JP2005291259A - 液圧装置 - Google Patents

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鈴木  茂
Takaaki Yoshida
崇晃 吉田
Satoru Shimada
悟 島田
Junko Seki
純子 関
Takahiko Ito
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Abstract

【課題】 FST式液圧装置において、高効率で動作又は制御性を向上させること。
【解決手段】 本発明による液圧装置10は、油圧ポンプ12と、この油圧ポンプに一端が接続され、負荷44に延びる流路36と、前記流路に接続されたアキュムレータ16と、アキュムレータと油圧ポンプとの間に設けられた逆止弁14と、逆止弁と油圧ポンプとの間から分岐するアンロード流路38と、アンロード流路に介設された開閉弁18とを備えている。また、本装置は更に、前記の油圧ポンプ12、流路36、逆止弁14、アンロード流路38及び開閉弁18と同様な油圧ポンプ62、流路70、逆止弁72、アンロード流路74及び開閉弁76を並列に備えている。油圧ポンプ12と62とは容量が異なる。この構成では、開閉弁の開閉によって、機能する油圧ポンプを適宜選定でき、高効率で動作又は制御性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液圧装置に関し、特に流体伝動装置に関するものである。
流体伝動装置として用いられる液圧装置には従来から種々の型式のものが知られているが、近年、FST(Fluid Switching Transmission)と称される新方式の液圧装置が提案され、開発が進められている(例えば特許文献1を参照)。FSTは、流体伝動装置として、定容量型ポンプで可変容量型ポンプと等価な動作を高効率で実現できる手段であり、電気回路におけるスイッチング電力制御回路と等価な理論に基づいた制御方式である。
図9の(A)は従来のFST式液圧装置を示す回路図である。図中、Pは定容量型液圧ポンプ、VC1は逆止弁、ACCはアキュムレータ、VS1は開閉弁を示しており、これらの要素によりFST式液圧装置の基本回路が構成されている。また、この液圧装置の負荷側には、開閉弁VS2、逆止弁VC2及び定容量型液圧モータMが図示の如く接続されている。なお、図中、Eは液圧ポンプPの駆動源であり、J1は液圧ポンプPの回転軸に取り付けられた又は内在する慣性体、J2は液圧モータMの回転軸に取り付けられた又は内在する慣性体である。
一方、図9の(B)は、図9の(A)に示すFST式液圧装置に等価な電気回路を示している。図中、Vは直流電源、L1,L2はインダクタ、Cはコンデンサ、S1,S2はスイッチング素子、D1,D2は整流器、Rは抵抗である。電源Vは液圧ポンプPに相当し、インダクタL1,L2はそれぞれ慣性体J1,J2に相当する。コンデンサCはアキュムレータACC、スイッチング素子S1,S2はそれぞれ開閉弁VS1,VS2、整流器D1,D2はそれぞれ逆止弁VC1,VC2に相当する。更に、抵抗Rは液圧モータMに相当する。図9の(B)に示す電気回路は、スイッチング電力制御回路或いはパワーレギュレータ回路として知られているものであり、スイッチング素子S1,S2のスイッチング周波数や開閉間隔を調整することで、インダクタL1に対する電圧を調整することが可能となっている。
ここで、図9の(A)における液圧ポンプPの軸周りの運動方程式を式(1)に、図9の(B)におけるスイッチング電力制御の入力電圧関係式を式(2)に示すと、
Figure 2005291259
となる。式中、Teは駆動源Eの軸出力トルク、Tpは液圧ポンプPの軸入力トルク、J1は慣性体J1の慣性モーメント、ωは駆動源の出力軸の角速度、Vinは入力電圧、VcはコンデンサCの端子電圧、LはインダクタL1のインダクタンス、Iは電流である。
次に、制御素子の状態を表す係数を負荷した式を式(1)′、(2)′に示す。
Figure 2005291259
式中、「0」は、開閉弁VS1が開(アンロード)、スイッチング素子S1がオンの場合を意味し、「1」は、開閉弁VS1が閉(ロード)、スイッチング素子S1がオフの場合を意味する。
スイッチング電力制御においては、スイッチング素子S1のオン・オフ制御を行うことにより図10の(B)に示すようなVI特性が得られる。一方、式(1)′、(2)′から理解される通り、FST制御としては、ωが予め設定した回転数に達した場合に、0と1を反転させるか、又はクロックにより所定の周波数で、0,1を反転させることで、スイッチング電力制御と等価な流体動力制御を行うことができる。今、定容量型の液圧ポンプPを一定入力トルク、一定回転数で駆動させた場合において、開閉弁VS1の開閉制御を行うことで、FST式液圧装置により動力伝達できる変速範囲は、図10の(A)にてPQ特性で示すように、図10の(B)と等価なものとなる。この図10から、FST方式により、可変容量型ポンプを定馬力制御した場合に相当した動作が可能となることが分かる。つまり、FST方式では、流体伝動装置として、定容量型液圧ポンプで可変容量型液圧ポンプと等価な動作を高効率で実現することが可能となり、省エネルギーという要請にも応えるものとなっている。
特開平2003−130006号公報
上述したように、FST式液圧装置は、簡単にいうならば、液圧ポンプ等の動力源で出力された所定の大きさの動力を高効率で利用するものであり、高効率の無段階流体伝動装置として広く普及が見込まれている。
しかしながら、上の例で、負荷側が、平衡状態(駆動源Eの回転を一定として開閉弁VS1の開閉が全くない状態であり、図10の(A)の点1の状態)よりも高圧で小流量を必要とする状態(図10の(A)において左側の点2よりも左側領域)となる場合では、動力源である液圧ポンプPの回転数、従って駆動源Eの回転数の変動値が大きくなることがある。すなわち、従来のFST式液圧装置では、液圧ポンプPの出力流量に対し、小流量で負荷を駆動する場合、開閉弁VS1の開閉時間によって、液圧ポンプPにおける回転数変動値とアキュムレータACCの圧力変動値が決定されるのであるが、極めて小さな流量で負荷を駆動しようとする場合、開閉弁VS1を開(アンロード)としている間に、駆動源Eの動力によって液圧ポンプPの回転数、すなわち駆動源Eの回転数が増加してしまうのである。
そこで、本発明は、負荷が小流量で駆動される場合であっても、動力源の回転数変動値を小さくし、もって動力源を駆動するための駆動源を安定的に動作させることのできるFST式液圧装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、所定の負荷に作動液体を供給するための液圧装置であって、所定の動力を出力でき、所定の慣性を備える動力源と、前記動力源に一端が接続され、前記負荷に延びる流路と、前記流路に接続され、前記流路に流れる作動液体により伝えられる動力を蓄積するエネルギー蓄積手段と、前記動力源と前記エネルギー蓄積手段との間における前記流路に介設された、前記エネルギー蓄積手段から前記動力源への流れを阻止する第1の弁手段と、前記第1の弁手段と前記動力源との間における前記流路から分岐するアンロード流路と、前記アンロード流路を開閉すべく設けられた第2の弁手段と、を備え、前記動力源、前記アンロード流路及び前記第2の弁手段からなる組が複数、並列に設けられていることを特徴としている。
第1の弁手段としては逆止弁が好ましく、第2の弁手段としては、アンロード流路に介設された開閉弁が好ましい。また、動力源としては液圧ポンプが考えられる。
かかる構成においては、第2の弁手段によるアンロード流路の開閉によって、機能する動力源を選定することができる。すなわち、動力源、前記アンロード流路及び前記第2の弁手段からなる組が2組ある場合、一方の組のアンロード流路を開としておけば、他方の組の動力源が機能することとなる。これによって、例えば各組における動力源を、出力の大きさの異なるものとした場合には、負荷の状態に適合した動力源を選択して用いることができ、その動力源に関連する第2の弁手段の切換えが多くならないようにすることができる。また、複数の動力源を同時に使用することもできる。このように、負荷の状態に適合した動力源が使用されることによって、動力源の回転数変動値を小さくすることができる。
また、動力源の選定のための第2の弁手段の操作は手動でも可能であるが、制御手段によってもよい。
エネルギー蓄積手段としてはアキュムレータが好ましく、かかる場合、制御手段は、負荷の状態としてアキュムレータの圧力等を検知して、開閉弁の開閉を制御することが有効である。
なお、動力源が複数あることから、これらを駆動する駆動源は、複数の動力源に対して個々独立に設けてもよいし、また、複数の動力源に対して1つの駆動源を共用することとしてもよい。
上述したように、本発明によれば、複数の動力源を適宜切り換えて使用することができる。従って、例えば出力が大きな動力源と、出力が小さな動力源とを用意しておけば、負荷を小流量で駆動しようとする場合には、小出力の動力源を選択すればよく、それによって当該動力源の回転数変動値を小さく抑えることができ、ひいては当該動力源を駆動する駆動源を安定して動作させることができる。勿論、負荷が大流量を必要とする場合には、複数の動力源の同時使用も可能となる。斯くして、本発明によるFST式液圧装置は、高効率で安定的に動作し、又は制御性が向上する。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、同一又は相当部分には同一符号を付することとする。
図1は、車両の駆動系に適用した本発明によるFST式液圧装置である油圧装置を示す概略説明図である。この油圧装置10は、先に図9の(A)に沿って説明した従来構成と同様に、定容量型油圧ポンプ(動力源)12、逆止弁(第1の弁手段)14、アキュムレータ(エネルギー蓄積手段)16、開閉弁(第2の弁手段)18を備えている。
油圧ポンプ12の回転軸20には、駆動源として内燃機関22の出力軸24が接続されている。勿論、駆動源は内燃機関22に限られず、電動機等の他の型式のものであってもよい。油圧ポンプ12及び内燃機関22は、油圧ポンプ12が定容量型であるので、内燃機関22の出力が一定の回転数である場合には、油圧ポンプ12から所定の大きさの動力を出力することができる動力源として機能することができる。
また、油圧ポンプ12の回転軸20には、フライホイール26が同軸に取り付けられている。フライホイール26は、はずみ車とも称される慣性体であり、所定量の慣性モーメントを有している。このフライホイール26は、内燃機関22により回転駆動された場合、内燃機関22の出力動力を回転運動エネルギーとして蓄積していく。なお、油圧ポンプ12若しくは内燃機関22、又はその両者に大きな慣性が内在している場合には、フライホイール26を省略することも可能である。
油圧ポンプ12の流入ポート28には、作動油タンク30が、流路32を介して接続されている。また、油圧ポンプ12の流出ポート34には流路36の一端が接続され、他端は、エネルギー蓄積手段としてのアキュムレータ16が接続されている。流路36の中間部には逆止弁14が介設されており、油圧ポンプ12からアキュムレータ16への作動油の流れは許容するが、その逆の流れは阻止するようになっている。
油圧ポンプ12と逆止弁14との間の流路36の途中からはアンロード流路38が分岐し、作動油タンク30に接続されている。このアンロード流路38には開閉弁18が介設されている。図示実施形態では、開閉弁18は電磁式であり、制御装置40からの制御信号によって開閉制御される。
アキュムレータ16にて蓄積されたエネルギーは負荷側に供給される。すなわち、アキュムレータ16と逆止弁14との間の流路36から流路42が分岐しており、この流路42が、負荷としての油圧モータ44の流入ポート46に接続されている。
流路42には開閉弁48が介設されている。この開閉弁48も電磁式であり、制御装置40によって開閉制御されるようになっている。
開閉弁48と油圧モータ44との間の流路42からは、作動油タンク30に接続される流路50が分岐している。この流路50には逆止弁52が介設されており、流路42から作動油タンク30への作動油の流れを阻止する一方、開閉弁48が閉状態にある場合に、油圧モータ44に接続された負荷の慣性力により油圧モータ44がポンプとして作用し、油圧モータ44の流入ポート46に作動油タンク30から作動油が流入することができる。
油圧モータ44の回転軸54には車両の駆動輪56が接続されている。これにより車両全体が油圧モータ44の慣性として働くものである。油圧モータ44の流出ポート58は作動油タンク30と流路60を介して接続されている。
本実施形態に係る油圧装置10は、更に、油圧ポンプ12とは容量の異なる定容量型油圧ポンプ62を備えている。この油圧ポンプ62は、本実施形態においては油圧ポンプ12よりも押しのけ容積が小さいものが用いられている。また、油圧ポンプ62は油圧ポンプ12とタンデム式となっている。すなわち、両ポンプ62,12は同一の回転軸20を共用しており、1個の内燃機関22によって駆動されるようになっている。
油圧ポンプ62の流入ポート64は流路66を介して作動油タンク30に接続されている。また、油圧ポンプ62の流出ポート68に接続された流路70は、逆止弁14とアキュムレータ16との間の流路36に接続さている。流路70には、アキュムレータ16から作動油が逆流しないように、逆止弁72が介設されている。
逆止弁72と油圧ポンプ62との間の流路70からは流路74が分岐し、この流路74は作動油タンク30に接続されている。流路74には電磁式の開閉弁76が介設されている。この開閉弁76もまた、他の開閉弁18,48と同様に、制御装置40により開閉制御されるようになっている。
制御装置40には、アキュムレータ16の圧力を検知する圧力センサ78と、油圧モータ44の回転軸54の回転数を検知する回転センサ80と、内燃機関22の出力軸24の回転数(油圧ポンプ18,62の回転軸20の回転数)を検知する回転センサ82とからの検知信号が入力される。また、制御装置40には、加速指令又は減速指令の信号が入力される。制御装置40はこれらの信号に基づいて開閉弁18,48,76の開閉を制御する。なお、符号84は内燃機関22の出力軸24と油圧ポンプ12,62の回転軸20との間に設けられた電磁クラッチであり、これも制御装置40により制御される。このクラッチ84は、図示の位置に限らず、例えば油圧ポンプ12とフライホイール26との間、或いは油圧ポンプ12と油圧ポンプ62との間に配置してもよい。
当業者であれば容易に理解されるであろうが、油圧ポンプ12、逆止弁14及び開閉弁18の組と、油圧ポンプ62、逆止弁72及び開閉弁76の組とは互いに並列の関係で配置されており、油圧ポンプ12、逆止弁14、アキュムレータ16、開閉弁18、油圧モータ44、開閉弁48及び逆止弁52により構成される油圧回路と、油圧ポンプ62、逆止弁72、アキュムレータ16、開閉弁76、油圧モータ44、開閉弁48及び逆止弁52により構成される油圧回路は、それぞれ、図9の(A)に記載の油圧回路と基本的構成は同一であり、図10の(A)と同様なPQ特性を呈することができる。
ここで、負荷に供給できる圧力と流量との関係を図2に示す。図2は、図10の(A)と同様な図である。本実施形態では、その中央部の点βにて、油圧ポンプ12が最も高効率で動作できる押しのけ容積を有するものとし、油圧ポンプ62が、点βよりも小流量、高圧力の点αにて最も高効率で動作できる押しのけ容積を有するものとする。そして、負荷、すなわち油圧モータ44に対して点βの圧力Pβ及び流量Qβを供給する場合には、まず、油圧装置10を起動して内燃機関22を始動する。次いで、制御装置40に加速信号を送ると、制御装置40は、開閉弁18,76を開状態とし、開閉弁48を閉状態とすると共に、クラッチ84を接続して、内燃機関22の出力を油圧ポンプ12,62の回転軸20に伝える。この状態が図3のt〜tまでの状態であり、アンロード流路38,74が開いているので、油圧ポンプ12,62の回転軸20の回転数は上昇し、フライホイール26にエネルギーが蓄積されていく。
回転数が適当な値、例えば内燃機関22にとり最も効率の良い所望の回転数Rとなったならば、制御装置40はその状態を回転センサ82からの信号により認識し、開閉弁18を閉じる。これにより、作動油はアキュムレータ16に送られ、蓄積される。一方、制御装置40が開閉弁18を適当なタイミングで開閉制御(スイッチング制御)することで、回転軸20は前記所望回転数で維持される(図3のt〜t)。
アキュムレータ16の圧力が、図2の点βでの圧力Pβを越える設定圧力に達したならば、制御装置40は圧力センサ78からの信号に基づいて開閉弁48を開放し、アキュムレータ16に蓄積されたエネルギーを油圧モータ44へと送り、これを駆動する。その間、図3のt以降に示されるように、開閉弁18を適当なタイミングで開閉制御することで、アキュムレータ16の圧力及び内燃機関22の出力軸24がそれぞれ所望の値に維持され、図2の点βで示される負荷に対して効率良く対応することができる。
以上の制御においては、開閉弁76は全期間にわたり開放されているので、油圧ポンプ62は機能していないことになる。
次に、停止状態から、負荷である油圧モータ44に対して図2における点αの圧力Pα(>Pβ)及び流量Qα(<Qβ)を供給する場合、上述と同様に、油圧装置10を起動して内燃機関22を始動し、制御装置40に加速信号を送り、開閉弁18,76を開状態とし、開閉弁48を閉状態とすると共に、油圧ポンプ12の回転軸20を回転させる。
ここで、仮に、開閉弁76は開状態のままとし、開閉弁18を開時間と閉時間を長くした場合、内燃機関22の回転数変動値とアキュムレータ16の圧力変動値を限定すると、所望の圧力Pαを得ることができなくなる。逆言するならば、所望の圧力Pαを得るためには、その一手段として内燃機関22の回転変動値を大きくする必要がある。
そこで、この場合、開閉弁18を開状態として油圧ポンプ12の機能を喪失させたままとし、開閉弁76を適当なタイミングで開閉制御することとする。これにより、図2における点αで有効な油圧ポンプ62のみが適用されることとなり、図4に示すように、内燃機関22の回転数変動値やアキュムレータ16の圧力変動値が小さい状態での動作が可能である。
更に、図示しないが、開閉弁18,76の両方を開閉制御することで、油圧ポンプ12,62を機能させ、大容量の油圧ポンプを用いたのと同様な効果を発揮させることもできる。この場合には、図2における点γの負荷に対応させることが可能となる。
以上、図2でのα、β、γの各点での制御方法を概念的に説明したが、これを応用して実際の車両の駆動制御を行う場合、種々の制御方法が考えられるであろう。例えば、車両を停止状態から直進走行させ、加速していく場合、下表のような状態の変化が考えられる。
Figure 2005291259
まず、状態(1)は車両停止状態である。この状態(1)では、出力流量はゼロであり、アキュムレータ16の圧力も最低値である。
状態(2)は、やはり車両停止状態であるが、図2を参照するならば、内燃機関22を駆動してアキュムレータ16の圧力を点αでの圧力を越える設定最高圧力PMAXにまで上昇させている。
状態(3)は、車両を発進させて所定の速度Vまで加速する状態であり、油圧モータ44への流量(出力流量)はゼロからQαβへと上昇することが必要となる。この状態(3)では、アキュムレータ16内の圧力は設定最高圧力PMAXからPαβにまで低下する。なお、Qαβは、図2の点αでの流量Qαよりも多く、Pαβは点αでの圧力Pαよりも低く設定されている。この状態では、点α前後の領域での制御となるため、上述したように油圧ポンプ62からの油動力を利用することになる。
状態(4)は、車両を速度VからVに加速する状態であり、出力流量はQαβからQβγへと上昇し、アキュムレータ16内の圧力はPαβからPβγにまで低下する。なお、Qβγは、図2の点βでの流量Qβよりも多く、Pβγは点βでの圧力Pβよりも低い。ここでは、点β前後の領域での制御となるため、油圧ポンプ18からの油動力を利用することになる。
更に、状態(5)は、車両を速度Vから最終のVに加速する状態であり、出力流量はQβγからQγへと上昇し、アキュムレータ16内の圧力はPβγからPγにまで低下する。なお、ここでは、点γに近い領域での制御となるため、油圧ポンプ18と油圧ポンプ62とを併用した制御となる。
各状態間の変化は、圧力センサ78からの信号に基づいて知ることができる。従って、制御装置40は加速指令信号が加えられた後、圧力センサ78からの信号によって開閉弁の開閉を制御することで、上記の状態(1)から状態(5)までの変化に連続的に対応することができる。
すなわち、図5に示すように、状態(1)では、内燃機関22を始動し、開閉弁18,76を開状態とし、開閉弁48を閉状態とすると共に、クラッチ84を接続して、内燃機関22の出力を油圧ポンプ12の回転軸20に伝える。
次に、状態(2)では、開閉弁18を閉じて、作動油をアキュムレータ16に送る。この際、上述とは異なり、開閉弁76も閉じれば、油圧ポンプ62からの作動油もアキュムレータ16に送られるため、設定最高圧力まで蓄圧することができる。
この後、制御装置40は圧力センサ78からの信号によりアキュムレータ16の圧力が設定最高圧力PMAXに達したことを認識したならば、状態(3)での制御として、開閉弁18を開状態とし、開閉弁76を開閉制御する。この制御により、出力流量は増加し、逆にアキュムレータ16の圧力は低下していく。
アキュムレータ16の圧力がPαβとなったならば、油圧ポンプ12を利用すべく開閉弁76を開状態とし、開閉弁18を開閉制御する。
アキュムレータ16の圧力がPβγとなったならば、更に制御装置40は開閉弁18,76を開閉制御する。これにより、出力流量は更にQγまで増加し、アキュムレータ16の圧力はPγとなる。この際、車速はVに達する。
上記制御方法では、アキュムレータ16の圧力、すなわち圧力センサ78の検知信号に基づいて、開閉弁18,76のを開閉することにより、駆動源たる内燃機関22の慣性モーメントやアキュムレータ16の容量が決まっている場合において、内燃機関22の回転数変動値やアキュムレータ16の圧力変動値を抑制しながら、動作させることができる。
なお、上記制御方法では、内燃機関22の回転数を一定に維持しており、アキュムレータ16の圧力から出力流量を一義的に求めることができる。従って、圧力センサ78からの検知信号ではなく、例えば流路42に流量計を設けて、その検出値から上記と同様な制御を行うことも可能である。
上記制御方法は、車両の発進、直進、加速での一例である。車両の走行態様には、減速や旋回、或いは、斜面の上り下り、それらの複合パターン等、種々あり、その態様によって制御方法が種々選定されるべきことは言うまでもない。例えば、アクセルペダルに相当する入力手段からの加速・減速指令の情報のみにより、駆動源を最適な出力状態で駆動しながら、使用する油圧ポンプを適時選定し、関連の開閉弁を開閉制御することで、オペレータが欲する加減速や速度を制御することも可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に述べたが、本発明は上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、動力源としての油圧ポンプを二つとしているが、油圧ポンプを三つ以上設けることも考えられる。油圧ポンプ12よりも大容量の油圧ポンプを設けた場合には、図2の点γよりも右側の領域での制御をもより効率的に行うことが可能となる。
また、負荷も車両の駆動輪56に係る油圧モータ44に限らず、杭打機等に用いられる油圧シリンダ、その他の油圧機器を使用することができる。杭打機においては、負荷の大きさは地面の固さ等により定まるため、圧力センサ等で負荷の大きさを検知しなくとも、作業員の判断によることもできる。よって、機能する油圧ポンプ12,62を選定する場合、手動によって開閉弁18,76を開閉することとしてもよい。
更に、上記実施形態では複数の油圧ポンプ12,62に対して1個の駆動源22が設けられているが、図6に示すように、各油圧ポンプ12,62に対して駆動源22,90を独立に設けてもよい。この場合、駆動源22,90の駆動・停止により、機能する油圧ポンプ12,62を切り換えることができる。
更にまた、上記実施形態では、アキュムレータ16から油圧ポンプ12,62への逆流を防止するための第1の弁手段として逆止弁14,72を用い、アンロード流路38,74の開閉を行うための第2の弁手段として開閉弁18,76を用いているが、これらは図7の(A)に示すような開閉弁100,102を用いることで、逆止弁を排し、各開閉弁100,102に第1と第2の弁手段を持たせることができる。すなわち、アンロード流路38,74が流通可能な状態となっている時に、アキュムレータ16からの逆流が防止され、アンロード流路38,74が遮断状態となっている時に、アキュムレータ16への作動油の流れが許容される機能を有すれば、第1の弁手段と第2の弁手段の構成はどのようなものとなっていてもよい。従って、図7の(B)に示すようなロータリ弁110,112を使用した形態も考えられる。
また、図8に示すように、流路36中に流れ方向切換弁200を設けることで、逆止弁14,72を1個に限定できることも、当業者であれば、容易に理解されよう。
なお、上記実施形態では油圧装置としているが、油以外の他の作動液体を用いた液体装置にも本発明は適用可能である。
本発明による油圧装置(液圧装置)の一実施形態を示す油圧回路図である。 図1の油圧装置でのPQ特性を示すグラフである。 開閉弁18の開閉とアキュムレータの圧力、油圧ポンプの回転数の変化を示すグラフである。 開閉弁76の開閉とアキュムレータの圧力、油圧ポンプの回転数の変化を示すグラフであり、図4と同じ負荷条件下でのグラフである。 図1の油圧装置を制御する方法の一例を示すタイミングチャートである。 本発明による油圧装置の別の実施形態を示す油圧回路図である。 (A)及び(B)はそれぞれ本発明による油圧装置の更に別の実施形態を示す油圧回路図である。 本発明による油圧装置の他の実施形態を示す油圧回路図である。 (A)は従来一般のFST式液圧装置を示す回路図であり、(B)は(A)の液圧装置に等価な電気回路の回路図である。 (A)は図9の(A)の液圧装置によるPQ特性のグラフであり、(B)は図9の(B)の電気回路によるVI特性のグラフである。
符号の説明
10…油圧装置
12,62…油圧ポンプ(動力源)
14,72,52…逆止弁(第1の弁手段)
16…アキュムレータ(エネルギー蓄積手段)
18,48,76…開閉弁(第2の弁手段)
20…油圧ポンプの回転軸
22,90…内燃機関(駆動源)
26…フライホイール
30…作動油タンク
36,42,70…流路
38,74…アンロード流路
40…制御装置(制御手段)
78…圧力センサ
100,102…開閉弁(第1及び第2の弁手段)
110,112…ロータリ弁(第1及び第2の弁手段)

Claims (4)

  1. 所定の負荷に作動液体を供給するための液圧装置であって、
    所定の動力を出力でき、所定の慣性を備える動力源と、
    前記動力源に一端が接続され、前記負荷に延びる流路と、
    前記流路に接続され、前記流路に流れる作動液体により伝えられる動力を蓄積するエネルギー蓄積手段と、
    前記動力源と前記エネルギー蓄積手段との間における前記流路に介設された、前記エネルギー蓄積手段から前記動力源への流れを阻止する第1の弁手段と、
    前記第1の弁手段と前記動力源との間における前記流路から分岐するアンロード流路と、
    前記アンロード流路を開閉すべく設けられた第2の弁手段と、
    を備え、
    前記動力源、前記アンロード流路及び前記第2の弁手段からなる組が複数、並列に設けられている液圧装置。
  2. 前記第2の弁手段を制御する制御手段を備える、請求項1に記載の液圧装置。
  3. 前記動力源を駆動する駆動源を一つ、備え、当該一つの駆動源が前記複数の組における前記動力源に対して共用されている、請求項1又は2に記載の液圧装置。
  4. 前記動力源を駆動する駆動源を、複数の組と同数備え、各駆動源が前記複数の組における対応の前記動力源に対して適用されている、請求項1又は2に記載の液圧装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020038002A (ja) * 2018-08-31 2020-03-12 株式会社竹内製作所 油圧駆動式建設機械の走行制御機構及び走行制御方法
US11261583B2 (en) 2018-08-31 2022-03-01 Takeuchi Mfg. Co., Ltd. Traveling control mechanism and traveling control method of hydraulic driving type construction machine

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