JP4089247B2 - 紙製団扇 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に夏場の各種のイベント会場、遊園地、コンサート会場、スポーツ観戦、花火大会、祭り等において、不特定多数の来場者(来客)に企業や各種団体等が宣伝を兼ねて配布する紙製団扇に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記紙製団扇は、不特定多数の来場者に無料で配布することが多いため、配布する側にとっては、できる限りコスト面において有利な構成のものが好まれる。
そこで、例えば一枚の円形の紙の表裏に宣伝用の広告を印刷して紙製団扇を構成したもの等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記紙製団扇は、紙の表裏に宣伝用の広告をただ単に印刷しただけのありふれたものであるため、その配布された紙製団扇では来場者を引き付けるだけの効果的な宣伝になっていない場合が多い。しかも、前記のように紙製団扇を団扇として使用した後は廃棄処分にしてしまうことになり、宣伝効果をあまり期待することができないものであった。
又、一枚の紙を団扇として十分使用できるようにする場合には、腰を付けるためにある程度の厚みに構成しなければならず、紙代がかかる割には団扇としての強度を出すことができないものであった。
【0004】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、コスト面において有利にしながらも、十分に使用できるものにすることができ、しかも販促ツールとして十分用いることができる宣伝効果の高い紙製団扇を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題解決のために、1枚の紙製の本体と、それの表面又は裏面のいずれか一面に永久接着されたフィルムと、そのフィルムの表面に形成された剥離可能で再接着不可能な疑似接着層とを備え、前記本体のほぼ中央に位置する折り曲げ部で2つに折り畳んで疑似接着し、前記本体の一箇所又は複数箇所に割引券、優待券、会員証、入場券、スタンプカード、アンケートカード等の来場者にとって有効な券を切り離し可能とするための切り取り部を備えさせ、前記折り曲げ部を挟んだ第1本体部分と第2本体部分とを該折り曲げ部で折り曲げて重ね合わせたときに同一となる特定箇所であり、且つ前記折り曲げ部の反対側に、指を係止させるための貫通孔を形成してなり、接着状態にある前記両本体部の接着面を互いに離間するように剥がした後、前記券を切り取り部に沿って切り離し可能として紙製団扇を構成した。上記のようにフィルムの表面に形成された疑似接着層を互いに合わせるように1枚の紙製の本体のほぼ中央の折り曲げ部で2つに折り畳むことによって、二重になった紙だけでなく、フィルムにて紙の腰を強くすることができるから、薄くしながらも団扇として十分使用することができる耐久性を備えさせることができる。しかも、1枚の紙製の本体を折り畳む構成とすることによって、ほぼ同一の大きさの2枚の紙を重ね合わせて接着させる場合に必要となる位置合わせが不要になり、その分製造コスト面において有利になる。前記折り畳まれた本体を所定の形状に切断して団扇を構成するようにしてもよいし、折り畳まれたままの状態を団扇とすることもできる。具体的には、例えば図3(c)に示すように折り畳まれた矩形状の紙を、図3(d)に示すようにほぼ円形に切断してもよいし、図3(c)の矩形状の紙を切断せずにそのまま団扇としてもよい。又、フィルムを備えさせることによって、本体に疑似接着剤の一部が染み込むことがなく、フィルム表面に均一に塗布することができる。又、本体の一箇所又は複数箇所に割引券、優待券、会員証、入場券、スタンプカード、アンケートカード等の来場者にとって有効な券を切り離し可能とすることによって、その有効な券を切り離して使用できることは勿論のこと、その券に対する説明文等を見ることになり、販促ツールとして十分に利用することができ、宣伝効果を高めることができる。又、前記券を切り取り部に沿って切り離すことができるから、ハサミ等により慎重に切り離すことが不要になる。さらに、前記本体に指を係止させるための貫通孔を形成することによって、その貫通孔に指を係止させてあおいで風を起こすようにすれば、団扇が手から容易に外れることを回避することができる。
【0006】
前記券が各イベント会場でスタンプを押すことができる多数のスタンプ欄を備えた2つ折りのスタンプカードからなり、前記スタンプ欄及び文字を書き込むことができる書き込み欄を備えた面を前記フィルムが備えられる面とは反対側の面に設定し、前記スタンプカードの表紙となる外面を前記フィルムが備えられる面に設定している。
上記のように構成することによって、スタンプ欄にスタンプを押したり、文字を書き込むことを所望通り行いながらも、表紙がフィルムによって保護されているから、手の汗や油分や雨水等により表紙が早期に傷むことを回避することができる。特に、表紙の全面に渡ってフィルムが接着されている場合には、前記効果をより一層期待できる。
【0007】
又、2つに折り畳んだ一方の第1本体部分の外周部分の特定箇所にこれに対応する他方の第2本体部分の外周部分の特定箇所の表面を露呈させるための切欠部を形成することによって、その切欠部から2つの本体部分を迅速に剥がすことができる。
【0008】
前記貫通孔を前記本体に形成された環状の切り取り部を切り離すことにより該切り取り部の内側部分を取り去ることで形成し、前記内側部分の表面又は裏面又は両面に入場券を示す言葉を印刷している。
上記のように構成することによって、本来不要となる取り去る予定の内側部分を入場券として使用することができ、入場券を特別に作製することを不要にすることができる。
【0009】
前記券がアンケートカードである場合には、そのアンケートカードに記載されたデータを読み取るための読取手段と、読取手段にて読み取ったデータを集約して記憶させるための記憶手段と、前記記憶手段にて記憶されたデータを所定物に印字するための印刷手段とを備えている。
上記のように券(アンケードカード)に記載されたデータを読取手段にて読み取り、読み取ったデータを集約して記憶手段に記憶させ、この記憶されたデータを印刷手段にて所定物に印刷することによって、来場者の情報収集を直ちに行うことができる。ここで言う所定物とは、A4サイズやB5サイズあるいはB4サイズ等の各種の汎用の用紙が一般的であるが、用紙よりも小さなカード(紙製又は樹脂製等でもよい)であってもよい。
【0010】
前記折り曲げ部を挟んで一方側に位置する第1本体部分に前記券を備えさせ、かつ、他方側に位置する第2本体部分にそれら両本体部分を折り畳んだ状態で起立姿勢を維持させるための脚部を切り取り部を介して備えさせることによって、例えば写真を両本体部分に挟み込んだ後、脚部により起立姿勢を維持させて写真立てとして使用することができる。
【0011】
前記券に通信手段を介してホームページにアクセスするためのアドレス又はホームページ画面を開くためのパスワードが記載されていることから、通信手段を介して接続されるインターネットにパスワードをパソコン等の端末から入力することによって、特定のホームページを開き、バーゲン情報等の各種の情報を得ることができる。
【0012】
前記ホームページがアンケートに答える内容のものである場合には、前記券をアンケート用紙とした場合に必要となるアンケート用紙の回収作業が不要になるだけでなく、そのアンケート用紙を私製のハガキとして投函する場合の投函の手間や投函して届くまでの時間のロスを無くすことができる。又、前記ホームページに入力されたデータを所定のパターンにて編集する構成とすることによって、手渡しや投函されて届いたアンケート用紙に記入された情報をパソコン等に手入力することを不要にすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1(a),(b)及び図2(a),(b)に、各種のイベント会場等で無料で(有料でもよい)配布される団扇1を示している。前記団扇1は、一枚の紙製の本体からなり、その本体は、表面に各イベント場でスタンプを押すことができる多数のスタンプ欄2及び氏名、住所、電話番号、年齢、誕生日等を記入することができる記入欄3が印刷され、かつ、裏面にイベント会場名4及び会場への地図5が印刷されてスタンプカードSを構成すると共に該スタンプカードSが切り取り部としてのミシン目Mを介して切り離し可能に備えられたほぼ円形の第1本体部分6と、この第1本体部分6の上端(一端)の直線部、つまり折り曲げ部7を介して連結され、かつ、表面に団扇の使い方に関するコメントが印刷された第1本体部分6と同一形状で同一の大きさを有する第2本体部分8とから構成されている。前記第1本体部分6及び第2本体部分8の形状は、ほぼ円形に構成する他、楕円形や長方形、あるいは仰木形等、どのような形状でもよい。前記第1本体部分6及び第2本体部分8の特定一箇所、つまり前記折り曲げ部7を介して折り曲げて両者を重ね合わせたときに同一となる特定一箇所に、指を係止させるための円形(楕円形、長方形、多角形等どのような形状でもよい)の貫通孔9を形成してあり、その貫通孔9に指を係止した状態で団扇をあおぐことによって、手から団扇が外れ難いように構成している。ここでは、各イベント会場のスタンプを押して思い出として残すことができるスタンプカードSを備えさせた団扇を示しているが、来場者が使用する上において有益となる券、例えば割引券、優待券、会員証等の他、入場するために必要となる入場券や、アンケードカードのように来場者が記入して退場時に手渡すことにより、例えば粗品をもらうことができたり、そのアンケートカードに記入された住所によりダイレクトメールを送る等、来場者にとって有効な券であればどのような券でもよい。又、前記券は、一枚だけでなく、複数枚備えさせて実施してもよい。又、前記貫通孔9の位置は、図に示される位置に限定されるものではなく、どの位置に形成してもよい。又、折り曲げ部7を図1(a)では、上端にしたが、左端又は右端あるいは下端等、どの位置に設定してもよい。前記ミシン目Mは、一般的に針で開けられた点線状の小さな穴のことを指すが、長い穴であってもよく、穴の大きさや形状は自由に変更することができる。
【0014】
図1(b)に示すように、前記第1本体部分6及び第2本体部分8の裏面、つまり折り畳まれて対向位置する接触面6A,8Aに透明のフィルム10を感熱性接着剤等により永久接着し、このフィルム10それぞれの表面に剥離可能で再接着不可能な疑似接着層11を形成している。そして、このように接着状態にある両本体部分6,8の接触面6A,8Aを互いに離間するように剥がした後(図1(a)2点鎖線参照)、図2(a)又は図2(b)の状態から前記スタンプカードSをミシン目Mに沿って切り離し、図示していないが、スタンプカードSをそれの長手方向ほぼ中央部に印刷されている折り曲げ部12を介して2つに折り曲げてスタンプカードSとして使用することができる。尚、前記疑似接着層11は、再接着不能であるため、剥がした後にべと付くようなことがない。
【0015】
前記団扇の製造方法について説明すれば、まず図3(a)に示すように図示していない搬送装置により搬送されてくる板状の紙13の所望箇所に図示していない印刷装置により印刷した後、図3(b)に示すように、繰り出されるフィルム10を前記紙13の上面(片面)の全域に渡って図示していない前記感熱性接着剤を介して永久接着する。次に、図3(c)に示すように、フィルム10が貼られた側が内側になるように折り曲げてから、図3(d)に示すように、ほぼ円形の切断箇所14に沿って切断した後、図3(e)に示すように、切断刃15を備えた切断装置16によりフィルム10を構成する上側に位置するフィルム部分10aまで切断し、下側に位置するフィルム部分10bは切断しないようにして前記ミシン目Mを形成する(折り曲げた片側のみにミシン目を形成することからハーフカットとも言う)と共に貫通孔9を形成して、団扇1を形成するのである(図3(f)参照)。図では、説明を簡単にするために切断された一枚の紙13を用いたがロールに巻き取られた紙を繰り出しながら、連続して印刷し、フィルムを貼り付けた後、一枚ずつ切断するようにしてもよい。又、前記フィルム10が貼られた側が内側になるように折り曲げてから、ほぼ円形の切断箇所14に沿って切断したが、切断しないで折り曲げたそのままの状態(図では矩形状であるがどのような形状のものでもよい)でもよい。又、前記切断箇所14を折り曲げ部7が残るように環状に形成しなかったが、環状の切断箇所14にする、つまり折り曲げ部7を形成しないことによって、2枚の本体部分6,8を剥離すれば、互いに分離させることができるように構成してもよい。
図3(d)で示したほぼ円形に切断する切断工程、図3(e)で示したミシン目Mを形成する工程、貫通孔9を形成する工程の3つの工程を同時に行うことによって、作業工程の削減化を図ることができる利点がある。つまり、作業工程を、図3(a)で示した印刷工程と、図3(b)で示すフィルム10を永久接着する接着工程と、図3(c)で示した折り曲げ工程と、図3(d),(e),(f)で示した切断工程の合計4つの作業工程で済ませることができる。又、前記切断工程の1つであるミシン目Mを形成する切り取り部形成工程を前記折り曲げ工程の前に設定することによって、ミシン目Mを形成しない本体部分8にまで切断刃が下降(オーバーラン)してミシン目Mを誤って形成することを確実に回避することができる。
【0016】
図4に、切り取り部としてのミシン目m(前述のように開ける穴の大きさや形状は自由に変更できる)を介して切り離し可能な入場券17を前記第2本体部分8に備えさせて実施してもよい。このように入場券17を団扇1に備えさせることによって、特別に入場券17を作製することが不要になるだけでなく、大きな団扇に備えさせることにより入場券17を落とすトラブルを少なくすることができる。そして、この入場券17を切り離すことによって、前記貫通孔9を形成することができる。
【0017】
図5に示すように、一方の第2本体部分8(第1本体部分6でもよい)に他方の第1本体部分6の一部表面を露呈させるための切欠部8Kを形成することによって、両本体部分6,8を容易に剥がすことができる。前記切欠部8Kを大きくすればするほど剥がし易くなるが、その反面その部分の団扇1の強度が低下することになる。
【0018】
図6(b)に示すように団扇1を写真立てとして利用することができるようにしてもよい。つまり、図6(a)に示すように、一方の本体部分8に3つのミシン目(切り取り部)20A,20B,20C(前述のように開ける穴の大きさや形状は自由に変更できる)を形成し、そのミシン目20A,20B,20Cに沿って切り取り、2つの折り曲げ部21A,21Bを介して紙面に対して向こう側に折り曲げることにより、団扇1を起立姿勢に維持させるための2つの脚部18,19を構成することができるようにしている(図6(b)では一方の脚部19のみ示している)。そして、例えば図6(a)に示す第2本体部分8の接着面側に写真を貼り付けてから、両本体部分6,8を折り曲げ部7を介して重ね合わせる。このとき、前記スタンプカードSを事前に切り取ることにより前記第1本体部分6に開口部K(図6(b)参照)を形成しておき、その開口部Kを通して前記貼り付けた写真(図示せず)を見ることができるように本体部分8に対して貼り付ける貼り付け位置を設定することになる。尚、写真の貼り付け位置を示す外形線を第2本体部分8に印刷しておけば、写真の貼り付けを容易迅速に行うことができる。又、前記写真を糊等を用いて貼り付ける他、写真を差し込んで係止するための差し込み部を第2本体部分8に備えさせてもよいし、両本体部分6,8にて挟み込むだけで固定するようにしてもよい。図6(a),(b)に示す8Tは、折り曲げ部8Hで折り曲げて一方の第1本体部分6に形成された切欠部6Kから他方の第2本体部分8の前面までの間を抱き込ませることにより両本体部分6,8が開くことを阻止するための止め部であるが、無くてもよい。
【0019】
図7に示すように券が前記スタンプカードSに代えてアンケートカードPである場合には、来場者が記入したアンケートカードPを回収し、読取装置22により読み取り、読み取ったデータを記憶手段23にて集約した後、印刷手段24にて所定物に印刷するようにしてもよい。前記所定物としては、各種サイズの用紙の他、用紙よりも小さなカード等であってもよい。
又、前記記憶手段23に記憶された内容の一部をインターネットのホームページに掲載し、例えばアンケートカードPに記入された問題点等については対策案(解決案)等を同時に掲載することによって、そのイベントへの参加率(集客率)を高めることができる利点がある。前記アンケートカードPを回収することによって直ちに情報収集が行える利点があるが、アンケートカードPを返信用の私製のハガキに構成しておけば、団扇を持ち帰ってから記入した後、投函して回収するようにしてもよい。
前記団扇1をイベント会場等で配布する他、団扇1の表紙に送り先を印刷(手書きで記入してもよい)して郵送にて団扇1を来場者へ送るようにしてもよい。
【0020】
前記券を、通信手段を介してホームページにアクセスするためのアドレスが記載されたアドレスカード又は図8(a)に示すように、通信手段を介してホームページ画面を開くためのパスワード(ID番号と組み合わせて使用してもよい)が記載されたパスワードカードTとして実施してもよい。このようにパスワードカードTとすることによって、団扇1を受け取った来場者は、そのパスワードカードTをミシン目Mに沿って切り取って保管することができる。そして、必要に応じて通信手段を介して接続されるインターネットに前記パスワードカードTに記載されているパスワードをパソコン等の端末から入力することによって、特定のホームページを開き、図示していないアンケート内容に答えることができるようにしている。前記ホームページのアンケートに入力されたデータを所定のパターンにて編集する構成とすることによって、手渡しや投函されて届いたアンケート用紙に記入された情報をパソコン等に手入力することを不要にすることができる。又、前記ホームページにアンケート以外に、バーゲン情報等の各種の情報を得ることができるように構成してもよい。又、図では、分かり易くするためにアドレス番号を団扇1の外表面側に記載したが、内表面側、つまり前述のように両本体部分6,8を剥がすことによってそのアドレス番号を見ることができる面側に記載することによって、例えば団扇1を受け取った人しかそのホームページを開くことができないようにしてもよい。
又、前記アドレス番号を切取線Mの内部に記載して、パスワードカードTを構成することによって、そのパスワードカードTのみを保管することができる利点があるが、図8(b)に示すように、団扇1の切取線Mの外部の特定箇所Gにホームページアドレスを記載して実施してもよい。この場合も前記同様に、団扇1の内表面側、つまり前述のように両本体部分6,8を剥がすことによってそのアドレス番号を見ることができる面側に記載してもよい。図8(a),(b)に示す他の構成は、前述したものと同一であるため、同一の符号を付すと共に説明を省略する。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、1枚の紙製の本体にフィルムを貼り付け、その本体を折り曲げて重ね合わせるだけの簡単な改良で、一枚の紙で団扇を作製した場合に比べて強度面(耐久面)において優れたものにすることができるだけでなく、有効な券を切り取り部を介して備えさせることによって、今までとは異なるインパクトのある団扇に構成することができ、販促ツールとして十分用いることができる宣伝効果の高い紙製団扇を提供することができる。しかも、本体に指を係止させるための貫通孔を形成することによって、その貫通孔に指を係止させてあおいで風を起こすようにすれば、団扇が手から容易に外れることを回避することができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、2つに折り畳んだ一方の第1本体部分の外周部分の特定箇所にこれに対応する他方の第2本体部分の外周部分の特定箇所の表面を露呈させるための切欠部を形成することによって、その切欠部から2つの本体部分を迅速に剥がすことができ、取扱面において有利になる。
【0024】
請求項の発明によれば、本来不要となる取り去る予定の内側部分を入場券として使用することができ、入場券を特別に作製することを不要にすることができながらも、取り去った後の貫通孔に指を係止させて使用することができる。
【0026】
請求項の発明によれば、折り曲げ部を挟んで一方側に位置する第1本体部分に前記券を備えさせ、かつ、他方側に位置する第2本体部分にそれら両本体部分を折り畳んだ状態で起立姿勢を維持させるための脚部を切り取り部を介して備えさせることによって、例えば写真を両本体部分に挟み込んだ後、脚部により起立姿勢を維持させて写真立てとして使用することができ、更に来場者にとって有益な団扇にすることができる。
【0027】
請求項の発明によれば、券に通信手段を介してホームページにアクセスするためのアドレス又はホームページ画面を開くためのパスワードを記載することによって、そのパスワードにより特定のホームページを開いて、バーゲン情報等の各種の情報を得ることができ、紙製団扇の配布側と受け取り側の両方にとって有利なものにすることができる。
【0028】
請求項の発明によれば、ホームページがアンケートに答える内容のものである場合には、券をアンケート用紙とした場合に必要となるアンケート用紙の回収作業が不要になるだけでなく、そのアンケート用紙を私製のハガキとして投函する場合の投函の手間や投函して届くまでの時間のロスを無くすことができ、紙製団扇の配布側と受け取り側の両方における手間を軽減することができる。又、ホームページに入力されたデータを所定のパターンにて編集する構成とすることによって、手渡しや投函されて届いたアンケート用紙に記入された情報をパソコン等に手入力することを不要にすることができ、特に回収枚数の多い場合において手入力の面において有利にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙製団扇を示し、(a)はそれの斜視図、(b)はそれの縦断面図である。
【図2】紙製団扇の両本体部分を完全に開いた状態を示し、(a)はそれの表面側(外部に露出する側)を示し、(b)はそれの裏面側(貼り付け側)を示している。
【図3】紙製団扇の製造工程を示す説明図であり、(a)は紙が搬送される工程、(b)は紙にフィルムを貼り付ける工程、(c)は紙を折り曲げる工程、(d)は所定の形状に切断する切断工程、(e)片方の本体部分にのみミシン目を形成する切り取り部形成工程、(f)は完成した状態を示している。
【図4】別の紙製団扇を示す正面図である。
【図5】別の紙製団扇を示す正面図である。
【図6】別の紙製団扇を示し、(a)はそれを開いた状態を示し、(b)は写真立てとして使用している状態を示している。
【図7】アンケートカードの情報を集約して所定パターンで印刷するための構成を示すブロック図である。
【図8】(a),(b)のそれぞれは別の紙製団扇の正面図である。
【符号の説明】
1 紙製団扇 2 スタンプ欄
3 記入欄 4 イベント会場名
5 地図 6 第1本体部分
6A 接触面 6K 切欠部
7 折り曲げ部 8 第2本体部分
8A 接触面 8H 折り曲げ部
8T 止め部 9 貫通孔
10 フィルム 11 疑似接着剤
12 折り曲げ部 13 紙
14 切断箇所 15 切断刃
16 切断装置 17 入場券
18,19 脚部
20A,20B,20C ミシン目
21A,21B 折り曲げ部
22 読取装置 23 記憶手段
24 印刷手段
K 開口部 M,m ミシン目
P アンケートカード
S スタンプカード

Claims (6)

  1. 1枚の紙製の本体と、それの表面又は裏面のいずれか一面に永久接着されたフィルムと、そのフィルムの表面に形成された剥離可能で再接着不可能な疑似接着層とを備え、前記本体のほぼ中央に位置する折り曲げ部で2つに折り畳んで疑似接着し、前記本体の一箇所又は複数箇所に割引券、優待券、会員証、入場券、スタンプカード、アンケートカード等の来場者にとって有効な券を切り離し可能とするための切り取り部を備えさせ、前記折り曲げ部を挟んだ第1本体部分と第2本体部分とを該折り曲げ部で折り曲げて重ね合わせたときに同一となる特定箇所であり、且つ前記折り曲げ部の反対側に、指を係止させるための貫通孔を形成してなり、接着状態にある前記両本体部の接着面を互いに離間するように剥がした後、前記券を切り取り部に沿って切り離し可能としたことを特徴とする紙製団扇。
  2. 前記2つに折り畳んだ一方の第1本体部分の外周部分の特定箇所にこれに対応する他方の第2本体部分の外周部分の特定箇所の表面を露呈させるための切欠部を備えてなる請求項1記載の紙製団扇
  3. 前記貫通孔を前記本体に形成された環状の切り取り部を切り離すことにより該切り取り部の内側部分を取り去ることで形成し、前記内側部分の表面又は裏面又は両面に入場券を示す言葉を印刷してなる請求項1記載の紙製団扇。
  4. 前記折り曲げ部を挟んで一方側に位置する第1本体部分に前記券を備えさせ、かつ、他方側に位置する第2本体部分にそれら両本体部分を折り畳んだ状態で起立姿勢を維持させるための脚部を切り取り部を介して備えさせてなる請求項1記載の紙製団扇。
  5. 前記券に通信手段を介してホームページにアクセスするためのアドレス又は特定のホームページ画面を開くためのパスワードが記載されてなる請求項1記載の紙製団扇。
  6. 前記ホームページがアンケートに答える内容のものでなる請求項記載の紙製団扇。
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