JP4079218B2 - 表面改質ゴムの製造方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、廃棄ゴム表面の接着性および耐久性の改良に関し、詳しくは、表面処理により接着性および耐久性を向上させた表面改質ゴム(以下、単に「改質ゴム」とも称する)の製造方法および該表面改質ゴムを用いた弾性成形物、タイヤ用配合物、舗装材および舗装体に関する。
また、本発明は、使用済みタイヤ等から発生する廃棄加硫ゴムを有効にマテリアルリサイクルする技術に関し、詳しくは、廃棄加硫ゴムからの表面改質ゴムの製造方法、並びに、該表面改質ゴムを用いた舗装材、舗装体、弾性成形物およびタイヤ用配合物に関する。
背景技術
従来より、廃タイヤ等から発生する廃棄加硫ゴムを有効に再利用または再資源化するための技術として、種々のリサイクル方法が提案されている。かかる廃棄ゴムのリサイクル方法としては、(1)サーマルリサイクル(セメント焼成用燃料として利用)、(2)リュース(更生タイヤ)、(3)マテリアルリサイクル(粉体状にし、必要に応じて脱硫処理等を施した再生ゴムの新品タイヤへの再利用、チップ状ゴムを舗装に適用した低騒音弾性舗装等)、(4)ケミカルリサイクル(加硫ゴムに何らかの処理を施し、未加硫ゴムやオイルといった原材料として再利用)等が挙げられる。
これらのリサイクル方法の中で、現在もっとも利用割合が高いのはサーマルリサイクルによる燃料としてのリサイクル方法であるが、近年、燃料としてではなく、材料としての廃棄ゴムの再利用の途が模索されている。しかし、更生タイヤは新品と同等の性能を出すことが難しく、ケミカルリサイクルへの取り組みも、近年行われているが、コスト性を伴った工業的技術は確立されていない。このような中で、現在、期待されているのがマテリアルリサイクルである。
マテリアルリサイクルには、脱硫処理により性能面の向上を図る方法として、▲1▼リクレーム法(タイヤへのリサイクル方法として国内で主流を占める方法)、▲2▼剪断法(特開平9−227724号、特開2000−128901号公報等、近年多くの出願がなされている)、▲3▼マイクロ波法(特開平5−133514号公報等に記載)、▲4▼超音波法(特表平8−501258号公報等に記載)等があり、また、加硫ゴムを熱分解法、常温粉砕法、冷凍粉砕法等により微粉末状、または、チップ状にし、ゴムと複合化するなどして利用する方法として、▲1▼低騒音弾性舗装(接着バインダーとしてウレタン、エポキシを使用(特許2869459号、特許2869458号公報等に記載))、▲2▼粉体ゴムの小粒径化によるタイヤへの再利用(タイヤへのリサイクル法としてアメリカでは主流を占める(特開平10−128752号公報))等がある。さらに、廃棄加硫ゴムを一体化し成形物として利用する方法として、▲1▼ウレタン、コンクリート、モルタル等のバインダーにより一体化する方法(特開2000−43069号、実開昭56−57330号、実開平7−1046号公報に記載)、▲2▼ゴムチップの圧着成形(特開平6−270151号に記載)等がある。
一般に、廃タイヤ等から得られる廃棄加硫ゴムはゴム自体の接着性が弱いため、材料としての再利用に際しては、上述のリサイクル方法の中でも、剪断等の脱硫加工による改質、熱可塑性材料と廃棄ゴムとの混合、または、熱可塑性材料を溶融して廃棄ゴムと混合し冷却後、再度新ゴムと加硫剤を添加し混合してシート加工を行う等の方法が取られており、また、弾性体では、廃棄ゴムをバインダーにより結着させ、ブロック状に成型する方法が多く使用されている。これらいずれの方法も、廃棄ゴム自体について表面処理等の加工はせず、そのままかまたは混合加工により改質を行うものである。
一方、廃棄加硫ゴム自体の加工改質を行う方法として、再生剤の添加、または、廃棄ゴムの薬品添加等の方法も行われている。このうち後者としては、例えば、▲1▼廃棄ゴムとホットメルト剤とを混合して冷却後再度未加硫ゴム、加硫剤を混合して、シートや板状体とするもの、▲2▼オイル、有機溶剤、素練り促進剤を混合するもの、▲3▼粉末状ゴムとトリスアミンとを混合して硬化性を改良するもの、▲4▼SOxガスと反応する脱硫剤を用いるものなどが挙げられる。
廃棄加硫ゴムから得られるゴムはもともと安価な材料であるため、加工コストを低減した材料として市場に出すことができれば有効活用が可能である。しかしながら、これら従来のリサイクル方法では、結果的に高コストとなり、用途の限定された材料しか得られていなかった。
即ち、脱硫処理によるマテリアルリサイクルは有効な処理方法ではあるが、タイヤ等に再利用するためには廃棄ゴムをできるだけ完全に脱硫することが必要とされるため、処理自体に大きなエネルギーを要するという問題があった。また、従来の脱硫処理では、弾性等の加硫ゴム特有の特性を活かしたリサイクルには不向きであるという難点もあった。
また、加硫ゴムをチップ状や粉体状にして使用する場合の最大の問題点は加硫ゴム表面での接着力をどう高めるかである。特にチップ状態では、複合化によっても品質的な向上効果は十分には期待できない上、廃棄ゴムチップには種々のゴム種が混在するため、そのままではゴム自体の接着は容易ではない。しかし、この点に関しては、加硫ゴムのまま再利用するという技術は、上記の脱硫処理ほどには十分な技術開発がされていないのが現状である。例えば、近年技術開発が進められている舗装分野においては、ウレタン、エポキシ等の硬化性バインダーを適用した技術が実現されているが、十分満足できる接着力は得られていなかった。また、特殊なバインダーを用いるために適用範囲が狭く、その舗装を再度リサイクルする場合には、硬化系バインダーが不純物として作用して、逆にリサイクルを阻害するという問題もあった。さらに、この技術のタイヤへの適用に関しては、新ゴムのマトリックス中では舗装で用いるバインダーの使用が難しいため、タイヤへの適用は困難であった。
さらに、加硫ゴムを単純に圧縮成形するだけでは、加硫ゴム間の接着が殆ど確保できず、成形体としての性能が不十分となっていた。
そこで本発明の目的は、廃棄加硫ゴム材料本来の低コスト性を維持しつつ、材料の特性を活かした廃棄加硫ゴムの再利用を可能にする表面改質ゴムの製造方法および該表面改質ゴムを用いた弾性成形物、タイヤ用配合物、舗装材および舗装体を提供することにある。
また、本発明の目的は、廃棄加硫ゴムの表面に接着性を付与することにより、廃棄ゴム材料本来の低コスト性を維持しつつ、幅広い用途への再利用を可能にする、加硫ゴムからの表面改質ゴムの製造方法および該表面改質ゴムを用いた弾性成形物、タイヤ用配合物、舗装材および舗装体を提供することにもある。
発明の開示
本発明者らは、前記課題を解決すべく、廃棄加硫ゴム自体の加工改質、特にはその表面処理に着目して鋭意検討した結果、特定の溶剤を用いて表面処理を行うことにより、ゴム表面の接着性および材料としての耐久性を改質して、加硫ゴムの特性を活かしたリサイクル材料としての活用が可能となることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、廃棄加硫ゴムを、溶媒で希釈したシランカップリング剤中に浸漬する工程を含むことを特徴とする表面改質ゴムの製造方法である。
前記希釈シランカップリング剤の濃度は、好適には0.5〜5%であり、また、前記シランカップリング剤は、メルカプト系またはS−S結合を有するものであることが好ましい。
また、本発明の弾性成形物は、前記製造方法により製造された表面改質ゴムが、加熱圧縮にて一体成形されてなることを特徴とするものであり、本発明のタイヤ用配合物は、前記製造方法により製造された粒径1μm〜3mmの粉体状の表面改質ゴムが、新ゴム中に分散されてなることを特徴とするものである。
さらに、本発明の舗装材は、硬質骨材、弾性骨材およびバインダーを含有する舗装材において、該弾性骨材が、前記製造方法により製造され、粒径10μm〜20mmである表面改質ゴムであることを特徴とするものであり、本発明の舗装体は、硬質骨材、弾性骨材およびバインダーを含有する舗装体において、該弾性骨材が、前記製造方法により製造され、粒径10μm〜20mmである表面改質ゴムであることを特徴とするものである。
また、上記課題を解決するために、本発明は、加硫ゴム表面の接触角を80度以下にする表面改質工程を含むことを特徴とする表面改質ゴムの製造方法である。
前記表面改質工程は、前記加硫ゴム表面に対しコロナ処理を施すことにより行うことが好ましい。また、前記製造方法においては、前記表面改質工程により表面改質された加硫ゴム表面をシランカップリング剤で処理する工程を含むことが好ましい。
さらに、本発明の舗装材は、前記製造方法により製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴムと、バインダーと、骨材とを含有することを特徴とするものであり、本発明の舗装体は、前記製造方法により製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴムと、バインダーと、骨材とを含有することを特徴とするものである。
さらにまた、本発明の弾性成形物は、前記製造方法により製造された表面改質ゴムが、加熱圧縮にて一体成形されてなることを特徴とするものであり、本発明のタイヤ用配合物は、前記製造方法により製造された粒径1μm〜3mmの粉体状の表面改質ゴムが、新ゴム中に分散されてなることを特徴とするものである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の具体的な実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の表面改質ゴムの製造方法においては、廃タイヤ等より得られる廃棄加硫ゴムを、溶媒で希釈したシランカップリング剤中に浸漬する工程を含むことが重要であり、それ以外の製造条件には特に制限はない。廃棄加硫ゴムを、上記希釈シランカップリング剤により処理し、特には高温にて乾燥させることにより、本発明に係る表面改質ゴムを得ることができる。かかる表面改質ゴムは、例えば、ウレタン1液、2液性バインダーで固めることにより、材料として再利用することができ、その結果、表面処理しないゴムに比して、初期の接着性および水中劣化時の接着性が大幅に向上する。
本発明の製造方法に使用することのできる加硫ゴムには特に制限はなく、ポリマーに、硫黄または硫黄化合物を混合し、炭素主鎖間にモノスルフィド結合、ジスルフィド結合、ポリスルフィド結合等の多種の硫黄架橋結合を形成させ、ゴム弾性を示すようにしたものである。
かかるポリマー成分としては、天然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンターポリマー)、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等を挙げることができる。
尚、かかる廃棄加硫ゴムは、ゴムタイヤ、ウェザーストリップ、ホース類等の使用済み廃材、成形の際に生成する不要の端材、成形不良品等から得られる。
また、使用するシランカップリング剤としては、特に制限はないが、好適には、メルカプト系のもの、または、S−S結合を有するものを用いる。例えば、メルカプトプロピルシラン、グリシドプロピルシラン、アミノプロピルシラン等を挙げることができる。希釈後のカップリング剤濃度は、0.5〜5%、特には1〜3%であることが好ましい。また、希釈に用いる溶媒にも特に制限はなく、例えば、酢酸エチル等を用いることができる。なお、カップリング剤への浸漬後のゴムの好適な乾燥温度および時間としては、高温では100〜150℃×5〜60分間、低温では20〜40℃×24〜96時間である。
本発明の製造方法により得られる改質ゴムは、上述のように、従来になく安価かつ簡便に表面の接着性の向上が図られているために、その低コスト性および弾性特性を活かして、広範な用途に使用し得るものである。例えば、加熱圧縮によりゴム同士を良好に接着し、一体成形することにより弾性成形物を得ることができ、かかる弾性成形物は、例えば、弾性タイル、テニスコート、陸上競技場、歩径路等に使用することができる。
また、本発明に係る改質ゴムは、タイヤ用配合物、および、テニスコート、屋外練習場、歩径路等の弾性舗装用の舗装材または舖装体に好適に適用することができる。上述のように、本発明においては、ゴムの接着性を、例えば、初期(処理なしの場合)の1.5〜5倍に向上することができ、かつ、弾性的特性にも優れるため、タイヤ用配合物に好適に使用可能であるとともに、バインダーの使用により道路の舗装用の材料としても好適に使用することができる。
かかるタイヤ用配合物は、本発明に係る粒径1μm〜3mmの粉体状改質ゴムが、新ゴム中に分散されてなるものである。粒径が1μm未満であると凍結粉砕等による小径化処理が必要となり、コストアップになるために好ましくなく、一方3mmを超えると、改質ゴム単位面積あたりの表面積が小さく、タイヤ用途に必要とされる接着が十分に確保できないために好ましくない。
弾性舗装用の舗装材および舗装体は、一般に、タイヤ騒音の低減効果を得るために、通気性や吸音性を備えた多孔質で形成するため、硬質骨材、弾性骨材およびバインダーを含有する。本発明においては、かかる弾性骨材として、本発明の製造方法により製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴムを用いる。粒径が10μm未満であると架橋ゴムの弾性特性が舗装材料に反映されないため、低騒音効果が得られないために好ましくなく、一方20mmを超えると、比表面積が小さく、舗装用途としての接着が不十分であるために好ましくない。尚、各材料の含有比率については、慣用に従い所望に応じ定めればよく、特に制限されないが、本発明に係る改質ゴムに対するバインダーの配合比率としては、好ましくは15〜30体積%、より好ましくは20〜25体積%の範囲であり、30体積%を超えると沈殿してしまうために無駄になり、また、15体積%未満であると混合時にゴムチップ表面にバインダーをなじませるまでに時間がかかり、また、ムラを生じやすくなるために接着のバラツキの原因となる。
本発明の舗装材および舗装体に使用されるバインダーとしては、例えば、アスファルト、ウレタン、エポキシ等が挙げられるが、特に限定されない。
硬質骨材としては、一般的には、例えば川砂利、川砂等の天然石からなる天然骨材と、砕石を始めスラグ、セラミックス等からなる人工骨材とを含み、特に制限はない。この骨材に使用する石材、砂等は、完成した舗装の強度、耐摩耗性を確保し、表面に露出して防滑作用を得るためのものである。石材は互いに噛み合って荷重を分散させる機能を持つことが好ましく、このため、砕石のような尖った形状で硬い物が適当である。また、粒径0.5〜30mmの粗粒骨材に対して、粒径0.5mm以下の細粒骨材を5体積%以上混合することが好ましい。粗粒骨材は、主として通水性を得るために多孔質構造を形成するものであり、互いに噛み合って隙間を形成するような、砕石のような尖った形状で硬いものが適当である。一方、細粒骨材は、大型の粗粒骨材の表面に付着してタイヤ等に対して防滑作用(サンドペーパーのような研磨効果)をもたらすこととなる。
舗装材または舗装体の施工方法としては、硬質骨材および弾性骨材を混合しているところへ所望に応じ着色剤等の添加材を加え、バインダーを添加して、舗装材または舗装体用混合物を調製する。舗装体用混合物の場合、例えば、金型に流し込んで、所望に応じ加熱した後、脱型することにより舗装体を得ることができる。
次に、本発明の他の具体的な実施の形態について詳細に説明する。
本発明の表面改質ゴムの製造方法においては、加硫ゴム表面の接触角を80度以下にする表面改質工程を含むことが重要である。加硫ゴムは、通常、100〜110度の接触角を示す。接触角の大きさは、加硫ゴム表面の水との親和性の度合いを示し、この接触角が小さいほど、水との親和性が高く、親水性であるといえる。従って、加硫ゴム表面の接触角を80度以下、好ましくは70度以下、さらに好ましくは60度以下として、表面の親水性を高めることにより、ウレタン、エポキシなどの親水基を利用した接着反応が非常に良好に行われることで、従来接着力が得られなかった廃棄加硫ゴム表面の接着性を著しく改良できる。
本発明においては、表面の接触角を80度以下にすることができるものであれば、その表面改質の方法には特に制限はないが、好適には、ゴム表面に対しコロナ処理を施すことにより、所望の接触角を得る。即ち、空気雰囲気中で加硫ゴム表面にコロナ処理を行うことにより、ゴム表面の分子鎖に、−OH、−COOHといった親水性の官能基を導入することができ、表面の親水性を高めて、上述の接触角を得るものである。
コロナ処理の条件としては、1cmあたりの消費電力が0.5〜50W、好ましくは1〜40W、さらに好ましくは3〜30Wである。0.5W未満ではコロナ処理の能力が低すぎて、親水基が十分導入されない。一方、50Wを超えると、処理が強すぎて、加硫ゴムの劣化が起きてしまい、性能が低下する。
また、コロナ処理の1回の処理時間は5秒〜5分、好ましくは10秒〜3分である。5秒未満では親水基の導入が不十分であり、一方、5分を超えると、消費電力量が上記範囲内であっても、処理による発熱等が加わって、加硫ゴムの劣化が生じてしまう。
尚、上記条件下にてコロナ処理を複数回行うことは、ゴム表面に対し均一に処理が行える点、時間が経ってもゴム表面の親水性が持続する点から有効である。1回の処理でも十分効果は得られるが、2〜4回処理を行うとより効果的である。尚、5回以上では、それ以上の効果は得られない。
本発明においては、コロナ処理を実施してから24時間以内、好ましくは10時間以内、さらに好ましくは6時間以内に親水基を利用した反応を行う。ゴム表面の親水基は、時間の経過とともに分子鎖のブラウン運動によりゴム内部に潜り込む傾向があるため、親水基を利用した反応を十分に行うためにはかかる時間管理が必要となる。
本発明の対象となる廃棄加硫ゴムは、特に材質等は限定されず、天然ゴムやイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム等を利用することができる。
また、本発明の製造方法においては、接触角を80度以下にした加硫ゴム表面を、さらに、シランカップリング剤で処理することが好ましい。ゴム表面に形成された親水基は、シランカップリング剤とも非常に良好に反応するため、かかる処理を行うことにより加硫ゴム表面にシランカップリング剤が結合した構造を形成することができる。これにより、シランカップリング剤の接着反応を利用して、幅広い材料への廃棄加硫ゴムの接着が可能になる。本発明に係るコロナ処理等を行わなくても、シランカップリング剤は加硫ゴム表面にある程度結合するが、この場合の処理には多量のシランカップリング剤が必要となること、処理時間がかかること、処理を行ってもゴム表面に結合するカップリング剤の量が少ないこと、などから、コロナ処理と併せてシランカップリング剤による処理を行うことで、極めて高い効果を得ることができる。
シランカップリング剤は一般的に親水基との反応、結合性が高いため、特に材質に制限なく使用できるが、特には、廃棄加硫ゴムと接着させる相手が硫黄の配合された未加硫ゴムである場合は、内部にS−S結合を有するシランカップリング剤を使用すると、より効果的である。未加硫ゴムの加硫時にシランカップリング剤内部のS−S結合も架橋反応に加わるため、より一層の接着効果を得ることができる。
本発明の製造方法により得られる表面改質ゴムは、上述のように良好な接着性を有することから、低コスト性および弾性特性を活かして、広範な用途に使用し得るものである。例えば、表面改質ゴムをバインダーおよび骨材とともに用いて、舗装材および舗装体を得ることができる。かかる本発明に係る改質ゴムが配合された舗装材および舗装体は、加硫ゴムの弾性特性により、従来の舗装に比べて低騒音化することが可能となる。何らの処理も行わない廃棄ゴムを舗装材や舗装体に配合すると、ゴム表面の接着力が不十分なために、車両の走行等によりゴムが飛散して、耐久面で問題が生じてしまう。本発明の方法により、かかる廃棄ゴムに対して表面改質を施すことで、ゴム表面の接着性を向上することができ、その結果、耐久性に優れた廃棄ゴム入り舗装材料を得ることができる。
この場合の改質ゴムの粒径は10μm〜20mm、好ましくは50μm〜15mmである。粒径が10μm未満では加硫ゴムによる弾性効果が小さく、ゴムを入れることによる低騒音効果が十分得られない。一方、20mmを超えると、加硫ゴム比表面積が小さくなりすぎて、舗装用途では本発明に係る接着力向上効果が十分には得られない。尚、各材料の含有比率については、慣用に従い所望に応じ定めればよく、特に制限されないが、本発明に係る改質ゴムに対するバインダーの配合比率としては、好ましくは15〜30体積%、より好ましくは20〜25体積%の範囲であり、30体積%を超えると沈殿してしまうために無駄になり、一方、15体積%未満であると混合時にゴム表面にバインダーをなじませるまでに時間がかかり、また、ムラを生じやすくなるために接着のバラツキの原因となる。
かかる舗装材および舗装体に使用するバインダーとしては、アスファルト、アスファルトエマルジョン、一液ウレタン、二液ウレタン、エポキシ等を挙げることができる。アスファルトとしては、その中にエラストマーが配合された改質アスファルトが好ましく、エラストマーと改質加硫ゴムとの間に接着反応が生ずることでより強い耐久性を得ることができる。特には、改質アスファルトの中でも、排水性舗装等に使用される高粘度バインダーが、エラストマー配合量が多いために好ましい。また、ウレタン、エポキシのバインダーにおいては、親水基との反応性が非常に高いことから、コロナ処理後の加硫ゴムとの接着力が非常に良好であり、大きな効果を得ることができる。
また、骨材としては、特に制限はなく、川砂利、川砂等の天然の骨材や砕石、スラグ、コンクリート、ガラス、FRP等のリサイクル骨材を使用することができる。この骨材に使用する石材、砂等は、完成した舗装の強度、耐摩耗性を確保し、表面に露出して防滑作用を得るためのものである。石材は互いに噛み合って荷重を分散させる機能を持つことが好ましく、このため、砕石のような尖った形状で硬い物が適当である。また、粒径0.5〜30mmの粗粒骨材に対して、粒径0.5mm以下の細粒骨材を5体積%以上混合することが好ましい。粗粒骨材は、主として通水性を得るために多孔質構造を形成するものであり、互いに噛み合って隙間を形成するような、砕石のような尖った形状で硬いものが適当である。一方、細粒骨材は、大型の粗粒骨材の表面に付着してタイヤ等に対して防滑作用(サンドペーパーのような研磨効果)をもたらすこととなる。尚、本発明に係るシランカップリング剤による処理を施した改質ゴムにおいては、上記バインダーのみならず、骨材との接着性も得ることができ、より好ましい。
舗装材または舗装体の施工方法としては、骨材および改質ゴムを混合しているところに所望に応じ着色剤等の添加材を加え、バインダーを添加して、舗装材または舗装体用混合物を調製する。舗装体用混合物の場合、例えば、金型に流し込んで、所望に応じ加熱した後、脱型することにより舗装体を得ることができる。また、本発明に係るシランカップリング剤による処理を行って製造された表面改質ゴムは、加熱圧縮によりゴム同士を良好に接着させ、一体成形することにより弾性成形物として使用することができ、かかる弾性成形物は、例えば、弾性タイル、テニスコート、陸上競技場、歩径路等に適用可能である。かかる成形加工に使用する加工設備には特に制限はなく、プレス等を用いることができる。尚、シランカップリング剤による処理なしで、例えばコロナ処理を行っただけの改質ゴムは、本用途には適さない。表面の親水性を向上したのみで、親水基自体には互いに反応して接着する機能がないためである。
さらに、シランカップリング剤による処理を行った改質ゴムは、新ゴム中に分散させて、タイヤ用配合物に用いることができ、これにより、廃棄ゴムを多く活用したタイヤ用配合物を作製することができる。この場合には、表面改質ゴムは、粒径1μm〜3mmの粉体状で使用する。粒径が1μm未満では、加硫ゴムの比表面積が大きくなって処理するシランカップリング剤が多量に必要になるとともに、小粒径化にコストがかかるため、本用途としては適さない。一方、粒径が3mmを超えると、加硫ゴムが大きすぎて、タイヤ用配合物としての製造作業性が低下する。尚、シランカップリング剤による処理を行わない改質ゴムは、弾性成形物への用途と同様、本用途には適さない。表面の親水基自体は架橋反応にはほとんど加わらないため、接着にほとんど変化が見られないためである。
以下に本発明を実施例に基づき説明する。
実施例1〜7および比較例1
1.サンプル作製
実施例1〜4のサンプルの作製を、以下の手順に従い行った。
廃ゴムチップとして、2〜5mmの粉砕品(村岡ゴム(株)製)を用いて、夫々下記第1表中に示す表面処理剤(シランカップリング剤A〜C、A:メルカプトプロピルシラン(日本ユニカ(株)製、A−189)、B:グリシドプロピルシラン(信越化学(株)製、A−403)、C:アミノプロピルシラン(信越化学(株)製、A−903))を希釈したものにより、表面処理を行った。処理剤の希釈は、処理剤5%に対し希釈溶剤(酢酸エチル)95%として、3分間撹拌することにより行い、ゴムチップ100gを処理液200gに浸漬して、1〜2分間撹拌した後、48時間静置した。これをふるいにかけ、チップを取り出してドラフト内にて4時間以上乾燥させた。
この廃ゴムチップ80体積%に対し、樹脂バインダー(三井武田ケミカル(株)製、タケネートF−179−5)20体積%の比率で、室温にて約5分間撹拌混合した。これを、10mm厚×25mm幅×160mm長の短冊形状に成形し、室温(20℃にて48時間)または高温(115℃にて45分間)にて乾燥させることにより、実施例の各サンプルを得た。また、比較例1として、表面処理を行わない廃ゴムチップを用いたサンプルを作製した。
2.性能評価試験
実施例および比較例の各サンプルについて60℃の湿熱オーブン中(サンプルはドブ漬け)で耐久試験を行い、初期と、3日、7日、21日後(耐久劣化)との夫々の段階について接着力を評価した。接着力の評価は、装置としてインストロン5000を用いて、引張速度50mm/minにて、破壊強度(kgf)および破壊伸び(mm)を測定することにより行い、その結果を比較例1の初期接着力を100として指数表示した。数値が大なるほど結果は良好である。
この結果を下記第1表に併せて示す。
Figure 0004079218
上記第1表から分かるように、本発明に係る表面処理により、実施例1〜4の初期および劣化後の接着力はいずれも大幅に改善されており、比較例1の処理なしの場合には、特に劣化による低下が著しい。また、乾燥温度の効果としては、室温乾燥よりも高温乾燥の方が初期の接着力は高くなっている。処理剤の種類としては、接着力の改善においてはAのメルカプト系が最良であり、次いでBのグリシド系が良好なレベルであることが分かる。また、Aのメルカプト系は、劣化安定性の面でも優れていることが分かる。
次に、処理剤Aを用い、処理剤の希釈濃度を3、1、0.5%に変化させた場合について、上記と同様にして、夫々初期と劣化後(21日後)の接着力を評価した。この結果を、下記第2表中に、実施例4および比較例1の結果とともに示す。
Figure 0004079218
上記第2表から分かるように、処理剤の希釈濃度0.5〜5%、特には1〜3%において、ゴムチップの接着力が良好に改善されている。
実施例8〜12および比較例2〜5
1.材料
実施例および比較例のサンプルを作製するための材料としては、以下に示すものを使用した。
(1)廃棄加硫ゴム(村岡ゴム(株)製、TBR使用済みタイヤから作製)
廃棄ゴムX:グレード名2050、粒径2mm〜5mm(実施例1、2および比較例1、2)
廃棄ゴムY:グレード名10TB、粒径50μm〜2mm(実施例3および比較例3、4)
(2)シランカップリング剤
信越化学(株)製、KBM403
(3)マトリックス材料
ウレタン:日本ポリウレタン(株)製、湿気硬化型ウレタン
タイヤ用ゴム:下記第3表に示す配合を用いた。
Figure 0004079218
*)RD:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン
**)NOBS:N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
2.廃棄ゴムのコロナ処理
コロナ処理は、実施例8〜10については出力10W/cm(1cm当たりの消費電力が10W)、1回の処理時間1分として、また実施例11および12については出力5W/cmで夫々30秒および1分として行い、夫々下記第4表および第5表中に示す接触角とした。また、比較例3および5については、0.3W/cmおよび3秒の低出力、短時間で行い、第4表および第5表に示すように、接触角が80度を超えるように調整した。接触角の測定は、表面に蒸留水を滴下して、その直後の角度を測定することにより行った。どちらの場合においても、最初の処理を行って約5分間放置後に、再度同一条件で処理を繰り返した(処理回数:2回)。尚、比較例2および4については、コロナ処理を行わなかった。
3.シランカップリング剤の処理
次に、シランカップリング剤の処理を、実施例9〜12のみについて行った。混合比率としては、重量比で、廃棄ゴム100に対し、シランカップリング剤1とした。まず、上記シランカップリング剤を酢酸エチルに溶かして、5重量%の溶液を作製した。次に、室温にて、ヘンシェルミキサーでコロナ処理した廃棄ゴムを撹拌しながら、シランカップリング剤溶液を滴下し、均一に表面処理を行った。
4.マトリックスへの分散
次に、廃棄ゴムの配合量が20体積%になるように、各マトリックス中への分散を行った。実施例8、9および比較例2、3としては、マトリックスとしてウレタンを用い、硬化前の段階ですばやく廃棄ゴムを混合した。また、実施例10〜12および比較例4、5としては、マトリックスとしてタイヤ用ゴムを用い、廃棄ゴムを60℃のロールにて分散させた。
5.サンプル作製
ウレタンおよび廃棄ゴムの混合材料については、混練した後、幅15mm×厚さ8mm×長さ10cmの短冊形状に成形した。また、タイヤ用配合物については、温度150℃にて30分間プレス成形を行い、加硫物とした。
6.性能評価試験
作製した各実施例および比較例のサンプルについて、引張り試験機(オートグラフ500)を用いて、引張り速度20mm/min、チャック間距離50mmにて破断強度を測定した。試験は、同一サンプルにつき3回づつ行い、その平均値を求めた。
この結果を、下記第4表(廃棄ゴムX/ウレタンマトリックス)および第5表(廃棄ゴムY/タイヤ用ゴムマトリックス)中に併せて示す。尚、破断強度は、各表中で、夫々比較例2および4を100として、指数化した。
Figure 0004079218
Figure 0004079218
上記第4表および第5表から分かるように、コロナ処理により接触角を80度以下とし、用途に応じシランカップリング剤処理を施した実施例においては、ゴム表面に接着性が付与され、高い破断強度を示している。即ち、▲1▼廃棄加硫ゴムにコロナ処理を行って得られる表面改質ゴムにおいては、ウレタンとの間で非常に良好な接着力が得られること、▲2▼コロナ処理後にさらにシランカップリング剤処理を行うことで、タイヤ用ゴムとの間でも良好な接着力が得られること、が確かめられた。
産業上の利用可能性
以上説明してきたように、本発明によれば、廃棄加硫ゴム材料本来の低コスト性と、材料の弾性特性を活かした表面改質ゴムの製造方法を提供することが可能であり、この表面改質ゴムは、弾性成形物や、タイヤ用配合物、舗装材および舗装体に有効に活用することができる。
また、本発明によれば、廃棄加硫ゴム表面をコロナ処理等することにより表面の接触角を一定値以下とすることで、従来にない接着性を持った表面改質ゴムを得ることができる。従って、本発明は使用済みタイヤ等から発生する廃棄加硫ゴムを有用にマテリアルリサイクルする技術として有効であり、廃棄加硫ゴムからの弾性成形物の作製、タイヤへの再利用、舗装へのリサイクルゴムの配合に適用することができる。

Claims (12)

  1. 廃棄加硫ゴムを、溶媒で希釈したシランカップリング剤中に浸漬する工程を含み、前記シランカップリング剤がメルカプト系またはS−S結合を有するものであることを特徴とする表面改質ゴムの製造方法。
  2. 前記希釈シランカップリング剤の濃度が0.5〜5%である請求項1記載の製造方法。
  3. 請求項1の製造方法により製造された表面改質ゴムが、加熱圧縮にて一体成形されてなることを特徴とする弾性成形物。
  4. 請求項1の製造方法により製造された粒径1μm〜3mmの粉体状の表面改質ゴムが、新ゴム中に分散されてなることを特徴とするタイヤ用配合物。
  5. 硬質骨材、弾性骨材およびバインダーを含有する舗装材において、該弾性骨材が、請求項1の製造方法により製造され、粒径10μm〜20mmである表面改質ゴムであることを特徴とする舗装材。
  6. 硬質骨材、弾性骨材およびバインダーを含有する舗装体において、該弾性骨材が、請求項1の製造方法により製造され、粒径10μm〜20mmである表面改質ゴムであることを特徴とする舗装体。
  7. 廃棄加硫ゴム表面の接触角を80度以下にする表面改質工程、および前記表面改質工程により表面改質された廃棄加硫ゴム表面をシランカップリング剤で処理する工程を含み、前記シランカップリング剤がS−S結合を有するものであることを特徴とする表面改質ゴムの製造方法。
  8. 前記表面改質工程を、前記廃棄加硫ゴム表面に対しコロナ処理を施すことにより行う請求項記載の製造方法。
  9. 請求項記載の製造方法により製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴムと、バインダーと、骨材とを含有することを特徴とする舗装材。
  10. 請求項記載の製造方法により製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴムと、バインダーと、骨材とを含有することを特徴とする舖装体。
  11. 請求項7または8記載の製造方法により製造された表面改質ゴムが、加熱圧縮にて一体成形されてなることを特徴とする弾性成形物。
  12. 請求項7または8記載の製造方法により製造された粒径1μm〜3mmの粉体状の表面改質ゴムが、新ゴム中に分散されてなることを特徴とするタイヤ用配合物。
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