JP4080681B2 - 電子部品実装用フィルムキャリアテープおよびその製造方法 - Google Patents

電子部品実装用フィルムキャリアテープおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ICやLSIの実装に使用されている、いわゆるTABテープや、T−BGA用テープなどのフィルムキャリアテープおよびその製造方法に係り、特に、導体箔を貼着する際に用いられる接着剤に起因するフィルムキャリアテープの反りが低減されたフィルムキャリアテープおよびこのような反りの少ないフィルムキャリアテープの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年ノートパソコンなどの電子機器はますます小型化、軽量化している。また、半導体ICの配線もさらに微細化している。ICあるいはLSIをプリント配線板に搭載するため、または液晶ディスプレイ装置の駆動ICを液晶基板に接続するため等に使用されるフィルムキャリアテープに形成される配線パターンについてもファインピッチ化の要請が高い。
【0003】
TAB(Tape Automated Bonding)テープ、T−BGA(Tape Ball Grid Array)用テープ等はいずれも、ポリイミドフィルム等の絶縁フィルム(ベースフィルム)の表面にエポキシ系接着剤などにより形成される接着剤層を介して銅箔のような導体箔を加熱圧着して仮圧着し、これを加熱して接着剤をキュアした後、この導体箔を所望の配線パターンにエッチングし、この配線パターン側の表面の端子部分を除いた必要部分に、絶縁保護層としてエポキシ系樹脂等のソルダーレジスト層が施され、その後端子部分にスズや金等のメッキが施されて製造されている。
【0004】
そして、このように軽量化あるいはファインピッチ化を進めるためには、基材である絶縁フィルム(例えばポリイミドフィルム)の厚さも薄くする必要がある。すなわち、従来のフィルムキャリアテープでは、絶縁フィルムの厚さ(平均厚さ)は125μmが主流であったが、最近の軽量化あるいはファインピッチ化に伴って、厚さ75μm、50μmあるいはそれ以下の絶縁フィルムが使用または検討されている。
【0005】
絶縁フィルムを形成するポリイミドと、エポキシ樹脂などからなる接着剤とは、導体箔を接着する際の加熱による特性変化が異なり、一般にエポキシ樹脂の方がポリイミドよりも加熱した際の収縮率が大きい。従来の125μm厚のポリイミドフィルムあるいは75μm厚を超えるような厚手の絶縁フィルムを用いた場合には、絶縁フィルムの剛性が高いために、エポキシ樹脂の熱収縮は、絶縁フィルムによって吸収され、顕在化することは少なかった。しかしながら、例えば75μm以下あるいは50μm以下のような薄手の絶縁フィルムを使用した場合には、接着剤であるエポキシ樹脂の熱収縮によって発生する応力が、フィルムキャリアテープの反りとして現れる。
【0006】
上述のように電子機器の小型化、軽量化に伴って、フィルムキャリアテープに形成される配線パターンは数十μm以下と著しくファインピッチになっており、僅かなフィルムキャリアテープの変形によってもボンディング不良の原因となりやすい。そして、このような絶縁フィルムと接着剤との熱特性の相違によるフィルムキャリアテープの変形は、両者の特性に起因するものであり、絶縁フィルムとしてポリイミドフィルムを使用し、接着剤としてエポキシ系樹脂を使用する以上、回避し難い問題であると考えられており、さらに一旦反りが発生するとその後の製品完成まで続く工程において除去することはできない。
【0007】
ところで、接着剤のほかにTABテープに生ずる反りの原因として、ソルダーレジストをキュアした際の熱収縮によるものなどがあり、本発明の出願人は、ソルダーレジストによる反りの発生を低減する方法および反り低減装置について出願している(特開平11−111781号公報参照)。この発明は、絶縁フィルムに逆反りを付与しながら加熱することにより、絶縁フィルムに逆反りを形成し、ソルダーレジストによって生ずる反りとこの逆反りとを相殺してフィルムキャリアテープに生ずる変形を低減しようとするものである。
しかしながら、この方法は、付与した逆反りとソルダーレジストにより生ずる反りとが一致する場合には有効であるが、接着剤によって生ずる反りのように、反り量の小さい場合、こうした小さい反りに対応した逆反りを形成することは非常に難しい。従って、この方法は接着剤による反りに対しては有効性が低い。
【0008】
また、本発明の出願人は、平均厚さが75μm以下である薄厚の絶縁フィルムに該絶縁フィルムの厚さの15%以下の厚さの接着剤層を介して所望の配線パターンにエッチングされた導体箔が接着されている反りの低減されたフィルムキャリアテープを提案している(特開2000−12625号公報参照)。このフィルムキャリアテープによれば、接着剤層をキュアすることにより接着剤が熱収縮してもその収縮応力がボンディングの際に支障となるような大きな反りとして顕在化することがなく、しかも配線パターンを確実に絶縁フィルムに接着することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、薄厚の絶縁フィルムを用いた場合に接着剤が熱収縮するために生ずるフィルムキャリアテープの反り変形を新たな手段によって防止することができるフィルムキャリアテープの製造方法および反り変形が低減されたフィルムキャリアテープを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のフィルムキャリアテープは、絶縁フィルムの一方の表面に接着剤層を介して所定の配線パターンに形成された導体箔が接着されているフィルムキャリアテープにおいて、
前記絶縁フィルムの一方の表面および他方の表面にそれぞれ同じ材質の加熱硬化性の接着剤層が形成されるとともに加熱により硬化され、かつ、前記絶縁フィルムの一方の表面のみに加熱硬化された前記接着剤層により導体箔が接着されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載のフィルムキャリアテープは、前記絶縁フィルムの他方の表面の接着剤層を絶縁フィルムの幅方向端部まで形成していることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載のフィルムキャリアテープは、請求項1または請求項2の発明において、前記絶縁フィルムはポリイミドフィルムであり、前記両接着剤層はエポキシ樹脂系接着剤からなることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載のフィルムキャリアテープは、請求項1乃至請求項3の何れかの発明において、前記他方の表面の接着剤層の厚さは、7〜15μmであることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載のフィルムキャリアテープは、請求項1乃至請求項4の何れかの発明において、前記絶縁フィルムの厚さは、50μm以下であることを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載のフィルムキャリアテープの製造方法は、絶縁フィルムの一方の表面に接着剤を介して導体箔を貼着し、エッチングにより該導体箔を所定の配線パターンに形成する電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法において、
前記絶縁フィルムの一方の表面および他方の表面にそれぞれ同じ材質の加熱硬化性の接着剤層を形成するとともに加熱により硬化し、かつ、前記絶縁フィルムの一方の表面のみに加熱硬化される前記接着剤層により導体箔を接着することを特徴とする。
【0016】
請求項7に記載のフィルムキャリアテープの製造方法は、請求項6の発明において、前記絶縁フィルムの他方の表面の接着剤層を絶縁フィルムの幅方向端部まで形成することを特徴とする。
【0017】
請求項8に記載のフィルムキャリアテープの製造方法は、請求項6または請求項7の発明において、前記絶縁フィルムはポリイミドフィルムであり、前記両接着剤層はエポキシ樹脂系接着剤からなることを特徴とする。
【0018】
請求項9に記載のフィルムキャリアテープの製造方法は、請求項6乃至請求項8の何れかの発明において、前記他方の表面の接着剤層の厚さは、7〜15μmであることを特徴とする。
【0019】
請求項10に記載のフィルムキャリアテープの製造方法は、請求項6乃至請求項9の何れかの発明において、前記絶縁フィルムの厚さは、50μm以下であることを特徴とする。
【0020】
請求項1および請求項6の発明においては、絶縁フィルムの両側に接着剤層を形成するので、これらの接着剤層が加熱硬化するとき熱収縮しても、それらの収縮応力が絶縁フィルムの両側で互いに打ち消し合うため、フィルムキャリアテープの反りを低減することができる。ここで、絶縁フィルムの両側の接着剤層は材質および厚さが同じであることが好ましい。
【0021】
請求項2および請求項7の発明においては、絶縁フィルムの他方の表面に形成された接着剤層を、絶縁フィルムの幅方向端部まで形成するようにすることで、絶縁フィルム10を補強することができる。
【0022】
請求項3および請求項8の発明においては、絶縁フィルムと接着剤層との熱収縮の差が大きい。このため、本発明を適用した場合に特に顕著な効果を得ることができる。
請求項4および請求項9の発明においては、接着剤層の接着力を維持するとともに、軽量化の要求に答えることができる。
請求項5および請求項10の発明においては、50μm以下の薄厚の絶縁フィルムを用いたフィルムキャリアテープでは特に反りが生じ易いので、本発明を適用した場合に特に顕著な効果を奏することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、各図において同一構成要素には同一符号を付してその説明を簡略化する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るTABテープ(フィルムキャリアテープ)を示す断面図である。このTABテープ1は、絶縁フィルム10の一方の表面に接着剤層12が形成されている。絶縁フィルム10には、デバイスホール14、入力側アウターリードホール16およびスプロケットホール18が穿設されている。さらに、接着剤層12を介して所定の配線パターンに形成された導体箔20が接着されている。この導体箔20の上には、絶縁保護層22としての非感光性のソルダーレジスト層がデバイスホール18および端子部分24を除いて形成されている。端子部分24には、スズや金等のメッキが施されている。
一方、絶縁フィルム10の他方の表面には、接着剤層26が形成されている。
上記接着剤層12および接着剤層26は、スプロケットホール18,18間に形成されている。なお、接着剤層26を、図中、一点鎖線で示すように、絶縁フィルム10の幅方向端部まで形成するようにしてもよい。このようにすれば、絶縁フィルム10を補強することができる。
【0024】
絶縁フィルム10は、可撓性樹脂フィルムからなる。この絶縁フィルム10は、導体箔を所定の配線パターンに形成するためにエッチングするときに酸などと接触することから、こうした薬品に侵されない耐薬品性およびボンディングするときの加熱によっても変質しないような耐熱性を有している。このような樹脂の例としては、ガラスエポキシ、BTレジン、ポリエステル、ポリアミドおよびポリイミドなどを挙げることができるが、特にポリイミドからなるフィルムを用いることが好ましい。このようなポリイミドフィルムの例としては、ピロメリット酸2無水物と芳香族ジアミンとから合成される全芳香族ポリイミド、ビフェニルテトラカルボン酸2無水物と芳香族ジアミンとから合成されるビフェニル骨格を有する全芳香族ポリイミドを挙げることができる。特に、ビフェニル骨格を有する全芳香族ポリイミド(例;商品名:ユーピレックス、宇部興産(株)製)がよく用いられる。
【0025】
絶縁フィルム10は、従来から一般的に使用されているものよりも薄く、その平均厚さが75μm以下、特に50μm以下である場合に生ずる反りが有効に低減される。絶縁フィルム10は、その平均厚さが好適には12.5〜125μm、好ましくは25〜75μm、特に好ましくは25〜50μmのものが使用される。
【0026】
接着剤層12および接着剤層26の厚さは、通常は、5〜20μm、好ましくは7〜15μmに形成される。
接着剤層12および接着剤層26を形成するために使用される接着剤は、一般に、耐熱性、耐薬品性、接着力、可撓性等の特性に優れていることが必要である。このような特性を有する接着剤の例としては、エポキシ樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤およびフェノール樹脂系接着剤を挙げることができる。ここで、例えば、エポキシ樹脂系接着剤は、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などで変成されていてもよく、またエポキシ樹脂自体がゴム変成されていてもよい。
【0027】
このような接着剤は、加熱硬化性である。例えば、接着剤としてエポキシ樹脂系接着剤を使用する場合、このエポキシ樹脂系接着剤は、絶縁フィルムに塗布して形成することもできるが、エポキシ樹脂を予めフィルム状にした接着剤フィルムの形態で絶縁フィルムの表面に貼着することが好ましい。即ち、一般にエポキシ系樹脂は、粘度が高いために薄手の絶縁フィルム上に直接塗布しようとする場合には、そのままの粘度で薄い層厚を有するように塗布することは困難である。このため通常はこのエポキシ系樹脂を有機溶媒に溶解あるいは分散させた塗布液を調製して、この塗布液を塗布した後、溶剤を除去する方法を採用する必要がある。そして、塗布液を用いる場合には、塗布層から溶媒を除去する工程およびこの除去した溶媒を回収する工程を、TABテープの工程に組み込む必要があり、工程および装置が複雑になり不利である。また、塗布液を塗布して形成された接着剤層は、溶剤が除去されるまで流動性があり、塗布後の処理によっては接着剤層の均一性が損なわれることがある。さらに、微視的に見ると、溶媒が除去された部分は接着剤であるエポキシ系樹脂が粗になる傾向があり、全体として均質な接着剤層を形成しにくい。これに対して、別の基材テープにエポキシ系樹脂を塗布して予め調製した接着剤フィルムを絶縁フィルム上に貼着する場合には、単一の工程で接着剤層を形成することができ、しかもこの工程では有機溶媒を使用しないので設備的にも有利である。さらに、予め接着剤フィルムを製造することにより、接着剤フィルムの厚さを正確に管理することができるので形成される接着剤層の均一性も高くなる。また、接着剤フィルムを製造する際に接着剤フィルムを圧縮すれば、全体として均質な接着剤フィルムを製造することができる。
【0028】
導体箔20の例としては、銅、アルミニウムを挙げることができる。また、この導体箔、特に銅箔にはインジウムなどの他の金属成分を少量添加することもできる。導体箔としては銅箔を使用することが好ましい。銅箔材料には、電解銅箔と圧延銅箔があり、いずれの銅箔材料も使用することができる。
【0029】
このような導体箔の平均厚さは、通常は70μm以下、好ましくは3〜70μm、特に好ましくは4〜40μm、さらに好ましくは4〜25μm、最も好ましくは4〜18μmの範囲内にある。特に近時着目されているファインピッチのTABテープの場合には、平均厚さが通常は3〜20μm、好ましくは4〜15μmの範囲内にある電解銅箔が使用される。
【0030】
次に、このTABテープ1を製造する方法を説明する。
まず、12.5〜125μm、好ましくは25〜75μmの厚さの絶縁フィルム10の両面にそれぞれ、接着剤を5〜20μm、好ましくは7〜15μmの厚さに塗布して接着剤層12および接着剤層26を形成する。その後、この接着剤層12および接着剤層26が形成された絶縁フィルム10に、デバイスホール14、入力側アウターリードホール16およびスプロケットホール18を金型によりパンチング加工して開口する。上記接着剤層12および接着剤層26は、スプロケットホール18,18間に形成する。接着剤層26は、絶縁フィルム10の幅方向端部まで形成するようにしてもよい。
次いで、接着剤層12の幅と略同じ幅を有する導体箔(銅箔)をラミネータにより連続して加熱および加圧(50〜180℃、1〜3kgf/cm2)して仮圧着する。その後、オーブン中で160〜180℃、4〜6時間加熱して接着剤層12を硬化させ、導体箔をこの接着剤層12を介して絶縁フィルム10に接着する。このとき、同時に接着剤層26が加熱されて硬化する。
【0031】
次いで、感光性レジストの塗布、現像およびエッチングを行い、所定の配線パターンに形成された導体箔(銅箔)20を得る。
次いで、この所定の配線パターンに形成された導体箔20上にソルダーレジストインクをデバイスホール部分および端子部分を除く導体箔20全体をカバーするように印刷し、120〜160℃で1〜2時間加熱して硬化させ、絶縁保護層22を得る。
最後に、端子部分にスズや金等のメッキを所定の厚さに施して端子部分24を形成する。
【0032】
図2は、本発明に対して参考例となるTABテープを示す断面図である。このTABテープ(フィルムキャリア テープ)1Aは、接着剤層26の表面にさらにこの接着剤層26を介して導体箔28が接着されている点で、図1のTABテープと異なり、その他の点では同じ構造をしている。導体箔28は、導体箔20と同様のものを用いることができる。導体箔28はまた、この場合にも、絶縁フィルム10の補強のために、接着剤層26を絶縁フィルム10の幅方向端部まで形成するようにしてもよい。
【0033】
次に、このTABテープ1Aを製造する方法を説明する。
まず、TABテープ1を製造する場合と同様にして、絶縁フィルム10の両面にそれぞれ、接着剤層12および接着剤層26を形成し、その後デバイスホール14、入力側アウターリードホール16およびスプロケットホール18を開口する。
次いで、接着剤層26の幅と略同じ幅を有する導体箔(銅箔)28を、ラミネータにより連続して加熱および加圧(50〜180℃、1〜3kgf/cm2)して絶縁フィルム10の一方の面に仮圧着する。同様にして、絶縁フィルム10の他方の面に導体箔(銅箔)をラミネータにより連続して加熱および加圧(50〜180℃、1〜3kgf/cm2)して仮圧着する。その後、オーブン中で160〜180℃、4〜6時間加熱して接着剤層26および接着剤層12を硬化し、導体箔をこれらの接着剤層26および接着剤層12を介して絶縁フィルム10の両面に接着する。
次いで、TABテープ1を製造する場合と同様にして、絶縁フィルム10の接着剤層12側の導体箔をエッチングにより所定の配線パターンに形成して導体箔(銅箔)20を得、絶縁保護層22を形成し、端子部分24を形成する。
【0034】
なお、上記実施の形態では、本発明をTABテープに適用した場合について説明したが、T−BGA用テープあるいはFBGA(Finepitch Ball Grid Array)用テープ等にも適用することができる。
T−BGA用テープの場合には、TABテープにおいて行われるアウターリードボンデングの代わりに、半田ボール(導電性金属ボール)をマトリックス状に配列し、これらを介してプリント基板との接続を行う。そのため、TABテープにおいて絶縁フィルムにアウターリードホールが形成される代わりに、T−BGA用テープにおいては、ソルダーレジスト層等からなる絶縁保護層に半田ボールが配置される微小孔が形成される。
また、FBGA用テープの場合には、実装されるIC等の電子部品の下側の絶縁フィルムに多数の貫通孔を形成し、これらの貫通孔に配置される半田ボール(導電性金属ボール)を介してプリント基板との接続を行う。一方、電子部品とFBGA用テープとの接続は、電子部品接続端子と、電子部品の上面に形成されているバンプ電極とをワイヤーボンデングするか、あるいは絶縁フィルムに形成されたスリットを跨ぐように形成された配線パターン(電子部品接続端子)を外側端部で切断し、電子部品下面縁部に形成された電極とボンディングする(ビームリードボンディング方式)。そのため、TABテープにおいて絶縁フィルムにデバイスホールおよびアウターリードホールが形成される代わりに、FBGA用テープにおいては、絶縁フィルムに半田ボールが配置される微小孔が形成される。
【0035】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
(実施例1)
絶縁フィルム10として、幅48mm、厚さ50μmのユーピレックスS(宇部興産(株)製)を使用し、この両面にそれぞれ接着剤X(巴川製紙(株)製)を厚さ12μm、幅43mmで塗布し、接着剤層12および接着剤層26を形成した。その後、デバイスホール14、入力側アウターリードホール16およびスプロケットホール18を金型によりパンチング加工して開口した。
次いで、厚さ15μm、幅43mmの電解銅箔FQ−VLP(三井金属鉱業(株)製)をラミネータにより連続して加熱および加圧(150℃、3kgf/cm2)して仮圧着した。その後、オーブン中で160℃、4時間加熱して接着剤層12を硬化させ、銅箔をこの接着剤層12を介して絶縁フィルム10に接着した。このとき、同時に接着剤層26が加熱されて硬化した。
【0036】
次いで、感光性レジストの塗布、現像およびエッチングを行い、所定の配線パターンに形成された銅箔20を得た。
次いで、この所定の配線パターンに形成された導体箔20上にソルダーレジストインク(CCR−232GF、(株)アサヒ化学研究所製)をデバイスホール部分および端子部分を除く導体箔20全体をカバーするように20〜30μmの厚さに印刷し、140℃で1時間加熱して硬化させ、絶縁保護層22を得た。
次いで、端子部分に無電解Snメッキを行い、スズメッキを約0.5μmの厚さに施して端子部分24を形成した。
【0037】
このようにして製造されたTABテープの反り量の測定を以下のようにして行った。測定機としてMeasuring Fine Scope(MF−100:(株)ミツトヨ製)を用い、測定サンプルは実施例1で得られた個片(1ピースに切り離したサンプル)を用いた。
先ず測定サンプルを測定機のテーブル上にベース材面を上にして置いた。次に、テーブル面を基準位置(0mm)にして、デバイスホール部の湾曲した高さを測定した。反りの高さは、Measuring Fine Scopeにより、図3に示すように、予めテープの幅方向の4箇所に測定点を定めておき、その測定点に焦点を合わせることにより高さを測定し、得られた高さを反り量とした。測定結果を表1に示す。
【0038】
参考例
実施例1と同様にして、絶縁フィルム10の両面に接着剤層12および接着剤層26を形成した。その後、デバイスホール14、入力側アウターリードホール16およびスプロケットホール18を金型によりパンチング加工して開口した。
次いで、厚さ15μm、幅43mmの電解銅箔FQ−VLP(三井金属鉱業(株)製)をラミネータにより連続して加熱および加圧(150℃、3kgf/cm2)して接着剤層26側に仮圧着した。次いで、厚さ15μm、幅43mmの電解銅箔FQ−VLP(三井金属鉱業(株)製)をラミネータにより連続して加熱および加圧(150℃、3kgf/cm2)して接着剤層12側に仮圧着した。その後、オーブン中で160℃、4時間加熱して接着剤層26および接着剤層12を硬化させ、銅箔をこれらの接着剤層26および接着剤層12を介して絶縁フィルム10の両面に接着した。
次いで、実施例1と同様にして、絶縁フィルム10の接着剤層12側の銅箔をエッチングして所定の配線パターンに形成された銅箔20を得、絶縁保護層22を形成し、端子部分24を形成する。
このようにして製造されたTABテープの反り量の実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
【0039】
(比較例)
接着剤層26を形成しない以外は、実施例1と同様にしてTABテープを製造し、この得られたTABテープの反り量を実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004080681
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、薄厚の絶縁フィルムを用いた場合に接着剤が熱収縮するために生ずるフィルムキャリアテープの反り変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るTABテープを示す断面図である。
【図2】 本発明に対して参考例となるTABテープを示す断面図である。
【図3】 TABテープの幅方向の反りの測定点を示す平面図である。
【符号の説明】
1,1A TABテープ(フィルムキャリアテープ)
10 絶縁フィルム
12,26 接着剤
14 デバイスホール
16 入力側アウターリードホール
18 スプロケットホール
20,28 導体箔
22 絶縁保護層
24 端子部分

Claims (10)

  1. 絶縁フィルムの一方の表面に接着剤層を介して所定の配線パターンに形成された導体箔が接着されているフィルムキャリアテープにおいて、
    前記絶縁フィルムの一方の表面および他方の表面にそれぞれ同じ材質の加熱硬化性の接着剤層が形成されるとともに加熱により硬化され、かつ、前記絶縁フィルムの一方の表面のみに加熱硬化された前記接着剤層により導体箔が接着されていることを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  2. 前記絶縁フィルムの他方の表面の接着剤層を絶縁フィルムの幅方向端部まで形成していることを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  3. 前記絶縁フィルムはポリイミドフィルムであり、前記両接着剤層はエポキシ樹脂系接着剤からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  4. 前記両接着剤層の厚さは、7〜15μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  5. 前記絶縁フィルムの厚さは、50μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  6. 絶縁フィルムの一方の表面に接着剤を介して導体箔を貼着し、エッチングにより該導体箔を所定の配線パターンに形成する電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法において、
    前記絶縁フィルムの一方の表面および他方の表面にそれぞれ同じ材質の加熱硬化性の接着剤層を形成するとともに加熱により硬化し、かつ、前記絶縁フィルムの一方の表面のみに加熱硬化される前記接着剤層により導体箔を接着することを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
  7. 前記絶縁フィルムの他方の表面の接着剤層を絶縁フィルムの幅方向端部まで形成することを特徴とする請求項6に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
  8. 前記絶縁フィルムはポリイミドフィルムであり、前記両接着剤層はエポキシ樹脂系接着剤からなることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
  9. 前記他方の表面の接着剤層の厚さは、7〜15μmであることを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れかにに記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
  10. 前記絶縁フィルムの厚さは、50μm以下であることを特徴とする請求項6乃至請求項9の何れかに記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
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