JP4088192B2 - 液圧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エネルギ回生が可能な液圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
駆動系に油圧装置を用いた車両が従来から知られている。これは一般に、油圧ポンプにより発生された油動力によって油圧モータを駆動させるというものである。
【0003】
また、自動車が載置される昇降テーブルを昇降させて所望の箇所に自動車を駐車させるエレベータ方式の立体駐車装置があるが、この方式の立体駐車装置においては、昇降テーブルを昇降させるために油圧シリンダが用いられている。エレベータ方式立体駐車装置においては、昇降テーブルが地上階に到着した際、或いは、地上階から上昇する際に、自動車の向きを変えることができるよう、昇降テーブルがターン機構を有して旋回可能となっているものもある。このターン機構は、通常、油圧モータないしは油圧シリンダによって駆動される。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−26774号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来の車両の駆動系や立体駐車装置における油圧シリンダや油圧モータは作動油によって駆動されるが、作動油は油圧シリンダや油圧モータに供給された後、リターンラインを経てそのまま作動油タンクに戻されるのが一般的である。また、油圧シリンダや油圧モータの駆動部を制動する必要がある場合には、リターンラインの途中にリリーフ弁を設け、このリリーフ弁で油圧エネルギを熱エネルギとして消費して制動することとしている。このように、従来構成においては、油圧シリンダや油圧モータで発生したエネルギを回収するというメカニズムは有しておらず、エネルギの有効利用という観点に欠けていた。
【0006】
かかる問題点は他の装置における油圧装置ないしは液圧装置においても同様に存するものである。
【0007】
そこで、本発明の目的は、油圧シリンダや油圧モータ等の液圧アクチュエータで発生したエネルギを回生利用することが可能である液圧装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による液圧装置は、所要量の慣性を具備した慣性体を動作させる第1の液圧アクチュエータと、第1の液圧アクチュエータの吐出側に接続された第1の流路と、第1の流路に接続され、該第1の流路を流れる動作液体により駆動される第2の液圧アクチュエータと、第2の液圧アクチュエータにより発生されたエネルギが蓄積されるエネルギ蓄積装置と、第1の液圧アクチュエータと第2の液圧アクチュエータとの間における第1の流路に介設された、第2の液圧アクチュエータから第1の液圧アクチュエータへの流れを阻止する第1の弁と、第1の弁と第1の液圧アクチュエータとの間における第1の流路から分岐する第1のアンロード流路と、第1のアンロード流路に介設され、該第1のアンロード流路を開閉する第1の制御弁と、第2の液圧アクチュエータの吐出側に接続された第2の流路と、第2の流路に接続され、該第2の流路を流れる動作液体により機能される負荷と、第2の流路に介設され、該第2の流路を開閉する第2の制御弁とを備え、第1の制御弁及び第2の制御弁により第1のアンロード流路及び第2の流路を開閉制御することにより、エネルギ蓄積装置に蓄積されたエネルギを第2の液圧アクチュエータから動作液体を介して負荷に伝えるようになっていることを特徴としている。
【0009】
この構成では、従来では無駄に消費していたエネルギをエネルギ蓄積装置に蓄えることができ、そのエネルギを用いて必要に応じて負荷を機能させることが可能となる。
【0010】
また、負荷を第1の液圧アクチュエータとした場合、エネルギ蓄積装置に蓄積されたエネルギで第1の液圧アクチュエータを駆動させることも可能である。
【0011】
また、本発明による液圧装置は、第2の流路に接続されたアキュムレータと、第2の液圧アクチュエータとアキュムレータとの間における第2の流路に介設された、アキュムレータから第2の液圧アクチュエータへの流れを阻止するための第2の弁と、第2の弁と前記第2の液圧アクチュエータとの間における第2の流路から分岐する第2のアンロード流路と、第2のアンロード流路に介設され、該第2のアンロード流路を開閉する第3の制御弁とを更に備え、第2の制御弁をアキュムレータと負荷との間における第2の流路に介設することが好ましい。
【0012】
この場合、第2の制御弁と第3の制御弁とを開閉制御することで、効率的に動作液体を負荷に供給することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の第1の実施形態を示すものであり、本発明を車両の駆動系に適用してなる油圧装置を示す油圧回路図である。図1において、符号41は駆動源であり、車両においては熱機関が好ましいが、電動機等の他の形式の駆動源を用いてもよい。駆動源41の軸201には慣性体、具体的にはフライホイール45が取り付けられている。フライホイール45は、はずみ車とも称されるものであり、駆動源41により回転駆動された場合、慣性により回転エネルギが蓄積されていく。このフライホイール45の中心には軸202が接続されており、この軸202を通して駆動源41からの駆動力が油圧ポンプ11に伝えられ、油圧ポンプ11が駆動される。駆動源41が大きな慣性モーメントを有する場合、すなわち駆動源41に慣性が内在されている場合には、フライホイール45は省略することができる。図1は、油圧装置のシステム全体を示しており、複数の異なる機能、動作を担当する部分が有機的に結合されている。なお、本実施形態において、油圧ポンプ11は、モータの機能も兼ねる油圧ポンプモータが使用されている。
【0015】
油圧ポンプ11の流入ポート11aには、作動油タンク21が、流路101,102,103,104を介して接続されている。流路101と流路102との間には、作動油中の異物を除去するためのフィルタ22が介設されている。流路102と流路103との間には、入力側が作動油タンク21に向けられ且つ出力側が油圧ポンプ11に流路103に向けられた状態で(すなわち、流路103から流路102への作動油の流れを阻止することができるよう)逆止弁23が介設されている。
【0016】
油圧ポンプ11の吐出ポート11bには流路105が接続されており、流路105からは流路106が分岐している。この流路106には、制御弁1を介して、作動油タンク21へ延びる流路107が接続されている。
【0017】
また、流路105には流路108が接続され、流路108は逆止弁24を介して流路109に接続されている。逆止弁24は、流路109から流路108への作動油の流れを阻止するためのものである。流路109には、流路110を介して、アキュムレータ31が接続されている。
【0018】
流路109と流路110との間からは流路111が分岐している。この流路111には、流路112を介して圧力センサ33が接続されている。この圧力センサ33は、流路109,110内における圧力、或いはまた、アキュムレータ31に蓄積された圧力を検出することができる。また、流路111には、間にリリーフ弁32が介設された流路113,114が接続されており、流路114は作動油タンク21に連通している。リリーフ弁32は、逆止弁24の出力側の圧力が所定値以上となった場合に開放し、当該圧力を所定値以下に保つためのものである
【0019】
流路109と流路110との間からは流路115が分岐し、この流路115は流路116に接続されている。流路116には、制御弁2を介して、流路119が接続されている。流路119からは流路123が延び、この流路123は油圧モータ12の流入ポート12aに接続されている。油圧モータ12(第2の液圧アクチュエータ)は、油圧ポンプ11から吐出された作動油を受けて駆動される負荷として機能するものである。なお、本実施形態において、油圧モータ12は、ポンプの機能も兼ねる油圧ポンプモータが使用されている。また、油圧モータ12の回転軸にはフライホイール(エネルギ蓄積装置)42が取り付けられている。
【0020】
流路119と流路123との間には、流路122が接続されている。この流路122は、流路121,120を介して、作動油タンク21と連通している。流路121と流路120との間にはフィルタ25が介設されている。また、流路121と流路122との間には、流路122から流路121への流れを阻止する逆止弁26が介設されている。
【0021】
油圧モータ12の流出ポート12bには流路124が接続されている。流路124からは流路125が分岐している。この流路(第2のアンロード流路)125には、制御弁(第3の制御弁)4を介して、作動油タンク21へ延びる流路(第2のアンロード流路)126が接続されている。
【0022】
流路124からは流路127が延び、流路127には逆止弁(第2の弁)27を介して流路128が接続されている。逆止弁27は、流路128から流路127への作動油の流れを阻止する。流路128からは流路129が延び、流路129には流路130を介してアキュムレータ34が接続されている。アキュムレータ34はエネルギ蓄積装置として機能する。
【0023】
流路129と流路130との間からは流路131が分岐している。この流路131には、流路132を介して圧力センサ36が接続されている。この圧力センサ36は、流路128,129,130,131内における圧力、或いはまた、アキュムレータ34に蓄積された圧力を検出することができる。また、流路131には、間にリリーフ弁35が介設された流路133,134が接続されており、流路134は作動油タンク21に連通している。リリーフ弁35は、逆止弁27の出力側の圧力が所定値以上となった場合に開放し、当該圧力を所定値以下に保つためのものである。
【0024】
流路129からは流路135が分岐し、この流路135には、制御弁(第2の制御弁)5を介して流路136が接続されている。流路136からは流路138、そして流路142が制御弁7まで延びている。
【0025】
制御弁7は、方向切換弁とも称されものであり、図示実施形態では、ソレノイド式の4ポート3ポジションのスプール型が用いられている。流路142はこの制御弁7のPポートに接続され、Tポートは流路155,156,157を介して作動油タンク21に連通している。なお、流路156と流路157との間には、制御弁(第1の制御弁)8が介設されている。
【0026】
制御弁7が中立ポジション7bにあるとき、PポートとTポートとは互いに連通され、Aポート及びBポートは閉じられる。また、制御弁7がポジション7aにあるとき、PポートはAポートと連通し、TポートはBポートと連通する。更に、制御弁7がポジション7cにあるとき、PポートはBポートと連通し、TポートはAポートと連通する。
【0027】
制御弁7のAポートには、流路143及び流路144を介して、2方向型のポンプモータ(第1の液圧アクチュエータ)13の一方のポート13aが接続され、制御弁7のBポートには、流路148及び流路147を介して、ポンプモータ13の他方のポート13bが接続されている。また、流路143には流路145が接続され、この流路145は別の2方向型のポンプモータ(第1の液圧アクチュエータ)14の一方のポート14aが接続されている。流路148にも流路146が接続され、この流路146はポンプモータ14の他方のポート14bが接続されている。ポンプモータ13,14の回転軸には、それぞれ、車両の駆動輪43,44が接続されている。
【0028】
制御弁5と制御弁7との間における流路136と流路138との間には、流路115と流路116との間から分岐して延びる流路117、流路118、制御弁3及び流路137を介して、作動油が供給され得るようになっている。流路117には流路159が接続され、この流路159は、逆止弁(第1の弁)30及び流路158を介して、前述の流路156に接続されている。なお、逆止弁30は、流路159から流路158への作動油の流れを阻止するためのものである。
【0029】
また、制御弁5と制御弁7との間における流路138と流路142との間には、流路141が接続されている。この流路141は、流路140,139を介して、作動油タンク21と連通している。流路140と流路139との間にはフィルタ28が介設されている。流路140と流路141との間には、流路141から流路140への流れを阻止する逆止弁29が介設されている。
【0030】
更に、油圧モータ12と制御弁5との間における流路128と流路129との間からは流路160が分岐して延びている。流路160は、油圧ポンプ12の流入側の流路103,104に連通する流路161に、制御弁6を介して接続されている。流路161と流路159とは、制御弁9が間に設けられた流路161,162により互いに連通されている。
【0031】
なお、制御弁1〜6及び制御弁8,9はいわゆるソレノイド式の制御弁であり、制御弁7と共に、図2に示すように、マイクロコンピュータ等から構成される制御装置300によって開閉制御される。制御装置300には、圧力センサ33,36からの信号が入力される。また、制御装置300には、フライホイール42の回転数を検出する回転計46からの信号、駆動輪43,44の回転数をそれぞれ検出する回転計47,48からの信号、及び、フライホイール45の回転数を検出する回転計49からの信号が入力される。制御装置300は、これらの信号に基づいて、制御弁1〜9の開閉制御を行うよう構成されている。
【0032】
次に、以上のような構成の油圧装置の作用について説明する。
【0033】
まず、車両が前進している際にエネルギ回生を行いつつ制動をかける場合について説明する。車両が制動をかけずに前進している場合、車両自体が慣性体となり運動エネルギを蓄積していく。そして、ポンプモータ13,14のポート13b,14bから作動油が吐出され、その作動油はポジション7aとなっている制御弁7を通って流路155を流通する。この作動油は開状態の制御弁8を通って作動油タンク21に戻される。
【0034】
そして、制動をかける場合には、制御装置300が制御弁8を閉じる。これにより、作動油はアンロード流路(第1のアンロード流路)156,157へは流れずに、油圧モータ12に送られ、これを駆動する。その結果、フライホイール42が加速されて、そこにエネルギが蓄積されることになる。同時に、流路155,158,159,117,116,119,123(第1の流路)を流れる作動油の流れが制限されて、車輪43,44に制動力が加えられることとなる。
【0035】
フライホイール42に蓄積された圧力、別言するならばフライホイール42に蓄積されたエネルギは、流路155,158,159,117,116,119,123を流れる作動油の持つエネルギに他ならない。このエネルギは、車両が前進している際の慣性による運動エネルギを含んだものであり、従来であれば熱として消費されていたが、本実施形態ではフライホイール42に蓄えられ、有効利用が可能となっている。本実施形態では、油圧モータ12からポンプモータ13,14までの流路124,127,128129,135,136,138,142,143,145(第2の流路)に係る油圧回路は、図3に相当するものとなっており、後述するように、フライホイール42が持つエネルギを利用してい効率的にポンプモータ13,14が駆動されるようになっている。また、油圧モータ12から流出した作動油は、流路160,161,104を通って油圧ポンプ11に供給可能であり、従って油圧ポンプ11の駆動にも、フライホイール42のエネルギが利用可能となっている。
【0036】
更に、フライホイール42の動作状態又はフライホイールに蓄積されたエネルギの状態は回転計46によって検知されるが、制御装置300はこの回転計46からの信号に基づき、制御弁8の開閉を反復的に行うと共に、その開閉の周期(Duty)を変化させることで、作動油の流速を制御し車両を所望速度に制動することが可能となる。このように、この構成では、リリーフ弁等で熱エネルギとして消費させることなく減速できるから、作動油の温度上昇や劣化を防止することができる。
【0037】
本実施形態の油圧装置は、その他の部位でも種々の機能、作用効果を果たすものとなっている。そこで、次に、油圧ポンプ11を駆動して、それにより発生されるエネルギを、アキュムレータ31、及び、フライホイール42に蓄積する場合についても説明する。なお、図1の構成の一部を抽出した図3も参照する。
【0038】
図1及び図3に示される状態において、駆動源41を始動し、油圧ポンプ11を設定回転数で運転している場合には、作動油は作動油タンク21から流路101、フィルタ22、流路102、逆止弁23、流路104を経て、油圧ポンプ11に吸入される。油圧ポンプ11に吸入された作動油は、油圧ポンプ11から吐出され、吐出側の流路105から、流路106、通過側1aとなっている制御弁1、流路107を通って、作動油タンク21に流れる。制御弁1のポジションが通過側1aにある場合には、流路106、制御弁1及び流路107はアンロード流路を形成する。
【0039】
この状態で、制御弁1のポジションを通過側1aから阻止側1bに切り換えると、駆動源41により駆動される油圧ポンプ11によって、作動油が、流路105,108を通り、更に逆止弁24を通過し、アキュムレータ31及び油圧モータ12の側へと供給される。また、制御弁1のポジションを通過側1aから阻止側1bに切り換えた時には、駆動源41により設定回転数で運転される油圧ポンプ11が連続的に発生できる吐出圧力、すなわち油圧ポンプ11の通常運転時に吐出する圧よりも高い圧力が発生する。この高圧の作動油は、制御弁2,3,9のボジションが阻止側2b,3b,9bにある時、アキュムレータ31に供給され、エネルギが蓄積される。
【0040】
この高圧が発生する理由について更に詳細に説明する。熱機関又は電動機等からなる駆動源41は、発生可能なトルクがQmであるとき、駆動源41により駆動される油圧ポンプ11のトルクをQpとすると、損失を無視した場合には、Qm=Qpの関係が成立することは明らかである。ここで、駆動源41の持つ慣性モーメント(図示実施形態では、駆動源41自身が持つ慣性モーメントは小さいものとしているので、フライホイール45が持つ慣性モーメントに実質的に相当)をI、角速度をωとすると、駆動源41が加速又は減速する際に要する慣性トルクはI・dω/dtで表せる。なお、I・dω/dtは加速時には+、減速時には−の値を持つことになる。
【0041】
本実施形態では、制御弁1のポジションが通過側1aの状態にある場合には、駆動源41は設定回転数を維持するように制御される。制御弁1のポジションが阻止側1bに切り換えられた時、油圧ポンプ11は負荷を受けて、駆動源41が減速するこことなるが、前述したように駆動源41の慣性トルク(フライホイール45の慣性トルク)I・dω/dtがQmに加算されることとなり、Qp=Qm−I・dω/dtの関係が成立する。よって、駆動源41の減速による慣性のトルクが付加されることにより、通常運転時の油圧ポンプ11の入力トルクQmよりも大きいトルクが油圧ポンプ11に入力される。その一方で、油圧ポンプ11の吐出圧は、負荷圧力に応じて上昇する。その結果、圧力上昇した作動油が下流側の負荷に供給されるのである。
【0042】
これまでの説明は、制御弁1のポジションを通過側1aから阻止側1bに切り換える動作を1回だけ行った場合についてのみであったが、阻止側1bから通過側1aに切り換え、再び阻止側1bに切り換える動作(切換動作)を反復することにより、上記のように高い圧力の作動油を負荷に連続的に供給することができる。
【0043】
このように、本実施形態では、より小さい駆動源で高い油圧を供給できるので、負荷が必要とする最大負荷トルクに合わせた出力トルクを持つ駆動源を設けることなく、駆動させることが可能であり、経済的にも大きなメリットがある。発生できる最大圧力は、駆動源41の慣性モーメントIと角加速度dω/dtの大きさによって設定することができる。
【0044】
制御弁1の切換動作は、次のように行われる。図1において、フライホイール45には回転計49が設けられ、駆動源41の回転数は、この回転計49によって検出される。したがって、仮に油圧ポンプ11の負荷トルクが駆動源41の出力トルクを越え、その結果、駆動源41の回転数が低下して下限設定値にまで減少した場合には、回転計49からの検出信号によって認識することができる。制御装置300は、回転計49からの信号を受けるので、その信号から駆動源41の回転数が下限設定値以下になったら、制御弁1に制御信号を発して、そのポジションを阻止側1bから通過側1aに切り換えて、アンロード状態、すなわち油圧ポンプ11の負荷を除去した状態とする。その結果、駆動源41にかかる負荷トルクが減少して、その回転数が次第に増加し、上限設定値以上になる。このとき再び、制御装置300は、制御弁1のポジションを阻止側1bに切り換える制御を行う。この切換動作を行う時期は、上限設定値に達した瞬間に限られず、その直後でも、或いは、上限設定値に達することを予測して達する直前でもよい。このようにして、制御弁1は切換動作を繰り返し実行して自励動作を持続させる。油圧ポンプ11の回転数変化、すなわち作動油吐出量の変化の速さは油圧ポンプ11の軸の周りの慣性モーメントに依存する。
【0045】
また、圧力センサ33は、逆止弁24の出力側の圧力状態を測定する。したがって、制御装置300は、圧カセンサ33からの信号により、その測定値が所定の設定値に到達したことを認識した場合、制御弁1のポジションを阻止側1bから通過側1aに切り換えて、油圧ポンプ11から吐出された作動油を作動油タンク21へ戻す。この動作により駆動源41に作用する負荷がアンロード状態となり、駆動源41の回転数が増加する。このように切換えのタイミングを決定するために使用する検知手段としては、圧カセンサ33や回転計49の他、負荷の状態を監視するセンサ、予め切り換えるタイミングが分かっている場合等は状態を監視することなく外部からのクロックタイミングに応じて行うことも可能である。
【0046】
制御弁2のポジションが通過側2aに切り換えられた際、駆動源41によって駆動される油圧ポンプ11か吐出される作動油と、エネルギ蓄積装置としてのアキュムレータ31からの作動油が、負荷としての油圧モータ12に流入し、吐出側の流路124から、流路125、ポジションが通過側4aとなっている制御弁4、及び流路126を経て、作動油タンク21に戻される。この動作により油圧モータ12は駆動され、フライホイール42は回転を開始し、加速される。これにより、フライホイール42にエネルギが蓄積されていく。
【0047】
制御弁2と油圧モータ12との間には、作動油タンク21へ入力側を向けて接続した逆止弁26が設けられた流路120,121,122が設けられている。その理由について図3を参照して説明する。油圧モータ12の回転数が増加し、油圧モータ12の必要油量が油圧ポンプ11の吐出油量より多くなった場合には、油圧モータ12を加速することができなくなる。
【0048】
このとき、制御弁2のポジションを通過側2aから阻止側2bに切り換える。この動作により、アキュムレータ31には作動油が蓄積されると共に、油圧モータ12は、逆止弁26により作動油の供給が妨げられないので、フリーホイリング状態となる。アキュムレータ31に所定量の作動油が蓄積されたら、制御弁2のポジションを再び通過側2aに切り換えると、アキュムレータ31に蓄積された作動油が油圧モータ12に流入し、油圧モータ12は加速されることになる。このように、制御弁2の切換動作を反復することで油圧モータ12の必要油量が油圧ポンプ11の吐出油量より多いときでも間欠的に加速をすることができる。よって、加速のための平均圧力は低いが、大流量を負荷としての油圧モータ12に供給することが可能になる。
【0049】
なお、図4は、図3の油圧回路をほぼ等価な電気回路で示したものである。図4中、Eは電源、RLは負荷、C1,C2はコンデンサ、Q1,Q2はトランジスタ等のスイッチング素子、D1,D2は整流器、L1はインダクタである。電源Eは油圧ポンプ11に相当し、負荷RLは油圧モータ12に相当する。コンデンサC1は油圧ポンプ11の持つ慣性(フライホイール45)、コンデンサC2は油圧モータ12の持つ慣性(フライホイール42)である。スイッチング素子Q1,Q2はそれぞれ制御弁2,1、整流器D1,D2はそれぞれ逆止弁26,24に相当する。更に、インダクタL1はアキュムレータ31に相当する。図4に示す電気回路は、スイッチングパワーコントロール回路或いはパワーレギュレータ回路として知られているものであり、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周波数を調整することで、負荷RLの電圧を調整することが可能となっている。
【0050】
この図4の電気回路にほぼ等価である図3の油圧回路も同等の作用を呈するものであり、制御弁1,2のポジション切換制御を行うことで、負荷RLに相当する油圧モータ12の回転軸の回転数が一定範囲内に維持されるよう調整できることは、理解されよう。
【0051】
図5は、図3の油圧回路に従って構成した実験装置を用いての実験結果の一例を示すものである。図5において、点Pを通る実線の曲線は、油圧ポンプ11の吐出量21.75リットル/分、吐出圧力4.5MPaとした場合と同じ入力一定として吐出量を変化させた場合の実験結果を示しており、理論値を示す二点鎖線の曲線と比較して理想点な可変吐出量ポンプの特性を示すことが分かる。すなわち、この図から、高圧小流量から低圧大流量の作動油を負荷に効率的に供給できることが分かる。
【0052】
次に、上記構成の油圧装置を用いて車両を発進させ加速させる場合について説明する。なお、発進は加速する初速度が零の場合に過ぎず、以下では発進についても単に加速として説明する。車両を加速する場合には、駆動源41のみを利用する場合、予め設定された回転数で動作しているフライホイール42のみを利用する場合、及び、駆動源41とフライホイール42との両方を利用する場合の3つの方法がある。
【0053】
駆動源41のみで車両の加速を行う場合、制御弁2,5,6,9を閉ポジションないしは阻止側2b,5b,6b,9bにし、制御弁8を開ポジションないしは通過側8aとした状態とする。また、制御弁7のポジションを中立ポジション7bからポジション7aに切り換える。
【0054】
この後、駆動源41により駆動された油圧ポンプ11から吐出された作動油をポンプモータ13,14に供給して、ポンプモータ13,14の回転軸、ひいては駆動輪43,44の回転を加速する。この際も3つの方法がある。第1は、制御弁3のポジションを通過側3aに固定し、制御弁1のポジションを通過側1aと阻止側1bとの間で状況に応じて繰り返し切換動作を行うものである。第2は、制御弁1のポジションを阻止側1bに固定し、制御弁3のポジションを通過側3aと阻止側3bとの間で状況に応じて繰り返し切換動作を行うものである。第3は、制御弁1,3の双方のポジションを必要に応じて切換動作するものである。ただし、制御弁5は状況に応じてポジションの切換を行ってもよい。また、図には示していない制御弁を流路138中に配置し、上記内容と同様な操作を行っても加速動作は可能である。
【0055】
ここで、制御弁3が制御弁2に対応し、逆止弁29が逆止弁26に対応し、制御弁8が制御弁4に対応し、ポンプモータ13,14が油圧モータ12に対応していることに留意されたい。そして、駆動輪43,44が車両の慣性により駆動され得る慣性体としても機能している。したがって、制御弁1,3,8の切換動作については、前述した制御弁1,2,4の切換動作と同等であるので、重複した説明は省略する。
【0056】
フライホイール42のみで加速する場合は、フライホイール42が予め設定された範囲内の回転数で動作している必要がある。予め設定された範囲内で動作しているフライホイール42が駆動側となり、これによって被駆動側である車両の駆動輪43,44の加速を行う場合の制御動作は、少なくとも制御弁3,6,9のポジションを阻止側3b,6b,9bにした状態で行う。そして、制御弁4,5,8のポジションを切り換えてポンプモータ13,14に作動油を供給する。この場合も3つの方法があり、その第1は、制御弁8のポジションを通過側8aとした状態で、制御弁5を通過側5aのポジションに固定し、制御弁4のポジションを通過側4aと阻止側4bとの間で状況に応じて繰り返し切換動作を行うものである。第2は、制御弁4を阻止側4bのポジションに固定し、制御弁5のポジションを繰り返し切換動作を行う場合である。第3は、制御弁4,5の双方のポジションを繰り返し切換動作を行うものである。
【0057】
ここで、油圧モータ12、制御弁4、逆止弁27、アキュムレータ34、制御弁5、逆止弁29、ポンプモータ13,14及び制御弁8が、それぞれ、油圧モータ11、制御弁1、逆止弁24、アキュムレータ31、制御弁2、逆止弁26、油圧モータ12及び制御弁4に対応していることに留意されたい。
【0058】
また、駆動源41、フライホイール42の双方で車両を加速する場合でも、上記のように制御弁を状況に応じて繰り返し切換動作を行うことで可能となる。
【0059】
ここで、制御弁の状況に応じた切換動作について説明する。車両の速度に応じて作動油の量は変化するが、その量は被駆動側のポンプモータ13,14の回転数等の状態を検知することにより判断でき、供給できる油量も同様に駆動側ポンプモータ13又は14の回転数等を検知することで判断できる。回転状態を検知する手段は、フライホイール42に設けられた回転計46、ポンプモータ13,14に設けられた回転計47,48、フライホイール45に設けられた回転計49である。また、作動油の状態を検知する手段は、圧力センサ33,36である。制御装置300は、これらのセンサからの信号に応じて、制御弁の切換動作を行わせる。なお、流量の測定は流量センサ等でも可能である。
【0060】
例えば、センサ36が予め設定された上限圧力に達したことを制御装置300が認識したら、制御装置300は、制御弁4のポジションを通過側4aに切り換え、予め設定された下限圧力に達した場合には、再度制御弁4のポジションを阻止側4bに切り換え、この切換動作の反復により加速を行う。このように、上限、下限圧力設定値を変えることで、加速度を制御できる。なお、予め駆動側、被駆動側の状態が把握できている場合は、制御装置300から出力される制御信号やクロックにより制御弁を切り換えることも可能である。
【0061】
車両を加速させる作動油は、上述したように、油圧ポンプ11から制御弁3を通過したものと、油圧モータ12からのものがあるが、アキュムレータ34に蓄積された作動油を用いることもできる。すなわち、油圧モータ12に取り付けられたフライホイール42が回転している状態では、油圧モータ12を油圧ポンプとして動作させて、作動油タンク21から作動油をアュムレータ34に蓄積し、その作動油を用いてポンプモータ13,14の回転軸の回転を加速することもできる。なお、ポンプモータ13,14を通過した作動油は、制御弁8を通って作動油タンク21に戻される。
【0062】
なお、車両を後退させたい場合には、制御弁7のポジションをポジション7bに切り換えればよい。
【0063】
また、車両を惰行状態とする場合、少なくとも制御弁3,5,6のポジションは阻止側3b,5b,6bで、制御弁8のポジションを通過側8aに切り換えた状態であれば、流路138,142間に連通した流路139,140,141がポンプモータ13,14のフリーホイリング回路となり、作動油は制御弁7,8を経由して、作動油タンク21へ戻される。この状態で車両は惰行状態となる。なお、制御弁7を図1に記載されたタイプ以外のものを使用し、ポンプモータ13,14に対する流路部を閉回路として構成することで、惰行させることも可能である。
【0064】
更に、制御弁6は、フライホイール42が予め設定された回転数で動作している場合、開閉動作を行うことで油圧モータ12により油圧ポンプ11に作動油を供給し、駆動源41を起動させる等の動作を行わせることができる。
【0065】
図6は本発明の第2の実施形態を示し、エレベータ式の立体駐車装置における油圧装置の回路図を示している。図中、符号410は、立体駐車装置の昇降テーブル411を昇降させるための油圧シリンダ(第1の液圧アクチュエータ;負荷)を示している。油圧シリンダ410は複動型であり、シリンダチューブ412の上端部と下端部とにそれぞれ作動油の流入出ポート414,416が設けられている。
【0066】
油圧シリンダ410に対しては、電動モータ418により駆動される油圧ポンプ420から圧送される作動油が給排される。より詳細には、油圧ポンプ420の吸入ポート422は流路424を介して作動油タンク426に接続され、また、油圧ポンプ420の吐出ポート428からは流路430が延びており、この流路430は流れ方向切換え制御弁432に接続されている。制御弁432は、好ましくは、4ポート3ポジション型のスプール式ソレノイド制御弁であり、流路430は制御弁432のPポートに接続される。この制御弁432のAポートと油圧シリンダ410のポート416との間は流路434により接続され、Bポートと油圧シリンダ410のポート414との間は流路436により接続されている。また、制御弁432のTポートからは流路438が延びている。
【0067】
制御弁432は、ソレノイド440a,440bへの通電を制御することで、そのポジションを切り換えることができる。中立ポジション432bでは、全てのポートが閉じられ、第1ポジション432aでは、PポートとAポートとが連通し且つTポートとBポートとが連通する。また、第2ポジション432cでは、PポートとBポートとが連通し且つTポートとAポートとが連通する。従って、制御弁432のポジションを切り換えることで、油圧ポンプ420からの作動油を油圧シリンダ410のポート414,416のいずれか一方に選択的に供給することができ、他方のポートからは作動油が排出される。なお、制御弁432のソレノイド440a,440bへの通電制御は図示しない制御装置(制御手段)によって行われ、非通電状態では制御弁432は中立ポジション432bに維持される。
【0068】
制御弁432のTポートからの流路(第1の流路)438には、作動油の制御弁432側への逆流を阻止する逆止弁(第1の弁)444が介設されている。また、逆止弁444の下流側で、アキュムレータ446が流路438に接続されている。更に、その下流側にて、流路438には制御弁448が介設されている。制御弁448はソレノイド式の開閉弁であり、ソレノイド450への通電を制御装置により制御することで、開ポジション(通過側)と閉ポジション(阻止側)とを切り換えることが可能となっている。
【0069】
また、流路438には、制御弁432と逆止弁444との間で、アンロード流路(第1のアンロード流路)451が接続されており、このアンロード流路451は作動油タンク426に接続されている。アンロード流路451には制御弁(第1の制御弁)453が介設されている。この制御弁453も制御弁448と同様にソレノイド式の開閉弁であり、そのソレノイド455への通電制御は制御装置によって行われる。
【0070】
制御弁448の下流側の流路452は流路(第1の流路)438に通じている。この流路452には、油圧ポンプモータ(第2の液圧アクチュエータ)454が介設されている。油圧ポンプモータ454の回転軸にはフライホイール(エネルギ蓄積装置)456が接続されている。なお、符号457は逆止弁であり、油圧ポンプモータ454が動作中に制御弁448が閉じられた際、油圧ポンプモータ454への作動油の供給が停止され、油圧ポンプモータ454が急激に停止することを防止するためのものである。
【0071】
油圧ポンプモータ454の流出ポート458には流路(第2の流路)460が接続され、この流路460の他端は流路430に接続されている。流路460中には、上流側から順に、制御弁(第3の制御弁:ソレノイド式開閉弁)462を有するアンロード流路(第2のアンロード流路)464、逆止弁(第2の弁)466、アキュムレータ468及び制御弁(第2の制御弁:ソレノイド式開閉弁)470が配設されている。この油圧ポンプモータ454から流路460,430を経て油圧シリンダ410までの構成は、図3に示す構成と実質的に同等であることは理解されよう。
【0072】
また、アキュムレー468と制御弁470との間の流路460からは流路472が分岐し、これは流路452に接続されている。この流路472には制御弁(ソレノイド式開閉弁)474が介設さている。これは、アキュムレータ468のエネルギを油圧ポンプモータ454に戻すためのものである。
【0073】
更に、図6に示す油圧装置に係る立体駐車装置は、昇降テーブル411が所定の階(通常は地上階)となった際に、外部からの車両の乗り入れ又はその逆を容易にするために昇降テーブル411は旋回可能となっている。図6において、符号510は、昇降テーブル411を旋回させるためのターン機構における正逆両方向型の油圧ポンプモータ(第1の液圧アクチュエータ;負荷)を示している。
【0074】
油圧ポンプモータ510に係る油圧回路は、油圧シリンダ410に係るものと同様であり、対応する構成要素には、下2桁を共通とした500番台の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0075】
更に、この第2の実施形態においては、油圧ポンプ420からの流路430,460と、逆止弁444からアキュムレータ446までの間の流路438との間に、流路476が接続されている。この流路476には、流路460(油圧ポンプ420)の側から順に逆止弁478及び制御弁(ソレノイド式開閉弁)480が介設されている。また、油圧ポンプ420からの流路430,460と、逆止弁544からアキュムレータ546までの間の流路538との間に、流路576が接続されている。この流路576には、流路460(油圧ポンプ420)の側から順に逆止弁578及び制御弁(ソレノイド式開閉弁)580が介設されている。更に、流路430には、油圧ポンプ420から、流路460との接続点481までの間に、順に、制御弁(ソレノイド式開閉弁)482を有するアンロード流路484、及び逆止弁486が配設されている。
【0076】
なお、図6において、符号488は、昇降テーブル411の上昇・下降の速度と位置を検知するためのセンサであり、符号490は、流路438を通る作動油の流量(流速)を検知する流量センサであり、符号492は、アキュムレータ446内の圧力を検知する圧力センサである。また、符号588は、昇降テーブル411の旋回速度と位置を検知するためのセンサであり、符号590は、流路538を通る作動油の流量(流速)を検知する流量センサであり、符号592は、アキュムレータ546内の圧力を検知する圧力センサである。これらのセンサ488,490,492,588,590,592からの信号は制御装置に入力され、制御装置はその信号から昇降テーブル411の状態を認識する。すなわち、これらのセンサはそれぞれ昇降テーブル411の状態を検知する手段であり、これらのセンサの全てを制御装置に接続してもよいが、そのうちの一つのみを接続してもよい。また、昇降テーブル411の状態を検知することができれば、他の型式のセンサと置換してもよい。なお、圧力センサ492,592及びアキュムレータ468の直前に配置された圧力センサ494は、それぞれ、アキュムレータ446,546,468の状態(エネルギ蓄積状態)を検知するためのものでもある。
【0077】
次に、以上のような構成の油圧装置について説明する。
【0078】
まず、初期状態においては、制御弁432,532は中立ポジション432b,532bにあり、制御弁448,480,548,580は閉ポジション、制御弁453482,553は開ポジションとなっている。この状態で電動モータ418に電力を供給して油圧ポンプ420を駆動させると、油圧ポンプ420からの作動油は流路430,484を通って作動油タンク426に戻される。
【0079】
そして、昇降テーブル411を上昇させる場合には、制御装置からの信号により制御弁432を第1ポジション432aに切り換えると共に、制御弁482を閉ポジションとする。その結果、油圧ポンプ420からの作動油は流路430,434を通って油圧シリンダ410の下側のポート416に流入し、作動油の持つエネルギは昇降テーブル411を上昇させるエネルギとして利用される。これと同時に、油圧シリンダ410の上側のポート414からは作動油が押し出され、流路436,438及びアンロード流路451を通って作動油タンク426に戻される。
【0080】
この際、センサ488又は流量センサ490或いは両センサ488,490からの信号により制御装置が昇降テーブル411の上昇速度が所定速度よりも速いと判断したならば、制御装置は制御弁453のソレノイド455への通電を制御して、制御弁453の開閉動作を反復させ、油圧シリンダ410に対して給排される作動油の流量を制御し上昇速度を抑制する
【0081】
昇降テーブル411が所望の位置にまで上昇したならば、制御装置はその状態をセンサ488からの信号により知り、制御弁432を中立ポジション432bに戻し、また、制御弁482も開ポジションに戻す。この状態では、昇降テーブル411は位置が初期状態よりも高くなっているので、位置エネルギが増した状態となる。
【0082】
次に、昇降テーブル411を下降させる場合には、制御弁432を第2ポジション432cに切り換えるとともに制御弁448,482を閉じる。これによって、油圧ポンプ420からの作動油は油圧シリンダ410の上側のポート414に供給され、昇降テーブル411は下降する。また、油圧シリンダ410の下側のポート416から作動油が排出され、流路43,438及びアンロード流路451を流れる。この流路43,438,451を流れる作動油に負荷を加えない場合には、昇降テーブル411は高速で下降することとなる。そこで、制御装置はセンサ488又は流量センサ490或いはその両方からの信号に応じて、昇降テーブル411を所定の下降速度とすべく、制御弁453を閉じる。これにより、作動油はアンロード流路451へは流れずに、アキュムレータ446に送られ、アキュムレータ446内の圧力が上昇すると共に、作動油の流れが制限されて昇降テーブル411の下降が制動される。
【0083】
アキュムレータ446に蓄積される圧力、別言するならばアキュムレータ446に蓄積されるエネルギは、流路43,438を流れる作動油の持つエネルギに他ならない。このエネルギは、昇降テーブル411が下降することにより、その位置エネルギに相当するエネルギと、昇降テーブル411の慣性によるエネルギとが加えられた大きなものとなっており、従来であれば熱として消費されていたが、本実施形態ではアキュムレータ446に蓄えられる。
【0084】
更に、アキュムレータ446に蓄積されたエネルギないしは圧力は圧力センサ492によって検知されるが、制御装置はこのセンサ492からの信号に基づき、制御弁453の開閉を反復的に行うと共に、その開閉の周期(Duty)を変化させることで、作動油の流速を制御し昇降テーブル411の下降を所望速度に制動することが可能となる。
【0085】
なお、昇降テーブル411の下降の状態は予め分かっているため、制御装置に内蔵されているクロックを利用し、昇降テーブル411が特定の位置から下降を開始したことをセンサ488により検知したならば、その状態に適したクロックタイミングに応じて制御弁453の開閉を制御してもよい。
【0086】
このように、本実施形態では、油圧シリンダ410が発生したエネルギで昇降テーブル411に位置エネルギを与え、そして昇降テーブル411の下降時には慣性による運動エネルギが発生するが、これらの位置エネルギや運動エネルギをアキュムレータ446に蓄積させると共に、その蓄積量を制御しつつ昇降テーブル411の下降速度も制御することが可能となる。
【0087】
アキュムレータ446に蓄積されたエネルギは、制御弁448を閉ポジションから開ポジションに切り換えることで、作動油の流れに随伴して下流側へと移行する。そして、アキュムレータ446からの作動油が油圧ポンプモータ454に流入すると、油圧ポンプモータ454が駆動してフライホイール456が回転する。これによって、フライホイール456にエネルギが蓄積されることになる。
【0088】
このようにしてフライホイール456にエネルギが蓄積され回転を続けた状態において、制御弁462,470を開閉制御して作動油を油圧シリンダ410に送ることで、昇降テーブル411の上昇のために利用することができ、また、昇降テーブル411の下降時には制動のためのエネルギとして利用することができる。また、その作動油を流路530から油圧ポンプモータ510に供給することで、ターン機構の駆動、すなわち昇降テーブル411の旋回を行わせることが可能となる。
【0089】
なお、制御弁448の開閉の切換えのタイミングについては種々考えられるが、圧力センサ492による検知値に応じて行うことが好ましい。すなわち、アキュムレータ446の圧力(アクチュエータが制動に要する圧力)は、上流から送られてくる作動油の流量に左右されるため、その制動圧力を適正な範囲に制御するために、制御装置は、圧力センサ492からの信号によりアキュムレータ446内の圧力が所望の制動圧力範囲の上限を越えたと判断したならば、制御弁448を開とし、その結果、圧力が下がり制動圧力範囲の下限を下回ったと判断したならば、制御弁448を閉じるよう制御するのである。
【0090】
制御弁480については、例えば油圧装置の始動時にアキュムレータ446に蓄圧されていない場合等に用いられる。すなわち、そのような状態では、油圧ポンプ420を始動させて作動油をアキュムレータ446に送っても、アキュムレータ446の圧力が足りないため前述したような制動操作を行うことはできないので、制御弁432を切り換える前に油圧ポンプ420の始動と同時に制御弁480を開け且つ制御弁482を閉じることで、アキュムレータ446の圧力を上げておくのである。これにより、例えば始動時に昇降テーブル411が最上位置にあり、制御弁432は第2ポジション432cに切り換えることによりアキュムレータ446蓄圧されるまでの一時的に起こりえる昇降テーブル111の急激な下降を防止することができる。
【0091】
また、昇降テーブル411が旋回している場合、その慣性による運動エネルギをアキュムレータ54に蓄積することができ、また、その際に昇降テーブル411の旋回の制動もできることは、油圧シリンダ410についての上記説明により理解されよう。勿論、アキュムレータ54に蓄積されたエネルギを更にフライホイール456に蓄積させることもできる。
【0092】
図7は上記第2の実施形態係る油圧装置の変形例である。図6のものとの大きな相違点は、アキュムレータ468がなく、フライホイール456のエネルギが流路460を通して、アキュムレータ446と制御弁448との間の流路438に送られる点である。また、アキュムレータ446に蓄積されたエネルギが、流路600を通して油圧シリンダ410に送られ、油圧シリンダ410の駆動のために用いられ得るようになっている点も、図6のものと異なっている。この場合、流路600中の制御弁(ソレノイド式開閉弁)602は制御弁448に相当し、油圧シリンダ410が制御弁448の下流側の油圧ポンプモータ454に相当する。更に、アキュムレータ546に蓄積されたエネルギが、流路610を通して油圧ポンプモータ510に送られ、油圧ポンプモータ510の駆動のために用いられ得るようにもなっている。この場合、流路610中の制御弁(ソレノイド式開閉弁)612は制御弁548に相当し、油圧ポンプモータ510が制御弁548の下流側の油圧ポンプモータ454に相当する。なお、符号604,614はそれぞれ流路430,530からの作動油の逆流を防止するための逆止弁である。また、図7の構成要素のうち図6のものと同一又は相当部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0093】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0094】
例えば、上記実施形態に係る装置では作動油を用いているが、水等の動作液体を用いた液圧装置にも本発明は適用可能である。また、上記実施形態は、車両の駆動系における油圧装置、エレベータ式立体駐車装置における昇降テーブルを昇降ないしは旋回させる油圧装置に関するものであるが、油圧シリンダや油圧モータ、揺動形アクチュエータ等の油圧アクチュエータ(液圧アクチュエータ)が用いられる油圧装置(液圧装置)全般に本発明は適用可能である。
【0095】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、液圧装置において従来無駄に消費していたエネルギを回生利用することが可能となり、省エネルギ効果に優れたものとなる。また、そのエネルギ回生に伴ってエネルギを発生される液圧アクチュエータの制御をも可能となる。また、制動のためにリリーフ弁等を用いていないので、エネルギを熱エネルギとして消散せず、同時に動作液体の温度上昇という問題も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る油圧装置を示す油圧回路図である。
【図2】図1に示されている制御弁を制御するための制御装置と、その関連要素とを示す概略説明図である。
【図3】図1の主要回路を抜き出して示す油圧回路図である。
【図4】図3の油圧回路図とほぼ等価な電気回路を示す電気回路図である。
【図5】図3に示す構成の油圧回路でのP−Q特性を示すグラフである。
【図6】発明の第2実施形態に係る油圧装置を示す油圧回路図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る油圧装置の変形例を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
11…油圧ポンプ(負荷)、12…油圧モータ(第2の液圧アクチュエータ)、13,14…油圧モータ(第1の液圧アクチュエータ;負荷)、8…制御弁(第1の制御弁)、30…逆止弁(第1の弁)、5,6…制御弁(第2の制御弁)、52…フライホイール(エネルギ蓄積装置)、34…アキュムレータ、410…油圧シリンダ(第1の液圧アクチュエータ;負荷)、411…昇降テーブル(慣性体)420…油圧ポンプ、426…作動油タンク、438…流路(第1の流路)、432…制御弁、444…逆止弁(第1の弁)、446…アキュムレータ、448…制御弁、451…アンロード流路(第1のアンロード流路)、452…流路(第1の流路)、453…制御弁(第1の制御弁)、454…油圧ポンプモータ(第2の液圧アクチュエータ)、456…フライホイール(エネルギ蓄積装置)、460…流路(第2の流路)、462…制御弁(第3の制御弁)、466…逆止弁(第2の弁)、468…アキュムレータ、470…制御弁(第2の制御弁)、510…油圧ポンプモータ(第1の液圧アクチュエータ;負荷)、538…流路(第1の流路)、544…逆止弁(第1の弁)、546…アキュムレータ、548…制御弁、551…アンロード流路(第1のアンロード流路)、553…制御弁(第1の制御弁)。

Claims (3)

  1. 所要量の慣性を具備した慣性体を動作させる第1の液圧アクチュエータと、
    前記第1の液圧アクチュエータの吐出側に接続された第1の流路と、
    前記第1の流路に接続され、該第1の流路を流れる動作液体により駆動される第2の液圧アクチュエータと、
    前記第2の液圧アクチュエータにより発生されたエネルギが蓄積されるエネルギ蓄積装置と、
    前記第1の液圧アクチュエータと前記第2の液圧アクチュエータとの間における前記第1の流路に介設された、前記第2の液圧アクチュエータから前記第1の液圧アクチュエータへの流れを阻止する第1の弁と、
    前記第1の弁と前記第1の液圧アクチュエータとの間における前記第1の流路から分岐する第1のアンロード流路と、
    前記第1のアンロード流路に介設され、該第1のアンロード流路を開閉する第1の制御弁と、
    前記第2の液圧アクチュエータの吐出側に接続された第2の流路と、
    前記第2の流路に接続され、該第2の流路を流れる動作液体により機能される負荷と、
    前記第2の流路に介設され、該第2の流路を開閉する第2の制御弁と、
    を備え、
    前記第1の制御弁及び前記第2の制御弁により前記第1のアンロード流路及び前記第2の流路を開閉制御することにより、前記エネルギ蓄積装置に蓄積されたエネルギを前記第2の液圧アクチュエータから動作液体を介して前記負荷に伝えるようになっている液圧装置。
  2. 前記負荷が前記第1の液圧アクチュエータである請求項1に記載の液圧装置。
  3. 前記第2の流路に接続されたアキュムレータと、
    前記第2の液圧アクチュエータと前記アキュムレータとの間における前記第2の流路に介設された、前記アキュムレータから前記第2の液圧アクチュエータへの流れを阻止するための第2の弁と
    前記第2の弁と前記第2の液圧アクチュエータとの間における前記第2の流路から分岐する第2のアンロード流路と、
    前記第2のアンロード流路に介設され、該第2のアンロード流路を開閉する第3の制御弁と、
    を備え、
    前記第2の制御弁が前記アキュムレータと前記負荷との間における前記第2の流路に介設されている請求項1又は2に記載の液圧装置。
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