JP4086178B2 - 電動機制御装置の欠相検知方法 - Google Patents

電動機制御装置の欠相検知方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は電動機制御装置の欠相検知方法に関し、特に、インバータ装置を有する電動機制御装置の欠相を検出するための電動機制御装置の欠相検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に電気車等を駆動する電動機の制御装置において、誘導電動機の地絡や、インバータ制御装置から誘導電動機への配線等の欠落などが発生したなどの場合、それらを欠相と呼んでいるが、仮にこのような状態が発生した場合、速やかに欠相を検知し、インバータ制御装置の動作を停止させ、インバータ制御装置を構成する素子等の故障を防止する必要がある。
【0003】
そこで、欠相検知方法として、例えば特開平06−245301号公報の電気車の欠相検知方法がある。図7はこの電気車の欠相検知方法を示したブロック図である。図7において、51は電気車を駆動する誘導電動機、52は誘導電動機51を制御するVVVFインバータ装置、53は相電流検出用CT、54は論理部、55は架線、56はパンタグラフ、57は遮断器、58はリアクトル、59はコンデンサを示す。また、図8は、論理部54の詳細な内部構成を示している。図8において、54−1は各相電流iU,iV,iWを絶対値|iU|,|iV|,|iW|に変換する手段、54−2は各相電流の絶対値の平均値IU,IV,IWを計算する手段、54−3はこれら3つの平均値I0(=(IU+IV+IW)/3)を計算する手段、54−4は各相電流の平均値とこれら3つの平均値I0の差|IU−I0|,|IV−I0|,|IW−I0|を計算する手段、54−5はこれらの差と基準値ΔI(基準値設定手段54−6の出力)を比較する比較手段、54−7は論理手段を表す。
【0004】
通常時、架線55からパンタグラフ56、遮断器57、リアクトル58およびコンデンサ59を介してVVVFインバータ装置52に直流電圧を印加し、VVVFインバータ装置52により変換された3相交流を誘導電動機51に供給し、電気車を駆動制御する。いま、例えば、艤装側の主回路のW相に一相断線の異常が発生し(A点)、電流が流れないとする。この場合、U相から流れ込んだ電流はすべてV相にもどってくるので、正常時にはU,V,W相に流れていた3相電流はU,Vのみを流れる単相電流になる。論理部54は、これらの相電流を取り込み、この差を検出する。この関係について図9および図10により説明する。
【0005】
図9は、正常時について記述したものである。VVVFインバータ装置52からU,V,W相を流れる各相電流iU,iV,iWは、(a)に示すように120度ずつ位相がずれている。この各相電流iU,iV,iWを相電流検出用CT53により検出し、論理部54に入力する。各相電流を絶対値に変換する手段54−1において、これらの絶対値|iU|,|iV|,|iW|をとると、(b)に示すようになり、さらに各相電流の平均値を計算する手段54−2において、平均値をとると、(c)に示すようにIU,IV,IWとなる。そこで、これら3つの平均値を計算する手段54−3において、平均値I0=(IU+IV+IW)/3を計算し、各相電流の平均値とこれら3つの平均値I0の差を計算する手段54−4において、それぞれの差|IU−I0|,|IV−I0|,|IW−I0|を計算すると、その絶対値は零となる。この結果、比較手段54−5において、その絶対値は、適切に選んだ基準値ΔI(基準値設定手段54−6)より小さいと判定され、論理手段54−7から相電流の正常信号が出力される。
【0006】
図10は、上記で述べたようにW相に一相断線の異常がある場合の各電流波形である。相電流は、U,V相のみを流れる単相電流iU,iVになるため、U相とV相の位相関係は(a)に示すように180度となる。そこで、図9において説明したように、これらの絶対値|iU|,|iV|,|iW|、さらに平均値IU,IV,IWをとると、それぞれ(b)、(c)に示すようになり、W相の平均値のみ零となる。各相の平均値とこれら3つの平均値I0(=(IU+IV+IW)/3)の差をとると、その絶対値|IU−I0|,|IV−I0|,|IW−I0|は零とはならずにある値をとる。このとき基準値ΔIを適切な値に選んであるので、ある値は基準値ΔIより大きくなり、論理手段54−7から相電流の異常信号が出力され、相電流の欠相検知を行う。
【0007】
以上、艤装側の主回路のW相に一相断線故障について述べたが、艤装側の主回路のU,V相の一相断線故障、また、インバータ装置内の一相断線および主電動機回路上の一相断線も同様に検出することが可能である。また、同様に、CT自体の故障、例えば、CTがW相の電流を検出できないとき、W相の検出電流は零となり、その平均値も零となる。この結果、各相の平均値と平均値I0(=(IU+IV+IW)/3)の差の絶対値|IU−I0|,|IV−I0|,|IW−I0|は零とはならずにある値をとり、基準値ΔIより大きくなるので、異常信号を出力する。また、同じように、電動機側の地絡等主回路電流がどこかに逃げるような故障およびインバータ制御装置入力からCTの出力までの故障を検出することも可能である。なお、誘導電動機51’は、図7に点線で示すように並列回路となってその一部が断線するケースも考えられるが、各相電流の平均値を使用しているので、相電流の欠相を検出する上で不都合はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電気車の欠相検知方法は以上のような構成および動作となっており、この方式でも欠相検知を行なうことができる。しかし、誘導電動機の相電流の変化率に着目して欠相検知しているため、空転再粘着制御や、架線電圧リミッタ制御などにより、電流指令の変化により起こる相電流の変動と欠相による電流変動とを区別することができず、欠相検知の設定値によっては正常時にも関わらず、欠相を誤検知してしまう可能性があるという問題点があった。
【0009】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、電流指令の変化の有無に関わらず、精度良く欠相の検出を行うことができる電動機制御装置の欠相検知方法を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、直流電力を交流電力に変換して、誘導電動機を制御するインバータ装置と、入力されるトルク指令に基づいて前記インバータ装置を構成している半導体素子の点弧信号を演算するベクトル制御装置と、前記誘導電動機の相電流を検出する電流検出器とを備えた電動機制御装置の欠相を検知するための電動機制御装置の欠相検知方法であって、各相に設けられた前記電流検出器により検出された前記誘導電動機の相電流に基づいて、前記インバータ装置のインバータ周波数に同期した回転座標上におけるd軸電流およびq軸電流を演算する電流演算ステップと、演算されたd軸電流の値に基づいて、前記d軸電流の変化率を演算する変化率演算ステップと、演算された前記d軸電流の変化率が設定値を超えた時に、欠相検知信号を出力する欠相検知ステップとを備えた電動機制御装置の欠相検知方法である。
【0011】
また、前記変化率演算ステップにおいて演算された前記d軸電流の変化率が入力されて、当該変化率の値を制限して出力する制限ステップを更に備え、前記欠相検知ステップが、前記制限ステップにおいて制限された前記変化率を用いて欠相の検知を行う。
【0012】
また、前記欠相検知ステップにおいて用いられる前記設定値は、可変である。
【0013】
また、前記欠相検知ステップにおいて出力される前記欠相検知信号が入力されて、当該欠相検知信号の出力が所定時間継続した時に、第2の欠相検知信号を出力する第2の欠相検知ステップを更に備えている。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電動機制御装置における欠相検知方法を示すブロック図である。また、図2は、図1における論理部4の詳細な構成を示すブロック図である。図1において、1は電気車を駆動する誘導電動機、2a〜2cはそれぞれ誘導電動機1に流れる相電流Iu、Iv、Iwを検出する電流検出器、3は誘導電動機1に交流電力を供給するインバータ装置、4は欠相を検出する論理部、5はインバータ装置3を構成する主回路素子の点弧信号を演算するベクトル制御装置である。6は架線、7は架線6から直流電力を集電するパンタグラフ、8は直流遮断器、9はフィルタリアクトル、10はフィルタコンデンサである。
【0015】
図2において、11はインバータ周波数Finvを積分して、位相θを演算する積分器、12は相電流Iu、Iv、Iwから、位相θを用いてインバータ周波数Finvに同期して回転するd−q座標(回転座標軸)上のd軸電流およびq軸電流を演算する座標変換器、13は所定時間におけるd軸電流の最大値を検出し、d軸最大電流を出力する最大電流検出器、14は、所定時間におけるd軸電流の最小値を検出し、d軸最小電流を出力する最小電流検出器、15は前記d軸最大電流からd軸最小電流を減算し、d軸電流偏差ΔIDF(すなわち、d軸電流の変化率)を演算する減算器、16は、任意の設定値ΔIDRと電流偏差ΔIDFを比較して、設定値ΔIDRより電流偏差ΔIDFが大きい場合に、欠相検知信号PUDを出力する比較器である。
【0016】
次に動作について図1〜3を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係る電動機制御装置における各電流値の変化を示したタイミングチャートである。まず、架線6からパンタグラフ7を通じて直流電力を集電し、遮断器8およびフィルタリアクトル9を介して、インバータ装置3に直流電圧が入力される。なお、フィルタコンデンサ10は、フィルタリアクトル9とともにLCフィルタを構成して、インバータ装置3のスイッチングによる影響が架線6に及ぼす影響を低減するために設置されている。
【0017】
インバータ装置3は、ベクトル制御装置5により出力される素子の点弧指令に従い、入力される直流電圧を3相交流電圧に変換し、誘導電動機1に供給することにより、電気車を駆動する。
【0018】
電流検出器2a〜2cは、誘導電動機1に流れる相電流Iu、Iv、Iwを検出し、その信号を論理部4に出力する。論理部4では、図2に示すように、インバータ周波数Finvを積分器11により積分演算して位相θを演算し、電流変換器12では、前記位相θを用いて、相電流Iu、Iv、Iwを、インバータ周波数Finvに同期して回転するd−q座標上のd軸電流およびq軸電流に変換する。そして前記d軸電流およびq軸電流をベクトル制御装置5に出力する。
【0019】
ベクトル制御装置5では、上位システムからの指令により演算される電流指令と、論理部4にて演算されたd軸電流IDFおよびq軸電流IQFが各々一致するように電流制御を行ない、インバータ装置3を構成する半導体素子の点弧信号を出力する。
【0020】
論理部4では、d軸電流IDFを最大電流検出器13および最小電流検出器14に入力し、各々の出力から、減算器15によりd軸電流偏差ΔIDFを演算し、比較器16により、任意の設定値ΔIDRと電流偏差ΔIDFとを比較し、設定値ΔIDRより電流偏差ΔIDFが大きい場合に、欠相検知信号PUDを出力する。
【0021】
通常状態では、図3中(A)部分に示すように、d軸電流IDFおよびq軸電流IQFは一定値となり、d軸電流偏差ΔIDFはほぼゼロとなる。この状態では、設定値ΔIDRはd軸電流偏差に対して十分大きな値が設定されているため、欠相検知信号PUDは出力されない(“L”レベルとなる)。
【0022】
また、電気車特有の制御として、空転再粘着制御など、電動機の出力トルクを変化させるために、図3中(B)部分に示すように、q軸電流IQFを変化させる場合があるが、この場合でも、d軸電流IDFは変動しないので、(A)部分と同様に欠相検知信号PUDは出力されない(“L”レベルとなる)。
【0023】
次に、インバータ装置3と、電動機1間の配線の一つが断線した場合には、d軸電流IDFおよびq軸電流IQFは、図3中(C)部分に示すように変動する。この時、d軸電流偏差ΔIDFは図3中(C)部分に示すように変動し、この値が設定値ΔIDRより大きな値になった時点で、欠相検知信号PUDが出力される(“H”レベルとなる)。この場合、ベクトル制御5は、点弧信号を直ちに停止することにより、インバータ装置3を構成する半導体素子の故障を防止することができる。
【0024】
このように、図1の電動機制御装置の欠相検知方法によれば、論理部4にて、欠相の検知をd軸電流の変動(変化率)を用いて行なうことができるので、電気車特有の空転再粘着制御や、架線電圧リミッタ制御などにより、電流指令の変化による相電流の変動と、欠相による電流変動を区別することができ、精度よく欠相を検知することができる。また、前記のように、配線が断線したり、電流検出器が故障した場合においても、欠相を確実に検知し、点弧信号を直ちに停止することにより、インバータ装置3を構成する半導体素子の故障を防止することができる。
【0025】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2に係る電動機の制御装置における欠相検知方法を示している。図4においては、図2に記載されている論理部4内の比較器16付近に相当する部分の構成だけを示している。本実施の形態においては、図4に示すように、図2の減算器15と比較器16との間に、電流偏差ΔIDFの大きさを制限するリミッタ21が設けられている。その他の全体の構成は、図1および図2と同じであるため、同一符号を付して示し、ここでは説明を省略する。図1に示す電動機制御装置の欠相検知方法では、論理部4内の減算器15で演算された電流偏差ΔIDFを比較器16に入力していたが、図4に示す電動機制御装置の欠相検知方法では、電流偏差ΔIDFの大きさを制限するリミッタ21から出力される制限された第2の電流偏差ΔIDF2を比較器16へ出力するようにしたものである。
【0026】
図4において、リミッタ21は、電流偏差ΔIDFを制限して第2の電流偏差ΔIDF2を出力する。なお、図4に示す電動機制御装置の欠相検知方法は図1に示した電動機制御装置の欠相検知方法に適用することができる。
【0027】
次にこの実施の形態2の動作について説明する。リミッタ21には、電流偏差ΔIDFが入力される。リミッタ21には、予め、電流偏差ΔIDFの最大値ΔIDFmaxと最小値ΔIDFminが設定されている。
【0028】
入力される電流偏差ΔIDFが電流偏差ΔIDFの最大値ΔIDFmaxより大きい時は、第2の電流偏差ΔIDF2として電流偏差ΔIDFの最大値ΔIDFmaxを出力する。
【0029】
また、入力される電流偏差ΔIDFが電流偏差ΔIDFの最小値ΔIDFminより小さい時は、第2の電流偏差ΔIDF2として、電流偏差ΔIDFの最小値ΔIDFminを出力する。
【0030】
なお、入力される電流偏差ΔIDFが、電流偏差ΔIDFの最大値ΔIDFmaxより小さく、電流偏差ΔIDFの最小値ΔIDFminより大きい時は、第2の電流偏差ΔIDF2として、入力される電流偏差ΔIDFがそのまま出力されるのは言うまでもない。
【0031】
比較器16では、電流偏差ΔIDFの替わりに、第2の電流偏差ΔIDF2と、任意の設定値ΔIDRとを比較し、設定値ΔIDRより第2の電流偏差ΔIDF2が大きい場合に、欠相検知信号PUDを出力する。
【0032】
以上のように、本実施の形態においては、上述の実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、さらに、減算器15と比較器16との間にリミッタ21を設けて、比較器16に入力される第2の電流偏差ΔIDF2の値を制限するようにしたので、電流偏差ΔIDFが例えば演算誤差等により、使用範囲では有り得ないほどの値になるようなことを避けることができる。
【0033】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3として、電動機制御装置の欠相検知方法の他の実施の形態を示している。図5においては、図2または図4に記載されている論理部4内の比較器16付近に相当する部分の構成だけを示している。本実施の形態においては、図5に示すように、比較器16に対して設定値ΔIDR2を入力するためのテーブル22が設けられている。その他の全体の構成は、図1,図2または図4と同じであるため、同一符号を付して示し、ここでは説明を省略する。上述の実施の形態1および2で示した図1,4の電動機制御装置の欠相検知方法では、比較器16に、固定の設定値ΔIDRを設定するようにしていたが、本実施の形態における電動機制御装置の欠相検知方法では、インバータ周波数によって、設定値ΔIDRを可変にするようにしたものである。
【0034】
図5において、テーブル22は、インバータ周波数Finvが入力され、当該インバータ周波数Finvにより決まる第2の設定値ΔIDR2を比較器16に出力する。
【0035】
図5に示す電動機制御装置の欠相検知方法は、図1および図4に示した電気車の欠相検知方法に適用することができる。
【0036】
次に、図5に示す本実施の形態に係る電動機制御装置の欠相検知方法の動作について説明する。テーブル22には、インバータ周波数Finvが入力される。テーブル22には、あらかじめ、インバータ周波数Finvの各々の値に対応した第2の設定値ΔIDR2が記憶されている。テーブル22は、インバータ周波数Finvに対応した第2の設定値ΔIDR2を比較器16に出力する。比較器16では、第2の設定値ΔIDR2と、電流偏差ΔIDFあるいは第2の電流偏差ΔIDF2とを比較し、第2の設定値ΔIDR2より電流偏差ΔIDFあるいは第2の電流偏差ΔIDF2が大きい場合に、欠相検知信号PUDを出力する。
【0037】
以上のように、本実施の形態においては、上述の実施の形態1および2と同様の効果が得られるとともに、さらに、比較器16に入力される設定値ΔIDR2がインバータ周波数Finvにより可変にできるので、例えば、運転状態に応じて欠相検知信号検出の閾値を変更する必要がある場合などに対応することができる。
【0038】
実施の形態4.
図6は、この発明の実施の形態4として、電動機制御装置の欠相検知方法の他の実施の形態を示している。上述の実施の形態1〜3で示した図1,図4および図5の電動機制御装置の欠相検知方法では、比較器16の出力をそのまま欠相検知信号としていたが、図6に示す本実施の形態における電動機制御装置の欠相検知方法では、比較器16の欠相検知信号出力PUDを第2の論理部23に出力し、論理部23にて、当該出力PUDが一定時間継続した時に、第2の欠相検知出力PUD2を出力するようにしたものである。
【0039】
図6においては、図2に記載されている論理部4内の比較器16付近に相当する部分の構成だけを示している。本実施の形態においては、図6に示すように、図2の比較器16の後段に第2の論理部23が設けられている。その他の全体の構成は、図1および図2と同じであるため、同一符号を付して示し、ここでは説明を省略する。
【0040】
図6において、第2の論理部23は、比較器16の出力PUDおよび設定時間TPUDが入力され、比較器16の出力PUDが、予め設定された設定時間TPUDだけ継続した場合に限り、第2の欠相検知出力PUD2を出力する。
【0041】
図6に示す電動機制御装置の欠相検知方法は、図1、図4および図5に示した電動機制御装置の欠相検知方法に適用することができる。
【0042】
次に、図6に示す本実施の形態における電動機制御装置の欠相検知方法の動作について説明する。第2の論理部23には、欠相検知出力PUDが入力される。また、第2の論理部23には、設定時間TPUDが入力される。第2の論理部23は、欠相検知出力PUDが“H”となる時間を計測し、その時間が設定時間TPUDより大きくなったときに、第2の欠相検知出力PUD2を出力する(“H”レベルとなる)。この場合、ベクトル制御装置5は、点弧信号を直ちに停止することにより、インバータ装置3を構成する素子の故障を防止することができる。
【0043】
以上のように、本実施の形態に係る電動機制御装置の欠相検知方法では、欠相検知に、欠相検知用の設定時間TPUD(時素)を設けるようにしたので、例えば、外乱等により瞬間的に欠相検知信号検出の閾値を超えるような場合が発生した時においても、欠相検知の誤動作を防止することができる。
【0044】
【発明の効果】
この発明は、直流電力を交流電力に変換して、誘導電動機を制御するインバータ装置と、入力されるトルク指令に基づいて前記インバータ装置を構成している半導体素子の点弧信号を演算するベクトル制御装置と、前記誘導電動機の相電流を検出する電流検出器とを備えた電動機制御装置の欠相を検知するための電動機制御装置の欠相検知方法であって、各相に設けられた前記電流検出器により検出された前記誘導電動機の相電流に基づいて、前記インバータ装置のインバータ周波数に同期した回転座標上におけるd軸電流およびq軸電流を演算する電流演算ステップと、演算されたd軸電流の値に基づいて、前記d軸電流の変化率を演算する変化率演算ステップと、演算された前記d軸電流の変化率が設定値を超えた時に、欠相検知信号を出力する欠相検知ステップとを備えた電動機制御装置の欠相検知方法であるので、欠相の検知をd軸電流の変化率を用いて行うことができるため、電気車特有の空転再粘着制御や、架線電圧リミッタ制御などにより、電流指令の変化による相電流の変動と、欠相による電流変動区別することができ、精度良く欠相の検出を行うことができる。
【0045】
また、前記変化率演算ステップにおいて演算された前記d軸電流の変化率が入力されて、当該変化率の値を制限して出力する制限ステップを更に備え、前記欠相検知ステップが、前記制限ステップにおいて制限された前記変化率を用いて欠相の検知を行うようにしたので、電流の変化率が演算誤差等により使用範囲では有り得ないほどの値になるようなことを避けることができる。
【0046】
また、前記欠相検知ステップにおいて用いられる前記設定値は、可変であるようにしたので、欠相検知信号出力の閾値を変更する必要がある場合などに対応することができる。
【0047】
また、前記欠相検知ステップにおいて出力される前記欠相検知信号が入力されて、当該欠相検知信号の出力が所定時間継続した時に、第2の欠相検知信号を出力する第2の欠相検知ステップを更に備えているので、例えば、外乱等により瞬間的に欠相検知信号出力の閾値を超えるような場合が発生した時においても誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る電動機制御装置の欠相検知装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る電動機制御装置の欠相検知装置の論理部の構成を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る電動機制御装置の欠相検知装置の動作を説明するグラフを示した説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に係る電動機制御装置の欠相検知装置の論理部の構成を示す部分ブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る電動機制御装置の欠相検知装置の論理部の構成を示す部分ブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態4に係る電動機制御装置の欠相検知装置の論理部の構成を示す部分ブロック図である。
【図7】 従来の電動機制御装置の欠相検知装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 従来の電動機制御装置の欠相検知装置における論理部の構成を示すブロック図である。
【図9】 従来の電気車の欠相検知装置における正常時の動作を示す波形を示した説明図である。
【図10】 従来の電気車の欠相検知装置におけるW相に一相断線の異常がある場合の動作を示す波形を示した説明図である。
【符号の説明】
1 誘導電動機、2a,2b,2c 電流検出器、3 インバータ装置、4 論理部、5 ベクトル制御装置、6 架線、7 パンタグラフ、8 直流遮断器、9 フィルタリアクトル、10 フィルタコンデンサ、11 積分器、12 座標変換器、13 最大電流検出器、14 最小電流検出器、15 減算器、16 比較器、21 リミッタ、22 テーブル、23 第2の論理部、51 誘導電動機、52 VVVFインバータ装置、53 相電流検出用CT、54 論理部、55 架線、56 パンタグラフ、57 遮断器、58 リアクトル、59 コンデンサ、54−1 変換手段、54−2 各相電流の絶対値の平均値IU,IV,IWの計算手段、54−3 平均値I0の計算手段、54−4 各相電流の平均値とI0の差の計算手段、54−5 比較手段、54−6 基準値設定手段、54−7 論理手段。

Claims (4)

  1. 直流電力を交流電力に変換して、誘導電動機を制御するインバータ装置と、入力されるトルク指令に基づいて前記インバータ装置を構成している半導体素子の点弧信号を演算するベクトル制御装置と、前記誘導電動機の相電流を検出する電流検出器とを備えた電動機制御装置の欠相を検知するための電動機制御装置の欠相検知方法であって、
    各相に設けられた前記電流検出器により検出された前記誘導電動機の相電流に基づいて、前記インバータ装置のインバータ周波数に同期した回転座標上におけるd軸電流およびq軸電流を演算する電流演算ステップと、
    演算されたd軸電流の値に基づいて、前記d軸電流の変化率を演算する変化率演算ステップと、
    演算された前記d軸電流の変化率が設定値を超えた時に、欠相検知信号を出力する欠相検知ステップと
    を備えたことを特徴とする電動機制御装置の欠相検知方法。
  2. 前記変化率演算ステップにおいて演算された前記d軸電流の変化率が入力されて、当該変化率の値を制限して出力する制限ステップを更に備え、
    前記欠相検知ステップが、前記制限ステップにおいて制限された前記変化率を用いて欠相の検知を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置の欠相検知方法。
  3. 前記欠相検知ステップにおいて用いられる前記設定値は、可変である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動機制御装置の欠相検知方法。
  4. 前記欠相検知ステップにおいて出力される前記欠相検知信号が入力されて、当該欠相検知信号の出力が所定時間継続した時に、第2の欠相検知信号を出力する第2の欠相検知ステップを更に備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電動機制御装置の欠相検知方法。
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