合を有するウレア変性ポリエステル系樹脂Cをバインダー樹脂として含む。そして、そのバインダー樹脂中には着色剤が高分散している。
少なくとも結着樹脂、この結着樹脂と非相溶の離型剤および着色剤からなる電子写真用カラートナーにおいて、結着樹脂と着色剤の混合物を予め有機溶剤と共に混練させることにより、初期的に結着樹脂と着色剤が十分に付着した状態となる。よって、分散が効果的に行なわれる条件になり、結着樹脂中での着色剤の分散が良好で、着色剤の分散径が小さくなり、着色剤が微分散され、着色力が高く、且つ色調の鮮明な透過性の高い優れたカラートナーとなる。
尚、ウレア変性ポリエステル系樹脂Cにおいて、そのTgは40〜65℃、好ましくは45〜60℃である。その数平均分子量Mnは2500〜50000、好ましくは2500〜30000である。その重量平均分子量Mwは1万〜50万、好ましくは3万〜10万である。
【0040】
本実施形態のトナーは、その重量平均粒径(Dv)は4〜8[μm]であり、その個数平均粒径(Dn)との比である粒径分布(Dv/Dn)は1.00≦Dv/Dn≦1.25である。Dv/Dnをこのように規定することにより、高解像度、高画質のトナーを得ることが可能となる。より高品質の画像を得るには、着色剤の重量平均粒径(Dv)が4〜8[μm]、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00≦Dv/Dn≦1.25であって、且つ3[μm]以下の粒子を個数%で1〜10個数%にするのがよい。更に好ましくは、重量平均粒径を4〜6[μm]にし、Dv/Dnを1.00≦Dv/Dn≦1.15にするのがよい。
【0041】
本実施形態のトナーは、その平均円形度が0.90以上〜1.00未満である。円形度は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(シスメックス(株)製)により計測されたもので、トナー粒子の投影面積と同じ面積を有する円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値である。トナーは、特定の形状と形状の分布を有すことが重要である。平均円形度が0.90未満ではトナーは不定形の形状を示し、満足した転写性やチリのない高画質画像を与えない。不定形のトナー粒子は感光体等への平滑性媒体への接触点が多く、また突起先端部に電荷が集中することから、ファンデルワールス力や鏡像力が比較的球形な粒子よりも高い。そのため静電的な転写工程においては、不定形粒子と球形の粒子の混在したトナーでは球形の粒子が選択的に移動し、文字部やライン部画像抜けが起る。また、残されたトナーは次の現像工程のために除去しなければならず、クリーナ装置が必要であったり、トナーイールド(画像形成に使用されるトナーの割合)が低かったりする不具合点が生じる。これに対して、平均円形度が0.90以上〜1.00未満のトナーは、流動性に優れ、補給トナーの分散性及びトナー帯電量立ち上がり性が良好になる。また、感光体との非静電的付着力の小さいトナーなので、ムラのない現像及び高効率・高性能転写が可能となる。
【0042】
尚、本実施形態においては重合法によって形成したトナーを用いたが、粉砕トナーの円形度は上記装置で計測した場合、通常0.910〜0.920である。よって、粉砕トナーを使用することも可能である。
また、平均円形度を大きくし、所謂球形トナーを得る製造として、先述の製造方法以外に公知の乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法等の重合法を用いても良い。
トナー表面に添加する添加材量は、シリカ0.7重量部、酸化チタン0.3重量部である。キャリアとトナーの物理的付着力を下げて現像効率をさらに高めるためには、表面に添加するシリカ量を、1重量部以上としトナーTの流動性を向上させることも考えられる。しかし、帯電量変化に伴った環境変動に対する余裕度が低下すること、経時における磁性キャリアの汲上量(ドクタを通過する単位面積当たりの磁性キャリアの通過量)が低下することなどの弊害をもたらすため、本実施形態においては上記の添加量とした。
【0043】
また、本実施形態のカラープリンタに用いる磁性キャリアは、体積平均粒径の範囲を25[μm]以上55[μm]以下とした。
【0044】
ここで、現像ポテンシャル等について言及する。本実施形態では、感光体ドラム2の一様帯電(露光前)電位VDを−350V、露光後電位VLを−50Vとして現像バイアスVBを−250Vとしたネガポジの現像プロセスである。すなわち現像ポテンシャル(VL−VB=200V)として現像工程が行われるものである。更に、これらの一様帯電(露光前)電位VD、露光後電位VL、及び現像バイアスVBの設定によって、0<|VD|−|VB|<|VD−VL|<400[V]の関係式を満たしている。|VD−VL|<400[V]は、感光体ドラム2の露光部分とそうで無い部分の放電を避けるためにパッシェンの放電則より設定したものである。
【0045】
〔実験2〕
次に本発明者らは、現像スリーブ回転半径方向における不動層Xの厚み変化させ、従来例と本実施例とでランニング枚数によるCA(キャリア帯電能力)変化の仕方を測定した。不動層Xの厚みの変更方法であるが、上記実験1における設定に対して、現像スリーブ2と現像ユニットのケーシングCとの間のクリアランス(間隔)を変更することによって行った。図10(a)及び(b)は、現像スリーブ2とケーシングCとの間のクリアランス(以下、ケーシングクリアランスという)を変化させたときの不動層厚み状態を模式的に示した図である。図10(a)に示すように、ケーシングがドクタ上流で長い距離かかって緩やかに現像スリーブ表面から離間するよう、現像スリーブ表面に対する傾きを緩やかにした場合には、不動層Xの厚みが薄くなる。これに対し、図10(b)に示すように、ケーシングがドクタ上流で急激に現像スリーブ表面から離間するよう、現像スリーブ表面に対する傾きを急にした場合には、不動層Xの厚みが厚くなる。このように、ケーシングCの現像スリーブ表面に対するクリアランスが、不動層厚みに影響を与え、ケーシングクリアランスを変化させることによって不動層厚みを調整することができる。
ちなみに、このケーシングクリアランスによる不動層Xの厚み調整は、トルクが低めである実験1の条件4、5、10に対してのみ可能である。その他の条件においては、現像スリーブ表面で大幅なトルク上昇を招き、現像剤に与えるストレスが増加してしまうため、効果が得られずこの方法を行うのは好ましくない。これは、不動層Xの厚みを減少させるためにケーシングクリアランスを狭くすると、狭いクリアランスに強制的に現像剤を押し込めるため、トルクが上昇するためである。従って、ドクタ上流部での現像剤保持能力が高い、言い換えると搬送力が強い場合には、不動層Xの厚みを減少させるためにケーシングクリアランスを狭くすると、トルクが大幅に増加し、現像剤にかかるストレスが大きくなりすぎてしまうのである。
【0046】
現像剤滞留層Xの現像スリーブ回転半径方向における最大の厚みである滞留層最大厚をr、現像剤不動層Xの現像スリーブ回転半径方向における最大の厚みである不動層最大厚をr1とし、環境変動によるトナー帯電安定性の評価をCA(キャリア帯電能力)[−μc/g]の変化によって行った。評価に用いた現像剤は、未使用のキャリアとトナーをターブラミキサで1[min]弱混合した帯電が未飽和な状態のものである。このような帯電が未飽和な状態の現像剤を使用することにより、ドクタ部の通過状態(ストレスの違い)の違いによる帯電安定性の良否を判断することができる。
【0047】
表2は、実験2の結果を示したものである。表2には、滞留層最大厚rに対する不動層最大厚r1であるr1/rを1/1、1/2、1/3、1/4と変化させたときのトナー帯電安定性を示している。環境によるトナー帯電量変化はより小さいことが望まれるが、今回の評価では、HH(高温高湿;30℃、90%)とLL(低温低湿;10℃、15%)との条件下における帯電量変化;|ΔQ/M|が4[μc/g]以下を満たす条件を〇、それ以上変動するものを×とした。
【表2】
Figure 0004092238
表2に示す結果より、r1/r≦1/3以下となる条件において、トナーの帯電安定性の評価が○となり、良好な帯電安定性を得ることができることが分かった。
【0048】
実験2の結果より、滞留層最大厚rに対する不動層最大厚r1としてのr1/rを1/3以下とすることにより、環境変動に対して帯電安定性を高くすることが可能となる。これは、現像剤の流動性変化等による局所的または、瞬時のトルク上昇を緩和することができるため、現像剤中のトナーに対して過度なストレスを与えることがなくなるためと考えられる。よって、本実施形態においては、r1/rを1/3以下とする。
【0049】
今回の一連の評価に関しては、現像バイアスとしてDCバイアスを用いて現像を行なった。DCバイアスを用いることによって、現像領域でキャリアに与える電気的ストレスを低減することができる。そのため、トナーの帯電量を安定させることが可能となる。
ただし、DCバイアス現像においては、ドクタギャップを通過する現像剤量の微少な変化に対しても、出力画像のざらつき感が大きく現れる場合がある。特に現像ギャップを広く設定した場合に顕著である。そのため、これら微小な変動に対して余裕のある設定が望まれる。ドクタギャップを通過する現像剤量は、厳密に言うと現像スリーブ2の回転に伴い微小に変化する。この変動は現像スリーブ2の周フレ等のメカ的条件に起因するものと、現像剤の流動性の変化(トナー濃度や現像剤中の微粉トナー量の変化)に伴う不動層Xの現像剤密度の変化等プロセス的要因に起因するものとが挙げられる。
【0050】
ドクタギャップ上流の現像剤滞留部の現像剤密度が圧縮密度以上の状態となるとき、現像剤滞留部において、流動層Xに対する不動層Xの比率が高くなる。例えば、現像剤はゆるみ見かけ密度ρrが1.8[g/cm]程度であっても10回程度のタッピングを行なった場合、2.4[g/cm]程度にかさ密度が変化する。するとドクタギャップ通過現像剤量が変動し、出力画像の粒状性の低下を招いてしまう。しかしながら、本実施形態に記載した構成をとることにより、現像バイアスとしてDCバイアスを用いた場合でも、経時において均一感が高く粒状性の良い画像を得ることが可能となった。
【0051】
尚、本実施形態において、ケーシングクリアランスの調整をドクタ裏に設けた埋め部材45uによって行ったが、実機搭載の場合にはケース形状の変更で対応することも可能である。
【0052】
図11は、表1の条件5とその他上記した本実施形態の条件を備えた画像形成装置を本実施例、表1の条件1を適用した画像形成装置を従来例としてランニング枚数によるCA(キャリア帯電能力)変化の様子を測定した結果を示すグラフである。設定条件は、現像バイアスとして共にDCバイアスのみを使用し、両条件ともに、現像後のベタ部トナー付着量を0.5[mg/cm]となるように調整した。感光体ドラム径はφ90mm、現像スリーブ径はφ25mm、現像ギャップGpは0.3[mm]とした。なお、現像装置に供給する現像剤量は共に400gである。評価画像としては、低画像面積率である印字率5%のチャートを用いた。これは低画像面積率の画像を出力することによって、現像剤の劣化を促進させるためである。
図11に示す評価結果より、本発明の条件を適用した本実施例では、従来例に比してキャリアのCA低下が小さくなることが分かった。従来例ではCAの低下に伴い機内でのトナー飛散が発生したが、本実施例では、トナー飛散の発生はなかった。また、図11には記載していないが粒状性についても追加評価を行った。この結果、従来例の装置ではランニング枚数10K程度から次第に現像剤のドクタギャップ通過量が減少し粒状性も低下したのに対し、本実施例では、ドクタギャップ通過現像剤量に変化がなく、経時においても粒状性は良好であった。
また、本発明の条件を適用した画像形成装置を使用することによって、現像剤を長寿命化することが可能となるので、定期メインテナンスの頻度を減らすことができる。
【0053】
本実施形態においては、ドクタ−上流極間角θに対する不動層存在角θdの範囲を1/3以下の範囲、即ち0≦θd≦θ/3を満たすようにしている。これによって、ドクタ上流側近傍に生じる現像剤滞留層Xで現像剤にかかるストレスを許容範囲内に軽減させることができ、トナー帯電量の安定性と現像剤の耐久性を向上させることが可能となる。
また、滞留層最大厚rに対する不動層最大厚r1としてのr1/rが0以上1/3以下となるようにしている。これによって、現像剤の流動性変化等による局所的、または瞬時のトルク上昇を緩和することができるため、現像剤中のトナーに対して過度なストレスを与えることがなくなる。そのため環境変動に対して帯電安定性を高くすることが可能となる。よって、r1/rを1/3以下とすることによって、1/3より大きい場合に比してトナーの帯電安定性をより向上させることができる。
また、本実施形態においては、ドクタ45の一部に磁性部材45tを用いている。よって、ドクタ上流側の現像剤保持量の変化に対するドクタ通過現像剤量を安定させることができる。
また、本実施形態においては、磁性部材45tの現像スリーブ表面に近接した位置を除いて現像スリーブ表面から離れた部分となる磁性部材45t上端部側を非磁性部材からなるケーシングCで被覆している。これによって、磁性ドクタを効率的に使用することができ、トナーの帯電安定性を更に増すことができる。
【0054】
また、本実施形態においては、現像スリーブ表面移動方向において汲み上げ極P5からドクタ極P8の間に2つの磁極P6とP7を設けている。これによって、ドクタギャップへ搬送される現像剤量を搬送極P6及びP7の磁束密度によって容易に調整することが可能となる。また、現像剤が現像装置のスクリュウ43,44から現像スリーブ表面へ移動する際の外乱因子に対して余裕度を高くすることが可能となる。
また、本実施形態において使用する現像剤中のトナーは、少なくともウレア結合し得る変性されたポリエステル系樹脂と着色剤とを含むトナー組成物を有機溶媒中に溶解または分散させて溶解物または分散物を形成し、溶解物または分散物を水系媒体中に分散して重付加反応させ、その後溶媒を除去しかつ洗浄して得られるものである。このような重合球形トナーからなるカラートナーを用いることによって、透明性及び彩度(鮮やかさ、光沢)及び色再現性にすぐれた高品質画像を得ることが可能となる。
また、重量平均粒径が4.0[μm]以上8.0[μm]以下、粒径分布(Dv/Dn)が1.25以下のトナーを用いている。これは所謂小粒径且つ粒度分布がシャープなトナーである。よって、先鋭性、高精細性に優れた画像を得ることが可能となる。また、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に光沢性に優れた画像を得ることができる。更に二成分現像剤において長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中におけるトナー粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性を得ることができる。
本実施形態の装置に使用するトナーは、平均円形度が0.90以上〜1.00未満である。これによって、流動性に優れ、補給トナーの分散性及びトナー帯電量立ち上がり性が良好になる。また、感光体との非静電的付着力の小さいトナーなので、ムラのない現像及び高効率・高性能転写が可能となり、高画質画像を得ることができる。
更に本実施形態においては、トナーと混合するキャリアとして、体積平均粒径が25[μm]以上55[μm]以下である所謂小粒径キャリアを用いた。これによって、キャリアへのトナー被覆率の増加を抑制することができ、トナー飛散、地肌汚れなどの不具合をより効果的に解消することができる。また、潜像に対しトナー像を忠実に再現することが可能となるため、より高品位の画像を得ることができる。また、キャリア小粒径化に伴い、キャリア周りの現像電界が増加するため、小さい現像ポテンシャルで現像することが可能となる。
【0055】
また、感光体ドラム2の一様帯電電位VD、露光後電位VL、及び現像バイアスVBが、0<|VD|−|VB|<|VD−VL|<400[V]の関係式を満たしている。これによって、感光体ドラム2に及ぼす帯電・露光工程での静電ハザードが少なく、高流動性現像剤による現像でメカストレスも小さいので、ドクタ通過時におけるストレス軽減とドクタ通過量の安定化により、高品位な画像を安定して出力することが可能となる。また現像剤を長寿命化することが可能となりPMレス現像が可能となる。よって、高画質形成、及び感光体ドラム2の長寿命化ができる。
また、本実施形態においては、現像バイアスとしてDCバイアスを用いることによって、現像領域でキャリアに与える電気的ストレスを低減することができ、経時におけるトナーの帯電量安定化が可能となる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1乃至の画像形成装置によれば、ドクタ−上流極間角θに対する不動層存在角θdの範囲を不動層存在角設定手段によって所定範囲内にすることにより、現像剤滞留層において現像剤にかかるストレスを低下させることができ、トナー帯電量の安定性と現像剤の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の要部の説明図。
【図2】イエロー用のプロセスユニット1Yの概略構成を示す拡大図。
【図3】本実施形態のプリンタにおける現像装置と感光体回り概略図。
【図4】現像スリーブ内に設けた磁石ローラの磁極による法線方向及び接線方向の磁束密度分布を示した図。
【図5】現像スリーブ内に設けた磁石ローラの磁極の法線方向磁束密度について条件1と条件4を示した図。
【図6】条件1と条件5について現像スリーブ回転時間によるトナー表面からのトナー添加剤離脱量を評価したグラフ。
【図7】条件1と条件5について経時におけるCA変化の仕方を測定した結果を示すグラフ。
【図8】本実施形態の実施例にかかる図。
【図9】ドクタ45の磁性部材45t上端部側を被覆する非磁性部材に埋め部材45uを用いた図。
【図10】(a)及び(b)は、現像スリーブとケーシングCとの間のクリアランスを変化させたときの不動層厚み状態を模式的に示した図。
【図11】本実施例と従来例とでランニング枚数によるCA(キャリア帯電能力)変化の様子を測定した結果を示すグラフ。
【図12】従来から知られている磁気ブラシ現像を行う画像形成装置におけるドクタギャップ近傍の概略断面図。
【符号の説明】
1Y,M,C,K プロセスユニット(プロセスカートリッジ)
2Y,M,C,K 感光体(潜像担持体)
5Y,M,C,K 転写装置
60 転写ユニット
20 給紙カセット
21 定着ユニット
30Y,M,C,K 帯電装置
40Y,M,C,K 現像装置
41Y,M,C,K 現像スリーブ
43 第1搬送スクリュウ
44 第2搬送スクリュウ
45 ドクタ
45a ドクタエッジ
45t 磁性部材
45s ブレード
50Y,M,C,K クリーニング装置
51 クリーニングブレード
60 駆動出力ギヤ(第2実施形態における原動側ギヤ)
A 現像ニップ領域
B 転写領域
C ケーシング
X 現像剤滞留層
流動層X 流動層
不動層X 不動層

Claims (4)

  1. 表面に潜像を担持する像担持体と、
    内部に固定的に配置された複数の磁極を有する円柱形状の現像剤担持体と、
    該現像剤担持体表面に所定のギャップを介して対向するよう配置され、該現像剤担持体表面上に担持された現像剤の通過を規制する現像剤層厚規制部材とを有し、
    該磁極のうち1つが該現像剤層厚規制部材に対向した位置にあるドクタ極からなり、
    トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を該現像剤担持体表面に該磁極の磁力によって担持し、該現像剤担持体表面を周方向に移動させて該現像剤に該現像剤層厚規制部材と対向する規制位置を通過させた後に該現像剤担持体表面と対向する現像領域に搬送し、該現像領域で該現像剤担持体上の磁気ブラシ状に担持された二成分現像剤を該像担持体表面に接触させ、現像電界により該像担持体上の潜像を現像する画像形成装置の特性値の設定方法において、
    上記ドクタ磁極、上記現像剤担持体表面移動方向において上記現像剤を上記現像剤担持体表面に磁力で汲み上げる汲み上げ磁極から該ドクタ磁極までの間に配置された搬送磁極、および、上記ドクタ極に対して該現像剤搬送方向上流側に隣接している磁極であるドクタ上流極の位置とのなす角を異なる条件にした画像形成装置で、上記現像剤担持体の動トルクを測定するとともに、
    各条件の画像形成装置で、上記現像剤層厚規制部材に対して上記現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側近傍に生じる現像剤滞留層のうち現像剤入れ替わりのない部分を現像剤不動層、現像剤が入れ替わる部分を現像剤流動層とし、
    該現像剤担持体回転中心からみたとき、該現像剤層厚規制部材の該現像剤担持体に対向する先端部のうち該現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側のエッジ部と、該エッジ部から該現像剤搬送方向上流側で該現像剤不動層の存在している範囲を通過し該不動層端部となる位置とのなす角を不動層存在角θd、
    該現像剤担持体回転中心からみたとき、該エッジ部と、上記ドクタ極に対して該現像剤搬送方向上流側に隣接している磁極であるドクタ上流極の位置とのなす角をドクタ−上流極間角θとし、
    θd/θ を求め、
    θd/θ を特性値とし、動トルクについて良好な評価を得られた範囲を最適値として設定すること特徴とする画像形成装置の特性値の設定方法
  2. 請求項1の画像形成装置の特性値の設定方法において、
    動トルクについて良好な評価を得られたθd/θ の範囲内で、
    上記現像剤担持体と該現像剤担持体を有する現像装置のケーシングとの間のクリアランスを異なる条件にした画像形成装置で、環境変動によるトナー帯電安定性を評価するとともに、
    各条件の画像形成装置で、
    上記現像剤滞留層の上記現像剤担持体回転半径方向における最大の厚みを滞留層最大厚r、
    上記現像剤不動層の上記現像剤担持体回転半径方向における最大の厚みを不動層最大厚r1とし、
    r1/rを求め、
    r1/rを特性値とし、環境変動によるトナー帯電安定性ついて良好な評価を得られた範囲を最適値として設定することを特徴とする画像形成装置の特性値の設定方法。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置の特性値の設定方法において、
    上記画像形成装置の上記現像剤層厚規制部材の少なくとも一部が磁性部材からなることを特徴とする画像形成装置の特性値の設定方法。
  4. 請求項の画像形成装置の特性値の設定方法において、
    上記磁性部材の上記現像剤担持体表面に対して該現像剤担持体回転半径方向に近接した位置を除いて該現像剤担持体回転半径方向で離れた部分を非磁性部材で被覆したことを特徴とする画像形成装置の特性値の設定方法。
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