JP4086722B2 - 基板保持装置及び研磨装置 - Google Patents

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    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/306Chemical or electrical treatment, e.g. electrolytic etching
    • H01L21/30625With simultaneous mechanical treatment, e.g. mechanico-chemical polishing

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨対象物である基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置、特に、半導体ウェハ等の基板を研磨して平坦化する研磨装置において該基板を保持する基板保持装置に関するものである。また、本発明は、かかる基板保持装置を備えた研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスがますます微細化され素子構造が複雑になり、またロジック系の多層配線の層数が増えるに伴い、半導体デバイスの表面の凹凸はますます増え、段差が大きくなる傾向にある。半導体デバイスの製造では薄膜を形成し、パターンニングや開孔を行う微細加工の後、次の薄膜を形成するという工程を何回も繰り返すためである。
【0003】
半導体デバイスの表面の凹凸が増えると、薄膜形成時に段差部での膜厚が薄くなったり、配線の断線によるオープンや配線層間の絶縁不良によるショートが起こったりするため、良品が取れなかったり、歩留まりが低下したりする傾向がある。また、初期的に正常動作をするものであっても、長時間の使用に対しては信頼性の問題が生じる。更に、リソグラフィ工程における露光時に、照射表面に凹凸があると露光系のレンズ焦点が部分的に合わなくなるため、半導体デバイスの表面の凹凸が増えると微細パターンの形成そのものが難しくなるという問題が生ずる。
【0004】
従って、半導体デバイスの製造工程においては、半導体デバイス表面の平坦化技術がますます重要になっている。この平坦化技術のうち、最も重要な技術は、化学的機械的研磨(CMP(Chemical Mechanical Polishing))である。この化学的機械的研磨は、研磨装置を用いて、シリカ(SiO)等の砥粒を含んだ研磨液を研磨パッド等の研磨面上に供給しつつ半導体ウェハなどの基板を研磨面に摺接させて研磨を行うものである。
【0005】
この種の研磨装置は、研磨パッドからなる研磨面を有する研磨テーブルと、半導体ウェハを保持するためのトップリング又はキャリアヘッド等と称される基板保持装置とを備えている。このような研磨装置を用いて半導体ウェハの研磨を行う場合には、基板保持装置により半導体ウェハを保持しつつ、この半導体ウェハを研磨テーブルに対して所定の圧力で押圧する。このとき、研磨テーブルと基板保持装置とを相対運動させることにより半導体ウェハが研磨面に摺接し、半導体ウェハの表面が平坦かつ鏡面に研磨される。
【0006】
このような研磨装置において、研磨中の半導体ウェハと研磨パッドの研磨面との間の相対的な押圧力が半導体ウェハの全面に亘って均一でない場合には、半導体ウェハの各部分に印加される押圧力に応じて研磨不足や過研磨が生じてしまう。そのため、基板保持装置の半導体ウェハの保持面をゴム等の弾性材からなる弾性膜(メンブレン)で形成し、弾性膜の裏面に空気圧等の流体圧を加え、半導体ウェハに印加する押圧力を全面に亘って均一化することも行われている。この場合、弾性膜としてエチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、フッ素ゴムなどが使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、半導体ウェハの保持面を弾性膜で形成した、いわゆるフローティング式基板保持装置においては、弾性膜が半導体ウェハを加圧するため、弾性膜と半導体ウェハが互いに密着し、研磨終了後に半導体ウェハを基板保持装置から離脱させようとする際に、半導体ウェハが弾性膜から剥がれにくくなるという問題点がある。この場合、半導体ウェハを弾性膜から無理に剥がそうとすると、半導体ウェハが破損する場合もある。また、弾性膜が半導体ウェハの外周部まで加圧できるように、弾性膜の硬度を低くしているが、そのため、弾性膜と半導体ウェハとの密着度は更に高くなり、半導体ウェハが弾性膜からより剥がれにくくなっているという問題点がある。
【0008】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、半導体ウェハ等の基板の保持面を弾性膜(メンブレン)で形成した基板保持装置において、研磨終了後、基板が弾性膜(メンブレン)から剥がれやすくなり、基板保持装置からの基板の離脱を確実に行なうことができる基板保持装置及び該基板保持装置を備えた研磨装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の基板保持装置は、基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置において、前記基板を保持する上下動可能なトップリング本体と、前記トップリング本体の内部に圧力室を形成する弾性膜とを備え、前記弾性膜には基板と接触する面にコーティングが施されており、前記弾性膜には切り欠きが設けられ、該切り欠きの周囲には前記コーティングが施されていないことを特徴とするものである。
【0010】
本発明によれば、研磨時に基板を研磨面に押圧する弾性膜には、基板と接触する面にコーティングが施されているため、弾性膜の非粘着性及び滑り性が向上し、研磨終了時に基板を基板保持装置からリリースする際に、基板が弾性膜から剥がれやすくなり、基板保持装置からの基板の離脱を確実に行なうことができる。
【0011】
発明によれば、弾性膜に形成された切り欠き(又は開口)の周囲には、コーティングが施されていないため、基板の研磨時に基板と弾性膜との間のシールが確実に保たれる。
【0012】
本発明の1態様によれば、基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置において、前記基板を保持する上下動可能なトップリング本体と、前記トップリング本体の内部に圧力室を形成する弾性膜とを備え、前記弾性膜には基板と接触する面にコーティングが施されており、前記コーティングは弾性膜の最外周部又は最外周部の近傍には施されていないことを特徴とする。
本発明によれば、トップリングから半導体ウェハへのトルク伝達を行なう箇所である弾性膜の最外周部又は最外周部の近傍には、コーティングが施されていないため、トップリングから半導体ウェハのトルク伝達を確実に行なうことができる。
【0013】
本発明の1態様によれば、前記トップリング本体内部の圧力室は、環状の複数の圧力室に分割されており、前記弾性膜は複数の圧力室を覆うように複数の環状の弾性膜からなることを特徴とする。
【0014】
本発明の1態様によれば、前記複数の環状の弾性膜のうち、前記トップリング本体の外周側に配置された弾性膜にはコーティングが施されておらず、前記トップリング本体の内周側に配置された弾性膜のみに前記コーティングが施されていることを特徴とする。
本発明によれば、研磨終了時に基板を基板保持装置からリリースする際に、基板が弾性膜に密着する傾向にある箇所には含浸コーティングが施されているため、基板の弾性膜からの引き剥がしが容易に行われ、また基板の研磨時にトップリング本体から基板にトルクが伝達される箇所である外周部側にはコーティングが施されていないため、トップリング本体から基板にトルク伝達を確実に行なうことができる。
【0015】
本発明の1態様によれば、基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置において、前記基板を保持する上下動可能なトップリング本体と、前記トップリング本体の内部に圧力室を形成する弾性膜とを備え、前記弾性膜には基板と接触する面にコーティングが施されており、かつ前記弾性膜基板と接触しない裏面にコーティングが施されていることを特徴とする。
本発明によれば、基板と接触しない弾性膜の裏面にコーティングが施されているため、弾性膜へのスラリーの固着や塵埃の付着を防止することができるとともに、研磨時に弾性膜がトップリングの一部を構成するチャッキングプレート等の部材に張り付くことがなく、また弾性膜の裏面側に弾性膜が存在する場合においても弾性膜同士が張り付くことが防止される。
【0016】
本発明の1態様によれば、前記コーティングの皮膜がフッ素樹脂であることを特徴とする。
本発明の1態様によれば、前記コーティングは、含浸コーティングであることを特徴とする。
本発明によれば、含浸されたフッ素樹脂等からなる樹脂が弾性膜材料と絡み合うので、基板の研磨中に弾性膜が変形したときでも前記樹脂が弾性膜から剥がれ落ちることがない。
【0017】
本発明の研磨装置は、研磨面を有する研磨テーブルと、上記基板保持装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る基板保持装置及び研磨装置の実施形態について図1乃至図19を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の基板保持装置を備えた研磨装置の全体構成を示す断面図である。ここで、基板保持装置は、被研磨物である半導体ウェハ等の基板を保持して研磨テーブル上の研磨面に押圧する装置である。図1に示すように、本発明に係る基板保持装置を構成するトップリング1の下方には、上面に研磨パッド101を貼付した研磨テーブル100が設置されている。また、研磨テーブル100の上方には研磨液供給ノズル102が設置されており、この研磨液供給ノズル102によって研磨テーブル100上の研磨パッド101上に研磨液Qが供給されるようになっている。
【0019】
なお、市場で入手できる研磨パッドとしては種々のものがあり、例えば、ロデール社製のSUBA800、IC−1000、IC−1000/SUBA400(二層クロス)、フジミインコーポレイテッド社製のSurfin xxx−5、Surfin 000等がある。SUBA800、Surfin xxx−5、Surfin 000は繊維をウレタン樹脂で固めた不織布であり、IC−1000は硬質の発泡ポリウレタン(単層)である。発泡ポリウレタンは、ポーラス(多孔質状)になっており、その表面に多数の微細なへこみ又は孔を有している。
【0020】
また、上述した研磨パッドに限らず、例えば、固定砥粒により研磨面を形成してもよい。固定砥粒は、砥粒をバインダ中に固定し板状に形成したものである。固定砥粒を用いた研磨においては、固定砥粒から自生した砥粒により研磨が進行する。固定砥粒は砥粒とバインダと気孔により構成されており、例えば砥粒には平均粒径0.5μm以下のCeO又はSiO又はAlを用い、バインダにはエポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂又はMBS樹脂やABS樹脂などの熱可塑性樹脂を用いる。このような固定砥粒は硬質の研磨面を構成する。また、固定砥粒には、上述した板状のものの他に、薄い固定砥粒層の下に弾性を有する研磨パッドを貼付して二層構造とした固定砥粒パッドも含まれる。
【0021】
図1に示すように、トップリング1は自在継手部10を介してトップリング駆動軸11に接続されており、トップリング駆動軸11はトップリングヘッド110に固定されたトップリング用エアシリンダ111に連結されている。このトップリング用エアシリンダ111によってトップリング駆動軸11は上下動し、トップリング1の全体を昇降させると共にトップリング本体2の下端に固定されたリテーナリング3を研磨テーブル100に押圧するようになっている。
【0022】
トップリング用エアシリンダ111は流体路31及びレギュレータR1を介して圧縮空気源120に接続されており、レギュレータR1によってトップリング用エアシリンダ111に供給される加圧空気の空気圧等を調整することができる。これにより、リテーナリング3が研磨パッド101を押圧する押圧力を調整することができる。
【0023】
また、トップリング駆動軸11はキー(図示せず)を介して回転筒112に連結されている。この回転筒112はその外周部にタイミングプーリ113を備えている。トップリングヘッド110にはトップリング用モータ114が固定されており、上記タイミングプーリ113は、タイミングベルト115を介してトップリング用モータ114に設けられたタイミングプーリ116に接続されている。従って、トップリング用モータ114を回転駆動することによってタイミングプーリ116、タイミングベルト115、及びタイミングプーリ113を介して回転筒112及びトップリング駆動軸11が一体に回転し、トップリング1が回転する。なお、トップリングヘッド110は、フレーム(図示せず)に回転可能に支持されたトップリングヘッドシャフト117によって支持されている。
【0024】
以下、本発明に係る基板保持装置を構成するトップリング1についてより詳細に説明する。図2は本発明の第1の実施形態に係るトップリングを示す縦断面図である。
図2に示すように、基板保持装置を構成するトップリング1は、内部に収容空間を有する円筒容器状のトップリング本体2と、トップリング本体2の下端に固定された環状のリテーナリング3とを備えている。トップリング本体2は金属やセラミックス等の強度及び剛性が高い材料から形成されている。また、リテーナリング3は、剛性の高い樹脂材又はセラミックス等から形成されている。
【0025】
トップリング本体2は、円筒容器状のハウジング部2aと、ハウジング部2aの円筒部の内側に嵌合される環状の加圧シート支持部2bとを備えている。トップリング本体2のハウジング部2aの下端にはリテーナリング3が固定されている。このリテーナリング3の下部は内方に突出している。なお、リテーナリング3をトップリング本体2と一体的に形成することとしてもよい。
【0026】
トップリング本体2のハウジング部2aの中央部の上方には、上述したトップリング駆動軸11が配設されており、トップリング本体2とトップリング駆動軸11とは自在継手部10により連結されている。この自在継手部10は、トップリング本体2及びトップリング駆動軸11とを互いに傾動可能とする球面軸受機構と、トップリング駆動軸11の回転をトップリング本体2に伝達する回転伝達機構とを備えており、トップリング駆動軸11からトップリング本体2に対して互いの傾動を許容しつつ押圧力及び回転力を伝達する。
【0027】
球面軸受機構は、トップリング駆動軸11の下面の中央に形成された球面状凹部11aと、ハウジング部2aの上面の中央に形成された球面状凹部2dと、両凹部11a,2d間に介装されたセラミックスのような高硬度材料からなるベアリングボール12とから構成されている。一方、回転伝達機構は、トップリング駆動軸11に固定された駆動ピン(図示せず)とハウジング部2aに固定された被駆動ピン(図示せず)とから構成される。トップリング本体2が傾いても被駆動ピンと駆動ピンは相対的に上下方向に移動可能であるため、これらは互いの接触点をずらして係合し、回転伝達機構がトップリング駆動軸11の回転トルクをトップリング本体2に確実に伝達する。
【0028】
トップリング本体2とトップリング本体2に一体に固定されたリテーナリング3との内部に画成された空間内には、環状のホルダーリング5と、トップリング本体2内部の収容空間内で上下動可能な概略円盤状のチャッキングプレート(上下動部材)6とが収容されている。このチャッキングプレート6は金属材料から形成されていてもよいが、研磨すべき半導体ウェハがトップリングに保持された状態で、渦電流を用いた膜厚測定方法でその表面に形成された薄膜の膜厚を測定する場合などにおいては、磁性を持たない材料、例えば、エポキシガラス、フッ素系樹脂やセラミックスなどの絶縁性の材料から形成されていることが好ましい。
【0029】
ホルダーリング5とトップリング本体2との間には弾性を有する加圧シート13が張設されている。この加圧シート13は、一端をトップリング本体2のハウジング部2aと加圧シート支持部2bとの間に挟み込み、他端をホルダーリング5とチャッキングプレート6との間に挟み込んで固定されている。トップリング本体2、チャッキングプレート6、ホルダーリング5、及び加圧シート13によってトップリング本体2の内部に圧力室21が形成されている。図2に示すように、圧力室21にはチューブ、コネクタ等からなる流体路32が連通されており、圧力室21は流体路32上に配置されたレギュレータR2を介して圧縮空気源120に接続されている(図1参照)。なお、加圧シート13は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴムなどの強度及び耐久性に優れたゴム材によって形成されている。
【0030】
加圧シート13がゴムなどの弾性体である場合に、加圧シート13をリテーナリング3とトップリング本体2との間に挟み込んで固定した場合には、弾性体としての加圧シート13の弾性変形によってリテーナリング3の下面において好ましい平面が得られなくなってしまう。従って、これを防止するため、本実施形態では、別部材として加圧シート支持部2bを設けて、これをトップリング本体2のハウジング部2aと加圧シート支持部2bとの間に挟み込んで固定している。なお、リテーナリング3をトップリング本体2に対して上下動可能としたり、リテーナリング3をトップリング本体2とは独立に押圧可能な構造としたりすることもでき、このような場合には、必ずしも上述した加圧シート13の固定方法が用いられるとは限らない。
【0031】
チャッキングプレート6の外周縁部には、トップリング1によって保持される半導体ウェハWの裏面の略全面に当接する円形のメンブレン(弾性膜)7が設けられている。このメンブレン7の上端は、チャッキングプレート6の外周縁部と環状のエッジリング4との間に挟み込まれており、これにより、メンブレン7がチャッキングプレート6に取付けられる。
【0032】
図2に示すように、半導体ウェハWがトップリング1に保持された際に、メンブレン7の内部には圧力室30が形成されるようになっている。この圧力室30には、チューブ、コネクタ等からなる流体路33が連通されており、圧力室30はこの流体路33上に配置されたレギュレータR3を介して圧縮空気源120に接続されている。なお、メンブレン(弾性膜)7は、加圧シート13と同様に、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等の強度及び耐久性に優れたゴム材によって形成されている。また、メンブレン7を形成するゴム材としては、硬度(duro)が20〜70のものが好適に使用される。
【0033】
本発明においては、メンブレン(弾性膜)7の表面にフッ素樹脂による含浸コーティングが施されている。すなわち、メンブレン(弾性膜)7の半導体ウェハWと接触する面に含浸コーティングが施されている。この含浸コーティングにより、メンブレン(弾性膜)7の非粘着性及び滑り性が向上し、半導体ウェハWがメンブレン(弾性膜)7から剥がれやすくなり、半導体ウェハWがトップリング1から容易にリリースされる。また、この含浸コーティングにより、スラリーや塵埃がメンブレン(弾性膜)7に付着することが防止されることにもなる。さらに、含浸コーティングによりメンブレンの耐摩耗性も向上することから、メンブレンのライフタイム(寿命)も長くなる。
【0034】
図3(a)および図3(b)はメンブレン(弾性膜)7にフッ素樹脂を含浸コーティングした状態を示す図であり、図3(a)は図2に示すトップリングの要部断面図であり、図3(b)は図3(a)のA部のメンブレンに含浸コーティングした状態を模式的に示す図である。図3(b)に示すように、メンブレン(弾性膜)7の表面(基板保持面)には、フッ素樹脂の含浸コーティング7cが施されている。フッ素樹脂の膜内への含浸領域は10〜20μmであり、また膜表面にコーティングされるフッ素樹脂の厚みは約10μmである。なお、メンブレン(弾性膜)の表面には、フッ素樹脂含浸コーティングの他に、フッ素樹脂表面コーティング、又はセラミックコーティングを施してもよい。フッ素樹脂表面コーティングにおいては、膜上にフッ素樹脂が被さるコーティングになるので、半導体ウェハWの研磨中にフッ素樹脂が剥がれ易い傾向がある。また、セラミックコーティングにおいては、膜表面が硬くなり、メンブレン(弾性膜)の弾力性が失われる傾向があるので、フローティング型の基板保持装置には含浸コーティングが最も好ましい。メンブレンに含浸コーティングをすることによって、フッ素樹脂が膜中に浸透し、メンブレン(弾性膜)材料と絡み合うので、半導体ウェハの研磨中にメンブレン(弾性膜)が変形したときでもフッ素樹脂は剥がれにくい。
【0035】
上述したように、メンブレン(弾性膜)にコーティングをすることによって非粘着性が増すと同時に滑り性も向上する。トップリングから半導体ウェハへのトルク伝達を考慮する上で、このトルク伝達を担うメンブレンの主要箇所にはコーティングを施さない方が好ましい。図4(a)および図4(b)はコーティングを施さない方が好ましい箇所を示す図であり、図4(a)は図2に示すトップリングの要部断面図であり、図4(b)はメンブレンの表面(基板保持面)を示す平面図である。図4(b)に示すように、コーティングを施さない方が好ましい箇所(斜線部で示す)7dは、図4(a)のB部にあってエッジリング4の下方の箇所に相当し、この箇所にてトルク伝達が主として行われていると考えられる。すなわち、メンブレン7の最外周又は最外周近傍は、半導体ウェハWにトルク伝達を行なうために、コーティングを施さない方が好ましい。
【0036】
図5乃至図12は基板保持面にコーティングが施されたシングルメンブレン(単一メンブレン)を示す図であり、図5乃至図12に示すメンブレン(弾性膜)は全て一体型のものを表している。
図5(a)及び図5(b)は表面全体に含浸コーティング7cが施されたメンブレン(弾性膜)7を示す図であり、図5(a)と図5(b)に示す含浸コーティングでは、フッ素樹脂含有量分布が異なっている。図5(a)に示すコーティングではフッ素樹脂が密に分布され、図5(b)に示すコーティングではフッ素樹脂が疎に分布されている。プロセスに応じて、図5(a)に示すメンブレン(弾性膜)と図5(b)に示すメンブレン(弾性膜)とを使い分けることが好ましい。図5(a)に示すメンブレン(弾性膜)7は、メンブレン(弾性膜)に対して低負荷のプロセスにおいて使用され、図5(b)に示すメンブレン(弾性膜)7は、メンブレン(弾性膜)に対して高負荷のプロセスにおいて使用される。
【0037】
図6は、メンブレンの最外周又は最外周近傍の斜線部7dにはコーティングを施さず、内周側の斜線部に含浸コーティング7c,7cを施したメンブレン(弾性膜)を示す図である。図6に示すように、含浸コーティング7c,7cが施された箇所は、プロファイルを制御するトップリング1の各ゾーンに相当する箇所である。すなわち、図6に示すメンブレンは、メンブレンの上方に複数に分割された環状の圧力室が設けられたトップリングに用いられ、含浸コーティング7c,7cはそれぞれ別の環状の圧力室に対応した位置にある。各環状の圧力室には異なった圧力の加圧流体が供給されて、環状のゾーンの圧力制御が可能になっている。トップリング1から半導体ウェハWへのトルク伝達は、主として、コーティングが施されていない外側部分(斜線部7d)にて行われ、半導体ウェハWのリリースに関しては、含浸コーティング7c,7cが施された箇所から、半導体ウェハWがメンブレン(弾性膜)7から剥がれるようになっている。
【0038】
図7は、中央部と中央部から十字状に半径方向に延びるように含浸コーティング7cが施されたメンブレン(弾性膜)7を示す図である。図7に示すメンブレンにおいては、プロファイルを制御するトップリングの各ゾーンに存在する吸着ポスト50に相当する箇所から、半導体ウェハWがメンブレン(弾性膜)から剥がれやすくなるように、含浸コーティング7cが施されている。図2では吸着ポストは図示されていないが、トップリング1内には複数の吸着ポストが配置されており、図7に示すように、メンブレン(弾性膜)7には吸着ポスト50に対応した位置に貫通孔7hが形成されている。吸着ポスト50を真空源に接続することにより、トップリング1は半導体ウェハWを真空吸着できるようになっている。またトップリング1から半導体ウェハWを離脱させるときには、吸着ポスト50から半導体ウェハWに流体を噴射して半導体ウェハWをメンブレン(弾性膜)7から引き剥がすようになっている。図7に示すメンブレン(弾性膜)7においては、非コーティング箇所においてトップリング1から半導体ウェハWへのトルク伝達を行なうとともに加圧空気が外端部にリークするのを防止している。
【0039】
図8乃至図11は、メンブレン(弾性膜)の中心部から端部に向けて放射状に含浸コーティングが施されたメンブレン(弾性膜)を示す図である。図8乃至図11に示すメンブレン(弾性膜)7は、いずれも各ゾーンの吸着ポスト50の周囲を覆うように含浸コーティング7cが施されている。図8乃至図10に示すメンブレン(弾性膜)は、長方形型コーティングが多数施されたものである。図8に示すメンブレン(弾性膜)は図9に示すメンブレン(弾性膜)よりも半導体ウェハとのシール性に優れている。また、図10に示すメンブレン(弾性膜)7においては、半導体ウェハのメンブレンからのリリース性をより向上させるため、外側にコーティング箇所を増やしている。図11に示すメンブレン(弾性膜)は含浸コーティング7cの形状を扇状にしたものであり、図10に示すメンブレン(弾性膜)と同様に半導体ウェハのリリース性が優れている。
【0040】
図12は、メンブレンの表面全体に所定直径(例えば1mm)のコーティングスポットを分布させたメンブレン(弾性膜)を示す図である。図12に示すメンブレン(弾性膜)7は、多数のスポット状の含浸コーティング7cが全面に分布したメンブレンである。メンブレン(弾性膜)7には、図5(a)及び図5(b)と同様のコーティング方法によりコーティングが施されている。図12においては、半導体ウェハのリリース性能を向上させたい場合にはコーティングスポット径を大きくし、トップリングのトルク伝達性能を高めるためにはコーティングポット分布を疎にしている。このように、プロセス条件に応じてコーティングの分布を調整することが好ましい。
【0041】
次に、図1及び図2に示すトップリング1の全体の動作について説明する。
図1および図2に示す構成の研磨装置において、半導体ウェハWの搬送時には、トップリング1の全体を半導体ウェハWの移送位置に位置させる。メンブレン7の貫通孔7hに対応した位置にある吸着ポスト50を真空源に接続し(図7参照)、吸着ポスト50により半導体ウェハWを真空吸着する。そして、半導体ウェハWを吸着した状態でトップリング1を移動させ、トップリング1の全体を研磨面(研磨パッド101)を有する研磨テーブル100の上方に位置させる。なお、半導体ウェハWの外周縁はリテーナリング3によって保持され、半導体ウェハWがトップリング1から飛び出さないようになっている。
【0042】
次いで、吸着ポスト50による半導体ウェハWの吸着を解除し、それとほぼ同時に、トップリング駆動軸11に連結されたトップリング用エアシリンダ111を作動させてトップリング1の下端に固定されたリテーナリング3を所定の押圧力で研磨テーブル100の研磨面に押圧する。その後、圧力室21に加圧流体を供給してチャッキングプレート6を下降させ、メンブレン7を半導体ウェハWに対して押圧する。これにより、メンブレン7の下面を半導体ウェハWの上面に確実に密着させることができる。この状態で、圧力室30に所定の圧力の加圧流体を供給し、チャッキングプレート6を上昇させると共に、半導体ウェハWを研磨テーブル100の研磨面に押圧する。そして、予め研磨液供給ノズル102から研磨液Qを流すことにより、研磨パッド101に研磨液Qが保持され、半導体ウェハWの研磨される面(下面)と研磨パッド101との間に研磨液Qが存在した状態で研磨が行われる。
【0043】
トップリング用エアシリンダ111によるリテーナリング3の研磨パッド101への押圧力と、圧力室30に供給する加圧空気による半導体ウェハWの研磨パッド101への押圧力とを適宜調整して半導体ウェハWの研磨を行う。研磨中にレギュレータR3によって半導体ウェハWを研磨テーブル100の研磨パッド101に押圧する押圧力を変更でき、レギュレータR1によってリテーナリング3が研磨パッド101を押圧する押圧力を変更できる。従って、研磨中に、半導体ウェハWを研磨パッド101に押圧する押圧力とリテーナリング3が研磨パッド101を押圧する押圧力を適宜調整することにより、半導体ウェハWの中心部から周縁部、さらには半導体ウェハWの外側にあるリテーナリング3の外周部までの研磨圧力の分布が連続かつ均一になる。そのため、半導体ウェハWの周縁部における研磨量の過不足を防止することができる。
【0044】
そして、研磨が終了した際は、圧力室30への加圧流体の供給を止め、圧力室を大気圧に開放する。その後、吸着ポスト50(図7参照)に負圧を形成することにより、半導体ウェハWをトップリング1の下端面に再び真空吸着させる。この時、圧力室21内の圧力を大気圧に開放するか、もしくは負圧にする。これは、圧力室21の圧力を高いままにしておくと、チャッキングプレート6の下面によって半導体ウェハWが研磨面に局所的に押圧されることになってしまうためである。
【0045】
上述のように半導体ウェハWを吸着させた後、トップリング1の全体を半導体ウェハの移送位置に位置させ、吸着ポスト50による半導体ウェハWの真空吸着を解除する。そして、次に、吸着ポスト50を流体供給源に接続し、吸着ポスト50から半導体ウェハWに流体(例えば、加圧流体もしくは窒素と純水を混合したもの)を噴射して半導体ウェハWをリリースする。この半導体ウェハWのメンブレン(弾性膜)7からのリリース時に、この含浸コーティング7cにより、メンブレン(弾性膜)7の非粘着性及び滑り性が向上し、半導体ウェハWがメンブレン(弾性膜)7から剥がれやすくなり、半導体ウェハWがトップリング1から容易にリリースされる。
【0046】
図13(a)および図13(b)はメンブレン(弾性膜)の裏面にコーティングを施した実施形態について説明する図である。図13(a)および図13(b)において、上側の図がメンブレンの裏面にコーティングが施されていない場合であり、下側の図がメンブレンの裏面にコーティングが施されている場合である。半導体ウェハWと接触しない面であるメンブレン(弾性膜)7の裏面に含浸コーティングを施すことによって、スラリーの固着や塵埃の付着を防止することができる。また、図13(a)に示すように、研磨時にメンブレン(弾性膜)7がチャッキングプレート6に張付かないという効果を得ることができる。さらに、図13(b)に示すように、メンブレン(弾性膜)7同士の張付きも防止することができる。
【0047】
次に、本発明に係る基板保持装置を構成するトップリングの第2の実施形態について図14を参照して説明する。第2の実施形態のトップリングは、内部に複数の圧力室を有しており、半導体ウェハの裏面側に位置する複数の圧力室に供給される加圧空気などの流体の圧力を制御し、半導体ウェハに印可される圧力を部分的に制御して、半導体ウェハに対して部分的に異なった圧力で押圧することができるようになっている。
【0048】
図14に示すように、トップリング本体2のハウジング部2aの下端にリテーナリング3が固定されていて、トップリング本体2とリテーナリング3の内部に画成された空間内に、環状のホルダーリング5と、概略円盤状のチャッキングプレート(上下動部材)6とが収容されている構成は、第1の実施形態のトップリングと同様である。また、ホルダーリング5とトップリング本体2との間に加圧シート13が張設され、トップリング本体2、チャッキングプレート6、ホルダーリング5、および加圧シート13によってトップリング本体2の内部に圧力室21が形成されている構成も第1の実施形態と同様である。
【0049】
第2の実施形態においては、チャッキングプレート6の外周縁部には、トップリング1によって保持される半導体ウェハWの外周縁部に当接する環状のエッジメンブレン(弾性膜)37が設けられている。このエッジメンブレン37の上端は、チャッキングプレート6の外周縁部と環状のエッジリング4との間に挟み込まれており、これにより、エッジメンブレン37がチャッキングプレート6に取付けられる。
【0050】
図14に示すように、半導体ウェハWがトップリング1に保持された際に、エッジメンブレン37の内部には圧力室22が形成されるようになっている。この圧力室22には、チューブ、コネクタ等からなる流体路33が連通されており、圧力室22はこの流体路33上に配置されたレギュレータR3を介して圧縮空気源120に接続されている。なお、エッジメンブレン37は、加圧シート13と同様に、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等の強度及び耐久性に優れたゴム材によって形成されている。また、エッジメンブレン37を形成するゴム材としては、硬度(duro)が20〜70のものが好適に使用される。
【0051】
半導体ウェハWを研磨する際、トップリング1の回転に伴い半導体ウェハWも回転するが、上述したエッジメンブレン37だけでは半導体ウェハWとの接触範囲が小さく、回転トルクを伝達しきれないおそれがある。このため、半導体ウェハWに当接して、半導体ウェハWに十分なトルクを伝達する環状の中間エアバッグ19がチャッキングプレート6の下面に固定されている。この中間エアバッグ19は、エッジメンブレン37の径方向内側に配置され、半導体ウェハWに十分なトルクを伝達するだけの接触面積をもって半導体ウェハWと接触する。中間エアバッグは、プロファイルコントロールを行うためのものである。
【0052】
中間エアバッグ19は、半導体ウェハWの上面に当接する弾性膜91と、弾性膜91を着脱可能に保持するエアバッグホルダー92とから構成されている。エアバッグホルダー92は、チャッキングプレート6の下面に形成された環状溝6aにねじ(図示せず)を介して固定されている。中間エアバッグ19を構成する弾性膜91の上端は、環状溝6aとエアバッグホルダー92との間に挟まれており、これにより、弾性膜91がチャッキングプレート6の下面に着脱可能に取付けられる。
【0053】
半導体ウェハWがトップリング1に保持された際に、中間エアバッグ19の内部には、弾性膜91とエアバッグホルダー92とによって圧力室24が形成されるようになっている。この圧力室24には、チューブ、コネクタ等からなる流体路35が連通されており、圧力室24はこの流体路35上に配置されたレギュレータR5を介して圧縮空気源120に接続されている。なお、弾性膜91は、加圧シート13と同様に、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等の強度及び耐久性に優れたゴム材によって形成されている。
【0054】
エッジメンブレン37、中間エアバッグ19、半導体ウェハW、及びチャッキングプレート6によって画成される環状の空間は、圧力室23として構成されている。この圧力室23にはチューブ、コネクタ等からなる流体路34が連通しており、圧力室23はこの流体路34上に配置されたレギュレータR4を介して圧縮空気源120に接続されている。
【0055】
また、中間エアバッグ19、半導体ウェハW、及びチャッキングプレート6によって画成される円形の空間は、圧力室25として構成されている。この圧力室25にはチューブ、コネクタ等からなる流体路36が連通しており、圧力室25はこの流体路36上に配置されたレギュレータR6を介して圧縮空気源120に接続されている。なお、上記流体路32,33,34,35,36は、トップリングヘッド110の上端部に設けられたロータリージョイント(図示せず)を介して各レギュレータR2〜R6に接続されている。
【0056】
エッジメンブレン37の外周面とリテーナリング3との間には、わずかな間隙Gがあるので、エッジリング4とチャッキングプレート6に取付けられたエッジメンブレン37等の部材は、トップリング本体2及びリテーナリング3に対して上下方向に移動可能で、フローティングする構造となっている。チャッキングプレート6には、その外周縁部から外方に突出する突起6cが複数箇所に設けられており、この突起6cがリテーナリング3の内方に突出している部分の上面に係合することにより、上記チャッキングプレート6等の部材の下方への移動が所定の位置までに制限される。
【0057】
ここで、図15(a)乃至図15(c)を参照して中間エアバッグ19について詳細に説明する。図15(a)乃至図15(c)は、図14の中間エアバッグを示す拡大断面図である。
図15(a)に示すように、本実施形態における中間エアバッグ19の弾性膜91は、外方に張り出したつば91aを有する中間当接部91bと、つば91aとの間に環状の凹部93を形成しつつ、つば91aの基部91gから外方に延びる延出部91dと、エアバッグホルダー92を介してチャッキングプレート6に接続される接続部91eとを有している。延出部91dの外方端部は、つば91aの先端よりも内方に位置しており、この延出部91dの外方端部から上方に向かって上記接続部91eが延びている。これらのつば91a、中間当接部91b、接続部91e、延出部91dは弾性を有する同一の材料で一体に形成されている。また、中間当接部91bの中央部には開口91fが形成されている。
【0058】
このような構成とすることで、半導体ウェハWを中間エアバッグ19の中間当接部91bに密着させた後(図15(b)参照)、チャッキングプレート6を上方に持ち上げて研磨を行う場合には、接続部91eによる上向きの力が延出部91dによって横方向あるいは斜め方向の力に変換されてつば91aの基部91gに加えられることとなる(図15(c)参照)。従って、つば91aの基部91gに加わる上向きの力を極めて小さくすることができ、中間当接部91bには過剰な上向きの力が加わることがない。このため、基部91gの近傍に真空が形成されることがなく、つば91aを除く中間当接部91bの全面において均一な研磨レートを実現することができる。この場合において、接続部91eの厚さやつば91aの長さを径方向内側と外側とで変えてもよく、また延出部91dの長さも径方向内側と外側で変えることもできる。更に、研磨される半導体ウェハ上の膜種や研磨パッドの種類により、つば91aの厚みを変えてもよい。半導体ウェハに伝えられる抵抗、研磨トルクが大きい場合は、つば91aのねじれを防ぐため、厚くするのが好ましい。
【0059】
次に、図16(a)乃至図16(c)を参照して、エッジメンブレン37について詳細に説明する。図16(a)は本実施形態に係るエッジメンブレンの全体構成を示す断面図であり、図16(b)及び図16(c)は図14に示す基板保持装置の部分断面図である。
【0060】
本実施形態に係るエッジメンブレン(弾性膜)37は、半導体ウェハWの外周縁部に当接する環状の当接部8と、この当接部8から上方に延びてチャッキングプレート6に接続される環状の周壁部9とを備えている。この周壁部9は、外周壁部9aと、外周壁部9aよりも径方向内側に配置された内周壁部9bとから構成されている。当接部8は、周壁部9(外周壁部9a及び内周壁部9b)から径方向内側に向かって張り出した形状を有している。外周壁部9aと内周壁部9bとの間に位置する当接部8の部位には、周方向に延びる切れ目18が設けられ、これにより、当接部8は外周壁部9aと内周壁部9bとの間において外側当接部8aと内側当接部8bとに分断されている。
【0061】
図16(b)及び図16(c)に示すように、外周壁部9a及び内周壁部9bは、環状のエッジリング4の外周面及び内周面に沿って上方に延び、それぞれの上端がチャッキングプレート6とエッジリング4の上面との間に挟みこまれている。エッジリング4はねじ(図示せず)によりチャッキングプレート6に固定されており、これにより、エッジメンブレン37がチャッキングプレート6に着脱可能に取付けられる。上述した流体路33はエッジリング4の内部を鉛直方向に貫通し、エッジリング4の下面で開口している。従って、エッジリング4、エッジメンブレン37、及び半導体ウェハWにより画成された環状の圧力室22は流体路33に連通し、流体路33及びレギュレータR3を介して圧縮空気源120に接続されている。
【0062】
周壁部9は上下方向に、即ち、半導体ウェハWに対して略垂直方向に伸縮自在な伸縮部40を有している。より具体的には、周壁部9を構成する外周壁部9aは、上下方向に伸縮自在な伸縮部40aを有しており、この伸縮部40aは、外周壁部9aの一部が周方向に沿って内方に折り曲げられた後、さらに外方に折り返された構成を有している。この伸縮部40aは、外側当接部8a近傍に位置し、エッジリング4よりも下方の位置に設けられている。また、周壁部9を構成する内周壁部9bにも上下方向に伸縮自在な伸縮部40bが設けられている。この伸縮部40bは、内周壁部9bの下端近傍の部位が周方向に沿って内方に折り曲げられた形状を有している。このような伸縮部40a,40bを外周壁部9a及び内周壁部9bにそれぞれ設けたことにより、当接部8(外側当接部8a及び内側当接部8b)の形状を保持した状態で外周壁部9a及び内周壁部9bを大きく伸縮させることができる。従って、図16(c)に示すように、チャッキングプレート6が上昇したときに、このチャッキングプレート6の動きに伸縮部40a,40bが追従して伸張し、エッジメンブレン37と半導体ウェハWとの接触範囲を一定に維持することができる。
【0063】
上述したチャッキングプレート6の上方の圧力室21及びチャッキングプレート6の下方の圧力室22,23,24,25には、各圧力室に連通される流体路32,33,34,35,36を介して加圧空気等の加圧流体を供給する、あるいは大気圧や真空にすることができるようになっている。即ち、流体路32〜36上に配置されたレギュレータR2〜R6によってそれぞれの圧力室21〜25に供給される加圧流体の圧力を調整することができる。これにより各圧力室21〜25の内部の圧力を各々独立に制御する又は大気圧や真空にすることができるようになっている。
【0064】
図14乃至図16に示す第2の実施形態のトップリング1においては、研磨終了時に半導体ウェハWをトップリング1からリリースする際、圧力室24に加圧流体が供給され、中間エアバッグ19が加圧されて半導体ウェハWが弾性膜91から剥がれる。この際、弾性膜91のつば91aが半導体ウェハWから剥がれにくい傾向にある。そこで、第2の実施形態では、弾性膜91のつば91aに含浸コーティング91cを施すことにより、弾性膜の非粘着性及び滑り性を向上させ、半導体ウェハWが弾性膜から剥がれやすくしている。
【0065】
図17乃至図19は、含浸コーティングが施された弾性膜を示す図であり、図17(a),図18(a),図19(a)はトップリングの要部断面図であり、図17(b),図18(b),図19(b)は含浸コーティング91cが施された中間エアバッグ19の弾性膜91等を示すトップリングの底面図である。
図17に示す例においては、中間エアバッグ19における弾性膜91が半導体ウェハWに接触する面の全面に、含浸コーティング91cを施している。これにより、半導体ウェハWをトップリング1からリリースする際に半導体ウェハWは弾性膜91から剥がれやすくなる。図18に示す例においては、弾性膜91のつば91aの外周側および内周側のみに環状の含浸コーティング91cを施している。これにより、中間エアバッグ19における半導体ウェハWのリリース性と半導体ウェハWのシール性との両方が得られるようにしている。図19に示す例においては、弾性膜91のつば91aの外周側および内周側のみに扇形状の含浸コーティング91cを円周等配に施している。これにより、図18に示す例よりも半導体ウェハWのシール性が向上する。図18および図19に示す例においては、弾性膜91の開口(環状の切り欠き)91fの周囲の弾性膜にはコーティングが施されていないので、研磨時に半導体ウェハWと弾性膜との間のシール性は良好である。
【0066】
次に、図14乃至図19に示すトップリング1の全体の動作について説明する。
上記構成の研磨装置において、半導体ウェハWの搬送時には、トップリング1の全体を半導体ウェハWの移送位置に位置させる。圧力室23及び/又は圧力室24を流体路34及び/又は流体路35を介して真空源に接続し、圧力室23及び/又は圧力室24を真空引きする。この圧力室23及び/又は圧力室24の吸引作用によりトップリング1の下端面に半導体ウェハWが真空吸着される。そして、半導体ウェハWを吸着した状態でトップリング1を移動させ、トップリング1の全体を研磨面(研磨パッド101)を有する研磨テーブル100の上方に位置させる。なお、半導体ウェハWの外周縁はリテーナリング3によって保持され、半導体ウェハWがトップリング1から飛び出さないようになっている。
【0067】
次いで、圧力室23及び/又は圧力室24による半導体ウェハWの吸着を解除し、それとほぼ同時に、トップリング駆動軸11に連結されたトップリング用エアシリンダ111を作動させてトップリング1の下端に固定されたリテーナリング3を所定の押圧力で研磨テーブル100の研磨面に押圧する。その後、圧力室21に加圧流体を供給してチャッキングプレート6を下降させ、エッジメンブレン37及び中間エアバッグ19を半導体ウェハWに対して押圧する。これにより、エッジメンブレン37及び中間エアバッグ19の下面を半導体ウェハWの上面に確実に密着させることができる。この状態で、圧力室22〜25にそれぞれ所定の圧力の加圧流体を供給し、チャッキングプレート6を上昇させると共に、半導体ウェハWを研磨テーブル100の研磨面に押圧する。この時、チャッキングプレート6の上昇に追従してエッジメンブレン37の伸縮部40a,40bが伸張するため、エッジメンブレン37の下面(当接部8)と半導体ウェハWの外周縁部との接触範囲が一定に維持される。そして、予め研磨液供給ノズル102から研磨液Qを流すことにより、研磨パッド101に研磨液Qが保持され、半導体ウェハWの研磨される面(下面)と研磨パッド101との間に研磨液Qが存在した状態で研磨が行われる。
【0068】
このように、本実施形態に係るトップリング(基板保持装置)1によれば、エッジメンブレン37と半導体ウェハWの外周縁部との接触範囲が一定に維持されるので、半導体ウェハWの外周縁部での押圧力の変化を防止することができる。従って、半導体ウェハWの外周縁部を含む全面を均一な押圧力で研磨面に押圧することができる。その結果、半導体ウェハWの外周縁部での研磨レートの低下を防止することができ、さらには、外周縁部の径方向内側に位置する領域での研磨レートの局所的な上昇を防止することができる。具体的には、直径200mmの半導体ウェハの場合では半導体ウェハの外周縁部から約20mmに位置する領域、直径300mmの半導体ウェハの場合では半導体ウェハの外周縁部から約25mmに位置する領域での研磨レートの上昇が防止できる。
【0069】
また、エッジメンブレン37の当接部8に周方向に延びる切れ目18を設けたことにより、周壁部9(外周壁部9a及び内周壁部9b)の下方への伸張性を向上させることができる。従って、圧力室22に供給される加圧流体の圧力を下げた場合でも、エッジメンブレン37と半導体ウェハWとの接触範囲を良好に保つことができ、より少ない押圧力で半導体ウェハWを押圧することができる。
【0070】
ここで、半導体ウェハWの圧力室22,23,24,25の下方に位置する部分は、それぞれ圧力室22〜25に供給される加圧流体の圧力で研磨面に押圧される。従って、圧力室22〜25に供給される加圧流体の圧力をそれぞれ制御することにより、半導体ウェハWの全面を均一な力で研磨面に押圧することができ、半導体ウェハWの全面に亘って均一な研磨レートを得ることができる。また、同様に、レギュレータR2によって圧力室21に供給される加圧流体の圧力を調整し、リテーナリング3が研磨パッド101を押圧する押圧力を変更することができる。このように、研磨中に、リテーナリング3が研磨パッド101を押圧する押圧力と各圧力室22〜25が半導体ウェハWを研磨パッド101に押圧する押圧力を適宜調整することにより、半導体ウェハWの研磨プロファイルを制御することができる。なお、半導体ウェハWには、中間エアバッグ19の当接部を介して流体から押圧力が加えられる部分と、加圧流体の圧力そのものが半導体ウェハWに加わる部分とがあるが、これらの部分に加えられる押圧力は同一圧力である。
【0071】
上述のようにして、トップリング用エアシリンダ111によるリテーナリング3の研磨パッド101への押圧力と、各圧力室22〜25に供給する加圧流体による半導体ウェハWの研磨パッド101への押圧力とを適宜調整して半導体ウェハWの研磨が行われる。
【0072】
そして、研磨が終了した際は、圧力室22〜25への加圧流体の供給を止め、各圧力室を大気圧に開放する。その後、圧力室23及び/又は圧力室24に負圧を形成することにより、半導体ウェハWをトップリング1の下端面に再び真空吸着させる。この時、圧力室21内の圧力を大気圧に開放するか、もしくは負圧にする。これは、圧力室21の圧力を高いままにしておくと、チャッキングプレート6の下面によって半導体ウェハWが研磨面に局所的に押圧されることになってしまうためである。
【0073】
上述のように半導体ウェハWを吸着させた後、トップリング1の全体を半導体ウェハの移送位置に位置させ、圧力室23及び/又は圧力室24による真空吸着を解除する。そして、流体路35から圧力室24を介して半導体ウェハWに流体(例えば、加圧流体もしくは窒素と純水を混合したもの)を噴射して半導体ウェハWをリリースする。中間エアバッグ19の弾性膜91には含浸コーティング91cが施されているため、弾性膜の非粘着性及び滑り性が向上し、半導体ウェハWが弾性膜91から剥がれやすくなり、半導体ウェハWがトップリング1から容易にリリースされる。
【0074】
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、研磨時に基板を研磨面に押圧する弾性膜には、基板と接触する面にコーティングが施されているため、弾性膜の非粘着性及び滑り性が向上し、研磨終了時に基板を基板保持装置からリリースする際に、基板が弾性膜から剥がれやすくなり、基板保持装置からの基板の離脱を確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る基板保持装置を備えた研磨装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るトップリングを示す縦断面図である。
【図3】図3(a)および図3(b)はメンブレン(弾性膜)にフッ素樹脂を含浸コーティングした状態を示す図であり、図3(a)は図2に示すトップリングの要部断面図であり、図3(b)は図3(a)のA部のメンブレンに含浸コーティングした状態を模式的に示す図である。
【図4】図4(a)および図4(b)はコーティングを施さない方が好ましい箇所を示す図であり、図4(a)は図2に示すトップリングの要部断面図であり、図4(b)はメンブレンの表面(基板保持面)を示す平面図である。
【図5】図5(a)及び図5(b)は表面全体にコーティングが施されたメンブレン(弾性膜)を示す図であり、図5(a)に示すコーティングではフッ素樹脂が密に分布され、図5(b)に示すコーティングではフッ素樹脂が疎に分布されている。
【図6】メンブレンの最外周の斜線部にはコーティングを施さず、内周側の斜線部に含浸コーティングを施したメンブレン(弾性膜)を示す図である。
【図7】中央部と中央部から十字状に半径方向に延びるように含浸コーティングが施されたメンブレン(弾性膜)を示す図である。
【図8】メンブレン(弾性膜)の中心部から端部に向けて放射状に含浸コーティングが施されたメンブレン(弾性膜)を示す図である。
【図9】メンブレン(弾性膜)の中心部から端部に向けて放射状に含浸コーティングが施されたメンブレン(弾性膜)を示す図である。
【図10】メンブレン(弾性膜)の中心部から端部に向けて放射状に含浸コーティングが施されたメンブレン(弾性膜)を示す図である。
【図11】メンブレン(弾性膜)の中心部から端部に向けて放射状に含浸コーティングが施されたメンブレン(弾性膜)を示す図である。
【図12】メンブレンの表面全体に所定直径(例えば1mm)のコーティングスポットを分布させたメンブレン(弾性膜)を示す図である。
【図13】図13(a)および図13(b)はメンブレン(弾性膜)の裏面にコーティングを施した実施形態について説明する図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るトップリングを示す縦断面図である。
【図15】図15(a)乃至図15(c)は図14の中間エアバッグを示す拡大断面図である。
【図16】図16(a)は本発明の実施形態に係るエッジメンブレンの全体構成を示す断面図であり、図16(b)及び図16(c)は図14に示す基板保持装置の部分断面図である。
【図17】図17(a)および図17(b)は含浸コーティングが施された弾性膜を示す図であり、図17(a)はトップリングの要部断面図であり、図17(b)は含浸コーティングが施された中間エアバッグの弾性膜等を示すトップリングの底面図である。
【図18】図18(a)および図18(b)は含浸コーティングが施された弾性膜を示す図であり、図18(a)はトップリングの要部断面図であり、図18(b)は含浸コーティングが施された中間エアバッグの弾性膜等を示すトップリングの底面図である。
【図19】図19(a)および図19(b)は含浸コーティングが施された弾性膜を示す図であり、図19(a)はトップリングの要部断面図であり、図19(b)は含浸コーティングが施された中間エアバッグの弾性膜等を示すトップリングの底面図である。
【符号の説明】
1 トップリング
2 トップリング本体
2a ハウジング部
2b 加圧シート支持部
2d,11a 凹部
3 リテーナリング
4 エッジリング
5 ホルダーリング
6 チャッキングプレート(上下動部材)
6a 環状溝
6c 突起
7 メンブレン(弾性膜)
7c,7c,7c,91c 含浸コーティング
7d コーティングを施さない方が好ましい箇所
7h 貫通孔
8 当接部
8a 外側当接部
8b 内側当接部
9 周壁部
9a 外周壁部
9b 内周壁部
10 自在継手部
11 トップリング駆動軸
12 ベアリングボール
13 加圧シート
18 切れ目
19 中間エアバッグ
21,22,23,24,25,30 圧力室
31,32,33,34,35,36 流体路
37 エッジメンブレン
40,40a,40b 伸縮部
50 吸着ポスト
91 弾性膜
91a つば
91b 中間当接部
91d 延出部
91e 接続部
91f 開口
91g 基部
92 エアバッグホルダー
93 凹部
100 研磨テーブル
101 研磨パッド
102 研磨液供給ノズル
110 トップリングヘッド
111 トップリング用エアシリンダ
112 回転筒
113,116 タイミングプーリ
114 トップリング用モータ
115 タイミングベルト
117 トップリングヘッドシャフト
120 圧縮空気源
Q 研磨液
R1,R2,R3,R4,R5 レギュレータ
W 半導体ウェハ

Claims (8)

  1. 基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置において、
    前記基板を保持する上下動可能なトップリング本体と、
    前記トップリング本体の内部に圧力室を形成する弾性膜とを備え、
    前記弾性膜には基板と接触する面にコーティングが施されており、
    前記弾性膜には切り欠きが設けられ、該切り欠きの周囲には前記コーティングが施されていないことを特徴とする基板保持装置。
  2. 基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置において、
    前記基板を保持する上下動可能なトップリング本体と、
    前記トップリング本体の内部に圧力室を形成する弾性膜とを備え、
    前記弾性膜には基板と接触する面にコーティングが施されており、
    前記コーティングは弾性膜の最外周部又は最外周部の近傍には施されていないことを特徴とする基板保持装置。
  3. 前記トップリング本体内部の圧力室は、環状の複数の圧力室に分割されており、前記弾性膜は複数の圧力室を覆うように複数の環状の弾性膜からなることを特徴とする請求項1又は2記載の基板保持装置。
  4. 前記複数の環状の弾性膜のうち、前記トップリング本体の外周側に配置された弾性膜にはコーティングが施されておらず、前記トップリング本体の内周側に配置された弾性膜のみに前記コーティングが施されていることを特徴とする請求項記載の基板保持装置。
  5. 基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置において、
    前記基板を保持する上下動可能なトップリング本体と、
    前記トップリング本体の内部に圧力室を形成する弾性膜とを備え、
    前記弾性膜には基板と接触する面にコーティングが施されており、かつ
    前記弾性膜基板と接触しない裏面にコーティングが施されていることを特徴とする基板保持装置。
  6. 前記コーティングの皮膜がフッ素樹脂であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の基板保持装置。
  7. 前記コーティングは、含浸コーティングであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の基板保持装置。
  8. 研磨面を有する研磨テーブルと、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の基板保持装置とを備えたことを特徴とする研磨装置。
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