JP4089295B2 - センタクラスタの補強構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のインストルメントパネルの車幅方向中央部の車室内側に設けられるセンタクラスタの補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗用車などにおいては、例えば図1に示すように、自動車の運転席および助手席の前側に設けるインストルメントパネルAの車幅方向中央部の車室内側に、センタクラスタ20を設けたものがある。このセンタクラスタ20は、相当な強度を有するインストルメントパネルAの中央部に取り付けられ、クロック40、ラジオ42、ヒータ制御ユニット44などの機能部品が取り付けられている。このセンタクラスタ20は、これらの機能部品を取り付けるための大きな開口が設けられているので強度が弱くなり、急ブレーキなどの際に車内の荷物が衝突したり乗員が手をついたりすると大きく変形したり破損したりし、場合によってはこれに取り付けられた機能部品まで破損するという問題がある。
【0003】
このような問題を解決する手段としては、実開平6−16125号公報に開示された技術がある。これは、吹き出し開口部とヒータコントロールユニット取付部との間を車幅方向に延びる中間桟部を有するセンタクラスタにおいて、中間桟部の内側に沿って延びる補強縁部と、この補強縁部から吹き出し開口部の外側面に沿って車体前方に延び、先端部が吹き出し開口部端縁とともにセンタダクトの端部に差し込まれる差し込み部と、ヒータコントロールユニットないしインストルメントパネルの適部に止着される固定部とを備えた補強部材を設けて補強したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実開平6−16125号公報の技術では、補強部材は両端部がインストルメントパネルに固定されており、衝撃エネルギの吸収能力が小さいので衝突した荷物が破損するという問題があり、また補強部材の先端部はインストルメントパネル内に設けられたセンタダクトの端部に差し込んで連結されているだけであるので支持力が弱くまた不安定であるという問題がある。
【0005】
本発明は、センタクラスタが破損しない程度までの変形は許容するが、それ以上の力が加わると加わった力を確実に受け止めるようにして、このような問題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このために、本発明によるセンタクラスタの補強構造は、自動車のインストルメントパネルの車幅方向中央部の車室内側に設けられて、ラジオやヒータ制御ユニットなどの機能部品を取り付けるための開口を有する複数の機能部品取付部が上下に配置して設けられ、この機能部品取付部に形成された開口の間に車幅方向に延びる横桟部が形成されたセンタクラスタの補強構造において、センタクラスタの左右両側に沿って上下方向に延びるよう配置され進行方向前側がインストルメントパネルに固定されるとともに後側にセンタクラスタの両側部を取り付ける1対の取付ブラケットと、少なくとも両端部が横桟部の裏側に取り付けられてほゞ水平に進行方向前側に延びる補強ブラケットを備えてなり、この補強ブラケットの左右両端部の前縁と取付ブラケットの後縁とは前後方向に多少の隙間をおいて対向させ、車室内側から加わる力によりセンタクラスタが変形した場合にはセンタクラスタが破損する前に隙間が0となって室内側からセンタクラスタに加わる力を補強ブラケットを介して取付ブラケットに伝達するよう構成したことを特徴とするものである。
【0007】
前項に記載のセンタクラスタの補強構造は、1対の取付ブラケットの後縁には補強ブラケットと対応する位置に切欠きを形成し、この切欠きの底縁と補強ブラケットの前縁とを対向させてそれらの間に隙間を形成することが好ましい。
【0008】
前2項に記載のセンタクラスタの補強構造は、補強ブラケットにはその前縁と横桟部に取り付けられる取付部の間に上側または下側に突出した山形で左右方向に延びる屈曲部を形成し、この屈曲部の頂部を補強ブラケットの上側となるセンタクラスタの一部に形成した支持壁の下面または補強ブラケットの下側となる機能部品の上面と第2の隙間をおいて対向させ、この第2の隙間は補強ブラケットに前後方向から加わる力により補強ブラケットが屈曲部において座屈した際に屈曲部の頂部が支持壁の下面または機能部品の上面に当接する程度の値とすることが好ましい。
【0009】
前項に記載のセンタクラスタの補強構造は、補強ブラケットのすぐ上側となる機能部品取付部の下側の底壁を支持壁とすることが好ましい。
【0010】
前各項に記載のセンタクラスタの補強構造は、補強ブラケットの後縁の中央部と横桟部の裏面の間には第3の隙間を設け、車室内側から横桟部の中央部に加わる力により横桟部が変形した場合には横桟部が破損する前に第3の隙間が0となって室内側から横桟部の中央部に加わる力を補強ブラケットを介して取付ブラケットに伝達するよう構成することが好ましい。
【0011】
【発明の作用および効果】
上述のように、本発明によれば、少なくとも両端部が横桟部の裏側に取り付けられてほゞ水平に進行方向前側に延びる補強ブラケットの左右両端部の前縁と、上下方向に延びるよう配置され進行方向前側がインストルメントパネルに固定されるとともに後側にセンタクラスタの両側部を取り付ける1対の取付ブラケットの後縁とを、前後方向に多少の隙間をおいて対向させ、車室内側から加わる力によりセンタクラスタが変形した場合にはセンタクラスタが破損する前に隙間が0となって室内側からセンタクラスタに加わる力を補強ブラケットを介して取付ブラケットに伝達するよう構成したしたので、急ブレーキなどにより車内の荷物がセンタクラスタ20に衝突したり乗員が手をついたりした場合、加わった力の大きさががセンタクラスタを破損しない程度に達するまではセンタクラスタが変形するが、それ以上となれば隙間が0となって補強ブラケットの前縁が取付ブラケットの後縁に当接し、加わる力は補強ブラケットを介して取付ブラケットに伝達されて受け止められる。従って加わる力がセンタクラスタを破損しない程度であればセンタクラスタが変形するので乗員あるいは荷物に加わる衝撃を減少させることができ、それ以上となれば補強ブラケットを介して取付ブラケットにより受け止めるのでセンタクラスタが破損したり、あるいはこれに取り付けられた機能部品まで破損したりすることはなくなる。
【0012】
1対の取付ブラケットの後縁には補強ブラケットと対応する位置に切欠きを形成し、この切欠きの底縁と補強ブラケットの前縁とを対向させてそれらの間に隙間を形成したセンタクラスタの補強構造によれば、センタクラスタに加わる力が大きくなった際に補強ブラケットの前縁は取付ブラケットの切欠き内に入ってその底縁と当接するので、取付ブラケットと当接した補強ブラケットの前縁は上下にずれることなく取付ブラケットにより確実に受け止められる。従ってセンタクラスタが補強ブラケットを介して取付ブラケットにより受け止められるまでの変形がそのようなずれにより過大になってセンタクラスタが破損するおそれはなくなる。
【0013】
補強ブラケットにはその前縁と横桟部に取り付けられる取付部の間に上側または下側に突出した山形で左右方向に延びる屈曲部を形成し、この屈曲部の頂部を補強ブラケットの上側となるセンタクラスタの一部に形成した支持壁の下面または補強ブラケットの下側となる機能部品の上面と第2の隙間をおいて対向させ、この第2の隙間は補強ブラケットに前後方向から加わる力により補強ブラケットが屈曲部において座屈した際に屈曲部の頂部が支持壁の下面または機能部品の上面に当接する程度の値としたセンタクラスタの補強構造によれば、補強ブラケットはその前縁が取付ブラケットの後縁に当接した後は屈曲部において座屈し、屈曲部の頂部が支持壁の下面に当接した後に取付ブラケットにより確実に受け止められる。そして屈曲部が座屈している間は加わる力によりセンタクラスタが変形する際の抵抗力が増大し、これによりその間のエネルギ吸収量は増大するので、乗員あるいは荷物に加わる衝撃を一層減少させることができる。
【0014】
補強ブラケットのすぐ上側となる機能部品取付部の下側の底壁を支持壁としたセンタクラスタの補強構造によれば、機能部品取付部の底壁を屈曲部の頂部と当接する支持壁として利用でき、別個の支持壁が不要となるのでセンタクラスタの構造を簡略化することができる。
【0015】
補強ブラケットの後縁の中央部と横桟部の裏面の間には第3の隙間を設け、車室内側から横桟部の中央部に加わる力により横桟部が変形した場合には横桟部が破損する前に第3の隙間が0となって室内側から横桟部の中央部に加わる力を補強ブラケットを介して取付ブラケットに伝達するようにしたセンタクラスタの補強構造によれば、車室内側から横桟部の中央部に力が加わった場合は横桟部が変形するが、第3の隙間が0となれば加わった力は補強ブラケットを介して取付ブラケットに伝達されて受け止められるので横桟部が破損することは防止される。また加わる力により横桟部が変形する分だけ、乗員あるいは荷物に加わる衝撃を減少させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図4に示す実施の形態により、本発明によるセンタクラスタの補強構造の説明をする。この実施の形態のセンタクラスタは、図1に示すように、自動車の運転席および助手席の前側に設けるインストルメントパネルAの車幅方向中央部の車室内側に設けられるもので、センタクラスタ20には、上から順にクロック40,ラジオ42およびヒータ制御ユニット44が取り付けられている。図2および図3に示すように、センタクラスタ20は左右1対の取付ブラケット10を介してインストルメントパネルAに取り付けられ、センタクラスタ20と取付ブラケット10の間には補強ブラケット30が設けられている。
【0017】
センタクラスタ20は、図2および図3に示すように、全体として大きな半径の弧状の湾曲された長方形で、左右両側に沿ってフランジ部21が形成され、上から順にクロック40を取り付ける開口22aが設けられたクロック取付部22、ラジオ42を取り付ける開口23aが設けられたラジオ取付部23およびヒータ制御ユニット44のための開口24a,24bが設けられたヒータ制御ユニット取付部24が形成されている。センタクラスタ20は合成樹脂による一体成型品であり、各取付部22,23,24はセンタクラスタ20の表面から多少凹んで形成され、各開口22a,23a,24aの間には、センタクラスタ20の左右の側部を連結する横桟部25,26が形成されている。
【0018】
左右1対の取付ブラケット10は板金製で、図2および図3に示すように、センタクラスタ20の左右両側に沿って上下方向に延びるよう配置され、自動車の進行方向前側の上下部に形成された各取付部12a,12bを、インストルメントパネルAの中央切欠部の両側に形成された取付座部Aa,Abに重ねて取付ねじ14により固定される。また各取付ブラケット10の後縁およびこれから突出する取付耳部13a,13bと、センタクラスタ20両側のフランジ部21に形成した取付部21a,21bは、互いに重ねられて取付ねじ28により固定され、これによりセンタクラスタ20は取付ブラケット10を介してインストルメントパネルAに取り付けられる。取付ブラケット10の後縁には、後述する補強ブラケット30の前縁と対応する位置にコ字状の切欠き11が形成されている。この切欠き11の部分に後側から力が加わった場合の取付ブラケット10の剛性および強度は、横桟部25付近に後側から力が加わった場合のセンタクラスタ20の剛性および強度に比して遙かに大としてある。
【0019】
図3に示すように、クロック40はその前面がクロック取付部22の開口22aから前側に突出されてセンタクラスタ20の裏面に取り付けられ、ラジオ42はその前面がラジオ取付部23の開口23aから前側に突出されて両側の取付ブラケット10に取り付けられる。またヒータ制御ユニット44は、その表示部44aおよび操作ボタン44bがヒータ制御ユニット取付部24の各開口24a,24bから前側に突出され、上下の取付突部44cをセンタクラスタ20裏面のボス部に当接して取付ねじ45により取り付けられる。
【0020】
補強ブラケット30は、図3および図4に示すように、取付ブラケット10の間の距離よりも長い横長の板金製品で前縁を折り曲げてフランジ部30bを形成し、後縁の両端部は下向きに折曲して取付部31を形成し、後縁の中央部は取付部31よりも後方に突出させたものである。また補強ブラケット30には、フランジ部30bと取付部31の中間位置に、上側に突出した山形で左右方向全長にわたる屈曲部30aが形成されている。この補強ブラケット30は、左右の取付部31をヒータ制御ユニット44の取付突部44cとセンタクラスタ20の間に挟んで、取付ねじ45によりセンタクラスタ20に共締め固定される。
【0021】
以上に述べた取付状態では、補強ブラケット30の左右両端部の前縁のフランジ部30bと、これと対応する位置に形成された取付ブラケット10の後縁の切欠き11の底縁とは、前後方向に多少の隙間a(図3参照)をおいて互いに対向されており、この隙間aの初期値(センタクラスタ20に外力が加わらない状態の値)は、車室内側から加わる力によりセンタクラスタ20が変形した場合に、センタクラスタ20が破損する前に隙間aが0となって、補強ブラケット30のフランジ部30bと取付ブラケット10の切欠き11の底縁とが当接するような値に設定されている。また、ラジオ取付部23の下側の底壁27の下面と、補強ブラケット30の屈曲部30aの頂部との間には第2の隙間b(図3参照)が設けられ、この第2の隙間bの初期値は、補強ブラケット30に前後方向から加わる力により補強ブラケット30が屈曲部30aにおいて座屈した際に屈曲部30aの頂部が底壁27の下面に当接する程度の値で、かつこの座屈に伴いセンタクラスタ20がさらに変形してもセンタクラスタ20が破損する前に第2の隙間bが0になるような値に設定されている。さらに、補強ブラケット30の後縁の中央部と横桟部25の裏面の間には第3の隙間c(図3参照)が設けられ、この第3の隙間cの初期値は、車室内側から横桟部25の中央部に加わる力により横桟部25が変形した場合には横桟部25が破損する前に第3の隙間cが0となって、補強ブラケット30の後縁の中央部と横桟部25の裏面とが当接するような値に設定されている。
【0022】
次に上述した実施の形態の作動の説明をする。急ブレーキなどにより車内の荷物がセンタクラスタ20に衝突したり乗員が手をついたりした場合、加わった力によりセンタクラスタ20が変形して、これに固定された補強ブラケット30の前縁のフランジ部30bと取付ブラケット10の後縁に形成された切欠き11の底縁との間の隙間aは減少するが、隙間aの初期値は前述のように設定されているので、この隙間aが0になってもセンタクラスタ20が破損することはない。加わった力が大きくフランジ部30bが切欠き11の底縁に当接した後は、補強ブラケット30が屈曲部30aの部分で上向きに座屈するのでセンタクラスタ20の変形は増大するが、第2の隙間bの初期値は前述のように設定されているので、屈曲部30aの頂部が底壁27の下面に当接してこの第2の隙間bが0になってもセンタクラスタ20が破損することはない。屈曲部30aの頂部が底壁27の下面に当接すれば補強ブラケット30の座屈は拘束されてそれ以上進行しなくなるので、センタクラスタ20に加わった力は全て、補強ブラケット30の前縁のフランジ部30bとインストルメントパネルAに固定された剛性の大きい取付ブラケット10の後縁の切欠き11の底縁との当接により確実に受け止められ、センタクラスタ20にはそれ以上の力は加わらなくなる。従ってセンタクラスタ20が破損したり、あるいはこれに取り付けられた機能部品まで破損したりすることはない。
【0023】
上述した実施の形態によれば、補強ブラケット30に座屈のための屈曲部30aを設けており、このようにすれば、隙間aが0になって補強ブラケット30の前縁が取付ブラケット10の後縁に当接するまでの間は、センタクラスタ20は弾性変形しながら加わる力を受け止めることにより荷物の衝突によるエネルギを吸収し、その後で第2の隙間bが0になって補強ブラケット30の屈曲部30aの頂部が底壁27の下面に当接するまでは、センタクラスタ20がさらに弾性変形しながら加わる力を受け止めるのに加えて補強ブラケット30は座屈により塑性変形しながら加わる力を受け止めるので、荷物の衝突によるエネルギの吸収量はセンタクラスタ20の弾性変形だけで衝撃のエネルギを吸収する場合に比して大幅に増大する。しかしながら本発明はこれに限られるものではなく、補強ブラケット30は屈曲部30aがなく座屈しない程度の肉厚のものとして実施してもよく、そのようにした場合は、センタクラスタ20が変形して補強ブラケット30のフランジ部30bが切欠き11の底縁に当接した時点で、センタクラスタ20に加わった力は全て、補強ブラケット30の前縁のフランジ部30bとインストルメントパネルAに固定された剛性の大きい取付ブラケット10の後縁の切欠き11の底縁との当接により確実に受け止められ、センタクラスタ20にはそれ以上の力は加わらなくなる。従ってセンタクラスタ20が破損したり、あるいはこれに取り付けられた機能部品まで破損したりすることはないという前述の効果は得られる。
【0024】
なお上述した実施の形態では、補強ブラケット30の屈曲部30aの頂部がラジオ取付部23の底壁27に当接して補強ブラケット30の座屈を拘束しており、このようにすればセンタクラスタ20の構造を簡略化することができるが、本発明はこれに限られるものではなく、補強ブラケット30の座屈を拘束する支持壁を底壁27とは別個にセンタクラスタ20に形成するようにして実施することもできる。また上述した実施の形態では、補強ブラケット30の屈曲部30aは上側に突出させて上向きに座屈させるようにしたが、屈曲部30aを下側に突出させて補強ブラケット30を下向きに座屈させ、補強ブラケット30の下側となる機能部品であるヒータ制御ユニット44の上面に屈曲部30aの頂部を当接させて座屈を拘束するようにして実施してもよい。
【0025】
また前述した実施の形態では、取付ブラケット10の後縁には補強ブラケット30と対応する位置に切欠き11を形成し、この切欠き11の底縁と補強ブラケット30の前縁の間に隙間aを形成しており、このようにすれば補強ブラケット30の前縁のフランジ部30bは取付ブラケット10の切欠き11内に入ってその底縁と当接するので、取付ブラケット10と当接した補強ブラケット30のフランジ部30bは上下にずれることはなく、従ってセンタクラスタ20が補強ブラケット30を介して取付ブラケット10により受け止められるまでの変形がそのようなずれにより過大になってセンタクラスタ20の破損をまねいたりするおそれはなくなる。このような取付ブラケット10と補強ブラケット30のフランジ部30bの間のずれは、補強ブラケット30が座屈する場合に生じやすい。しかしながら本発明はこれに限られるものではなく、補強ブラケット30は屈曲部30aがなく座屈しない程度の肉厚のものとし、センタクラスタ20に対する取付部の剛性を充分大とすることにより、取付ブラケット10の後縁に形成する切欠き11を省略して実施することもできる。
【0026】
また上述した実施の形態では、補強ブラケット30の後縁の中央部と横桟部25の裏面の間には第3の隙間cを設け、車室内側から横桟部25の中央部に加わる力により横桟部25が変形した場合には横桟部25が破損する前に第3の隙間cが0となって室内側から横桟部25の中央部に加わる力を補強ブラケット30を介して取付ブラケット10に伝達するようにしており、このようにすれば、車室内側から横桟部25の中央部に力が加わった場合は横桟部25が変形するが、第3の隙間cが0となれば加わった力は補強ブラケット30を介して取付ブラケット10に伝達されて受け止められるので横桟部25が破損することは防止され、横桟部25の中央部に力が加わった場合の衝撃エネルギの吸収量を多少増大することができる。しかしながら本発明はこれに限られるものではなく、補強ブラケット30の後縁の中央部も横桟部25の裏面に取り付けるようにして実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 インストルメントパネルに取り付けられるセンタクラスタの一例を示す斜視図である。
【図2】 本発明によるセンタクラスタの補強構造の一実施形態を示す斜視図である。
【図3】 図2に示す実施形態の中央部の側断面図である。
【図4】 図2に示す実施形態の補強ブラケットの平面図である。
【符号の説明】
10…取付ブラケット、11…切欠き、20…センタクラスタ、22,23,24…機能部品取付部、22a,23a,24a,24b…開口、25…横桟部、27…支持壁(底壁)、30…補強ブラケット、30a…屈曲部、31…取付部、A…インストルメントパネル、a…隙間、b…第2の隙間、c…第3の隙間。
Claims (5)
- 自動車のインストルメントパネルの車幅方向中央部の車室内側に設けられて、ラジオやヒータ制御ユニットなどの機能部品を取り付けるための開口を有する複数の機能部品取付部が上下に配置して設けられ、この機能部品取付部に形成された開口の間に車幅方向に延びる横桟部が形成されたセンタクラスタの補強構造において、前記センタクラスタの左右両側に沿って上下方向に延びるよう配置され進行方向前側が前記インストルメントパネルに固定されるとともに後側に前記センタクラスタの両側部を取り付ける1対の取付ブラケットと、少なくとも両端部が前記横桟部の裏側に取り付けられてほゞ水平に進行方向前側に延びる補強ブラケットを備えてなり、この補強ブラケットの左右両端部の前縁と前記取付ブラケットの後縁とは前後方向に多少の隙間をおいて対向させ、車室内側から加わる力により前記センタクラスタが変形した場合には同センタクラスタが破損する前に前記隙間が0となって前記室内側からセンタクラスタに加わる力を前記補強ブラケットを介して前記取付ブラケットに伝達するよう構成したことを特徴とするセンタクラスタの補強構造。
- 請求項1に記載のセンタクラスタの補強構造において、前記1対の取付ブラケットの後縁には前記補強ブラケットと対応する位置に切欠きを形成し、この切欠きの底縁と前記補強ブラケットの前縁とを対向させてそれらの間に前記隙間を形成したことを特徴とするセンタクラスタの補強構造。
- 請求項1または請求項2に記載のセンタクラスタの補強構造において、前記補強ブラケットにはその前縁と前記横桟部に取り付けられる取付部の間に上側または下側に突出した山形で左右方向に延びる屈曲部を形成し、この屈曲部の頂部を前記補強ブラケットの上側となる前記センタクラスタの一部に形成した支持壁の下面または同補強ブラケットの下側となる前記機能部品の上面と第2の隙間をおいて対向させ、この第2の隙間は前記補強ブラケットに前後方向から加わる力により同補強ブラケットが前記屈曲部において座屈した際に同屈曲部の頂部が前記支持壁の下面または前記機能部品の上面に当接する程度の値としたことを特徴とするセンタクラスタの補強構造。
- 請求項3に記載のセンタクラスタの補強構造において、前記補強ブラケットのすぐ上側となる前記機能部品取付部の下側の底壁を前記支持壁としたことを特徴とするセンタクラスタの補強構造。
- 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のセンタクラスタの補強構造において、前記補強ブラケットの後縁の中央部と前記横桟部の裏面の間には第3の隙間を設け、車室内側から前記横桟部の中央部に加わる力により同横桟部が変形した場合には同横桟部が破損する前に前記第3の隙間が0となって前記室内側から前記横桟部の中央部に加わる力を前記補強ブラケットを介して前記取付ブラケットに伝達するよう構成したことを特徴とするセンタクラスタの補強構造。
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