JP4081631B2 - 末端アセチレン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、香料、フェロモン、医農薬等の中間体として有用な炭素鎖末端に炭素−炭素三重結合(アセチレン結合)を有する化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記一般式(1)の化合物から前記一般式(2)の化合物を製造する方法として、強塩基を用いて分子鎖内部の炭素−炭素三重結合を末端の炭素−炭素三重結合へ異性化させる方法が知られている。
例えば、Ber.,21,177−179(1888)には、2−ペンチンから1−ペンチンへの異性化反応において金属ナトリウムを用いた例が示されている。しかし、この文献には具体的な反応条件や収率が記載されておらず、反応温度が記載されているだけである。また、J.Am.Chem.Soc.,97(4),891−892(1975)の著者は、上記の文献を引用して金属ナトリウムを用いた異性化では、主に原料化合物のポリマー化が起こると記載している。このように金属ナトリウムを用いた異性化反応では収率が低いことが示唆される。
【0003】
また、Preparative Acetylenic Chemistry second edition,231−232頁(ELSEVIER社、1988年発行)には、液体アンモニアとアルカリ金属とを反応させてアルカリ金属アミドを調製し、次いでこのアルカリ金属アミドと炭素鎖内部に炭素−炭素三重結合を有する化合物を反応させてアルカリ金属アセチリドとし、続いてこれを加水分解することにより高収率で炭素鎖末端に炭素−炭素三重結合を有する異性化化合物を得たとの記載がある。しかしながら、液体アンモニアの使用は、臭気や毒性などの問題があって、取り扱いが非常に困難であり、工業的に有利であるとは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の上記のような問題点に鑑み、本発明の目的は、工業的に簡便な方法で、前記一般式(1)で表わされる炭素鎖内部の特定の部位に炭素−炭素三重結合を有する化合物から、前記一般式(2)で表わされる炭素鎖末端に炭素−炭素三重結合を有する化合物を高収率で得る方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記の課題を解決するために、工業的規模での実施に適した炭素−炭素三重結合の異性化方法を確立すべく鋭意検討を加えたところ、特定なプロセスに基づいて反応を行なうことによって、工業的に通常用いられる装置で前記一般式(1)で表わされる炭素鎖内部の特定の部位に炭素−炭素三重結合を有する化合物から、前記一般式(2)で表わされる炭素鎖末端に炭素−炭素三重結合を有する化合物への異性化反応が効率よく進行することを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして、本発明によれば、下記一般式(1)で表わされる化合物と、不活性溶媒中に分散させたアルカリ金属又はアルカリ金属水素化物とを反応させて、アルカリ金属アセチリドを合成し、次いで該アルカリ金属アセチリドを加水分解することを特徴とする下記一般式(2)で表わされる化合物の製造方法が提供される。
【化3】
【化4】
(一般式(1)及び(2)のは、R1 、R2 、R3 それぞれ独立に水素、水酸基又は炭化水素基を示す。また、R1 、R2 、R3 の二つ以上が互いに結合して環を構成していてもよい。)
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法が適用される前記一般式(1)のR1 、R2 、R3 は、それぞれ水素、水酸基、炭化水素基を示す。炭化水素基は直鎖状であっても分岐していても環状であってもよい。また、飽和であっても不飽和であってもよいが、アルキニル基や共役アルケニル基のような不飽和基の場合は、目的とする三重結合の異性化反応以外にアルキニル基や共役アルケニル基自体が異性化を起こすことがある。R1 、R2 、R3 は、それらの二つ以上が互いに結合して環を構成していてもよい。また、R1 、R2 、R3 は異性化反応に影響しない置換基を有していてもよい。
【0007】
直鎖状炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基などが挙げられる。分岐状炭化水素基の具体例としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、イソヘキシル基などが挙げられる。環状炭化水素基の具体例としては、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。不飽和炭化水素基の具体例としては、2−プロペニル基(アリル基)、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。R1 、R2 、R3 の二つ以上が互いに結合して環を構成した具体例としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環などが挙げられる。R1 、R2 、R3 が異性化反応に影響しない置換基を有する具体例としては、2−ヒドロキシエチル基、2−ニトロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。
【0008】
出発原料である一般式(1)の化合物は、炭素鎖末端から数えて2番目と3番目、つまりβ位に炭素−炭素三重結合を有する。その具体例としては、2−ブチン、2−ブチン−1−オール、2−ペンチン、2−ヘキシン、2−ヘプチン、5−メチル−2−ヘキシン、2−オクチン、5−メチル−2−ヘプチン、6−メチル−2−ヘプチン、5,5−ジメチル−2−ヘキシン、5−メチル−2−オクチン、6−メチル−2−オクチン、7−メチル−2−オクチン、3−ペンチン−1−オール、5−ニトロ−2−ペンチン、4−ヘキシン−1−オール、1−メチル−2−ブチン−1−オール、1,1−ジメチル−2−ブチン−1−オール、1−シクロペンチル−2−ブチン、1−シクロヘキシル−2−ブチン、1−フェニル−2−ブチン、1−シクロペンチル−1−プロピン、1−シクロヘキシル−1−プロピン、1−プロピニルベンゼンなどが挙げられる。好ましくは、2−ブチン、2−ペンチン、2−ヘキシン、2−ブチン−1−オール、3−ペンチン−1−オール、4−ヘキシン−1−オールであり、より好ましいのは2−ブチン−1−オールである。
【0009】
前記一般式(1)の化合物と反応させるアルカリ金属又はアルカリ金属水素化物の具体例としては、周期表第1属の金属またはその水素化物が挙げられるが、好ましくはナトリウム、カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムである。これらは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0010】
アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物の使用量は、前記一般式(1)の化合物1モルに対して、通常1〜40モル、好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは1〜10モルである。但し、前記一般式(1)のR1 、R2 、R3 の少なくとも1つが水酸基である場合、またR1 、R2 、R3 が炭化水素基であって、置換基として水酸基を有している場合などは、これらの水酸基とアルカリ金属又はアルカリ金属水素化物が反応して金属アルコラートが生成するので、1つの水酸基1モルに対して1モルのアルカリ金属又はアルカリ金属水素化物が消費される。従って、例えば、前記一般式(1)の化合物が2−ブチン−1−オールの場合、アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物の使用量は、2−ブチン−1−オール1モルに対して、通常2〜40モル、好ましくは2〜20モル、さらに好ましくは2〜10モルである。このように、前記一般式(1)の水酸基の数に応じて、アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物の使用量を増量することが推奨される。
【0011】
アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物を分散させる不活性溶媒としては、反応に影響しない溶媒であればよく、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテルなどが挙げられる。脂肪族炭化水素の具体例としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、イソヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなど、芳香族炭化水素の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリンなど、エーテルの具体例としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどが挙げられる。これら不活性溶媒は、二種以上を組み合わせて使用する。
【0012】
不活性溶媒を二種以上組み合わせる場合は、溶媒の種類や量比は特に限定されないが、脂肪属炭化水素とエーテル、芳香属炭化水素とエーテルとの組み合わせが推奨される。例えば、シクロヘキサンとテトラヒドロフラン、ベンゼンとテトラヒドロピラン、トルエンとテトラヒドロピラン、トルエンとテトラヒドロフラン、トルエンとジオキサンなどの組合わせが好ましい。
不活性溶媒の使用量は、アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物が分散されるだけの量があれば特に限定されないが、アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物1モルに対して、通常50〜1000ml、好ましくは50〜500ml、さらに好ましくは50〜200mlである。
【0013】
アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物を不活性溶媒に分散する方法は、常法に従って適宜選択すればよいが、高速攪拌法、コロイドミル法、ジェット法などを採用することができる。例えば、攪拌機付きの反応釜にナトリウムと不活性溶媒を仕込んだのちナトリウムの融点以上の温度に加熱して、高速で攪拌することによりナトリウムを不活性溶媒中に分散することができる。また、必要に応じてオレイン酸などの分散安定剤を添加してもよい。アルカリ金属水素化物は、通常粉末状で供給されるので、不活性溶媒に添加して攪拌することにより分散することができる。アルカリ金属水素化物が油添物として供給される場合には、そのまま使用してもよいし、オイル分を除去して使用してもよい。
【0014】
前記一般式(1)の化合物と不活性溶媒中に分散させたアルカリ金属又はアルカリ金属水素化物との反応方法は、特に限定されるものではないが、通常、アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物を分散させた不活性溶媒中へ、前記一般式(1)の化合物を添加する方法が採用される。前記一般式(1)の分子中にアルコール性の水酸基が含まれる場合は、アルカリ金属アルコラートが生成するために発熱を伴うことがある。急激な発熱を防止するためには、出発原料を徐々に添加したり、分割添加することが推奨される。
【0015】
前記一般式(1)の化合物は不活性な溶媒で適宜希釈して添加してもよい。反応温度は、通常50〜300℃、好ましくは80〜250℃、さらに好ましくは100〜200℃である。反応圧力は特に限定されないが、通常0.1〜20kgf/cm2 、好ましくは0.5〜12kgf/cm2 、さらに好ましくは0.8〜8kgf/cm2 である。加圧下で反応する場合は、耐圧反応釜を用いることが推奨される。反応時間は、他の反応条件や反応のスケールに応じて適宜選択できるが、通常、前記一般式(1)の化合物の添加開始から10分〜24時間、好ましくは30分〜12時間である。
【0016】
アルカリ金属アセチリドの加水分解は常法に従って実施できる。例えば、水、希塩酸、希硫酸などを用いることができるし、酢酸などの有機酸で加水分解することもできる。また、前記一般式(1)の化合物が水酸基を有し、該水酸基がアルカリ金属アルコラートになっている場合は、アルカリ金属アセチリドの加水分解と同時に、アルコラート部も加水分解して水酸基に変換することができる。
【0017】
反応生成物である一般式(2)の化合物の単離精製は、工業的に通常用いられる方法で実施できる。例えば、アルカリ金属アセチリドの加水分解処理後に、有機相と水相とをセパレーターなどによって分液し、分離した有機相を水や重曹水などの弱アルカリ性水溶液で洗浄する。この洗浄溶液を分液して得られる有機相中の水分をモレキュラーシーブズや無水硫酸ナトリウムなどの乾燥剤で除去した後、あるいは乾燥せずにそのまま、蒸留などの精製を行うことによって、目的とする一般式(2)の化合物を高純度に得ることができる。
【0018】
本発明の方法で得られる前記一般式(2)の化合物の具体例としては、1−ブチン、3−ブチン−1−オール、1−ペンチン、1−ヘキシン、1−ヘプチン、5−メチル−1−ヘキシン、1−オクチン、5−メチル−1−ヘプチン、6−メチル−1−ヘプチン、5,5−ジメチル−1−ヘキシン、5−メチル−1−オクチン、6−メチル−1−オクチン、7−メチル−1−オクチン、4−ペンチン−1−オール、5−ニトロ−1−ペンチン、5−ヘキシン−1−オール、1−メチル−3−ブチン−1−オール、1,1−ジメチル−3−ブチン−1−オール、1−シクロペンチル−3−ブチン、1−シクロヘキシル−3−ブチン、1−フェニル−3−ブチン、プロパギルシクロペンタン、プロパギルシクロヘキサン、プロパギルベンゼンなどが挙げられる。好ましくは、1−ブチン、1−ペンチン、1−ヘキシン、3−ブチン−1−オール、4−ペンチン−1−オール、5−ヘキシン−1−オールであり、より好ましいのは3−ブチン−1−オールである。
本発明の方法で得られる3−ブチン−1−オールは、昆虫フェロモンの合成中間体として特に有用な化合物である。
【0019】
以上説明したこの発明について、以下にその好ましい実施の態様を要約する。
1.一般式(1)の化合物は2−ブチン、2−ペンチン、2−ヘキシン、2−ブチン−1−オール、3−ペンチン−1−オール、4−ヘキシン−1−オールである。
2.一般式(1)の化合物は2−ブチン−1−オールである。
3.アルカリ金属はナトリウムである。
4.アルカリ金属水素化物は水素化ナトリウムである。
5.アルカリ金属またはアルカリ金属水素化物の使用量は、一般式(1)の化合物1モルに対し1〜40モル、好ましくは1〜20モルである。
【0020】
6.アルカリ金属またはアルカリ金属水素化物を分散させる不活性溶媒は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテルである。
7.アルカリ金属またはアルカリ金属水素化物を分散させる不活性溶媒として、芳香族炭化水素とエーテルとの混合溶媒を用いる。
8.前記6の脂肪族炭化水素は、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサンである。
9.前記6〜7の芳香族炭化水素は、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリンであり、好ましくはトルエンである。
10.前記6〜7のエーテルは、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンであり、好ましくはジオキサンである。
11.不活性溶媒の使用量は、アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物1モルに対して50〜1000ml、好ましくは50〜500mlである。
【0021】
12.アルカリ金属又はアルカリ金属水素化物を分散させた不活性溶媒中へ、一般式(1)の化合物を添加して、アルカリ金属アセチリドを合成する。
13.前記12の反応において、一般式(1)の化合物を不活性溶媒で希釈して添加する。
14.前記12の反応温度は50〜300℃、好ましくは80〜250℃である。15.アルカリ金属アセチリドの加水分解は、水、希塩酸、希硫酸、有機酸を用いて実施する。
【0022】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってその範囲を限定されるものではない。
【0023】
実施例1
攪拌装置、リフラックスコンデンサー、滴下ロート、窒素ラインを装備した200mlのガラス製反応容器にトルエン16g、ジオキサン4g、ナトリウム1gを仕込んだ。油浴中で130℃に加熱して溶媒を還流させ、攪拌下にナトリウムを分散させた。これに2−ブチン−1−オール1.48gをトルエン4gとジオキサン1gに希釈した溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃に冷却し、直ちに希塩酸30mlを添加してナトリウムブチニリド(アルコール性水酸基はナトリウムアルコラートになっている)を加水分解した。反応容器中の有機相を分取してガスクロマトグラフィーで分析した結果、原料の2−ブチン−1−オールから目的生成物である3−ブチン−1−オールへの異性化率は81.4%であった。なお、異性化率はガスクロマトグラフィー分析のピーク面積パーセントを用いて下記式より求めた。
異性化率(%)=3−ブチン−1−オール/(2−ブチン−1−オール+3−ブチン−1−オール)×100
【0024】
上記の加水分解処理液を分液して得た有機相を10%炭酸水素ナトリウム水溶液20mlで洗浄した。この洗浄液を分液して得た有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、無水硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターを用いてろ液から反応溶媒を減圧留去し、3−ブチン−1−オールを主成分とする生成物を1.25g得た。
【0025】
実施例2〜5
ナトリウム及び溶媒の添加量を変えたほかは、実施例1と同様に反応を行い、3−ブチン−1−オールを得た。反応条件と反応成績を表1に示す。なお、表中の反応時間は、原料である2−ブチン−1−オールの滴下開始から反応液の加熱終了までの経過時間である。実施例2〜3においては、1時間かけて原料を滴下終了後、直ちに冷却して加水分解処理した。実施例4〜5においては、原料の滴下終了後、それぞれ3時間、5時間加熱と攪拌を継続した。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例6
原料として3−ペンチン−1オールを1.8g用いたほかは、実施例1と同様に反応させた。加水分解処理後の有機相をガスクロマトグラフィーで分析した結果、3−ペンチン−1−オール(原料)から4−ペンチン−1−オール(目的生成物)への異性化率は78.5%であった。
【0028】
比較例1
原料として炭素鎖末端から3番目の炭素と4番目の炭素の間に炭素−炭素三重結合を有する2−ペンチン−1−オールを用いたほかは、実施例6と同様に反応と生成物の分析を行った。しかし、ガスクロマトグラフィー分析では、炭素鎖末端に炭素−炭素三重結合が異性化した4−ペンチン−1−オール(目的生成物)のピークは認められなかった。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、各実施例の結果から明らかなように、炭素鎖内部にある炭素−炭素三重結合を高い異性化率で、炭素鎖末端に炭素−炭素三重結合を有する化合物に変換でき、加えて製造プロセスが簡略化されるという効果を奏する。
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