JP7300297B2 - 積層メンブレン、積層メンブレンを備える基板保持装置および基板処理装置 - Google Patents

積層メンブレン、積層メンブレンを備える基板保持装置および基板処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、積層メンブレン、積層メンブレンを備える基板保持装置および基板処理装置に関する。
半導体デバイスの製造に、基板の表面を平坦化するために化学機械研磨(CMP)装置が使用されている。半導体デバイスの製造に使用される基板は、多くの場合、円板形状である。また、半導体デバイスに限らず、CCL基板(Copper Clad Laminate基板)やPCB(Printed Circuit Board)基板、フォトマスク基板、ディスプレイパネルなどの四角形の基板の表面を平坦化する際の平坦度の要求も高まっている。また、PCB基板などの電子デバイスが配置されたパッケージ基板の表面を平坦化することへの要求も高まっている。
特開2018-183820号公報 特開2009-131946号公報
CMP装置においては、研磨対象である基板をトップリングに保持させて、研磨テーブル上に配置された研磨パッドに基板を押しつけながら、基板と研磨パッドを相対移動(たとえば回転)させて基板を研磨する。基板を均一に研磨するために、基板の領域ごとに研磨パッドへの接触圧力を制御することが行われることがある。たとえば、トップリングの基板保持面に、複数の圧力室を備える弾性部材を配置し、それぞれの圧力室の圧力を制御することで基板の領域ごとに研磨パッドへの接触圧力を制御することができる(たとえば、特許文献1、2)。
このような弾性部材は複数の圧力室を備えるように形成される必要があるので、複雑な形状となることが多い。複雑な形状の弾性部材は、対応する形状を備える金型により製造することができる。しかし、複雑な形状を備える金型を作成するのは費用も時間もかかる。また、上述のようにCMP装置により研磨される基板は、従来のような規格化された一定のサイズの半導体基板だけでなく、不定型な様々なサイズの四角形の基板が存在する。様々なサイズの基板に応じて弾性部材を設計して、それぞれの設計に応じて金型を作成すると費用および時間の負担が非常に大きくなる。そこで、複雑な形状の金型を使用せずに複数の圧力室を備える弾性部材を製造することには利益がある。
一実施形態によれば、基板処理装置の基板保持部に使用される積層メンブレンが提供される。かかる積層メンブレンは、第1シート材料と、前記第1シート材料の上に配置されている第2シート材料と、を有し、前記第1シート材料の一部は前記第2シート材料の一部に固定されている。
一実施形態による、基板処理装置の全体構成を示す平面図である。 一実施形態による、ロードユニットを模式的に示す側面図である。 一実施形態による、搬送ユニットを模式的に示す側面図である。 一実施形態による研磨ユニットの構成を概略的に示す斜視図である。 一実施形態による、研磨対象物である基板を保持して研磨パッド上の研磨面に基板を押圧するトップリングの模式的な断面図である。 一実施形態による、トップリングを研磨テーブル側から見た図である。 一実施形態による、積層メンブレンの3枚のシート材料の接着領域を概略的に示す斜視図である。 一実施形態による、積層メンブレンを製造する方法を説明するための図である。 一実施形態による、積層メンブレンを製造する方法を示すフローチャートである。 一実施形態による、積層メンブレンを製造する方法を説明するための図である。 一実施形態による、積層メンブレンを製造する方法を示すフローチャートである。 一実施形態による、積層メンブレンを製造する方法を説明するための図である。 一実施形態による、積層メンブレンを製造する方法を示すフローチャートである。 一実施形態による、積層メンブレンを備えるトップリングの一部を示す断面図である。 一実施形態による、積層メンブレンの接着領域を概略的に示す断面図である。 一実施形態による、積層メンブレンの接着領域を概略的に示す断面図である。 一実施形態による、積層メンブレンの接着領域を概略的に示す断面図である。 一実施形態による、積層メンブレンの接着領域を概略的に示す断面図である。 一実施形態による、積層メンブレンの接着領域を概略的に示す断面図である。 一実施形態による、積層メンブレンの接着領域を概略的に示す断面図である。
以下に、本発明に係る積層メンブレン、積層メンブレンの製造方法、および積層メンブレンを備える基板処理装置を添付図面とともに説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。なお、本明細書において「基板」には、半導体基板、ガラス基板、プリント回路基板だけでなく、磁気記録媒体、磁気記録センサ、ミラー、光学素子や微小機械素子、あるいは部分的に製作された集積回路を含む。
図1は、一実施形態による基板処理装置1000の全体構成を示す平面図である。図1に示される基板処理装置1000は、ロードユニット100、搬送ユニット200、研磨ユニット300、乾燥ユニット500、およびアンロードユニット600を有する。図示の実施形態において、搬送ユニット200は、2つの搬送ユニット200A、200Bを有し、研磨ユニット300は、2つの研磨ユニット300A、300Bを有する。一実施形態において、これらの各ユニットは、独立に形成することができる。これらのユニット
を独立して形成することで、各ユニットの数を任意に組み合わせることで異なる構成の基板処理装置1000を簡易に形成することができる。また、基板処理装置1000は、制御装置900を備え、基板処理装置1000の各構成要素は制御装置900により制御される。一実施形態において、制御装置900は、入出力装置、演算装置、記憶装置などを備える一般的なコンピュータから構成することができる。
<ロードユニット>
ロードユニット100は、研磨および洗浄などの処理が行われる前の基板WFを基板処理装置1000内へ導入するためのユニットである。図2は、一実施形態によるロードユニット100を模式的に示す側面図である。一実施形態において、ロードユニット100は筐体102を備える。筐体102は基板WFを受け入れる側に入口開口104を備える。図2に示される実施形態においては、右側が入口側である。ロードユニット100は、入口開口104から処理対象である基板WFを受け入れる。ロードユニット100の上流(図2では右側)には、本開示による基板処理装置1000による基板WFの処理より前の処理工程が実施される処理装置が配置される。図2に示される実施形態において、ロードユニット100は、IDリーダー106を備える。IDリーダー106は、入口開口104から受け入れられた基板のIDを読み取る。基板処理装置1000は、読み取ったIDに応じて、基板WFに対して各種処理を行う。一実施形態において、IDリーダー106はなくてもよい。一実施形態において、ロードユニット100は、SMEMA(Surface Mount Equipment Manufacturers Association)の機械装置インタフェース規格(IPC-SMEMA-9851)に準拠するように構成される。
図2に示される実施形態において、ロードユニット100は、基板WFを搬送するための複数の搬送ローラ202を備えている。後述の搬送ユニットでの回転機構と同様な構成により、搬送ローラ202を回転させることで、搬送ローラ202上の基板WFを所定の方向(図2においては左方向)に搬送することができる。図示の実施形態において、ロードユニット100の筐体102は、基板WFの出口開口108を有する。ロードユニット100は、搬送ローラ202上の所定の位置における基板WFの存在の有無を検知するためのセンサ112を有する。センサ112は任意の形式のセンサとすることができ、たとえば光学式のセンサとすることができる。図2に示される実施形態においては、センサ112は筐体102内に3つ設けられており、1つは入口開口104付近に設けられるセンサ112aであり、1つはロードユニット100の中央付近に設けられるセンサ112bであり、もう1つは出口開口108付近に設けられるセンサ112cである。一実施形態において、これらのセンサ112による基板WFの検知に応じて、ロードユニット100の動作を制御することができる。たとえば、入口開口104付近のセンサ112aが基板WFの存在を検知したら、ロードユニット100内の搬送ローラ202の回転を始動するようにしてもよいし、また、搬送ローラ202の回転速度を変更してもよい。また、出口開口108付近のセンサ112cが基板WFの存在を検知したら、後続のユニットである搬送ユニット200Aの入口シャッタ218を開くようにしてもよい。
図示の実施形態において、ロードユニット100の搬送機構は、複数の搬送ローラ202と、搬送ローラ202が取り付けられる複数のローラシャフト204とを有する。図1に示される実施形態においては、各ローラシャフト204には3つの搬送ローラ202が取り付けられている。基板WFは、搬送ローラ202上に配置され、搬送ローラ202が回転することで基板WFが搬送される。ローラシャフト204上の搬送ローラ202の取り付け位置は、基板WFを安定的に搬送することができる位置であれば任意とすることができる。ただし、搬送ローラ202は基板WFに接触するので、処理対象である基板WFに接触しても問題の無い領域に搬送ローラ202が接触するように配置すべきである。一実施形態において、ロードユニット100の搬送ローラ202は、導電性ポリマーから構成することができる。一実施形態において、搬送ローラ202は、ローラシャフト204
などを介して電気的に接地される。これは、基板WFが帯電して基板WFを損傷することを防止するためである。また、一実施形態において、ロードユニット100に、基板WFの帯電を防止するためにイオナイザー(図示せず)を設けてもよい。
図2に示されるように、ロードユニット100は、入口開口104および出口開口108の付近に、補助ローラ214が設けられている。補助ローラ214は、搬送ローラ202と同程度の高さに配置される。補助ローラ214は、ユニットと他のユニットとの間に搬送中の基板WFが落ちないように基板WFを支持する。補助ローラ214は、動力源に接続されておらず、自由に回転可能に構成される。
<搬送ユニット>
図3は一実施形態による、搬送ユニット200を模式的に示す側面図である。図1に示される基板処理装置1000は、2つの搬送ユニット200A、200Bを備えている。2つの搬送ユニット200A、200Bは同一の構成とすることができるので、以下において、一括して搬送ユニット200として説明する。
図示の搬送ユニット200は、基板WFを搬送するための複数の搬送ローラ202を備えている。搬送ローラ202を回転させることで、搬送ローラ202上の基板WFを所定の方向に搬送することができる。搬送ユニット200の搬送ローラ202は、導電性ポリマーから形成されても、導電性のないポリマーから形成されてもよい。搬送ローラ202は、ローラシャフト204に取り付けられており、ギア206を介して、モータ208により駆動される。一実施形態において、モータ208は、サーボモータとすることができる。サーボモータを使用することで、ローラシャフト204および搬送ローラ202の回転速度、つまり基板WFの搬送速度を制御することができる。また、一実施形態において、ギア206は、マグネットギアとすることができる。マグネットギアは非接触式の動力伝達機構なので、接触式のギアのように摩耗による微粒子の発生が生じず、また、給油などのメンテナンスも不要になる。図示の搬送ユニット200は、搬送ローラ202上の所定の位置における基板WFの存在の有無を検知するためのセンサ216を有する。センサ216は任意の形式のセンサとすることができ、たとえば光学式のセンサとすることができる。図3に示される実施形態においては、センサ216は搬送ユニット200に7個(216a~216g)設けられている。一実施形態において、これらのセンサ216a~216gによる基板WFの検知に応じて、搬送ユニット200の動作を制御することができる。図3に示されるように、搬送ユニット200は、搬送ユニット200内に基板WFを受け入れるために開閉可能な入口シャッタ218を有する。
図3に示されるように、搬送ユニット200は、ストッパ220を有する。ストッパ220は、ストッパ移動機構222に接続されており、ストッパ220は搬送ローラ202上を移動する基板WFの搬送経路内に進入可能である。ストッパ220が基板WFの搬送経路内に位置しているときは、搬送ローラ202上を移動する基板WFの側面がストッパ220に接触し、移動中の基板WFをストッパ220の位置で停止させることができる。また、ストッパ220が基板WFの搬送経路から退避した位置にあるときは、基板WFは、搬送ローラ202上を移動することができる。ストッパ220による基板WFの停止位置は、後述のプッシャ230が搬送ローラ202上の基板WFを受け取ることができる位置(基板受け渡し位置)である。
図3に示されるように、搬送ユニット200はプッシャ230を有する。プッシャ230は、複数の搬送ローラ202の上にある基板WFを、複数の搬送ローラ202から離れるように持ち上げることができるように構成される。またプッシャ230は、保持している基板WFを搬送ユニット200の搬送ローラ202に受け渡すことができるように構成される。
プッシャ230は、第1ステージ232および第2ステージ270を備える。第1ステージ232は、基板WFをプッシャ230から後述するトップリング302に受け渡す時に、トップリング302のリテーナ部材3を支持するためのステージである。第1ステージ232は、トップリング302のリテーナ部材3を支持するための複数の支持柱234を備える。第2ステージ270は、搬送ローラ202上の基板WFを受け取るためのステージである。第2ステージ270は、搬送ローラ202上の基板WFを受け取るための複数の支持柱272を備える。第1ステージ232および第2ステージ270は、第1昇降機構により高さ方向に移動可能である。第2ステージ270はさらに第2昇降機構により、第1ステージ232に対して高さ方向に移動可能である。第1昇降機構および第2昇降機構により、第1ステージ232および第2ステージ270が上昇すると、第1ステージ232の支持柱234および第2ステージ270の支持柱272の一部が搬送ローラ202およびローラシャフト204の間を通って、搬送ローラ202よりも高い位置にくる。搬送ローラ202上を搬送された基板WFは、ストッパ220により基板受け渡し位置で停止される。その後、第1昇降機構により第1ステージ232および第2ステージ270を上昇させて、搬送ローラ202上の基板WFを第2ステージ270の支持柱272により持ち上げる。その後、トップリング302のリテーナ部材3を第1ステージ232の支持柱234で支持しながら、第2昇降機構で基板WFを保持した第2ステージ270を上昇させる。真空吸着などにより第2ステージ270上の基板WFをトップリング302で受け取り保持する。
一実施形態において、搬送ユニット200は洗浄部を有する。図3に示されるように、洗浄部は洗浄ノズル284を有する。洗浄ノズル284は、搬送ローラ202の上側に配置される上洗浄ノズル284aと、下側に配置される下洗浄ノズル284bとを有する。上洗浄ノズル284aおよび下洗浄ノズル284bは、図示しない洗浄液の供給源に接続される。上洗浄ノズル284aは、搬送ローラ202上を搬送される基板WFの上面に洗浄液を供給するように構成される。下洗浄ノズル284bは、搬送ローラ202上を搬送される基板WFの下面に洗浄液を供給するように構成される。上洗浄ノズル284aおよび下洗浄ノズル284bは、搬送ローラ202上を搬送される基板WFの幅と同程度、またはそれ以上の幅を備え、基板WFが搬送ローラ202上を搬送されることで、基板WFの全面が洗浄されるように構成される。図3に示されるように、洗浄部は、搬送ユニット200のプッシャ230の基板受け渡し場所よりも下流側に位置している。
<研磨ユニット>
図4は、一実施形態による研磨ユニット300の構成を概略的に示す斜視図である。図1に示される基板処理装置1000は、2つの研磨ユニット300A、300Bを備えている。2つの研磨ユニット300A、300Bは同一の構成とすることができるので、以下において、一括して研磨ユニット300として説明する。
図4に示すように、研磨ユニット300は、研磨テーブル350と、研磨対象物である基板を保持して研磨テーブル350上の研磨面に押圧する研磨ヘッドを構成するトップリング302とを備えている。研磨テーブル350は、テーブルシャフト351を介してその下方に配置される研磨テーブル回転モータ(図示せず)に連結されており、そのテーブルシャフト351周りに回転可能になっている。研磨テーブル350の上面には研磨パッド352が貼付されており、研磨パッド352の表面352aが基板を研磨する研磨面を構成している。一実施形態において、研磨パッド352は、研磨テーブル350からの剥離を容易にするための層を介して貼り付けられてもよい。そのような層は、たとえばシリコーン層やフッ素系樹脂層などがあり、例えば特開2014-176950号公報などに記載されているものを使用してもよい。
研磨テーブル350の上方には研磨液供給ノズル354が設置されており、この研磨液供給ノズル354によって研磨テーブル350上の研磨パッド352上に研磨液が供給されるようになっている。また、図4に示されるように、研磨テーブル350およびテーブルシャフト351には、研磨液を供給するための通路353が設けられている。通路353は、研磨テーブル350の表面の開口部355に連通している。研磨テーブル350の開口部355に対応する位置において研磨パッド352は貫通孔357が形成されており、通路353を通る研磨液は、研磨テーブル350の開口部355および研磨パッド352の貫通孔357から研磨パッド352の表面に供給される。なお、研磨テーブル350の開口部355および研磨パッド352の貫通孔357は、1つであっても複数でもよい。また、研磨テーブル350の開口部355および研磨パッド352の貫通孔357の位置は任意であるが、一実施形態においては研磨テーブル350の中心付近に配置される。
図4には示されていないが、一実施形態において、研磨ユニット300は、液体、又は、液体と気体との混合流体、を研磨パッド352に向けて噴射するためのアトマイザ358を備える(図1参照)。アトマイザ358から噴射される液体は、例えば、純水であり、気体は、例えば、窒素ガスである。
トップリング302は、トップリングシャフト18に接続されており、このトップリングシャフト18は、上下動機構により揺動アーム360に対して上下動するようになっている。このトップリングシャフト18の上下動により、揺動アーム360に対してトップリング302の全体を上下動させ位置決めするようになっている。トップリングシャフト18は、図示しないトップリング回転モータの駆動により回転するようになっている。トップリングシャフト18の回転により、トップリング302がトップリングシャフト18を中心にして回転するようになっている。
なお、市場で入手できる研磨パッドとしては種々のものがあり、例えば、ニッタ・ハース株式会社製のSUBA800(「SUBA」は登録商標)、IC-1000、IC-1000/SUBA400(二層クロス)、フジミインコーポレイテッド社製のSurfin xxx-5、Surfin 000等(「surfin」は登録商標)がある。SUBA800、Surfin xxx-5、Surfin 000は繊維をウレタン樹脂で固めた不織布であり、IC-1000は硬質の発泡ポリウレタン(単層)である。発泡ポリウレタンは、ポーラス(多孔質状)になっており、その表面に多数の微細なへこみまたは孔を有している。
トップリング302は、その下面に四角形の基板を保持できるようになっている。揺動アーム360は支軸362を中心として旋回可能に構成されている。トップリング302は、揺動アーム360の旋回により、上述の搬送ユニット200の基板受け渡し位置と研磨テーブル350の上方との間で移動可能である。トップリングシャフト18を下降させることで、トップリング302を下降させて基板を研磨パッド352の表面(研磨面)352aに押圧することができる。このとき、トップリング302および研磨テーブル350をそれぞれ回転させ、研磨テーブル350の上方に設けられた研磨液供給ノズル354から、および/または、研磨テーブル350に設けられた開口部355から研磨パッド352上に研磨液を供給する。このように、基板を研磨パッド352の研磨面352aに押圧して基板の表面を研磨することができる。基板WFの研磨中に、トップリング302が研磨パッド352の中心を通過するように(研磨パッド352の貫通孔357を覆うように)、アーム360を固定あるいは揺動させてもよい。
一実施形態による研磨ユニット300は、研磨パッド352の研磨面352aをドレッシングするドレッシングユニット356を備えている。このドレッシングユニット356は、研磨面352aに摺接されるドレッサ50と、ドレッサ50が連結されるドレッサシ
ャフト51と、ドレッサシャフト51を回転自在に支持する揺動アーム55とを備えている。ドレッサ50の下部はドレッシング部材50aにより構成され、このドレッシング部材50aの下面には針状のダイヤモンド粒子が付着している。
揺動アーム55は図示しないモータに駆動されて、支軸58を中心として旋回するように構成されている。ドレッサシャフト51は、図示しないモータの駆動により回転し、このドレッサシャフト51の回転により、ドレッサ50がドレッサシャフト51周りに回転するようになっている。また、ドレッサシャフト51は、上下動可能に構成されており、ドレッサシャフト51を介してドレッサ50を上下動させ、ドレッサ50を所定の押圧力で研磨パッド352の研磨面352aに押圧することができる。
研磨パッド352の研磨面352aのドレッシングは次のようにして行われる。ドレッサ50はエアシリンダなどにより研磨面352aに押圧され、これと同時に図示しない純水供給ノズルから純水が研磨面352aに供給される。この状態で、ドレッサ50がドレッサシャフト51周りに回転し、ドレッシング部材50aの下面(ダイヤモンド粒子)を研磨面352aに摺接させる。このようにして、ドレッサ50により研磨パッド352が削り取られ、研磨面352aがドレッシングされる。
次に、一実施形態による研磨ユニット300におけるトップリング302について説明する。図5は、一実施形態による、研磨対象物である基板を保持して研磨パッド上の研磨面に基板を押圧するトップリング302の模式的な断面図である。図5おいては、トップリング302を構成する主要構成要素だけを模式的に図示している。図6は、一実施形態による、トップリング302を研磨テーブル350側から見た図である。
図5に示されるように、トップリング302は、基板WFを研磨面352aに対して押圧するトップリング本体2と、トップリング本体2に保持された基板が研磨中にトップリング本体2から飛び出すのを防止するためのリテーナ部材3とを有する。また、リテーナ部材3は、研磨面352aを直接押圧するように構成されてもよい。また、リテーナ部材3は、研磨面352aに接触しないように構成されてもよい。トップリング本体2はトップリングシャフト18に連結されており、トップリングシャフト18の回転とともに回転可能に構成される。トップリング本体2は、複数の部材を組み合わせて構成してもよい。トップリング本体2は概略四角形の平板状の部材からなり、リテーナ部材3はトップリング本体2の外周部に取り付けられている。
一実施形態において、リテーナ部材3は、図6に示さるように細長い長方形の板状の部材である。図6に示される実施形態においては、リテーナ部材3は、4本の板状の部材が四角形のトップリング本体2の各辺の外周部に設けられている。また、一実施形態において、図6に示されるようにリテーナ部材3は複数の溝3aを備えている。図6に示されるリテーナ部材3は、トップリング302の内側から外側に延びる溝3aが形成されている。なお、一実施形態において、溝3aを備えてないリテーナ部材3を採用してもよい。トップリング本体2は、ステンレス鋼(SUS)などの金属や、エンジニアリングプラスティック(例えば、PEEK)などの樹脂により形成されている。トップリング本体2の下面には、基板の裏面に接触する弾性膜(メンブレン)が取り付けられている。なお、トップリング本体2は、複数の部材を結合させて構成されてもよい。
一実施形態において、弾性膜(メンブレン)は、図示のような複数のシート材料を積層させた積層メンブレン320である。本開示において「シート材料」は、力を加えていない自然な状態において、材料の厚さを除いて二次元構造からなる材料を意味する。すなわち、シート材料は、力を加えていない自然な状態において、厚さ方向に構造的、形状的な特徴を備えていない。一実施形態において、積層メンブレン320を構成する各シート材
料は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム等の強度および耐久性に優れたゴム材によって形成される。
図5に示されるように、積層メンブレン320において、隣接するシート材料の一部が互いに接着されている。そのため、積層メンブレン320は、複数の圧力室を備える。図5に示される実施形態においては、積層メンブレン320は、3枚のシート材料320a、320b、320cから形成されており、第1圧力室322a、第2圧力室322b、第3圧力室322cを備える。図5に示される実施形態において、3枚のシート材料は、基板側から第1シート材料320a、第2シート材料320b、および第3シート材料320cと記載する。図5に示される実施形態において、第1シート材料320aは、リテーナ部材3と第1メンブレンホルダ325により端部が保持されている。また、第2シート材料320bは、第1メンブレンホルダ325および第2メンブレンホルダ327により端部が保持されている。第3シート材料320cは、第2メンブレンホルダ327およびトップリング本体2により端部が保持されている。図示のように、第1シート材料320aと第2シート材料320bとの間に第1圧力室322aが画定され、第2シート材料320bと第3シート材料320cとの間に第2圧力室322bが画定され、第3シート材料320cとトップリング本体2との間に第3圧力室322cが画定されている。図5に示される実施形態においては、第1圧力室322aには流路11が接続され、第2圧力室322bには流路12が接続され、第3圧力室322cには流路13が接続されている。各流路11、12、13は、流体源(たとえば、高圧縮した空気または窒素)および/または真空源に連結可能であり、各圧力室322a、322b、322cの圧力をそれぞれ独立して制御することができる。
一実施形態において、積層メンブレン320は、図5に示されるように、真空吸着孔328を備えることができる。真空吸着孔328は、積層メンブレン320の下に基板WFを真空吸着させるために使用される。また、真空吸着孔328は、トップリング302から基板を取り外すのに使用することもできる。たとえば、真空吸着孔328から流体(たとえば空気または窒素)を供給することで積層メンブレン320の下に保持された基板WFを取り外すことができる。
図7は一実施形態による積層メンブレン320の3枚のシート材料320a、320b、320cの接着領域を示す斜視図である。図7に示される実施形態において、第1シート材料320aが基板に接触する一番下に配置されており、第2シート材料320bがその上に配置され、第3シート材料320cが一番上に配置される。図示の実施形態において、第2シート材料320bのハッチングされた領域と第1シート材料320aが接着される。また、第3シート材料320cのハッチングされた領域と第2シート材料320bが接着される。また、図7に示されるように、第1シート材料320aには4つの真空吸着孔328が形成されており、さらに、第2シート材料320bおよび第3シート材料320cの対応する位置にそれぞれ真空吸着孔328が形成されている。図7に示されるように3枚のシート材料320a、320b、320cを接着させて積層させることで、図5に示される3つの圧力室322a、322b、322cを形成することができる。なお、図5、7に示される積層メンブレン320の構成は一例であり、シート材料の数や接着領域は任意である。
図8は一実施形態による積層メンブレン320を製造する方法を説明するための図である。図9は、一実施形態による、積層メンブレン320を製造する方法を示すフローチャートである。まず、積層させるシート材料を用意する。図示の例では、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bを準備する。第1シート材料320aは、基板に接触する一番下に配置されるシート材料とすることができる。また、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bは、たとえば加硫済のゴム材料とすることができる。一
例として第1シート材料320aおよび第2シート材料320bとして、シリコーンゴムを使用することができる。なお、第2シート材料320bは第1シート材料320aと同一の材料でもよく、異なる材料でもよい。
次に、第1シート材料320aの上表面の一部および第2シート材料320bの下表面の一部に表面改質処理を施す。表面改質処理は、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bの接着させる領域に施す。一般に、ゴム材料は接着剤により接着するのが困難であるので、シート材料の表面を改質して接着剤により接着しやすくする。表面改質処理は、たとえば、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bの表面に親水性の高い酸化ケイ素膜を形成するものとすることができる。表面改質処理として、たとえばフレイムボンド(登録商標)を施すことができる。
次に、第1シート材料320aの表面改質処理を施した領域および/または第2シート材料320bの表面改質処理を施した領域に接着剤を付与する。接着剤は、シート材料の弾性を維持できるように弾性接着剤であることが望ましい。
次に、第1シート材料320aの上に第2シート材料320bを配置して、第1シート材料320aと第2シート材料320bとを接着する。図示の例では、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bを接着する方法を示しているが、同様の方法でさらに多くのシート材料を積層させることができる。このような手順で任意の数の複数のシート材料を接着して積層させて積層メンブレン320を形成することができる。また、上記の方法においては、隣接するシート材料の任意の領域を接着することができる。また、上記の実施形態による方法では、複雑な三次元構造を持たない二次元構造のシート材料のみを使用するので、複雑な形状を備える金型を使用せずに複数の圧力室322を備える積層メンブレン320を形成することができる。
図10は一実施形態による積層メンブレン320を製造する方法を説明するための図である。図11は、一実施形態による、積層メンブレン320を製造する方法を示すフローチャートである。まず、第1シート材料320aを金型内に配置する。この金型は、第1シート材料320aおよびその後に積層する第2シート材料320bなどを安定して配置できる形状であればよく、単純な形状のものとすることができる。たとえば、金型は第1シート材料320aの外形と一致する平坦な底面を備える凹部を画定する金型とすることができる。第1シート材料320aは、基板に接触する一番下に配置されるシート材料とすることができる。また、第1シート材料320aは、たとえば加硫済のゴム材料とすることができる。一例として第1シート材料320aとして、シリコーンゴムを使用することができる。
次に、第1シート材料320aの上表面の一部にフッ素樹脂製のシートを配置する。フッ素樹脂製のシートはたとえばポリテトラフルオロエチレンのシート(PTFEシート)とすることができる。PTFEシートは、第2シート材料320bに接着させない領域に配置する。次に、第1シート材料320aの上に第2シート材料320bを配置する。一実施形態において、第2シート材料320bは未加硫のゴム材料とすることができる。その後、第2シート材料320bに対して加硫処理を施す。加硫処理はたとえば第2シート材料320bを加圧および加熱することで行うことができる。加硫処理を施すことで、PTFEシートが配置された領域以外において、第1シート材料320aと第2シート材料320bとを接着することができる。加硫処理をしたらPTFEシートを取り除く。
図10および図11で説明した方法では任意の数のシート材料を積層させて積層メンブレン320を形成することができる。また、上記の方法においては、隣接するシート材料の任意の領域を接着することができる。たとえば、加硫処理をした第2シート材料320
bの上にPTFEシートを配置し、その上に未加硫のゴム材料からなるシート材料を配置し、加硫処理を施し、PTFEシートを取り除くことを繰り返すことで、任意の数のシート材料の任意の領域を接着することができる。上記の実施形態による方法では、複雑な三次元構造を持たない二次元構造のシート材料のみを使用するので、単純な形状の金型を使用するだけで、複雑な形状を備える金型を使用せずに複数の圧力室322を備える積層メンブレン320を形成することができる。
図12は一実施形態による積層メンブレン320を製造する方法を説明するための図である。図13は、一実施形態による、積層メンブレン320を製造する方法を示すフローチャートである。まず、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bを用意する。第1シート材料320aは、基板に接触する一番下に配置されるシート材料とすることができる。第1シート材料320aおよび第2シート材料320bは、たとえば加硫済のゴム材料とすることができる。一例として第1シート材料320aおよび第2シート材料320bとして、シリコーンゴムを使用することができる。
次に、第1シート材料320aの上表面の一部、および/または、第2シート材料の下表面の一部にフッ素樹脂コーティングを施す。フッ素樹脂コーティングは、たとえばPTFEコーティングとすることができる。PTFEコーティングは、第1シート材料320aにおいて、第2シート材料320bに接着させない領域に施すことができる。また、PTFEコーティングは、第2シート材料320bにおいて、第1シート材料320aに接着させない領域に施すことができる。
次に、第1シート材料320aを金型内に配置する。この金型は、第1シート材料320aおよびその後に積層する第2シート材料320bなどを安定して配置できる形状であればよく、単純な形状のものとすることができる。たとえば、金型は第1シート材料320aの外形と一致する平坦な底面を備える凹部を画定する金型とすることができる。
次に、第1シート材料320aの上表面の一部、および/または第2シート材料320bの下表面の一部、に未加硫のゴム材料を配置する。未加硫のゴム材料は、第1シート材料320aと第2シート材料320bと接着させる領域に配置することができる。その後、第2シート材料320bの下表面が第1シート材料320aの上表面に接するように、第2シート材料320bを第1シート材料320aの上に配置する。次に、加硫処理を施すことで、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bを接着する。加硫処理はたとえば第2シート材料320bの上から加圧および加熱を行うことで行うことができる。加硫処理を施すことでPTFEコーティングがされた領域以外の未加硫ゴムが付与された領域において、第1シート材料320aと第2シート材料320bとを接着することができる。
図12および図13で説明した方法では任意の数のシート材料を積層させて積層メンブレン320を形成することができる。また、上記の方法においては、隣接するシート材料の任意の領域を接着することができる。また、上記の実施形態による方法では、複雑な三次元構造を持たない二次元構造のシート材料のみを使用するので、単純な形状の金型を使用するだけで、複雑な形状を備える金型を使用せずに複数の圧力室322を備える積層メンブレン320を形成することができる。また、図12および図13においては、2つのシート材料を接着する場合を説明したが、一実施形態として、隣接するシート材料の接着する領域に未加硫ゴム材料を配置し、接着しない領域にPTFEコーティングを行うようにして3以上のシート材料を積層させてもよい。その場合、3以上の全てのシート材料を積層させた後に加硫処理を行うことで全てのシート材料を1度の加硫処理で接着することができる。
図14は、一実施形態による、積層メンブレン320を備えるトップリング302の一部を示す断面図である。図14に示される実施形態において、トップリング302は、トップリング本体2およびリテーナ部380を有する。トップリング本体2は、全体として略四角形の形状であり(図4参照)、四角形の板状の上部材303と、上部材303の下面に取り付けられた中間部材304と、中間部材304の下面に取り付けられた下部材306とを備えている。リテーナ部380は、上部材303の外周部に取り付けられている。上部材303は、ボルトなどによりトップリングシャフト18(図4)に連結される。また、中間部材304は、ボルトなどにより上部材303に連結される。下部材306は、ボルトなどにより上部材303に連結される。上部材303、中間部材304、および下部材306は、金属材料やプラスチック材料から形成することができる。一実施形態において、上部材303は、ステンレス鋼(SUS)から形成され、中間部材304および下部材306はプラスチック材料から形成される。
図14に示されるように、下部材306の下面には、基板WFの裏面に接触する積層メンブレン320が取り付けられている。この積層メンブレン320は、上述したようにシート材料から形成されている。図14に示される実施形態において、積層メンブレン320は4枚のシート材料320a、320b、320c、320dから形成されている。図示のように、基板に接触する一番下の第1シート材料320aは、リテーナ部材3とリテーナガイド416とに挟まれて保持されている。第1シート材料320aの上に配置されている第2シート材料320bは、ホルダ316bと下部材306とに挟まれ、また、リテーナガイド416とリテーナ支持ガイド412とに挟まれて保持されている。第2シート材料320bの上に配置されている第3シート材料320cは、ホルダ316cと下部材306とに挟まれて保持されている。第3シート材料320cの上に配置されている第4シート材料320dは、ホルダ316dと下部材306とに挟まれて保持されている。図14に示される実施形態において、第1シート材料320aと第2シート材料320bとの間に第1圧力室322aが画定され、第2シート材料320bと第3シート材料320cとの間に第2圧力室322bが画定され、第3シート材料320cと第4シート材料320dとの間に第3圧力室322cが画定され、第4シート材料320dと下部材306との間に第4圧力室322dが画定されている。シート材料320a、320b、320c、320dは、ホルダ等の各部材に挟まれ、かつ、各圧力室322a、322b、322c、322dに供給される流体をシールする部分になる。第1圧力室322a、第2圧力室322b、第3圧力室322c、および第4圧力室322dには、それぞれ図示しない流路が連通している。各流路は、流体源(たとえば、高圧縮した空気または窒素)および/または真空源に連結可能であり、各圧力室322a~322dの圧力をそれぞれ独立して制御することができる。そのため、基板WFを研磨するときに、基板WFのエリア領域ごとに、研磨パッド352への接触圧力を制御することができる。
図14に示される実施形態において、基板WFに近い側(図14の下側)の第1シート材料320aから、基板WFに遠い側(図14の上側)の第4シート材料320dに向かうほどにトップリング本体2の内側または中心側で固定されている。また、基板WFに近い側の第1シート材料320aから、基板WFに遠い側の第4シート材料320dに向かうほどにシート材料の寸法が小さくなっている。
図14に示される実施形態において、上部材303の外周部には、リテーナ部380が設けられている。図示のように、上部材303の外周部の下面には上部ハウジング402が連結されている。一実施形態において、上部ハウジング402は、シールパッキンなどを介して上部材303にボルトなどで固定することができる。上部ハウジング402の下面には、下部ハウジング404が備えられている。一実施形態においては、上部ハウジング402および下部ハウジング404は、全体として四角の環状の部材であり、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂から形成することができる。下部ハウジング404の
内部には、円筒形のシリンダ406が画定されている。シリンダ406内には、ダイアフラム408が配置されている。一実施形態において、ダイアフラム408はゴム材から形成される。ダイアフラム408は、上部ハウジング402と下部ハウジング404とにより挟むことで固定される。シリンダ406の内部空間は、ダイアフラム408により上部空間と下部空間とに仕切られている。下部ハウジング404のダイアフラム408内には、ピストン410が配置されている。ピストン410の一端は、ダイアフラム408の下面に接触している。また、ピストン410の他端は、下部ハウジング404の下側から出て、リテーナ支持ガイド412に接触している。一実施形態において、ピストン410は、PPS樹脂から形成することができる。
上部ハウジング402には、通路403が設けられている。通路403は図示しない流体源に接続されている。通路403を通って、流体源から加圧した流体(たとえば空気または窒素)を下部ハウジング404のシリンダ406の上部空間内に供給することができる。シリンダ406の上部空間内に流体が供給されると、ダイアフラム408が下方向に膨らんでピストン410を下方向に移動させる。ピストン410が下方向に移動することで、リテーナ支持ガイド412を下方向に移動させることができる。
一実施形態において、図14に示されるように、上部ハウジング402の外側側面からリテーナ支持ガイド412の外側側面に渡ってバンド414が取り付けられている。バンド414は、リテーナ支持ガイド412の下部ハウジング404に対する変位を許容するとともに、下部ハウジング404とリテーナ支持ガイド412との間の空間に研磨液などを浸入するのを防止する。
図示のように、リテーナ支持ガイド412の下面には、リテーナガイド416が取り付けられている。一実施形態において、図示のように、リテーナ支持ガイド412とリテーナガイド416との間には第2シート材料320bの端部が保持されている。図示のようにリテーナガイド416の下面には、リテーナ部材3が取り付けられる。リテーナ支持ガイド412、リテーナガイド416、およびリテーナ部材3は、ボルトなどにより固定することができる。リテーナ支持ガイド412およびリテーナガイド416は、全体としてトップリング302の全体形状に適合する四角の環状の部材である。一実施形態において、リテーナ支持ガイド412およびリテーナガイド416は、ステンレス鋼(SUS)から形成され、リテーナ部材3は、PPS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などから形成される。上述のように、下部ハウジング404内のピストン410によりリテーナ支持ガイド412が下方向に移動されることで、リテーナ部材3が下方向に移動される。
一実施形態において、トップリング302は、リテーナ部材3を上下方向に変位可能に案内し、且つ、リテーナ部材が横方向に変位することを禁止するように支持する、リテーナ案内装置を備える。一実施形態において、図14に示されるように、リテーナ支持ガイド412、リテーナガイド416、およびリテーナ部材3は、支持ローラ450により支持および案内されて、上下方向に移動可能である。図示のように、リテーナ支持ガイド412の内側側面には、支持パッド418が固定されている。図示のように、リテーナ支持ガイド412に固定された支持パッド418が支持ローラ450に接触および支持された状態で、リテーナ支持ガイド412、リテーナガイド416、およびリテーナ部材3が上下方向に移動する。なお、一実施形態において、リテーナ支持ガイド412に固定された支持パッド418と支持ローラ450との間にはわずかに隙間ができるように構成してもよい。一実施形態において、支持パッド418は、PPS樹脂や塩化ビニル樹脂、PEEK樹脂などから形成することができる。
一実施形態において、下部ハウジング404には、周方向(紙面に垂直な方向)に複数のシリンダ406が形成されており、それぞれのシリンダ406にダイアフラム408お
よびピストン410が配置されている。同一の形状のシリンダ406、ダイアフラム408、ピストン410を用いることで、これらを製造するコストを低減することが可能になる。たとえば、寸法の異なるトップリング本体2を製造する場合でも、同一の部品であるダイアフラム408、ピストン410を使用することができ、トップリング本体2の大きさに応じて使用する数を変更するように設計することができる。
図14に示されるように、トップリング本体2の下部材306には、リテーナ支持フレーム420が固定されている。リテーナ支持フレーム420は、ボルトなどにより下部材306に固定される。
一実施形態において、支持ローラ450は、四角の環状のリテーナ部380の各辺に沿って複数設けられる。たとえば、四角形のリテーナ支持フレーム420の各辺にそれぞれ3個設けられている。一実施形態においては、支持ローラ450を各辺にそれぞれ3個設けているが、他の実施形態として支持ローラ450を各辺に1個ずつ設けてもよいし、それぞれ2個以上設けてもよい。
上述の実施形態において、支持ローラ450は、研磨中に基板WFから受ける水平方向の荷重を支持することができる。たとえば、図14に示される状態において、基板WFからリテーナ部材3に左方向に力が加わるとする。その場合、トップリング302の右側にあるリテーナ部380(図14)のリテーナ支持ガイド412に取り付けられた支持パッド418が支持ローラ450を左方向に押し付ける。支持ローラ450のシャフト424は、リテーナ支持フレーム420に固定されており、リテーナ支持フレーム420は下部材306に固定されている。そのため、リテーナ部材3に水平方向の力が与えられたときに、支持ローラ450がその荷重を受けてリテーナ部材3が水平方向に移動することを防止することができる。
また、上述の実施形態において、トップリングシャフト18の回転力は、上部材303、中間部材304、および下部材306に伝達される。さらに、回転力は下部材306に固定されたリテーナ支持フレーム420から支持ローラ450に伝達され、支持ローラ450から支持パッド418を通じてリテーナ部380に伝達される。そのため、トップリング302のトップリング本体2の回転力は支持ローラ450を通じてリテーナ部380へ伝達される。
また、上述の実施形態において、通路403を通じてシリンダ406に流体を供給して、ダイアフラム408によりピストン410を駆動することで、リテーナ部材3を上下方向に移動させて研磨パッド352に対して押し付けることができる。また、シリンダ406に供給する流体の圧力により、リテーナ部材3の研磨パッド352への押しつけ圧力を制御することができる。上述の実施形態においては、リテーナ部材3が上下方向に移動するとき、支持ローラ450により案内されて移動する。そのため、支持ローラ450と支持パッド418との間の抵抗を小さくすることができる。
図14に示される実施形態において、積層メンブレン320の各シート部材320a、320b、320c、320dの接着領域は任意である。図15A~図15Dは、積層メンブレン320の接着領域の例を示す図である。図15Aに示される実施形態による積層メンブレン320は、4枚のシート材料320a、320b、320c、320dが積層されている。図15Aに示される積層メンブレン320は、第1圧力室322aが形成される領域を除いて、第2シート材料320bの下表面が第1シート材料320aの上表面に接着されている。第3シート材料320cの下表面は、第2圧力室322bが形成される領域を除いて、第2シート材料320bの上表面に接着されている。第4シート材料320dの下表面は、第3圧力室322cが形成される領域を除いて、第3シート材料32
0cの上表面に接着されている。なお、図15Aには、基板WFを真空吸着させるための真空吸着孔328は示されてないが、真空吸着孔を備えてもよいし、備えなくてもよい。図15Aに示される実施形態においては、第1シート材料320aと第2シート材料320bとの間に第1圧力室322aが画定され、第2シート材料320bと第3シート材料320cとの間に第2圧力室322bが画定され、第3シート材料320cと第4シート材料320dとの間に第3圧力室322cが画定され、第4シート材料320dと下部材306との間に第4圧力室322dが画定される。図14Aに示される実施形態においては、外側から中央に向かって第1圧力室322a、第2圧力室322b、第3圧力室322c、および第4圧力室322dが画定されている。そのため、各圧力室322a、322b、322c、322dの圧力を制御することで、積層メンブレン320の下に保持された基板WFの研磨パッド352への押圧力を領域ごとに制御することができる。
図15Bに示される実施形態においては、積層メンブレン320は、4枚のシート材料320a、320b、320c、320dが積層されている。図15Bに示される積層メンブレン320は、第2シート材料320bの下側表面の一部と、第1シート材料320aの上表面の一部が接続されている。図15Bに示される接着領域はシート材料の周方向に延びている。したがって、図15Bに示される実施形態においては、第1シート材料320aと第2シート材料320bとの接続領域は、第1圧力室322aを境界付けている。図15Bに示される実施形態において、第2シート材料320b、第3シート材料320c、および第4シート材料320dの間は接着されていない。また、図15Bに示される実施形態において、積層メンブレン320は、基板WFを真空吸着させるための真空吸着孔を備えていない。
図15Bに示される実施形態において、研磨中は、基板WFは第1シート材料320aの表側表面(下側表面)に保持される。研磨中に、基板の中心側から外側に向かって、第4圧力室322d、第3圧力室322c、第2圧力室322bの順に圧力室内の圧力が大きくなるように制御されれば、シート材料の間の接着が無くても、圧力室ごとに基板WFの研磨パッド352への押圧力を制御することができる。一方、基板WFの研磨が終了して、基板WFを研磨パッド352から引き離す際には、第1圧力室322aに陽圧を与え、第2圧力室322b、第3圧力室322c、および第4圧力室322dに負圧を与えることで、吸盤のように基板WFを第1シート材料320aの下に保持して、研磨パッド352から基板WFを引き離すことができる。
図15Cに示される実施形態においては、積層メンブレン320は、4枚のシート材料320a、320b、320c、320dが積層されている。図15Cに示される積層メンブレン320は、第2シート材料320bと第1シート材料320aとを貫通する真空吸着孔328が設けられている。図15Cの実施形態においては、真空吸着孔328の周りにおいて、第2シート材料320bと第1シート材料320aとが接着されている。図15Cの実施形態においては、第2圧力室322bを真空引きすることで、基板WFを積層メンブレン320の下に保持することができる。さらに、一実施形態において、図15Cに示されるように、第2圧力室322bと第3圧力室322cとの境界になる領域において、図示のように第3シート材料320cと第2シート材料320bとが周方向に渡って接着されている。かかる接着は、第2圧力室322bを真空引きしたときに、スラリー等を含む液体が真空吸着孔328から第2圧力室322b内に進入し、さらに第3シート材料320cと第2シート材料320bとの間に浸入することを防止するためである。
図15Cに示される実施形態において、研磨中は、基板WFは第1シート材料320aの表側表面に保持される。研磨中に、基板の中心側から外側に向かって、第4圧力室322d、第3圧力室322c、第2圧力室322b、第1圧力室322aの順に圧力室内の圧力が大きくなるように制御されれば、圧力室ごとに基板WFの研磨パッド352への押
圧力を制御することができる。一方、基板WFの研磨が終了して、基板WFを研磨パッド352から引き離す際には、第2圧力室322bを含む全ての圧力室に負圧を与えることで、真空吸着により基板WFを第1シート材料320aの下に保持して、研磨パッド352から基板WFを引き離すことができる。なお、基板WFを研磨パッド352から引き離す際には、第2圧力室322bに負圧を与えれば、第1圧力室322a、第3圧力室322c、および第4圧力室322dは大気圧でもよい。
図15Dに示される実施形態においては、積層メンブレン320は、4枚のシート材料320a、320b、320c、320dが積層されている。図15Dに示される積層メンブレン320は、第2シート材料320bと第1シート材料320aとを貫通する真空吸着孔328が設けられている。図15Dの実施形態においては、真空吸着孔328の周りにおいて、第2シート材料320bと第1シート材料320aとが接着されている。また、図15Dに示されるように、第2圧力室322bと第3圧力室322cとの境界になる領域において、図示のように第3シート材料320cと第2シート材料320bとが周方向に渡って接着されている。さらに、図15Dに示されるように、第2圧力室322bと第1圧力室322aとの境界になる領域において、図示のように第2シート材料320bと第1シート材料320aとが接着されている。図15Dに示される実施形態は、図15Bと図15Cの実施形態を組み合わせたものともいえる。
図15Dに示される実施形態において、研磨中は、基板WFは第1シート材料320aの表側表面に保持される。研磨中において、第4圧力室322dの圧力を第3圧力室322cよりも大きくすれば、第4シート材料320dと第3シート材料320cとの間に接着層が無くても、圧力室ごとに基板WFの研磨パッド352への押圧力を制御することができる。一方、基板WFの研磨が終了して、基板WFを研磨パッド352から引き離す際には、第1圧力室322aに陽圧を与え、第2圧力室322b、第3圧力室322c、および第4圧力室322dに負圧を与えることで、基板WFを真空吸着させるとともに吸盤のように基板WFを第1シート材料320aの下に保持して、研磨パッド352から基板WFを引き離すことができる。なお、基板WFを研磨パッド352から引き離す際に、第3圧力室322cおよび第4圧力室322dは大気圧でもよい。
図16Aは、一実施形態による、積層メンブレン320の接着領域の例を示す図である。図16Aに示される実施形態による積層メンブレン320は、複数のシート材料320a、320b、320c、320d、320eが積層されている。図16Aに示されるように、第1シート材料320aの上表面の一部が、第2シート材料320bの下表面の一部に接着されている。そのため、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bにより第1圧力室322aが画定される。また、図16Aに示されるように、第1シート材料320aの上表面の一部が、第3シート材料320cの下表面の一部に接着されている。そのため、第1シート材料320a、第2シート材料320b、および第3シート材料320cにより第2圧力室322bが画定される。図16Aに示される接着領域はシート材料の円周方向に延びている。なお、図16Aに示されるように、第2圧力室322bは、第1圧力室322aに隣接しており、第2圧力室322bは、第1圧力室322aの内側に位置している。図16Aに示されるように、第1シート材料320aの中心付近において、第1シート材料320aの上側に、第4シート材料320dが配置されている。図示のように、第1シート材料320a、第3シート材料320c、および第4シート材料320dにより第3圧力室322cが画定される。なお、第1シート材料320aと第4シート材料320dとは接着されていない。図16Aに示されるように、第1シート材料320aおよび第4シート材料320dの中心付近において、第4シート材料320aの上側に、第5シート材料320eが配置されている。図示のように、第4シート材料320d、および第5シート材料320eにより第4圧力室322dが画定される。また、図示のように第5シート材料320eにより第5圧力室322eが画定される。なお、第
4シート材料320dと第5シート材料320eとは接着されていない。図16Aに示されるように、第2圧力室322bを画定している第1シート部材320aの一部に真空吸着孔328が設けられている。
図16Bは、一実施形態による、積層メンブレン320の接着領域の例を示す図である。図16Bに示される実施形態による積層メンブレン320は、複数のシート材料320a、320b、320c、320d、320eが積層されている。図16Bに示されるように、第1シート材料320aの上表面の一部が、第2シート材料320bの下表面の一部に接着されている。そのため、第1シート材料320aおよび第2シート材料320bにより第1圧力室322aが画定される。また、図16Bに示されるように、第2シート材料320bおよび第3シート材料320cにより第2圧力室322bが画定される。なお、第2シート材料320bおよび第3シート材料320cは同一のシート材料でもよく、図16Bに示される例においては、接着領域から外側の部分を第2シート材料320bとし、接着領域から内側の部分を第3シート材料320cとしている。図16Bに示されるように、第1シート材料320aの上表面の一部が、第4シート材料320dの下表面の一部に接着されている。そのため、第1シート材料320a、第3シート材料320c、および第4シート材料320dにより第3圧力室322cが画定される。なお、図16Bに示される接着領域はシート材料の円周方向に延びている。図16Bに示されるように、第1シート材料320aの中心付近において、第1シート材料320aの上側に、第5シート材料320eが配置されている。図示のように、第1シート材料320a、第4シート材料320d、および第5シート材料320eにより第4圧力室322dが画定される。なお、第1シート材料320aと第5シート材料320eとは接着されていない。また、図示のように第5シート材料320eにより第5圧力室322eが画定される。図16Bに示されるように、第3圧力室322cを画定している第1シート部材320aの一部に真空吸着孔328が設けられている。
以上、いくつかの例に基づいて本発明の実施形態について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には、その均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。なお、上述においては、トップリングは四角形の基板を保持するものとして説明し、積層メンブレンも四角形の基板に対応する形状として図示および説明したが、トップリングを円形の基板を保持するものとして、積層メンブレンも円形の基板に対応する形状としてもよい。
上述の実施形態から少なくとも以下の技術的思想が把握される。
[形態1]形態1によれば、基板処理装置の基板保持部に使用される積層メンブレンが提供され、かかる積層メンブレンは、第1シート材料と、前記第1シート材料の上に配置されている第2シート材料と、を有し、前記第1シート材料の一部は前記第2シート材料の一部に固定されている。
[形態2]形態2によれば、形態1による積層メンブレンにおいて、前記第1シート材料の一部は前記第2シート材料の一部に接着剤により固定されている。
[形態3]形態3によれば、形態1による積層メンブレンにおいて、前記第1シート材料の一部は前記第2シート材料の一部に加硫接着により固定されている。
[形態4]形態4によれば、基板処理装置の基板保持部が提供され、かかる基板保持部
は、形態1から形態3のいずれか1つの形態の積層メンブレンを有し、前記積層メンブレンの基板保持面に基板が保持されるように構成されている。
[形態5]形態5によれば、形態4の基板保持部において、前記第1シート材料を位置決めするための第1ホルダと、前記第2シート材料を位置決めするための第2ホルダと、を有し、前記第1シート材料と前記第2シート材料との間に第1圧力室が画定されている。
[形態6]形態6によれば、基板処理装置の基板保持部に使用される積層メンブレンの製造方法が提供され、かかる製造方法は、第1シート材料および第2シート材料を用意するステップと、前記第1シート材料の上表面の一部および前記第2シート材料の下表面の一部に表面改質処理をするステップと、前記第1シート材料の前記上表面の一部および/または前記第2シート材料の前記下表面の一部に接着剤を配置するステップと、前記第1シート材料の前記上表面の上に前記第2シート材料の前記下表面を配置するステップと、を有する。
[形態7]形態7によれば、基板処理装置の基板保持部に使用される積層メンブレンの製造方法が提供され、かかる製造方法は、積層メンブレンの外形を規定する金型内に第1シート材料を配置するステップと、前記第1シート材料の上表面の一部にフッ素樹脂シートを配置するステップと、前記第1シート材料の前記上表面の上に、未加硫ゴムを含む第2シート材料を配置するステップと、前記第2シート材料に加硫処理を施すステップと、
前記フッ素樹脂シートを取り除くステップと、を有する。
[形態8]形態8によれば、基板処理装置の基板保持部に使用される積層メンブレンの製造方法が提供され、かかる製造方法は、第1シート材料および/または第2シート材料の一部にフッ素樹脂コーティングを行うステップと、積層メンブレンの外形を規定する金型内に前記第1シート材料を配置するステップと、前記第1シート材料の上表面の一部および/または第2シート材料の下表面の一部に未加硫ゴムを配置するステップと、
前記未加硫ゴムが配置された前記第1シート材料の上に前記第2シート材料を配置するステップと、前記未加硫ゴムに加硫処理を施すステップと、を有する。
[形態9]形態9によれば、基板処理装置が提供され、かかる基板処理装置は、回転可能なテーブルと、形態4または形態5に記載の基板保持部と、を有し、前記テーブル上に配置される研磨パッドと前記基板保持部に保持される基板とを接触させた状態で前記テーブルを回転させることで基板を研磨するように構成されている。
2…トップリング本体
3…リテーナ部材
50…ドレッサ
100…ロードユニット
200…搬送ユニット
300…研磨ユニット
302…トップリング
303…上部材
304…中間部材
306…下部材
316b…ホルダ
316c…ホルダ
316d…ホルダ
320…積層メンブレン
320a…第1シート材料
320b…第2シート材料
320c…第3シート材料
320d…第4シート材料
320e…第5シート材料
322…圧力室
322a…第1圧力室
322b…第2圧力室
322c…第3圧力室
322d…第4圧力室
322e…第5圧力室
325…第1メンブレンホルダ
327…第2メンブレンホルダ
328…真空吸着孔
350…研磨テーブル
352…研磨パッド
356…ドレッシングユニット
360…揺動アーム
362…支軸
380…リテーナ部
500…乾燥ユニット
600…アンロードユニット
900…制御装置
1000…基板処理装置
WF…基板


Claims (10)

  1. 基板処理装置の基板保持部であって、
    積層メンブレンを有し、前記積層メンブレンは、
    第1シート材料と、
    前記第1シート材料の上に配置されている第2シート材料と、を有し、
    前記第1シート材料の一部は前記第2シート材料の一部に固定され、
    前記第1シート材料と前記第2シート材料との間に第1圧力室が画定され、
    前記第1圧力室に第1流路が接続されており
    前記基板保持部は、保持された基板が基板保持部から飛び出すのを防止するためのリテーナ部材と、
    前記第1シート材料を位置決めするための第1ホルダと、
    前記第2シート材料を位置決めするための第2ホルダと、を有し、
    前記第1シート材料は、前記リテーナ部材と前記第1ホルダとにより端部が保持されており、
    前記第2シート材料は、前記第1ホルダと前記第2ホルダとにより端部が保持されている、
    基板保持部。
  2. 請求項1に記載の基板保持部であって、
    前記第1シート材料の一部は前記第2シート材料の一部に接着剤により固定されている、
    基板保持部。
  3. 請求項1に記載の基板保持部であって、
    前記第1シート材料の一部は前記第2シート材料の一部に加硫接着により固定されている、
    基板保持部。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の基板保持部であって、
    前記積層メンブレンはさらに、前記第2シート材料の上に配置されている第3シート材料を有し、
    前記第2シート材料の一部は前記第3シート材料の一部に固定されている、
    基板保持部。
  5. 請求項4に記載の基板保持部であって、
    前記第2シート材料と第3シート材料との間に第2圧力室が画定されており、
    前記第2圧力室は、前記第1圧力室の上に配置されている、
    基板保持部。
  6. 請求項4に記載の基板保持部であって、
    前記第2シート材料と第3シート材料との間に第2圧力室が画定されており、
    前記第2圧力室に第2流路が接続されている、
    基板保持部。
  7. 請求項6に記載の基板保持部であって、
    前記積層メンブレンの基板保持面に基板が保持されるように構成され、
    前記第1圧力室の圧力および前記第2圧力室の圧力をそれぞれ独立して制御できるように構成されており、前記第1圧力室および前記第2圧力室により、前記基板保持面に保持された基板の領域ごとに基板を押圧する圧力を制御できるように構成されている、
    基板保持部。
  8. 基板処理装置の基板保持部であって、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の基板保持部であって、
    前記積層メンブレンの基板保持面に基板が保持されるように構成されている、
    基板保持部。
  9. 基板処理装置であって、
    回転可能なテーブルと、
    請求項8に記載の基板保持部と、を有し、
    前記テーブル上に配置される研磨パッドと前記基板保持部に保持される基板とを接触させた状態で前記テーブルを回転させることで基板を研磨するように構成されている、
    基板処理装置。
  10. 基板処理装置の基板保持部であって、
    積層メンブレンを有し、前記積層メンブレンは、
    第1シート材料と、
    前記第1シート材料の上に配置されている第2シート材料と、を有し、
    前記第1シート材料の一部は前記第2シート材料の一部に固定され、
    前記第1シート材料と前記第2シート材料との間に第1圧力室が画定され、
    前記第1圧力室に第1流路が接続されており、
    前記積層メンブレンはさらに、前記第2シート材料の上に配置されている第3シート材料を有し、
    前記第2シート材料の一部は前記第3シート材料の一部に固定されている、
    基板保持部。
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