JP4085846B2 - 表示装置及びこれを備えた電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置及びこれを備えた電子機器に係り、特に、表示画面を表示モードと鏡面モードに切り替えることのできる表示体に好適な構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、2つの液晶パネルを重ね合せることによって、通常の表示を行うことができる表示モードと、全体が鏡面状態になるミラーモードとを切換可能に構成した表示装置が知られている。例えば、通常の液晶表示装置と同様の構造を有する表示部の観察側に表示切換部が設けられ、この表示切換部には、表示部の側から観察側へ向けて順に反射型偏光板、液晶パネル、吸収型偏光板が配置された表示装置がある。この表示装置において、表示切換部の反射型偏光板(以下、単に「反射偏光板」という。)は、第1の偏光を透過し、この第1の偏光と直交する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、液晶パネルは、第1の偏光を第2の偏光に変化させて透過させる状態と、偏光軸を変化させないで透過させる状態とを切換可能に構成され、吸収型偏光板は、例えば第1の偏光を透過し、第2の偏光を吸収する。表示部は表示切換部に対して第1の偏光を出射し、この第1の偏光によって所定の表示画像が構成される。
【0003】
上記のように構成された表示装置においては、表示切換部の液晶パネルが偏光軸を変化させないで透過させる状態になっていれば、表示部から出射された第1の偏光が反射偏光板を透過して液晶パネルに入射し、第1の偏光のままで吸収型偏光板を透過して観察されるため、表示部の表示態様を視認することができる(表示モード)。また、液晶パネルが第1の偏光を第2の偏光に変化させて透過させる状態になっていれば、表示部から出射された第1の偏光が反射偏光板を透過して液晶パネルに入射すると、第2の偏光に変化するので、吸収型偏光板によって吸収され、表示態様は視認されない。このとき、外光が装置に入射すると、外光は吸収型偏光板を透過して第1の偏光となり、液晶パネルを透過することによって第2の偏光になるので、反射偏光板により反射され、再び液晶パネルを透過することによって第1の偏光に変化し、吸収型偏光板を通過する。したがって、表示面は鏡面状に視認される(ミラーモード)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の表示装置においては、表示モードとミラーモードのいずれにおいても、表示切換部に設けられた液晶パネルを透過した光を視認することとなるので、表示切換部の表裏両面等における界面反射に起因するコントラストの低下、表示切換部の光学特性に起因する色付き、視角特性の悪化、表示画像の滲みなどが生じやすいという問題点がある。いずれにしても、従来の表示装置においては、表示部と表示切換部の2重構造に起因する表示品位の低下が避けられない。
【0005】
また、上記構成では、通常の表示部の観察側にさらに液晶パネルを含む表示切換部を配置しているので、装置が厚くなり、重量も増大するという問題点がある。この問題点は、特に携帯型電子機器に搭載する場合には携帯性を損なうことから大きな欠点となる。
【0006】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、表示切換部の存在に起因するコントラストの低下、色付き、視野角の狭小化、滲みなどの表示品位の低下を抑制することができるとともに、薄型化及び軽量化を図ることのできる表示装置の新規な構成を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の表示装置は、透過偏光軸可変手段と、前記透過偏光軸可変手段の観察側に配置され、第1の偏光の光を透過するとともに、前記第1の偏光の光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光の光を反射する第1の偏光選択手段と、前記透過偏光軸可変手段の背面側に配置され、第3の偏光の光を透過するとともに、前記第3の偏光の光の偏光の光軸に交差する偏光軸を有する第4の偏光の光を吸収若しくは反射する第2の偏光選択手段と、前記第2の偏光選択手段の背面側に配置された照明手段とを有し、前記透過偏光軸可変手段から表示光を出射する表示モードと、前記照明手段を非点灯状態とする状態にするミラーモードとを切換制御可能に構成され、前記透過偏光軸可変手段は、前記第3の偏光の少なくとも一部を前記第1の偏光に変換可能に構成され、前記第1の偏光選択手段と前記透過偏光軸可変手段との間に、前記第1の偏光の光を透過するとともに、前記第2の偏光の光を吸収する第3の偏光選択手段が配置されており、前記第1の偏光選択手段の観察側に、他の透過変更軸可変手段が配置されていないことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、表示手段には、観察側に配置された偏光選択手段が含まれ、この偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに第2の偏光を反射するように構成されている。
【0009】
したがって、上記の偏光選択手段を透過する第1の偏光が表示光として表示手段から出射される。また、外光に含まれる第1の偏光は偏光選択手段を透過して観察側とは反対側に入射し、外光に含まれる第2の偏光は偏光選択手段により反射される。
【0010】
ここで、一般に外光のうち、強い光は観察者が視認する方向とは異なる方向から入射することから、強い外光の正反射は観察者の目に入り難いため、表示手段から表示光が偏光選択手段を通して視認される表示モードでは、表示手段により出射される表示光に基づく表示態様を視認することができる。一方、制御手段の制御によりミラーモードとなっている場合には、表示手段から第1の偏光が出射されないことにより、表示手段から出射される光は観察側に到達しないため、偏光選択手段における観察側の表面は、外光の反射光により鏡面状に視認される。
【0011】
上記のように、本発明では、表示手段に含まれる構成要素として、観察側に偏光選択手段を配置するだけでよいため、偏光選択手段の観察側に透過偏光軸可変手段を配置しない構成とすることができる。
【0012】
したがって、上記従来の表示手段の観察側に液晶パネル等の透過偏光軸可変手段を配置する場合に較べて、界面反射に起因するコントラストの低下、表示切換部の光学特性に起因する色付き、視角特性の悪化、表示画像の滲みなどといった表示品位の悪化を回避することができる。また、2重のパネル構造を必要とせず簡易な構造とすることができるため、装置の厚さを低減し、重量を軽減することが可能になる。
【0013】
ここで、前記制御手段は、前記ミラーモードにおいて前記表示手段からの光の出射を停止することが好ましい。これにより、表示手段が光を出射しなくなるため、ミラーモードの鏡面の品位をより向上させることができる。
【0014】
また、前記偏光選択手段における偏光選択領域は、前記表示手段の表示領域と重なる範囲よりも周囲に広がっていることが好ましい。偏光選択手段による偏光選択領域が、表示手段の表示領域と重なる範囲よりも周囲に広がっていることにより、一般に表示手段(例えば液晶パネル等の電気光学パネル)がその表示領域よりも周囲に張り出した構造部分(いわゆる額縁領域)を必要とすることから、この構造部分に重なる範囲においては、表示装置の平面寸法を増加させなくても上記偏光選択手段の偏光選択領域を拡大することが可能になる。したがって、表示装置の内部のスペースを有効に利用することが可能になり、表示装置の外形寸法に対して、ミラーモードにおいて鏡状に視認することができる範囲(面積)を相対的に広げることができる。
【0015】
さらに、前記表示手段の前記表示光の出射角分布では、法線方向に出射される光量が最も多いことが好ましい。法線方向に出射される光量を最も多くすることによって、表示光のうちユーザの目に入る表示に寄与する光の割合を高めることができるので、上記偏光選択手段による外光反射の影響を低減することができ、表示品位を高めることができる。
【0016】
この場合に、前記表示光は、主として出射角が0〜40度の範囲内で分布していることが望ましい。この出射角の範囲では、外光の入射量が比較的少ないので、外光の反射に影響されずに表示品位を高めることができる。
【0017】
また、前記表示光は、出射角が45度を越える範囲内で法線方向の光量の1/50以下になることが望ましい。出射角が45度を越える範囲の光はほとんど表示に寄与しないので、無駄な光を低減することにより、効率的に表示態様を構成できる。
【0018】
上記各発明において、前記表示手段は電気光学装置により構成されることが好ましい。電気光学装置によって表示手段が構成されることにより、薄型構造が可能になり、携帯機器などにも適用可能な表示装置が実現できる。特に、本発明の表示装置は切換によりミラーモードにおいて表示画面を鏡面状に構成することが可能であるため、携帯機器によって構成される手鏡としても利用することが可能になる。
【0019】
次に、本発明において表示装置は、透過偏光軸可変手段を備えた表示装置であって、前記透過偏光軸可変手段の観察側に配置された第1の偏光選択手段と、前記透過偏光軸可変手段の背面側に配置された第2の偏光選択手段とを含み、前記第1の偏光選択手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射し、前記第2の偏光選択手段は、第3の偏光を透過し、前記第3の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第4の偏光を吸収若しくは反射し、前記透過偏光軸可変手段は、前記第3の偏光の少なくとも一部を前記第1の偏光に変換可能に構成されていることが好ましい。
【0020】
この発明によれば、観察側に配置された第1の偏光選択手段(反射偏光板)によって外光が反射されることにより、液晶パネルからの出射光がない場合には表示画面をミラーモードにすることができ、液晶パネルからの出射光がある場合には表示モードにすることができる。ここで、一般に外光はユーザに対して斜めから入射する光量が大きいため、外光に起因して第1の偏光選択手段において発生する強い正反射光はユーザに視認されないため、液晶パネルからの出射光をある程度強くすることにより表示モードの表示品位を確保することができる。また、実質的に第1の偏光選択手段だけでミラーモードを実現できるので、2重パネル構造に起因する表示品位の悪化を回避することができるとともに、表示装置の薄型化及び軽量化を図ることができる。
【0021】
本発明において、前記第1の偏光選択手段の観察側に、他の透過偏光軸可変手段が配置されていないことが好ましい。第1の偏光選択手段の観察側に他の透過偏光軸可変手段(例えば液晶パネル)が配置されていないことにより、表示モードにおける視認性低下を抑制できる。
【0022】
本発明において、前記第1の偏光選択手段と前記透過偏光軸可変手段との間に、前記第1の偏光を透過するとともに、前記第2の偏光を吸収する第3の偏光選択手段が配置されていることが好ましい。一般に第1の偏光選択手段(反射偏光板)として入手できる部材の偏光選択度は、吸収型の偏光板の偏光選択度に較べて低いため、そのままでは表示モードのコントラストが低下するが、第3の偏光選択手段(吸収型偏光板)を配置することによって偏光選択度を向上できるので、表示のコントラストを高めることができる。
【0023】
この場合において、前記第2の偏光選択手段の背面側に照明装置を有し、前記第2の偏光選択手段は、前記第3の偏光を透過し、前記第4の偏光を吸収し、前記第2の偏光選択手段と前記照明装置との間に第4の偏光選択手段を有し、前記第4の偏光選択手段は、前記第3の偏光を透過するとともに、前記第4の偏光を反射することが好ましい。これにより、さらに表示のコントラスト及び明るさを高めることができる。
【0024】
本発明において、前記第2の偏光選択手段は、前記第3の偏光を透過し、前記第4の偏光を反射することが好ましい。第2の偏光選択手段が第3の偏光を透過する一方、第4の偏光を反射するもの(反射偏光板)とすることにより、背面側から液晶パネルを照明した場合、照明光のうち第2の偏光選択手段を透過しない光を背面側に反射させて戻すことができるので、この反射光を、散乱や反射によって偏光状態を変化させた上で再び観察側に戻すことが可能であるため、表示を明るく構成することが可能になる。
【0025】
本発明において、前記第1の偏光選択手段における観察側の表面が平坦であることが好ましい。第1の偏光選択手段の観察側の表面が平坦であることにより、ミラーモードの鏡面状態をより良好に実現できるとともに、表示モードにおいてユーザの目に入る外光の正反射光以外の散乱光を低減することができるため、表示態様の視認性を向上できる。なお、この特徴点は、上記第1及び第2の表示装置にも、その偏光選択手段が第1の偏光選択手段に相当するものとみなすことによって同様に適用可能である。
【0026】
本発明において、前記第1の偏光選択手段における観察側の表面上に透明な保護膜が形成されていることが好ましい。これによって第1の偏光選択手段の観察側の表面に直接、傷が生じたり塵埃が付着したりすることを防止することができる。この場合には、保護膜の表面に硬化処理が施されているか、或いは、透明な硬質膜が形成されていることが望ましい。なお、この特徴点は、上記第1及び第2の表示装置にも、その偏光選択手段が第1の偏光選択手段に相当するものとみなすことによって同様に適用可能である。
【0027】
本発明において、前記第2の偏光選択手段の背面側に、観察側に光を出射する照明手段が配置されていることが好ましい。照明手段を設けることによって表示モードにおける画像表示状態を確実に実現できる。
【0028】
この場合において、前記第1の偏光選択手段と前記照明手段との間に、表示に寄与する態様で外光を観察側に向けて反射する光反射要素が配置されていないことが望ましい。これにより、表示体内部に光反射要素が配置されていないことにより、透過型の表示体が構成されるので、照明手段の光の表示に対する利用効率を高めることができることから、第1の偏光選択手段による外光の反射があっても表示態様を確実に視認できるようになる。なお、上記光反射要素とは、その反射光が表示に寄与し得る、画素領域内に配置された反射層や反射板を含むが、表示に寄与しない反射光を生ずる金属遮光膜などを含まない。
【0029】
また、前記照明手段の非点灯時においては、前記透過偏光軸可変手段が前記第1の偏光を出射しない状態にあることが望ましい。ミラーモードは、照明手段の非点灯と、表示体の光遮断状態とのいずれでも実現できるが、照明手段を非点灯状態とし、且つ、表示体を光遮断状態とすることによって、光漏れをさらに低減することができるので、ミラーモードにおける鏡面状態をより良好に構成できる。
【0030】
本発明において、前記第1の偏光選択手段における偏光選択領域は、前記透過偏光軸可変手段の透過偏光軸可変領域と重なる範囲よりも周囲に広がっていることが好ましい。第1の偏光選択手段による偏光選択領域が、透過偏光軸可変手段の透過偏光軸可変領域と重なる範囲よりも周囲に広がっていると、一般に透過偏光軸可変手段(液晶パネル)が透過偏光軸可変領域(表示領域)よりも周囲に張り出した構造部分(いわゆる額縁領域)を必要とすることから、表示装置を大型化しなくても上記の構造部分に対応して第1の偏光選択手段の偏光選択領域を拡大することが可能になる。したがって、表示装置の内部のスペースを有効に利用することが可能になり、表示装置の外形寸法に対して、ミラーモードにおいて鏡状に視認することができる範囲(面積)を相対的に広げることができる。なお、この特徴点は、上記第1及び第2の表示装置にも、その偏光選択手段が第1の偏光選択手段に相当し、その表示手段の表示領域が透過偏光軸可変領域に相当するものとみなすことによって同様に適用可能である。
【0031】
本発明において、前記照明手段の照明光の出射角分布では、法線方向に出射される光量が最も多いことが好ましい。法線方向に出射される光量を最も多くすることによって、表示モードにおいて照明光のうちユーザの目に入る表示に寄与する光の割合を高めることができるので、第1の偏光選択手段による外光反射の影響を低減することができ、表示品位を高めることができる。
【0032】
この場合において、前記照明手段の照明光は、主として出射角が0〜40度の範囲内で分布していることが望ましい。この出射角の範囲では、外光の正反射量が比較的少ないので、外光の反射に影響されずに表示品位を高めることができる。
【0033】
また、前記照明手段の照明光は、出射角が45度を越える範囲内で法線方向の光量の1/50以下であることが望ましい。出射角が45度を越える範囲の光はほとんど表示に寄与しないので、無駄な光を低減することにより、効率的に表示モードの表示状態を実現できる。
【0034】
本発明において、前記第1の偏光選択手段よりも背面側にカラーフィルタが配置されていることが好ましい。第1の偏光選択手段よりも背面側にカラーフィルタを配置することによって、表示モードにおいてカラー表示が可能になる。
【0035】
本発明において、前記第1の偏光選択手段と前記透過偏光軸可変手段の間に位相差板が配置されていることが好ましい。この位相差板は、色付きなどを低減する光学補償板、或いは、視野角特性を改善する視角補償板として用いることができる。
【0036】
本発明において、前記第1の偏光選択手段の観察側に透明部材が配置され、前記第1の偏光選択手段が直接若しくは間接的に前記透明部材に密接されていることが好ましい。透明部材に第1の偏光選択手段を密接することによって、第1の偏光選択手段の観察側の表面を保護できるとともに、第1の偏光選択手段を確実に位置決め保持できる。なお、この特徴点は、上記第1及び第2の表示装置にも、その偏光選択手段が第1の偏光選択手段に相当するものとみなすことによって同様に適用可能である。
【0037】
この場合において、前記第1の偏光選択手段は、前記透明部材に対して透明物質を介して接着されていることが望ましい。
【0038】
上記透明部材に第1の偏光選択手段が固着されている態様としては、第1の偏光選択手段のみを上記透明部材に固着する場合と、第1の偏光選択手段とともに上記表示手段或いは上記透過偏光軸可変手段を固着する場合とが挙げられる。後者の場合、透明部材に対して弾性を有する透明接着層を介して固着することが好ましい。これによって、表示手段や透過偏光軸可変手段に対する外部応力(衝撃など)の影響を緩和することができ、表示装置の耐衝撃性を高めることができる。なお、この特徴点は、上記第1及び第2の表示装置にも、その偏光選択手段が第1の偏光選択手段に相当するものとみなすことによって同様に適用可能である。
【0039】
また、前記透明部材の前記第1の偏光選択手段の側の表面は平坦であることが望ましい。これにより、透明部材の背面側の表面を平坦にすることによって、当該表面に密接された第1の偏光選択手段の観察側の表面を平坦に構成できる。特に、第1の偏光選択手段は可撓性を有するシート材として入手されることが多いため、透明部材の背面側の表面を平坦に構成し、当該表面に対して第1の偏光選択手段を密接させたり、或いは、接着したりすることにより、第1の偏光選択手段を平坦に保持することが可能になることから、ミラーモードにおける鏡面状態を高品位化することができる。なお、この特徴点は、上記第1及び第2の表示装置にも、その偏光選択手段が第1の偏光選択手段に相当するものとみなすことによって同様に適用可能である。
【0040】
さらに、前記透明部材の観察側の表面は曲面であることが望ましい。これにより、透明部材を光学レンズとして用いることができるので、表示画面を適宜に拡大若しくは縮小した状態で視認できるようになる。なお、この特徴点は、上記第1及び第2の表示装置にも、その偏光選択手段を第1の偏光選択手段に相当させることによって同様に適用可能である。
【0041】
次に、本発明の電子機器は、上記のいずれか1項に記載の表示装置を備えたものである。この表示装置は、上述の如く、表示手段の観察側に偏光選択手段を配置するだけで表示モードとミラーモードとが切換可能に構成されているので、表示品位の悪化を回避することができるとともに、小型化及び軽量化を図ることができる。したがって、携帯電話機や携帯型情報端末などの携帯型電子機器として構成されることが好ましい。
【0042】
また、本発明の別の電子機器は、上記のいずれかに記載の表示装置と、前記透過偏光軸可変手段を駆動する表示駆動手段とを備えたものである。この表示装置は、観察側に別の透過偏光軸可変手段を配置しなくても上述の如く表示モードとミラーモードとを切り替えることができるため、表示モードにおける表示品位を改善することができる。特に、表示装置の薄型化や軽量化が可能であるため、携帯電話や携帯型情報端末などの携帯型電子機器として構成されることが好ましい。
【0043】
さらに、本発明の異なる電子機器は、前記照明手段を備えた表示装置と、前記透過偏光軸可変手段を駆動する表示駆動手段と、前記照明手段を制御する照明制御手段とを備えたものである。特に、表示駆動手段と照明制御手段とが連動して動作するように構成することにより、照明手段を非点灯状態にすると同時に、透過偏光軸可変手段を制御することにより光遮断状態とすることができる。したがって、ミラーモードにおいて光漏れを低減することが可能になり、その鏡面状態をさらに良好な態様で構成可能となる。
【0044】
また、本発明のさらに異なる電子機器は、光を出射可能な表示手段を備え、前記表示手段は、第1の偏光を透過するとともに、前記第1の偏光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光を反射する偏光選択手段を、その観察側に有し、前記偏光選択手段から前記第1の偏光を観察側に出射させ、前記表示手段の観察側において前記第1の偏光が観察可能である透過表示モードと、前記偏光選択手段から前記第1の偏光を観察側に出射させず、前記表示手段の観察側において前記偏光選択手段をミラーとして用いるミラーモードと、を切換可能であることを特徴とする。
【0045】
また、上記の電子機器において、前記表示装置の動作を操作できる、又は前記表示装置の表示にデータ入力を行える入力部を更に備え、前記入力部を操作することによって前記透過表示モードと前記ミラーモードとを切り替え可能であることが好ましい。
【0046】
電子機器の入力部を操作することによって透過表示モードとミラーモードとを切り替え可能であることにより、ユーザの思いのままに透過表示モードとミラーモードのいずれかを何時でも実現することが可能になる。ここで、入力部としては、データ入力キーボタン等の各種操作ボタン、電源スイッチ等の各種操作スイッチ、操作ダイヤルなどの操作部材を挙げることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る表示装置及び電子機器の実施形態について詳細に説明する。
【0048】
[第1実施形態]
最初に、図1を参照して本発明に係る第1実施形態の構成について説明する。図1に示す表示装置100においては、観察側(図示上側)から、反射偏光板110、偏光板120、位相差板130、液晶パネル140、偏光板150、バックライト160が順次配置されている。
【0049】
反射偏光板110は、その透過偏光軸と平行な振動面を有する偏光成分を透過し、透過偏光軸と交差する(好ましくは直交する)方向に平行な振動面を有する偏光成分を反射するものである。反射偏光板としては、国際出願公開WO95/27919号に記載された、複数種類の相互に異なる複屈折性高分子フィルムを積層した積層体、或いは、コレステリック液晶の表裏に1/4波長板を配置したものなどを用いることができる。上記積層体としては、3M社により提供されるDBEFという商品名の積層フィルムがある。
【0050】
偏光板120,150としては、その偏光透過軸と平行な振動面を有する偏光成分を透過し、偏光透過軸と交差する(好ましくは直交する)方向に平行な振動面を有する偏光成分を吸収する公知の吸収型偏光板が用いられる。偏光板120と偏光板150は、液晶装置の構成上必要な配置(例えば、液晶パネル140が90度のツイスト角を有するTN液晶セルである場合には直交ニコル配置)に設定される。
【0051】
偏光板120は、その偏光透過軸が反射偏光板110の偏光透過軸と一致するように配置される。反射偏光板110の偏光透過軸と偏光板120の偏光透過軸との交差角は必ずしも0度である必要はないが、交差角が大きくなるに従って表示のコントラストは低下するので、例えば交差角が15度以下であることが好ましく、特に5度以下であることが望ましい。
【0052】
光学的には偏光板120は省略することができる。ただし、一般に反射偏光板110の偏光選択度(入射した自然光に対する透過光中の、偏光透過軸に平行な振動面を有する偏光成分の割合)は吸収型の偏光板に較べて低いため、偏光板120を省略すると、表示モードにおけるコントラストが低下する。逆に言えば、反射偏光板(上記偏光選択手段或いは第1の偏光選択手段)の偏光度が問題にならないのであれば、表示手段に含まれる吸収型偏光板(上記第3の偏光選択手段)を省略して構成することができる。この場合、その機能は、反射偏光板(上記偏光選択手段或いは第1の偏光選択手段)により果たされる。なお、このことは、以下に示す吸収型偏光板(上記第3の偏光選択手段)を含む全ての実施形態にも同様に適用できる。
【0053】
また、上記偏光板150としては、上記のような吸収型偏光板ではなく、上記反射偏光板110と同様に構成された反射偏光板を用いることも可能である。
【0054】
位相差板130は、特に液晶パネル140がSTNモードである場合には、表示の着色を低減するための光学補償板として機能する。また、液晶表示の視野角依存性を向上させる視角補償板として機能するように構成することもできる。なお、位相差板130を設けなくても表示自体は可能である。
【0055】
液晶パネル140は、ガラスやプラスチック等の透明基板で構成される2枚の基板141と142とを含む。基板141の内面上にはカラーフィルタ144が形成されている。カラーフィルタ144には、例えば赤、緑、青等の複数色の着色層が所定の配列パターン(ストライプ配列、デルタ配列、斜めモザイク配列など)で配列される。これらの着色層は透明な保護膜で覆われることが好ましい。カラーフィルタ144上には、ITO等で構成された透明電極145が上記着色層の配列に対応した配列で形成されている。透明電極145上にはポリイミド樹脂等で構成される配向膜146が形成されている。また、基板142の内面上には、上記と同様の透明電極147及び配向膜148が形成されている。
【0056】
上記のパネル構造においては、パネル構造を構成する一対の基板が、その素材としてガラス(石英を含む)を用いたもの、樹脂(プラスチック)を用いたもの、或いは、一方にガラス、他方に樹脂を用いたもののいずれであっても構わない。特に、基板の素材として樹脂材料を用いることによって装置の薄型化を図ることができるとともに、耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0057】
上記の基板141と142はシール材143を介して貼り合せられ、その内部に液晶149が配置されている。このようにして構成された液晶パネル140の液晶モードとしては、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード等が好ましい。これらの液晶モードによる表示方法においては、いずれも偏光板を用いて表示態様を実現するように構成されているため、比較的低い駆動電圧で高い表示品位を得ることができ、特に携帯型電子機器に搭載する場合に望ましい。
【0058】
また、液晶パネル140の駆動モードとしては、TFT(Thin Film Transistor)やTFD(Thin Film Diode)等の能動素子を用いたアクティブマトリクス駆動等のアクティブ駆動モードと、上記のような能動素子を用いない単純駆動若しくはマルチプレックス駆動等のパッシブ駆動モードのいずれであってもよい。
【0059】
さらに、液晶パネル140は、本実施形態の場合、内部や外部に反射層や反射板を備えていない透過型パネルである。すなわち、本実施形態では、反射型パネルや反射半透過型パネルのように画素内において外光を観察側に反射させるための光反射要素(反射面)を備えていない。ここで言う光反射要素とは、表示に寄与する領域(画素内)に存在する光反射機能を有する要素を言い、表示に寄与しない金属遮光層などを含まない概念である。もちろん、金属遮光膜などの表示に寄与しない光反射要素についても存在しないことが望ましい。
【0060】
バックライト160は、背後から液晶パネル140に対してほぼ均一な照度で照明を行うことができるものであればよい。例えば、導光板と、この導光板の端面部に配置された光源とを含む端面発光型のバックライトや、導光板と、この導光板の背面に配置された光源とを含む背面発光型のバックライトなどが挙げられる。図示例では、光源161と、この光源161を端面に対向配置させた導光板162とを備えている。導光板162には、光源161から導入された光を液晶パネル140側にほぼ均一に導くための金属層や印刷層などの光反射要素若しくは光散乱要素163が設けられることが好ましい。
【0061】
本実施形態において、偏光板120、位相差板130、液晶パネル140、偏光板150及びバックライト160は、上述の表示手段を構成する。この表示手段は、反射偏光板110に対して基本的に第1の偏光のみを出射する。表示モードにおいては、液晶パネル140内に構成された複数の画素についてそれぞれ第1の偏光の出射の有無若しくは第1の偏光の出射量が制御され、その結果、所定の表示画像が構成される。
【0062】
本実施形態の表示装置100では、バックライト160を点灯状態とし、液晶パネル140の透明電極145と147との間に印加する電圧を制御することにより偏光板120、位相差板130、液晶パネル140、偏光板150により構成される液晶表示体で所定の表示を行うことによって、偏光板120から出射される光が反射偏光板を透過して視認される表示モードを実現することができる。また、上記の液晶表示体をオフ(光遮断)状態にする、すなわち、液晶表示体の全画素を光遮断状態とするか、或いは、バックライト160を非点灯状態とすることによって、表示面が鏡のように視認されるミラーモードを実現することができる。
【0063】
表示装置100には、通常の使用状態において外光Oが観察側から入射するが、その外光Oのうち、反射偏光板110の偏光透過軸と平行な振動面を有する偏光成分は反射偏光板110を透過して内部に導入され、反射偏光板110の偏光透過軸と直交する振動面を有する偏光成分は反射偏光板110により反射され、反射光Rとして観察側に戻る。一方、バックライト160から放出された照明光は、偏光板150を通過して直線偏光になり、液晶パネル140にてその偏光状態が変換されるか、或いは、そのまま変換されることなく通過し、偏光板120においてその偏光透過軸に平行な振動面を有する偏光成分のみが出射される。この偏光成分は反射偏光板110もそのまま透過し、観察側において視認される。したがって、液晶表示体が所定の表示画像を表示する状態にあれば、その表示画像に応じて形成される透過領域において光は透過し、反射偏光板110を透過して透過光Tとして視認される。
【0064】
ここで、表示モードにおいては、上記透過光Tによって所定の表示画像が視認されるが、そのとき、外光Oに起因する反射光Rが存在するため、表示画像の視認性が低下するように思われる。しかし、外光Oは通常、主としてユーザの観察方向とは異なる方向から表示装置100に入射するので、反射偏光板110にて生ずる反射光R(正反射光)のうちユーザの目に直接入射する光量は少なく、大部分は図示のようにユーザの目とは異なる方向に反射されていく。したがって、透過光Tが充分に強ければ、反射光Rによる表示画像の視認性の低下は限定されたものとなる。
【0065】
一方、ミラーモードにおいては、液晶表示体が光遮断状態となることにより、或いは、バックライト160が非点灯状態となることにより、透過光Tはほとんど存在しなくなるため、その分反射光Rが強く感じられることとなり、表示面全体が鏡状に視認される。
【0066】
なお、ミラーモードを構成する場合、液晶表示体を光遮断状態にするとともに、バックライト160を非点灯状態にすることが好ましい。このようにすると、光漏れをほぼ完全に防止することができるため、透過光Tをさらに低減することが可能になり、より良好な鏡面状態を得ることができる。
【0067】
本実施形態では、観察側に反射偏光板110が配置されているので、きわめて良好な鏡面状態を得ることができるとともに、液晶表示体の観察側に他の液晶パネルが存在しないことにより、表示画像に与える影響も低減されるため、表示品位も良好に保つことができる。また、2層のパネル構造を有しないことから、表示装置を薄型化することが可能になり、軽量化も達成できる。
【0068】
また、反射偏光板110の観察側の表面は平坦であることが好ましい。反射偏光板110の観察側の表面が平坦であれば、上記の鏡面状態をより良好に構成でき、鏡としての品位を高めることができるとともに、上記表面が平坦でない場合に生じ得る、表示モードにおいて光強度の高い外光Oの正反射光がユーザの目に入り易くなるといった事態が発生しなくなるため、表示画像の視認性の低下を防止できる。上記表面は、特に可視光領域において光学的に平坦(オプティカルフラット)であることが好ましい。
【0069】
[第2実施形態]
次に、図2を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。この実施形態では、第1実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、それらの説明は省略する。本実施形態では、観察側から順に、反射偏光板110、偏光板120、位相差板130、液晶パネル140、偏光板150、バックライト160が配置されているが、さらに、偏光板150とバックライト160との間に反射偏光板170が配置されている点が第1実施形態とは異なる。この反射偏光板170は、反射偏光板110と同じものであるが、その透過偏光軸が偏光板150の透過偏光軸と一致する姿勢で配置されている。
【0070】
本実施形態では、反射偏光板170は、バックライト160から出射された照明光のうち、偏光板150を透過しない偏光成分をバックライト160側に反射する。この反射された偏光成分は、導光板162内に入射し、少なくとも一部の偏光状態が変化して再び観察側に反射され、その一部が反射偏光板170及び偏光板150を透過し、透過光Tの一部となる。これによって、第1実施形態では表示に利用されなかった光の一部を再利用することが可能になるため、表示画像の明るさを向上させることができ、表示モードの表示品位を高めることができる。
【0071】
本実施形態において、偏光板150を省略して反射偏光板170のみで液晶表示体の表示を可能にすることもできる。ただし、この場合には、反射偏光板170の偏光選択度(透過偏光軸と平行な振動面を有する偏光成分の透過率、或いは、透過偏光軸と直交する振動面を有する偏光成分の反射率)が前述のように吸収型の偏光板に較べて低いことから、表示のコントラストが低下したり、表示の明るさが低下したりする。また、外光Oのうち、観察側の反射偏光板110を透過した光の少なくとも一部(例えば光遮断状態にある画素に入射する光)が反射偏光板170において反射されてしまう恐れがあり、その反射によって表示画像の視認性が低下することも考えられる。
【0072】
[第3実施形態]
次に、図3を参照して、本発明に係る第3実施形態について説明する。この実施形態では、第2実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、それらの説明は省略する。本実施形態では、観察側から順に、反射偏光板110、偏光板120、位相差板130、液晶パネル140、偏光板150、反射偏光板170、バックライト160が配置されているが、さらに、反射偏光板110の観察側の表面上に、透明な保護膜111が形成されている。
【0073】
保護膜111は、アクリル樹脂、SiO2、TiO2などの薄膜で構成できる。特に、SiO2、TiO2などの無機ガラスと同等以上の硬度を有する硬質保護膜であることが好ましい。保護膜は透明な素材で構成されたフィルムやシートなどを貼着したものであってもよく、反射偏光板110の表面上に、塗布、蒸着、スパッタリング等により直接成膜したものであってもよい。
【0074】
本実施形態では、反射偏光板110の観察側の表面上に透明な保護膜111が形成されていることによって、反射偏光板110の表面に傷が付いたり、異物が付着したりすることを防止することができるため、特に鏡面状態を良好に構成することが可能になる。
【0075】
[第4実施形態]
次に、図4を参照して、本発明に係る第4実施形態について説明する。この実施形態では、第2実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、それらの説明は省略する。本実施形態では、観察側から順に、反射偏光板110、偏光板120、位相差板130、液晶パネル140、偏光板150、反射偏光板170、バックライト160が配置されている。
【0076】
本実施形態では、反射偏光板170の占めるミラー領域(偏光選択領域)Bが、表示手段の表示領域(すなわち、偏光板120、液晶パネル140及び偏光板150によって構成される液晶表示体の表示領域)Aよりも広い範囲をカバーするように構成されている。つまり、ミラー領域Bは、表示領域Aと平面的に重なる範囲を越えてその周囲にさらに広がりを持つように構成されている。
【0077】
液晶パネル140には、その表示領域Aの周囲に、シール材143が付着している領域やその外側にさらに入力端子を形成した領域(図示せず)などを設けることが必要である。したがって、表示装置100としては、表示領域Aの周囲にある程度の額縁状の部分(いわゆる額縁領域)が存在することとなるが、この部分を反射偏光板110で覆うことによって、表示装置を大型化しなくても、より広いミラー領域を構成することが可能になる。
【0078】
なお、この第4実施形態の構成は、上記第1実施形態乃至第3実施形態のいずれに適用することも可能である。
【0079】
[第5実施形態]
【0080】
次に、上記第1実施形態のより具体的な構成を第5実施形態として図5を参照して説明する。本実施形態においては、図5に示すように、反射偏光板110の観察側に透明板180を配置している。そして、この透明板180に反射偏光板110を密接させた状態としている。この透明板180としては、例えば、後述する電子機器の表示部の表示窓部材(外部に露出する表示窓)が挙げられる。透明板180は、アクリル樹脂やガラスなどの透明素材で構成できる。反射偏光板110は、例えば、透明接着剤181を用いて透明板180に接着される。ここで、透明板180の背面側(図示下側)の表面は平坦に構成されており、これによって、密接された反射偏光板110の観察側の表面が平坦に構成されている。
【0081】
本実施形態では、透明板180に対して、上記の反射偏光板110とともに、偏光板120及び位相差板130もまた直接若しくは間接的に固定される。例えば、反射偏光板110に偏光板120が接着され、さらに、偏光板120に対して位相差板130が接着される。
【0082】
本実施形態では、液晶パネル140及びバックライト160は、透明板180或いはこれに固着された偏光板120や位相差板130に対して固着されていない。この場合には、液晶パネル140を透明板180とは別に機器の内部(例えば回路基板上など)に固定し、液晶パネル140と、透明板180に固着された積層構造との間に隙間が設けられるようにすることができる。このようにすると、液晶パネル140と、反射偏光板110を含む積層構造とが別々に機器内に設置されるので、製造工程における製品の歩留まりを向上させることができる。もちろん、透明板180に対して液晶パネル140や偏光板150をも一体に固定することもできる。
【0083】
なお、偏光板150は、液晶パネル140の背面側の基板141の外面上に接着されることが好ましい。また、液晶パネル140とバックライト160とは、図示においては間隙を介して配置されているが、相互に密接若しくは接着された状態とされていてもよい。すなわち、導光板162の観察側に偏光板150が密接若しくは接着されていてもよい。
【0084】
以上のような透明板180への固着構造は、上記第1実施形態だけでなく、第2実施形態乃至第4実施形態のいずれに対しても全く同様に適用することができる。
【0085】
[第6実施形態]
【0086】
次に、図6を参照して、本発明に係る第6実施形態について説明する。この実施形態においては、第5実施形態と同様の透明板180が設けられている。そして、この透明板180に対して、アクリル樹脂等の透明接着剤181を介して反射偏光板110が接着されている。透明板180の背面側の表面は平坦に構成され、この表面に固着された反射偏光板110は第5実施形態と同様の作用効果を示す。この実施形態においては、反射偏光板110とともに、偏光板120、位相差板130、液晶パネル140及び偏光板150が透明板180に対して固着された状態となっている。
【0087】
本実施形態では、透明接着剤181は0.3mm以上の厚さに形成されていることが好ましい。これにより、透明板180が電子機器のケース体などに固定されている場合に、透明板180と液晶パネル140との間の固定構造に充分な弾性を持たせることが可能になるので、衝撃等から液晶パネル140を保護することができる。
【0088】
なお、本実施形態の構成は、上記第1乃至第4実施形態のいずれに対しても適用可能である。
【0089】
[第7実施形態]
次に、図7を参照して、本発明に係る第7実施形態について説明する。この実施形態は上記第2実施形態の構成をより具体的に示すものである。本実施形態では、透明板190に反射偏光板110を密接させてある。反射偏光板110は透明板190に固着されている。特に、反射偏光板190は上記実施形態と同様の透明接着剤191を介して透明板190に接着されることが好ましい。この透明板190は第1実施形態に示す透明板180と同様の材質で構成できる。透明板190の背面側の表面は平坦に構成され、この表面に固着された反射偏光板110は第1実施形態と同様の作用効果を示す。また、偏光板120及び位相差板130は、反射偏光板110に対して密接された状態となっている。これらもまた、粘着層や接着剤を介して相互に固着されていることが好ましい。
【0090】
液晶パネル140には、偏光板150及び反射偏光板170が固着された状態となっている。偏光板150及び反射偏光板170は、粘着層や接着剤を介して相互に固着されていることが好ましい。
【0091】
透明板190は、観察側の表面のうち、少なくとも表示領域に対応する表面部分が曲面190Aとなっている。これによって、透明板190は光学レンズと同様の機能を有することとなり、表示装置100によって構成される表示画面を拡大もしくは縮小した状態で視認することが可能になる。例えば、図示のように曲面190Aが凸曲面に構成されていることにより、表示画面を拡大した状態で視認することが可能になるので、表示装置の表示領域が小さい場合に文字などを拡大して視認性を向上させることが可能になる。
【0092】
なお、この場合にも、透明板190に対して、反射偏光板110だけでなく、偏光板120や位相差板130を透明板190に固着させることができる。また、第6実施形態と同様に、液晶パネル140や偏光板150(さらには反射偏光板170)も一体的に透明板190に固着させることもできる。さらに、以上のような透明板190を含む構成は、第1乃至第5実施形態や以下に示す他の実施形態にも当然に適用可能である。
【0093】
[第8実施形態]
次に、図8を参照して、本発明に係る第8実施形態について説明する。この実施形態では、第5実施形態と同様の透明板180の背面側に反射偏光板110が密接されている。反射偏光板110は、第5実施形態と同様の透明接着剤181を介して透明板180に対して接着されている。本実施形態では、透明板180に対して固着されているのは反射偏光板110だけであり、表示手段を構成する偏光板120、位相差板130、液晶パネル140及び偏光板150並びにバックライト160は、透明板180及び反射偏光板110に対して間隙を介して配置されている。
【0094】
この実施形態では、表示手段を通常の各種電子機器と同様に内部に固定し、その表示手段の観察側に配置された透明板180の内面上に反射偏光板110を固着させてある。したがって、通常の表示手段を内蔵した電子機器と全く同様の構成とし、透明板180の内面に反射偏光板110を固着させるだけで、本発明に係る実施形態を実現することができるため、きわめて簡単にかつ低コストで製造することが可能になる。
【0095】
[第9実施形態]
次に、図9及び図10を参照して、本発明に係る第9実施形態について説明する。この実施形態の表示装置200においては、図9に示すように、観察側から、反射偏光板210、偏光板220、位相差板230が順次に配置され、これらの背後に表示手段に相当する電気光学装置であるエレクトロルミネッセンスパネル(以下、単に「ELパネル」という。)240が配置されている。反射偏光板210及び偏光板220は上記実施形態と全く同様のものである。本実施形態において、位相差板230は1/4波長板である。
【0096】
ELパネル240においては、基板241上に、ITO等の透明導電体などで構成される電極242が形成され、この電極242上に発光体244が配置されている。さらに、この発光体244の上には対向電極245が形成されている。この対向電極245は、好ましくはアルミニウムその等の金属で構成される反射電極として構成される。なお、図示例では、ストライプ状に複数並列する帯状の電極242と、同様にストライプ状に複数並列する帯状の対向電極245とが相互に直交する態様で対向配置されている例(パッシブマトリクス駆動方式に対応する電極構造)を示してあるが、その電極構造は任意であり、アクティブマトリクス駆動方式に対応する電極構造など、表示に必要な適宜の電極構造を有していればよい。
【0097】
図10には、上記ELパネル240のより具体的な構成例を示す。図10に示すように、本実施形態のELパネル240は、発光体244R,244G,244Bを形成することによりカラー表示可能に構成されている。これらの発光体244R,244G,244Bは、正孔注入層244Aと、R色発光層244r、G色発光層244g又はB色発光層244bとによって構成される。
【0098】
正孔注入層の材料としては、銅フタロシアニンなどのフタロシアニン系化合物や芳香族アミン系化合物等が挙げられる。また、発光層の材料としては、ジスチリルベンゼン誘導体(青色発光)などの芳香族環化合物、金属錯体系の8-ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体(Alq錯体)による有機蛍光体などの複素環化合物、Alq錯体の誘導体の一種で、ヒドロキシキノリンの1つがトリフェニルシリカノール(Si化合物)に置換されて配位している混合配位子錯体(青緑色発光)などの特殊元素含有化合物が挙げられる。その他、青色以外の発光材料として、赤色のニトロベンゾチアゾールアゾ化合物、赤色のユーロピウム錯体、黄色のジスチリルピラジン、緑色の芳香族ジメチリディンなどが挙げられる。
【0099】
本実施形態では、発光体244Rは正孔注入層244A、R色発光層244r及びB色発光層244bで構成され、B色発光層244bは平坦性を確保する層及び電子注入輸送層として機能する。また、発光体244Gは正孔注入層244A、G色発光層244g及びB色発光層244bで構成され、B色発光層244bは平坦性を確保する層及び電子注入輸送層として機能する。さらに、発光体244Bは正孔注入層244A及びB色発光層244bで構成される。
【0100】
本実施形態では、基板241上に絶縁樹脂(アクリル樹脂、エポキシ樹脂、感光性ポリイミドなど)でバンク243を形成し、このバンク243によって仕切られた各画素領域内に上記各発光体を形成してある。このような構成を採用することによって、上記各種の材料に溶媒を添加することなどにより液状化した液状材料を液滴吐出によって各画素領域に配置し、その配置された液状材料を乾燥若しくは硬化させることによって各発光体を形成することが可能になる。
【0101】
本実施形態では、ELパネル240の電極242と対向電極245との間に所定の電圧を印加することによって各発光体を発光させることができる。そして、各発光体から放出された光は、位相差板230を通過し、その後に偏光板220に入射し、偏光板220の透過偏光軸と平行な振動面を有する偏光成分は透過し、透過偏光軸と直交する振動面を有する偏光成分は吸収される。さらに、偏光板220を透過した偏光成分は、第1の偏光選択手段である反射偏光板210に入射する。ここで、反射偏光板210は偏光板220の透過偏光軸と同じ方向に透過偏光軸を向けて配置されているために、上記の偏光板220を透過した偏光成分はそのまま反射偏光板210を透過して透過光Tとして観察側において視認される(表示モード)。
【0102】
一方、外光Oが表示装置200に入射すると、反射偏光板210の透過偏光軸と平行な振動面を有する偏光成分は透過するが、透過偏光軸と直交する振動面を有する偏光成分は反射される。この反射される偏光成分Rは、上記表示モードにおいてELパネル240から出射された表示光が反射偏光板210を透過する場合には目立たず、ELパネル240の表示光によって構成される所定の表示画像が視認される。しかし、ELパネル240の発光を停止し、反射偏光板210の背後から光が出射しないように構成すると、反射偏光板210の外光反射による視認態様が支配的になり、表示画面が鏡状に視認される(ミラーモード)。
【0103】
なお、上記外光Oのうち、反射偏光板210の透過偏光軸と平行な振動面を有する偏光成分は、そのまま反射偏光板210及びこれと同じ方向に透過偏光軸を有する偏光板220を透過し、位相差板230に入射する。位相差板230では、この偏光成分は1/4位相が進んで例えば右回りの円偏光となり、ELパネル240内に入射して上記反射電極245にて反射される。この反射光は左回りの円偏光となるので、再び位相差板230を通過することにより、反射偏光板210及び偏光板220の透過偏光軸と直交する振動面を有する偏光成分となる。したがって、この偏光成分はそのまま偏光板220にて吸収され、観察側には放出されない。
【0104】
したがって、外光Oのうち、反射偏光板210の表面にて反射される偏光成分以外の偏光成分が観察側に戻ってくることはないので、表示モードにおいては、観察される外光の量を低減できることから、視認性の悪化を低減することができるとともに、ミラーモードにおいては、反射偏光板の表面以外で反射される反射光をなくすことができることから、ブレがなく、見易いミラー状態を実現できる。
【0105】
[第10実施形態]
次に、上記第1乃至第4実施形態に適用する場合に好ましいバックライトを備えた表示装置の実施形態について説明する。この実施形態の構成は、上記第1乃至第9実施形態のいずれの構成を採ることもできる。図11は、バックライトの輝度の出射角分布を示すグラフである。本実施形態においては、表示画像の視認性を高めるために、表示画面の法線方向(出射角=0度)を中心とした低出射角範囲で強い輝度を有し、法線方向から離れた高出射角範囲で低い輝度を有するバックライトが望まれる。ここで、低出射角範囲とは、例えば出射角が0〜40度の範囲を言い、高出射角範囲とは、例えば出射角が40度を越える範囲を言う。図示例では、出射角が0度の光について見ると約2000[cd/m2]の輝度が得られるが、出射角が50度の光については20〜30[cd/m2]の輝度まで低下している。
【0106】
本実施形態のように、照明手段であるバックライトからの照明光の出射角分布において、低出射角範囲では光量が多く、高出射角範囲では光量が少なくなるように構成することによって、表示モードにおいてユーザの目に入る透過光Tの光量を増加させることができるため、反射光Rによる表示画面の視認性の低下をさらに抑制することができる。ここで、表示モードにおける表示画面の視認性を向上させるとともに、バックライトの光量を抑制して消費電力を低減するためには、バックライトの光出射特性を、出射角が40度を越える高出射角範囲で、法線方向の輝度(光量)の1/50以下の輝度(光量)となるように構成することが好ましい。
【0107】
なお、上記のようなバックライトの照明光の出射角分布は、導光板162の形状、光反射要素若しくは光散乱要素163の構造、別途設けられたフィルタや散乱板(拡散板)などによって適宜に構成することができる。
【0108】
上記のバックライトの照明光の出射角分布は、そのまま、上記第9実施形態のELパネル240における表示光の出射角分布に適用することができる。すなわち、ELパネル240の表示光の出射角分布を図11に示すように構成することにより、消費電力を増大させることなく表示光を効率的に視認できるように構成することができるとともに、反射偏光板による正反射光が存在するにも拘わらず、表示モード時における視認性を向上させることができる。
【0109】
[第11実施形態]
次に、図12及び図13を参照して、本発明に係る第11実施形態の電子機器1000について説明する。この電子機器1000は、上記第1実施形態の表示装置100を備えたものである。図12は、電子機器1000の内部に配置される表示装置100の表示制御系を機能実現手段が結合した形式により模式的に示す概略構成ブロック図、図13は、電子機器1000の構成例(携帯電話)を模式的に示す概略斜視図である。
【0110】
電子機器1000には、上記表示装置100に設けられた液晶パネル140を駆動するための表示駆動部140Xと、バックライト160を制御するための照明制御部160Xと、上記の表示駆動部140X及び照明制御部160Xを制御する制御部100Xとが設けられる。なお、上記構成は機能実現手段の結合といった形で表示制御系を示すものであり、実際の回路構成や回路素子の実装構成を示すものではない。したがって、上記の各部は表示装置100内に全て構成されていてもよく、また、表示装置100の外部、すなわち、表示装置100以外の電子機器1000の内部に構成されていてもよく、さらには、一部が表示装置100内に、残りが表示装置100以外の電子機器1000の内部に構成されていても構わない。
【0111】
表示駆動部140Xは、液晶パネル140の液晶駆動領域内に構成された複数の画素領域をそれぞれ駆動するための駆動電圧を供給するものであり、例えば、マルチプレックス駆動方式やアクティブ駆動方式では、走査信号、及び、この走査信号に対応するデータ信号を、液晶パネル140のコモン端子(走査線端子)、及び、セグメント端子(データ線端子)にそれぞれ同期させて供給する。画像データ等の表示データは、電子機器1000のメイン回路から制御部100Xを介してこの表示駆動部140Xに送られる。
【0112】
一方、照明制御部160Xは、バックライト160への電力供給を制御し、例えば、バックライト160の点灯状態と消灯状態を切り替えるものである。
【0113】
制御部100Xは、上記表示駆動部140X及び照明制御部160Xを制御し、各部に対する制御指令やデータ送出などを行う。例えば、表示装置100を表示モードにする場合には、表示駆動部140Xによって液晶パネル140を駆動して表示を行うと同時に、照明制御部160Xによりバックライト160を点灯状態にする。また、表示装置100をミラー状態にする場合には、表示駆動部140Xによって液晶パネル140を制御し、液晶パネル140を含む液晶表示体を全遮断状態(シャッタ閉鎖状態)にするか、或いは、照明制御部160Xによりバックライト160を消灯し、非点灯状態にする。ここで、ミラー状態では、液晶表示体を全遮断状態にするとともにバックライト160を非点灯状態にすることがより好ましい。
【0114】
図13に示すように、本実施形態の電子機器1000は、本体部1001と、表示体部2002とを有する携帯電話として構成することができる。この場合、表示体部1002の内部に上記表示装置100を配置し、表示体部1002にて表示画面1003を視認できるように構成する。このようにすると、各種操作や各種状況に応じて、表示画面1003において、所定の表示画面を視認することができるようにしたり、鏡面状態が視認されるようにしたりすることができる。したがって、携帯電話等の電子機器1000をミラーとして用いることも可能になる。
【0115】
なお、上記電子機器1000を携帯電話2000に適用する場合には、図14に示すように、本体部2001に対して折りたたまれた状態の表示体部2002の外面上に、図13に示すメインの表示画面(1003と同様のもの)とは別にもう一つの表示画面2004を設け、この表示画面2004により、表示体部2002を本体部2001から開くことなく所定の表示を視認できるように構成してもよい。この場合には、図12に点線で示すメインの表示装置に加えて上記の表示装置100を設けることにより、メインの表示画面とは別に、表示画面2004が上記表示装置100により視認できる構造となる。この実施形態の携帯電話2000では、折りたたまれた状態にて表示を視認できるとともに、折りたたまれた状態でミラーとして用いることができる。
【0116】
上記実施形態において、電子機器1000や携帯電話2000には、表示モード(透過表示モード)とミラーモードとを切り替えるための専用の、或いは、他の機能を実現するためのものと兼用の、操作スイッチ、操作ボタン、操作ダイヤル等の入力部(操作部材)を設けることが好ましい。例えば、電子機器1000の本体部1001上に設けた専用或いは兼用の操作部材を操作することによって、その操作状態が上記の制御部100Xに伝達され、表示モード(透過表示モード)とミラーモードのいずれにも切り替えることができるように構成される。また、携帯電話2000では、図14に示す折りたたみ状態で操作可能な操作部材を設け、この操作部材を操作することによって、その操作状態が上記の制御部100Xに伝達され、表示モード(透過表示モード)とミラーモードのいずれにも切り替えることができるように構成される。入力部を構成する兼用の操作部材としては、例えば、携帯電話、パソコン等の各種電子機器におけるデータ入力用キーボタン、電源オン・オフボタン等が挙げられる。
【0117】
なお、第9実施形態のELパネル240を有する表示装置200を電子機器内に設置した場合には、上記照明制御部は不要であり、その代わりに、上記の制御部と表示駆動部の機能を含む制御手段によって表示モードにおける所定の表示状態と、ミラーモードにおける鏡面状態とを実現することができる。ここで、ミラーモードにおいて、上記の制御手段はELパネル240の発光を停止する。
【0118】
本発明の表示装置及び電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述した実施形態では、電気光学装置の一種である液晶装置に適用した場合について主として説明したが、本発明はこれに限定されず、第9実施形態のようなエレクトロルミネッセンス装置、特に、有機エレクトロルミネッセンス装置、無機エレクトロルミネッセンス装置等や、プラズマディスプレイ装置、FED(フィールドエミッションディスプレイ)装置、LED(発光ダイオード)表示装置、電気泳動表示装置、薄型のブラウン管、液晶シャッタ等を用いた小型テレビ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いた装置などの各種の電気光学装置に適用できる。
【0119】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、表示部による表示モードと、ミラーモードとを切り替えることのできる表示装置において、表示品位を向上させることができる。また、薄型化及び軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図2】 本発明に係る第2実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図3】 本発明に係る第3実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図4】 本発明に係る第4実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図5】 本発明に係る第5実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図6】 本発明に係る第6実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図7】 本発明に係る第7実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図8】 本発明に係る第8実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図9】 本発明に係る第9実施形態の表示装置の構成を模式的に示す概略構成図である。
【図10】 第9実施形態のELパネルの構造を拡大して示す拡大縦断面図である。
【図11】 本発明に係る第10実施形態のバックライト輝度の出射角分布を示すグラフである。
【図12】 表示装置を備えた電子機器における表示制御系の構成を模式的に示す概略構成ブロック図である。
【図13】 電子機器(携帯電話)の外観を模式的に示す概略斜視図である。
【図14】 異なる電子機器(携帯電話)の外観を模式的に示す概略斜視図である。
【符号の説明】
100・・・表示装置
110・・・反射偏光板
111・・・保護膜
120・・・偏光板
130・・・位相差板
140・・・液晶パネル
150・・・偏光板
160・・・バックライト
170・・・反射偏光板
100X・・・制御部
140X・・・表示駆動部
160X・・・照明制御部
1000・・・電子機器
2000・・・携帯電話
Claims (18)
- 透過偏光軸可変手段と、
前記透過偏光軸可変手段の観察側に配置され、第1の偏光の光を透過するとともに、前記第1の偏光の光の偏光軸に交差する偏光軸を有する第2の偏光の光を反射する第1の偏光選択手段と、
前記透過偏光軸可変手段の背面側に配置され、第3の偏光の光を透過するとともに、前記第3の偏光の光の偏光の光軸に交差する偏光軸を有する第4の偏光の光を吸収若しくは反射する第2の偏光選択手段と、
前記第2の偏光選択手段の背面側に配置された照明手段とを有し、
前記透過偏光軸可変手段から表示光を出射する表示モードと、前記照明手段を非点灯状態とする状態にするミラーモードとを切換制御可能に構成され、
前記透過偏光軸可変手段は、前記第3の偏光の少なくとも一部を前記第1の偏光に変換可能に構成され、
前記第1の偏光選択手段と前記透過偏光軸可変手段との間に、前記第1の偏光の光を透過するとともに、前記第2の偏光の光を吸収する第3の偏光選択手段が配置されており、
前記第1の偏光選択手段の観察側に、他の透過変更軸可変手段が配置されていないことを特徴とする表示装置。 - 前記第2の偏光選択手段と前記照明手段との間に第4の偏光選択手段を有し、
前記第4の偏光選択手段は、前記第3の偏光の光を透過するとともに、前記第4の偏光の光を反射することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。 - 前記第1の偏光選択手段における観察側の表面が平坦であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
- 前記第1の偏光選択手段における観察側の表面上に透明な保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記第1の偏光選択手段と前記照明手段との間に、外光を観察側に表示に寄与する態様で反射する光反射要素が配置されていないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記第1の偏光選択手段における偏光選択領域は、前記透過偏光軸可変手段の透過偏光軸可変領域と重なる範囲よりも周囲に広がっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記照明手段の照明光は、主として出射角が0〜40度の範囲内で分布していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記照明手段の照明光は、出射角が45度を越える範囲内で前記法線方向の光量の1/50以下になることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
- 前記第1の偏光選択手段よりも背面側にカラーフィルタが配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記第1の偏光選択手段と前記透過偏光軸可変手段の間に位相差板が配置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記第1の偏光選択手段の観察側に透明部材が配置され、
前記第1の偏光選択手段が直接若しくは間接的に前記透明部材に密接されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。 - 前記第1の偏光選択手段は、前記透明部材に対して透明物質を介して接着されていることを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
- 前記透明部材の前記第1の偏光選択手段の側の表面は平坦であることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の表示装置。
- 前記透明部材の観察側の表面は曲面であることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の表示装置。
- 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の表示装置を備えた電子機器。
- 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の表示装置と、前記透過偏光軸可変手段を駆動する表示駆動手段とを備えた電子機器。
- 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の表示装置と、前記透過偏光軸可変手段を駆動する表示駆動手段と、前記照明手段を制御する照明制御手段とを備えた電子機器。
- 請求項15乃至17のいずれか1項に記載の電子機器において、
前記表示装置の動作を操作できる、又は前記表示装置の表示にデータ入力を行える入力部を更に備え、
前記入力部を操作することによって前記表示モードと前記ミラーモードとを切り替え可能であることを特徴とする電子機器。
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