JP4087695B2 - 磁気ヘッドアセンブリおよび磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ヘッドアセンブリおよび磁気ディスク装置 Download PDF

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッドが搭載されたスライダと、このスライダに対向配置されたサスペンションと、スライダ・サスペンション間に接続され、スライダをその摺動面と垂直な軸を中心に回転駆動する圧電アクチュエータとを備えた磁気ヘッドアセンブリに関する。
【0002】
また、本発明は、磁気ヘッドアセンブリ内にスライダを駆動する圧電アクチュエータと、磁気ヘッドアセンブリのサスペンションを回転駆動し磁気ヘッドをディスクのトラック幅方向に移動させるメインアクチュエータとを有した磁気ディスク装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
近年、情報機器等の小型化・精密化が進んでおり、微小距離の移動制御が必要なアクチュエータの需要が高まっている。特に、光学系の焦点補正や傾角制御用のアクチュエータ、インクジェットプリンタ装置や磁気ディスク装置の磁気ヘッドアクチュエータ等では、微小距離の移動制御が必要となっている。
【0004】
このような状況の中、磁気ディスク装置は市場の拡大と装置の高性能化に伴い、大容量化がますます重要になってきている。一般に磁気ディスク装置の大容量化はディスク1枚あたりの記憶容量を大きくすることで達成できる。しかし、ディスクの外径を大きくせずに、一層の大容量化を達成するには、単位長さあたりのトラック数(TPI)を大きくすること、つまり、トラック幅を狭くすることが不可欠になる。ところが、トラック幅を狭くすると、これに比例して、磁気ヘッドの位置決め誤差の許容量も小さくなってくる。
【0005】
一般的な磁気ディスク装置では、磁気ヘッドのスライダを、サスペンションを介してキャリッジアームで支持し、アクチュエータ(ボイスコイルモータ)でキャリッジアームを回転させるように構成されているが、キャリッジアームを駆動するアクチュエータだけで、磁気ヘッドを短時間で高精度に位置決めすることが、困難になっている。その理由は、キャリッジアーム等の剛性を上げて面内方向の共振周波数を上げることが限界に近づいたためである。
【0006】
そこで、キャリッジアームを駆動するアクチュエータの他に、磁気ヘッドの位置を微調整するためのアクチュエータを追加配置することで、磁気ヘッドを高精度に位置決めしようとする2段アクチュエータ方式の磁気ディスク装置が提案されている。
【0007】
この方式の磁気ディスク装置において使用可能な磁気ヘッドアセンブリとして、スライダ・サスペンション間に圧電アクチュエータを有し、圧電アクチュエータでもってスライダをサスペンションに対して揺動させるものがある。
【0008】
この磁気ヘッドアセンブリとして、たとえば、アジマス記録を可能にするための構成ではあるが、磁気ヘッドアセンブリのスライダ・サスペンション間に圧電アクチュエータを配置したものがある(特許文献1参照)。
【0009】
この圧電アクチュエータの構成は、図9に示すように、離間して配置した一対の第1固定部1・第2固定部2間に、両固定部1,2を連結するように圧電素子でなる第1変位部3,第2変位部4を並設し、第1固定部1をサスペンション5に固着し、第2固定部2をスライダ6に固着したもので、第1変位部3,第2変位部4を逆方向に伸縮させることで、スライダ6を回動(揺動)させている。スライダ6には磁気ヘッド7が搭載されている。
【0010】
上記磁気ヘッドアセンブリは、隣接トラック間でアジマス角度の極性を反転させるため、第1変位部3を伸長させると同時に第2変位部4を収縮させて、図9および図10に示すようにスライダ6を矢印R方向に一定角度(−α)回転させたり、逆に、第1変位部3を収縮させると同時に第2変位部4を伸長させて、スライダ6を矢印Rと逆方向に一定角度(+α)回転させたりして、アジマス角度の極性を反転させている。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−273041号公報(図2〜図4)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
2段アクチュエータ方式の磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドアセンブリは、サーボループに組み込まれ、スライダはたとえば1μm以内の微小ストロークで高速駆動されることになる。この高速駆動を可能にするためには、磁気ヘッドアセンブリの機械振動系(スライダ6を第1変位部3,第2変位部4で支えた機械振動系)の固有振動数を高くすることが要求される(たとえば20KHz以上)。
【0013】
ところで、特許文献1に記載の磁気ヘッドアセンブリでは、並行配置された変位部3,4の同一端側(図9では左端側、図10では下端側)をスライダ6に固定し、他端側をサスペンション5に固定し、第1変位部3と第2変位部4の何れか一方を収縮させ他方を伸長させている。このため、第1変位部3と第2変位部4は、図10に示すように、同心状に湾曲し、サスペンション5からスライダ6を見たとき、スライダ6の重心は、この回転時に、図10における右方向にも移動することになる。
【0014】
よって、この磁気ヘッドアセンブリでは、スライダを駆動する際のイナーシャが大きく、磁気ヘッドアセンブリの機械振動系としての固有振動数を高くできないという問題がある。
【0015】
また、磁気ヘッドアセンブリをノートパソコン等に搭載した場合、ノートパソコン等に加えられた外力により、磁気ヘッドアセンブリも衝撃を受けることがある。このため、磁気ヘッドアセンブリにおいては、スライダのサスペンションへの接着強度を高めることが要求される。
【0016】
本発明は、上記課題を解決するもので、スライダの高速駆動が可能で、スライダのサスペンションへの接着強度も高い磁気ヘッドアセンブリおよび磁気ディスク装置を実現することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、磁気ヘッドアセンブリに関するもので、本発明の実施の形態例を示す図1を用いて説明すると、磁気ヘッド11が搭載されたスライダ12と、該スライダ12に先端部が対向配置されたサスペンション15と、スライダ12・サスペンション15間に接続され、スライダ12をスライダ12の摺動面12aと垂直な軸Sを中心に回転駆動する圧電アクチュエータ16とを備えている。
【0018】
さらに、スライダ12は、その摺動面12aと垂直でかつスライダ12の重心を通る軸S上の位置において、捩れ可能な連結部材17を介してサスペンション15に結合されている。また、スライダ12・サスペンション15間には、圧電アクチュエータ16の回転駆動力を生み出すための複数の圧電素子21,22が、収縮時に協働して同方向の回転駆動力を発生するように、連結部材17の周りに配置され、各圧電素子21,22のスライダ12の回転方向における一端側は、スライダ12に接着され、他端側は、サスペンション15に接着されている。
【0019】
請求項1に係る磁気ヘッドアセンブリでは、スライダ12は、複数の圧電素子21,22の一端で支持されるだけでなく、スライダ12の摺動面12aと垂直でかつスライダ12の重心を通る軸S上において、連結部材17により回転可能に支持される。このため、スライダ12のサスペンション15への接着強度は高い。
【0020】
また、スライダ12は、連結部材17の周りに配置された圧電素子21,22により回転駆動される。このため、スライダ12の摺動面12aと垂直でかつスライダ12の重心を通る軸Sを中心に回転することになり、重心の移動はない。よって、スライダ12を駆動する際のイナーシャが小さく、磁気ヘッドアセンブリの機械振動系としての固有振動数を高くでき、スライダ12を高速駆動できる。
【0021】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の磁気ヘッドアセンブリにおいて、圧電アクチュエータ内の圧電素子を、スライダの摺動面と平行な面上に、前記重心を通る軸を中心にして同一回転駆動方向を向けて等角度間隔に配置することにより、連結部材に余計な剪断力が掛かることを回避し、圧電素子の伸縮力を効率よくスライダの回転モーメントに変換するようにしたものである。
【0022】
請求項3に係る発明は、請求項2記載の磁気ヘッドアセンブリにおいて、圧電アクチュエータ内の圧電素子として、前記重心を通る軸を中心に対向して配置された一対の同一形状の圧電素子を用いることにより、最も単純な構成でもって、効率よくスライダを回転できるようにしたことを特徴とするものである。
【0023】
請求項4に係る発明は、請求項3記載の磁気ヘッドアセンブリにおいて、前記重心を通る軸を中心に対向して配置された一対の圧電素子の、長手方向における中心部間の間隔を、一対の圧電素子の長手方向における端部の、対向する端部間の間隔よりも、広げることにより、スライダ上の連結部材の結合面積を大きくとれるようにしたことを特徴とするものである。
【0024】
請求項5に係る発明は、磁気ヘッドが搭載されたスライダ、該スライダに先端部が対向配置されたサスペンション、スライダ・サスペンション間に配置され、スライダをサスペンションに連結するとともに、スライダをスライダの摺動面と垂直な軸を中心に回転駆動する圧電アクチュエータを備えた磁気ヘッドアセンブリと、該磁気ヘッドアセンブリのサスペンションが先端部に取り付けられたキャリッジアームと、該キャリッジアームを前記スライダの摺動面と平行な面上で回転駆動し前記磁気ヘッドをディスクのトラック幅方向に移動させるメインアクチュエータとを有した磁気ディスク装置に関するもので、スライダの摺動面と垂直でかつスライダの重心を通る軸上の位置において、スライダをサスペンションに結合させ、その捩れによってスライダの回転を可能にする連結部材を有するとともに、スライダ・サスペンション間には、圧電アクチュエータの回転駆動力を生み出すための複数の圧電素子が、収縮時に協働して同方向の回転駆動力を発生するように、連結部材の周りに配置され、各圧電素子のスライダの回転方向における一端側は、スライダに接着され、他端側は、サスペンションに接着されていることを特徴とするものである。
【0025】
この構成では、スライダの高速駆動が可能で、スライダのサスペンションへの接着強度も高い磁気ヘッドアセンブリを用いたので、高性能の磁気ディスク装置を実現できる。
【0026】
【実施の形態】
まず、本発明に係る磁気ヘッドアセンブリの一形態例が組み込まれた磁気ディスク装置(本発明に係る磁気ディスク装置の一形態例でもある)について、図2を用いて説明する。図2は、ディスクエンクロージャのカバーを外した状態での内部構造を示したものである。図2において、装置内部を密閉するエンクロージャ31の中央には、図示しないスピンドルモータによって回転駆動されるディスク32が配置され、このディスク32の外周部近傍に、キャリッジアーム33が軸34を中心に回転可能に設けられている。キャリッジアーム33の先端は、ディスク32の方向に延出し、そこに、磁気ヘッドアセンブリ35が取り付けられている。
【0027】
キャリッジアーム33の基端側には、キャリッジアーム33を回転駆動するメインアクチュエータ(ボイスコイルモータ)36が設けられている。このメインアクチュエータ36は、従来から広く用いられているもので、具体的には、エンクロージャ31側に磁気ギャップを有する磁気回路を固定し、キャリッジアーム33にボイスコイル(ムービングコイル)を固着したものである。メインアクチュエータ36内のボイスコイルに駆動電流を流すと、磁気ギャップ内にあるボイスコイル部分に推力が発生し、キャリッジアーム33が回転し、磁気ヘッドアセンブリ35内の磁気ヘッドがディスク32のトラック幅方向Tに移動することになる。
【0028】
次に、図1および図3を用いて、磁気ヘッドアセンブリ35の構造を説明する。磁気ヘッド11は、ディスク32上のデータのリード/ライトを行うもので、スライダ12に搭載されている。スライダ12のディスク32との対向面は、ディスク面と平行な摺動面(通常は、この面にレールが形成されている)12aとなっており、ディスク32が回転すると、摺動面12aはディスク面から浮上する。
【0029】
板ばね状のサスペンション15の先端部には、略U字形の打ち抜き穴10が穿設され、そこに形成されたスライダ保持部15aが、スライダ12に対向配置される。圧電アクチュエータ16は、スライダ12をスライダ12の摺動面12aと垂直な軸Sを中心に回転駆動するもので、スライダ12・サスペンション15(スライダ保持部15a)間に接着等により接続されている。
【0030】
本形態例の圧電アクチュエータ16は、円柱状の連結部材17と一対の角柱状の圧電素子21,22から構成されている。そして、スライダ12の摺動面12aと垂直でかつスライダ12の重心を通る軸S上の位置において、連結部材17は、その下端が接着層17aによりスライダ12の被着部12bに接着され、接着層17bによりサスペンション15の被着部15bに上端が接着されている。
【0031】
また、圧電アクチュエータ16内の圧電素子21,22は、同一形状を有しており、収縮時に協働して同方向の回転駆動力を発生するように、連結部材17の周りに配置されている。具体的には、スライダ12の摺動面12aと平行な面上に、スライダ12の重心を通る軸Sを中心にして、同一回転駆動方向を向けて等角度間隔に配置されている(軸Sに関して対称に配置されている)。
【0032】
そして、圧電素子21,22のスライダ12の回転方向における一端側21a,22a(軸Sを中心に対称位置にある)は、接着層21b,22bによりサスペンション15の15c,15dに接着され、他端側21c,22c(軸Sを中心に対称位置にある)は、接着層21d,22dによりにスライダ12の被着部12c,12dに接着されている。
【0033】
各圧電素子21,22は、その電極間に電圧を加えると、図1におけるA方向に収縮するもので、たとえば、図4に示すようなものである。この圧電素子は、圧電層(たとえばPNN−PT−PZの圧電セラミック)41を間にして内部電極層42と内部電極層43を互い違いに複数層積層したもので、一端側の複数の内部電極層42は表面電極44に電気的に接続され、他端側の複数の内部電極層43は表面電極45に電気的に接続されている。圧電素子の伸縮方向における中間部46では、内部電極層42と内部電極層43とが重なっているが、端部47,48では内部電極層42と内部電極層43とは重なっておらず、何れかの内部電極42,43が圧電セラミック中をに埋め込まれた構成になっている。この端部47,48は、上記圧電素子21,22の端部21a,21c,22a,22cを構成する。
【0034】
この圧電素子は、圧電縦効果(いわゆる31モード)に基づいて伸縮するもので、表面電極44・45間に駆動電圧を印加すると、図4の矢印A方向に縮み、電圧の印加を止めると伸張して元の長さに戻るものである。
【0035】
内部電極層42,43を構成する材料としては、圧電材料とともに一体焼成できる材料が好ましく、たとえば、Pt、Ag、Ag−Pd、Ni、Au等の金属材料や、導電性セラミック等を用いるとよい。特に、PNN−PT−PZ粉末を約20vol%含んだPtペースト(導通がとれれば20vol%超でもよいし、密着性がそれほど必要なければ、20vol%未満でもよい)がよい。表面電極44,45は、蒸着やスパッタリングで容易に形成できるが、Ni、Cr、Au等を用いて無電解めっきにより作成したり、イオンプレーティング、CVD等で形成してもよいし、溶射技術や厚膜技術で形成してもよい。
【0036】
上記圧電素子の作製は、たとえばPNN−PT−PZのグリーンシートを使用して行う。一例を示せば、グリーンシートの上に、内部電極層42の電極パターンをスクリーン印刷する。次にグリーンシートを一枚重ねた後、今度は、内部電極層43の電極パターンをスクリーン印刷する。このようにして、グリーンシートを間にして、二種の電極パターンが交互に配置されるように積層し、圧電体ブロック(圧電素子が二次元的に整列したものに相当する)を構成する。
【0037】
その後、圧電体ブロックを大気中でたとえば1050°Cで焼成した後、カットソーにより切断し、上記圧電素子と同一幅の分割ブロック(圧電素子が一列に並んだものに相当する)を得る。次に、分割ブロックの両側面に、表面電極44,45に相当する電極膜を蒸着またはスパッタリングで成膜し、今度は、90°異なる方向から上記分割ブロックをカットソーにより切断して、図4に示した最終単位の圧電素子(ひとつに分離したもの)を得る。
【0038】
このような構成の圧電素子を圧電素子21,22として用いれば、表面電極44・45間に30V程度印加することで、図2のT方向に磁気ヘッド11を1μm程度移動させることも容易である。そこで、圧電素子21,22がこの性能を有するものとして、図1および図2に示す形態例での圧電素子21,22の駆動例を説明する。
【0039】
まず、起動直後の各圧電素子21,22の電極間には15Vを加える。これにより、圧電素子21,22が縮み、スライダ12が図3の位置から図5に示す位置に回転して、磁気ヘッド11が0.5μm程度移動する。これが磁気ヘッド11の中立位置となる。スライダ12のトラッキング制御時には、この電圧15Vから+15V〜−15Vの範囲で印加電圧を変化させ、磁気ヘッド11を中立位置から+0.5μm〜−0.5μmの範囲で移動させ、磁気ヘッド11をトラックに追従させる。なお、圧電アクチュエータ16の制御範囲から磁気ヘッド11が外れている場合は、メインアクチュエータ36により、キャリッジアーム33を回動させ、磁気ヘッド11を移動させる。
【0040】
上記の通り、本形態例において、スライダ12は、複数の圧電素子21,22の一端で支持されるだけでなく、スライダ12の摺動面12aと垂直でかつスライダ12の重心を通る軸S上において、連結部材17により回転可能に支持される。このため、スライダ12のサスペンション15への接着強度は高い。
【0041】
また、スライダ12は、連結部材17の周りに配置された圧電素子21,22により回転駆動される。このため、スライダ12の摺動面12aと垂直でかつスライダ12の重心を通る軸Sを中心に回転することになり、重心の移動はない。よって、スライダ12を駆動する際のイナーシャが小さく、磁気ヘッドアセンブリの機械振動系としての固有振動数を高くでき、スライダ12を高速駆動できる。
【0042】
さらに、圧電素子21,22を、スライダ12の摺動面12aと平行な面上に、スライダ12の重心を通る軸Sを中心にして同一回転駆動方向(図3における反時計方向)を向けて等角度間隔(180°)に配置したことにより、連結部材17に余計な剪断力が掛かることを回避し、圧電素子21,22の伸縮力を効率よくスライダ12の回転モーメントに変換できる。
【0043】
特に、本形態例のように、スライダ12の重心を通る軸Sを中心に配置された一対の同一形状の圧電素子21,22を用いれば、一種類の圧電素子を2個用意すればよく、最も単純な構成でもって、効率よくスライダ12を回転できる。
【0044】
図6および図7は、本発明に係る磁気ヘッドアセンブリや磁気ディスク装置に用いる圧電アクチュエータの他の形態例を示す図である。これら図において、図3と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0045】
図6に示した圧電アクチュエータは、一対の圧電素子21,22間の間隔を、スライダ12の重心を通る軸Sの周辺において広げるために、圧電素子21,22をクランク状に折り曲げたものである。これにより、スライダ12上の連結部材17との結合面積を大きくとれ、接着強度を一層上げることができる。図7に示した圧電アクチュエータは、同一の目的で、一対の圧電素子21,22をスライダ12の重心を通る軸Sの周辺において湾曲させたものである。
【0046】
図8は、本発明に係る磁気ヘッドアセンブリや磁気ディスク装置に用いる圧電アクチュエータの他の形態例を示す図である。この図において、図3と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0047】
図8に示した圧電アクチュエータは、一対の圧電素子21,22の端部21a,21c,22a,22cとスライダ12やサスペンション15との接着面積を増やすために、これら端部をL字形に外方に折り曲げたものである。これによっても、接着強度を上げることができる。
【0048】
尚、本発明は上記形態例の構成に限られるものではない。例えば、以下のような変形が可能である。
【0049】
▲1▼連結部材17は円柱に限らない。たとえば、角柱等であってもよい。連結部材17の材料としては、セラミック等を用いることができるが、これに限るものではない。また、連結部材17をスライダ12と一体に形成してもよい。
【0050】
▲2▼圧電素子21,22は必ずしも同一形状である必要はない。仮に、圧電素子21,22から生じる伸縮力が異なっても、連結部材17の存在により、スライダ12はその回転時に重心が移動することはない。しかし、伸縮力の差に応じた大きさの剪断力がスライダ12に余計に加わることになる。
【0051】
▲3▼圧電アクチュエータ16内の圧電素子は、収縮時に協働して同方向の回転駆動力を発生するように、連結部材17の周りに複数配置されていればよく、2個に限らない(圧電素子がn個の場合、それらの角度間隔は、360°/nにする)。
【0052】
▲4▼圧電アクチュエータに用いる圧電素子として、圧電縦効果に基づいて縮む圧電素子を示したが、本発明はこれに限るものではない。
【0053】
▲5▼一対の圧電素子21,22間の間隔を、スライダ12の重心を通る軸Sの周辺において広げるために、圧電素子21,22をクランク状に折り曲げたり湾曲させたが、上記形態例以外の形状(たとえば、「く」の字状に折り曲げる)を選択してもよい。さらに、図6,7のような構成と図8の構成とを組み合わせることも可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、スライダは、複数の圧電素子の一端で支持されるだけでなく、スライダの摺動面と垂直でかつスライダの重心を通る軸上において、捩れ可能な連結部材により回転可能に支持されるため、スライダのサスペンションへの接着強度が高い磁気ヘッドアセンブリを実現できる。
【0055】
また、スライダは、連結部材の周りに配置された圧電素子により回転駆動されるため、スライダの摺動面と垂直でかつスライダの重心を通る軸を中心に回転することになり、重心の移動はない。よって、スライダを駆動する際のイナーシャが小さく、磁気ヘッドアセンブリの機械振動系としての固有振動数を高くでき、スライダを高速駆動できる磁気ヘッドアセンブリを実現できる。
【0056】
請求項2に係る発明によれば、圧電アクチュエータ内の圧電素子を、スライダの摺動面と平行な面上に、前記重心を通る軸を中心にして同一回転駆動方向を向けて等角度間隔に配置したので、連結部材に余計な剪断力が掛かることを回避し、圧電素子の伸縮力を効率よくスライダの回転モーメントに変換可能な磁気ヘッドアセンブリを実現できる。
【0057】
請求項3に係る発明によれば、圧電アクチュエータ内の圧電素子として、前記重心を通る軸を中心に配置された一対の同一形状の圧電素子を用いたので、最も単純な構成でもって、効率よくスライダを回転できる磁気ヘッドアセンブリを実現できる。
【0058】
請求項4に係る発明によれば、一対の圧電素子間の間隔を、前記重心を通る軸の周辺において広げたので、スライダ上の連結部材の結合面積を大きくとれ、接着強度が高い磁気ヘッドアセンブリを実現できる。
【0059】
請求項5に係る発明によれば、スライダのサスペンションへの接着強度が高く、しかも、スライダを高速駆動できる磁気ディスク装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッドアセンブリの一形態例を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る圧電アクチュエータの一形態例が組み込まれた磁気ディスク装置を示す図である。
【図3】図1に示した形態例を下面側から見た図である。
【図4】圧電素子の一例を示す斜視図である。
【図5】図1に示した形態例の作動を説明する図である。
【図6】磁気ヘッドアセンブリ中の圧電アクチュエータの他の形態例を示す図である。
【図7】磁気ヘッドアセンブリ中の圧電アクチュエータの他の形態例を示す図である。
【図8】磁気ヘッドアセンブリ中の圧電アクチュエータの他の形態例を示す図である。
【図9】従来の磁気ヘッドアセンブリを示す分解斜視図である。
【図10】従来構成における作動を示す図である。
【符号の説明】
11 磁気ヘッド
12 スライダ
12a 摺動面
15 サスペンション
16 圧電アクチュエータ
17 連結部材
21,22 圧電素子
21a,22a 一端側
21b,22b 接着層
21c,22c 他端側
21d,22d 接着層
31 エンクロージャ
32 ディスク
33 キャリッジアーム
35 磁気ヘッドアセンブリ
36 メインアクチュエータ

Claims (5)

  1. 磁気ヘッドが搭載されたスライダと、該スライダに先端部が対向配置されたサスペンションと、前記スライダ・前記サスペンション間に接続され、前記スライダを前記スライダの摺動面と垂直な軸を中心に回転駆動する圧電アクチュエータとを備えた磁気ヘッドアセンブリであって、
    前記スライダの摺動面と垂直でかつ前記スライダの重心を通る軸上の位置において、前記スライダを前記サスペンションに結合し、その捩れによって前記スライダの回転を可能にする連結部材を有するとともに、
    前記スライダ・前記サスペンション間には、前記圧電アクチュエータの回転駆動力を生み出すための複数の圧電素子が、収縮時に協働して同方向の回転駆動力を発生するように、前記連結部材の周りに配置され、各圧電素子の前記スライダの回転方向における一端側は、前記スライダに接着され、他端側は、前記サスペンションに接着されている磁気ヘッドアセンブリ。
  2. 前記圧電アクチュエータ内の圧電素子は、前記スライダの摺動面と平行な面上に、前記重心を通る軸を中心にして同一回転駆動方向を向けて等角度間隔に配置されていることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドアセンブリ。
  3. 前記圧電アクチュエータ内の圧電素子として、前記重心を通る軸を中心に対向して配置された一対の同一形状の圧電素子を用いたことを特徴とする請求項2記載の磁気ヘッドアセンブリ。
  4. 前記重心を通る軸を中心に対向して配置された前記一対の圧電素子の、長手方向における中心部間の間隔が、前記一対の圧電素子の長手方向における端部の、対向する端部間の間隔よりも広いことを特徴とする請求項3記載の磁気ヘッドアセンブリ。
  5. 磁気ヘッドが搭載されたスライダ、該スライダに先端部が対向配置されたサスペンション、前記スライダ・前記サスペンション間に配置され、前記スライダを前記サスペンションに連結するとともに、前記スライダを前記スライダの摺動面と垂直な軸を中心に回転駆動する圧電アクチュエータを備えた磁気ヘッドアセンブリと、
    該磁気ヘッドアセンブリのサスペンションが先端部に取り付けられたキャリッジアームと、
    該キャリッジアームを前記スライダの摺動面と平行な面上で回転駆動し前記磁気ヘッドをディスクのトラック幅方向に移動させるメインアクチュエータとを有した磁気ディスク装置であって、
    前記スライダの摺動面と垂直でかつ前記スライダの重心を通る軸上の位置において、前記スライダを前記サスペンションに結合させ、その捩れによって前記スライダの回転を可能にする連結部材を有するとともに、
    前記スライダ・前記サスペンション間には、前記圧電アクチュエータの回転駆動力を生み出すための複数の圧電素子が、収縮時に協働して同方向の回転駆動力を発生するように、前記連結部材の周りに配置され、各圧電素子の前記スライダの回転方向における一端側は、前記スライダに接着され、他端側は、前記サスペンションに接着されている磁気ディスク装置。
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