JP4080222B2 - 電荷検出回路およびlsi - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入射する電磁波を電荷に変換し、これを順次読み出し画像データを出力する画像検出器に内蔵される電荷検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、放射線の二次元画像検出器として、X線を感知して電荷(電子−正孔)を発生する半導体センサを二次元状に配置し、これらのセンサにそれぞれ電気スイッチを設けて、各行毎に電気スイッチを順次オンにして各列毎にセンサの電荷を読み出す画像センサが知られている。
【0003】
上記画像センサの構成を図1に基づいて説明する。この画像センサ48は、一般的な2次元行列構造の画像検出器であり、硝子基板50の上に、光電変換層54およびバイアス電極52が形成されている構成である。
【0004】
光電変換層54は、例えば非晶質セレン(以下a−Seとする)などで形成されている。さらに、バイアス電極52は、X線(電磁波)を透過する金属膜、例えば金の薄膜で形成されている。硝子基板50の光電変換層54側の面には、行列状に配置された画素22…、行方向と平行に延びる走査線(行)10…、および列方向と平行に延びるデータ線(列)12…が形成されている。各画素22は、画素電極56、蓄積容量17、スイッチ素子18から構成される。そして、各走査線10は走査駆動器(ゲートドライバー)14に接続されており、データ線12は読み取り回路16に接続されている。
【0005】
画素電極56はスイッチ素子18を介してデータ線12に接続されている。さらに、スイッチ素子18のスイッチング動作は走査駆動器14から走査線10を介して、電圧が供給されることにより行われる。従って、スイッチ素子18が、一般的に用いられるTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)の場合、TFTのソースは画素電極56に、ドレインはデータ線12に、ゲートは走査線10にそれぞれ接続されることになる。なお、以下の構成ではスイッチ素子18としてTFTが用いられているものとして説明する。
【0006】
つぎに、画像センサ48の断面構造を図2に基づいて説明する。図2は、図1におけるA−A線矢視断面図である。画像センサ48には、硝子基板50の上に走査線10および補助電極60が設けられており、さらにその上に絶縁膜58、画素電極56およびデータ線12、光電変換層54、バイアス電極52が積層されている。このうち、補助電極60は、絶縁膜58を介して画素電極56と対向する位置に設けられており、画素電極56との間で蓄積容量17を構成している。この補助電極60は、全画素22…において共通の基準電源(Vref)となるように配線されている。また、バイアス電極52は、画素電極56に対して高電圧(例えば数千ボルト)を印加できるようになっている。
【0007】
このような画像センサ48において、X線光子68がバイアス電極52側から光電変換層54に入射すると、光電変換層54は、バイアス電極52を透過したX線光子68から電子と正孔との対を発生させる。ここで、バイアス電極52に正の電圧が印加されているときは、上記正孔が画素電極56側に移動する。一方、バイアス電極52に負の電圧が印加されているときは、上記電子が画素電極56側に移動する。これにより、上記正孔または電子は、X線光子68の入射位置に対応する位置にある画素電極56に達する。さらに、画素電極56に達した上記正孔または電子は、正または負の電荷(以下、信号電荷とする)として蓄積容量17に保持される。なお、以下の説明では、特に断らない限りバイアス電極には負の電圧が印加されているものとして説明する。
【0008】
ここで、走査駆動器14が所定の一本の走査線10にハイレベルの電圧を出力すると、その走査線10に接続されている全てのTFT18…がオン状態になる。そして、オン状態のTFT18…の各蓄積容量17…に保持されている信号電荷が、各TFT18…に対応するそれぞれのデータ線12に流出する。さらに、データ線12に流出した信号電荷は、データ線12に接続された読み取り回路16によってその電荷量が読み取られる。このように、走査駆動器14が各走査線10…に順次ハイレベルの電圧を出力し、読み取り回路16が全ての画素電極56に対応する信号電荷、すなわちデジタル信号を読み取る。このようにして、1枚のデジタル画像データの読み取りが行われる。
【0009】
次に、画像センサ48に用いられる読み取り回路16について図3に基づいて説明する。図3は、信号電荷がデジタルデータとして出力されるまでの1入力対応の読み取り回路16のブロック図である。読み取り回路16は、電荷検出増幅器(Charge Sensitive Amplifier,以下CSAとする)20、メインアンプ(以下、MAとする)30、サンプルホールド回路(以下、S/Hとする)40、マルチプレクサ300、アナログデジタル変換器(Analog-to-Digital Converter,以下ADCとする)400、データラッチ回路(以下、DLとする)500がこの順で直列に接続される構成である。ここで、図3に示す読み取り回路16は、多数集積されていて、LSI(Large Scale Integrated Circuit,大規模集積回路)を構成している。
【0010】
ここで、読み取り回路16の読み取り動作について説明する。まず、CSA20が、データ線12から入力した信号電荷を電位として読み取り、電圧を出力する。そして、CSA20から出力された電圧は、必要に応じてMA30で増幅され、S/H40にてサンプリング(標本化)されると共にデータ電圧として保持される。保持されたデータ電圧は、マルチプレクサ300を介してADC400に入力され、デジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号は、DL500にて保持される。なお、マルチプレクサ300は、1つのADC400に複数の入力端子を割り当てるために用いるものであり、読み取り回路16の本質的な要素ではない。したがって、例えば各入力端子に1対1で対応してADC400を構成する場合、マルチプレクサ300は不要である。
【0011】
次に、CSA20の基本的な構造について、図4の回路図に基づいて説明する。CSA20は、信号電荷の電荷量を電位として読み取るための回路であり、演算増幅器20a、帰還容量20b、リセットスイッチ20cから構成される。演算増幅器20aの反転入力と出力とは帰還容量20bを介して接続されており、負帰還回路を構成している。また、帰還容量20bと並列にリセットスイッチ20cが接続されており、帰還容量20bに蓄積された電荷を放電してリセットすることができる。さらに、データ線12は演算増幅器20aの反転入力に接続されている。また、演算増幅器20aの非反転入力はGND(接地電位)に接続されている。なお、ここでは基準電源VrefをGNDとしているが、特にGNDに限定されるものではない。
【0012】
さらに、CSA20の読み取り動作を図5および図6に基づいて説明する。
なお、図5は読み取り動作のタイミングチャートおよびCSA20の出力電位を表すグラフであり、図6は1画素あたりのTFT18、蓄積容量17、CSA20の等価回路図である。
【0013】
ここで、画素22は、図6に示すように、第i行目の走査線10である走査線10iおよび第j列目のデータ線12jに接続された画素であるものとする。すなわち、画素22は、データ線12jを介してCSA20と接続されている。なお、Cdlは、データ線12jの容量を表す。そして、図5におけるg(i)は、走査線10iがハイレベルとなるタイミングを表し、RstはリセットスイッチRstがオンとなるタイミングを表す。
【0014】
読み取り動作は、まずリセットスイッチ20cがオンになることで開始される。これにより、それ以前の動作で帰還容量20bに蓄積されていた電荷が放電され、CSA20の出力電位はGNDとなる。したがって、CSA20はリセットされた状態となる。
【0015】
この後、図5のg(i)に示すように、走査駆動器14から走査線10iにハイレベルの電圧が出力され、これによりTFT18がオンになる。TFT18がオンになると、蓄積容量17に蓄積されていた信号電荷(−Q)がデータ線12jに流出する。そして、演算増幅器20aは、データ線に流出した全ての信号電荷(−Q)が帰還容量20bの入力側の電極(演算増幅器20aの反転入力と接続されている電極)に集まるように作動する。その結果、帰還容量20bの出力側の電極(演算増幅器20aの出力と接続されている電極)には、等量で逆極性の電荷(+Q)が発生する。したがって、図5のB期間において、CSA20の出力には、信号電荷である+Qを帰還容量20bの容量値で割った電位が現れる。CSA20は、このようにして信号電荷量を電位として読み取り、信号電圧を出力することができる。
【0016】
つぎに、MA30の詳細について説明する。MA30は、CSA20の出力電圧が小さい場合に、それ以降の回路が動作するのに十分な大きさの電圧範囲にまで、信号電圧を増幅するために設けられている。なお、一般的なX線撮影装置では静止画像撮影(撮影モード)が行われるが、この場合、照射X線の線量が十分に多い。したがって、画像センサ48を上記X線撮影装置に用いた場合、検出される電荷量も多く、CSA20から十分大きな信号電圧が出力されるため、MA30は必ずしも必要でない。しかし、動画像を得るための透視モードでは、秒単位から分単位の期間、X線を照射し続ける必要がある。したがって、透視モードでは、X線の総照射量を抑えるために撮影モードより2桁ほど弱いX線が用いられている。具体的には、撮影モードでは、放射線量が30μR〜3mR程度のX線が照射されるが、透視モードでは、0.1μR〜10μR程度のX線が照射される。これにより、透視モードでは撮影モードと比べて、検出される信号電荷量が極めて少なく、CSA20は十分量の信号電圧を出力することができない。そこで、上記X線撮影装置に用いられる画像センサ48には、MA30が必要となる。なお、図3ではMA30を1つのブロックで表しているが、必要な増幅率を得るために2段以上の構成を用いても構わない。
【0017】
ここで、読み取り回路16における、MA30の典型的な回路構成例を図7に示す。この例において、MA30は、1段の反転増幅器と容量C1・C2から構成されており、その増幅率Gは、G=C1/C2となる。
【0018】
つぎに、S/H40について図8、図9に基づいて説明する。図8は読み取り回路16におけるCSA20、MA30、S/H40の回路構成を示した回路図であって、図9は、図8におけるCSA20、MA30、S/H40の動作を示したタイミングチャートである。ここで、S/H40はその制御信号SHがハイレベルの出力の期間に、MAの出力電圧を標本化する。そして、制御信号がつぎのハイレベルの出力になるまで、その標本化した電圧を保持して出力し続ける回路である。
【0019】
まず、CSA20とMA30とのリセットスイッチRst(初期化スイッチ)が同時にオンされる。その後CSA20のリセットスイッチRstを先にオフとして、次にMA30のリセットスイッチRstをオフとする。これでCSA20とMA30とが共に初期化される。その後、CSA20は、入力する信号電荷を電位として読み取り、信号電圧を出力する。さらに、この信号電圧はMA30により増幅される。そして、S/H40の制御信号SHがハイ出力の期間に、MA30の出力した信号電圧がS/H回路により標本化され、次に制御信号SHがハイレベルの出力になるまで保持されることになる。その後、保持された信号電圧は、S/H40の後段にあるADC7によりデジタル信号(デジタル画像データ)へと変換される。
【0020】
ところで、上記CSA20等を構成する読み取り回路16は、各列毎に対応して設けられている。すなわち、複数の読み取り回路16…が集積してLSI(Large Scale Integrated Circuit,大規模集積回路)を構成している。ここで、LSIを構成する各読み取り回路16…には、入出力特性に若干のばらつきがある。したがって、上記読み取り回路16…が集合したLSIによって得られるデジタル画像データから良質な画像を再現するためには、上記読み取り回路16…毎に入出力特性のばらつきを補正する必要がある。このばらつきの原因としては、CSA20やMA30を構成するオペアンプの特性のばらつき、コンデンサの容量のばらつきが挙げられる。上記オペアンプの特性やコンデンサの容量にばらつきがあれば、CSA20の出力やMA30の増幅率にばらつきが生じ、読み取り回路16ごとの入出力特性にばらつきが生じる。
【0021】
従来は、このばらつきを補正するため、テストモードで、画像センサ48に実際にX線を照射して、デジタル画像データを得ることによって、各読み取り回路16…の入出力特性のばらつきを検出していた。ここで、読み取り回路16への入力電荷量がx〔e-〕であるときに、読み取り回路16の出力が最下位のビットを単位としてy〔LSB〕になるとすると、y=ax+bで表すことができる。ここで、a,bを求めるためには、X線の強度を変えて、2度測定すればよい。具体的には、X線を照射しない状態(x=0)と、センサ全面に均一かつ一定の線量でX線を照射した状態とで出力を測定することによりa,bを求める。
【0022】
つぎに、画像を再現する場合の最も基本的なばらつき補正の考え方を以下に説明する。例えば、n列(n=1〜N)の読み取り回路16のb値をbnとすると、X線を照射しない状態(x=0)で読み取り動作を行って得られるy値は、1〜N列の読み取り回路16…において、それぞれのbnとなる。
【0023】
また、傾きanは、センサ全面に均一なX線(x=xcとする)を照射して、n列目の読み取り回路16…により、読み出し動作を行って得られる出力値(ycnとする)と、先に求めたbnとから以下の演算により求めることができる。
【0024】
【数1】
Figure 0004080222
【0025】
つぎに、以下に示す演算により、anおよびbnの平均値(aavとbav)を求めることで、n列の読み取り回路16…における出力の平均特性を求めることができる。
【0026】
【数2】
Figure 0004080222
【0027】
また、bnとbavとの差(∇bnとする)および、aavとanとの比(αnとする)を求めることで読み取り回路16ごと(端子ごと)の補正用データを決定することができる。すなわち、
【0028】
【数3】
Figure 0004080222
【0029】
さらに、画像センサ48において、実際に被写体を撮影した後に、上記補正用データを用いて、デジタル画像データを補正する演算式を以下に示す。ここで、n列目の読み取り回路16において、被写体を撮影して得られたデジタル画像データにおける最下位のビットをYn(n=1〜N)として、補正後のデジタル画像データにおける最下位のビットをYhnとすると、
【0030】
【数4】
Figure 0004080222
【0031】
このような補正を行うことで、各列に対応した読み取り回路16ごとで、入出力特性のばらつきを補正することができ、良質な画像を得ることができる。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、LSIの特性は、周囲の温度等の使用環境や使用状況によって微妙に変化する。また、その特性は時間の経過と共に微妙に変化するものである。したがって、複数のCSA20…から成るLSIにあっては、なるべく頻繁に入出力特性を測定して補正用データを更新することが望ましい。ここで、補正用データを作成するにあたり、実際にX線を照射して読み取り回路16の入出力特性を測定しなければならない従来の方法では、頻繁にX線を照射しなければならず、その作業に手間が生じていた。
【0033】
また、従来の方法では、本来の使用目的以外の目的にX線を照射しなければならない。すなわち、被写体を撮影する目的以外で、人体に有害な放射線を無駄に放出することになるという不都合が生じていた。
【0034】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、入射する電磁波を電荷に変換し、これを順次読み出し画像データを出力する画像センサに内蔵される電荷検出回路において、実際に電磁波を照射することなしに、入出力特性を測定できる電荷検出回路を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明の電荷検出手段は、上記の問題を解決するために、通常モードおよび試験モードを切り替える切り替え回路と、上記切り替え回路により、通常モード時には、入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力すると共に、試験モード時には、上記入射電磁波に応じて変化する電荷の代わりに、電荷検出回路内における所定の第1試験電圧に対応する電荷を検出し、これを電圧として出力する検出回路とを備える。
【0036】
上記構成によれば、切り替え回路により、電荷検出回路の通常の動作態様を示す通常モードと、電荷検出回路の入出力特性測定を行う試験モードとを切り替えることができる。すなわち、通常モード時において、検出回路は入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力できる。一方、試験モード時において、検出回路は上記入射電磁波に応じて変化する電荷の代わりに、電荷検出回路内の第1試験電圧に対応する電荷を検出して、これを電圧として出力することができる。
【0037】
ここで、上記電荷検出回路内の第1試験電圧は、所定の電圧値であるので、試験モードにおいて、電荷検出回路の出力電圧を測定することにより電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。しかも、試験モードにおいて、検出回路は、電荷検出回路内の第1試験電圧に対応する電荷を検出して、これを電圧として出力しているので、電磁波を発生させることがなく簡単な手順で電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。これにより、電荷検出回路の入出力特性の試験を頻繁に(ことある毎に)行うことができるので、電荷検出回路の補正用データを頻繁に更新することができ、常に最適化した状態で回路を動作させることができる。
【0038】
なお、上記電荷検出回路は、例えば電磁波を電荷として読み取る画像検出装置に用いられる。したがって、上記電荷検出回路を画像検出装置に用いる場合、より高精度の画像を再現することが可能となる。
【0039】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、上記切り替え回路が、電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に、第1スイッチが接続されると共に、第1試験電圧と検出回路との間に第2スイッチと第1コンデンサとが直列に接続されるように構成されていることを特徴とする
【0040】
上記構成によれば、第1スイッチを閉にすると共に第2スイッチを開にすることで、電荷検出回路の入力端子と検出回路とが接続され、通常モード状態となり、検出回路は上記入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。また、第1スイッチを開にすると共に、第2スイッチを閉にすると、第1試験電源が、上記第1コンデンサを介して検出回路と接続される。これにより、試験モード状態となり、第1試験電圧に対応する電圧が電荷として第1コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第1コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。
【0041】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、上記切り替え回路が、第1コンデンサと第2スイッチとの接続点と、電荷検出回路の入力端子との間に第3スイッチが接続されると共に、上記入力端子から第2試験電圧を印加できるように構成されていることを特徴とする
【0042】
上記構成によれば、第1スイッチおよび第2スイッチを開にすると共に第3スイッチを閉にすることで、上記入力端子が第1コンデンサを介して検出回路と接続される。さらに、上記入力端子から第2試験電圧を印加することができるので、第2試験電圧に対応する電圧が電荷として第1コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第1コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。すなわち、電荷検出回路内の第1試験電圧とは別個に、電荷検出回路の外部電源としての第2試験電圧を印加することができ、検出回路は第2試験電圧に対応する電荷を検出し、これを電圧として出力できる。これにより、第2試験電圧の電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定することができる。すなわち、外部から電圧を印加することにより、電荷検出回路が正常に動作しているか否かについて試験(動作試験モード)することができる。
【0043】
さらに、上記構成によれば、上記入力端子と検出回路との間でコンデンサの挿入および削除ができるので、動作試験モードにおいては、電荷検出回路に対する電荷供給のために、従来の電荷供給回路を上記入力端子に接続する手間を省くことができ、上記入力端子に電圧を印加するだけで、効率よく電荷検出回路の動作確認試験を行うことができる。なお、上記切り替え回路は、試験モードと動作試験モードとで、第1コンデンサを共用している構成である。
【0044】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、上記切り替え回路が、第1コンデンサと電荷検出回路との間に第4スイッチが接続されるように構成されていてもよい。
【0045】
上記構成によれば、通常モード時において、第4スイッチを開にすることで、第2スイッチを開にする必要がなくなる。また、試験モード時および上記入力端子から第2試験電圧を印加する場合は、第4スイッチを閉にすることで、第1コンデンサに充電した電荷を検出回路に読み取らせることができる。
【0046】
ここで、通常モード時において、第2スイッチを閉にすることで、第1コンデンサが浮いた状態になるのを防止することができ、雑音電荷の発生を防止することができる。
【0047】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、上記切り替え回路が、電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に、第5スイッチが接続されると共に、上記第5スイッチと上記検出回路との接続点と、第1試験電圧との間に、第6スイッチと第2コンデンサとが直列に接続されるように構成されていてもよい。
【0048】
上記構成によれば、第5スイッチを閉にすると共に第6スイッチを開にすることで、電荷検出回路の入力端子と検出回路とが接続され、通常モード状態となり、検出回路は上記入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。また、第5スイッチを開にすると共に、第6スイッチを閉にすると、第1試験電圧が、第2コンデンサを介して検出回路と接続される。これにより、試験モード状態となり、第1試験電圧に対応する電圧が電荷として第2コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第2コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。
【0049】
本発明の電荷検出回路は、上記切り替え回路が、電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に、第7スイッチが接続されていると共に、第8スイッチと第3コンデンサと第9スイッチとが直列に接続され、上記第7スイッチと上記検出回路との接続点と、第1試験電圧との間に第4コンデンサと第10スイッチとが直列に接続されるように構成されていてもよい。
【0050】
上記構成によれば、第8スイッチおよび第10スイッチを開にすると共に第7スイッチを閉にすることで、電荷検出回路の入力端子と検出回路とが接続され、通常モード状態となり、検出回路は上記入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。また、第7スイッチおよび第8スイッチを開にすると共に、第10スイッチを閉にすると、第1試験電圧が、第4コンデンサを介して検出回路と接続される。これにより、試験モード状態となり、第1試験電圧に対応する電圧が電荷として第4コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第4コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。
【0051】
さらに、第8スイッチおよび第9スイッチを閉にし、第7スイッチおよび第10スイッチを開にすると、上記入力端子が第3コンデンサを介して検出回路と接続される。さらに、上記入力端子から第2試験電圧を印加することができるので、第2試験電圧に対応する電圧が電荷として第3コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第3コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。すなわち、電荷検出回路内の第1試験電圧とは別個に、電荷検出回路の外部電源としての第2試験電圧を印加することができ、検出回路は、第2試験電圧に対応する電荷を検出し、これを電圧として出力できる。これにより、第2試験電圧の電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定することができる。すなわち、外部から電圧を印加することにより、電荷検出回路が正常に動作しているか否かについて試験(動作試験モード)することができる。
【0052】
さらに、上記構成によれば、上記入力端子と検出回路との間でコンデンサの挿入および削除ができるので、動作試験モードにおいては、電荷検出回路に対する電荷供給のために、従来の電荷供給回路を上記入力端子に接続する手間を省くことができ、上記入力端子に電圧を印加するだけで、効率よく電荷検出回路の動作確認試験を行うことができる。なお、上記切り替え回路は、試験モードと動作試験モードとで、互いに別々のコンデンサを切り替え回路に挿入する構成である。
【0053】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、入射する電磁波を電荷に変換し、これを画像データとして出力する画像検出器に内蔵される電荷検出回路において、入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入するとともに、上記入力端子から電圧を印加して、第1コンデンサに電荷を蓄える状態と、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入することにより、第1コンデンサに電荷を蓄える状態と、第1コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする。
【0054】
上記構成によれば、切り替え手段により、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態(通常モード)と、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入する状態(動作試験モード)とを切り替えることができる。
【0055】
すなわち、通常モードでは、電磁波から変換された電荷が入力端子を介して電荷検出手段に入力し、電荷検出手段が、入力電荷から電位を読み出し、この電位と基準電位との差から電圧を出力する。
【0056】
一方、動作試験モードでは、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入し、上記入力端子から電圧を印加することで第1コンデンサに電荷を蓄える。そして、第1コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給することにより、電荷検出手段は、印加された電圧を出力できる。ここで、印加した電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定し、上記電荷検出回路が正常に動作しているか否かを試験することができる。
【0057】
さらに、上記構成によれば、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入する状態にも切り替えることができる。これにより、電荷検出回路内に備えられた電荷注入手段から第1コンデンサに電荷を注入し、蓄えることができる。そして、第1コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給することにより、電荷検出手段は、電圧を出力することができる。つまり、電荷検出回路内に備えられている第1コンデンサと画像検出器に備えられている電荷注入手段とを用いることにより、電磁波の照射や上記入力端子から電圧を印加することなく、電荷検出手段に電荷を注入することができる。これにより、簡単に上記電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。言い換えれば、画像検出器に備えられている電荷注入手段と、動作試験モードで用いられる第1のコンデンサとを上記入出力測定で利用することにより、電磁波を照射せずに簡単な手順で上記入出力測定を行うことができる。
【0058】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、上記の構成に加えて、電荷注入手段は電源であって、電荷検出手段の入力部が基準電源と接続され、上記電荷検出手段の入力部と電荷検出回路の入力端子との間に、第3スイッチと第1コンデンサと第4スイッチとが、上記入力端子側からこの順で直列に接続されると共に、第1スイッチが第1コンデンサと並列に接続され、第1コンデンサにおける第3スイッチと接続されている側の電極が、第2スイッチにより上記電源と接続されていると共に、第11スイッチにより基準電源と接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする。
【0059】
上記構成によれば、第1スイッチをオン、第3スイッチ、第4スイッチはオフにすることで、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態(通常モード)を実現できる。
【0060】
つぎに、第1スイッチ、第2スイッチ、第4スイッチをオフにして、第3スイッチをオンにすると、上記入力端子と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入(動作試験モード)するとともに、第1コンデンサに電荷を蓄積できる。さらに、第3スイッチをオフにすると共に、第4スイッチをオンにすることで、第1コンデンサに蓄積されている電荷を上記電荷検出手段に供給することが可能となる。
【0061】
また、第1スイッチ、第3スイッチ、第11スイッチをオフにして、第2スイッチ、第4スイッチをオンにすると、上記電荷検出手段と上記電源との間に第1コンデンサを挿入することになる。これにより、第1コンデンサにおける第3スイッチと接続されている側の電極(以下、左側電極とする)は、電源電位となる。ここで、上記電荷検出手段の入力部は基準電源に接続されているので、入力部の電位は基準電位となる。これに伴い、第1コンデンサにおける第4スイッチと接続されている側の電極(以下、右側電極とする)は、基準電位となる。これにより、第1コンデンサのいずれの電極においても、電源電位と基準電位との差に相当する電荷が蓄積される。
【0062】
つぎに、第2スイッチをオフにしてから、第11スイッチをオンにすると、第1コンデンサの左側電極は、電源と切断されると共に、基準電源に接続されるので、基準電位となる。ここで、第1コンデンサの右側電極の電位は基準電位であるので、第1コンデンサに蓄積されていた電荷は消滅する。これは、左側電極の電荷が基準電源に吸収されると共に、右側電極の電荷が上記電荷検出手段へ放出されるからである。これにより、第1コンデンサに蓄積されている電荷を上記電荷検出手段に供給することができる。このような切り替え動作を行うことにより、通常モードと動作試験モードとの切り替えおよび、上記電荷検出回路の入出力測定を容易に行うことができる。
【0063】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、上記の構成に加えて、第1コンデンサは、並列に接続された複数のコンデンサの組み合わせであると共に、各コンデンサの容量は互いに異なり、切り替え手段は、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に、少なくとも1つのコンデンサを選択的に挿入することにより、選択されたコンデンサに電荷を蓄える状態と、選択されたコンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出回路に供給する状態とを切り替えるように構成されていることを特徴とする。
【0064】
上記構成によれば、各コンデンサがそれぞれ異なる容量であるので、切り替え手段により、異なる量の電荷を電荷注入手段に供給することができる。これにより、例えば、電荷検出回路の出力側に増幅器が設けられている場合、増幅器の倍率に合わせて適性量の電荷を供給することができる。
【0065】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、入射する電磁波を電荷に変換し、これを画像データとして出力する画像検出器に内蔵される電荷検出回路において、入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第2コンデンサを挿入することにより、第2コンデンサに電荷を蓄える状態と、第2コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、電磁波から変換された電荷を電荷検出回路の入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする。
【0066】
上記構成によれば、切り替え手段により、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態(通常モード)と、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第2コンデンサを挿入する状態とを切り替えることができる。
【0067】
すなわち、通常モードでは、電磁波から変換された電荷が入力端子を介して電荷検出手段に入力し、電荷検出手段が、入力電荷から電位を読み出し、この電位と基準電位との差から電圧を出力する。
【0068】
さらに、上記構成によれば、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第2コンデンサを挿入する状態に切り替えることができる。これにより、電荷検出回路内に備えられた電荷注入手段から第2コンデンサに電荷を注入し、蓄えることができる。そして、第2コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給することにより、電荷検出手段は、電圧を出力することができる。つまり、電荷検出回路内に備えられている第2コンデンサと画像検出器に備えられる電荷注入手段を用いることにより、電磁波を照射することなく、電荷検出手段に電荷を注入することができる。これにより、簡単に上記電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。言い換えれば、電荷注入手段と第2のコンデンサとを利用することにより、電磁波を照射せず、簡単な手順で上記入出力測定を行うことができる。
【0069】
なお、上記構成によれば、動作試験モードで用いられる第1コンデンサが備えられていないが、簡単な動作試験を行うことが可能である。すなわち、上記構成によれば、第1コンデンサが備えられていないため、所定量の電圧波形を入力できず、出力波形の歪み率等の詳細な動作確認をすることはできないものの、第2コンデンサから電荷検出手段に電荷を供給し、電荷検出手段が電圧を出力できれば、一応、回路が動作していることがわかるからである。
【0070】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、上記の構成に加えて、電荷注入手段が電源であって、上記電荷検出手段の入力部が基準電源と接続され、第2コンデンサにおける一方の電極は、上記入力端子および上記電荷検出手段の入力部に接続され、第2コンデンサにおける他方の電極が、第6スイッチにより電源に接続されると共に、第12スイッチにより基準電源に接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする。
【0071】
上記構成によれば、第6スイッチと第12スイッチとをオフにすることで、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出回路に供給することができる(通常モード)。
【0072】
そして、第6スイッチをオンにして、第12スイッチをオフにすることで、上記電荷検出手段と上記電源との間に第1コンデンサを挿入することになる。これにより、第2コンデンサの他方の電極(以下、下側電極とする)の電位は電源電位となる。
【0073】
さらに、電荷検出手段の入力部は、基準電源に接続されるので、基準電位となる。また、第2コンデンサの一方の電極(以下、上側電極とする)は、上記電荷検出手段の他方の入力部と接続されているので、上側電極の電位は基準電位になる。これにより、第2コンデンサのいずれの電極においても、電源電位と基準電位との差に相当する電荷が発生する。
【0074】
つぎに、第6スイッチをオフにしてから、第12スイッチをオンにすると、第2コンデンサの下側電極は、電源と切断されると同時に基準電源と接続されるので、基準電位となる。ここで、第2コンデンサの上側電極の電位は、基準電位であるので、第2コンデンサに蓄えられた電荷は消失になる。これは、第2コンデンサの下側電極の電荷が基準電源に吸収されるのと同時に、上側電極の電荷が上記電荷検出手段へ放出されるからである。すなわち、第2コンデンサから上記演算増幅器に電荷を供給することになる。
【0075】
これにより、上記構成によれば、電磁波を発生させることなく、電荷検出回路に電荷を供給することができる。このような切り替え動作を行うことにより、上記演算増幅器の入出力測定を容易に行うことができる。
【0076】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、入射する電磁波を電荷に変換し、これを画像データとして出力する画像検出器に内蔵される電荷検出回路において、入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第3コンデンサを挿入するとともに、上記入力端子から電圧を印加して、第3コンデンサに電荷を蓄える状態と、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に、第4コンデンサを挿入することにより、第4コンデンサに電荷を蓄える状態と、第3コンデンサまたは第4コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする。
【0077】
上記構成によれば、切り替え手段により、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態(通常モード)と、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第3コンデンサを挿入する状態(動作試験モード)とを切り替えることができる。
【0078】
すなわち、通常モードでは、電磁波から変換された電荷が入力端子を介して電荷検出手段に入力し、電荷検出手段が、入力電荷から電位を読み出し、この電位と基準電位との差から電圧を出力する。
【0079】
一方、動作試験モードでは、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第3コンデンサを挿入し、上記入力端子から電圧を印加することで第3コンデンサに電荷を蓄える。そして、第3コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出回路に供給することにより、電荷検出手段は、印加された電圧を出力できる。ここで、印加した電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定し、上記電荷検出回路が正常に動作しているか否かを試験することができる。
【0080】
さらに、上記構成によれば、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第4コンデンサを挿入する状態にも切り替えることができる。これにより、電荷検出回路内に備えられた電荷注入手段から第4コンデンサに電荷を注入し、蓄えることができる。そして、第4コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給することにより、電荷検出手段は、電圧を出力することができる。つまり、画像検出器に備えられている電荷注入手段を用いることにより、電磁波の照射や上記入力端子から電圧を印加することなく、電荷検出手段に電荷を注入することができる。これにより、簡単に上記電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。ここで、上記構成によれば、動作試験用の第3コンデンサと、上記入出力測定用の第4コンデンサとを別々に構成しているので、各コンデンサをそれぞれの用途に応じて最適化することができる。
【0081】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、上記の構成に加えて、電荷注入手段が電源であって、上記演算増幅器の入力部が基準電源と接続され、上記演算増幅器の入力部と電荷検出回路の入力端子との間に、第8スイッチと第3コンデンサと第9スイッチとが、上記入力端子側からこの順で直列に接続されると共に、第7スイッチが第3コンデンサと並列に接続され、第4コンデンサにおける一方の電極は、電荷検出回路の入力端子および電荷検出手段に接続され、第4コンデンサにおける他方の電極が、第10スイッチにより上記電源に接続されると共に、第13スイッチにより基準電源に接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする。
【0082】
上記構成によれば、第7スイッチをオン、第8スイッチ、第9スイッチ、第10スイッチ、第13スイッチをオフにすることで、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態(通常モード)を実現できる。
【0083】
つぎに、第7スイッチ、第9スイッチ、第10スイッチ、第13スイッチをオフにして、第8スイッチをオンにすると、上記入力端子と上記電荷検出手段との間に第3コンデンサを挿入(動作試験モード)するとともに、第3コンデンサに電荷を蓄積できる。さらに、第8スイッチをオフにすると共に、第9スイッチをオンにすることで、第3コンデンサに蓄積されている電荷を上記電荷検出手段に供給することが可能となる。
【0084】
そして、第10スイッチをオンにして、第7スイッチ、第8スイッチ、第9スイッチ、第13スイッチをオフにすることで、上記電荷検出手段と上記電源との間に第4コンデンサを挿入することになる。これにより第4コンデンサの他方の電極(以下、下側電極とする)の電位は電源電位となる。
【0085】
さらに、電荷検出手段の入力部は、基準電源に接続されるので、基準電位となる。また、第4コンデンサの一方の電極(以下、上側電極とする)は、上記電荷検出手段の入力部と接続されているので、上側電極の電位は基準電位になる。これにより、第4コンデンサのいずれの電極においても、電源電位と基準電位との差に相当する電荷が発生する。
【0086】
つぎに、第10スイッチをオフにしてから、第13スイッチをオンにすると、第4コンデンサの下側電極は、電源と切断されると同時に基準電源と接続されるので、基準電位となる。ここで、第4コンデンサの上側電極の電位は、基準電位であるので、第4コンデンサに蓄えられた電荷は消失になる。これは、第4コンデンサの下側電極の電荷が基準電源に吸収されるのと同時に、上側電極の電荷が上記電荷検出手段へ放出されるからである。すなわち、第4コンデンサから上記電荷検出手段に電荷を供給することになる。
【0087】
これにより、上記構成によれば、電磁波を発生させることなく、電荷検出手段に電荷を供給することができる。このような切り替え動作を行うことにより、上記演算増幅器の入出力測定を容易に行うことができる。
【0088】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、上記の構成に加えて、電荷注入手段が、電荷検出回路を駆動する電源であることを特徴とする。
【0089】
上記構成によれば、電荷検出回路を駆動するための電源を、前記入出力測定時の電荷注入手段として、そのまま利用できるので、別個独自の電源を設ける必要がない。したがって、余分な構成を付加する必要がない。
【0090】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、上記の構成に加えて、電荷注入手段が、電荷検出回路を駆動する電源とは別個独立に設けられた電源であることを特徴とする。
【0091】
上記構成によれば、電荷検出回路を駆動する電源とは別個独自に設けられた電源を電荷注入手段として利用する。したがって、コンデンサの容量に応じて、前記入出力測定に必要とされる電荷量を供給できる電荷注入手段を設定することができる。
【0092】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、上記の構成に加えて、電荷注入手段から出力した電圧のうち一定割合の電圧を取り出すことができる分圧器が備えられていることを特徴とする。
【0093】
上記構成によれば、分圧器により、電荷注入手段から出力した電圧のうち一定割合の電圧を取り出すことができる。したがって、コンデンサの容量に応じて、前記入出力測定に必要とされる電荷量を供給できる電荷注入手段を設定できる。
【0094】
本発明の電荷検出回路は、上記の問題を解決するために、上記の構成に加えて、電磁波はX線であることを特徴とする。
【0095】
上記構成によれば、X線を発生させることなく、電荷検出回路の入出力特性を測定することができる。したがって、被写体を撮影する目的以外で、人体に有害な放射線を無駄に放出するという不都合を解消することができる。
【0096】
本発明のLSIは、上記の問題を解決するために、上記記載の電荷検出回路が複数集積して構成されているLSIであることを特徴とする。
【0097】
LSIの特性は、周囲の温度等の使用環境や使用状況によって、微妙に変化する。したがって、電荷検出回路が複数集積したLSIの場合、なるべく頻繁に入出力特性の測定を行い、頻繁に補正用データを作成しなおす必要がある。
【0098】
ここで、上記構成によれば、電磁波を発生させることなく、上記切り替え手段による動作だけで、入出力特性の測定を行うことが可能なので、無駄な作業手間を省略できる。言い換えると、頻繁にLSIの入出力特性の測定を行うことが容易になる。
【0099】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0100】
本発明の実施の一形態に係る電荷検出回路は、例えば、X線撮像装置の画像センサ(画像検出器)が検出した電荷をデジタル画像データとして出力するための読み取り回路(画像処理用回路)に備えられている。具体的に、この電荷検出回路は、上記画像センサが検出した電荷を電位として読み出すことにより、信号電圧を出力するための回路である。ここで、画像センサおよび読み取り回路の概略構成については、従来技術の項で説明したので省略し、ここでは、電荷検出回路の具体的構成について説明する。
【0101】
図10に示すように、本実施の形態に係る電荷検出回路1aは、上記読み取り回路の入力端子の直近に備えられていて、試験回路(切り替え回路)2aと電荷検出増幅器(Charge Sensitive Amplifier,以下CSAとする,電荷検出手段,検出回路)3aと電源(電荷注入手段,第1試験電圧)Vccと基準電源Vrefとを備える。
【0102】
ここで、試験回路2aは、上記読み取り回路について、動作試験(動作確認試験)を行うことのできる回路であり、コンデンサCt1(第1コンデンサ)、スイッチ1(第1スイッチ,以下「スイッチをSWとする」)・SW2(第2スイッチ)・SW3(第3スイッチ)・SW4(第4スイッチ)・SW11(第11スイッチ)から構成される。この動作試験とは、上記読み取り回路が正常に動作するか否かを確認するための試験をいう。
【0103】
CSA3aは、信号電荷の電荷量を電位として読み取るための回路であり、演算増幅器4、帰還容量5、リセットスイッチ6から構成される。ここで、基準電源VrefをGNDとするが、特にGNDに限定されるものではない。また、電源Vccは、上記読み取り回路に負の電圧を供給するための電源である。
【0104】
演算増幅器4の反転入力端子と出力端子とは帰還容量5を介して接続されており、負帰還回路を構成している。また、帰還容量5と並列にリセットスイッチ6が接続されていて、帰還容量5に蓄積された電荷を放電してリセットすることができる。
【0105】
コンデンサCt1の一方の電極(以下、右側電極とする)は、SW4により、演算増幅器4の反転入力端子および帰還容量5と接続されている。また、コンデンサCt1の他方の電極(以下、左側電極とする)は、SW3により、電荷検出回路1aの入力端子に接続される。さらに、コンデンサCt1の左側電極とSW3との接続点は、SW11を介して基準電源に接続されていると共に、SW2を介して電源Vccに接続される。また、演算増幅器4および帰還容量5は、SW1により電荷検出回路1aの入力端子と接続されている。
【0106】
つぎに、試験回路2aおよびCSA3aの動作について説明する。
【0107】
上記X線撮像装置を通常態様で使用する場合(被写体を撮影する場合)、すなわち、入射X線から発生する電荷を検出するときは、SW1を閉(オン)、SW3、SW4は開(オフ)にする。このようにすることにより、上記読み取り回路の入力端子から入力した信号電荷は、SW1を介して演算増幅器4の反転入力端子へ入力する。なお、SW2、SW11は、開にしておくとコンデンサCt1が浮いた状態になり外部からの影響を受けやすく、信号電荷入力時に雑音電荷を生じさせる場合がある。従って閉にしておくことが一般的に好ましい。
【0108】
さらに、上記読み取り回路について、動作確認試験を行う場合(動作試験モード)は、まず、SW1、SW2、SW4、SW11を開にして、SW3を閉にする。つぎに、上記読み取り回路の入力端子に、上記読み取り回路の外部から電圧(第2試験電圧)を印加する。これにより、コンデンサCt1に電荷を蓄積させることが可能となる。さらに、SW3を開、SW4を閉にすることで、コンデンサCt1に蓄積されている電荷をCSA3aに供給することが可能となる。すなわち、CSA3aが反転増幅回路として機能し、上記読み取り回路の入力端子から電圧を入力することによって、CSA3aに電荷を供給できる。
【0109】
つぎに、CSA3aは、このようにして供給された電荷から、信号電圧を出力することができる。さらに、出力された信号電圧は、上記読み取り回路内の図示しないサンプルホールド回路で標本化され、続いてアナログデジタル変換器でデジタルデータに変換される。ここで、上記出力された信号電圧の周波数とサンプルホールド回路の周期とを調整することで、アナログデジタル変換器で変換されるデジタルデータを、電圧波形の再現可能な出力データ列とすることができる。そして、上記読み取り回路に入力した電圧波形と出力データ列から再現した電圧波形とを比較することにより、上記読み取り回路の動作が正常であるか否かを確認することができるとともに、増幅率、直線性、歪み率等の上記読み取り回路の各特性についても測定することができる。
【0110】
つぎに、本実施の形態の特徴点である入出力特性の測定(上記読み取り回路の入出力端子における増幅率の特性測定,試験モード)について説明する。この入出力特性の測定は以下のように行う。まず、SW1、SW3、SW11を開にして、SW2、SW4を閉にする。これにより、コンデンサCt1の左側電極と電源Vccとが接続されるので、コンデンサCt1の左側電極の電位はVccとなる。
【0111】
一方、CSA3aにおける演算増幅器4の非反転入力端子は、基準電源Vrefに接続されるので、上記非反転入力端子に基準電位Vrefが印加される。さらに、仮想短絡の原理により演算増幅器4の反転入力端子の入力も基準電位Vrefとなる。したがって、コンデンサCt1の右側電極の電位は基準電位Vrefになる。ここで、右側電極には、+Qt=(Vref−Vcc)×Ct[C]の電荷が発生する。一方、左側電極には、−Qt=−(Vref−Vcc)×Ct[C]の電荷が発生する。
【0112】
つぎに、SW2を開にしてからSW11を閉にすると、左側電極は電源Vccと切断されると同時に基準電源Vrefと接続されるので、左側電極の電位は基準電位Vrefとなる。ここで、右側電極の電位は基準電位Vrefであるので、コンデンサCt1に充電されていた電荷は0になる。これは、左側電極の電荷が基準電源Vrefに吸収される(あるいは、+Qtの電荷が基準電源Vrefから左側電極へ注入される)のと同時に、右側電極の電荷がCSA3aの帰還容量5へ集められる。すなわち、電荷検出回路1aは、+Qt[C]の電荷をCSA3aへ注入する回路として動作することがわかる。
【0113】
したがって、電源Vccから試験回路2aを介してCSA3aへ電荷を供給することができるので、上記読み取り回路の入出力特性を測定することが可能になる。これにより、本実施の形態の電荷検出回路1aを用いた上記読み取り回路をX線撮像装置に用いた場合、実際にX線を照射したり、上記読み取り回路の入力端子から電圧を印加しなくても、CSA3aに電荷を供給して、読み取り回路の入出力特性を測定することが可能となる。そのため、頻繁に補正用データを更新することができるため、従来に比べてより最適化した状態でX線撮像装置を作動でき、より高精度の画像を再現することが可能となる。
【0114】
また、通常、上記読み取り回路は、画像センサにおいてマトリクス状に配列された画素の各列ごとに設けられていて、複数の読み取り回路が多数集積してLSI(Large Scale Integrated Circuit,大規模集積回路)を構成している。ここで、LSIの特性は、周囲の温度等の使用環境や使用状況によって微妙に変化する。また、その特性は経時的に変化しうる。したがって、LSIにあっては、なるべく頻繁に入出力特性を測定して補正用データを更新することが望ましい。ここで、本実施の形態に係る電荷検出回路1aを用いた読み取り回路では、頻繁に補正用データを作成する場合であっても、X線を照射する必要がないので、作業の簡略化が可能となる。
【0115】
なお、上記した電荷検出回路1aでは、SW2を介して接続する電源として、上記読み取り回路を駆動する正負両電源のうち負電源Vccを用いたものであるが、正電源Vdd(電荷注入手段,第1試験電圧)であっても構わない。SW4を介して接続する電源として正電源Vddを用いた場合の電荷検出回路1bを図11に示す。この場合、電荷検出回路1は、−Qt[C]の電荷をCSA3bへ注入する回路として動作する。
【0116】
また、上記読み取り回路が正電源Vddと負電源Vccとで駆動する場合に限られず、上記読み取り回路が単電源駆動の場合であっても本実施の形態の電荷検出回路を構成することは可能である。この場合の電荷検出回路1cを図12に示す。同図においては、上記読み取り回路を正電源Vddの単電源駆動とする一方、基準電源Vrefとして、GNDと正電源Vddとの間の電位を供給するように構成したものである。すなわち、図12に示す電荷検出回路1cにおいては、基準電源VrefはGNDでない。また、この場合、基準電源VrefとしてVdd/2の電圧電位を出力するものが用いられる場合が多い。なお、この場合の電荷検出回路1cは、図10の電荷検出回路1aとほぼ同様の構成であるが、負電源Vccは用いられず、SW2を介してコンデンサCt1とGND(電荷注入手段,第1試験電圧)とが接続されている。また、この場合の電荷検出回路1は、SW2、SW4を閉にすると、コンデンサCt1の右側電極には、+Qt=Vref×Ct[C]の電荷が発生する。一方、左側電極には、−Qt=−Vref×Ct[C]の電荷が発生する。
【0117】
さらに、電荷検出回路は、例えば、図13に示す電荷検出回路1dのように変形することも可能である。図10の電荷検出回路1aでは、SW3とコンデンサCt1との間に電源Vccおよび基準電源Vrefが接続されているが、図13の電荷検出回路1dでは、SW14と電荷検出回路1dの入力端子との間に電源Vccおよび基準電源Vrefが接続され、電源Vccと演算増幅器4との間に、SW17、SW14、コンデンサCt5、SW15が直列に接続されている構成である。なお、この回路により入出力特性の測定を行う場合の動作は、以下の通りである。
【0118】
まず、SW14、SW15、SW17を閉にして、SW16、SW18を開にする。これにより、コンデンサCt5の左側電極と電源Vccとが接続されるので、左側電極の電位はVccとなる。
【0119】
一方、CSA3dにおける演算増幅器4の非反転入力端子は、基準電源Vrefに接続されるので、上記非反転入力端子に基準電位Vrefが印加される。さらに、仮想短絡の原理により演算増幅器4の反転入力端子の入力も基準電位Vrefとなる。したがって、コンデンサCt5の右側電極の電位は基準電位Vrefになる。そして、右側電極には、Qt=(Vref−Vcc)×Ct[C]の電荷が発生する。一方、左側電極には、−Qt=−(Vref−Vcc)×Ct[C]の電荷が発生する。
【0120】
つぎに、SW17を開にしてから、SW18を閉にすると、左側電極は電源Vccから切断されると同時に基準電源Vrefと接続されるので、左側電極の電位は基準電位Vrefとなる。ここで、コンデンサCt1の右側電極の電位は基準電位Vrefであるので、コンデンサCt1に充電されていた電荷は0になる。これは、左側電極の電荷が基準電源Vrefに吸収される(あるいは、+Qtの電荷が基準電源Vrefから左側電極へ注入される)のと同時に、右側電極の電荷が、CSA3dの帰還容量5に集められるからである。すなわち、電荷検出回路1dが、+Qt[C]の電荷をCSA3dへ注入する回路として動作することがわかる。
【0121】
〔実施の形態2〕
本発明は、実施の形態1における電荷検出回路に限定されるものではなく、他の構成の電荷検出回路を用いることも可能である。そこで、本実施の形態では、実施の形態1における電荷検出回路以外の電荷検出回路について図14、図15に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1と異なる部分のみを説明し、実施の形態1で用いた部材と同一の機能を有する部材には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0122】
実施の形態1では、電荷検出回路は、前記読み取り回路を駆動するための電源Vccまたは電源Vddから電荷を電荷検出回路に取り込むように構成されたものである。しかし、本実施の形態の電荷検出回路1eは、図14に示すように上記読み取り回路を駆動するための電源と別の電源Vq(電荷注入手段,第1試験電圧)を用いている。なお、電源としては上記読み取り回路の外部に別個独自の電源を設け、該電源から電荷を供給してもよく、読み取り回路内部において電源Vccまたは電源Vddから分圧回路(分圧器)等を用いて別個独自の電圧を発生させたものでもよい。
【0123】
ここで、分圧回路の例を図15に示す。分圧回路7は、抵抗分圧8で基準電源Vrefと電源Vccとの間の電圧を分圧し、ボルテジフォロア接続の演算増幅器9を介して電荷検出回路1eに電荷を供給する。ここで、分圧回路7では、抵抗分圧8および演算増幅器9の作用により、電荷検出回路1eに印加する電圧を調整できる。これにより、電源Vqとしての分圧回路7は、上記読み取り回路の入力端子に応じた電圧を電荷検出回路1eに供給することができる。また、上述したように電源Vqとして上記読み取り回路の外部に独立の電源を設ける構成としてもよい。この場合、上記読み取り回路に電圧を供給するための電源とは、別個独立の電源を供給するので、注入される電荷量およびその正負の極性を調整した電荷を供給できる。
【0124】
なお、上記読み取り回路は、CSA3eから出力した電圧をメインアンプで増幅される構成とすることも可能である。ここで、メインアンプの増幅率が高倍率のとき、メインアンプからの出力が飽和しない範囲で上記読み取り回路の入出力特性を測定する必要がある。この場合、図14に示す電荷検出回路1eは、メインアンプの倍率に応じて最適な電荷を供給して測定の精度を向上させることができる。したがって、高倍率のメインアンプが用いられる上記読み取り回路において、メインアンプの出力が飽和しない範囲の電荷を供給するために電荷検出回路1eは、特に有効である。
【0125】
〔実施の形態3〕
本発明は、実施の形態1、2における電荷検出回路に限定されるものではなく、他の構成の電荷検出回路を用いることも可能である。そこで、本実施の形態では、実施の形態1、2における電荷検出回路以外の電荷検出回路について図16に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1、2と異なる部分のみを説明し、実施の形態1、2で用いた部材と同一の機能を有する部材には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0126】
本実施の形態の電荷検出回路1fは、図16に示すように、容量の異なる複数のコンデンサを並列に備えることにする。なお、図16では、説明の便宜のため、2つのコンデンサを並列に備えた構成としているが、コンデンサの数は複数であればいくつでも構わない。
【0127】
図16の電荷検出回路1fは、コンデンサCt1a(第1コンデンサ)と並列にコンデンサCt1b(第1コンデンサ)とが設けられている。コンデンサCt1aの左側電極(電荷検出回路の入力端子側の電極)は、SW19、SW25を介して基準電源Vrefに接続されていると共に、SW19、SW24を介して電源Vccに接続されている。また、コンデンサCt1aの右側電極は、SW20を介してCSA3fの演算増幅器4の反転入力端子と帰還容量5とに接続される。
【0128】
また、コンデンサCt1bの左側電極(CSA3側の電極)はSW21、SW25を介して基準電源Vrefに接続されるとともに、SW21、SW24を介して電源Vccに接続されている。また、コンデンサCt1bの右側電極は、SW22を介してCSA3fの演算増幅器4の反転入力端子と帰還容量5とに接続される。なお、コンデンサCt1aの容量はCSA3の帰還容量5(Cf)の2分の1(Ct1a=Cf/2)とし、コンデンサCt1bの容量は帰還容量5の10分の1(Ct1b=Cf/10)とする。また、電荷検出回路1fの入力端子はSW23を介して演算増幅器4の反転入力端子4と帰還容量5とに接続されている。さらに、電荷検出回路1fの入力端子は、SW21を介してコンデンサCt1bの左側電極に接続されている。また、電荷検出回路1fの入力端子は、SW19を介してコンデンサCt1aの左側電極に接続されている。
【0129】
ここで、電荷検出回路1fについて入出力特性の測定をする場合の手順を説明する。まず、SW24を閉にするとともに、SW19またはSW21のいずれかを閉にすると、閉にしたスイッチ側のコンデンサCt1aまたはコンデンサCt1bの左側電極の電位はVccとなる。一方、仮想短絡の原理により演算増幅器4の反転入力端子の電位は基準電位Vrefとなっているので、SW20またはSW22のいずれかを閉にすると、閉にした側のコンデンサCt1aまたはコンデンサCt1bの右側電極の電位は基準電位Vrefとなる。
【0130】
つぎに、SW25を開にしてから、SW24を閉にすると、コンデンサCt1aまたはコンデンサCt1bのいずれか一方から、それぞれの容量に相当する電荷をCSA3fへ注入される。
【0131】
このように、電荷検出回路1fでは、SW20とSW22およびSW19とSW21を選択的に作動させることで、容量の異なる電荷をCSA3fへ供給できる。すなわち、コンデンサCt1bから電荷を供給する場合は、コンデンサCt1aから電荷を供給するときの1/5の電荷を供給することが可能である。これにより、上記読み取り回路が、CSA3fから出力した電圧をメインアンプで増幅させる構成としている場合、上記メインアンプの増幅率に適した電荷供給を選択的に行うことができる。なお、ここで挙げたコンデンサCt1a、コンデンサCt1b、帰還容量5の容量の比率は一例であり、メインアンプの増幅率やSW24に接続する電源Vcc、また上記読み取り回路の出力電圧範囲等により適宜決定すればよい。勿論、コンデンサの数を3以上にすることも可能である。また、コンデンサCt1aとコンデンサCt1bとを同時に使用することも可能である。(コンデンサCt1aとコンデンサCt1bとが並列接続の形になる)
〔実施の形態4〕
本発明は、実施の形態1〜3における電荷検出回路に限定されるものではなく、他の構成の電荷検出回路を用いることも可能である。そこで、本実施の形態では、実施の形態1〜3における電荷検出回路以外の電荷検出回路について図17、図18に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1〜3と異なる部分のみを説明し、実施の形態1〜3で用いた部材と同一の機能を有する部材には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0132】
本実施の形態の電荷検出回路1gは、図17に示すように、演算増幅器4の反転入力端子および帰還容量5は、SW5(第5スイッチ)を介して、電荷検出回路回路1gの入力端子と接続されている。また、コンデンサCt2(第2コンデンサ)の一方の電極(上側電極)が、SW5と演算増幅器4の反転入力端子とを結ぶ線路に接続されている。コンデンサCt2の他方の電極(下側電極)は、SW12(第12スイッチ)を介して基準電源Vrefに接続されると共にSW6(第6スイッチ)を介して電源に接続されている。
【0133】
電荷検出回路1gをこのような構成にすることで、動作試験用に回路を構成することなく、上記読み取り回路の入出力測定を行うことができると共に、簡単な動作試験を行うことも可能になる。以下、電荷検出回路1gを用いて、通常動作、入出力特性の測定および簡単な動作試験を行う手順を説明する。
【0134】
まず、通常動作を説明する。SW5を閉にしてSW6、SW12を開にすると、電荷検出回路1gの入力端子からの電荷をCSA3gが検出できる。
【0135】
つぎに、動作試験の態様を説明する。まず、SW6を閉にして、SW12を開にすることで、コンデンサCt2の下側電極がSW6を介して電源Vccと接続される。これにより下側電極の電位は電源電位となる。
【0136】
さらに、演算増幅器4の非反転入力端子は基準電源Vrefに接続されているので、演算増幅器4の非反転入力端子には基準電位Vrefが印加される。ここで、仮想短絡の原理により演算増幅器4の反転入力端子も基準電位Vrefとなるので、コンデンサCt2の上側電極の電位は基準電位Vrefになる。これにより、コンデンサCt2のいずれの電極においても、電源電位Vccと基準電位Vrefとの差に相当する電荷が発生する。
【0137】
つぎに、SW6を開にしてからSW12を閉にすると、コンデンサCt2の下側電極は、電源Vccと切断されると同時に基準電源Vrefと接続されるので、基準電位となる。ここで、コンデンサCt2の上側電極の電位は、基準電位であるので、コンデンサCt2に充電されていた電荷は0になる。これは、コンデンサCt2の下側電極の電荷が基準電源Vrefに吸収されるのと同時に、上側電極の電荷がCSA3gへ放出されるからである。すなわち、本実施の形態の電荷検出回路1は、電磁波を発生させることなく、CSA3gに電荷を供給することができる。
【0138】
したがって、上記読み取り回路に電荷検出回路1gを用いた場合、上記読み取り回路の入出力特定を測定できるだけでなく、動作試験用のコンデンサCt1を用いずに回路が動作しているか否かの判断をも行うことができる。
【0139】
勿論、どちらかの出力が明らかに異常であれば、入出力特性を測定するまでもなく、該端子の回路は不良であると判断することができる。
【0140】
また、本実施の形態の電荷検出回路1gを用いた場合、動作試験(量産試験)時において歪み率等の詳細な情報を得ることはできないが、基本的に動作しているか否かは明確に判断できるため、LSIに求められる精度等の条件によっては有用な回路である。これにより、本実施の形態の電荷検出回路1gを用いて動作試験を行うことにより、動作試験のみに用いられるコンデンサを設ける必要がない。
【0141】
さらに、図18に示す電荷検出回路1hのように、動作試験用のコンデンサCt3(第3コンデンサ)と入出力特性の測定用のコンデンサCt4(第4コンデンサ)とを独立とした構成としてもよい。この電荷検出回路1hの長所は、それぞれのコンデンサCt3・Ct4の容量をそれぞれの目的に最適化しやすいことである。
【0142】
図18に示す電荷検出回路1hは、前記読み取り回路の入力端子と演算増幅器4の反転入力端子との間に、SW7が接続されていると共に、SW8とコンデンサCt4とSW9とが直列に接続されている。また、SW7と演算増幅器4との接続点とVccとの間にコンデンサCt4とSW10とが直列に接続されている。また、コンデンサCt4とSW10との接続点は、SW13を介して基準電源Vrefに接続されている。さらに、演算増幅器4の非反転入力端子は、基準電位Vrefに接続されている。
【0143】
上記構成によれば、通常動作の場合、SW8およびSW10を開にすると共に、SW7を閉にすることで、電荷検出回路1hの入力端子と演算増幅器4の反転入力端子とが接続され、通常モード状態となり、CSA3hは、入射X線から発生する電荷を検出し、これを電圧として出力できる。
【0144】
つぎに、入出力の特性を測定する場合について説明する。まず、SW7およびSW8を開にすると共に、SW10を閉にすると、Vccが、コンデンサCt4を介して演算増幅器4の非反転入力端子と接続される。一方、CSA3aにおける演算増幅器4の非反転入力端子は、基準電源Vrefに接続されるので、上記非反転入力端子に基準電位Vrefが印加される。これにより、実施の形態1で説明した仮想短絡の原理により、コンデンサCt4におけるVcc側の電極(左側電極)には、+Qt=(Vref−Vcc)×Ct[C]の電荷が発生し、他方の電極(右側電極)には、−Qt=−(Vref−Vcc)×Ct[C]の電荷が発生する。つぎに、SW10を開にしてからSW13を閉にすると、コンデンサCt4の左側電極の電荷が基準電源Vrefに吸収される(あるいは、+Qtの電荷が基準電源Vrefから左側電極へ注入される)のと同時に、コンデンサCt4の右側電極の電荷がCSA3hの帰還容量5へ集められる。すなわち、電荷検出回路1hは、+Qt[C]の電荷をCSA3hへ注入する回路として動作することがわかる。したがって、電源Vccから試験回路2hを介してCSA3hへ電荷を供給することができるので、上記読み取り回路の入出力特性を測定することが可能になる。
【0145】
さらに、動作試験について説明する。まず、SW8およびSW9を閉にし、SW7、SW10およびSW13を開にすると、電荷検出回路1hの入力端子がコンデンサCt3を介して演算増幅器4の反転入力端子と接続される。さらに、外部から電荷検出回路1hの入力端子に電圧(第2試験電圧)を印加することにより、上記電圧が電荷としてコンデンサCt3に蓄積された後に、CSA3hはコンデンサCt3に蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。これにより、上記外部から印加した電圧の電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定することができる。すなわち、外部から電圧を印加することにより、電荷検出回路が正常に動作しているか否かについて試験(動作試験モード)することができる。
【0146】
なお、図18では、コンデンサCt4は、SW7と演算増幅器4との接続点に接続されているが、上記読み取り回路の入力端子とSW7との接続点に接続されていても構わない。
【0147】
上述した記載によれば、本発明により、実際にX線を照射することなく電荷検出回路に電荷を供給して、回路の入出力特性を測定することが可能となる。そのため、本願回路を用いたLSIをX線センサの信号読出しに用いた場合は、補正用データを取得するために実際にX線を照射する回数を大幅に少なくすることができる。また、逆に言えば、頻繁に補正用データを更新することができるため、従来に比べてより最適化した状態でシステムを動作させられて、より高精度の画像を再現することが可能となる。なお、上述した記載ではX線センサを前提に説明したが、本発明の特質は、電荷検出増幅器を用いたLSIにおいて、電荷注入をLSI単独で行えることにあり、X線照射をせずに補正用データを得られるというのは、そこから派生して得られる効果である。従って、本発明自体は、X線センサに何ら制約されるものではない。
【0148】
また、本発明は、電荷検出増幅器を多数集積したLSIの試験回路であって、該LSIの入力端子と該入力端子に対応する電荷検出増幅器を構成する演算増幅器の反転入力端子との間に第1コンデンサが直列に挿入される動作試験モードと、第1コンデンサの入力端子側電極を該LSI内部の電源回路に接続することで第1コンデンサを充電し、しかる後に充電された電荷を該電荷検出増幅器に移動させる入出力試験モード(入出力特性の測定)とを備えた構成としてもよい。
【0149】
また、本発明は、電荷検出増幅器を多数集積したLSIの試験回路であって、電荷検出増幅器を構成する演算増幅器の反転入力端子と該反転入力端子に対応する該LSIの入力端子との間を切断する第1スイッチと、該入力端子と該反転入力端子との間に、第3スイッチによって一方の電極を該入力端子に接続され、第4スイッチによって他方の電極を該反転入力端子に接続される第1コンデンサと、第1コンデンサの一方の電極と該電荷検出回路の基準電源(該演算増幅器の非反転入力端子に供給される電圧源)とを接続する第11スイッチと、第1コンデンサの第1電極を該基準電源以外の他の電圧源に接続する第2スイッチとを備えた構成としてもよい。
【0150】
また、本発明は、電荷検出増幅器を多数集積したLSIの試験回路であって、電荷検出増幅器を構成する演算増幅器の反転入力端子と該反転入力端子に対応する該LSIの入力端子との間を切断する第23スイッチと、該入力端子と該反転入力端子との間に、第19スイッチによって一方の電極を該入力端子に接続され、第20スイッチによって他方の電極を該反転入力端子に接続されるコンデンサCt1aと、該入力端子と該反転入力端子との間に、第21スイッチによって一方の電極を該入力端子に接続され、第22スイッチによって他方の電極を該反転入力端子に接続されるコンデンサCt1bと、コンデンサCt1aおよびCt1bの一方の電極と該電荷検出回路の基準電源(該演算増幅器の非反転入力端子に供給される電圧源)とを接続する第25スイッチと、コンデンサCt1aおよびCt1bの一方の電極を該基準電源以外の他の電圧源に接続する第24スイッチとを備えた構成としてもよい。
【0151】
また、本発明は、電荷検出増幅器を多数集積したLSIの試験回路であって、該LSIの入力端子と該入力端子に対応する電荷検出増幅器を構成する演算増幅器の反転入力端子との間に一方の電極が接続され、第2コンデンサの他方の電極を該LSI内部の電源回路に接続することで該コンデンサを充電し、しかる後に該充電された電荷を該電荷検出増幅器に移動させる入出力試験モードを備えたことを特徴としてもよい。
【0152】
また、本発明は、電荷検出増幅器を多数集積したLSIの試験回路であって、電荷検出増幅器を構成する演算増幅器の反転入力端子と該反転入力端子に対応する該LSIの入力端子との間に一方の電極が接続された第2コンデンサを有し、第2コンデンサの他方の電極が第12スイッチを介して該電荷検出回路の基準電源に接続されるとともに、第6スイッチを介して該基準電圧源以外の他の電圧源に接続される構成であってもよい。
【0153】
また、本発明は、電荷検出増幅器を多数集積したLSIの試験回路であって、該LSIの入力端子と該入力端子に対応する電荷検出増幅器を構成する演算増幅器の反転入力端子との間に第3コンデンサが直列に挿入される動作試験モードと、一方の電極が該演算増幅器の反転入力端子に接続され、他方の電極に接続される電圧源を切り替えることでその充電状態を制御される第4コンデンサを有し、該第4コンデンサを充電し、しかる後に該充電された電荷を該電荷検出増幅器に移動させる入出力試験モードとを備えた構成としてもよい。
【0154】
また、本発明は、電荷検出増幅器を多数集積したLSIの試験回路であって、電荷検出増幅器を構成する演算増幅器の反転入力端子と該反転入力端子に対応する該LSIの入力端子との間を切断する第7スイッチと、該入力端子と該反転入力端子との間に、第8スイッチによって一方の電極を該入力端子に接続され、第9スイッチによって他方の電極を該反転入力端子に接続される第3コンデンサと、該入力端子と該第7スイッチとの間にその一方の電極が接続され、他方の電極を第13スイッチによって該電荷検出回路の基準電源に接続され、また第10スイッチによって該基準電源以外の電圧源に接続される構成であってもよい。
【0155】
最後に、上述した実施の形態1〜4は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0156】
【発明の効果】
本発明の電荷検出手段は、以上のように、通常モードおよび試験モードを切り替える切り替え回路と、上記切り替え回路により、通常モード時には、入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力すると共に、試験モード時には、上記入射電磁波に応じて変化する電荷の代わりに、電荷検出回路内における所定の第1試験電圧に対応する電荷を検出し、これを電圧として出力する検出回路とを備える。
【0157】
上記構成によれば、切り替え回路により、電荷検出回路の通常の動作態様を示す通常モードと、電荷検出回路の入出力特性測定を行う試験モードとを切り替えることができる。すなわち、通常モード時において、検出回路は入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力できる。一方、試験モード時において、検出回路は上記入射電磁波に応じて変化する電荷の代わりに、電荷検出回路内の第1試験電圧に対応する電荷を検出して、これを電圧として出力することができる。
【0158】
ここで、上記電荷検出回路内の第1試験電圧は、所定の電圧値であるので、試験モードにおいて、電荷検出回路の出力電圧を測定することにより電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。しかも、試験モードにおいて、検出回路は、電荷検出回路内の第1試験電圧に対応する電荷を検出して、これを電圧として出力しているので、電磁波を発生させることがなく簡単な手順で電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。これにより、電荷検出回路の入出力特性の試験を頻繁に(ことある毎に)行うことができるので、電荷検出回路の補正用データを頻繁に更新することができ、常に最適化した状態で回路を動作させることができるという効果を奏する。
【0159】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、上記切り替え回路が、電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に、第1スイッチが接続されると共に、第1試験電圧と検出回路との間に第2スイッチと第1コンデンサとが直列に接続されるように構成されていることを特徴とする
【0160】
上記構成によれば、第1スイッチを閉にすると共に第2スイッチを開にすることで、電荷検出回路の入力端子と検出回路とが接続され、通常モード状態となり、検出回路は上記入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。また、第1スイッチを開にすると共に、第2スイッチを閉にすると、第1試験電源が、上記第1コンデンサを介して検出回路と接続される。これにより、試験モード状態となり、第1試験電圧に対応する電圧が電荷として第1コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第1コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができるという効果を奏する。
【0161】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、上記切り替え回路が、第1コンデンサと第2スイッチとの接続点と、電荷検出回路の入力端子との間に第3スイッチが接続されると共に、上記入力端子から第2試験電圧を印加できるように構成されていることを特徴とする
【0162】
上記構成によれば、第1スイッチおよび第2スイッチを開にすると共に第3スイッチを閉にすることで、上記入力端子が第1コンデンサを介して検出回路と接続される。さらに、上記入力端子から第2試験電圧を印加することができるので、第2試験電圧に対応する電圧が電荷として第1コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第1コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。すなわち、電荷検出回路内の第1試験電圧とは別個に、電荷検出回路の外部電源としての第2試験電圧を印加することができ、検出回路は第2試験電圧に対応する電荷を検出し、これを電圧として出力できる。これにより、第2試験電圧の電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定することができる。すなわち、外部から電圧を印加することにより、電荷検出回路が正常に動作しているか否かについて試験(動作試験モード)することができるという効果を奏する。
【0163】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、上記切り替え回路が、第1コンデンサと電荷検出回路との間に第4スイッチが接続されるように構成されていてもよい。
【0164】
上記構成によれば、通常モード時において、第4スイッチを開にすることで、第2スイッチを開にする必要がなくなる。また、試験モード時および上記入力端子から第2試験電圧を印加する場合は、第4スイッチを閉にすることで、第1コンデンサに充電した電荷を検出回路に読み取らせることができる。
【0165】
ここで、通常モード時において、第2スイッチを閉にすることで、第1コンデンサが浮いた状態になるのを防止することができ、雑音電荷の発生を防止することができるという効果を奏する。
【0166】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、上記切り替え回路が、電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に、第5スイッチが接続されると共に、上記第5スイッチと上記検出回路との接続点と、第1試験電圧との間に、第6スイッチと第2コンデンサとが直列に接続されるように構成されていてもよい。
【0167】
上記構成によれば、第5スイッチを閉にすると共に第6スイッチを開にすることで、電荷検出回路の入力端子と検出回路とが接続され、通常モード状態となり、検出回路は上記入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。また、第5スイッチを開にすると共に、第6スイッチを閉にすると、第1試験電圧が、第2コンデンサを介して検出回路と接続される。これにより、試験モード状態となり、第1試験電圧に対応する電圧が電荷として第2コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第2コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができるという効果を奏する。
【0168】
本発明の電荷検出回路は、上記切り替え回路が、電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に、第7スイッチが接続されていると共に、第8スイッチと第3コンデンサと第9スイッチとが直列に接続され、上記第7スイッチと上記検出回路との接続点と、第1試験電圧との間に第4コンデンサと第10スイッチとが直列に接続されるように構成されていてもよい。
【0169】
上記構成によれば、第8スイッチおよび第10スイッチを開にすると共に第7スイッチを閉にすることで、電荷検出回路の入力端子と検出回路とが接続され、通常モード状態となり、検出回路は上記入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。また、第7スイッチおよび第8スイッチを開にすると共に、第10スイッチを閉にすると、第1試験電圧が、第4コンデンサを介して検出回路と接続される。これにより、試験モード状態となり、第1試験電圧に対応する電圧が電荷として第4コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第4コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。
【0170】
さらに、第8スイッチおよび第9スイッチを閉にし、第7スイッチおよび第10スイッチを開にすると、上記入力端子が第3コンデンサを介して検出回路と接続される。さらに、上記入力端子から第2試験電圧を印加することができるので、第2試験電圧に対応する電圧が電荷として第3コンデンサに蓄積された後に、検出回路は第3コンデンサに蓄積された電荷を検出し、これを電圧として出力することができる。すなわち、電荷検出回路内の第1試験電圧とは別個に、電荷検出回路の外部電源としての第2試験電圧を印加することができ、検出回路は、第2試験電圧に対応する電荷を検出し、これを電圧として出力できる。これにより、第2試験電圧の電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定することができる。すなわち、外部から電圧を印加することにより、電荷検出回路が正常に動作しているか否かについて試験(動作試験モード)することができるという効果を奏する。
【0171】
本発明の電荷検出回路は、以上のように、入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入するとともに、上記入力端子から電圧を印加して、第1コンデンサに電荷を蓄える状態と、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入することにより、第1コンデンサに電荷を蓄える状態と、第1コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする。
【0172】
上記構成によれば、通常モードでは、電磁波から変換された電荷が入力端子を介して電荷検出手段に入力し、電荷検出手段が、入力電荷から電位を読み出し、この電位と基準電位との差から電圧を出力する。一方、動作試験モードでは、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入し、上記入力端子から電圧を印加することで第1コンデンサに電荷を蓄える。そして、第1コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給することにより、電荷検出手段は、印加された電圧を出力できる。ここで、印加した電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定し、上記電荷検出回路が正常に動作しているか否かを試験することができる。
【0173】
さらに、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入する状態にも切り替えることができる。これにより、電荷検出回路内に備えられた電荷注入手段から第1コンデンサに電荷を注入し、蓄えることができる。そして、第1コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給することにより、電荷検出手段は、電圧を出力することができる。つまり、電荷検出回路内に備えられている第1コンデンサと画像検出器に備えられている電荷注入手段とを用いることにより、電磁波の照射や上記入力端子から電圧を印加することなく、電荷検出手段に電荷を注入することができる。これにより、画像検出器に備えられている電荷注入手段と、動作試験モードで用いられる第1のコンデンサとを上記入出力測定で利用することにより、電磁波を照射せずに簡単な手順で上記入出力測定を行うことができるという効果を奏する。
【0174】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、電荷注入手段は電源であって、電荷検出手段の入力部が基準電源と接続され、上記電荷検出手段の入力部と電荷検出回路の入力端子との間に、第3スイッチと第1コンデンサと第4スイッチとが、上記入力端子側からこの順で直列に接続されると共に、第1スイッチが第1コンデンサと並列に接続され、第1コンデンサにおける第3スイッチと接続されている側の電極が、第2スイッチにより上記電源と接続されていると共に、第11スイッチにより基準電源と接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする。
【0175】
上記構成によれば、複数のスイッチを用いることにより、通常モードと動作試験モードとの切り替えおよび、上記電荷検出回路の入出力測定を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0176】
本発明の電荷検出回路は、以上のように、上記の構成に加えて、第1コンデンサは、並列に接続された複数のコンデンサの組み合わせであると共に、各コンデンサの容量は互いに異なり、切り替え手段は、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に、少なくとも1つのコンデンサを選択的に挿入することにより、選択されたコンデンサに電荷を蓄える状態と、選択されたコンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出回路に供給する状態とを切り替えるように構成されていることを特徴とする。
【0177】
上記構成によれば、各コンデンサがそれぞれ異なる容量であるので、切り替え手段により、異なる量の電荷を電荷注入手段に供給することができる。これにより、例えば、電荷検出回路の出力側に増幅器が設けられている場合、増幅器の倍率に合わせて適性量の電荷を供給することができるという効果を奏する。
【0178】
本発明の電荷検出回路は、以上のように、入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第2コンデンサを挿入することにより、第2コンデンサに電荷を蓄える状態と、第2コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、電磁波から変換された電荷を電荷検出回路の入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする。
【0179】
上記構成によれば、切り替え手段により、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態(通常モード)と、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第2コンデンサを挿入する状態とを切り替えることができる。さらに、上記構成によれば、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第2コンデンサを挿入する状態に切り替えることができる。これにより、電荷検出回路内に備えられた電荷注入手段から第2コンデンサに電荷を注入し、蓄えることができる。そして、第2コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給することにより、電荷検出手段は、電圧を出力することができる。つまり、電荷検出回路内に備えられている第2コンデンサと画像検出器に備えられる電荷注入手段を用いることにより、電磁波を照射することなく、電荷検出手段に電荷を注入することができる。これにより、簡単に上記電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。言い換えれば、電荷注入手段と第2コンデンサとを利用することにより、電磁波を照射せず、簡単な手順で上記入出力測定を行うことができるという効果を奏する。
【0180】
本発明の電荷検出回路は、以上のように、上記の構成に加えて、電荷注入手段が電源であって、上記電荷検出手段の入力部が基準電源と接続され、第2コンデンサにおける一方の電極は、上記入力端子および上記電荷検出手段の入力部に接続され、第2コンデンサにおける他方の電極が、第6スイッチにより電源に接続されると共に、第12スイッチにより基準電源に接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする。
【0181】
上記構成によれば、複数のスイッチを用いることにより、通常モードと動作試験モードと上記電荷検出回路の入出力測定とを容易に実現できるという効果を奏する。
【0182】
本発明の電荷検出回路は、以上のように、入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第3コンデンサを挿入するとともに、上記入力端子から電圧を印加して、第3コンデンサに電荷を蓄える状態と、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に、第4コンデンサを挿入することにより、第4コンデンサに電荷を蓄える状態と、第3コンデンサまたは第4コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする。
【0183】
上記構成によれば、切り替え手段により、電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態(通常モード)と、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第3コンデンサを挿入する状態(動作試験モード)とを切り替えることができる。すなわち、通常モードでは、電磁波から変換された電荷が入力端子を介して電荷検出手段に入力し、電荷検出手段が、入力電荷から電位を読み出し、この電位と基準電位との差から電圧を出力する。一方、動作試験モードでは、上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第3コンデンサを挿入し、上記入力端子から電圧を印加することで第3コンデンサに電荷を蓄える。そして、第3コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出回路に供給することにより、電荷検出手段は、印加された電圧を出力できる。ここで、印加した電圧波形と出力した電圧波形とを比較することにより、出力信号波形の歪み率等を測定し、上記電荷検出回路が正常に動作しているか否かを試験することができる。
【0184】
さらに、上記構成によれば、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第4コンデンサを挿入する状態にも切り替えることができる。これにより、電荷検出回路内に備えられた電荷注入手段から第4コンデンサに電荷を注入し、蓄えることができる。そして、第4コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給することにより、電荷検出手段は、電圧を出力することができる。つまり、画像検出器に備えられている電荷注入手段を用いることにより、電磁波の照射や上記入力端子から電圧を印加することなく、電荷検出手段に電荷を注入することができる。これにより、簡単に上記電荷検出回路の入出力特性の測定を行うことができる。ここで、上記構成によれば、動作試験用の第3コンデンサと、上記入出力測定用の第4コンデンサとを別々に構成しているので、各コンデンサをそれぞれの用途に応じて最適化することができるという効果を奏する。
【0185】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、電荷注入手段が電源であって、上記演算増幅器の入力部が基準電源と接続され、上記演算増幅器の入力部と電荷検出回路の入力端子との間に、第8スイッチと第3コンデンサと第9スイッチとが、上記入力端子側からこの順で直列に接続されると共に、第7スイッチが第3コンデンサと並列に接続され、第4コンデンサにおける一方の電極は、電荷検出回路の入力端子および電荷検出手段に接続され、第4コンデンサにおける他方の電極が、第10スイッチにより上記電源に接続されると共に、第13スイッチにより基準電源に接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする。
【0186】
上記構成によれば、複数のスイッチを用いることにより、通常モードと動作試験モードとの切り替えおよび、上記電荷検出回路の入出力測定を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0187】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、電荷注入手段が、電荷検出回路を駆動する電源であることを特徴とする。
【0188】
上記構成によれば、電荷検出回路を駆動するための電源を、前記入出力測定時の電荷注入手段として、そのまま利用できるので、別個独自の電源を設ける必要がない。したがって、余分な構成を付加する必要がないという効果を奏する。
【0189】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、電荷注入手段が、電荷検出回路を駆動する電源とは別個独立に設けられた電源であることを特徴とする。
【0190】
上記構成によれば、電荷検出回路を駆動する電源とは別個独自に設けられた電源を電荷注入手段として利用する。したがって、コンデンサの容量に応じて、前記入出力測定に必要とされる電荷量を供給できる電荷注入手段を設定することができるという効果を奏する。
【0191】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、電荷注入手段から出力した電圧のうち一定割合の電圧を取り出すことができる分圧器が備えられていることを特徴とする。
【0192】
上記構成によれば、分圧器により、電荷注入手段から出力した電圧のうち一定割合の電圧を取り出すことができる。したがって、コンデンサの容量に応じて、前記入出力測定に必要とされる電荷量を供給できる電荷注入手段を設定できるという効果を奏する。
【0193】
本発明の電荷検出回路は、上記の構成に加えて、電磁波はX線であることを特徴とする。
【0194】
上記構成によれば、X線を発生させることなく、電荷検出回路の入出力特性を測定することができる。したがって、被写体を撮影する目的以外で、人体に有害な放射線を無駄に放出するという不都合を解消することができるという効果を奏する。
【0195】
本発明のLSIは、以上のように、上記記載の電荷検出回路が複数集積して構成されているLSIであることを特徴とする。
【0196】
上記構成によれば、電磁波を発生させることなく、上記切り替え手段による動作だけで、入出力特性の測定を行うことが可能なので、無駄な作業手間を省略できる。言い換えると、頻繁にLSIの入出力特性の測定を行うことが容易になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術における2次元行列構造の画像センサの分解図である。
【図2】上記画像センサにおけるA−A線矢視断面図である。
【図3】上記画像センサに内蔵される読み取り回路の構成を表したブロック図である。
【図4】上記読み取り回路に備えられる電荷検出増幅器の回路図である。
【図5】上記読み取り回路の動作を表したタイミングチャートである。
【図6】画素と上記電荷検出増幅器との関係を示した回路図である。
【図7】上記読み取り回路に備えられるメインアンプの回路図である。
【図8】上記電荷検出増幅器と上記メインアンプとの関係を示した回路図である。
【図9】上記電荷検出増幅器と上記メインアンプとサンプルホールド回路との動作の関係を示したタイミングチャートである。
【図10】本発明の実施の一形態に係る電荷検出回路を示した回路図である。
【図11】正電源Vddを用いた場合における上記電荷検出回路の回路図である。
【図12】読み取り回路の駆動電源が単電源である場合の上記電荷検出回路の回路図である。
【図13】図10の電荷検出回路の変形例を示した回路図である。
【図14】読み取り回路の駆動電源から別個独立の電源を用いて電荷注入を行う場合の電荷検出回路の回路図である。
【図15】上記別個独立の電圧源として用いられる変圧回路の回路図である。
【図16】複数のコンデンサを並列に接続した場合の電荷検出回路の回路図である。
【図17】動作試験用コンデンサを用いない電荷検出回路の回路図である。
【図18】動作試験用のコンデンサと電荷注入用のコンデンサCとを独立に備えた電荷検出回路の回路図である。
【符号の説明】
1 電荷検出回路
2 試験回路(切り替え回路)
3 電荷検出増幅器(電荷検出手段,検出回路)
4 演算増幅器
5 帰還容量
6 リセットスイッチ
7 分圧回路
8 抵抗分圧
9 演算増幅器
Ct1 コンデンサ(第1コンデンサ)
Ct1a コンデンサ(第1コンデンサ)
Ct1b コンデンサ(第1コンデンサ)
Ct2 コンデンサ(第2コンデンサ)
Ct3 コンデンサ(第3コンデンサ)
Ct4 コンデンサ(第4コンデンサ)
Ct5 コンデンサ(第5コンデンサ)
Vcc 電源(電荷注入手段,第1試験電圧)
Vdd 電源(電荷注入手段,第1試験電圧)
Vref 基準電源
SW1〜SW25 スイッチ(切り替え手段,第1〜第25スイッチ)

Claims (15)

  1. 通常モードおよび試験モードを切り替える切り替え回路と、
    上記切り替え回路により、通常モード時には、入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力すると共に、試験モード時には、上記入射電磁波に応じて変化する電荷の代わりに、電荷検出回路内における所定の第1試験電圧に対応する電荷を検出し、これを電圧として出力する検出回路とを備えた電荷検出回路であって、
    上記切り替え回路は、電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に、第1スイッチが接続されると共に、第1試験電圧と検出回路との間に第2スイッチと第1コンデンサとが直列に接続されるように構成され、
    記第1コンデンサと第2スイッチとの接続点と、電荷検出回路の入力端子との間に第3スイッチが接続されると共に、上記入力端子から第2試験電圧を印加できるように構成されている電荷検出回路。
  2. 上記切り替え回路は、第1コンデンサと電荷検出回路との間に第4スイッチが接続されるように構成されている請求項1に記載の電荷検出回路。
  3. 通常モードおよび試験モードを切り替える切り替え回路と、
    上記切り替え回路により、通常モード時には、入射電磁波に応じて変化する電荷を検出し、これを電圧として出力すると共に、試験モード時には、上記入射電磁波に応じて変化する電荷の代わりに、電荷検出回路内における所定の第1試験電圧に対応する電荷を検出し、これを電圧として出力する検出回路とを備えた電荷検出回路であって、
    上記切り替え回路は、電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に、第7スイッチが接続されていると共に、第8スイッチと第3コンデンサと第9スイッチとが直列に接続され、
    上記第7スイッチと上記検出回路との接続点と、第1試験電圧との間に第4コンデンサと第10スイッチとが直列に接続されるように構成されている電荷検出回路。
  4. 入射する電磁波を電荷に変換し、これを画像データとして出力する画像検出器に内蔵される電荷検出回路において、
    入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、
    上記電荷検出回路の入力端子と上記検出回路との間に第1コンデンサを挿入するとともに、上記入力端子から電圧を印加して、第1コンデンサに電荷を蓄える状態と、
    上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第1コンデンサを挿入することにより、第1コンデンサに電荷を蓄える状態と、
    第1コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、
    電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする電荷検出回路。
  5. 電荷注入手段は電源であって、
    電荷検出手段の入力部が基準電源と接続され、
    上記電荷検出手段の入力部と電荷検出回路の入力端子との間に、第3スイッチと第1コンデンサと第4スイッチとが、上記入力端子側からこの順で直列に接続されると共に、第1スイッチが第1コンデンサと並列に接続され、
    第1コンデンサにおける第3スイッチと接続されている側の電極が、第2スイッチにより上記電源と接続されていると共に、第11スイッチにより基準電源と接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする請求項に記載の電荷検出回路。
  6. 第1コンデンサは、並列に接続された複数のコンデンサの組み合わせであると共に、各コンデンサの容量は互いに異なり、
    切り替え手段は、上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に、少なくとも1つのコンデンサを選択的に挿入することにより、選択されたコンデンサに電荷を蓄える状態と、選択されたコンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出回路に供給する状態とを切り替えるように構成されていることを特徴とする請求項に記載の電荷検出回路。
  7. 入射する電磁波を電荷に変換し、これを画像データとして出力する画像検出器に内蔵される電荷検出回路において、
    入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、
    上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に第2コンデンサを挿入することにより、第2コンデンサに電荷を蓄える状態と、
    第2コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、
    電磁波から変換された電荷を電荷検出回路の入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする電荷検出回路。
  8. 電荷注入手段は電源であって、
    上記電荷検出手段の入力部が基準電源と接続され、
    第2コンデンサにおける一方の電極は、上記入力端子および上記電荷検出手段の入力部に接続され、
    第2コンデンサにおける他方の電極が、第6スイッチにより電源に接続されると共に、第12スイッチにより基準電源に接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする請求項に記載の電荷検出回路。
  9. 入射する電磁波を電荷に変換し、これを画像データとして出力する画像検出器に内蔵される電荷検出回路において、
    入力した電荷から電位を読み出して上記電位と基準電位との差から電圧を出力する電荷検出手段と、電荷を注入できる電荷注入手段とを備え、
    上記電荷検出回路の入力端子と上記電荷検出手段との間に第3コンデンサを挿入するとともに、上記入力端子から電圧を印加して、上記コンデンサに電荷を蓄える状態と、
    上記電荷注入手段と上記電荷検出手段との間に、第4コンデンサを挿入することにより、第4コンデンサに電荷を蓄える状態と、
    第3コンデンサまたは第4コンデンサに蓄えられた電荷を上記電荷検出手段に供給する状態と、
    電磁波から変換された電荷を上記入力端子から上記電荷検出手段に供給する状態とを切り替える切り替え手段を含んでいることを特徴とする電荷検出回路。
  10. 電荷注入手段は電源であって、
    上記演算増幅器の入力部が基準電源と接続され、
    上記演算増幅器の入力部と電荷検出回路の入力端子との間に、第8スイッチと第3コンデンサと第9スイッチとが、上記入力端子側からこの順で直列に接続されると共に、第7スイッチが第3コンデンサと並列に接続され、
    第4コンデンサにおける一方の電極は、電荷検出回路の入力端子および電荷検出手段に接続され、
    第4コンデンサにおける他方の電極が、第10スイッチにより上記電源に接続されると共に、第13スイッチにより基準電源に接続されるように切り替え手段が構成されていることを特徴とする請求項に記載の電荷検出回路。
  11. 電荷注入手段が、電荷検出回路を駆動する電源であることを特徴とする請求項ないし10のいずれか1項に記載の電荷検出回路。
  12. 電荷注入手段が、電荷検出回路を駆動する電源とは別個独立に設けられた電源であることを特徴とする請求項ないし10のいずれか1項に記載の電荷検出回路。
  13. 電荷注入手段から出力した電圧のうち一定割合の電圧を取り出すことができる分圧器が備えられていることを特徴とする請求項ないし12のいずれか1項に記載の電荷検出回路。
  14. 電磁波はX線であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の電荷検出回路。
  15. 請求項1ないし13のいずれか1項に記載の電荷検出回路が複数集積して構成されているLSI。
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