JP4083719B2 - 画像再構成における逆投影方法を実行する画像処理装置 - Google Patents

画像再構成における逆投影方法を実行する画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像再構成における逆投影方法、特に、画像再構成における逆投影法を高速に計算するためのデータ配置および計算順序の調整方法を実行する画像処理装置に関する。
CT(Computed Tomography)装置は人体の内部構造を非破壊で断層画像の形で取得できる装置であり、近年では装置の進歩により複数の断層画像を取得することによって内部構造の3次元構造まで把握できるようになっている。
X線画像は投影画像であり、CT画像は複数角度から撮影したX線投影データを逆投影して断面画像を再構成することによって得ることができる。この基本原理は、非特許文献1よって数学的に示されており、以後、数々の計算手段が発明されてきている。
現在主流な再構成法は、2次元断面毎に逆投影処理を行う手法の一つである逆投影法(BP : Back Projection)である。BP法は、例えば非特許文献2,p60-75に詳しく記載されている。また、同手法を発展させた方法にフィルタ補正逆投影法(FBP : Filtered Back Projection)や重畳逆投影法(CBP : Convolution Back Projection)などがある。
CT再構成は計算に時間がかかるので、従来は高速化のために専用ハードウェアの構築や画像処理用ハードウェアを用いたりしていた。このような技術には例えば、非特許文献3,4に記載されたものがある。
次に、従来のCT画像作成方法の概要について説明する。図32は、従来のCT画像作成方法における計算手順の概略を示すフローチャートであり、図33は、従来のCT装置における標準的なCT画像作成方法を説明するための概略図である。また、図34は、従来のCT装置においてX線元画像から投影画像を作成する過程を示す説明図であり、図35は、投影画像から元画像を再構成する過程を示す説明図である。
X線画像は一つの角度からの投影画像であり1次元画像である。したがって、図33に示すように、X線発生装置を被検体の回りで複数の角度から、具体的には180度分の1次元画像を取得することによって2次元画像を合成することができる。
X線により撮影した元画像は、図34に示すように直交座標(x,y)から回転座標(p,θ)に投影(写像)され、投影画像(Sinogram)が作成される。投影は数式1に示すラドン変換により行われ、変換された投影画像データがコンピュータに入力される(図32のステップS51)。
Figure 0004083719
次に、逆投影を行う前に、数値誤差分により画像がぼやけることを防止するためフィルタ処理を行う(ステップS52)。この処理をフィルタ(Filter)部分、あるいはコンボルーション(Convolution)部分という。そして、フィルタ処理後の投影画像に対して逆投影を行う(ステップS53)。
逆投影では、図35に示すように投影画像の一ライン毎に取得時の角度にあわせて再構成画像に投影加算していく。ここの処理をバック・プロジェクション(Back Projection)部分という。逆投影(逆ラドン変換)は数式2により行われ、重畳計算式は数式3により行われる。
Figure 0004083719
Figure 0004083719
一方、このようなCT画像作成方法は、実数の計算が多く、撮影終了後の断層再構成のための計算時間が長い。特に、逆投影(バック・プロジェクション)計算における実数の補間計算に長時間を要する。このため、断層再構成のうちの逆投影を高速化する技術が提案されている。
図36は、従来の逆投影計算のアルゴリズムを説明するためのフローチャートである。この計算方法では、逆投影する前に逆投影データを補間によりm倍に拡大した補間拡大データを計算してから断層再構成領域に逆投影を行い、逆投影時には、再構成する点の投影座標をm倍して特定した補間拡大データを逆投影する。
この逆投影計算は、逆投影する前に逆投影データを補間によりm倍に拡大した補間拡大データを計算しておき、座標x、座標yおよび角度θの3重ループ計算における最も内側のループである角度θについての計算処理の時間を短縮させるものである。すなわち、角度θにおける投影値pを求めるに際してその場で補間するのではなく、補間拡大データによってあらかじめ求められた近似値を使用することによって計算処理(ステップS611)の時間を短縮させるものである(例えば、特許文献1参照)。
J. Radon, "Uber due bestimmung von funktionen durch ihre intergralwerte langsgewisser mannigfaltigkeiten (on the determination of functions from their integrals along certain manifolds," Berichte Saechsische Akademie der Wissenschaften, vol. 29, pp. 262 - 277, 1917. Principles of Computerized Tomographic Imaging (Classics in Applied Mathematics, 33) by Avinash C. Kak, Malcolm Slaney : ISBN: 089871494X OS Towards a Unified Framework for Rapid 3D Computed Tomography on Commodity GPUs Fang Xu and Klaus Mueller Stony Brook University Oct. 29, 2003. Hardware-Accelerated High-Quality Reconstruction of Volumetric Data on PC Graphics Hardware Markus Hadwiger 2001 特開2003−38480号公報
しかしながら、上記従来のCT画像作成方法における逆投影計算にあっては、図36のステップS611における補間計算を省略することにより計算時間の高速化を図っているものの、ステップS609における座標計算のための実数計算を3重ループの最も内側のループで行っているので高速化には十分ではない。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、画像再構成を高速化することができる逆投影方法を実行する画像処理装置を提供することを目的としている。
本発明は、数値処理の内ループの計算をするにあたり、データ配置を工夫することによって、内ループの計算における計算機の利用効率を向上させて高速化することを特徴とする。また、ベクトル演算を行うことによって、さらに処理を高速化することを特徴とする。
本発明の逆投影方法を実行する画像処理装置は、被検体の投影データを逆投影する逆投影方法であって、前記投影データのうち少なくともベクトル演算に際し同時アクセスするデータを冗長化させ同時アクセス可能なように連続アドレス上にメモリ配置した投影画像冗長配置形式を作成する手段を有することを特徴とする。
上記構成によれば、投影データを冗長かつアクセス単位にまとまるように配置した投影画像冗長配置形式を作成することにより、計算機の利用効率を向上させることができる為、画像再構成処理を高速化することができる。
また、本発明の画像処理装置は、前記投影データが、前記被検体に対して照され前記被検体を透過した電磁波を検出することにより得られることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置は、前記投影画像冗長配置形式に配置された前記投影データに対してベクトル演算を行う手段を有することを特徴とする。上記構成によれば、投影画像冗長配置形式に配置された投影データに対してベクトル演算を行うことにより、一つの命令で複数の計算を同時に行うことができる為、画像再構成をさらに高速化することができる。
また、本発明の画像処理装置において、前記投影画像冗長配置形式の冗長化倍数は、前記ベクトル演算における同時計算できる数以上であることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置において、前記投影画像冗長配置形式の冗長化倍数は、前記ベクトル演算における同時計算できる数であることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置において、前記投影画像冗長配置形式は、順次ベクトル演算に必要となるデータを隣接して配置した形式であることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置は、前記投影データの逆投影角度を利用して射影を行い、投影画像射影形式を作成する手段を有することを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置において、前記逆投影は、GPUを使用して行われることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置において、前記逆投影は、ネットワーク分散処理により行われることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置は、前記投影データを補間拡大して前記投影画像射影形式を作成する手段を有することを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置は、前記投影データを補間拡大して前記逆投影画像のピクセルピッチと前記投影画像射影形式ピクセルピッチをそろえた前記投影画像射影形式を作成する手段を有することを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置において、前記投影画像射影形式の拡大率は、投影角度θに依存することを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る画像処理装置によれば、投影データのうち少なくともベクトル演算に際し同時アクセスするデータを冗長化させ同時アクセス可能なように連続アドレス上にメモリ配置した投影画像冗長配置形式を作成することにより、計算機の利用効率を向上させることができる為、画像再構成処理を高速化することができる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る逆投影方法によりX線断層撮影を行うことができるCT装置の概略ブロック図である。CT装置は、設定データおよび命令を入力する操作部10と、設定データおよび命令に基づいて装置全体を制御する制御部20と、被検体Mの関心領域を撮影する撮影部40と、撮影部40から検出された画像データを収集する画像収集部50と、画像収集部50からの画像データに基づいて被検体Mの関心領域の断層画像を生成する画像処理部60と、画像処理部60で生成された断層画像を表示する画像表示部70とを備える。
撮影部40は、X線を被検体Mに照射するためのX線管41と、被検体Mを透過したX線を検出するX線検出器42とを備え、X線管41には、高電圧発生器43から管電流や管電圧など必要な電源電圧が供給される。X線管41は、コリメータやスリットを取り付けることによって、ファンビーム形状やコーンビーム形状のX線束を被検体Mに照射することができる。
制御部20は、CT装置全体を制御しており、例えば、専用のハードウェア、あるいはパソコンなどに装置制御計算法などを搭載することで構成されている。制御部20に接続された操作部10を使用者が操作することで、各種のX線データを収集・表示できるようになっている。例えば、X線管41と高電圧発生器43とを制御してX線を発生させると同時に、被検体Mを透過したX線がX線検出器42で電気信号に変換されたものを、画像収集部50でAD変換して、X線透過データが得られる。このX線透過データに対して、画像処理部60で感度補正・歪補正などの画像処理を行った撮影データを、画像表示部70に適宜に表示させることができる。
図2は、本実施形態の逆投影計算方法を説明するための概略のフローチャートである。本実施形態の逆投影計算方法では、逆投影の基礎式は既存の方法を用いるので、特徴的な処理である逆投影(Back Projection)部分を中心に説明する。
本実施形態の逆投影計算方法では、まず、抽出した一列を補間拡大する(ステップS11)。例えば、図3のa1点の値は、投影画像から直接求めることができるが、a2点の値は、投影画像の値の中間となるため、補間計算が必要である。このような中間点の補間計算を後続するループ計算の内側で行うと計算効率が低下するため、あらかじめ計算しておく。
すなわち、投影画像のラインを再構成画像の横又は縦のラインに平行になるように射影し、更に投影画像のラインを横方向に拡大しておく。これにより、補間処理を逐次行う必要が無くなり計算量を減らすことができる。
図4は、投影画像の中間値を3倍拡大した場合の説明図である。すなわち、例えば、「0」と「6」の値の間の補間計算をあらかじめ行い、「2」と「4」の値を求める。図4では3倍の例を示すが、拡大率nは求められる計算の精度に応じて決定され、一般に投影角度θに依存、もしくは一意に定められた実数である。このように補間されたデータ形式を、ここでは便宜上、投影画像補間拡大形式p(θ,r)と呼ぶ。
次に、図5に示すように、補間拡大した値を再構成画像の向きに合わせて射影する(ステップS12)。すなわち、x,y座標とr,θ座標の角度θに応じて、「r」の値を「r2」に射影する。これにより、各値は、p(θ,r)からip(θ,r2)に変換される。このような射影を行うことにより、投影画像p(θ,r)の値を計算するのに必要な座標計算から、実数演算を省くことができる。
図6は、射影の具体例を示す説明図である。p(θ,r)からip(θ,r2)を計算すると、
r2=(n/cosθ)*r=(n/cosθ)*(xcosθ+ysinθ)
=nx+ntanθy
となり、ntanθyを整数jに丸めると、
r2=nx+j
という簡単な計算になる。この形式を投影画像射影形式ip(θ,r2)と呼ぶ。
投影画像射影形式ip(θ,r2)の各データは、ベクトル演算ユニットにより計算される。図7は、ベクトル演算ユニットを利用する場合の説明図である。ベクトル演算ユニットは、計算データが隣接しているときに効率よく動作するので、ベクトル演算ユニット毎にデータをパックすると計算を高速化することができる。
ここで言うベクトル演算ユニットとは、一つの命令で同種の計算が複数同時に実行できるものを指す。
例えば、データを4つずつ計算できるベクトル演算ユニットで、A+Bの計算を大量に行う場合は、図7に示すように、アクセス単位である4つのデータのパックU1,U2,U3,・・・をまとめて処理できるため、データを1つずつ処理するのに比べ、論理的に4倍速く計算することができる。しかし、図のようにデータが4つずつまとまっていないと、ベクトル演算ユニットを利用することができない。
図8は、逆投影計算にベクトル演算ユニットを利用するに当たっての問題点を説明するための図である。ベクトル演算ユニットを利用するに当たっての問題点は、投影画像射影形式ipを用いた逆投影計算において、連続して計算したいデータが隣接して配置されていない場合に生じる。
これは、図8に示すように、射影の計算式r2=nx+jより、投影画像射影形式ipに対するアクセスが、a1,a2,a3,a4,・・・のようにn間隔となるためである。したがって、逆投影計算では、アクセスする4つのデータa1,a2,a3,a4,・・・が隣接していないと、ベクトル演算ユニットを利用することができない。
そこで、ベクトル演算ユニットを利用して効率よく逆投影計算を行うために、データの配置変更を行う(図2のステップS13)。図9は、単純にデータの配置変更を行う場合の説明図である。すなわち、図9に示すデータの配置変更では、A1のデータを同時に計算したいm個分のデータが一箇所にまとまるようにデータを並び替えている。この場合、ip_d(θ,r_d)の式に基づいてA1のデータを並び替えるとA2となる。A2は、データを、同時アクセス単位(m個)のベクトル計算データU1,U2,・・にまとまるように並び替えたものであるが、このような単純なデータの配置変更ではうまく動作しない。
図10は、A2のベクトル計算データU3にアクセスする場合を示す。A2は、図9に示したように、A1からベクトル計算データU1,U2,・・のデータがまとまるように並べ替えたものであるが、そのデータの異なる組み合わせのU3には、計算したいデータが含まれなくなってしまう。
しかし、実際のベクトル演算においては演算開始位置の起点データが適切にメモリ上に境界位置に配置(アライメント)されていることが望ましい。よって、並び替えただけでは起点データが計算の起点位置jによってはメモリ上に境界位置に配置されないことになる。そのために、全ての起点位置jにとってのデータをメモリ上の境界位置に配置させるためには、データ上の同じ値が複数位置に現れるようにデータを冗長化する必要がある。
図11は、データを冗長化して並び替えた投影画像冗長配置形式ip(θ,r2,k)の説明図である。ここで、r2は、投影画像射影形式ip(θ,r2)のr2と同じであり、kで冗長構成したデータの成分を指定する。このように、アクセス単位を連続メモリ上に配置することにより、ベクトル演算を的確に行うことができる。
図12は、同時計算数(冗長化倍数)m=4、アクセス間隔i=3の場合における投影画像冗長配置形式の例を示す。すなわち、第1列には、同時に計算できる4つのデータが間隔3で「0,3,6,9」のように配置される。また、この構成では、各値、例えば「14」はデータ間隔に対応して4つずつ重複する冗長構成をとる。なお、本実施形態では、投影画像の幅と逆投影画像の幅が同じ場合を想定して、拡大率nとアクセス間隔iが同じ値である例を示すが、拡大率とアクセス間隔が異なる値であっても、同様に実現できる。
従来は、図12に示す表の最上列のみのデータに対して逆投影計算を行っていたが、本実施形態では、各データをこのような形式に構成することにより、4個分のデータにベクトル演算を行うことができるので、縦1列分が連続アドレス上(アクセス単位)となり、効率のよい逆投影計算を行うことができる。
図13は、所定の角度とラインにおける逆投影計算を行う様子を示す説明図である。例えば、角度θの各ラインにおいてr2=2の位置であれば、逆投影計算は、投影画像冗長配置形式の(2,5,8,11),(14,17,20,23),・・・の4個分のデータに連続してアクセスすることができ、逆投影計算の効率を向上させることができる。
次に、本実施形態の逆投影計算の各ステップをフローチャートにより説明する。図14は、本実施形態の投影画像射影形式を用いた逆投影計算の全体の流れを示すフローチャートである。本実施形態の逆投影計算は、投影画像射影形式ipの作成(ステップS100)と、投影画像射影形式ipを利用した逆投影(ステップS200)に分けることができる。
図15は、ステップS100における投影画像射影形式ipの作成の詳細なフローチャートを示す。投影角度0≦θ≦180°における投影画像射影形式ipを作成するために、まず、θ=0にセットする(ステップS101)。次に、角度θの値を比較し(ステップS102)、θ<180の場合は、補間計算時の拡大係数nを決定する(ステップS103)。
次に、各データの補間値を計算するために、r2=0にセットし(ステップS104)、ループ計算におけるr2とその最大値r2_maxとの比較を行い(ステップS105)、r2がr2_maxより小さい場合は、実数r_s=r2/(n/cosθ)を計算する(ステップS106)。さらに、整数r_si=r_sの整数部(ステップS107)、実数r_sf=r_sの小数部(ステップS108)を計算し、投影画像補間拡大形式ip(θ,r2)=(1−r_sf)*p(θ,r_si)+r_sf*p(θ,r_si+1)を得る(ステップS109)。このように、本実施形態では補間拡大と射影を同時に行っており、各計算を効率よく行うことができる。
そして、r2の値に1を加算し(ステップS110)、ステップS105に戻り、r2がr2_maxになるまで上記計算を繰り返す。この投影角度θにおいて上記の計算を終えると、角度θに撮影角度間隔を加算し(ステップS111)ステップS102に戻り、投影角度θ=180°まで上記計算を繰り返す。このようにして、投影画像補間拡大形式ip(θ,r2)を得る。
図16は、図14のステップS200における投影画像射影形式ipを利用した逆投影計算の詳細なフローチャートである。投影画像射影形式ipを利用した逆投影計算は、まず、再構成画像上のピクセルの座標を(x,y)で表現するとして、xの最大値をx_max, 最小値をx_min、また、yの最大値をy_max, 最小値をy_minとして初期化する(ステップS201)。次に、角度θを0にセットし(ステップS202)、角度θと180°を比較し(ステップS203)、角度θが180°より小さい場合は、y座標において、y=y_minにセットする(ステップS204)。
そして、yとy_maxを比較し(ステップS205)、yがy_maxより小さい場合は、yf(θ)=n_tanθ_yとしてn_tanθ_yの値をキャッシュしておく(ステップS206)。次に、x座標において、x=x_minにセットし(ステップS207)、xとx_maxを比較して(ステップS208)、xがx_maxより小さい場合は、r2=nx+yf(θ)+r0(θ)を計算する(ステップS209)。
そして、再構成画像r(x,y)=再構成画像r(x,y)+投影画像射影形式ip(θ,r2)を計算し(ステップS210)、座標xの値に1を加算して(ステップS211)、ステップS208に戻り、x座標の全範囲に対して上記計算を行う。x座標に対する計算が終了すると、y座標の値に1を加算して(ステップS212)、ステップS205に戻り、y座標の全範囲に対して上記計算を行う。y座標に対する計算が終了すると、さらに角度θに撮影角度間隔を加算し(ステップS213)、ステップS203に戻り、角度θ=180°までの全範囲に対して上記計算を行う。
本実施形態では、ステップS209において、座標計算時の補間計算が省かれているが、毎回xが1づつ増えるので、アクセスがn単位の場合は、このままではベクトル演算ができないという問題点がある。
図17は、上記問題点を解消して効率よく逆投影計算を行う投影画像冗長配置形式を用いた逆投影計算を示す全体フローチャートである。本実施形態の逆投影計算は、投影画像射影形式ipの作成(ステップS300)と、投影画像冗長配置形式ip2の作成(ステップS400)と、投影画像冗長配置形式ip2を利用した逆投影(ステップS500)とを有する。なお、ステップS300の投影画像射影形式ipの作成は、図14のステップS100と同様であり、その詳細フローチャートは図15に示したものと同様である。
図18は、図17のステップS400における投影画像冗長配置形式ip2の作成における詳細なフローチャートである。ここではベクトル演算に適した形式にデータを並び替える。まず、冗長化倍数m=ベクトル同時計算数をセットし(ステップS401)、投影角度θ=0にセットする(ステップS402)。次に、角度θが180°より小さいかどうか判断し(ステップS403)、角度θが180°より小さい場合は、r2を0にセットし(ステップS404)、投影画像射影形式ipを作成した時と同じnを決定する(ステップS405)。
次に、r2とr2_maxの値を比較し(ステップS406)、r2がr2_maxより小さい場合は、kの値を0にセットし(ステップS407)、kとmの値を比較する(ステップS408)。kがmより小さい場合は、投影画像冗長配置形式ip2(θ, r2, k)=ip(θ,r2+kn)を計算する(ステップS409)。そして、kの値に1を加算し(ステップS410)、ステップS408に戻る。ここのループで冗長部分を作成する。
次に、上記の計算が終了すると、r2の値に1を加算し(ステップS411)、ステップS406に戻り、r2に関するループ計算を繰り返し、さらに、投影角度θの値に撮影角度間隔を加算し(ステップS412)、上記計算を繰り返す。
図19は、図17のステップS500の投影画像冗長配置形式ip2を利用した逆投影計算の詳細なフローチャートである。ここではまず、再構成画像上のピクセルの座標を(x,y)で表現するとしてxの最大値をx_max, 最小値をx_min、yの最大値をy_max, 最小値をy_minとして初期化する(ステップS501)。次に、冗長化倍数m=ベクトル同時計算数をセットし(ステップS502)、角度θを0にセットする(ステップS503)。そして、角度θと180°を比較し(ステップS504)、角度θが180°より小さい場合は、y座標において、y=y_minにセットする(ステップS505)。
そして、yとy_maxを比較し(ステップS506)、yがy_maxより小さい場合は、yf(θ)=n_tanθ_yとしてn_tanθ_yの値をキャッシュしておく(ステップS507)。次に、x座標において、x=x_minにセットし(ステップS508)、xとx_maxを比較して(ステップS509)、xがx_maxより小さい場合は、r2=nx+yf(θ)+r0(θ)を計算する(ステップS510)。
そして、再構成画像r(x〜x+m−1,y)=再構成画像r(x〜x+m−1,y)+投影画像冗長配置形式ip2(θ,r2,[0〜m−1])を計算する(ステップS511)。このステップでは、ベクトル演算によりm個の演算が一度に行えるため、高速に計算することができる。
次に、座標xの値にmを加算し(ステップS512)、ステップS509に戻り、x座標の全範囲に対して上記計算を行う。x座標に対する計算が終了すると、y座標の値に1を加算し(ステップS513)、ステップS506に戻り、y座標の全範囲に対して上記計算を行う。y座標に対する計算が終了すると、さらに角度θに撮影角度間隔を加算し(ステップS514)、ステップS504に戻り、角度θ=180°までの全範囲に対して上記計算を行う。
このように本実施形態の逆投影方法によれば、投影データを冗長かつアクセス単位にまとまるように配置した投影画像冗長配置形式を作成し、投影画像冗長配置形式に配置された投影データに対してベクトル演算を行うので、アドレッシングに必要な実数演算を省略するとともにベクトル演算を効率的に行うことができ、逆投影計算を高速化することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態にかかる逆投影計算方法について説明する。本実施形態の逆投影計算方法では、ベクトル演算に合わせて投影データを並び替えて射影し、補間計算を行うことによって画質向上を図っている。さらに、投影データの補間拡大を行うことにより、画質を維持したまま計算速度を向上させている。本実施形態の逆投影計算方法によれば、第1の実施の形態と比較して冗長配置形式を一部省略することがしやすいのでメモリ使用効率およびメモリアクセス効率を良くすることができる。
図20は、本実施形態の逆投影計算方法の概要を説明するための図である。図20(a)は、第1の実施形態におけるベクトル演算の概念を示しており、例えば、連続した4つの画素に対して同時計算が行われる。これに対し、本実施形態では、図20(b)に示すように、分散した画素に対して同時計算が行われる。このような計算を前提とするデータ配置では、アクセス単位が画面を分割した部分上に分散配置される。
図21は、本実施形態のデータ配置を説明するための図である。図21(a)は、第1の実施形態において図12に示した投影画像冗長配置形式であり、同時計算数m=4、アクセス間隔n=3の場合を示す。図21(b)は、本実施形態のデータ配置の例であり、同時計算数m=4、アクセス間隔n=1の投影画像冗長配置形式を示す。8要素単位でデータが冗長に配置されているのは逆投影画像の横ピクセル数を32としており、32÷m=8の計算により、冗長配置のパターンが決定されているからである。このようにすると上段の0〜7の範囲で逆投影画像の横ピクセルすべてのデータが現れるので、連続要素に順次アクセスするだけで必要なデータ全てを取得できるようになる。
図22は、本実施形態の並び替え方とそれを考慮した射影方法の説明図である。本実施形態では、投影画像の一列分のデータを射影するときに、ピクセルピッチが一致するように射影する。これは、ピクセルピッチが一致していると計算時の座標計算が一部省略できるためである。
図23は、本実施形態のデータ配置の例を示す。本実施形態のデータ配置は、図23(a)に示すように、分散した位置の計算を行う配置とすることにより、第1の実施形態(図13)の並べ替え方法と異なってデータが連続して配置される。また、このデータ配置では、冗長部分は前後にまとめられる。
図23(b)は、冗長部分をライン毎のずれを考慮して射影する様子を示す。投影画像の一列分のデータを射影するときに、ピクセルピッチが一致するように射影することにより、計算時の座標計算を省略して計算効率を向上することができる。
このように本実施形態のデータ配置によれば、計算時にはアクセス間隔が1なのでメモリアクセス効率に無駄が生じない。また、冗長部分を前後に付けることにより計算ライン毎にずれていく状況でアクセス開始位置を動かすのみで必要なデータ全てを取得できるようになるのでデータの再配置が不要となる。この場合、冗長化量は逆投影角度θに依存し(どれだけのずれが発生するか)、特定の倍数ではない。
しかしながら、この状態では補間を行っていないので画質は期待できない。すなわち、図24に示すように、次のラインに移行した時にはピクセルピッチが整数倍ずれるわけではないので、補間計算をしないと画質が落ちてしまう。
図25は、補間計算の説明図である。補間計算には線形補間の場合は2データが必要である。線形補間の補間値は、図に示すf0とf1に対し、f0*a+f1*(1−a)で計算する。aは補間係数である。この場合の補間計算は、ピクセルピッチがそろえてあるので補間係数はライン毎に一定であり、ベクトル演算を行うことができるので、高速に処理することができる。
図26は、補間拡大を行うことにより画質を維持して速度を向上させる場合の説明図である。この場合は、図26(b)に示すように、各データを少しづつずらした投影画像冗長配置形式のバージョンを作成する。これは、補間値=f0*a+f1*(1−a)の補間係数aが少しづつ違うバージョンを作成することと同義であり、従来の方法の拡大に相当する処理である。
なお、図26(b)に示す投影画像冗長配置形式のバージョンを有限個作成する場合には、データの近似を行う。この場合に、補間値=f0*a+f1*(1−a)における補間係数aはライン毎に一意に定まるので、aに最も近い適当なバージョンで近似すれば十分な画質が得られる。そして、単純に拡大するのではなくバージョン分けするのでメモリアクセス効率を落とさないで計算速度を速くすることができる。したがって、補間無しの場合とほぼ同じ時間で処理することができる。
図27は、本実施形態において効率よく逆投影計算を行う投影画像冗長配置形式2を用いた逆投影計算を示す全体フローチャートである。本実施形態の逆投影計算は、投影画像射影形式ipの作成(ステップS600)と、投影画像冗長配置形式2ip3の作成(ステップS700)と、投影画像冗長配置形式2ip3を利用した逆投影(ステップS800)とを有する。なお、ステップS600の投影画像射影形式ipの作成は、図14のステップS100と同様であり、その詳細フローチャートは図15に示したものと同様である。
図28は、図27のステップS700における投影画像冗長配置形式2ip3の作成における詳細なフローチャートである。ここではベクトル演算に適した形式にデータを並び替える。まず、冗長化倍数m=ベクトル同時計算数をセットし(ステップS701)、投影角度θ=0にセットする(ステップS702)。次に、角度θが180°より小さいかどうか判断し(ステップS703)、角度θが180°より小さい場合は、r2を0にセットする(ステップS704)。
次に、r2とr2_maxの値を比較し(ステップS705)、r2がr2_maxより小さい場合は、kの値を0にセットし(ステップS706)、kとmの値を比較する(ステップS707)。kがmより小さい場合は、投影画像冗長配置形式2ip3(θ,r2,k)=ip(θ,r2+(x_max−x_min)*k/m)を計算する(ステップS708)。そして、kの値に1を加算し(ステップS709)、ステップS707に戻る。ここのループで冗長部分を作成する。なお、ステップS705では、r2_maxまで計算するとしたが、θによっては全領域でr2が必要とされないことがあるので、途中まで計算するのみでもかまわない。
次に、上記の計算が終了すると、r2の値に1を加算し(ステップS710)、ステップS705に戻り、r2に関するループ計算を繰り返し、さらに、投影角度θの値に撮影角度間隔を加算し(ステップS711)、上記計算を繰り返す。
図29は、図27のステップS800の投影画像冗長配置形式2ip3を利用した逆投影計算の詳細なフローチャートである。ここではまず、再構成画像上のピクセルの座標を(x,y)で表現するとしてxの最大値をx_max, 最小値をx_min、yの最大値をy_max, 最小値をy_minとして初期化する(ステップS801)。次に、冗長化倍数m=ベクトル同時計算数をセットし(ステップS802)、画像保存のバッファ領域v(x/m,y,m)=0にセットする(ステップS803)。
そして、投影角度θを0にセットし(ステップS804)、θの値と180°を比較する(ステップS805)。θの値が180°より小さい場合は、y=y_minをセットし(ステップS806)、yとy_maxの値を比較する(ステップS807)。そして、y<y_maxの場合は、yf(θ)=n_tanθ_yとして、n_tanθ_yの値をキャッシュしておく(ステップS808)。
次に、xの値をx_minにセットし(ステップS809)、インデックスr2=f(xcosθ+ysinθ+x_min:時オフセット)にセットする(ステップS810)。ここでインデックスを設定すると内ループでのインデクッス計算が簡単になる。
次に、xと(x_min+(x_max−x_min)/m)の値を比較する(ステップS811)。この場合、1/mだけ計算した時点でベクトル演算によって残りの部分も計算されている形になる。
そして、x<x_min+(x_max−x_min)/mの場合は、v[0〜m−1]=v[0〜m−1]+投影画像冗長配置形式2ip3(θ,r2,[0〜m−1])の計算を行う(ステップS812)。このステップでは、ベクトル演算によりm個の演算が一度に行えるため、高速に計算することができる。また、本実施形態では画面をm等分した上で離れた位置の計算をそのうち一つのインデックスを指定したのみで行える。
次に、インデックスを1ずらすためr2に1を加算し(ステップS813)、xの値にmを加算し(ステップS814)、ステップS811に戻り、上記の計算を繰り返す。さらに、yの値に1を加算し(ステップS815)、上記の計算を繰り返す。
そして、θの値に撮影角度間隔を加算し(ステップS816)、ステップS805に戻って上記の計算を繰り返す。θが180°になるまで計算すると、バッファ領域vから再構成画像に並び替えを元に戻しながらコピーする(ステップS817)。このように、本実施形態では、バッファが逆投影画像全体領域分のデータを保管し並べ替えたデータを元に戻す処理を最後に行う。
図30は、投影画像冗長配置形式2ip3を用いた逆投影計算で更に補間を行うフローチャートを示す。ここではまず、再構成画像上のピクセルの座標を(x,y)で表現するとしてxの最大値をx_max, 最小値をx_min、yの最大値をy_max, 最小値をy_minとして初期化する(ステップS901)。次に、冗長化倍数m=ベクトル同時計算数をセットし(ステップS902)、画像保存のバッファ領域v(x/m,y,m)=0にセットする(ステップS903)。
そして、投影角度θを0にセットし(ステップS904)、θの値と180°を比較する(ステップS905)。θの値が180°より小さい場合は、y=y_minをセットし(ステップS906)、yとy_maxの値を比較する(ステップS907)。そして、y<y_maxの場合は、yf(θ)=n_tanθ_yとして、n_tanθ_yの値をキャッシュしておく(ステップS908)。
次に、xの値をx_minにセットし(ステップS909)、インデックスr2+補間係数α=f(xcosθ+ysinθ+x_min:時オフセット)にセットする(ステップS910)。ここでインデックスを設定すると内ループでのインデクッス計算が簡単になる。また、補間係数αはxが変わっても変わらない。インデックスr2が座標の整数部を表現し、補間係数αが座標の実数部を表現することになる。
次に、xと(x_min+(x_max−x_min)/m)の値を比較する(ステップS911)。この場合、1/mだけ計算した時点でベクトル演算によって残りの部分も計算されている形になる。
そして、x<x_min+(x_max−x_min)/mの場合は、v[x,y,0〜m−1]=v[x,y,0〜m−1]+投影画像冗長配置形式2α*ip3(θ,r2,[0〜m−1])+(1−α)*ip3(θ,r2+1,[0〜m−1])の計算を行う(ステップS912)。ここで補間計算を行う場合はベクトル化した分だけ補間計算にかかる時間が短くなるので一定の速度向上効果がある。また、画質が向上する。
次に、インデックスを1ずらすためr2に1を加算し(ステップS913)、xの値にmを加算し(ステップS914)、ステップS911に戻り、上記の計算を繰り返す。さらに、yの値に1を加算し(ステップS915)、上記の計算を繰り返す。
そして、θの値に撮影角度間隔を加算し(ステップS916)、ステップS805に戻って上記の計算を繰り返す。θが180°になるまで計算すると、バッファ領域vから再構成画像に並び替えを元に戻しながらコピーする(ステップS917)。このように、本実施形態では、バッファが逆投影画像全体領域分のデータを保管し並べ替えたデータを元に戻す処理を最後に行う。
図31は、投影画像冗長配置形式を用いた逆投影2ip3で補間を近似する場合の詳細なフローチャートである。ここではまず、再構成画像上のピクセルの座標を(x,y)で表現するとしてxの最大値をx_max, 最小値をx_min、yの最大値をy_max, 最小値をy_minとして初期化する(ステップS1001)。次に、冗長化倍数m=ベクトル同時計算数をセットし(ステップS1002)、画像保存のバッファ領域v(x/m,y,m)=0にセットする(ステップS1003)。
そして、投影角度θを0にセットし(ステップS1004)、θの値と180°を比較する(ステップS1005)。θの値が180°より小さい場合は、y=y_minをセットし(ステップS1006)、yとy_maxの値を比較する(ステップS1007)。そして、y<y_maxの場合は、yf(θ)=n_tanθ_yとして、n_tanθ_yの値をキャッシュしておく(ステップS1008)。
次に、xの値をx_minにセットし(ステップS1009)、インデックスr2+補間係数α=f(xcosθ+ysinθ+x_min時オフセット)にセットする(ステップS1010)。ここでインデックスを設定すると内ループでのインデクッス計算が簡単になる。また、補間係数αはxが変わっても変わらない。インデックスr2が座標の整数部を表現し、補間係数αが座標の実数部を表現することになる。
次に、αをあらかじめ用意した投影画像冗長配置形式に近似する(ステップS1011)。これは、少しずつずらした投影画像冗長形式を複数準備しておき、それに最も近いαにあわせて計算することで精度向上を図るためである。
次に、xと(x_min+(x_max−x_min)/m)の値を比較する(ステップS1012)。この場合、1/mだけ計算した時点でベクトル演算によって残りの部分も計算されている形になる。
そして、x<x_min+(x_max−x_min)/mの場合は、v[x,y,0〜m−1]=v[x,y,0〜m−1]+αで表現される投影画像冗長配置形式2ip3(θ,r2,[0〜m−1])の計算を行い(ステップS1013)、複数の投影画像冗長形式からαに最も適合するものを選択する。αはループの外で決定されるのでこの段階で選択に必要な計算は無い。ここで補間計算を行う場合はベクトル化した分だけ補間計算にかかる時間が短くなるので一定の速度向上効果がある。また、画質が向上する。
次に、インデックスを1ずらすためr2に1を加算し(ステップS1014)、xの値にmを加算し(ステップS1015)、ステップS1012に戻り、上記の計算を繰り返す。さらに、yの値に1を加算し(ステップS1016)、上記の計算を繰り返す。
そして、θの値に撮影角度間隔を加算し(ステップS1017)、ステップS1005に戻り、上記の計算を繰り返す。θが180°になるまで計算すると、バッファ領域vから再構成画像に並び替えを元に戻しながらコピーする(ステップS1018)。このように、本実施形態では、バッファが逆投影画像全体領域分のデータを保管し並べ替えたデータを元に戻す処理を最後に行う。
本実施形態の逆投影計算方法によれば、ベクトル演算に合わせて投影データを並び替えて射影し、補間計算を行うことによって画質向上を図ることができる。さらに、投影データの補間拡大を行うことにより、画質を維持したまま計算速度を向上させることができる。また、冗長化分が少ないのでメモリ使用効率およびメモリアクセス効率を良くすることができる。
なお、上記の実施形態では「平行投影法」について説明したが「扇形投影法」や「円錐投影法」でも同様に実施できる。また、同時計算数mは実際の計算機が同時に計算できる数より大きくてもかまわない。これは例えば、並列パイプラインやスーパスケーラ等の存在により擬似同時計算が行えるからである。
また、射影時のひずみ誤差を減らすために再構成画像の計算を45°や90°等の任意単位で区切り、後に重ね合わせることもできる。さらに、各計算は角度、x,y座標によって分割できるので、パラレル処理やネットワーク分散、或いはそれらの複合により行うことができる。すなわち、通常CT画像は複数のスライス(画像)で構成されるので、逆投影画像の領域を、例えば、画面の上下、左右、あるいは投影角度θ=0〜60°、60〜120°、120〜180°のように逆投影角度で分割し分散処理する、或いはスライス毎に分散処理することができる。
また、ベクトル演算ユニットとしては、一つの命令で同種の計算が複数同時に実行できるベクトルプロセッサ、いわゆるSIMD命令を持っている演算装置やデジタルシグナルプロセッサ、また仮想的にSIMD命令を受け付ける演算装置が考えられる。
また、ベクトル演算は、GPU(Graphic Processing Unit)を使用して行うこともできる。GPUは、汎用のCPUと比較して特に画像処理に特化した設計がなされている演算処理装置で通常CPUとは別個にコンピュータに搭載される。
また、冗長配置形式を作成する時にθの値などによって後の計算で使用されないことがわかる範囲に関しては冗長配置形式の作成を省略してもかまわない。
本発明は、画像再構成における逆投影方法、特に、画像再構成における逆投影法を高速に計算するためのデータ配置および計算順序の調整方法を実行する画像処理装置として利用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る逆投影方法によりX線断層撮影を行うことができるCT装置の概略ブロック図 第1の実施形態の逆投影計算方法を説明するための概略のフローチャート 抽出した一列を補間拡大する処理を示す説明図(1) 抽出した一列を補間拡大する処理を示す説明図(2) 補間拡大した値を再構成画像の向きに合わせて射影する処理を示す説明図 射影の具体例を示す説明図 ベクトル演算ユニットの利用を説明するための図 逆投影計算にベクトル演算ユニットを利用するに当たっての問題点を説明するための図 単純にデータの配置変更を行う場合の説明図 A2のベクトル計算データU3にアクセスする場合を示す説明図 第1の実施形態においてデータを冗長化して並び替えた投影画像冗長配置形式ip(θ,r2,k)を示す説明図 第1の実施形態において同時計算数(冗長化倍数)m=4、アクセス間隔i=3の場合における投影画像冗長配置形式の例を示す説明図 第1の実施形態において所定の角度とラインにおける逆投影計算を行う様子を示す説明図 第1の実施形態の投影画像射影形式を用いた逆投影計算の全体の流れを示すフローチャート 第1の実施形態において投影画像射影形式ipの作成の詳細なフローチャート 第1の実施形態において投影画像射影形式ipを利用した逆投影計算の詳細なフローチャート 第1の実施形態において効率よく逆投影計算を行う投影画像冗長配置形式を用いた逆投影計算を示す全体フローチャート 第1の実施形態において投影画像冗長配置形式ip2の作成における詳細なフローチャート 第1の実施形態において投影画像冗長配置形式ip2を利用した逆投影計算の詳細なフローチャート 本発明の第2の実施形態においてベクトル演算の仕方を変更して並び替え方を変更する説明図 本発明の第2の実施形態におけるデータ配置の説明図 本発明の第2の実施形態における並び替え方とそれを考慮した射影方法の説明図 本発明の第2の実施形態におけるデータ配置の説明図 本発明の第2の実施形態において補間計算を行うことにより画質を向上させる説明図 本発明の第2の実施形態における補間計算の説明図 本発明の第2の実施形態において補間拡大を行うことにより画質を維持して速度を向上させる説明図 第2の実施形態において投影画像冗長配置形式2を用いた逆投影計算を示す全体フローチャート 第2の実施形態において投影画像冗長配置形式2ip3の作成における詳細なフローチャート 第2の実施形態において投影画像冗長配置形式2ip3を利用した逆投影計算の詳細なフローチャート 第2の実施形態において投影画像冗長配置形式2ip3を利用した逆投影計算で更に補間を行う詳細なフローチャート 第2の実施形態において投影画像冗長配置形式2ip3を利用した逆投影計算で補間を近似する詳細なフローチャート 従来のCT画像作成方法における計算手順の概略を示すフローチャート 従来のCT装置における標準的なCT画像作成方法を説明するための概略図 従来のCT装置においてX線元画像から投影画像を作成する過程を示す説明図 従来のCT装置において投影画像から元画像を再構成する過程を示す説明図 従来の逆投影計算のアルゴリズムを説明するためのフローチャート
符号の説明
10 操作部
20 制御部
40 撮影部
41 X線管
42 X線検出器
43 高電圧発生器
50 画像収集部
60 画像処理部
70 画像表示部

Claims (13)

  1. 被検体の投影データを逆投影する逆投影方法を実行する画像処理装置であって、
    前記投影データのうち少なくともベクトル演算に際し同時アクセスするデータを冗長化させ同時アクセス可能なように連続アドレス上にメモリ配置した投影画像冗長配置形式を作成する手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1記載の画像処理装置であって、
    前記投影データは、前記被検体に対して照射され前記被検体を透過した電磁波を検出することにより得られることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像処理装置であって、
    前記投影画像冗長配置形式に配置された前記投影データに対してベクトル演算を行う手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項3記載の画像処理装置であって、
    前記投影画像冗長配置形式の冗長化倍数は、前記ベクトル演算における同時計算できる数以上であることを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項3記載の画像処理装置であって、
    前記投影画像冗長配置形式の冗長化倍数は、前記ベクトル演算における同時計算できる数であることを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項3記載の画像処理装置であって、
    前記投影画像冗長配置形式は、順次ベクトル演算に必要となるデータを隣接して配置した形式であることを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項1記載の画像処理装置であって、
    前記投影データの逆投影角度を利用して射影を行い、投影画像射影形式を作成する手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項1記載の画像処理装置であって、
    前記ベクトル演算は、GPUを使用して行われることを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項1記載の画像処理装置であって、
    前記ベクトル演算は、ネットワーク分散処理により行われることを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項7記載の画像処理装置であって、
    前記投影データを補間拡大して前記投影画像射影形式を作成する手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項7記載の画像処理装置であって、
    前記投影データを補間拡大して、前記投影データとピクセルピッチをそろえた前記投影画像射影形式を作成する手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  12. 請求項10記載の画像処理装置であって、
    前記投影画像射影形式の拡大率は、投影角度θに依存することを特徴とする画像処理装置。
  13. コンピュータを、
    被検体の投影データのうち少なくともベクトル演算に際し同時アクセスするデータを冗長化させ同時アクセス可能なように連続アドレス上にメモリ配置した投影画像冗長配置形式を作成する手段、
    前記投影画像冗長配置形式を利用した逆投影により逆投影画像を作成する手段、
    として機能させるための画像処理プログラム。
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