JP4087603B2 - スライド型電気部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライド型電気部品に係り、特にビデオカメラなどの電子機器のズームコントロールなどに使用される中立位置にセンター復帰するタイプのスライド型電気部品の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスライド型電気部品の構造を図8及び図9に示す。図8は要部横断面図、図9は枠体の上面板を除いた状態の平面図である。
【0003】
従来のスライド型電気部品の構造としては、金属板などを折り曲げることにより箱形に形成された枠体21と、この枠体21の内部に移動可能に収納された合成樹脂などの絶縁材からなるスライド体22と、このスライド体22の両側に設けられてスライド体22を中立位置に付勢する一対の復帰ばね23、23と、前記スライド体22に保持されスライド体22と共に移動される導電材からなる接触片24と、この接触片24と接離される固定端子25が固着され、前記枠体21の下面に取り付けられた絶縁基板26とから構成されている。
【0004】
前記枠体21の上面板には、前記スライド体22の操作つまみ22aが突出されてスライド移動される方形孔21aが形成されており、この方形孔21aの移動方向の相対向する両辺部には、枠体21の内方に一体に折り曲げられたばね係止片21b、21bが形成されている。このばね係止片21b、21bと前記枠体21の内側面との間に前記一対の復帰ばね23、23が係止されている。
【0005】
前記スライド体22の上面中央には前記操作つまみ22aが設けられており、この操作つまみ22aを挟んで上面両側には、両側面部よりスライド移動方向に前記復帰ばね23の逃げ部としてのやや大きめのばね逃げ溝22b、22bが形成され、更にこのばね逃げ溝22b、22bに連続して前記スライド体22がスライド移動した際の前記ばね係止片21b、21bの逃げ部としてのやや小さめの係止片逃げ溝22c、22cが形成されている。
【0006】
そして、前記ばね逃げ溝22bと係止片逃げ溝22cとの連接部に段部22dが形成されると共に、この段部22dに前記復帰ばね23の一端が当接することにより、前記スライド体22を前記枠体21の中央位置に付勢するようになっている。また、前記スライド体22がスライド移動される際には、前記段部22dにより前記復帰ばね23が押圧されて圧縮するのに伴って、前記スライド体22はスライド方向に移動されるものとなる。この時、前記ばね係止片21bが前記スライド体22の係止片逃げ溝22cに挿通されることにより、前記スライド体22のスライド移動が妨げられることなく確実に移動できるものとなっている。
【0007】
スライド型電気部品の動作としては、前記復帰ばね23の付勢力に抗して、前記操作つまみ22aを左右の何れかの方向に押圧すると、前記接触片24が前記固定端子25と接離することで回路が切り換えられるものとなる。また、この状態から前記操作つまみ22aの押圧を解除すれば、前記復帰ばね23の付勢力で元の中央位置の状態に復帰するものとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のスライド型電気部品の構造においては、前記スライド体22を中央位置に復帰させるための前記復帰ばね23を前記枠体21に係止し、その間に前記スライド体22を配置する構成となっており、前記スライド体22のスライド方向に、前記復帰ばね23の一端部を位置決めする前記ばね係止片21bの係止片逃げ溝22cを形成して前記復帰ばね23を配置するようにしていることから、前記スライド体22のスライド方向の寸法が長くなってしまうという問題があった。また、組み込み時の作業性が煩雑になるという問題があった。
【0009】
したがって、本発明では上述した問題点を解決し、中立位置へセルフリターンするタイプのスライド型電気部品において、スライド移動方向の寸法を小さくできるスライド型電気部品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では第1の手段として、収納部を有するケーシングと、操作ノブと駆動体部を有し前記ケーシングの収納部に前記駆動体部が摺動可能に配設された操作部材と、前記ケーシングの収納部両側部に一端側が係止され前記操作部材を中央位置へ付勢する一対の復帰ばねと、前記駆動体部の一側面に設けられた摺動子片あるいは導電パターンと、この摺動子片あるいは導電パターンに対向して設けられた導電パターンあるいは摺動子片を有し前記ケーシングに一体的に係合された基台とを備え、前記操作部材の駆動体部には、該駆動体部の摺動方向と直交する方向に突出されて前記一対の復帰ばねの他端側と係合する突起部を形成し、前記駆動体部の前記突起部が設けられた平面が前記ケーシングの収納部の内底面と摺動する摺動面となっており、該摺動面の中央部に前記突起部が形成され、前記摺動面と、前記摺動子片あるいは導電パターンが設けられた前記一側面とを表裏に対向させて形成し、前記ケーシングの収納部の内底面には、前記駆動体部の前記摺動面から前記突起部が突出する方向に前記駆動体部の摺動方向に沿って並設され、前記復帰ばねの両端部が位置決めされる壁部を有する一対のばね収納部を形成し、この一対のばね収納部の間に両方を連結し、前記操作ノブが中立位置にある初期状態において前記突起部が係合される連結溝部を形成すると共に、前記ばね収納部の対向する一対の前記壁部の間に前記駆動体部の突起部を摺動案内する摺動溝部を前記連結溝部と連続して形成したことを特徴とする。
【0011】
また、第2の手段として、前記ばね収納部の前記連結溝部で連結された側の前記壁部には、前記復帰ばねの他端側と当接する弾性材からなるスペーサーが配設され、前記連結溝部に係合される前記駆動体部の突起部が前記スペーサーの他端と当接して前記スペーサーを弾性変形させるようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、第3の手段として、前記摺動溝部を円弧状に形成し、前記駆動体部の突起部を前記摺動溝部に摺動させることにより前記操作ノブを円弧状にスライド操作可能に保持したことを特徴とする。
【0013】
また、第4の手段として、円弧状の前記摺動溝部に対応する前記ばね収納部を直線状に形成し、前記ばね収納部に前記復帰ばねが直線となるように配置すると共に、前記突起部が前記摺動溝部を円弧状に摺動する際には前記復帰ばねが直線状に撓むようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、第5の手段として、前記ケーシングの収納部の内底面には、前記摺動溝部の円弧と同一中心点を持つ円弧状のガイド溝部が形成されていると共に、前記駆動体部の前記収納部の内底面と摺動する前記摺動面には、前記ガイド溝部に係合されて、前記操作ノブが円弧状にスライド操作可能に摺動案内される円弧状のガイド突部が前記突起部の突出方向に突出して設けられ、前記突起部の両端部を外方に突出する曲面形状に形成したことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1乃至図7に示す。図1はスライド型電気部品の基台と摺動子片を取り除いた操作部材と復帰ばねの係合状態を示す平面図、図2はスライド型電気部品の縦断面図、図3は操作部材の動作状態を示す説明図、図4はケーシングの平面図、図5は同じく縦断面図、図6は操作部材の底面図、図7は同じく縦断面図である。
尚、図1、図3においては、操作部材と復帰ばねとの係合、及び動作状態が良く分かるように、便宜的に操作部材と復帰ばねとを重ねて透視した状態で示している。
【0016】
図において、ケーシング1は、合成樹脂などの絶縁材で上面及び正面が開口された有底の箱状に形成されており、中央には横長状の収納部1aが形成され、この収納部1aの上側には同じく横長状の開口部1bが形成されている。また、前記ケーシング1の上面は、なだらかな円弧状に形成されており、前記開口部1bの上面もこれに沿って円弧状に形成されている。
【0017】
前記収納部1aの内底面1hの略中央には、概略前記ケーシング1の上面の円弧と同じ中心を持つ円弧に沿って、やや傾斜して対向した状態の長溝からなる一対のばね収納部1c、1cが形成されており、このばね収納部1cの対向する内縁部が後述する復帰ばね2の両端部を位置決めする壁部1d、1dとなっている。また、前記一対のばね収納部1c、1cの間には、両方を連結するように前記ばね収納部1cよりやや幅狭で深底の連結溝部1eが形成されており、また、この連結溝部1eに連続して前記ばね収納部1cの対向する一対の前記壁部1d、1dの間に、後述する駆動体部4aの突起部4dを摺動案内する摺動溝部1f、1fが形成されている。
【0018】
この場合、前記連結溝部1eと摺動溝部1f、1fとは同じ大きさで連続されて形成されており、前記ばね収納部1cが直線状に形成されているのに対して、前記開口部1bの上面の円弧状に沿わせて同一中心点を持つ円弧状に形成されたものとなっている。
【0019】
また、前記収納部1aの内底面1hの下側には、同じく円弧状の長溝からなるガイド溝部1gが形成されている。このガイド溝部1gも、前記開口部1bの上面の円弧状に沿わせて同一中心点を持つ円弧状に形成されたものとなっている。このガイド溝部1g及び前記摺動溝部1fに後述する操作部材4の駆動体部4aに設けられたガイド突部4e及び突起部4dが案内され摺動することにより、操作部材4が円弧に沿ってスライド移動されるものとなっている。
【0020】
前記ケーシング1の一対のばね収納部1c、1cには、コイル状に巻回された金属線材からなる一対の復帰ばね2、2が配設されている。この場合、前記ばね収納部1cの対向する内縁部である前記壁部1d、1dに、前記復帰ばね2の両端部が位置決めされることで、前記復帰ばね2が前記ばね収納部1c内に保持されるものとなっている。また、前記一対の復帰ばね2、2が対向して配置されている一端側の前記壁部1dには、ゴムなどの弾性を有する材料からなるスペーサー3が配設されている。このスペーサー3、3間に後述する操作部材4の駆動体部4aに設けられた突起部4dが挟持されて、前記操作部材4が中立位置に保持されるものとなっている。
【0021】
操作部材4は、合成樹脂などの絶縁材で形成されており、平面略方形状をした駆動体部4aと、この駆動体部4aの上側に設けられた円弧状の鍔部4bを有する操作ノブ4cとから形成されている。前記駆動体部4aの表裏に対向する平面の一方には、略中央に、細長円弧状をした突起部4dが突出して設けられており、この突起部4dが前記ケーシング1の収納部1aに形成された前記連結溝部1eに係合されるものとなっている。また、前記突起部4dの両端部は、外方に突出する曲面状に形成されており、この曲面が前記スペーサー3と当接することでスペーサー3を弾性変形させるものとなっている。
【0022】
このように、前記ばね収納部1cの前記連結溝部1eで連結された側の前記壁部1dには、前記復帰ばね2の他端側と当接する弾性材からなる前記スペーサー3が配設されており、前記連結溝部1eに係合される前記駆動体部4aに設けられた前記突起部4dの両端部の曲面が、前記スペーサー3の他端と当接して前記スペーサー3を弾性変形させるように形成してあるので、前記操作部材4が中央位置に復帰する際に、前記駆動体部4aの突起部4dと、前記復帰ばね2の端部との当接時の衝突音を抑えることが可能となっている。また、前記突起部4dと前記連結溝部1eとの長さに差があったとしても、前記操作部材4が中央位置でがたつくことがなくなることから、前記操作部材4の復帰精度を高めることができるものとなっている。
【0023】
また、前記突起部4dの下側には、平面の両端部にわたって細長円弧状をしたガイド突部4eが、同じく前記突起部4dの突出方向に突出して設けられており、このガイド突部部4eが、前記ケーシング1の収納部1aに形成された前記ガイド溝部1gに摺動可能に係合されるものとなっている。
【0024】
前記突起部4dが前記ケーシング1の収納部1aに形成された、前記連結溝部1eと摺動溝部1fに係合されると共に、前記ガイド突部4eが前記ガイド溝部1gに係合されて摺動案内されることにより、前記操作ノブ4cが円弧状にスライド操作されるものとなっている。この場合、前記駆動体部4aの前記突起部4dが設けられた平面が前記収納部1aの内底面1hと摺動する摺動面4fとなっており、前記ガイド突部4e及び前記ガイド溝部1gは必ずしも必要ではなく、必要に応じて形成すればよい。
【0025】
このように、前記摺動溝部1fを円弧状に形成し、前記駆動体部4aの突起部4dを前記摺動溝部1fに摺動させることにより、前記操作ノブ4cを円弧状にスライド操作可能に保持するようにしてあるので、前記操作ノブ4cのスライド操作範囲を大きくできると共に、前記駆動体部4aの摺動方向の寸法を小さくすることができるので、前記操作ノブ4cの操作性を確保したまま小型化が図れるものとなっている。
【0026】
また、前記駆動体部4aの対向する平面の他方には、導電性の金属材からなる摺動子片5が固着されている。この摺動子片5には、複数の片持ち状の接触片5aが設けられており、この接触片5aが後述する基台6に設けられた導電パターン(図示せず)と接離するものとなっている。
【0027】
基台6は、フェノール樹脂などの積層板からなり、表面には銅箔やカーボンなどの導電材からなる導電パターン(図示せず)が形成されている。また、裏面には前記導電パターンとスルーホールなどで接続された導電性の金属板からなる外部端子7が固着されている。
【0028】
前記基台6は、裏面側を合成樹脂などの絶縁材からなる平板状のカバー8に一体的に固着されており、前記導電パターンが前記駆動体部4aに固着された前記摺動子片5の接触片5aと接離するように対向されて前記ケーシング1に取り付けられている。尚、前記摺動子片5と前記導電パターンを形成する場合には、前記駆動体部4aに前記導電パターンを形成し、前記基台6に前記摺動子片5を形成するようにしてもよい。
【0029】
上記構成のスライド型電気部品を組み立てるには、前記ケーシング1の一対の前記ばね収納部1c、1cの対向する一端側の壁部1d、1dに、前記スペーサー3を挿入し、このスペーサー3の他端側に一端側を当接した状態で前記復帰ばね2を挿入する。
【0030】
次に、前記ケーシング1の収納部1aに設けられた前記連結溝部1eと前記ガイド溝部1fに、前記操作部材4の駆動体部4aの摺動面4fに設けられた前記突起部4dと前記ガイド突部4eを挿通することにより重ね合わせ、これとは反対の一側面に固着された前記摺動子片5上に、導電パターンが設けられた前記基台6が一体的に固着された前記カバー8を被せて、カシメ又は接着などの方法で取り付けることにより組立が終了する。
【0031】
このように、前記操作部材4の前記駆動体部4aには、前記突起部4dが形成される摺動面4fと、前記摺動子片5が固着される一側面とを表裏に対向させて形成するようにしたので、前記スペーサ3及び前記復帰ばね2を前記ケーシング1の前記ばね収納部1cに取り付けた後に、前記操作部材4の前記突起部4dが設けられた摺動面4fを下にして上から重ねて取り付けて、その上から導電パターンが設けられた前記基台6が一体的に固着された前記カバー8を取り付ければ組立が終了するため、組み立てが簡易となり作業性が向上されるものとなる。また、導電パターンを前記駆動体部4aの一側面である平坦面状に形成することができるので、導電パターンの形成が容易に行えるものとなっている。
【0032】
次に、図1及び図3で上記構成のスライド型電気部品の動作について説明する。
まず、図1に示す初期の状態では、前記操作ノブ4cは中立位置にあり、この状態では前記駆動体部4aの突起部4dが前記連結溝部1eに係合され、前記突起部4dの両端部が、前記一対のスペーサー3、3に当接されて前記一対の復帰ばね2、2の付勢力によって中立位置に保持されている。
【0033】
この時、前記一対の復帰ばね2、2の付勢力は均衡に保たれた状態となっており、また、前記突起部4dの両端部の曲面が、前記スペーサー3、3を押圧して弾性変形させることで中立位置での前記操作ノブ4cのがたつきが抑えられるものとなっている。この状態では前記摺動子片5の接触片5aと導電パターンとは離間した状態となっている。
【0034】
この状態から、例えば図3に示すように、前記操作ノブ4cが図示左方向へ押圧されると、前記操作ノブ4cが左側にスライド移動されるものとなり、これに伴って前記駆動体部4aも、前記突起部4dが前記摺動溝部1fに、前記ガイド突部4eが前記ガイド溝部1gに摺動案内されて左側にスライド移動されるものとなり、前記突起部4dは左側に配設された前記復帰ばね2の付勢力に抗して前記復帰ばね2を圧縮させるものとなる。この時、前記摺動子片5の接触片5aが前記基台6の表面上を摺動して前記導電パターンと接触することで接点がオン状態となり、信号が前記外部端子7を介して外部の回路に送信されるものとなっている。
【0035】
この時、前記駆動体部4aは、円弧状に形成された前記摺動溝部1fに沿って前記突起部4dが円弧状にスライド移動されるものとなるが、円弧状の前記摺動溝部1fに対応する前記ばね収納部1cは、直線状に形成されており、前記ばね収納部1cに前記復帰ばね2が直線となるように配置されていて、概略前記復帰ばね2は前記突起部4dの円弧状のスライド方向に沿って形成されていることから、前記突起部4dが前記摺動溝部1fを円弧状に摺動する際には、前記復帰ばね2は直線状に撓むようになっている。
【0036】
このように、前記突起部4dが前記摺動溝部1fを円弧状に摺動する際には、前記復帰ばね2が直線状に撓むようにしたことから、前記復帰ばね2を直線状のまま使用でき、また、概略前記復帰ばね2の端面に垂直に荷重が加わることになるのでよじれることがなくなると共に、前記突起部4dに異常な荷重が加わらないため、前記操作部材4の動作が安定し確実な復帰が得られるものとなっている。
【0037】
この状態から、前記操作ノブ4cへの押圧が解除されると、前記駆動体部4aが前記復帰ばね2の付勢力により図1に示す中立位置へと復帰される。この時、前記突起部4dは、右側に配置された前記復帰ばね2に付勢されている右側の前記スペーサー3に当接するものとなり、この時の前記スペーサー3の弾性変形によって衝突音の発生を抑えることができるものとなっている。尚、前記操作ノブ4cが図示右方向へ押圧された場合においても、上記と同様な動作となるため、ここではその説明を省略する。
【0038】
尚、上記実施例においては、前記操作ノブ4c、及び前記駆動体部4dが円弧状にスライド移動する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば直線状にスライド移動するように構成してもよく、この場合にも同様の効果が得られるのはもちろんである。
【0039】
また、導電パターンはオン状態とオフ状態となるスイッチパターンで説明しスライド型スイッチを構成したが、導電パターンを抵抗体で形成しスライド型可変抵抗器としてもよい。また、前記摺動子片5と導電パターンの配置を逆としてもよいし、それらを前記駆動体部4aの前記操作ノブ4cと対向する側面に設けてもよい。
【0040】
上記した実施例によれば、前記操作部材4の駆動体部4aに、摺動方向と直交する方向に突出されて前記一対の復帰ばね2、2の他端側と係合する前記突起部4dを形成すると共に、前記ケーシング1の収納部1aには、前記駆動体部4dの摺動面4fより下方に摺動方向に沿って並設された前記一対のばね収納部1c、1cを形成し、この一対のばね収納部1c、1cの間に両方を連結する前記連結溝部1eを形成して、この連結溝部1eに連続して前記一対のばね収納部1c、1cに前記駆動体部4aの突起部4dを摺動案内する前記摺動溝部1fを形成するようにしたので、前記操作部材4の駆動体部4aと重なる位置に並設して、前記復帰ばね2を配置する前記ばね収納部1cを形成することができるため、前記駆動体部4aの摺動方向に連ねて前記復帰ばね2を配置する構造にくらべて前記駆動体部4aの摺動方向の寸法を短くすることができるので、電気部品全体の大きさを小さくすることができるものとなっている。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のスライド型電気部品は、収納部を有するケーシングと、操作ノブと駆動体部を有しケーシングの収納部に駆動体部が摺動可能に配設された操作部材と、ケーシングの収納部両側部に一端側が係止され操作部材を中央位置へ付勢する一対の復帰ばねと、駆動体部の一側面に設けられた摺動子片あるいは導電パターンと、この摺動子片あるいは導電パターンに対向して設けられた導電パターンあるいは摺動子片を有しケーシングに一体的に係合された基台とを備え、操作部材の駆動体部に、摺動方向と直交する方向に突出されて一対の復帰ばねの他端側と係合する突起部を形成し、ケーシングの収納部には、駆動体部の摺動面より下方に摺動方向に沿って並設され、復帰ばねの両端部が位置決めされる壁部を有する一対のばね収納部を形成し、この一対のばね収納部の間に両方を連結する連結溝部を形成すると共に、ばね収納部の対向する一対の壁部の間に駆動体部の突起部を摺動案内する摺動溝部を連続して形成したことから、操作部材の駆動体部と重なる位置に並設して復帰ばねの収納部を形成することができるため、駆動体部の摺動方向に連ねて復帰ばねを配置する構造にくらべて駆動体部の摺動方向の寸法を短くすることができ、電気部品全体の大きさを小さくすることが可能となる。
【0042】
また、操作部材の駆動体部には、突起部が形成された摺動面と、摺動子片あるいは導電パターンが設けられた一側面とを表裏に対向させて形成したことから、復帰ばねをケーシングのばね収納部に取り付けた後に、操作部材の摺動面を上から重ねて取り付け、その上から基台を取り付ければ組立が終了するため、組み立て作業性が簡易となり、導電パターンを平坦面状に形成することができるので形成が容易となる。
【0043】
また、ばね収納部の連結溝部で連結された側の壁部には、復帰ばねの他端側と当接する弾性材からなるスペーサーが配設され、連結溝部に係合される駆動体部の突起部がスペーサーの他端と当接してスペーサーを弾性変形させるようにしたことから、操作部材が中央位置に復帰する際に、駆動体部の突起部と復帰ばねの端部との当接時の衝突音を抑えることが可能となり、また、突起部と連結溝部との長さに差があったとしても操作部材が中央位置でがたつくことがなくなり復帰精度を高めることができる。
【0044】
また、摺動溝部を円弧状に形成し、駆動体部の突起部を摺動溝部に摺動させることにより操作ノブを円弧状にスライド操作可能に保持したことから、操作ノブのスライド操作範囲を大きくできると共に、駆動体部の摺動方向の寸法を小さくすることができるので、操作性を確保したまま小型化が図れる。
【0045】
また、円弧状の摺動溝部に対応するばね収納部を直線状に形成し、ばね収納部に復帰ばねが直線となるように配置すると共に、突起部が摺動溝部を円弧状に摺動する際には復帰ばねが直線状に撓むようにしたことから、復帰ばねを直線状のまま使用できるのでよじれることがなく、突起部に異常な荷重が加わらないため、動作が安定し確実な復帰が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるスライド型電気部品の基台と摺動子片を取り除いた操作部材と復帰ばねの係合状態を示す平面図である。
【図2】本発明のスライド型電気部品の縦断面図である。
【図3】本発明のスライド型電気部品の操作部材の動作状態を示す説明図である。
【図4】本発明のスライド型電気部品のケーシングを示す平面図である。
【図5】本発明のスライド型電気部品のケーシングを示す縦断面図である。
【図6】本発明のスライド型電気部品の操作部材を示す底面図である。
【図7】本発明のスライド型電気部品の操作部材を示す縦断面図である。
【図8】従来のスライド型電気部品を示す要部横断面図である。
【図9】従来のスライド型電気部品の枠体の上面板を除いた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
1a 収納部
1b 開口部
1c ばね収納部
1d 壁部
1e 連結溝部
1f 摺動溝部
1g ガイド溝部
1h 内底面
2 復帰ばね
3 スペーサー
4 操作部材
4a 駆動体部
4b 鍔部
4c 操作ノブ
4d 突起部
4e ガイド突部
4f 摺動面
5 摺動子片
5a 接触片
6 基台
7 外部端子
8 カバー
Claims (5)
- 収納部を有するケーシングと、操作ノブと駆動体部を有し前記ケーシングの収納部に前記駆動体部が摺動可能に配設された操作部材と、前記ケーシングの収納部両側部に一端側が係止され前記操作部材を中央位置へ付勢する一対の復帰ばねと、前記駆動体部の一側面に設けられた摺動子片あるいは導電パターンと、この摺動子片あるいは導電パターンに対向して設けられた導電パターンあるいは摺動子片を有し前記ケーシングに一体的に係合された基台とを備え、前記操作部材の駆動体部には、該駆動体部の摺動方向と直交する方向に突出されて前記一対の復帰ばねの他端側と係合する突起部を形成し、前記駆動体部の前記突起部が設けられた平面が前記ケーシングの収納部の内底面と摺動する摺動面となっており、該摺動面の中央部に前記突起部が形成され、前記摺動面と、前記摺動子片あるいは導電パターンが設けられた前記一側面とを表裏に対向させて形成し、前記ケーシングの収納部の内底面には、前記駆動体部の前記摺動面から前記突起部が突出する方向に前記駆動体部の摺動方向に沿って並設され、前記復帰ばねの両端部が位置決めされる壁部を有する一対のばね収納部を形成し、この一対のばね収納部の間に両方を連結し、前記操作ノブが中立位置にある初期状態において前記突起部が係合される連結溝部を形成すると共に、前記ばね収納部の対向する一対の前記壁部の間に前記駆動体部の突起部を摺動案内する摺動溝部を前記連結溝部と連続して形成したことを特徴とするスライド型電気部品。
- 前記ばね収納部の前記連結溝部で連結された側の前記壁部には、前記復帰ばねの他端側と当接する弾性材からなるスペーサーが配設され、前記連結溝部に係合される前記駆動体部の突起部が前記スペーサーの他端と当接して前記スペーサーを弾性変形させるようにしたことを特徴とする請求項1記載のスライド型電気部品。
- 前記摺動溝部を円弧状に形成し、前記駆動体部の突起部を前記摺動溝部に摺動させることにより前記操作ノブを円弧状にスライド操作可能に保持したことを特徴とする請求項1、又は2記載のスライド型電気部品。
- 円弧状の前記摺動溝部に対応する前記ばね収納部を直線状に形成し、前記ばね収納部に前記復帰ばねが直線となるように配置すると共に、前記突起部が前記摺動溝部を円弧状に摺動する際には前記復帰ばねが直線状に撓むようにしたことを特徴とする請求項3記載のスライド型電気部品。
- 前記ケーシングの収納部の内底面には、前記摺動溝部の円弧と同一中心点を持つ円弧状のガイド溝部が形成されていると共に、前記駆動体部の前記収納部の内底面と摺動する前記摺動面には、前記ガイド溝部に係合されて、前記操作ノブが円弧状にスライド操作可能に摺動案内される円弧状のガイド突部が前記突起部の突出方向に突出して設けられ、前記突起部の両端部を外方に突出する曲面形状に形成したことを特徴とする請求項3、又は4記載のスライド型電気部品。
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