JP4090794B2 - フレーバー性に優れた樹脂ラミネート金属板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレーバー性に優れ、且つ加工後のフィルム密着性及び耐食性にも優れた樹脂ラミネート金属板、特に、厳しい加工が施される用途であるシームレス缶に好適な樹脂ラミネート金属板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来行われている製缶工程には、ぶりき、電解クロメート処理鋼板(以下、TFSという)、アルミニウム板等の金属板に1回又は複数回の塗装を施した後に製缶加工を行う場合と、製缶加工した後に塗装を行う場合とがある。
また近年、金属板に樹脂フィルムをラミネートする技術が開発され、実用化されている。例えば、特開昭57−182428号公報、特公昭61−3676号公報等には、金属板を樹脂フィルムの融点以上に加熱し、樹脂フィルムを熱融着によって金属板に接着する樹脂ラミネート金属板の製造方法が開示されている。
【0003】
樹脂ラミネート金属板に施される加工としては種々のものがあるが、特に加工度の高いものとしては、樹脂ラミネート金属板に絞り、しごき、引張り、曲げ等の加工を単独又は組み合わせて、必要に応じて繰り返し施すことにより、缶体をを一体成形するシームレス缶の製造工程がある。
また最近では、材料節減の観点から缶体の薄肉化が進められており、そのためにシームレス缶の製缶でも加工度が増大する傾向にある。
【0004】
しかし、上記のように材料節減を目的とした缶体の薄肉化を進めるために加工度を大きくすると、加工した後の樹脂層の下地金属板に対する密着性及び耐食性等の性能が大きく劣化する。これは、上述した熱融着によるフィルム接着方法を用いた場合においても同様であり、得られる缶体は加工後のフィルム密着性(以下、加工密着性という)及び耐食性の劣化が大きい。
【0005】
このような問題を解決するための技術として、エポキシ樹脂とその硬化剤を含む重合組成物等を予め塗布した樹脂フィルムを金属板にラミネートする方法が、特公昭63−13829号公報、特開平1−249331号公報、特公平4−74176号公報、特公平5−71035号公報、特開平2−70430号公報等に開示されている。また、金属板の片面又は両面にエポキシ・フェノール系、エポキシ・ユリア系、ウレタン系等の接着用プライマーを塗布する方法が特開平4−344231号公報に開示されている。
【0006】
しかし、これらの従来技術によれば加工密着性及び耐食性はある程度改善されるものの、内容物が酸性飲料などの腐食性飲料の場合には塗装缶に較べて耐食性が劣るという欠点がある。
また、製造工程で特に厳しい加工を施す場合には、より高度の加工密着性及び耐食性が要求され、また缶体に外部から打撃等の衝撃が与えられた場合には上記性能は劣化することになるため、加工密着性及び耐食性の改善では不十分であり、一部の内容物については適用することができないという問題もある。
【0007】
特開2000−202944、特開2000−202945には、上記の問題を解決するためのラミネート鋼板として、所定の付着量を有する金属クロム層と水和クロム酸化物層を有する鋼板面に、ポリエステル系樹脂と特定のフェノール系樹脂を主成分とする第1樹脂層と、この第1樹脂層上の熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層を有する樹脂ラミネート鋼板が開示されており、この樹脂ラミネート鋼板によれば、酸性飲料などの腐食性飲料用の缶体に適用した場合でも優れた耐食性が得られ、また、厳しい加工が施された際にも優れた加工密着性及び耐食性を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した樹脂ラミネート鋼板を食品や飲料用などの缶体に適用する際、内容物の味、香り等のフレーバー性に対するさらなる改善が望まれている。
【0009】
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、あらゆる内容物の缶体に対して使用可能な樹脂ラミネート金属板であって、特に、食品や飲料用などの缶体に適用した場合に優れたフレーバー性が得られ、しかも、厳しい加工を施された際にも優れた加工密着性と耐食性が得られる樹脂ラミネート金属板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、先に述べた特開2000−202945等に示される樹脂ラミネート鋼板をベースに、特に優れたフレーバー性が得られる樹脂層の条件について検討を行い、その結果、第1樹脂層に含有される特定種類のフェノール系樹脂として特定の数平均分子量を有するものを用いることにより、厳しい加工を施した後の優れた加工密着性と耐食性を確保しつつ、フレーバー性を効果的に改善できることを見い出した。
【0011】
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下の通りである。
[1]金属板の少なくとも一方の面に、ポリエステル系樹脂と、石炭酸系レゾール型フェノール樹脂、クレゾール系レゾール型フェノール樹脂及び石炭酸−クレゾール系レゾール型フェノール樹脂の中から選ばれる1種以上を主成分とする第1樹脂層を有し、該第1樹脂層の上層に、樹脂成分が、極性基を有する熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層を有する樹脂ラミネート金属板であって、
前記第1樹脂層が含有する石炭酸系レゾール型フェノール樹脂、クレゾール系レゾール型フェノール樹脂及び石炭酸−クレゾール系レゾール型フェノール樹脂の中から選ばれる1種以上の樹脂は、数平均分子量が1000〜2000であり、且つ第1樹脂層における樹脂固形分中での割合が1〜40mass%であることを特徴とするフレーバー性に優れた樹脂ラミネート金属板。
【0012】
[2]上記[1]のラミネート金属板において、第1樹脂層が含有するポリエステル系樹脂が、テレフタル酸及びイソフタル酸の中から選ばれる1種以上からなる酸成分と多価アルコール成分とを反応させて得られたものであること特徴とするフレーバー性に優れたラミネート金属板。
[ 3 ]上記[ 2 ]のラミネート金属板において、第1樹脂層が含有するポリエステル系樹脂が、数平均分子量が5000〜30000、水酸基価が7〜30KOHmg/g、ガラス転移温度が60〜110℃のポリエステル系樹脂であることを特徴とするフレーバー性に優れた樹脂ラミネート金属板。
[ 4 ]上記[ 1 ]〜[ 3 ]のいずれかのラミネート金属板において、第1樹脂層の固形分の平均付着量が50〜10000mg/m 2 であり、第2樹脂層の膜厚が10μm以上であることを特徴とするフレーバー性に優れた樹脂ラミネート金属板。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂ラミネート金属板は、金属板の少なくとも一方の面に、ポリエステル系樹脂と、石炭酸系レゾール型フェノール樹脂、クレゾール系レゾール型フェノール樹脂及び石炭酸−クレゾール系レゾール型フェノール樹脂の中から選ばれる1種以上を主成分とする第1樹脂層を有し、その上層に、樹脂成分が極性基を有する熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層を有する。
【0014】
本発明で使用する下地金属板に特に制限はないが、成形性の点で鉄系やアルミニウム系等の金属板、すなわち、鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板等が好ましい。また金属板、特に鉄系の金属板(鋼板等)の接着性や耐食性を高めるために、表面処理によって金属板表面に無機酸化物系皮膜を形成したものでもよい。この無機酸化物系皮膜としては、例えば、クロム酸処理、リン酸処理、クロム酸/リン酸処理、電解クロム酸処理、クロメート処理、クロムクロメート処理等により形成される化成処理皮膜がある。また、金属板表面に展延性金属めっき層、例えば、ニッケル、スズ、亜鉛、アルミニウム、砲金、真ちゅう等のめっき層を設けたもの、或いはこのめっき層の上層に上述した化成処理皮膜を設けたものでもよい。一般にシームレス缶用樹脂ラミネート金属板の下地金属板としては、板厚0.1〜0.3mm程度の電解クロメート処理鋼板やアルミニウム板等が用いられる。
【0015】
第1樹脂層の樹脂組成物中に含まれる石炭酸系レゾール型フェノール樹脂、クレゾール系レゾール型フェノール樹脂、石炭酸−クレゾール系レゾール型フェノール樹脂は、石炭酸、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾールの中から選ばれる1種以上をアンモニア、トリエチルアミン、苛性ソーダ、苛性カリ等の中から選ばれる1種以上のアルカリを触媒として縮合させたもの、又は、有機溶剤への溶解性を高めるために、上記縮合物をメタノール、エタノール、n−ブタノール等の中から選ばれる1種以上のアルコールでアルキルエーテル化したものである。通常、塗料・接着剤等の一般的な用途に用いられるフェノール樹脂は数平均分子量100から300のものであり、缶用の塗料、プライマーなどにエポキシ樹脂の硬化剤として用いられるものは300から700程度のものであるが、本発明者らの検討によれば、フェノール系樹脂の分子量については、数平均分子量が1000〜2000の範囲のものを用いた場合に、特に良好なフレーバー性が得られることが判った。この理由は必ずしも明らかではないが、推測される理由としては、フェノール樹脂の分子量が小さくなると、フェノール核1個あたりのメチロール基、もしくはアルキル化されたメチロール基は多くなる傾向にあるが、1分子当たりのそれら反応基の数は少なくなるため、ポリエステル系樹脂と反応する確率が低くなり、その結果、未反応分子が残りやすくなること、さらには未反応分子の分子量が小さいと第1樹脂層及びその外側の第2樹脂層を透過する速度、すなわち溶出速度が速くなることなどが考えられる。一方、フェノール系樹脂の分子量が大き過ぎると、ポリエステル系樹脂との溶解・分散状態が悪くなり、フェノール系樹脂が凝集などを起こす結果、ポリエステル系樹脂とフェノール系樹脂との反応が起きにくくなり、この結果、未反応のフェノール系樹脂が多く残りやすくなり、それらが溶出してフレーバー性を低下させることが考えられる。また、分子量の大きなフェノール系樹脂は、その合成段階でメチロール基がフェノール系樹脂同士の縮合で反応してしまい、結果としてポリエステル系樹脂と反応活性なメチロール基が極端に少なくなることが考えられる。
【0016】
石炭酸系レゾール型フェノール樹脂、クレゾール系レゾール型フェノール樹脂及び石炭酸−クレゾール系レゾール型フェノール樹脂の中から選ばれる1種以上からなるフェノール系樹脂は、そのままポリエステル系樹脂に混合するだけでもよいが、予めフェノール系樹脂をポリエステル系樹脂とゲル化しない程度に反応させたものを用いてもよい。
【0017】
第1樹脂層の樹脂組成物中に含まれる構成するポリエステル系樹脂の種類に特別な制限はないが、テレフタル酸及びイソフタル酸の中から選ばれる1種以上からなる酸成分と多価アルコール成分とを反応させて得られるポリエステル系樹脂が好ましく、またその中でも、数平均分子量が5000〜30000(GPCによる分子量)、水酸基価が7〜30KOHmg/g、特に望ましくは7〜20KOHmg/g、ガラス転移温度が60〜110℃のポリエステル系樹脂が好ましい。
【0018】
ポリエステル系樹脂の数平均分子量が5000未満では加工性、加工密着性、耐食性が低下する傾向があり、一方、30000を超えても加工密着性、耐食性が低下する傾向がある。また、ガラス転移温度が60℃未満では加工密着性、耐食性が低下する傾向があり、一方、110℃を超えると加工性、密着性、耐食性が低下する傾向がある。さらに、水酸基価が7KOHmg/g未満ではポリエステル系樹脂とフェノール系樹脂が十分に反応できず、架橋密度の不足と残留未反応物が多くなる結果、フレーバー性が低下するとともに、加工密着性、耐食性についても低下する傾向がある。一方、水酸基価が大きくなると加工密着性、耐食性が低下する傾向にあり、特に30KOHmg/gを超えると加工密着性、耐食性の低下が大きくなる。また、ポリエステル系樹脂の酸成分については、酸成分の骨格が脂肪族の場合、フレーバー性が低下する傾向がある。これは得られる樹脂構造がミクロ的に柔軟になり過ぎて分子間の空隙も広くなる結果、未硬化物などのフレーバー性を低下させる低分子量物質が透過しやすくなるのに対し、テレフタル酸やイソフタル酸により得られる樹脂構造は分子間の空隙が比較的狭く、フレーバー性を低下させる低分子量物質が透過しにくいためであると推測される。
【0019】
テレフタル酸及びイソフタル酸の中から選ばれる1種以上からなる酸成分と多価アルコール成分とを反応させて得られるポリエステル系樹脂としては、二塩基酸としてテレフタル酸、イソフタル酸の1種以上を、多価アルコールとしてエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の1種以上をそれぞれ用い、これら酸成分とアルコール成分とを無触媒又はジブチル錫オキサイド、チタンテトラブトキシド等の触媒の存在下で縮合させて得られた直鎖状及び/又は分岐状のものが使用できる。生成する樹脂の分子量を制御する目的で酢酸、安息香酸、4,4−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ペンタノイックアシッド等の一塩基酸、セチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール等の一価アルコールを適宜使用することもできる。また、材料の融点を下げて円滑な縮合反応を進めさせるために、イソフタル酸、テレフタル酸等はジメチルエステル、ジエチルエステル等のエステル体として使用することもできる。
【0020】
上記のようにして得られるポリエステル系樹脂は無溶媒のまま使用することもできるが、有機溶剤に溶解させ或いは水分散体として使用することもできる。
有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のエーテルアルコール系溶剤、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のエーテルエステル系溶剤等の公知の有機溶剤を使用でき、これらの1種以上の有機溶剤にポリエステル系樹脂を溶解させて使用する。
【0021】
また、ポリエステル系樹脂を水分散体とするには、少量の水親和性の有機溶剤に溶解したポリエステル系樹脂を加圧下、アンモニア、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン等のアミンを含む温水中に滴下して水分散体とする。水親和性の有機溶剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のエーテルアルコール系溶剤等を使用することができる。
【0022】
なお、ポリエステル系樹脂とフェノール系樹脂を主成分とする第1樹脂層には、必要に応じて性能を損なわない範囲でさらにメラミン樹脂、尿素樹脂等のアミノ樹脂、ブロックウレタン樹脂等のような硬化剤、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、他のポリエステル樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等を配合することもできる。さらに、第1樹脂層には、耐食性を向上させるために、ストロンチウムクロメート、カルシウムクロメート、ジンククロメート、カルシウムシリケート、トリポリリン酸アルミ等の防錆添加剤を配合することもできる。
【0023】
第1樹脂層中でのフェノール系樹脂の配合量は、樹脂固形分中の割合で1〜40mass%、より好ましくは4〜20mass%とする。フェノール系樹脂の配合量が樹脂固形分中の割合で1mass%未満では加工密着性及び耐食性が低下する傾向があり、一方、20mass%を超えると加工密着性、耐食性及びフレーバー性が低下する傾向があり、さらに、40mass%を超えるとフレーバー性が著しく低下する。
また、第1樹脂層中でのポリエステル系樹脂の配合量は、樹脂固形分中の割合で60〜99mass%、より好ましくは80〜96mass%が望ましい。ポリエステル系樹脂の配合量が樹脂固形分中の割合で60mass%未満では加工密着性及び耐食性が低下する傾向があり、一方、99mass%を超えても加工密着性及び耐食性が低下する傾向がある。
【0024】
第1樹脂層の付着量は、固形分の平均付着量で50〜10000mg/m2とすることが望ましい。第1樹脂層の固形分の平均付着量が50mg/m2未満では金属板表面の十分な被覆性が得られないため加工密着性、耐食性が低下する傾向があり、一方、10000mg/m2を超えると第1樹脂層内部で凝集破壊を引き起こし易くなり、その結果、加工性、加工密着性及び耐食性が低下する傾向がある。
【0025】
第1樹脂層を形成するための樹脂組成物(塗料組成物)は、有機溶媒系、水系、無溶媒系のいずれでもよい。
この樹脂組成物により金属板の表面に第1樹脂層を形成する方法としては、(1)金属板の表面に樹脂組成物を塗布して樹脂層を形成する方法と、(2)熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層用のラミネートフィルムの金属板接着面側に予め第1樹脂層を形成しておく方法等があるが、いずれの方法でもよい。また、上記(2)の方法には、(2-1)第2樹脂層用のラミネートフィルムの金属板接着面側に第1樹脂層用の樹脂組成物を塗布して樹脂層を形成しておく方法と、(2-2)第1樹脂層用の樹脂と第2樹脂層用の樹脂をTダイ方式で同時に溶融押出しすることにより2層の樹脂層からなるラミネートフィルムを得る方法とがある。
【0026】
上記(1)及び(2-1)の方法において、樹脂組成物を塗布する方式としては、通常用いられる公知の方式を採ることができ、例えば、ロールコート方式、カーテンフロー方式、ダイコーター方式、浸漬方式、スプレーコート方式、カーテンフローコート方式、しごき塗装方式、ブレードコーター塗装方式、ロッドコーター塗装方式、エアードクターコーター塗装方式、キスコーター塗装方式等が挙げられる。
【0027】
樹脂組成物を塗布した後の乾燥は、上記(1)の場合はジャケットロール方式、乾燥炉方式等の公知の方法により行うことができ、乾燥炉としては例えば熱風炉、赤外線炉、誘導加熱炉等を使用することができる。また、上記(2-1)の場合はジャケットロール方式、乾燥炉方式等の公知の方法により行うことができ、乾燥炉としては、例えば熱風炉、赤外線炉、マイクロ波加熱炉等を使用することができる。
樹脂組成物を塗布した後の乾燥温度は、上記(1)の場合は100〜270℃、上記(2-1)の場合は50〜110℃程度が適当である。乾燥時間はいずれの場合も2秒〜2分が望ましいが、これに限定されるものではない。
【0028】
以上述べたような第1樹脂層の上層には、耐食性の観点から樹脂成分が熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層が形成される。第2樹脂層はフィルムをラミネートすることにより形成する。このラミネートフィルムとしては、先に述べたように第1樹脂層用の樹脂層を含む2層の樹脂層からなるフィルムでもよいし、また、フィルムの金属板接着面側に第1樹脂層用の塗料組成物を塗布したものでもよい。
【0029】
第2樹脂層の樹脂としては、第1樹脂層との密着性を確保するためにエステル基やアミド基や酸無水物基等の極性基を有する熱可塑性樹脂を用いる。このような極性基を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、共重合ポリオレフィン系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂の1種以上を用いることができる。具体的には、強度及び加工性の点からポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のような、多価アルコールと酸成分の重合物からなるポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のような多価アミンと酸成分の重合物からなるポリアミド系樹脂、エチレンとアクリル酸、メタクリル酸若しくはそれらのエステル、又は酢酸ビニル等のカルボキシル基若しくはエステル基を有するモノマーとの重合物からなる共重合ポリオレフィン系樹脂、無水マレイン酸をポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂若しくはエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂にグラフト変性した変性ポリオレフィン系樹脂などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができるが、加工密着性及び耐食性の観点からはポリエステル系樹脂が特に好ましい。
【0030】
第2樹脂層には、上記のような熱可塑性樹脂からなる樹脂成分以外に、着色剤、防錆剤などの無機成分や各種調整剤などの添加成分を適宜配合してもよい。
第2樹脂層の厚さは10μm以上であることが好ましい。この樹脂層の厚さが10μm未満では耐傷つき性に劣り、またフィルム製造の際にピンホール等を生じやすくなるため耐食性にも劣る。
熱可塑性樹脂のフィルムを得る方法としては、樹脂をTダイ方式で溶融押出しする一般的な方法を適用することができる。また、そのフィルムはそのままの無延伸の状態或いは二軸延伸等の延伸処理を行った状態のいずれで使用してもよい。
【0031】
また、フィルムをラミネートする方法としては、予めフィルムを作製しておき、このフィルムを熱溶着により金属板にラミネートする方法、Tダイ方式で溶融押出した樹脂フィルムをそのまま金属板にラミネートする方法等があるが、いずれの方法を用いてもよい。
予め作製されたフィルムを熱溶着によりラミネートする場合、金属板をフィルムの樹脂の融点以上に加熱し、ロールを用いてフィルムを金属板面に圧着する方法が一般的である。そのラミネート技術は数多く公開されている公知の方法により行うことができる。例えば、金属板にフィルムをラミネートする技術としては、特開昭57−182428号公報、特公昭61−3676号公報等に金属板側をフィルムの融点以上に加熱し、熱融着によって接着する方法が開示されており、これらの方法を用いることもできる。
【0032】
【実施例】
以下のような条件で樹脂ラミネート金属板を製造した。
(1)下地金属板
下地金属板としては、それぞれ板厚が0.20mmの電解クロメート処理鋼板とアルミニウム板を使用した。
(2)第1樹脂層用の樹脂組成物の作製
表1〜表10に示す第1樹脂層用の樹脂組成物を以下のようにして作製した。
【0033】
(2-1)樹脂組成物A
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、アルコール成分としてエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパンをそれぞれ用いて共重合ポリエステル樹脂を合成した。この共重合ポリエステル樹脂300部、メチルエチルケトン700部を混合し、数平均分子量:18000(GPCによる分子量)、水酸基価:15KOHmg/g、ガラス転移温度:68℃のポリエステル系樹脂溶液を得た。次いで、この溶液のポリエステル系樹脂90部相当と、石炭酸系レゾール型フェノール樹脂(数平均分子量1700、メチロール基の一部をアルキルエーテル化)をメチルエチルケトン中に溶解させた溶液(不揮発分51%[105℃/3h],褐色液状体)のフェノール系樹脂10部相当を混合し、樹脂組成物Aを得た。
【0034】
(2-2)樹脂組成物B1〜B22、Q1〜Q8、P1〜P131
上記樹脂組成物Aの合成例に対して、使用するモノマー組成や製法を変えてポリエステル系樹脂とフェノール系樹脂を合成し、これを混合して樹脂組成物B1〜B22、Q1〜Q8、P1〜P131を得た。
(2-3)樹脂組成物Y
上記樹脂組成物Aで用いたポリエステル系樹脂のみを用い、これを樹脂組成物Yとした。
(2-4)樹脂組成物Z
ビスフェノールタイプの有機溶媒系エポキシ樹脂(分子量約7000)80部とメチロール基の一部をアルキルエーテル化した有機溶媒系の石炭酸系レゾール型フェノール樹脂(分子量約500)20部を混合し、樹脂組成物Zを得た。
【0035】
(3)ラミネート金属板の作製
(3-1)実施例1
厚さが25μmの第2樹脂層用の二軸配向共重合ポリエステルフィルム(ポリエチレングリコールとテレフタル酸/イソフタル酸の共重合体,フィルムの結晶融解温度:229℃)の下地金属板接着面側に、第1樹脂層用の樹脂組成物Aをリバースロールコーターで塗布し、乾燥することにより所定の付着量の樹脂層を形成し、このフィルムを下地金属板である電解クロメート処理鋼板(200mm×300mm)に下記条件でラミネートすることにより樹脂ラミネート金属板を得た。
ラミネート直前の下地金属板温度:235℃
ラミネート後の冷却:水冷(急冷)
【0036】
(3-2)実施例2〜5、125、126
第2樹脂層用の共重合ポリエステルフィルムに対する第1樹脂層用の樹脂組成物Aの付着量を変化させ、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
(3-3)実施例6、7
実施例6では第1樹脂層用として水性型の樹脂組成物B1を用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
実施例7では第1樹脂層用として無溶媒型の樹脂組成物B2を用い、この樹脂組成物B2と実施例1で用いた第2樹脂層用の共重合ポリエステル樹脂とをTダイ方式で同時に溶融押出しすることにより2層の樹脂層からなるフィルムとし、このフィルムをそのまま下地金属板にラミネートすることにより樹脂ラミネート金属板を得た。それ以外の製造条件は実施例1と同様とした。
【0037】
(3-4)実施例8〜18、21〜26、34〜36、38〜123、130〜146、参考例1〜28
第1樹脂層用として、ポリエステル系樹脂の種類、数平均分子量、水酸基価、ガラス転移温度、フェノール系樹脂の種類、数平均分子量、ポリエステル系樹脂とフェノール系樹脂との配合比等を種々変化させた樹脂組成物B3〜B22、P1〜P131を用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
(3-5)実施例19、20、33
下地金属板としてアルミニウム板を用い、それ以外は実施例17、18、1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
(3-6)実施例27〜29、37、124
第2樹脂層用のフィルムの厚みを種々変化させ、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
【0038】
(3-7)実施例30〜32
実施例30では第2樹脂層用のフィルムとしてホモPETフィルムを用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
実施例31では、第1樹脂層用の樹脂組成物Aと実施例1で用いた第2樹脂層用の共重合ポリエステル樹脂とをTダイ方式で同時に溶融押出しすることにより2層の樹脂層からなるフィルムとし、このフィルムをそのまま下地金属板にラミネートすることにより樹脂ラミネート金属板を得た。それ以外の製造条件は実施例1と同様とした。
実施例32では、第1樹脂層用の樹脂組成物Aを下地金属板(電解クロメート処理鋼板)にリバースロールコーターで塗布し、乾燥することにより所定の付着量の第1樹脂層を形成し、その上層に実施例1で用いた共重合ポリエステルフィルムをラミネートした。それ以外は実施例1と同様の条件として樹脂ラミネート金属板を得た。
【0039】
(3-8)実施例127〜129、比較例1〜5
実施例127では第2樹脂層用のフィルムとしてナイロン6のフィルムを用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
実施例128では第2樹脂層用のフィルムとして変性ポリエチレンのフィルムを用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
実施例129では第2樹脂層用のフィルムとしてエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂のフィルムを用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
比較例1、3では第2樹脂層用のフィルムとしてポリプロピレンフィルムを用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
比較例2、4、5では第2樹脂層用のフィルムとしてポリエチレンフィルムを用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
【0040】
(3-9)比較例6〜13
第1樹脂層用として、フェノール系樹脂の数平均分子量、ポリエステル系樹脂とフェノール系樹脂の配合比のいずれかが本発明条件から外れた樹脂組成物Q1〜Q8を用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
(3-10)比較例14〜17
比較例14は従来技術に相当するもので、第1樹脂層を設けないこと以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
比較例15では第1樹脂層用の樹脂組成物として共重合ポリエステル樹脂(樹脂組成物Y)を用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
比較例16では第1樹脂層用の樹脂組成物としてエポキシフェノール樹脂(樹脂組成物Z)を用い、それ以外は実施例1と同様の条件で樹脂ラミネート金属板を得た。
比較例17は第1樹脂層用の樹脂組成物Aを塗布し、乾燥しただけで、第2樹脂層用のフィルムをラミネートしなかった樹脂被覆鋼板である。
【0041】
(4) 性能評価
以上のようにして得られた樹脂ラミネート金属板について、以下のような性能評価を行った。
(4-1)絞り加工後の評価
(4-1-1)加工密着性
樹脂ラミネート金属板を直径158mmの円板に打抜き、絞り比2.92で円筒状カップに絞り加工した後、カップ内面のフィルムの剥離状況をルーペで観察し、その結果について、剥離なしの最も良好な状態を5点とし、剥離の程度が最も大きいものを1点とする5段階評価を行った。
(4-1-2)耐食性
絞り加工した上記のカップを210℃で30秒〜2分加熱した後、冷却し、これを50℃の0.4%クエン酸水溶液中に14日間浸漬し、水洗・乾燥後、カップ内面のフィルムの剥離状況をルーペで観察し、その結果について、剥離なしの最も良好な状態を5点とし、剥離の程度が最も大きいものを1点とする5段階評価を行った。
【0042】
(4-2)曲げ曲げ戻し加工後の評価
(4-2-1)加工密着性
樹脂ラミネート金属板から30mm×300mmの短冊状の供試材を切り出し、この供試材に対して先端Rが0.25mmの工具を用いて押え圧300kgfでドロービードテストを行った。供試材表面のフィルムの剥離状況をルーペで観察し、その結果について、剥離なしの最も良好な状態を5点とし、剥離の程度が最も大きいものを1点とする5段階評価を行った。
(4-2-2)耐食性
曲げ曲げ戻し加工した樹脂ラミネート金属板を210℃で30秒〜2分加熱した後、冷却し、これを50℃の0.4%クエン酸水溶液中に14日間浸漬し、水洗・乾燥後、供試材表面のフィルムの剥離状況をルーペで観察し、その結果について、剥離なしの最も良好な状態を5点とし、剥離の程度が最も大きいものを1点とする5段階評価を行った。
【0043】
(4-3)リパックテスト
(4-3-1)加工密着性
樹脂ラミネート金属板を直径110mmの円板に打抜き、まず最初に絞り比1.51で円筒状カップ絞り加工を施し、次いで絞り比1.20で再絞り加工を施して、円筒状カップ(全絞り比1.81)を作成した。このカップの内面のフィルムの剥離状況をルーペで観察し、その結果について、剥離なしの最も良好な状態を5点とし、剥離の程度が最も大きいものを1点とする5段階評価を行った。 (4-3-2)耐食性
上記カップを210℃で30秒〜2分加熱した後、冷却し、この中に0.4%クエン酸をリパックし、カップの中央部に直径1/2インチ、1kgの鋼球を高さ100mmから落下させた後、38℃で3ヵ月間の貯蔵を行い、この貯蔵テスト後のカップ内面のフィルムの剥離状況をルーペで観察し、その結果について、剥離なしの最も良好な状態を5点とし、剥離の程度が最も大きいものを1点とする5段階評価を行った。
【0044】
(4-4)加工性、加工密着性及び耐食性の性能評価
加工性については、上述した絞り加工、曲げ曲げ戻し加工、リパックテストにおける各供試材の加工後の外観の良否を目視で判定して加工性を評価した。いずれの加工でも外観の良好なものを“○”とし、それ以外を“×”と評価し、表中の“性能評価まとめ”欄に記載した。
加工密着性については、上述した絞り加工、曲げ曲げ戻し加工、リパックテストにおける5段階評価がいずれも4点〜5点のものを“○”、5段階評価がいずれも3点のものを“△”、それ以外のものを“×”と評価し、表中の“性能評価まとめ”欄に記載した。
耐食性については、上述した絞り加工、曲げ曲げ戻し加工、リパックテストにおける5段階評価がいずれも4点〜5点のものを“○”、5段階評価がいずれも3点以上のものを“△”、2点が1つまでのものを“△−”、それ以外のものを“×”と評価し、表中の“性能評価まとめ”欄に記載した。
【0045】
(4-5)フレーバー性(過マンガン酸カリウム消費量の測定)
フレーバー性の問題は樹脂から内容物への溶出物により内容物の味や香りが影響を受けるという問題であり、その程度は溶出物量と相関があると考えられるため、フレーバー性を定量的に評価するために、所定条件で水へ溶出する有機物の量を過マンガン酸カリウム消費量として滴定法により求め、これを評価指標とした。
具体的には、樹脂ラミネート金属板を直径158mmの円板に打抜き、絞り比2.92で円筒状カップに絞り加工した後、210℃で30秒〜2分加熱した後、冷却し、これに内表面積1cm2当たり2mlの水を入れ、溶出条件として125℃×30分のレトルト処理した後、滴定法により内溶液の過マンガン酸カリウム消費量を求めた。評価は過マンガン酸カリウム消費量が0.9ppm未満を極めて良好“◎”、0.9ppm以上1.2ppm未満を良好“○”、1.2ppm以上1.5ppm未満をやや良好“△”、1.5ppm以上2.0ppm未満を許容レベル限度“△−”、2.0ppm以上を不良“×”とし、表中の“性能評価まとめ欄”に示した。
【0046】
(4-6) 総合評価
総合評価として“性能評価まとめ欄”が“○”3つと“◎”のものを極めて良好“◎”、“△”が1つまでのものを良好“○”、“△”が2つまでのものをやや良好“△”、“△−”があるものを許容レベル限度“△−”、“×”があるものを許容レベル以下“×”とした。
表11〜25に、実施例1〜146(本発明例)、参考例1〜28及び比較例1〜17の樹脂ラミネート金属板の構成と性能評価の結果を示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】
【表10】
【0057】
【表11】
【0058】
【表12】
【0059】
【表13】
【0060】
【表14】
【0061】
【表15】
【0062】
【表16】
【0063】
【表17】
【0064】
【表18】
【0065】
【表19】
【0066】
【表20】
【0067】
【表21】
【0068】
【表22】
【0069】
【表23】
【0070】
【表24】
【0071】
【表25】
【0072】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の樹脂ラミネート金属板は、優れたフレーバー性が得られるとともに、厳しい加工を施された際にも優れたフィルム密着性と耐食性が得られる。
Claims (4)
- 金属板の少なくとも一方の面に、ポリエステル系樹脂と、石炭酸系レゾール型フェノール樹脂、クレゾール系レゾール型フェノール樹脂及び石炭酸−クレゾール系レゾール型フェノール樹脂の中から選ばれる1種以上を主成分とする第1樹脂層を有し、該第1樹脂層の上層に、樹脂成分が、極性基を有する熱可塑性樹脂からなる第2樹脂層を有する樹脂ラミネート金属板であって、
前記第1樹脂層が含有する石炭酸系レゾール型フェノール樹脂、クレゾール系レゾール型フェノール樹脂及び石炭酸−クレゾール系レゾール型フェノール樹脂の中から選ばれる1種以上の樹脂は、数平均分子量が1000〜2000であり、且つ第1樹脂層における樹脂固形分中での割合が1〜40mass%であることを特徴とするフレーバー性に優れた樹脂ラミネート金属板。 - 第1樹脂層が含有するポリエステル系樹脂が、テレフタル酸及びイソフタル酸の中から選ばれる1種以上からなる酸成分と多価アルコール成分とを反応させて得られたものであることを特徴とする請求項1に記載のフレーバー性に優れたラミネート金属板。
- 第1樹脂層が含有するポリエステル系樹脂が、数平均分子量が5000〜30000、水酸基価が7〜30KOHmg/g、ガラス転移温度が60〜110℃のポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項2に記載のフレーバー性に優れた樹脂ラミネート金属板。
- 第1樹脂層の固形分の平均付着量が50〜10000mg/m 2 であり、第2樹脂層の膜厚が10μm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフレーバー性に優れた樹脂ラミネート金属板。
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