JP4086337B2 - 撮像装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD等の撮像素子を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来のディジタル電子カメラの概略構成ブロック図である。110は、被写体の光学像を結像する光学レンズ、112は光学レンズ110から入射する光線の入射光量を制御すると共に、シャッタとしても使用される絞りシャッタである。114は、光学レンズ110により結像された被写体像を電気信号に変換する撮像素子であり、ムービー・ビデオ・カメラで一般に用いられる撮像素子、例えば、補色市松色フィルタを具備する色差順次方式インターライン型CCD撮像素子である。
【0003】
116は撮像素子114の出力信号からノイズを除去するCDS回路、118は、CDS回路116の出力を増幅するアンプ、120はアンプ118の出力信号のゼロ(黒)レベルを固定するクランプ回路、122はクランプ回路120のアナログ出力をディジタル信号に変換するA/D変換器、124は、A/D変換器122の出力データを撮像信号処理する撮像信号処理回路、126は、撮像信号処理回路124により処理された画像情報を外部の記録媒体128又はコンピュータに出力する記録媒体インターフェースである。
【0004】
130は撮像信号処理回路124で生成された輝度信号から画面上の特定領域の輝度レベル(積分値)を算出する輝度レベル検知回路、132は、撮像信号処理回路124で生成された輝度信号からその高周波成分を検出して焦点情報とする焦点情報検知回路である。
【0005】
134は光学レンズ110の焦点調整用レンズを駆動する焦点駆動回路、136は絞りシャッタ112の絞りを駆動して、その絞り開口を変化させる絞りシャッタ駆動回路、138は撮像素子114を駆動する撮像素子駆動回路である。
【0006】
140は全体を制御するシステム制御回路、142は全体の基準となる基本クロックを発生する発振器、144は、システム制御回路140の制御下に、発振器142の出力クロックに従い、撮像信号処理回路124に必要なパルス信号と、タイミング信号発生回路(TG)146にビデオ同期信号HD,VDを発生する同期信号発生回路(SSG)である。タイミング信号発生回路146は、システム制御回路140の制御下で、発振器142からのクロック信号及び同期信号発生回路144からのビデオ同期信号HD,VDに従い、撮像素子駆動回路138、CDS回路116、クランプ回路120及びA/D変換器122に所定のタイミング信号を供給する。システム制御回路140は、タイミング信号発生回路146及び撮像素子駆動回路138を介して撮像素子114の露光時間、即ち、電子シャッタ速度を制御する。
【0007】
このような従来例における露出制御を説明する。露出の制御は、絞りシャッタ112の開口面積を制御することで撮像素子114の受光面の照度(像面照度)を一定量に保つことを目的とする。撮像素子114への入射光量は、撮像素子114の出力信号を撮像信号処理回路124で輝度信号とし、撮像素子受光エリアの特定領域で積分することで検出できる。輝度レベル検知回路130が、その特定領域の輝度レベルの積分値を検出し、システム制御回路140に伝達する。
【0008】
システム制御回路140は、輝度レベル検知回路130からの輝度レベルを基準輝度レベルと比較し、回路130からの輝度レベルが基準輝度レベルに合致するように絞りシャッタ駆動回路136により絞りシャッタ112の開口面積を制御する。システム制御回路140は具体的には、回路130からの輝度レベルが基準輝度レベルより高ければ、絞りシャッタ112の開口面積を少なくするように絞りシャッタ駆動回路136に指令し、逆に、回路130からの輝度レベルが基準輝度レベルより低ければ、絞りシャッタ112の開口面積を大きくするように絞りシャッタ駆動回路136に指令し、絞りシャッタ駆動回路136はシステム制御回路140からの指令に応じて絞りシャッタ112の光学絞りを駆動する。
【0009】
このようなフィードバック動作により、露光量は適正量に保たれる。なお、絞りの駆動には、ガルバノメータ又はステッピング・モータが使用される。
【0010】
撮像素子114の電子シャッタ機能を利用することでも、露出を制御できる。図6は、インターラインCCD型撮像素子の構成を示す平面図である。150は入射光をその光量に応じた電荷に変換するフォトダイオードであり、各入射面には画素位置に応じた補色フィルタが配置されている。152は、縦に並ぶフォトダイオード150の列の電荷を読み出し、垂直方向に転送する垂直転送CCD、154は垂直転送CCD152から転送されてきた電荷を水平ライン毎に水平に転送する水平転送CCD、156は水平転送CCD154から転送されてきた電荷を電圧信号に変換して出力するフローティング・ディフュージョン・アンプである。
【0011】
図7は、インターラインCCD型撮像素子のフォトダイオード120の断面構造を示し、図8は、図7のA−A線におけるポテンシャルを示す。これらの図から分かるように、アンチブルーミングおよび電子シャッタの機構として縦形オーバーフロードレイン構造が採用されている。基板電位は、通常、適当な飽和電荷量で、かつ適度にアンチブルーミングが機能する電位Vsub(DC)に調整される。さらに△Vsubのパルスが加えられると、すでにフォトダイオードに蓄積されている信号電荷を捨てることができる。
【0012】
図9は、フォトダイオード150から垂直転送CCD152への電荷読み出し直前から次の電荷読み出しの直後までの期間の、垂直転送パルスΦV1〜ΦV4と電子シャッタ・パルスΦVsubのタイミング図である。電子シャッタ・パルスΦVsubは通常、水平帰線消去期間に加えられる。フォトダイオード150から垂直転送CCDへの電荷読み出しを指示する電荷読み出しパルスから次の電荷読み出しパルスへの期間(1V、または1フィールド)で、最後の電子シャッタ・パルスから次の電荷読み出しパルスまでの時間teが、蓄積時間(露光時間またはシャッタスピード)となる。
【0013】
従って、通常、電子シャッタによる露出制御方式では、フォトダイオード150から垂直転送CCD152への電荷読み出しを指示する電荷読み出しパルスからどこまで電子シャッタ・パルスを出すかで、露光時間を制御する。つまり、システム制御回路140は、輝度レベル検知回路130からの輝度レベルが基準輝度レベルより高ければ、露光時間を短くするようタイミング信号発生回路146に命令して電子シャッタ・パルスの数を増加させる。電子シャッタ・パルスはフォトダイオード150の電荷を垂直転送CCD152に読み出させる電荷読み出しパルスであり、この電荷読み出しパルスの数が増えるほど、露光時間は短くなる。
【0014】
逆に、回路130からの輝度レベルが基準輝度レベルより低ければ、システム制御回路140は、露光時間を長くするようタイミング信号発生回路146に命令して電子シャッタ・パルスの数を減少させる。このようなフィードバック制御により、露光量は適正量に保たれる。
【0015】
以上のようなシステムで、従来の典型的な電子スチル・カメラでは、撮像素子114は、コストなどの理由からビデオカムコーダ用のCCD撮像素子を用いることが多い。従って、撮像素子114を駆動するためのタイミング信号発生回路146や、CDS/AGC回路、信号処理IC、同期信号発生(SSG)用ICなども、ビデオカムコーダ用のものが流用される、各部は、基本的にはビデオ・レートで駆動されることになる。撮像素子114の奇数ラインの電荷信号と偶数ラインの電荷信号が加算されて読み出される。この加算がテレビジョン信号のフィールド毎に交互に1ラインずつずれながら実行される、つまりインタレースされる。これにより、撮像素子114により撮像された画像は、電子ビュー・ファインダEVFなどの映像表示装置の画面にそのまま動画として表示され、被写体をフレーミングすることが可能となる。
【0016】
撮像された画像信号の高周波成分を検出して、焦点駆動回路134により光学レンズ110の焦点を調節することで、光学レンズ110を合焦させることができる。以下、説明のために、ファインダ出力や合焦のための動作モードをモニタ・モードと呼ぶことにする。
【0017】
静止画として高解像の画像を得るには、絞りシャッタ112を利用する。即ち、絞りシャッタ112で撮像素子114の奇数ラインと偶数ラインの画素を同時に一定時間露光した後、絞りシャッタ112で撮像素子112を遮光する。そして、奇数ラインの電荷信号と偶数ラインの電荷信号を加算せずに時分割で読みだす。、説明のために、以下ではこれを本露光モードと呼ぶ。読み出された奇数ラインの電荷のからなる画像と、偶数ラインの電荷からなる画像を合成紙、フレーム画像として撮像信号処理し、記録媒体128に記録する。
【0018】
つまり従来例では、本露光モードで機械シャッタを使い、モニタ・モードでは電子シャッタを使用する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、合焦制御する場合、本露光(つまり記録のための撮影)の前に、撮像素子114に露光して、予め光学レンズ110を合焦させておく必要がある。例えば、モニタ・モードで連続的に撮影し、その時の輝度信号の高周波成分がより多くなるように光学レンズの焦点調節レンズを駆動することで、光学レンズ110を合焦状態に制御する。合焦状態が得られた後、シャッタ・ボタンの押し下げ等に応じた記録トリガー信号により本露光モードになり、上述のように機械シャッタで撮影され、その撮影画像が記録媒体128に記録される。本露光モードの時の絞り開口径は、モニタ・モードのときと同じか又はより小さくなければならない。絞りの開口径が大きいほど被写界深度が浅くなるので、本露光モードの時の絞り開口径がモニタ・モードの時より大きくなると、事前に合わせておいた焦点がぼけてしまうからである。
【0020】
機械シャッタの最短露光秒時が電子シャッタの最短露光秒時より短く制御できる場合が想定される。仮に機械シャッタの最短露光秒時が1/8,000秒で有るのに対し、電子シャッタの最短露光秒時が1/2,000秒のカメラを想定する。そして、例えば撮影者がいわゆるシャッタ優先の露出制御モードで、本露光モード時のシャッタ速度を1/8,000秒と設定し、適正な絞りがF1.4となるとする。この場合、モニタ・モードで適正な露光量を得ようとすると電子シャッタの最短露光秒時が1/2,000秒なので、絞りをF5.6まで絞る必要がある。すると、本露光モードの方が、絞り口径が開いてしまい、光学レンズの合焦がずれてしまい、像がぼけてしまう。
【0021】
また、インタレース読み出しの場合、撮像素子上の奇数ラインの電荷信号と偶数ラインの電荷信号が加算されて読み出される。従って、比較的開放された絞り値に設定された場合、加算読み出しなので相対的に感度が良いので、モニタ・モードでは本露光モードより露光量を少なくする必要がある。換言すると、本露光モードではモニタ・モードより長いシャッタ秒時が必要であるが、シャッタ秒時が長くなると、それだけ、動きの速い被写体の撮影が困難になる。
【0022】
本発明は、このような問題点を解決する撮像装置を提示することを目的とする。
【0023】
即ち、本発明は、本露光で絞りが開いて被写界深度が浅くなり焦点がずれるのを防ぎ、適切な露出制御と測距を実現する撮像装置を提示することを目的とする。
【0024】
本発明はまた、複数の画素の電荷信号を加算して読み出す動作モードを有する撮像素子を使用する撮像装置において、加算する画素数の異なる複数の露光モードのそれぞれに対し適切な露出制御と測距を実現する撮像装置を提示することを目的とする。
【0025】
本発明は更に、瞳分割手段による複数の光学像のずれ量から撮像レンズの焦点情報を得る測距手段を有するシステムで、適切な露出制御と測距を実現する撮像装置を提示することを目的とする。
【0026】
本発明は更に、被写体像の明るさが所定以上の場合に、適切な露出制御と測距を実現する撮像装置を提示することを目的とする。
【0027】
本発明は更に、絞り優先露出制御モードが設定された場合に適切な露出制御と測距を実現する撮像装置を提示することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る撮影装置は、撮像レンズによる光学像を電気信号に変換する撮像素子と、当該撮像レンズの焦点を合わせる合焦手段と、駆動周波数を変更することで当該撮像素子の1画面分の光電変換信号を読み出す時間を変更制御する撮像素子駆動タイミング制御手段とを有し、当該撮像素子が複数の画素を加算して読み出すモニターモードと当該モニターモードよりも絞りの口径が小さい本露光モードとを有し、当該モニターモードは当該本露光モードに先立って行われ、本露光モードでの被写界深度よりもモニターモードでの被写界深度の方が浅くなるよう絞り値を設定するとともに、当該絞り値の設定に伴って電子シャッタ速度が本露光モードよりもモニターモードの方が速くなるよう当該撮像素子の当該駆動周波数を変更することを特徴とする。
【0031】
これにより、複数の画素の電荷信号を加算して読み出す動作モードを有する撮像素子を使用する撮像装置において、加算する画素数の異なる複数の露光モードのそれぞれに対し適切な露出制御と測距を実現できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0039】
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。10は光学レンズ、12は絞りシャッタ、14は撮像素子、16はCDS回路、18はアンプ、20はクランプ回路、22はA/D変換器、24は撮像信号処理回路、26は記録媒体インターフェース、28は記録媒体、30は輝度レベル検知回路、32は焦点情報検知回路、34は焦点駆動回路、36は絞りシャッタ駆動回路、38は撮像素子駆動回路である。これらの要素10〜38はそれぞれ、図5に示す要素110〜138に対応しており、同じ機能を奏する。
【0040】
40は全体を制御するシステム制御回路、42は全体の基準となる基本クロックを発生する発振器、43はシステム制御回路40の制御下で発振器42の出力周波数を分周逓倍する分周逓倍器、44はシステム制御回路40の制御下に分周逓倍器43の出力クロックに従い、撮像信号処理回路24に必要なパルス信号と、タイミング信号発生回路(TG)46にビデオ同期信号HD,VDを供給する同期信号発生回路(SSG)である。タイミング信号発生回路46は、システム制御回路40の制御下で、分周逓倍器43からのクロック信号及び同期信号発生回路44からのビデオ同期信号HD,VDに従い、撮像素子駆動回路38、CDS回路16、クランプ回路20及びA/D変換器22に所定のタイミング信号を供給する。システム制御回路40は、タイミング信号発生回路46及び撮像素子駆動回路38を介して撮像素子14の露光時間、即ち電子シャッタ速度を制御する。
【0041】
本実施では、駆動速度変更により露光量を調整し、時分割位相差合焦方法により合焦制御する。
【0042】
まず、駆動速度変更による露光量の調整方法を説明する。先に説明したように、電子シャッタでは、電子シャッタ・パルスのパルス数を変更することで電荷蓄積時間を変更できることを利用する。ここでは、発振器42の出力クロック周波素をfs(Hz)とする。周波数fsは、使用目的及び仕様等によって任意に決定される。
【0043】
輝度レベル検知回路30により検知された輝度レベルが基準輝度レベルよりも低い場合を考える。このような場合で、クロック周波数fsで同期信号発生回路44及びタイミング信号発生回路46を駆動し、電子シャッタを最大露光時間(即ち、電子シャッタ・パルスが無い)にしても適正露光量以下の露光量しか得られないときには、システム制御回路40は、分周逓倍器43に発振器42の出力周波数を1/2に分周させる。これにより、同期信号発生回路44及びタイミング信号発生回路46の出力周波数は全て1/2になり、電子シャッタ・パルスΦVsubの間隔は2倍になる。システム制御回路40は、このクロック条件で再び電子シャッタの制御により露光量を調節しようとする。もしも、fs/2(Hz)で撮像素子14を最大露光時間となるようにしても適正露光量以下の露光量しか得られないときには、システム制御回路40は、分周逓倍器43に発振器42の出力を1/4に分周させる。撮像素子14を最大露光時間となるようにしたときに適正露光量以上の露光量が得られるようになるまで、このような分周逓倍器43の制御を繰り返す。
【0044】
逆に、輝度レベル検知回路30からの輝度レベルが基準輝度レベルよりも高い場合を考える。この場合には、電子シャッタが最小露光時間(すなわち電子シャッタ・パルス数が最大)にされても適正露光量以上の露光量しか得られないときに、システム制御回路40は、発振器42の出力周波数を逓倍するように分周逓倍器43を制御する。これにより、分周逓倍器43は2・fs(Hz)のクロック・パルスを同期信号発生回路44及びタイミング信号発生回路46に供給する。そして、このクロック周波数の下で、システム制御回路40は、電子シャッタの制御により露光量を調節する。
【0045】
2・fs(Hz)でもまだ、最小露光時間で適正露光量以上の露光量しか得られない場合、システム制御回路40は、分周逓倍器43の逓倍率を上げ、発振器42の出力周波数を4倍にする。即ち、4・fs(Hz)とする。クロック周波数が高くなったことから、電子シャッタ・パルスの間隔も短くなり、1発の電子シャッタ・パルスの増減による露光量の変化量も小さくなる。これにより、高輝度被写体に対する露光量の制御の精度を高くすることができる。
【0046】
このようにして、撮像素子14の駆動周波数を変更することで、電子シャッタによる露光時間、即ち、電荷蓄積時間を調節できる。
【0047】
次に、時分割位相差合焦方法を説明する。図2は、時分割位相差合焦方法のための瞳絞りの構成を示す平面図である。時分割位相差合焦方法では、図2に示すような、互いに光路が異なるように開けた2つの絞り穴を遮光版により切り替えて、光路の異なる2つの光学像を得る。このようにして得た2つの光学像が撮像素子に時分割で入射する。
【0048】
撮像素子の出力は、所定ライン(例えば、画面中央のライン)上で図3に示すようになる。図3(1)は合焦状態、同(2)は前ピン状態、同(3)は後ピン状態である。図3から分かるように、合焦状態、前ピン状態及び後ピン状態の何れであるかによりに2像の間隔が異なる。この像間隔が合焦状態の間隔になるように、光学レンズ10のフォーカス用レンズを移動させて、ピントを合わせる。フォーカス用レンズの移動量、つまり像面の移動量は、2像の間隔から計算して求めることができる。
【0049】
図4は、本実施例の特徴的な動作のフローチャートを示す。図4を参照して、本実施例の全体的な動作を説明する。図4では、説明を簡潔にし、本実施例の特徴が明瞭になるように、本実施例に直接関係しない一般的な動作は、省略されている。本実施例でも、撮影の構図決定のために被写体像をEVFなどのファインダに出力したり、測距するための動作モードをモニタ・モードと呼び、被写体像を記録するための露光の前後の所定期間を本露光モードと呼ぶことにする。
【0050】
まずモニタ・モードで初期化する(S1)。ただし、この時点では、まだファインダに画像は表示されず、以下のシーケンスで露出制御及び合焦制御の後で適切な画像がファインダに表示される。初期化処理(S1)では、撮像素子14の駆動周波数、感度、電子シャッタ秒時及び絞り値がそれぞれ初期値に設定され。ここでは仮に、駆動周波数の初期値を10MHz、感度の初期値をISO200、電子シャッタ秒時の初期値を1/1,000秒、絞り値の初期値をF8.0としておく。また、駆動周波数が10MHzのときの最短電子シャッタ秒時は1/4,000秒であるとする。この最短電子シャッタ秒時は、スミアの発生量など画質の点から決定される。
【0051】
次に、露出制御モードを設定する(S2)。例えば、不図示の操作手段や通信手段を通じて、撮影者がどのような露出制御モードを設定したかを決定する。ここでは、説明のための簡単な例として、絞り優先モードでF値が5.6に設定されたものとする。つまり、本露光モードでは、実際に撮影するときの絞り値がF5.6に設定されることを意味する。従って、ここではまだ絞りは絞り込まれず、この時点での実際の絞りは初期値F8.0のままである。
【0052】
初期値による露光状態で撮像素子14に露光し、撮像素子14の出力輝度レベルから露光レベル(第1測光値)を計測する(S3)。第1測光値に基づき、モニタ・モード用の撮像素子14の駆動周波数、電子シャッタ秒時及び絞り値を計算する(S4)。モニタ・モード用絞り値は、本露光モード用絞り値より口径が小さくならないように設定する。先にS2で本露光モード用絞り値をF5.6に設定したので、モニタ・モード用絞り値は例えばF4.0(Av=4)にする。感度をISO200とし、第1測光値がEv=16であるとすると、適正な露光量を得るには電子シャッタ秒時Tv=13、即ち1/8,000秒にする必要がある。先に説明したように、撮像素子14の駆動周波数が10MHzでは最短電子シャッタ秒時が1/4,000秒であるので、1/8,000秒を可能にするには撮像素子14の駆動周波数を2倍、即ち、20MHzに設定することになる。
【0053】
S4の演算結果により、撮像素子14の駆動周波数を変更し(S5)、電子シャッタ秒時を変更し(S6)、演算結果の絞り値になるように絞りを駆動する(S7)。
【0054】
前述の測距方法で、即ち、撮像素子14で得た2つの像の位置から現在のレンズ位置からの相対的な駆動量を算出し、その駆動量だけ光学レンズの焦点用レンズを駆動する(S8)。合焦状態にあるか否かを確認し(S9)、合焦状態になければ(S9)、再度、測距して、光学レンズの焦点用レンズを位置調整する(10)。
【0055】
合焦制御(S9,S10)の後、記録トリガー・スイッチが押されているか否かを調べ(S11)、押されていなければ(S11)、記録の意志が無いものとして、S2に戻る。押されていれば(S11)、記録シーケンス(S12以降)を実行する。
【0056】
記録シーケンスでは、本露光モードとなり、先ず、撮像素子14の駆動周波数を予め決定された本露光モードの周波数(ここでは、10MHzとする)に変更する(S12)。電子シャッタ秒時を本露光モード用のものに変更し(S13)、その絞り値に絞りを駆動する(S14)。本実施例では、電子シャッタを使用せずに、機械シャッタのみで露光時間を制御するものとする。先に絞り優先モードとして設定した値F5.6になるよう、絞りを駆動する。
【0057】
先の測光値と本露光モード用絞り値から決定される適正なシャッタ秒時で、シャッタを駆動し、撮像素子14を露光する。先の測光値はEv=16で絞り値がF5.6(Av=5)であり、またISO感度はモニタ・モードで200であったのが、本露光モードでは奇数/偶数ラインを加算しないで撮像素子14から読み出すのでISO感度は下がり、ここではISO100とする。従って、適切なTvは11、つまりシャッタ秒時1/2,000秒で露光する。
【0058】
撮像素子14を露光して得られる画像データを処理し、記録媒体28に転送して記録する(S16)。
【0059】
これで本露光モードは終了するので、モニタ・モードになり、S2に戻る。即ち、本露光モードで設定した設定値をモニタ・モードの設定値に戻し、S2に戻る。
【0060】
図4で、S2からS11までは、記録トリガーがあるまで測距と測光が繰り返し実行される。従って、S2からS11を測定状態、S12からS17が所望の画像を得るための撮影状態としている。
【0061】
以上の動作により、本露光モードでは、絞りがモニタ・モードのときより絞られるので、本露光モードでは、モニタ・モードで合焦した状態を保ちつつ撮影を行なえる。
【0062】
上記実施例では、本露光の時とそれ以外の時で、撮像素子の駆動周波数を変更しているが、測距のための露光時とそれ以外とで撮像素子の駆動周波数を変更するようにしてもよい。これは、測距時の瞳分割のための絞り口径を変更できないことが測距時の露出制御の主な妨げになっいるからであり、その他の要因、例えば測距時以外にEVFに表示する際の画素加算による感度の上昇分を、通常の露出制御で対応できるような場合にも、有効である。必要な時以外は撮像素子の駆動周波数を低くできるので、消費電力を低減できる。
【0063】
又は、EVFなどに表示する場合に表示タイミングなどの要因から撮像素子の駆動周波数を変更できないときには、測距時には、測距用に撮像した画像を表示せず、測距直前の画像をメモリに記憶してそれを表示し、測距用の撮像終了後、元の周波数で撮像素子を駆動すればよい。
【0064】
また、上述の実施例では、測距方式を時分割位相差方式としたが、これをTV−AF方式にしても本発明を実施である。つまり、撮像画面中の所定の範囲の高周波成分を抽出し、この高周波成分が多くなるように光学レンズを駆動する合焦方式でもよい。この場合、測距のための光学及び機械部材の部品点数を削減できるという利点がある。また、時分割位相差方式は、本来の撮影時と瞳位置が異なるので、測距のための撮像時の画像をそのままファインダに表示すると、合焦していないときには2重像に見える。TV−AF方式では、このように不自然な画像が表示されることはない。
【0065】
さらには、時分割位相差方式とTV−AF方式を併用しても、本発明は実施可能である。この場合、時分割位相差方式の高速性の利点とTV−AF方式の表示の自然さを兼ね備えることが可能になる。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、所望の画像を得るための撮影時の被写界深度が、測距時にくらべ浅くならないので、適切な測距と撮影を実現できる。
【0067】
また、多くの画素を加算して等価的に感度を高くできる撮像素子を使用する撮像装置では、測距時に、画素加算を利用することで撮像素子の感度を高め、本露光時以上に絞り込まずに測距が可能になる。従って、暗い被写体に対しての測距精度が向上する。
【0068】
絞り口径を変更できない瞳分割方式の測距時に電子シャッタによる露出制御範囲を広くできるので、瞳分割測距の本来の特徴である高速合焦及び高精度合焦を実現しながら、本露光時に焦点がずれない適切な測距と撮影が可能な撮像装置を実現できる。
【0069】
被写体が一定以上の明るさの場合に、測距時に、撮像素子の電荷読み出し時間を撮影時よりも短くするので、絞りを絞り込まずに、被写体までの距離を測定でき、レンズを合焦制御できる。特に口径を変更できない瞳分割測距方式で、被写体が明るい場合に電子シャッタによる露出制御範囲を広くできるので、瞳分割測距方式の本来の特徴である高速合焦と高精度合焦を実現しながら、本露光時に焦点がずれない適切な測距と撮影を実現できる。
【0070】
露出制御モードとして絞り優先露出制御モードでも、適切な露出制御と測距を実現できる。即ち、撮影者の意図を反映した撮影が可能になり、撮影者の表現範囲が拡がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】 時分割位相差AF方式のための瞳絞りの構成図である。
【図3】 時分割位相差AF方式の測距原理の説明図である。
【図4】 本実施例の動作フローチャートである。
【図5】 従来例の概略構成ブロック図である。
【図6】 インターライン型CCD撮像素子の平面構成図である。
【図7】 CCD撮像素子の画素部の断面構造図である。
【図8】 CCD撮像素子のポテンシャル・プロフィールである。
【図9】 CCD型撮像素子の電子シャッタ・パルス関連のタイミング図である。
【符号の説明】
10:光学レンズ
12:絞りシャッタ
14:撮像素子
16:CDS回路
18:アンプ
20:クランプ回路
22:A/D変換器
24:撮像信号処理回路
26:記録媒体インターフェース
28:記録媒体
30:輝度レベル検知回路
32:焦点情報検知回路
34:焦点駆動回路
36:絞りシャッタ駆動回路
38:撮像素子駆動回路
40:システム制御回路
42:発振器
43:分周逓倍器
44:同期信号発生回路(SSG)
46:タイミング信号発生回路(TG)
110:光学レンズ
112:絞りシャッタ
114:撮像素子
116:CDS回路
118:アンプ
120:クランプ回路
122:A/D変換器
124:撮像信号処理回路
126:記録媒体インターフェース
128:記録媒体
130:輝度レベル検知回路
132:焦点情報検知回路
134:焦点駆動回路
136:絞りシャッタ駆動回路
138:撮像素子駆動回路
140:システム制御回路
142:発振器
144:同期信号発生回路(SSG)
146:タイミング信号発生回路(TG)
150:フォトダイオード
152:垂直転送CCD
154:水平転送CCD
156:フローティング・ディフュージョン・アンプ

Claims (1)

  1. 撮像レンズによる光学像を電気信号に変換する撮像素子と、
    当該撮像レンズの焦点を合わせる合焦手段と、
    駆動周波数を変更することで当該撮像素子の1画面分の光電変換信号を読み出す時間を変更制御する撮像素子駆動タイミング制御手段
    とを有し、
    当該撮像素子が複数の画素を加算して読み出すモニターモードと当該モニターモードよりも絞りの口径が小さい本露光モードとを有し、
    当該モニターモードは当該本露光モードに先立って行われ、本露光モードでの被写界深度よりもモニターモードでの被写界深度の方が浅くなるよう絞り値を設定するとともに、当該絞り値の設定に伴って電子シャッタ速度が本露光モードよりもモニターモードの方が速くなるよう当該撮像素子の当該駆動周波数を変更することを特徴とする撮像装置。
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