JP4082234B2 - ガラス繊維巻取用コレット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紡出されたガラス繊維の巻き取りに利用するためのコレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような分野の技術として、コレット本体の外周に、コレットの回転時に径外方に向かって移動して停止時にコレット本体側に沈み込むフィンガーを備えたコレットがある(例えば、未公開の特許文献1参照)。このコレットを用いてガラス繊維を巻き取る場合には、コレットの外周周りにガラス繊維を巻き取るための巻取用チューブをセットしてコレットを回転させる。コレットが回転するとフィンガーがコレット本体側から径外方に移動して巻取用チューブを支持する。そして、巻き取り終了後にコレットを停止させる。コレットが停止するとフィンガーがコレット本体側に沈み込むのでフィンガーが径外方に移動している時のフィンガーの位置との径差により巻取用チューブを取り出せるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特願2002−176174号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記コレットにおいて、フィンガーはコレットが停止している時に周方向に並列されているが、コレット回転時に外側に向かって移動すると、隣り合うフィンガー間の隙間が広がってしまう。ところで、通常、ガラス繊維を巻き取るための巻取用チューブは紙製が用いられることが多い。そのため、コレットを停止させた時に巻取用チューブに巻かれたガラス繊維の締め付けにより、隣り合うフィンガー間の隙間に巻取用チューブが食い込み、巻取用チューブが抜けにくいという問題や、巻取用チューブが変形してしまい再利用ができなくなってしまうという問題が生じる場合がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ガラス繊維を巻き取った巻取用チューブを容易に抜き取ることが可能な巻取用コレットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のガラス繊維巻取用コレットは、コレット本体の周方向に第1フィンガーと第2フィンガーとが交互に複数配設されており、複数の第1フィンガー及び第2フィンガーの外周側に筒状の巻取用チューブを配し、コレット本体を回転させ巻取用チューブにガラス繊維を巻き取る巻取用コレットであって、第1フィンガー及び第2フィンガーの各々は、基幹部とその基幹部に対して略直角にコレット本体の周方向に張り出したフランジ部を有する断面が略T字状の長柱状部材であり、コレット本体は略円筒形状であって、第1フィンガー及び第2フィンガーが有する基幹部を収容するフィンガー溝をコレット本体の外周面に有しており、コレット本体が停止している状態では、第2フィンガーは第1フィンガーよりもコレット本体の中心方向に深く沈み込んでおり、コレット本体が回転している状態では、第2フィンガーはコレット本体の径外方へと向かって移動して、第1フィンガーが有するフランジ部の端部と第2フィンガーが有するフランジ部の端部との隙間間隔が、停止しているときの隙間間隔に比べて小さくなることを特徴とする。なお、第1フィンガーが有するフランジ部の端部と第2フィンガーが有するフランジ部の端部との隙間間隔が、停止しているときの隙間間隔に比べて小さくなるとは、隙間間隔が無くなることも含む。
【0006】
上記構成によれば、ガラス繊維を巻き取る場合に、第1フィンガーのフランジ部と第2フィンガーのフランジ部との隙間を小さくすることができるので、巻取用チューブが挟まれにくい。更に、コレット本体が停止している状態では、第2フィンガーが第1フィンガーよりもコレット本体の中心方向、即ち、コレット本体の回転軸側に深く沈み込んでいる。従って、コレット本体が停止した場合には、第1フィンガーが巻取用チューブを支持するので、第2フィンガーと巻取用チューブとの間に隙間ができる。
【0007】
以上のように、コレット本体が回転している状態で、第1フィンガーと第2フィンガーとの隙間に巻取用チューブが挟まれにくく、コレット本体が停止している状態で第2フィンガーと巻取用チューブとの間に隙間ができることから、巻取用チューブの抜き取りが容易になる。
【0008】
また、仮に、ガラス繊維を巻取るときに第1フィンガーのフランジ部と第2フィンガーのフランジ部との隙間に巻取用チューブがわずかに挟まれたとしても、第1フィンガーのフランジ部と第2フィンガーのフランジ部との隙間が、コレット本体が停止した時の方が回転している場合よりも広いので巻取用チューブを容易に抜き取ることができる。
【0009】
また、本発明の巻取用コレットにおいては、コレット本体が回転を停止している状態では、コレット本体の径方向において、第1フィンガーが有するフランジ部の端部と、第2フィンガーが有するフランジ部の端部とが重なっていることが好適である。
【0010】
この場合、コレット本体が回転を停止している状態で、第1フィンガーのフランジ部の端部が、第2フィンガーのフランジ部の端部に対してコレット本体の径外方に位置する。従って、コレット本体が回転した場合、第2フィンガーが径外方に向かって移動すると、第1フィンガーのフランジ部の端部と第2フィンガーのフランジ部の端部とがほとんど接する状態にすることができる。そのため、巻取用チューブが第1フィンガーのフランジ部の端部と第2フィンガーのフランジ部の端部との間に挟まれることをより効果的に抑制することができる。
【0011】
更にまた、本発明に係るガラス繊維巻取用コレットにおいては、第1フィンガーのフランジ部の形状が略逆台形であり、第2フィンガーのフランジ部の形状が略台形であることが好適である。
【0012】
第1フィンガーの端部の形状が略逆台形であって、第2フィンガーの端部の形状が台形であるので、コレット本体が回転して第2フィンガーが径外方に向かって移動した場合に、第1フィンガーの端部と第2フィンガーの端部との隙間が小さくなりやすい。また、このような形状は比較的加工が容易である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明に係るガラス繊維巻取用コレットの好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、同一の要素には同一の符号を用いることとし、重複する説明は省略する。図面においては、寸法比率などは図示のものに限られているわけではない。
【0014】
図1は、本実施形態のガラス繊維巻取用コレット(以下、単に「コレット」と呼ぶ)10を適用した巻取用コレット装置12である。巻取用コレット装置12は、モータ部14とコレット10とによって構成されている。この巻取用コレット装置12は、コレット10の外周周りに巻取用チューブ(以下、単に「チューブ」という)をセットして、ブッシングプレートから紡出されるフィラメントを集束させたガラス繊維をそのチューブ上に巻き取る装置である。一般に、このガラス繊維の表面には、フィラメントを集束させる際にフィラメント表面に塗布された集束剤が付着している。
【0015】
巻取用コレット装置12のモータ部14は、モータ(図示せず)を内蔵しており、モータに外部から電源が供給されることにより、コレット10を回転軸α回りに回転させる。
【0016】
コレット10は、コレット本体16及びこのコレット本体16の周方向に交互に配列された第1フィンガー18及び第2フィンガー20を複数備えている。第1フィンガー18と第2フィンガー20とは、コレット本体16の周方向に並列されている。
【0017】
図2は、第1フィンガー18の概略斜視図である。第1フィンガー18は、図2に示すように断面が略T字状の長柱状部材であり、基幹部22と、基幹部22に対して略直角に張り出した一対のフランジ部24a,24bとによって構成されている。フランジ部24aの端部26aは、図1のIII―III線に沿う平面で切断した部分断面図である図3に示すように上側先端に向けて狭小になっており斜面27aが形成されている。即ち、フランジ部24aは、その先端側がコレット本体16の径外方に向けて狭くなる逆台形形状となっている。同様に、フランジ部24bは逆台形形状となっており、その端部26bに斜面27bが形成されている。第1フィンガー18の基幹部22の両側面には、全長にわたってキー溝28が形成されている。なお、第1フィンガー18は、回転軸α方向において、その外周の曲率が一様になるようになっている。また、第1フィンガー18には、両端部18a,18b付近及び中央部18c付近の基幹部22下端に螺旋バネ30が取り付けられている。
【0018】
第2フィンガー20は、第1フィンガー18と同様に、断面が略T字状の長柱部材であり、基幹部32と、基幹部32に対して略直角に張り出した一対のフランジ部34a,34bとによって構成されている。第2フィンガー20はフランジ部34a,34bの端部36a,36bの形状が第1フィンガー18のフランジ部24a,24bの端部26a,26bと異なる点以外は、第1フィンガー18と略同形である。フランジ部34aの端部36aは、下側先端に向けて狭小になっており斜面37aが形成されている。即ち、フランジ部34aは、その先端側が、コレット本体16側に向けて狭くなる台形形状となっている。同様にフランジ部34bも台形形状となっており、その端部36bに斜面37bが形成されている。斜面37bは、第1フィンガー18の端部26aの斜面27aと略平行になるように形成されている。同様に斜面37aは斜面27bと略平行になっている。なお、上述した第2フィンガー20は、回転軸α方向において、その外周の曲率が一様になるようになっている。また、第2フィンガー20には、第1フィンガー18と同様の位置に、螺旋バネ30よりも短い螺旋バネ38が取り付けられている。
【0019】
コレット本体16は、略円筒形状であって、回転軸α方向に延在している。また、コレット本体16は、上述したモータ部14と接続されており、モータ部14のモータの駆動により回転軸α回りに回転する。そして、このコレット本体16の外周面には、第1フィンガー18及び第2フィンガー20の夫々の基幹部22,32が収容されるフィンガー溝40が、第1フィンガー18及び第2フィンガー20と同数だけ形成されている。なお、このフィンガー溝40は、回転軸αに対して平行に延在している。そして、このフィンガー溝40に第1フィンガー18及び第2フィンガー20夫々が備える基幹部22,32が周方向に沿って交互に挿入され配設されることで、第1フィンガー18及び第2フィンガー20によってコレット本体16の外周面が覆われる。
【0020】
また、フィンガー溝40の側壁中部には、フィンガー溝40を臨むように、ガイドキー44が挿入される一対のキー溝46が形成されている。ガイドキー44は、例えば、コレット本体16の左側から差し込まれることにより、コレット本体16の全体にわたってキー溝46に挿入されて、コレット本体16と固定される角柱状部材である。ガイドキー44は、第1フィンガー18及び第2フィンガー20の基幹部22,32に形成されたキー溝28との協働によって、コレット本体16の径方向についての第1フィンガー18及び第2フィンガー20の移動を規制する。それにより、ガラス繊維の巻き始め時におけるチューブの破裂が抑制される。また、上述したキー溝46は、第1フィンガー18及び第2フィンガー20の径外方への移動がガイドキー44により規制された状態で、第1フィンガー18の外周面とコレット本体16の外周面との間の距離及び第2フィンガー20の外周面とコレット本体16の外周面との間の距離が相互に等しくなるように形成されている。
【0021】
また、コレット本体16に形成されたフィンガー溝40において、第1フィンガー18及び第2フィンガー20に夫々取り付けられている螺旋バネ30,38の位置に対応した部分には、螺旋バネ30,38が挿入されるバネ孔48が形成されている。このバネ孔48の深さは、螺旋バネ30,38の自然長よりも短くなっている。尚、バネ孔48の深さは、全てのフィンガー溝40で同じ深さである。
【0022】
以下に、停止時のコレット10について説明する。
【0023】
コレット10は、コレット本体16のフィンガー溝40に第1フィンガー18及び第2フィンガー20が交互に挿入されて形成されている。上述したように第1フィンガー18と第2フィンガー20とは、端部26a,26b,36a,36bの形状以外は、略同形である。一方、第2フィンガー20に取り付けられている螺旋バネ38の長さは第1フィンガー18に取り付けられている螺旋バネ30の長さよりも短くなっている。更に、バネ孔48の深さは全て同じ深さである。以上のことから、第1フィンガー18及び第2フィンガー20をフィンガー溝40に夫々挿入すると、図3に示すように第2フィンガー20の方が第1フィンガー18よりもコレット本体18の中心方向、即ち、回転軸α側に深く沈み込む。そして、第1フィンガー18が有するフランジ部24a,24bの端部26a,26bは、第2フィンガー20が有するフランジ部34b,34aの端部36b,36aに対してコレット本体16の径外方に位置し、フランジ部24a,24bの端部26a,26bとフランジ部34b,34aの端部36b,36aとは、コレット本体16の径方向において夫々重なっている。このため、停止時のコレット10にガラス繊維を巻き取るためのチューブ42をセットした状態では、チューブ42は第1フィンガー18により支持されてチューブ42の内周面と第2フィンガー20との間には隙間が生じる。このように、第2フィンガー20とチューブ42の内周面との間に隙間が生じるようになっているので、チューブ42をコレット10にセットしやすい。
【0024】
なお、フランジ部24a,24bの端部26a,26bと、フランジ部34b,34aの端部36b,36aとがコレット本体16の径方向において夫々重なっているとは、端部26a,26bの全体と端部36b,36aの全体とが重なっていなくても、端部36a,36bの端面37a,37bと、端部26b,26aの端面27b,27aとがコレット本体16の径外方において夫々重なっていれば良いものとする。
【0025】
次に、回転時のコレット10について説明する。
【0026】
図1のモータ部14を回転させると、モータ部14の回転に伴いコレット本体16が回転する。コレット本体16が回転すれば、遠心力で第1フィンガー18及び第2フィンガー20が径外方に移動する。第1フィンガー18及び第2フィンガー20の移動は、キー溝28及びガイドキー44により規制される。即ち、第1フィンガー18及び第2フィンガー20は、回転時のコレット10の状態を概略的に示す図4に示すようにキー溝28のコレット本体16側の端にガイドキー44が当たるところで止まるようになっている。ガイドキー44で規制された位置で第1フィンガー18の外周面と第2フィンガー20の外周面とはコレット本体16の外周面から同じ距離離れている。即ち、第1フィンガー18の外周面と第2フィンガー20の外周面とが連続になる。また、第1フィンガー18と第2フィンガー20とは略同形であり、第1フィンガー18の端部26aに形成されている斜面27aと第2フィンガー20の端部36bに形成されている斜面37bとは略平行であるので、斜面27aと斜面37bとは接するか、もしくは隙間が狭くなる。第1フィンガー18の斜面27bと第2フィンガー20の斜面37aとの関係も同様である。即ち、チューブ42の内周面は、第1フィンガー18及び第2フィンガー20とにより隙間無く、または隙間があったとしてもコレット本体16が停止している場合よりも隙間が小さい状態で安定して支持される。従って、ガラス繊維の巻き取り時にチューブ42が第1フィンガー18と第2フィンガー20との間に挟まれにくい
【0027】
一方、コレット本体16の回転が停止すると第1フィンガー18及び第2フィンガー20に対して遠心力が付加されないので、螺旋バネ30,38により第1フィンガー18及び第2フィンガー20がコレット本体16側に引っ張られる。上述したように第2フィンガー20の螺旋バネ38の方が螺旋バネ30より短いため収縮力が大きいので、第2フィンガー20の方が第1フィンガー18よりも早く沈み込みやすい。そのため、コレット本体16の回転時にほぼ接していた、または、端部26a,26b及びそれらに夫々相対する端部36b,36aの隙間の間隔が小さくなっていた第1フィンガー18と第2フィンガー20との沈み込みがスムーズに行える。また、螺旋バネ30,38の長さの違いから、第2フィンガー20の方が第1フィンガー18よりも沈み込みが深く、コレット本体16が停止した状態である図3の状態に戻る。即ち、螺旋バネ30の長さが螺旋バネ38よりも長いので、螺旋バネ30と第1フィンガー18との釣合いの位置は、螺旋バネ38と第2フィンガー20との釣合いの位置よりコレット本体16の外周面により近い位置にある。従って、チューブ42は、第1フィンガー18で支持され、第2フィンガー20とチューブ42の内周面との間に隙間ができる。このように第2フィンガー20とチューブ42との間に隙間ができるのでチューブ42をコレット10から取り出しやすい。
【0028】
上述したように、コレット本体16の回転時に第1フィンガー18の端部26aと第2フィンガー20の端部36bとの隙間、及び、第1フィンガー18の端部26bと第2フィンガー20の端部36aとの隙間の間隔が夫々なくなっている(即ち、端部同士が接している)、又は、コレット本体16の停止時よりも狭くなっている。そのため、チューブ42が第1フィンガー18と第2フィンガー20との間に挟まれにくい。従って、チューブ42の形状が変形しにくいのでチューブ42の再利用が可能である。また、チューブ42が第1フィンガー18と第2フィンガー20との間に挟まれにくいことから、コレット本体16の回転を停止させた場合に、チューブ42をコレット10から抜き取りやすい。
【0029】
仮に、ガラス繊維の巻き取りの際に、第1フィンガー18と第2フィンガー20との隙間にチューブ42が若干挟まれたとしても、コレット本体16が停止すると、第1フィンガー18の端部26a,26bと第2フィンガー20の端部36b,36aとの夫々の隙間が回転時よりも広がるのでチューブ42を容易に抜き取ることが可能である。
【0030】
更に、第2フィンガー20の沈み込み深さが第1フィンガー18の沈み込み深さよりも深いために、コレット本体16の回転を停止させると第2フィンガー20とチューブ42との間に隙間が生じる。従って、チューブ42を抜き取りやすくなっている。
【0031】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、上記実施形態では、第1フィンガー18のフランジ部24a,24b及び第2フィンガー20のフランジ部34a,34bを夫々逆台形形状及び台形形状としたがそのような形状に限らない。第1フィンガー18及び第2フィンガー20が径外方に突出した場合に、第1フィンガーのフランジ部の端部と第2フィンガーのフランジ部の端部とが接するか、コレット本体が停止している場合よりも隙間の間隔が小さくなった状態でチューブを支持するようになっていれば良い。例えば、第1フィンガー18の端部26aと第2フィンガー20の端部36bとを夫々図5のような形状の端部50,52としても良い。端部26b,36aについても同様である。
【0032】
また、上記実施形態では、コレット本体16が回転した際には、第1フィンガー18及び第2フィンガー20が径外方に向かって移動したが、必ずしも第1フィンガー18が移動する必要はない。第2フィンガー20が移動することで、第1フィンガー18と第2フィンガー20との隙間が狭くなれば良い。
【0033】
また、螺旋バネ30,38の自然長やバネ定数、バネ孔48の深さ、キー溝46の位置や幅、及びガイドキー44の位置や幅等は必ずしも上記実施形態のように設計しなければならないわけではない。螺旋バネの自然長やバネ定数、バネ孔深さ、キー溝の位置や幅、及びガイドキーの位置や幅は、コレット本体が停止しているときに、第2フィンガーが第1フィンガーよりも回転軸α側に位置し、コレット本体16が回転しているときに、第1フィンガーのフランジ部と第2フィンガー20のフランジ部との隙間間隔がなくなるか、もしくは、コレット本体16が停止している場合よりも狭くなるように設計されていれば良い。
【0034】
例えば、第2フィンガーのキー溝をコレット本体の径外方に切り欠いて第2フィンガーのキー溝の幅を第1フィンガーのキー溝の幅よりも広くしても良い。更に、第2フィンガーが挿入されるフィンガー溝に形成されているガイドキーの位置をコレット本体の径外方にずらしても良い。更にまた、第2フィンガーに取り付ける螺旋バネと第1フィンガーに取り付ける螺旋バネとを同じ長さにし、第2フィンガーの螺旋バネのばね定数を第1フィンガーの螺旋バネのばね定数より大きくしても良い。
【0035】
【発明の効果】
本発明のガラス繊維巻取用コレットによれば、コレット本体の停止時に、第2フィンガーが第1フィンガーよりもコレット本体の中心方向に位置し、コレット本体の回転時に、第2フィンガーが径外方に移動して、第1フィンガーのフランジ部の端部と第2フィンガーのフランジ部の端部との隙間の間隔が、コレット本体が停止している状態の隙間の間隔より小さくなる。従って、ガラス繊維巻取用コレットに巻取用チューブを取り付けてガラス繊維を巻き取る場合でも第1フィンガーのフランジ部と第2フィンガーのフランジ部との間に巻取用チューブが挟まれることを抑制できる。更に、コレット本体が停止した際には、第2フィンガーの方が第1フィンガーよりもコレット本体の中心方向に位置するように沈み込むので、第1フィンガーが巻取用チューブを支持し、第2フィンガーと巻取用チューブとの間に隙間ができる。以上のことから、ガラス繊維を巻き取った巻取用チューブを抜き取りやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス繊維巻取用コレットの一実施形態を適用した巻取用コレット装置を示した図である。
【図2】図1の第1フィンガーを示した斜視図である。
【図3】図1のIII-III線に沿う平面で切断したときの部分断面図である。
【図4】コレット本体回転時における第1フィンガー及び第2フィンガーの状態を示した図である。
【図5】第1フィンガー及び第2フィンガーの夫々が有するフランジ部の端部の変形例を示す図である。
【符号の説明】
10…ガラス繊維巻取用コレット、12…巻取用コレット装置、14…モータ部、16…コレット本体、18…第1フィンガー、20…第2フィンガー、22…基幹部、24a,24b…フランジ部、26a,26b…端部、27a,27b…端部の斜面、28…キー溝、30…螺旋バネ、32…基幹部、34a,34b…フランジ部、36a,36b…端部、37a,37b…端部の斜面、38…螺旋バネ、40…フィンガー溝、42…チューブ、44…ガイドキー、46…キー溝、48…バネ孔、50,52…変形例の端部
Claims (3)
- コレット本体の周方向に第1フィンガーと第2フィンガーとが交互に複数配設されており、複数の前記第1フィンガー及び前記第2フィンガーの外周側に筒状の巻取用チューブを配し、前記コレット本体を回転させ前記巻取用チューブにガラス繊維を巻き取る巻取用コレットであって、
前記第1フィンガー及び前記第2フィンガーの各々は、基幹部と該基幹部に対して略直角に前記コレット本体の周方向に張り出したフランジ部を有する断面が略T字状の長柱状部材であり、
前記コレット本体は略円筒形状であって、前記第1フィンガー及び前記第2フィンガーが有する前記基幹部を収容するフィンガー溝を該コレット本体の外周面に有しており、
前記コレット本体が停止している状態では、前記第2フィンガーは前記第1フィンガーよりも前記コレット本体の中心方向に深く沈み込んでおり、
前記コレット本体が回転している状態では、前記第2フィンガーは前記コレット本体の径外方へと向かって移動して、前記第1フィンガーが有する前記フランジ部の端部と前記第2フィンガーが有する前記フランジ部の端部との隙間間隔が、停止しているときの隙間間隔に比べて小さくなることを特徴とするガラス繊維巻取用コレット。 - 前記コレット本体が回転を停止している状態では、前記コレット本体の径方向において、前記第1フィンガーが有するフランジ部の端部と、前記第2フィンガーが有するフランジ部の端部とが重なっていることを特徴とする請求項1に記載のガラス繊維巻取用コレット。
- 前記第1フィンガーのフランジ部の形状が略逆台形であり、前記第2フィンガーのフランジ部の形状が略台形であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラス繊維巻取用コレット。
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Cited By (1)
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JPH06146536A (ja) * | 1992-11-12 | 1994-05-27 | Inax Corp | 外装材の取付金具 |
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