JP2981369B2 - スチル/ムービ・ビデオ・カメラおよびその制御方法 - Google Patents

スチル/ムービ・ビデオ・カメラおよびその制御方法

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JP2981369B2
JP2981369B2 JP5169804A JP16980493A JP2981369B2 JP 2981369 B2 JP2981369 B2 JP 2981369B2 JP 5169804 A JP5169804 A JP 5169804A JP 16980493 A JP16980493 A JP 16980493A JP 2981369 B2 JP2981369 B2 JP 2981369B2
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shutter speed
speed
video signal
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和也 小田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,被写体を連続的に撮影するこ
とにより得られる映像信号から,スチル再生とムービ再
生を行うスチル/ムービ・ビデオ・カメラおよびその制
御方法に関する。
【0002】
【背景技術】一般に,ビデオ・カメラでは1/60秒のシ
ャッタ・スピードで撮影が行われる。このため,このム
ービ映像信号から被写体の動きのなかの1駒をスチル再
生しようとする場合,画像の流れた惚けた再生しか行う
ことができない。
【0003】動きのある被写体についてスチル再生時に
鮮明な画像を得るためには,高速のシャッタ・スピード
で撮影を行わなければならないが,そうするとムービ再
生時に画像の各駒の連続感が失われ,再生された画像に
おける被写体の動きが非常に不自然なものとなり,二つ
の要求は両立しない。
【0004】スチル再生とムービ再生を可能とするため
のもう一つの問題点は再生画像に生じるフリッカの対策
である。スチル再生のために高速シャッタ速度にして撮
影すると,通常のシャッタ速度での撮影に比べ固体電子
撮像素子から得られる映像信号のレベルは低くなる。し
たがって高速シャッタ速度と通常のシャッタ速度とを混
在して撮影すると再生画像にフリッカが生じる。
【0005】
【発明の開示】この発明は,被写体の動きによる惚けの
ない鮮明な再生静止画像を得ることができ,かつ連続感
のある自然な動きのムービ再生をフリッカを生じること
なく行なうことができるようにすることを目的とする。
【0006】この発明のスチル/ムービ・ビデオ・カメ
ラは,多数の光電変換素子を含み,露光時間が制御可能
な固体電子撮像素子,上記光電変換素子を1フィールド
期間内において第1の高速シャッタ速度で一回露光し,
1フィールド期間内に上記光電変換素子に蓄積された信
号電荷から第1の映像信号を出力するように上記固体電
子撮像素子を制御する第1の撮影制御手段,上記光電変
換素子を1フィールド期間内において第2の高速シャッ
タ速度で間欠的に複数回露光し,1フィールド期間内に
上記光電変換素子に蓄積された信号電荷から第2の映像
信号を出力するように上記固体電子撮像素子を制御する
第2の撮影制御手段,連続する複数フィールドの撮影の
うちに1フィールド分定期的に上記第1の撮影制御手段
の制御の下での撮影を行い,そのほかは上記第2の撮影
制御手段の制御の下で撮影を行うように上記第1の撮影
制御手段および上記第2の撮影制御手段を制御する制御
手段,ならびに上記固体電子撮像素子から出力される第
1の映像信号および第2の映像信号を記録媒体に記録す
る記録手段を備えていることを特徴とする。
【0007】またこの発明は,多数の光電変換素子を含
み,露光時間が制御可能な固体電子撮像素子を用い,連
続する複数フィールドの撮影のうちに定期的に上記光電
変換素子を1フィールド期間内において第1の高速シャ
ッタ速度で一回露光し,そのほかは1フィールド期間内
において第2の高速シャッタ速度で上記光電変換素子を
間欠的に複数回露光し,上記第1の高速シャッタ速度に
よって上記光電変換素子を露光することにより1フィー
ルド期間内に上記光電変換素子に蓄積される信号電荷か
ら第1の映像信号を生成し,上記第2の高速シャッタ速
度によって上記光電変換素子を,上記間欠的に複数回露
光することにより1フィールド期間内に上記光電変換素
子に蓄積される信号電荷から第2の映像信号を生成し,
生成された上記第1の映像信号および上記第2の映像信
号を記録媒体に記録することを特徴とする。
【0008】高速シャッタ速度とは1/60秒の通常のシ
ャッタ速度よりも高速の1/125 秒,1/250 秒などの
シャッタ速度のことをいう。
【0009】この発明によると連続する複数フィールド
の撮影のうち1フィールド分定期的に1フィールド期間
内において第1の高速シャッタ速度によって1回露光が
行なわれ,そのほかは1フィールド期間内において第2
の高速シャッタ速度で間欠的に複数回露光が行なわれ
る。第1の高速シャッタ速度での露光により1フィール
ド期間内において光電変換素子に蓄積された信号電荷か
ら第1の映像信号が生成され,第2の高速シャッタ速度
での間欠的な複数回の露光により1フィールド期間内に
おいて光電変換素子に蓄積された信号電荷から第2の映
像信号が生成されて記録媒体に記録される。
【0010】したがって第1の高速シャッタ・スピード
の撮影により得られた映像信号を用いて静止画を再生
(プリント画を作成するまたは表示装置の画面上に表示
する)することにより鮮明な画像が得られる。また第1
の高速シャッタ・スピードによる撮影は複数回の連続す
るうちの1回のみ行なわれるため,ムービ再生した場合
であっても違和感が生じることなく,自然な感じとな
る。
【0011】第1の高速シャッタ速度によって1フィー
ルド期間内に1回露光が行なわれるフィールド以外のフ
ィールドは第2の高速シャッタ速度によって1フィール
ド期間内に間欠的に複数回の露光が行なわれる。第1の
高速シャッタ速度と第2の高速シャッタ速度の1フィー
ルド期間内の合計時間とを等しくすることにより第1の
映像信号のレベルと第2の映像信号のレベルとがほぼ等
しくなり,再生画像におけるフリッカの発生を防止でき
る。
【0012】上記において第1の高速シャッタ・スピー
ドの露光により得られる上記第1の映像信号のレベル
が,上記第2の映像信号のレベルとほぼ等しくなるよう
に上記第1の映像信号および上記第2の映像信号を増幅
することが好ましい。
【0013】このように増幅することにより第1の高速
シャッタ速度の露光により得られる第1の映像信号のレ
ベルと第2の映像信号のレベルとが常にほぼ等しくな
り,再生画像におけるフリッカの発生を防止することが
できる。この場合であっても信号電荷を混合して第1の
映像信号のレベルを高くしているので第1の映像信号に
対する増幅率は比較的小さく済みノイズ成分も小さくで
きる。
【0014】上記固体電子撮像素子から出力される上記
第1の映像信号および上記第2の映像信号を増幅し,増
幅された上記第1の映像信号および上記第2の映像信号
によって表わされる映像が露光不足のときに,上記第1
の高速シャッタ速度での露光および上記第2の高速シャ
ッタ速度での露光を中止して通常のシャッタ速度での露
光を行なうようにすることが好ましい。
【0015】間欠的な露光が中止されるので露光量が増
え露光不足が防止でき,露光アンダーとなることを防止
できる。
【0016】上記第1の映像信号または上記第2の映像
信号に,照明光に起因するフリッカが含まれていること
を検出する処理を行ない,フリッカ検出に応答して上記
第1の高速シャッタ速度での露光および上記第2の高速
シャッタ速度での露光を中止して所定のシャッタ速度で
の露光を行なうようにすることが好ましい。
【0017】所定のシャッタ速度は1/60秒の通常のシ
ャッタ速度でもよいが,商用周波数に関するシャッタ速
度,たとえば1/100 秒が好ましい。これにより,再生
画像において照明光に起因するフリッカの発生を防止で
きるようになる。
【0018】上記間欠的な露光時間の合計時間設定を可
能とし,通常のシャッタ速度よりも短い時間が設定され
たことに応答して,上記第1の高速シャッタ速度での露
光および上記第2の高速シャッタ速度での露光を中止し
て上記設定手段により設定された時間での露光を行なう
ように制御するとよい。
【0019】間欠的な露光時間の合計時間設定が可能と
なることにより,間欠的な露光時間の合計時間と高速シ
ャッタ速度の露光時間とを等しくできるが,ある一定時
間よりも短い露光時間に設定されると露光不足となるお
それがある。上記のように高速シャッタ速度での露光お
よび間欠的な露光を中止することにより露光不足を防止
できる。
【0020】
【実施例】図1は,この発明の実施例を示すもので,ス
チル/ムービ・ビデオ・カメラの電気的構成を示すブロ
ック図である。
【0021】図1に示すスチル/ムービ・ビデオ・カメ
ラは,スチル/ムービ撮影の設定により連続する複数フ
ィールドの撮影のうちに1フィールド分定期的にスチル
再生に適した映像信号を得るために第1の高速シャッタ
速度での露光が1回行なわれ,そのほかは1フィールド
期間内において第2の高速シャッタ速度で間欠的に複数
回露光(多重露光という)が行なわれる。
【0022】CPU30は第1の高速シャッタ速度と第2
の高速シャッタ速度を決定する。
【0023】スチル再生に適した映像信号を得るための
第1の高速シャッタ速度をマニアル操作でカメラの使用
者が設定する場合には,カメラの使用者が設定したシャ
ッタ速度が第1の高速シャッタ速度として採用される。
【0024】自動露光制御(AE)機能を備えたカメラ
においては,被写体輝度に基づいてシャッタ速度が決定
される。絞りを各フィールドごとに変えることはきわめ
て困難であるから,絞りの開口値は固定されよう。この
絞りの開口値は一般にムービ・モードに適した値に設定
されよう。すなわち,1フィールド期間内における第2
の高速シャッタ速度の合計時間と被写体輝度とを考慮し
て絞り開口値が決定される(シャッタ速度優先)。一
方,スチル再生のための第1の高速シャッタ速度は絞り
開口値と被写体輝度とを考慮して決定されよう(絞り優
先)。CPU30における処理を簡略化するために,被写
体輝度値をパラメータとして,第1の高速シャッタ速度
および絞り開口値の関係をテーブルにしてあらかじめ設
定しておいてもよい。
【0025】CPU30は,このように決定した第1の高
速シャッタ速度と第2の高速シャッタ速度を表わす指令
信号をタイミング発生回路31に与える。タイミング発生
回路31はズーム・レンズ2を制御するためのパルス信
号,アイリス3の開閉を制御するためのパルス信号,C
CD5を駆動するためのパルス信号,CDS(相関二重
サンプリング回路)6におけるサンプリング・パルスS
P,自動利得調整回路(以下AGCという)7のゲイン
を切替えるための制御信号,クランプのためのクランプ
・パルスSPおよびブランキングのためのブランキング
・パルスBLKを発生する。
【0026】ズーム・レンズ2を制御するためのパルス
信号はドライバ24に与えられ,ドライバ24に与えられる
パルス信号に応じてズーム・モータ22が駆動される。ズ
ーム・モータ22によってズーム・レンズ2のズーム位置
が決定される。
【0027】アイリス3の開閉を制御するためのパルス
信号もドライバ24に与えられ,ドライバ24に与えられる
パルス信号に応じてアイリス・モータ23が駆動される。
アイリス・モータ23によってアイリス3の開閉位置が決
定される。
【0028】スチル/ムービ・ビデオ・カメラには撮像
素子としてのCCD5が含まれている。この実施例では
フレーム・インターライン転送方式のCCD(FIT−
CCD)が用いられている。
【0029】CCD5を駆動するためのパルス信号には
CCD5に蓄積された不要電荷を基板から掃出すための
基板リセット信号SUBRST,CCD5のフォトダイ
オードに蓄積された信号電荷をCCD5のイメージ部の
垂直転送路にシフトするためのフィールド・シフト・パ
ルスFS,CCD5の垂直転送路の信号電荷をストレー
ジ部に転送するための第1の垂直転送パルスφV11〜φ
14,ストレージ部に与えられる第2の垂直転送パルス
φV21〜φV24,水平転送路を駆動するための水平転送
パルスφH1 およびφH2 等が含まれる。
【0030】基板リセット信号SUBRSTはSUBド
ライバ51を介してCCD5に与えられ,第1の垂直転送
パルスφV11〜φV14,フィールド・シフト・パルスF
Sは第1のV1 ドライバ52を介してCCD5に与えら
れ,第2の垂直転送パルスφV21〜φV24は第2のV2
ドライバ53を介してCCD5に与えられ,水平転送パル
スφH1 およびφH2 はHドライバ54を介してCCD5
に与えられる。
【0031】サンプリング・パルスSPはCDS6に与
えられ,相関二重サンプリングが行なわれる。AGCは
入力する映像信号を,与えられるゲイン制御信号に応じ
たゲインで増幅して出力するものである。
【0032】クランプ・パルスCLおよびブランキング
・パルスBLKはアナログ信号処理回路10に与えられ
る。
【0033】撮像光学系には,ズーム・レンズ2,アイ
リス3,OLPF(オプチカル・ロウ・パス・フィル
タ)4およびCCD5が含まれている。
【0034】この実施例では予備測光のために測光セン
サ28が,予備測距のために測距センサ29がそれぞれ設け
られており,これらのセンサ28および29による測光デー
タおよび測距データはCPU30に与えられる。CPU30
は測光センサ28から得られる測光データに基づいて,絞
り値およびシャッタ速度の少なくとも一方を制御するこ
とにより,CCD5への露光量がほぼ妥当な範囲内に入
るようにする。CPU30はまた,測距センサ29からの測
距データに基づいてドライバ24を介してズームレンズ2
のズーム量を決定する。
【0035】このような予備測光に基づく概略的な露光
量調整および予備測距に基づく概略的な合焦制御ののち
に,予備撮影が行われる。この予備撮影によってCCD
5から得られる映像信号を利用して測光値の算出と精密
な露光制御,および精度の高い合焦制御が行われること
になる。これらの高精度の露光制御および合焦制御につ
いては後に詳述する。
【0036】スチル/ムービ・ビデオ・カメラにはカメ
ラの各種制御を設定するためのスイッチ群35が含まれて
いる。
【0037】スイッチ群35には,スチル/ムービ・ビデ
オ・カメラの電源をオンにするための電源スイッチ36,
スチル/ムービ撮影の設定を行なうスチル/ムービ撮影
設定スイッチ37,第1のAGC7における増幅率を設定
するためのゲイン設定スイッチ38および第2の高速シャ
ッタ速度の1フィールド期間内における合計時間をマニ
アル設定するためのシャッタ速度設定スイッチ39が含ま
れている。
【0038】スチル/ムービ撮影設定スイッチ37の設定
により,スチル/ムービ撮影動作となる。
【0039】ゲイン設定スイッチ38の設定により第1の
AGC7におけるゲインが設定される。またシャッタ速
度設定スイッチ39の設定により第2の高速シャッタ速度
の1フィールド期間内における合計時間が1/125 秒ま
たは1/250 秒に設定される。
【0040】スイッチ群35における各種スイッチの設定
を表わす信号はディスプレイCPU33を介してCPU30
に与えられ,設定に応じた各種制御動作が行なわれる。
【0041】スチル/ムービ・ビデオ・カメラにはディ
スプレイCPU33によって制御される液晶表示装置34が
含まれている。スイッチ群35に含まれる各種スイッチ36
〜39における設定状況が液晶表示装置34に表示される。
【0042】スチル/ムービ撮影設定スイッチ37により
スチル/ムービ撮影が設定されているときには20フィー
ルドに1回第1の高速シャッタ速度での露光が1フィー
ルド期間内に1回行なわれ,そのほかは第2の高速シャ
ッタ速度で1フィールド期間内において間欠的に複数回
露光が行なわれる。
【0043】高速シャッタ速度での撮影では通常のシャ
ッタ速度での撮影に比べ,露光量が少なくなり再生画像
にフリッカが生じるおそれがあるが,図1に示すスチル
/ムービ・ビデオ・カメラでは第1の高速シャッタ速度
以外においては1フィールド期間内において第2の高速
シャッタ速度によって間欠的に複数回露光が行なわれる
ので,第1の高速シャッタ速度によって撮影されたとき
と,それ以外で撮影されたときと露光量が等しくなりフ
リッカの発生が防止できる。
【0044】CCD5から出力される映像信号はCDS
6を介してAGC7に与えられる。AGC7において,
タイミング発生回路31からAGC7に与えられるゲイン
制御信号に応じて入力映像信号が増幅される。増幅され
た映像信号はアナログ信号処理回路10に与えられる。
【0045】アナログ信号処理回路10にはゲイン・コン
トロール回路,ガンマ補正回路,クランプおよびリサン
プリング回路,ブランキング回路などが含まれており,
タイミング発生回路31から与えられる制御信号に応じて
色バランス調整,ガンマ補正クランプおよびリサンプリ
ングが行なわれブランキング信号が加えられる。
【0046】アナログ信号処理回路10において,映像信
号がビデオ・テープ(図示略)に記録可能な形態に処理
され磁気ヘッド11に与えられ,ビデオ・テープに記録さ
れる。
【0047】本撮影に先だち上述したように精密な測光
処理(露光制御)および合焦制御が行われる。測光処理
は予備撮影によってCCD5から得られる映像信号の低
周波成分を利用して行なわれ,合焦制御は上記映像信号
の高周波成分を利用して行われる。
【0048】測光処理のために,CCD5の撮影領域内
に設けられた測光領域(後述する)内の画像を表わす映
像信号の低周波成分を取出すために,YL 合成回路17,
ゲート回路18,積分回路19および増幅回路20が設けられ
ている。増幅回路20の出力信号はA/D変換器42を介し
てCPU30に与えられる。
【0049】一方,合焦制御のために,CCD5の撮影
領域内に設けられた測距領域(後述する)内の画像を表
わす映像信号の高周波成分を取出すために,ゲート回路
12,バンド・パス・フィルタ(以下,BPFという)1
3,検波回路14,積分回路15および増幅回路16が設けら
れている。増幅回路16の出力信号はA/D変換器41を介
してCPU30に与えられる。
【0050】測光処理,それに基づく露光制御(絞りや
シャッタの制御),および合焦制御(ズーム・レンズ2
の位置決め)の後に本撮影が行なわれる。本撮影により
CCD5から得られる映像信号が上述した回路6,7,
10を経て磁気ヘッド11に与えられ,ビデオ・テープに記
録されることになる。
【0051】本撮影に先だつ測光処理(およびそれに基
づく露光制御)ならびに合焦制御のうち,まず測光処理
について説明する。
【0052】測光処理は上述のようにYL 合成回路17,
ゲート回路18,積分回路19および増幅回路20を用いて行
われる。YL 合成回路17にはAGC7の出力信号が与え
られている。
【0053】CPU30はゲート回路18を制御するウイン
ドウ信号WIND1および積分回路19をリセットするリ
セット信号HLRST1を出力する。これらの信号WI
NDおよびHLRSTのタイミングについては後述す
る。
【0054】AGC7から出力される信号はYL 合成回
路17で加算され,相対的に低周波の輝度信号YL (以下
単に輝度信号YL という)が生成される。この輝度信号
Lは,所要の水平走査期間においてウインドウ信号W
IND1が与えられている期間ゲート回路18を通過す
る。積分回路19はリセット信号HLRST1が与えられ
たときにリセットされ,その後ゲート回路18から入力す
る輝度信号YL を積分する。積分回路19の積分信号は増
幅回路20で増幅されたのち,積分回路19がリセットされ
る直前にA/D変換器42に入力しこのA/D変換器42に
よって測光用ディジタル積分データに変換され,CPU
30に取込まれる。
【0055】この実施例の測光処理においては,視野内
の平均的な明るさを測定するアベレージ測光(以下,A
V測光という)と,視野内の主要被写体の明るさを測定
するスポット測光(以下,SP測光という)とが可能で
ある。SP測光は,視野内の主要被写体と背景の明るさ
が異なり,それに応じた適切な露光条件を設定する必要
のある場合に有用である。
【0056】また,この実施例では積分回路19による積
分とA/D変換器42によるA/D変換動作および加算処
理とが,水平走査期間ごとに交互に行われる。
【0057】図2はCCD5の撮影領域50内に設定され
たAV測光領域およびSP測光領域を示すものである。
【0058】AV測光領域は基本的に撮影領域50のほぼ
全域にわたって設定される。この実施例ではAV測光領
域は,横方向が水平同期信号HDの立下り(水平走査期
間の開始の時点)から16μsの経過後,40μsの期間に
設定され,縦方向が第35番目の水平走査ラインから第24
6 番目の水平走査ラインまでの間に設定される。
【0059】SP測光領域は,撮影領域50内の任意位置
に小さな領域として設定される。この実施例ではSP測
光領域は撮影領域50の中央部に設定され,横方向が水平
同期信号HDの立下りから28.5μsの経過後の15μsの
期間に,縦方向が第87番目の水平走査ラインから第194
番目の水平走査ラインまでの間に設定されている。
【0060】CPU30に付随するメモリには測光用エリ
アと測距用エリアとが設けられている。測光用エリアに
はAV測光領域データ・エリアとSP測光領域データ・
エリアとがある。
【0061】AV測光が行なわれるときにはAV測光領
域における1水平走査ライン置きの積分が行なわれる。
A/D変換,積分回路のリセット積分,データの加算処
理のために上記の積分は1水平走査ライン置きに行なわ
れる。
【0062】図3に示されるように,AV測光において
は第34番目の水平走査ラインから第246 番目の水平走査
ラインまでの間において,ゲート回路18に,水平同期信
号HDの立下りから16μs後にパルス幅40μsのウイン
ドウ信号WIND1が与えられる。そして,積分回路19
による輝度信号YL の積分と,この積分動作が行なわれ
た水平走査期間の次の水平走査期間における積分信号の
A/D変換,積分回路19のリセットおよびメモリのAV
測光領域データ・エリアへの積分データの加算とが,水
平走査期間毎に交互に繰返して行なわれる。
【0063】SP測光が行なわれるときには,第87番目
の水平走査ラインから第194 番目の水平走査ラインまで
の間において,ゲート回路18に,水平同期信号HDの立
下りから28.5μs後に立上るパルス幅15μsのウインド
ウ信号WIND1が与えられる。
【0064】SP測光においてもパルス幅15μsのウイ
ンドウ信号WIND1が積分回路19に与えられ輝度信号
L の積分が行なわれたときには,積分動作が行なわれ
た水平走査期間の次の水平走査期間において積分信号の
A/D変換,積分回路19のリセット,メモリのSP測光
領域データ・エリアへの積分データの加算が行なわれ
る。
【0065】AV測光が行なわれるときCPU30は,パ
ルス幅40μsのウインドウ信号WIND1に基づいて得
られる1水平走査ラインについての積分データを後述す
る手順によって1フィールド期間にわたってAV測光領
域データ・エリアにおいて加算して,AV測光値を算定
する。
【0066】SP測光が行なわれるとき,CPU30は,
パルス幅15μsのウインドウ信号WIND1に基づいて
得られる1水平走査ラインについての積分データを後述
する手順によって1フィールド期間にわたってSP測光
領域データ・エリアにおいて加算して,SP測光値を算
定する。
【0067】次に合焦制御について説明する。
【0068】再び図1を参照して,AGC7の出力信号
はゲート回路12に入力する。ゲート回路12はCPU30か
ら与えられるウインドウ信号WIND2によって制御さ
れる。AGC7の出力信号は所要の水平走査期間におい
てウインドウ信号WIND2が与えられている期間,ゲ
ート回路12を通過してBPF13に入力する。
【0069】BPF13は,その入力信号から合焦制御に
必要な高周波成分を取出すものであり,BPF13の出力
信号は検波回路14に入力する。このBPF13から出力さ
れる高周波信号成分は検波回路14によって検波され,積
分回路15において積分され,さらに増幅回路16によって
増幅された後,A/D変換器41に入力し,そのA/D変
換器41で合焦制御用ディジタル・データに変換されて,
CPU30に取込まれる。
【0070】A/D変換器41から与えられたディジタル
・データは,撮影領域内に設定された後述する合焦検出
領域の水平走査期間にわたる積分により得られる積分デ
ータであり,CPU30はこの積分データを合焦検出領域
の垂直走査期間にわたって加算して,合焦検出用データ
を算定し,このデータに基づいて合焦制御を行う。詳細
については後述する。
【0071】一般に焦点が合っていず画像がぼけている
場合には撮影によりCCD5から得られる映像信号に含
まれる高周波成分は少ない。焦点が合ってくると映像信
号の高周波成分が多くなり,正しく合焦した位置で映像
信号に含まれる高周波成分は最大となる。この実施例で
はこのような事実に基づいて合焦制御を行っており,B
PF13には映像信号の高周波成分を取出すために約1.5
〜2.5 MHzの通過帯域が設定されている。
【0072】図4は,CCD5の撮影領域50内に設定さ
れた合焦検出領域を示すものである。この合焦検出領域
は,主要被写体が存在する確率の高い撮影領域50の中央
部に設定される。この実施例では,水平方向については
図2に示されるSP測光領域よりも小さな領域として設
定されている。もちろん,合焦検出領域を撮影領域50内
の任意の場所に任意の広さに設定可能であるのはいうま
でもない。
【0073】図5に示されるように,第87番目の水平同
期信号HDの立下りから31μs経過した後に10μsパル
ス幅のウインドウ信号WIND2がゲート回路12に与え
られ,前述したように,このウインドウ信号WIND2
が与えられている間,ゲート回路12はAGC7の出力信
号を通過させる。BPF13で取出された高周波成分信号
は検波回路14を経て積分回路15に与えられ,積分され
る。積分回路15の積分出力信号は増幅回路16を経て,次
の水平走査期間においてA/D変換器41によりディジタ
ル・データに変換されてCPU30に与えられる。積分回
路15はA/D変換処理ののちリセット信号HLRST2
によりリセットされる。CPU30は,このディジタル・
データをメモリの測距用エリアの先のデータ(第1番目
の場合にはクリアされているので零である)に加算して
記憶する。測距用エリアは第86番目の水平同期信号HD
に同期してまたはフィールドの開始にあたってクリアさ
れている。
【0074】以上のようにして,合焦検出領域内におけ
る1本の水平走査ラインにそうBPF13による高周波成
分信号の検出,この高周波成分信号の検波および積分
と,積分信号のA/D変換および水平走査期間における
積分データの加算とが水平走査期間毎に交互に繰返して
行われる。そして,この繰返しは,第194 番目の水平走
査期間まで,すなわち合焦検出領域内の全域にわたって
行われる。
【0075】したがって,合焦検出領域内における走査
が終了した時点においてはメモリの合焦検出用エリアに
は,BPF13を通過した高周波信号の合焦検出領域全域
にわたる積分値を表わす合焦検出用加算データがストア
されていることになる。
【0076】上述したように測距センサ29を用いた予備
測距において被写体までのおおよその距離が測定されて
いる。この予備測距データに基づいてズーム・レンズ2
は合焦位置と考えられる少し手前の位置(初期位置とい
う)まで繰出される。
【0077】CCD5から出力される映像信号の高周波
成分の合焦検出領域にわたる積分動作は,ズーム・レン
ズ2を10μmずつ前方に繰出しながら,少なくとも6回
(すなわち6フレーム期間にわたって各フレーム期間の
Bフィールド期間において)行われる。上記の初期位置
(ズーム・レンズ2の繰出し量=0μm)においてまず
第1の合焦検出用加算データが得られる。次のフレーム
期間において,初期位置からズーム・レンズ2を10μm
繰出した位置(ズーム・レンズ繰出し量=10μm)にお
いて第2の合焦検出用加算データが得られる。同様にし
てズーム・レンズ2を10μmずつ繰出しながら第3〜第
6の合焦検出用加算データが得られる。このようにして
得られた6位置の加算データは図6に示すようにメモリ
の所定エリアに記憶される。
【0078】図7は図6に示す6位置における合焦検出
用加算データをグラフに表わしたものである。ズーム・
レンズ2の初期位置は真の合焦位置の少し手前である。
この位置からズーム・レンズ2が10μmずつ繰出され,
合焦検出用加算データが得られる。映像信号に含まれる
高周波信号の積分値は真の合焦位置で最大となる。ズー
ム・レンズ2の単位繰出し量は10μmで非常に微小距離
であるから,合焦検出用加算データが最大値を示す位置
を真の合焦位置とみなしても誤差はきわめて小さい。し
たがって,合焦検出用加算データが最大値を示す位置に
ズーム・レンズ2が位置決めされることにより高精度の
合焦が達成できる。
【0079】再び図1を参照して,スチル/ムービ・ビ
デオ・カメラにはフリッカ検出回路21が含まれている。
フリッカ検出回路21にはAGC7の出力信号が与えられ
ている。フリッカ検出回路21において,映像信号に蛍光
灯などに起因するフリッカが含まれていることが検出さ
れ,検出信号はA/D変換器43によってディジタル・デ
ータに変換されCPU30に取込まれる。
【0080】被写体が,蛍光灯光などフリッカを生じる
照明下にあるとフリッカに応じて被写体輝度が変動する
ため一画面ごとの明るさが異なる。すなわち連続する2
つの駒の画像を表わす2フィールド(または2フレー
ム)の映像信号の平均的レベルは異なる。
【0081】したがって連続する2つの駒の画像を表わ
す映像信号のレベルを比較することにより再生画像がフ
リッカをもつ照明光の影響を受けているかどうかをフリ
ッカ検出回路21において判定することができる。
【0082】またスチル/ムービ・ビデオ・カメラには
バッテリィ32が含まれており,上述した各部に電源が供
給される。
【0083】図1に示すスチル/ムービ・ビデオ・カメ
ラはAGC7によって映像信号の増幅が行なわれ,適正
な明るさの画像が得られるように制御される。しかし,
AGC7にもゲインの上限がある。したがって図1に示
すスチル/ムービ・ビデオ・カメラにおいて,スチル/
ムービ撮影が行なわれているときにAGC7における増
幅の上限となった場合には,露光不足を防止するためス
チル/ムービ撮影が中止されて1/60秒のシャッタ速度
によって通常のムービ撮影が行なわれる。
【0084】またフリッカ検出回路21においてフリッカ
が検出された場合には,複数フィールドの撮影に1回高
速シャッタ速度によって撮影し,そのほかは多重露光に
よって撮影して露光量を一定にしても照明灯などによる
フリッカの影響は免れない。このためフリッカ検出回路
21においてフリッカが検出されたときには商用周波数に
関連するシャッタ速度,たとえば1/100 秒のシャッタ
速度によってムービ撮影が行なわれフリッカの影響が排
除される。
【0085】さらに速度設定スイッチ39により設定され
る露光時間が,たとえば1/250 秒以上に設定されたと
きもスチル/ムービ撮影は中止され通常のムービ撮影動
作が行なわれる。これにより,露光不足が生じることも
ない。
【0086】図8(A) はFIT−CCDの模式図であ
り,図8(B) は遮光されている様子を示している。
【0087】FIT−CCD5はイメージ部57とストレ
ージ部58と水平転送路59とを含んでいる。
【0088】イメージ部57は縦,横に配列された多数の
フォトダイオード(光電変換素子)55a,55bと垂直転
送路56とを含んでいる。奇数列のフォトダイオード55a
がAフィールドを構成し,偶数列のフォトダイオード55
bがBフィールドを構成する。垂直転送路56は各行のフ
ォトダイオード55aおよび55bの隣りに配置されてい
る。垂直転送路56およびストレージ部58はアルミニウム
膜等により遮光されている(図8(B) に示すように遮光
部分の周囲にハッチングが施されている)。
【0089】図9は上記のFIT−CCD5を用いたス
チル/ムービ撮影の動作を示している。図10は垂直転送
路56で行なわれる画素混合の様子を表わしている。
【0090】図9を参照して,スチル/ムービ撮影が行
なわれるときは複数フィールドの撮影に1回1フィール
ド期間内において第1の高速シャッタ速度,たとえば1
/125 秒での露光が行なわれそのほかのフィールドは1
フィールド期間内において第2の高速シャッタ速度で間
欠的に複数回露光が行なわれる。露光時間の制御はCC
D5に与えられるフィールド・シフト・パルスFSと基
板リセット信号SUBRSTとによって行なわれる。C
CD5に基板リセット信号SUBRSTが与えられるこ
とにより露光が開始され,CCD5にフィールド・シフ
ト・パルスFSが与えられることにより露光が終了す
る。
【0091】多重露光が行なわれるときには1V(1V
は1垂直走査期間)内において複数のフィールド・シフ
ト・パルスFSが与えられ,かつそれらフィールド・シ
フト・パルスFSが与えられる間の時点において基板リ
セット信号SUBRSTがCCD5に与えられる。
【0092】第1の高速シャッタ速度で1フィールド期
間内に1回露光が行なわれるときには第1の高速シャッ
タ速度の時間に応じて基板リセット信号SUBRSTが
与えられ,1Vの期間のほぼ終りの時点でフィールド・
シフト・パルスFSが与えられる。第1の高速シャッタ
速度が1/125 秒のときは1V期間のほぼ中間の時点で
基板リセット信号SUBRSTが与えられる。
【0093】多重露光が行なわれる場合,まず基板リセ
ット信号SUBRSTがCCD5に与えられCCD5に
蓄積されている不要電荷が掃出されることにより,露光
が開始される。その後にフィールド・シフト・パルスF
Sが与えられるまでの間にフォトダイオード55aおよび
55bに蓄積されている信号電荷がイメージ部57の垂直転
送路56にシフトされ露光が一旦終了(この期間が第2の
高速シャッタ速度となる)する。その後再び基板リセッ
ト信号SUBRSTが与えられ不要電荷が掃出され,フ
ィールド・シフト・パルスFSが与えられるまでの間露
光が行なわれ,フォトダイオード55aおよび55bに蓄積
された信号電荷が垂直転送路56にシフトされる。
【0094】1フィールド期間内においてこのような間
欠的な露光が繰返されて,フォトダイオード55aおよび
55bに蓄積された信号電荷が垂直転送路56にシフトさ
れ,垂直転送路56に生じる電位井戸に順次蓄積される。
この様子が図10の最上段に示されている。
【0095】垂直転送路56にシフトされた信号電荷は,
上下方向に隣接するフォトダイオード55aおよび55bに
蓄積された信号電荷同士が混合(画素混合)される。1
V期間の終了時において垂直転送路56に第1の垂直転送
パルスφV11〜φV14が,ストレージ部に第2の垂直転
送パルスφV21〜φV24がそれぞれ与えられ,信号電荷
はストレージ部58に転送される。
【0096】ストレージ部58に転送された信号電荷はさ
らに第2の垂直転送パルスφV21〜φV24が与えられる
ことにより1画素に対応するフォトダイオード55aおよ
び55bに蓄積された信号電荷ずつ順次水平転送路59にシ
フトされる。水平転送路59にシフトされた信号電荷は,
水平転送路59に水平転送パルスφH1 およびφH2 が与
えられることにより第2の映像信号としてCCD5から
出力される。
【0097】第1の高速シャッタ速度に応じた露光が行
なわれるときには,高速シャッタ速度の時間に対応した
時間,たとえば時間TにCCD5に基板リセット信号S
UBRSTが与えられる。基板リセット信号SUBRS
TがCCD5に与えられることにより不要電荷が掃出さ
れ露光が開始される。1Vの終了の時点においてフィー
ルド・シフト・パルスFSがCCD5に与えられ露光が
終了する。
【0098】基板リセット信号SUBRSTがCCD5
に与えられて,フィールド・シフト・パルスFSがCC
D5に与えられるまでの期間が露光期間であり,フィー
ルド・シフト・パルスFSが与えられることによりその
露光期間の間にフォトダイオード55aおよび55bに蓄積
さされた信号電荷が垂直転送路56にシフトされる。
【0099】垂直転送路56にシフトされた信号電荷がス
トレージ部58に転送され,水平転送路59を経てCCD5
から出力されるのは多重露光の場合と同様である。第1
の高速シャッタ速度での露光によりCCD5から出力さ
れる映像信号が第1の映像信号となる。
【0100】AGC7のゲインの上限を越えても映像信
号のレベルが低いとき,フリッカ検出回路21によってフ
リッカが検出されたとき,速度設定スイッチ39によって
1フィールド期間内における第2の高速シャッタ速度の
合計時間が,1/250 秒以上の時間が設定されたときに
は,スチル/ムービ・ビデオ・カメラは通常のムービ動
作となる。
【0101】通常のムービ動作においては図11に示すよ
うに1V期間の始まりの時点で基板リセット信号SUB
RSTがCCD5に与えられ,1V期間の終了の時点で
フィールド・シフト・パルスFSがCCD5に与えられ
る。基板リセット信号SUBRSTが与えられ,フィー
ルド・シフト・パルスFSが与えられるまでの期間が露
光期間であり,この期間中にフォトダイオード55aおよ
び55bに蓄積された信号電荷が垂直転送路56,ストレー
ジ部58および水平転送路59を介して出力されることにな
る。
【0102】上述の実施例においては第1の高速シャッ
タ速度を1/125 秒,第2の高速シャッタ速度のデュー
ティ比を1/2として第1の映像信号のレベルと第2の
映像信号のレベルとをほぼ同じレベルとし,フリッカの
発生を防止しているが,第1の高速シャッタ速度が,た
とえば1/250 秒の場合第2の高速シャッタ速度のデュ
ーティ比が1/2では第1の映像信号のレベルと第2の
映像信号のレベルとが同じレベルとならず,フリッカが
発生することがある。この場合は,多重露光の各露光時
間のデューティ比を1/4にするか,第1の映像信号に
対するAGC7のゲインを第2の映像信号に対するAG
C7のゲインに対して6dB上昇させる。これにより第
1の映像信号のレベルと第2の映像信号のレベルとがほ
ぼ同じレベルとなりフリッカの発生が防止できるように
なる。
【0103】このようにして記録された映像信号を再生
するときには,高速シャッタ速度により得られた映像信
号をスチル再生に用いることによりぶれのない高精度の
再生画像が得られる。また第1の高速シャッタ速度での
撮影は複数フィールドの撮影に1回なのでムービ再生を
した場合であっても動きのなめらかでフリッカのないム
ービ再生画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スチル/ムービ・ビデオ・カメラの電気的構成
を示すブロック図である。
【図2】撮影領域内に設定された測光領域を示す図であ
る。
【図3】測光処理を示すタイム・チャートである。
【図4】撮影領域内に設定された測距領域を示す図であ
る。
【図5】測距処理を示すタイム・チャートである。
【図6】合焦検出用加算データの記憶エリアを示す図で
ある。
【図7】合焦検出用加算データを示すグラフである。
【図8】(A) はCCDの模式図,(B) はCCDの遮光部
分を示している。
【図9】スチル/ムービ撮影において,CCDに蓄積さ
れる信号電荷の読出しを表わすタイム・チャートであ
る。
【図10】垂直転送路における信号電荷の転送の様子を
表わしている。
【図11】通常のムービ撮影において,CCDに蓄積さ
れる信号電荷の読出しを表わすタイム・チャートであ
る。
【符号の説明】
5 CCD 11 磁気ヘッド 30 CPU 31 タイミング発生回路 51 SUBドライバ 52 V1 ドライバ 53 V2 ドライバ 54 Hドライバ

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の光電変換素子を含み,露光時間が
    制御可能な固体電子撮像素子, 上記光電変換素子を1フィールド期間内において第1の
    高速シャッタ速度で一回露光し,1フィールド期間内に
    上記光電変換素子に蓄積された信号電荷から第1の映像
    信号を出力するように上記固体電子撮像素子を制御する
    第1の撮影制御手段, 上記光電変換素子を1フィールド期間内において第2の
    高速シャッタ速度で間欠的に複数回露光し,1フィール
    ド期間内に上記光電変換素子に蓄積された信号電荷から
    第2の映像信号を出力するように上記固体電子撮像素子
    を制御する第2の撮影制御手段, 連続する複数フィールドの撮影のうちに1フィールド分
    定期的に上記第1の撮影制御手段の制御の下での撮影を
    行い,そのほかは上記第2の撮影制御手段の制御の下で
    撮影を行うように上記第1の撮影制御手段および上記第
    2の撮影制御手段を制御する制御手段,ならびに上記固
    体電子撮像素子から出力される第1の映像信号および第
    2の映像信号を記録媒体に記録する記録手段, を備えたスチル/ムービ・ビデオ・カメラ。
  2. 【請求項2】 上記第1の高速シャッタ速度による露光
    時間と,1フィールド期間内における第2の高速シャッ
    タ速度による露光時間の合計時間とが等しいものであ
    る,請求項1に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメ
    ラ。
  3. 【請求項3】 上記第1の高速シャッタ速度の露光によ
    り得られる上記第1の映像信号のレベルが,上記第2の
    高速シャッタ速度の露光により得られる上記第2の映像
    信号のレベルとほぼ等しくなるように上記固体電子撮像
    素子から出力される上記第1の映像信号および上記第2
    の映像信号をそれぞれ増幅する第1の増幅手段, をさらに備えた請求項1に記載のスチル/ムービ・ビデ
    オ・カメラ。
  4. 【請求項4】 上記固体電子撮像素子から出力される上
    記第1の映像信号および上記第2の映像信号を増幅する
    第2の増幅手段を備え, 上記制御手段が, 上記第2の増幅手段によって増幅された上記第1の映像
    信号および上記第2の映像信号によって表わされる映像
    が露光不足のときに,上記第1の高速シャッタ速度での
    露光および上記第2の高速シャッタ速度での露光を中止
    して通常のシャッタ速度での露光を行なうものである, 請求項1に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメラ。
  5. 【請求項5】 上記第1の映像信号または上記第2の映
    像信号に,照明光に起因するフリッカが含まれているこ
    とを検出するフリッカ検出手段を備え, 上記制御手段が,上記フリッカ検出手段によるフリッカ
    検出に応答して上記第1の高速シャッタ速度での露光お
    よび上記第2の高速シャッタ速度での露光を中止して所
    定のシャッタ速度での露光を行なうものである, 請求項1に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメラ。
  6. 【請求項6】 上記所定のシャッタ速度が商用周波数に
    関するものである,請求項5に記載のスチル/ムービ・
    ビデオ・カメラ。
  7. 【請求項7】 上記間欠的な複数回の露光時間の1フィ
    ールド期間内における合計時間を設定する設定手段を備
    え, 上記設定手段により所定のシャッタ速度よりも短い時間
    が設定されたことに応答して,上記制御手段が,上記第
    1の高速シャッタ速度での露光および上記第2の高速シ
    ャッタ速度での露光を中止して上記設定手段により設定
    された時間での露光を行なうように制御するものであ
    る, 請求項1に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメラ。
  8. 【請求項8】 多数の光電変換素子を含み,露光時間が
    制御可能な固体電子撮像素子を用い, 連続する複数フィールドの撮影のうちに定期的に上記光
    電変換素子を1フィールド期間内において第1の高速シ
    ャッタ速度で一回露光し,そのほかは1フィールド期間
    内において第2の高速シャッタ速度で上記光電変換素子
    を間欠的に複数回露光し, 上記第1の高速シャッタ速度によって上記光電変換素子
    を露光することにより1フィールド期間内に上記光電変
    換素子に蓄積される信号電荷から第1の映像信号を生成
    し, 上記第2の高速シャッタ速度によって上記光電変換素子
    を,上記間欠的に複数回露光することにより1フィール
    ド期間内に上記光電変換素子に蓄積される信号電荷から
    第2の映像信号を生成し, 生成された上記第1の映像信号および上記第2の映像信
    号を記録媒体に記録する, スチル/ムービ・ビデオ・カメラの制御方法。
  9. 【請求項9】 上記第1の高速シャッタ速度による露光
    時間と,1フィールド期間内における第2の高速シャッ
    タ速度による露光時間の合計時間とが等しいものであ
    る,請求項8に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメラ
    の制御方法。
  10. 【請求項10】 高速シャッタ速度の露光により得られ
    る上記第1の映像信号のレベルが,上記第2の高速シャ
    ッタ速度の露光により得られる上記第2の映像信号のレ
    ベルとほぼ等しくなるように上記固体電子撮像素子から
    出力される上記第1の映像信号および上記第2の映像信
    号を増幅する, 請求項8に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメラの制
    御方法。
  11. 【請求項11】 上記固体電子撮像素子から出力される
    上記第1の映像信号および上記第2の映像信号を増幅
    し, 増幅された上記第1の映像信号および上記第2の映像信
    号によって表わされる映像が露光不足のときに,上記第
    1の高速シャッタ速度での露光および上記第2の高速シ
    ャッタ速度での露光を中止して通常のシャッタ速度での
    露光を行なうものである, 請求項8に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメラの制
    御方法。
  12. 【請求項12】 上記第1の映像信号または上記第2の
    映像信号に,照明光に起因するフリッカが含まれている
    ことを検出する処理を行ない, フリッカ検出に応答して上記第1の高速シャッタ速度で
    の露光および上記第2の高速シャッタ速度での露光を中
    止して所定のシャッタ速度での露光を行なうものであ
    る, 請求項8に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメラの制
    御方法。
  13. 【請求項13】 上記所定のシャッタ速度が商用周波数
    に関するものである,請求項12に記載のスチル/ムービ
    ・ビデオ・カメラの制御方法。
  14. 【請求項14】 上記間欠的な露光時間の合計時間設定
    が可能であり, 所定のシャッタ速度よりも短い時間が設定されたことに
    応答して,上記第1の高速シャッタ速度での露光および
    上記第2の高速シャッタ速度での露光を中止して上記設
    定手段により設定された時間での露光を行なうように制
    御する, 請求項8に記載のスチル/ムービ・ビデオ・カメラの制
    御方法。
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