JP4085893B2 - 電子部品の封止選別方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は微小内容積の電子部品の封止性を評価し、選別するのに適した電子部品の封止選別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平7−106393号公報
従来、電子部品の封止性を選別する方法として、Heリーク試験、グロスリーク(バブルリーク)試験、エアリーク試験などの試験方法が広く用いられている。Heリーク試験は、ワーク内の大気分圧を真空引きで低減した後、Heガスを高圧で充填する。次に、一旦ワークを大気中に取り出し、テストポートに投入し、ポート内を高真空にしてワーク内のHeガスを吸い出し、質量分析計により漏洩He量を測定する方法である。
グロスリーク試験は、加熱したフロロカーボン(フッ素系不活性液体)中にワークを浸漬し、ワーク内の気体を膨張させてリークから発生する気泡を観察することで、リークの有無を判別する方法である。
エアリーク試験は、リークのないマスタワーク側との圧力差を比較することでリークの有無を判別する方法である。リークがあれば、ワーク内に印加圧力が分圧されるため、圧力が低下し、マスタ側との間で圧力差が生じる。また、圧力印加と同時にワーク内圧が飽和するほど大きなサイズのリーク判別は、圧力印加後、さらに大リーク検出タンクに接続し、判別する。リークがある場合、見かけ上測定側の容積がワーク内容積分だけ大きくなるため、大リーク検出タンクに接続した場合、マスタ側の圧力が低くなり、差圧が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の試験方法では、以下のような理由により、微小な内容積(例えば内容積が10-103 以下)を持つ電子部品の封止性を測定することは困難であった。
すなわち、Heリーク試験では、He充填から測定開始までに、ワークを一旦大気中に取り出すため、充填Heが漏洩し、測定時、ワーク内のHe分圧が測定限界以下に低下するため、評価が困難になる。
グロスリーク試験では、リークサイズの大きなものはリーク部から気泡が離脱せず、リークサイズが小さなものは気泡が発生せず、いずれも評価が困難になる。エアリーク試験では、リークがあっても内容積が小さいため、センサの検出感度以上の差圧が発生せず、評価が困難になる。
また、Heリーク試験ではリーク率を、エアリーク試験ではマスタカプセルとの差圧を測定したうえで、ワークの良品、不良品を判定する必要があり、一度に多数のワークを試験することは困難であり、処理効率が悪かった。
さらに、グロスリーク試験では、高温(125℃程度)にしたフロロカーボンで実施される。これはボイル・シャルルの法則に基づきワークを加熱し、内部気体の体積を膨張させて気泡の発生を容易にするためである。実際、この方式はMIL規格やJIS規格にも記載されており、グロスリーク試験の一般的な方法として広く行われている。しかし、高温下で試験を行うため、耐熱性の低いワークや、熱を加えることで部品特性が変動するワークでは、封止性が良好な製品であっても、部品機能を損なう恐れがある。
【0004】
特許文献1には、封止型電子部品を組立・封止を行った後、ファインリーク選別を実施し、次にグロスリーク選別を実施することで、封止性をより確実に評価できる方法を提案している。
しかし、このような2つの封止試験を実施することは、工程数が多くなり、生産性を低下させる。また、微小な内容積を持つ電子部品では、2つの封止試験を実施しても、やはりリークを評価することは困難であり、上記の問題点を解消できない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、微小な内容積を持つ電子部品でも、封止不良を確実に評価・選別できる電子部品の封止選別方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、素子を収容したパッケージ内部を封止してなる電子部品の封止選別方法において、
液体を貯留した耐圧容器の液体中に電子部品を浸漬した後、上記耐圧容器内を負圧状態とするか、あるいは上記耐圧容器の気体中に電子部品を配置し、耐圧容器内を負圧状態とした後、電子部品を液体中に浸漬する工程と、上記電子部品を液体中に浸漬したまま上記耐圧容器内を常圧状態とし、封止不良の電子部品の内部に液体を浸透させる工程と、上記耐圧容器から電子部品を取り出す工程と、上記耐圧容器から取り出された電子部品の電気的特性を測定し、その電気的測定により不良選別を行う工程と、を有する電子部品の封止選別方法を提供する。
【0007】
第1の圧力状態を減圧状態とし、第2の圧力状態を常圧状態とした場合を例にして説明する。
例えば、常圧下で電子部品を耐圧容器の液体中に浸漬し、その後で耐圧容器内を減圧すると、電子部品の内部の空気が膨張するので、リーク部から気泡が発生する。次に、耐圧容器内を常圧に戻すと、常圧と減圧との差圧分だけ電子部品に大きな液圧がかかるので、液体はリーク部から電子部品内に浸透する。
また、常圧下で電子部品を耐圧容器の気体中に配置し、耐圧容器内を減圧した後、電子部品を液体中に浸漬し、次に耐圧容器内を常圧に戻してもよい。この場合も、耐圧容器内を常圧に戻した時、常圧と減圧との差圧分だけ電子部品に大きな液圧がかかるので、液体はリーク部から電子部品内に浸透する。
このように、リーク部から液体を電子部品内に積極的に浸透させることにより、封止不良品の電気的機能を劣化あるいは破壊させる。例えば、封止不良品の内部に浸透した液体は、電子部品の内部回路やセンシング部分に付着し、その電気的特性を変化させる。その後、電子部品を耐圧容器から取り出し、特性選別工程でこの電子部品の電気的特性を測定する。封止性の良好な電子部品であれば、当然ながら電気的特性に異常はないが、封止不良品の場合には、電気的特性に異常があるため、封止不良を簡単に判別できる。
【0008】
上記のような電気的特性による判別は、グロスリーク試験のような気泡を目視観察で判別するものとは異なり、微小な内容積の電子部品でも、明確にかつ短時間で判別できるので、封止検査の精度と効率とを向上させることができる。また、電気的特性による判別は、公知の装置により自動的に実施できるので、生産に係わる人員を削減でき、生産コストを下げることができる。
また、本発明では、液体に電子部品を浸漬した状態で、電子部品から発生する気泡を観察する必要がないので、一度に多数の電子部品を液中に浸漬することが可能であり、処理効率の向上を実現できる。
不良選別工程では、封止不良品だけでなく、電気的特性そのものの不良品(初期特性不良品)も一緒に判別することができる。したがって、不良選別工程を1回実施するだけで、封止不良品と初期特性不良品とを同時に選別でき、封止不良品を選別するための工程を別に設ける必要がなく、工程数を削減できる。
本発明では、液体を電子部品内に浸透させるために、耐圧容器を負圧にしている。従来の高温グロスリーク試験のように、液体を加熱する必要がないので、耐熱性の低い電子部品や加熱することで特性が変動する電子部品でも、機能を損なうことなく選別できる。また、蒸発による液体のロスや液体の昇温に時間がかかるといった問題も解消できる。
【0009】
本発明のように、第1の圧力状態を負圧状態とし、第2の圧力状態を常圧状態とした場合には、耐圧容器(液体)から電子部品を取り出した時に内部に浸透した液体が吹き出すのを防止できるとともに、最初に減圧した後は、パージするだけでよいので、作業工程が簡素化される利点がある。
【0010】
本発明で使用可能な液体には、種々のものがある。
例えば、不活性液体を使用してもよい。不活性液体は極性が低いため、粘性が低く、リーク部から電子部品の内部に浸入しやすい。特に、フロロカーボンのように粘性が低く、かつ比重が高い液体であれば、リーク部から容易に電子部品内部に浸入することができる。内部に浸入した液体は、素子に付着し、その電気特性を変化させるため、封止不良を容易に判別できる。
また、電子部品内部の導電部を腐食させる性質を持つ液体を使用してもよい。このような液体としては、例えば酸がある。アルミニウムなどの卑金属よりなる内部電極を有する電子部品の場合、内部に酸などが浸入すると、電極が腐食あるいは溶解し、電気的機能を破壊するので、封止不良を簡単に判別できる。
さらに、水のような導電性を有する液体を使用してもよい。この場合には、液体が電子部品の内部に浸入し、内部電極間に付着すると、電極間でショートするため、電気的特性が変化あるいは失われる。
さらにまた、加熱処理により硬化する性質を持つ液体を使用し、耐圧容器から電子部品を取り出す工程と、電子部品の電気的特性を測定する工程との間に、液体を硬化させる加熱処理工程を設けてもよい。このような液体としては、例えば熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂など)がある。この場合には、電子部品の内部に浸入した液体が硬化することで、素子の電気的特性(例えば圧電素子の場合には振動特性)が変化し、封止不良を判別できる。
【0011】
本発明は、内容積が10-103 以下の電子部品に適用した場合に効果的である。
内容積が10-103 以下の微小容積の電子部品の場合、従来の試験方法では封止不良の検出が困難であったが、本発明方法を用いることで、確実に判別することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる封止選別方法に用いる試験装置の一例である。
封止選別に用いる電子部品Wは、パッケージPとその内部に収容された素子Eとを備え、パッケージPの内部は気密封止されている。
この試験装置は、耐圧性と気密性とを有する耐圧容器1を備える。耐圧容器1内には、フロロカーボンなどの液体Fが貯留されている。耐圧容器1の上部(空気相)には、容器1内の気圧を減圧するための減圧ポンプ2と圧力計3とが接続されている。なお、耐圧容器1内の減圧は、耐圧容器1内にピストンを配置し、このピストンによって内容積を膨張させることで行ってもよい。耐圧容器1の上部には、バルブ5を備えたパージポート4が接続されている。
【0013】
次に、上記構成の試験装置を用いて、封止選別を行う方法を図2に従って説明する。
まず、耐圧容器1内に電子部品Wを投入する前に、減圧ポンプ2を作動させて、容器1の気圧を減圧する(図2の(a)参照)。これにより、液体F中に溶存していた気体を脱ガスする。条件としては、常温(25〜30℃)で200〜500Paの圧力で30分程度処理するのが望ましい。この脱ガス処理は封止選別のための前工程であり、必要に応じて実施される。
脱ガス処理の後、バルブ5を開いてパージポート4から耐圧容器1をパージし、容器1内を常圧に戻す。そして、封止済みの電子部品Wを液体F中に浸漬し、耐圧容器1を密閉する(図2の(b)参照)。
次に、減圧ポンプ2を作動させて容器1内を再び減圧する(図2の(c)参照)。条件としては、常温(25〜30℃)で、1000Pa以下の圧力で、5分程度処理するのが望ましい。この減圧処理により、容器1内の気圧が低下するため、液中の電子部品Wに加わっている圧力が低下し、ボイル・シャルルの法則に基づき電子部品Wの内部の気体が体積膨張を始める。封止不良がある電子部品Wの場合には、内部気体の体積膨張分は気泡Bとしてリーク部から電子部品W外へ放出され、電子部品Wの内圧は圧力が低下した電子部品周辺の圧力と平衡しようとする。
次に、バルブ5を開いてパージポート4から耐圧容器1をパージし、容器1内を常圧に戻す(図2の(d)参照)。このとき、外圧が常圧に復帰するため、封止不良のある電子部品Wの場合、周囲に加わる圧力は減圧する前の状態に戻る。しかし、電子部品Wの内圧は減圧時の平衡状態のままであるから、圧力差が生じ、液体Fが電子部品W内に浸入する。これにより、電子部品Wの機能が劣化もしくは破壊される。封止不良のない電子部品Wは、内圧の変化がないので、液体Fが浸入せず、部品機能が損なわれることもない。この工程では、電子部品Wから発生する気泡を観察する必要がないので、耐圧容器1内に多数個の電子部品Wを同時に浸漬してもよい。また、液体Fを加熱する必要はなく、常温(25〜30℃)で実施すればよい。
以上の処理を終了した電子部品Wは、耐圧容器1から取り出され、特性測定器6によって電気的特性が測定される(図2の(e)参照)。電気的特性としては、例えば共振周波数、帯域ロス、カットオフ周波数、抵抗値、静電容量などがある。ここで、封止不良のある電子部品Wは上述の処理により液体Fが内部に浸入しているので、所望の電気的特性が得られず、封止不良を判別できる。また、この選別工程では、封止不良だけでなく、初期特性不良(封止不良はないが、電気的特性が不良のもの)も一緒に選別できる。
【0014】
図3は上記封止選別方法の流れを示す図である。
まず、減圧(脱ガス)処理を行い(ステップS1)、その後、パージして耐圧容器1内を常圧に戻す(ステップS2)。ステップS1,S2は前工程である。次に、電子部品Wを耐圧容器1内に投入して液体中に浸漬し(ステップS3)、耐圧容器内を減圧する(ステップS4)。次に、パージして耐圧容器1内を常圧に戻す(ステップS5)と、封止不良の電子部品W内に液体が浸入する。次に、電子部品Wを耐圧容器1から取り出し(ステップS6)、電子部品Wの電気的特性の測定・選別を行う(ステップS7)。
以上の処理を実施することで、微小な内容積を有する電子部品Wでも、封止不良を確実に選別できる。
なお、上記選別方法では、ステップS3で電子部品Wを液体中に浸漬した後、ステップS4で耐圧容器1を減圧したが、これとは逆に、電子部品Wを耐圧容器1の空気相に入れた状態で減圧し、その後、電子部品Wを液体中に浸漬してもよい。この場合には、空気相中で封止不良の電子部品Wの内圧が低下するので、電子部品Wを液体中に浸漬した後、常圧に戻した時の液体の浸入が促進される。
【0015】
圧電発振子、SAW素子、圧電フィルタのような圧電部品、半導体などの精密部品では、僅かでも異物(液体F)がパッケージ内部に浸入し、電極などに付着すると、電気的特性が大きく変化するため、封止不良を簡単に判別できる。
液体Fとしては、フロロカーボンのような不活性液体のほか、酸などの金属腐食性液体、水(塩水を含む)のような導電性を有する液体、熱硬化性樹脂のような加熱処理により硬化する性質を持つ液体を用いてもよい。
例えば、SAW素子の場合、IDT電極に液体Fが付着すると、伝播周波数が変化するため、異常を容易に判別できる。SAW素子のIDT電極はアルミ膜で形成されているので、希塩酸などが付着すると、IDT電極が溶解し、機能が破壊される。具体的には、pH3以下の希塩酸がよい。さらに、IDT電極上に水が付着すると、IDT間でショートし、電気特性が失われる。
熱硬化性樹脂(熱硬化エポキシなど)を用いる場合、例えば樹脂粘度が1Pa・s以下のものを使用するのがよい。これを圧力100Pa以下に減圧し、常圧に復帰させた後、耐圧容器から電子部品を取り出す。その後、樹脂の硬化処理(硬化温度:100℃、硬化時間180分)を実施し、電気特性による選別を実施する。
熱硬化性樹脂の場合、揮発しないので、耐圧容器から電子部品を取り出した後、特性選別までの時間が経過しても、封止不良を確実に検出できる。
【0016】
図4は、本発明方法と従来方法(グロスリーク試験)とを用いた場合に、試験溶媒(液体)外圧力と標準等価リーク率との関係を示す図である。ここでは、内容積が10-103 の電子部品を用いた。
標準等価リーク率とは、高圧側が1気圧(760mmHgもしくは1.013×105 Pa)で低圧側が1mmHg(133Pa)以下の場合に周囲温度が25℃でリーク箇所から1秒間に漏れる乾燥空気の量(Pa・m3 )で定義される。従来のグロスリーク試験では、リーク率の検出範囲が2.95E−7〜2.95E−5(Pa・m3 /s)であるのに対し、本発明では図中斜線で示すような広い領域において封止不良を測定可能である。
【0017】
上記実施例では、減圧プロセスの後に、常圧に復帰させることで、封止不良の電子部品の内部に液体を浸透させる例を示したが、常圧に復帰させるのではなく、加圧してもよい。この場合は、液体の浸入がさらに容易になり、検出精度がさらに良好になる。
本発明にかかる封止選別方法を適用できる試料としては、一般的な電子部品のほかに、BAW(Bulk Acoustic Wave) フィルターや、MEMS(Micro Electro Mechanical System)モジュール、具体的にはシリコンジャイロ、光スイッチ、ミリ波レーダースイッチなどがある。
上記製品は、いずれも内容積が10-103 以下と極小であることと、いずれもパイレックス(登録商標)ガラス、ソーダガラス、石英ガラスなどのガラスを使用しているため、Heガスが透過し、バックグランドノイズが増大し、微小なリークが選別できないからである。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、電子部品を負圧状態で液体中に浸漬し、耐圧容器内を常圧状態とすることで、封止不良の電子部品の内部に液体を浸透させ、この電子部品を耐圧容器から取り出してその電気的特性を測定し、その電気的測定により不良選別を行うようにしたので、グロスリーク試験のような気泡を目視観察で判別するものとは異なり、微小な内容積の電子部品でも、明確に、短時間で判別でき、封止検査の精度と効率とを向上させることができる。
また、本発明では、液体に電子部品を浸漬した状態で、電子部品から発生する気泡を観察する必要がないので、一度に多数の電子部品を液体に浸漬することが可能であり、処理効率の向上を実現できる。
不良選別工程では、封止不良品だけでなく、電気的特性そのものの不良品(初期特性不良品)も一緒に判別することができるので、封止不良品を選別するための工程を別に設ける必要がなく、工程数を削減できる。
さらに、液体を電子部品内に浸透させるために、耐圧容器内の圧力を変化させており、従来の高温グロスリーク試験のように、液体を加熱する必要がないので、耐熱性の低い電子部品や加熱することで特性が変動する電子部品でも、機能を損なうことなく選別できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる封止選別方法に用いる試験装置の一例の構造図である。
【図2】本発明における封止選別方法を示す工程図である。
【図3】図3の工程の流れを示すフローチャート図である。
【図4】内容積の小さな電子部品における試験溶媒外圧力と標準等価リーク率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 耐圧容器
2 減圧ポンプ
3 圧力計
4 パージポート
6 特性測定器
W 電子部品
E 素子
P パッケージ
F 液体

Claims (6)

  1. 素子を収容したパッケージ内部を封止してなる電子部品の封止選別方法において、
    液体を貯留した耐圧容器の液体中に電子部品を浸漬した後、上記耐圧容器内を負圧状態とするか、あるいは上記耐圧容器の気体中に電子部品を配置し、耐圧容器内を負圧状態とした後、電子部品を液体中に浸漬する工程と、
    上記電子部品を液体中に浸漬したまま上記耐圧容器内を常圧状態とし、封止不良の電子部品の内部に液体を浸透させる工程と、
    上記耐圧容器から電子部品を取り出す工程と、
    上記耐圧容器から取り出された電子部品の電気的特性を測定し、その電気的測定により不良選別を行う工程と、を有する電子部品の封止選別方法。
  2. 上記液体は、不活性液体であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の封止選別方法。
  3. 上記液体は、電子部品内部の導電部を腐食させる性質を持つ液体であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の封止選別方法。
  4. 上記液体は、導電性を有する液体であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の封止選別方法。
  5. 上記液体は加熱処理により硬化する性質を持つ液体であり、
    上記耐圧容器から電子部品を取り出す工程と、電子部品の電気的特性を測定する工程との間に、上記液体を硬化させる加熱処理工程を有することを特徴とする請求項1に記載の電子部品の封止選別方法。
  6. 上記電子部品は、内容積が10-103 以下の電子部品であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電子部品の封止選別方法。
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