JP2002146030A - 表面改質ゴムの製造方法 - Google Patents
表面改質ゴムの製造方法Info
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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- Tires In General (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃棄加硫ゴムの表面に接着性を付与すること
により、廃棄加硫ゴム材料本来の低コスト性を維持しつ
つ、幅広い用途への再利用を可能にする、表面改質ゴム
の製造方法および該表面改質ゴムを用いた弾性成形物、
タイヤ用配合物、舗装材および舗装体を提供する。 【解決手段】 廃棄加硫ゴム100重量部に対し、硫黄
0.05〜5重量部を添加して、該廃棄加硫ゴム表面に
該硫黄を付着させるコーティング処理工程を含む表面改
質ゴムの製造方法である。
により、廃棄加硫ゴム材料本来の低コスト性を維持しつ
つ、幅広い用途への再利用を可能にする、表面改質ゴム
の製造方法および該表面改質ゴムを用いた弾性成形物、
タイヤ用配合物、舗装材および舗装体を提供する。 【解決手段】 廃棄加硫ゴム100重量部に対し、硫黄
0.05〜5重量部を添加して、該廃棄加硫ゴム表面に
該硫黄を付着させるコーティング処理工程を含む表面改
質ゴムの製造方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済みタイヤ等
から発生する廃棄加硫ゴムを有効にマテリアルリサイク
ルする技術に関し、詳しくは、かかる廃棄加硫ゴムをリ
サイクルすることにより得られる表面改質ゴム(以下、
単に「改質ゴム」とも称する)並びにそれを用いた弾性
成形物、タイヤ用配合物、舗装材および舗装体に関す
る。
から発生する廃棄加硫ゴムを有効にマテリアルリサイク
ルする技術に関し、詳しくは、かかる廃棄加硫ゴムをリ
サイクルすることにより得られる表面改質ゴム(以下、
単に「改質ゴム」とも称する)並びにそれを用いた弾性
成形物、タイヤ用配合物、舗装材および舗装体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、廃タイヤ等の廃棄加硫ゴムを
有効に再資源化するための技術として、種々のリサイク
ル方法が提案されている。かかる廃棄ゴムのリサイクル
方法としては、(1)サーマルリサイクル(セメント焼
成用燃料として利用)、(2)リユース(更生タイ
ヤ)、(3)マテリアルリサイクル(粉体状にし、必要
に応じて脱硫処理等を施した再生ゴムの新品タイヤへの
再利用、チップ状ゴムを舗装に適用した低騒音弾性舗装
等)、(4)ケミカルリサイクル(加硫ゴムに何らかの
処理を施し、未加硫ゴムやオイルといった原材料として
再利用)等が挙げられる。
有効に再資源化するための技術として、種々のリサイク
ル方法が提案されている。かかる廃棄ゴムのリサイクル
方法としては、(1)サーマルリサイクル(セメント焼
成用燃料として利用)、(2)リユース(更生タイ
ヤ)、(3)マテリアルリサイクル(粉体状にし、必要
に応じて脱硫処理等を施した再生ゴムの新品タイヤへの
再利用、チップ状ゴムを舗装に適用した低騒音弾性舗装
等)、(4)ケミカルリサイクル(加硫ゴムに何らかの
処理を施し、未加硫ゴムやオイルといった原材料として
再利用)等が挙げられる。
【0003】これらのリサイクル方法の中で、現在もっ
とも利用割合が高いのはサーマルリサイクルによる燃料
としてのリサイクル方法であるが、近年、燃料としてで
はなく、材料としての廃棄ゴムの再利用の途が模索され
ている。しかし、更生タイヤは新品と同等の性能を出す
ことが難しく、ケミカルリサイクルへの取り組みも、近
年行われているが、コスト性を伴った工業的技術は確立
されていない。このような中で、現在、期待されている
のがマテリアルリサイクルである。
とも利用割合が高いのはサーマルリサイクルによる燃料
としてのリサイクル方法であるが、近年、燃料としてで
はなく、材料としての廃棄ゴムの再利用の途が模索され
ている。しかし、更生タイヤは新品と同等の性能を出す
ことが難しく、ケミカルリサイクルへの取り組みも、近
年行われているが、コスト性を伴った工業的技術は確立
されていない。このような中で、現在、期待されている
のがマテリアルリサイクルである。
【0004】マテリアルリサイクルには、脱硫処理によ
り性能面の向上を図る方法として、リクレーム法(タ
イヤへのリサイクル方法として国内で主流を占める方
法)、剪断法(特開平9−227724号、特開20
00−128901号公報等、近年多くの出願がなされ
ている)、マイクロ波法(特開平5−133514号
公報等に記載)、超音波法(特表平8−501258
号公報等に記載)等があり、また、加硫ゴムを熱分解
法、常温粉砕法、冷凍粉砕法等により微粉末状、また
は、チップ状にし、ゴムと複合化するなどして利用する
方法として、低騒音弾性舗装(接着バインダーとして
ウレタン、エポキシを使用(特許2869459号、特
許2869458号公報等に記載))、粉体ゴムの小
粒径化によるタイヤへの再利用(タイヤへのリサイクル
法としてアメリカでは主流を占める(特開平10−12
8752号公報))等がある。さらに、廃棄加硫ゴムを
一体化し成形物として利用する方法として、ウレタ
ン、コンクリート、モルタル等のバインダーにより一体
化する方法(特開2000−43069号、実開昭56
−57330号、実開平7−1046号公報に記載)、
ゴムチップの圧着成形(特開平6−270151号に
記載)等がある。
り性能面の向上を図る方法として、リクレーム法(タ
イヤへのリサイクル方法として国内で主流を占める方
法)、剪断法(特開平9−227724号、特開20
00−128901号公報等、近年多くの出願がなされ
ている)、マイクロ波法(特開平5−133514号
公報等に記載)、超音波法(特表平8−501258
号公報等に記載)等があり、また、加硫ゴムを熱分解
法、常温粉砕法、冷凍粉砕法等により微粉末状、また
は、チップ状にし、ゴムと複合化するなどして利用する
方法として、低騒音弾性舗装(接着バインダーとして
ウレタン、エポキシを使用(特許2869459号、特
許2869458号公報等に記載))、粉体ゴムの小
粒径化によるタイヤへの再利用(タイヤへのリサイクル
法としてアメリカでは主流を占める(特開平10−12
8752号公報))等がある。さらに、廃棄加硫ゴムを
一体化し成形物として利用する方法として、ウレタ
ン、コンクリート、モルタル等のバインダーにより一体
化する方法(特開2000−43069号、実開昭56
−57330号、実開平7−1046号公報に記載)、
ゴムチップの圧着成形(特開平6−270151号に
記載)等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】廃棄加硫ゴムから得ら
れるゴムはもともと安価な材料であるため、加工コスト
を低減した材料として市場に出すことができれば有効活
用が可能である。しかしながら、これら従来のリサイク
ル方法では、結果的に高コストとなり、用途の限定され
た材料しか得られていなかった。
れるゴムはもともと安価な材料であるため、加工コスト
を低減した材料として市場に出すことができれば有効活
用が可能である。しかしながら、これら従来のリサイク
ル方法では、結果的に高コストとなり、用途の限定され
た材料しか得られていなかった。
【0006】即ち、脱硫処理によるマテリアルリサイク
ルは有効な処理方法ではあるが、タイヤ等に再利用する
ためには廃棄ゴムをできるだけ完全に脱硫することが必
要とされるため、処理自体に大きなエネルギーを要する
という問題があった。また、従来の脱硫処理では、弾性
等の加硫ゴム特有の特性を活かしたリサイクルには不向
きであるという難点もあった。
ルは有効な処理方法ではあるが、タイヤ等に再利用する
ためには廃棄ゴムをできるだけ完全に脱硫することが必
要とされるため、処理自体に大きなエネルギーを要する
という問題があった。また、従来の脱硫処理では、弾性
等の加硫ゴム特有の特性を活かしたリサイクルには不向
きであるという難点もあった。
【0007】また、加硫ゴムをチップ状や粉体状にして
使用する場合の最大の問題点は加硫ゴム表面での接着力
をどう高めるかである。特にチップ状態では、複合化に
よっても品質的な向上効果は十分には期待できない上、
廃棄ゴムチップには種々のゴム種が混在するため、その
ままではゴム自体の接着は容易ではない。しかし、この
点に関しては、加硫ゴムのまま再利用するという技術
は、上記の脱硫処理ほどには十分な技術開発がされてい
ないのが現状である。例えば、近年技術開発が進められ
ている舗装分野においては、ウレタン、エポキシ等の硬
化性バインダーを適用した技術が実現されているが、十
分満足できる接着力は得られていなかった。また、特殊
なバインダーを用いるために適用範囲が狭く、その舗装
を再度リサイクルする場合には、硬化系バインダーが不
純物として作用して、逆にリサイクルを阻害するという
問題もあった。また、この技術のタイヤへの適用に関し
ては、新ゴムのマトリックス中では舗装で用いるバイン
ダーの使用が難しいため、タイヤへの適用は困難であっ
た。
使用する場合の最大の問題点は加硫ゴム表面での接着力
をどう高めるかである。特にチップ状態では、複合化に
よっても品質的な向上効果は十分には期待できない上、
廃棄ゴムチップには種々のゴム種が混在するため、その
ままではゴム自体の接着は容易ではない。しかし、この
点に関しては、加硫ゴムのまま再利用するという技術
は、上記の脱硫処理ほどには十分な技術開発がされてい
ないのが現状である。例えば、近年技術開発が進められ
ている舗装分野においては、ウレタン、エポキシ等の硬
化性バインダーを適用した技術が実現されているが、十
分満足できる接着力は得られていなかった。また、特殊
なバインダーを用いるために適用範囲が狭く、その舗装
を再度リサイクルする場合には、硬化系バインダーが不
純物として作用して、逆にリサイクルを阻害するという
問題もあった。また、この技術のタイヤへの適用に関し
ては、新ゴムのマトリックス中では舗装で用いるバイン
ダーの使用が難しいため、タイヤへの適用は困難であっ
た。
【0008】さらに、加硫ゴムを単純に圧縮成形するだ
けでは、加硫ゴム間の接着が殆ど確保できず、成形体と
しての性能が不十分となっていた。
けでは、加硫ゴム間の接着が殆ど確保できず、成形体と
しての性能が不十分となっていた。
【0009】そこで本発明の目的は、廃棄加硫ゴムの表
面に接着性を付与することにより、廃棄加硫ゴム材料本
来の低コスト性を維持しつつ、幅広い用途への再利用を
可能にする、表面改質ゴムの製造方法および該表面改質
ゴムを用いた弾性成形物、タイヤ用配合物、舗装材およ
び舗装体を提供することにある。
面に接着性を付与することにより、廃棄加硫ゴム材料本
来の低コスト性を維持しつつ、幅広い用途への再利用を
可能にする、表面改質ゴムの製造方法および該表面改質
ゴムを用いた弾性成形物、タイヤ用配合物、舗装材およ
び舗装体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、以下の通りである。 (1)廃棄加硫ゴム100重量部に対し、硫黄0.05
〜5重量部を添加して、該廃棄加硫ゴム表面に該硫黄を
付着させるコーティング処理工程を含むことを特徴とす
る表面改質ゴムの製造方法である。
に、本発明は、以下の通りである。 (1)廃棄加硫ゴム100重量部に対し、硫黄0.05
〜5重量部を添加して、該廃棄加硫ゴム表面に該硫黄を
付着させるコーティング処理工程を含むことを特徴とす
る表面改質ゴムの製造方法である。
【0011】(2)前記(1)の製造方法において、前
記コーティング処理工程と、前記硫黄を付着させた廃棄
加硫ゴムと、未加硫ゴムまたはエラストマーとを80〜
300℃にて混練して、マスターバッチ化するマスター
バッチ化工程と、を含む表面改質ゴムの製造方法であ
る。
記コーティング処理工程と、前記硫黄を付着させた廃棄
加硫ゴムと、未加硫ゴムまたはエラストマーとを80〜
300℃にて混練して、マスターバッチ化するマスター
バッチ化工程と、を含む表面改質ゴムの製造方法であ
る。
【0012】(3)前記(1)または(2)の方法によ
り製造された表面改質ゴムが、加熱圧縮にて一体成形さ
れてなることを特徴とする弾性成形物である。
り製造された表面改質ゴムが、加熱圧縮にて一体成形さ
れてなることを特徴とする弾性成形物である。
【0013】(4)前記(1)または(2)の方法によ
り製造された表面改質ゴムであって、粒径1μm〜3m
mの粉体状である表面改質ゴムが、新ゴム中に分散され
てなることを特徴とするタイヤ用配合物である。
り製造された表面改質ゴムであって、粒径1μm〜3m
mの粉体状である表面改質ゴムが、新ゴム中に分散され
てなることを特徴とするタイヤ用配合物である。
【0014】(5)前記(1)または(2)の方法によ
り製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴム
と、バインダーと、骨材とを含有することを特徴とする
舗装材である。
り製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴム
と、バインダーと、骨材とを含有することを特徴とする
舗装材である。
【0015】(6)前記(1)または(2)の方法によ
り製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴム
と、バインダーと、骨材とを含有することを特徴とする
舗装体である。
り製造された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴム
と、バインダーと、骨材とを含有することを特徴とする
舗装体である。
【0016】本発明によれば、廃棄加硫ゴム表面に硫黄
を付着させてコーティングすることにより、廃棄加硫ゴ
ム表面の接着性を改質して、未加硫ゴムやエラストマー
等の硫黄架橋可能なマトリックスに対する廃棄ゴムの接
着性を向上させることができ、廃棄加硫ゴムを低コスト
で幅広い用途にリサイクルすることが可能となる。
を付着させてコーティングすることにより、廃棄加硫ゴ
ム表面の接着性を改質して、未加硫ゴムやエラストマー
等の硫黄架橋可能なマトリックスに対する廃棄ゴムの接
着性を向上させることができ、廃棄加硫ゴムを低コスト
で幅広い用途にリサイクルすることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について説明する。本発明の表面改質ゴムの製造方法
においては、廃棄加硫ゴムに対し硫黄を添加して、該廃
棄加硫ゴム表面に該硫黄を付着させるコーティング処理
工程を含むことが重要である。廃棄ゴムに対し、かかる
コーティング処理を行うことにより、処理を行わないも
のと比較して、加硫ゴム表面近傍の硫黄密度を高くする
ことができ、これにより、未加硫ゴムやエラストマー等
の硫黄架橋が可能な材料に対する廃棄加硫ゴムの接着性
が向上する。即ち、マトリックス/加硫ゴムの共架橋に
より接着性が向上して、従来になかった界面接着力の改
良を行うことができる。従って、低コストで、幅広い用
途への廃棄ゴムのリサイクルが可能となるものである。
態について説明する。本発明の表面改質ゴムの製造方法
においては、廃棄加硫ゴムに対し硫黄を添加して、該廃
棄加硫ゴム表面に該硫黄を付着させるコーティング処理
工程を含むことが重要である。廃棄ゴムに対し、かかる
コーティング処理を行うことにより、処理を行わないも
のと比較して、加硫ゴム表面近傍の硫黄密度を高くする
ことができ、これにより、未加硫ゴムやエラストマー等
の硫黄架橋が可能な材料に対する廃棄加硫ゴムの接着性
が向上する。即ち、マトリックス/加硫ゴムの共架橋に
より接着性が向上して、従来になかった界面接着力の改
良を行うことができる。従って、低コストで、幅広い用
途への廃棄ゴムのリサイクルが可能となるものである。
【0018】コーティングに用いる硫黄の添加量は、加
硫ゴム100重量部に対し、0.05〜5重量部、好ま
しくは0.1〜3重量部である。0.05重量部未満で
は硫黄による接着性改良効果が小さすぎる。一方、5重
量部を超えて添加しても、それ以上の性能向上は得られ
ず、コスト高になるとともに、硫黄が異物として作用す
る等のデメリットが生じる。
硫ゴム100重量部に対し、0.05〜5重量部、好ま
しくは0.1〜3重量部である。0.05重量部未満で
は硫黄による接着性改良効果が小さすぎる。一方、5重
量部を超えて添加しても、それ以上の性能向上は得られ
ず、コスト高になるとともに、硫黄が異物として作用す
る等のデメリットが生じる。
【0019】本発明の方法に用いることのできる廃棄加
硫ゴムとしては、特に材質は限定されず、天然ゴムやイ
ソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴ
ム、エチレン−プロピレンゴム等を利用することができ
る。
硫ゴムとしては、特に材質は限定されず、天然ゴムやイ
ソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴ
ム、エチレン−プロピレンゴム等を利用することができ
る。
【0020】また、本発明に係る表面改質ゴムのマトリ
ックスとして使用できる未加硫ゴムおよびエラストマー
としても、特に材質には限定はなく、天然ゴムやイソプ
レンゴム、スチレン−ブタジエン、ブチルゴム、エチレ
ン−プロピレンゴム等の合成ゴム、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体等のエラストマーが使用で
きる。本発明における加硫ゴム表面の接着力発現のポイ
ントは硫黄架橋であるため、分子鎖中に二重結合が存在
している材料であれば、本発明の効果を得ることができ
る。尚、本発明に係る表面改質ゴムおよびマトリックス
材料に対しては、必要に応じて、加硫促進剤等を配合す
ることができる。
ックスとして使用できる未加硫ゴムおよびエラストマー
としても、特に材質には限定はなく、天然ゴムやイソプ
レンゴム、スチレン−ブタジエン、ブチルゴム、エチレ
ン−プロピレンゴム等の合成ゴム、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体等のエラストマーが使用で
きる。本発明における加硫ゴム表面の接着力発現のポイ
ントは硫黄架橋であるため、分子鎖中に二重結合が存在
している材料であれば、本発明の効果を得ることができ
る。尚、本発明に係る表面改質ゴムおよびマトリックス
材料に対しては、必要に応じて、加硫促進剤等を配合す
ることができる。
【0021】本発明の製造方法においては、上記コーテ
ィング処理工程を行った後、硫黄を付着させた表面改質
ゴムと、未加硫ゴムまたはエラストマーとを80〜30
0℃にて混練して、マスターバッチ化するマスターバッ
チ化工程を行うことが好ましい。本工程は、マスター
バッチ化した未加硫ゴム、エラストマー成分が、硬質の
廃棄ゴムと軟質のマトリックスとの界面において傾斜材
料的役割を果たすこと、廃棄ゴム表面での架橋反応が
速やかに行われ、接着力が確保されること、の2点にお
いて効果的である。即ち、かかる混練段階において、共
架橋反応を伴うリアクティブプロセッシングによりマス
ターバッチ化を行い、複合材料とすることで、本発明の
効果をより良好に得ることができる。
ィング処理工程を行った後、硫黄を付着させた表面改質
ゴムと、未加硫ゴムまたはエラストマーとを80〜30
0℃にて混練して、マスターバッチ化するマスターバッ
チ化工程を行うことが好ましい。本工程は、マスター
バッチ化した未加硫ゴム、エラストマー成分が、硬質の
廃棄ゴムと軟質のマトリックスとの界面において傾斜材
料的役割を果たすこと、廃棄ゴム表面での架橋反応が
速やかに行われ、接着力が確保されること、の2点にお
いて効果的である。即ち、かかる混練段階において、共
架橋反応を伴うリアクティブプロセッシングによりマス
ターバッチ化を行い、複合材料とすることで、本発明の
効果をより良好に得ることができる。
【0022】マスターバッチ温度は80〜300℃、好
ましくは100〜250℃、更に好ましくは120〜2
00℃である。80℃未満では硫黄による架橋反応が進
まない。一方、300℃を超えるとゴムが劣化してしま
う。
ましくは100〜250℃、更に好ましくは120〜2
00℃である。80℃未満では硫黄による架橋反応が進
まない。一方、300℃を超えるとゴムが劣化してしま
う。
【0023】マスターバッチ化する材料としては、特に
制限はないが、マトリックス材料と同じかまたは近い組
成のものが好ましい。
制限はないが、マトリックス材料と同じかまたは近い組
成のものが好ましい。
【0024】また、混練設備としては特に制限はなく、
バンバリー、ニーダー、ロール、単軸押出機、多軸押出
機等を用いることができるが、特には二軸押出機が効率
的である。
バンバリー、ニーダー、ロール、単軸押出機、多軸押出
機等を用いることができるが、特には二軸押出機が効率
的である。
【0025】本発明の製造方法により得られる改質ゴム
は、上述のように、従来になく安価かつ簡便に表面の接
着性の向上が図られているために、その低コスト性およ
び弾性特性を活かして、広範な用途に使用し得るもので
ある。例えば、加熱圧縮によりゴム同士を良好に接着
し、一体成形することにより弾性成形物を得ることがで
き、かかる弾性成形物は、例えば、弾性タイル、テニス
コート、陸上競技場、歩径路等に使用することができ
る。
は、上述のように、従来になく安価かつ簡便に表面の接
着性の向上が図られているために、その低コスト性およ
び弾性特性を活かして、広範な用途に使用し得るもので
ある。例えば、加熱圧縮によりゴム同士を良好に接着
し、一体成形することにより弾性成形物を得ることがで
き、かかる弾性成形物は、例えば、弾性タイル、テニス
コート、陸上競技場、歩径路等に使用することができ
る。
【0026】この場合、熱と圧力が加えられるものであ
れば、使用する加工設備に特に制限はなく、例えば、プ
レス等を用いることができる。加熱は硫黄架橋反応を進
めるために行う。加工時の温度としては、前述のマスタ
ーバッチ化工程と同様の80〜300℃が好ましい。ま
た、加圧は改質ゴムの表面同士を密着させ、表面の接着
力をより強くする効果があるとともに、成形品の最終製
品の形状、寸法精度向上に効いてくる。圧力が強すぎる
とプレス後にゴムが膨れて寸法精度が低下するため、改
質ゴムの大きさや形状によって適切な圧力を設定するこ
とが重要である。
れば、使用する加工設備に特に制限はなく、例えば、プ
レス等を用いることができる。加熱は硫黄架橋反応を進
めるために行う。加工時の温度としては、前述のマスタ
ーバッチ化工程と同様の80〜300℃が好ましい。ま
た、加圧は改質ゴムの表面同士を密着させ、表面の接着
力をより強くする効果があるとともに、成形品の最終製
品の形状、寸法精度向上に効いてくる。圧力が強すぎる
とプレス後にゴムが膨れて寸法精度が低下するため、改
質ゴムの大きさや形状によって適切な圧力を設定するこ
とが重要である。
【0027】また、本発明に係る上記改質ゴムは、新ゴ
ム中に分散させることによりタイヤ用配合物に適用する
ことができ、これにより、廃棄ゴムを多く配合したタイ
ヤ用配合物が得られる。この用途においては、改質ゴム
として、粒径1μm〜3mmの粉体状のものを用いる。
粒径が1μm未満であると、改質ゴムの比表面積が大き
くなって処理する硫黄量が増大し、結果として全体のゴ
ム硬度が高くなってしまうとともに、小粒径化にコスト
がかかり、本用途としては適さない。一方、3mmを超
えると、改質ゴムが大きすぎて接着効果が低減するとと
もに、タイヤ用配合物としての製造作業性が低下する。
ム中に分散させることによりタイヤ用配合物に適用する
ことができ、これにより、廃棄ゴムを多く配合したタイ
ヤ用配合物が得られる。この用途においては、改質ゴム
として、粒径1μm〜3mmの粉体状のものを用いる。
粒径が1μm未満であると、改質ゴムの比表面積が大き
くなって処理する硫黄量が増大し、結果として全体のゴ
ム硬度が高くなってしまうとともに、小粒径化にコスト
がかかり、本用途としては適さない。一方、3mmを超
えると、改質ゴムが大きすぎて接着効果が低減するとと
もに、タイヤ用配合物としての製造作業性が低下する。
【0028】さらに、本発明に係る改質ゴムにおいて
は、バインダーおよび骨材と混合することにより、廃棄
ゴムを含有した舗装材料を作製することができる。かか
る廃棄ゴムが配合された舗装材または舗装体において
は、加硫ゴムの弾性特性により、従来の舗装に比べて低
騒音化を図ることが可能になる。何らの処理も行わない
廃棄ゴムを舗装材や舗装体に配合すると、ゴム表面の接
着力が不十分なために、車両の走行等によりゴムが飛散
して、耐久面で問題が生じてしまう。本発明の方法によ
り、かかる廃棄ゴムに対して表面改質を施すことで、ゴ
ムとバインダーとの間の接着性を向上することができ、
その結果、耐久性に優れた廃棄ゴム入り舗装材料を得る
ことができる。
は、バインダーおよび骨材と混合することにより、廃棄
ゴムを含有した舗装材料を作製することができる。かか
る廃棄ゴムが配合された舗装材または舗装体において
は、加硫ゴムの弾性特性により、従来の舗装に比べて低
騒音化を図ることが可能になる。何らの処理も行わない
廃棄ゴムを舗装材や舗装体に配合すると、ゴム表面の接
着力が不十分なために、車両の走行等によりゴムが飛散
して、耐久面で問題が生じてしまう。本発明の方法によ
り、かかる廃棄ゴムに対して表面改質を施すことで、ゴ
ムとバインダーとの間の接着性を向上することができ、
その結果、耐久性に優れた廃棄ゴム入り舗装材料を得る
ことができる。
【0029】この場合の改質ゴムの粒径は、10μm〜
20mm、好ましくは50μm〜15mmである。粒径
が10μm未満では、加硫ゴムによる弾性効果が小さ
く、ゴムを配合することによる低騒音効果が十分得られ
ない。一方、20mmを超えると、加硫ゴム比表面積が
小さくなりすぎて、舗装用途では本発明に係る接着力向
上効果が十分には得られない。尚、各材料の含有比率に
ついては、慣用に従い所望に応じ定めればよく、特に制
限されないが、本発明に係る改質ゴムに対するバインダ
ーの配合比率としては、好ましくは15〜30体積%、
より好ましくは20〜25体積%の範囲であり、30体
積%を超えると沈殿してしまうために無駄になり、ま
た、15体積%未満であると混合時にゴム表面にバイン
ダーをなじませるまでに時間がかかり、また、ムラを生
じやすくなるために接着のバラツキの原因となる。
20mm、好ましくは50μm〜15mmである。粒径
が10μm未満では、加硫ゴムによる弾性効果が小さ
く、ゴムを配合することによる低騒音効果が十分得られ
ない。一方、20mmを超えると、加硫ゴム比表面積が
小さくなりすぎて、舗装用途では本発明に係る接着力向
上効果が十分には得られない。尚、各材料の含有比率に
ついては、慣用に従い所望に応じ定めればよく、特に制
限されないが、本発明に係る改質ゴムに対するバインダ
ーの配合比率としては、好ましくは15〜30体積%、
より好ましくは20〜25体積%の範囲であり、30体
積%を超えると沈殿してしまうために無駄になり、ま
た、15体積%未満であると混合時にゴム表面にバイン
ダーをなじませるまでに時間がかかり、また、ムラを生
じやすくなるために接着のバラツキの原因となる。
【0030】かかる舗装材および舗装体に使用するバイ
ンダーとしては、アスファルト、アスファルトエマルジ
ョン、一液ウレタン、二液ウレタン、エポキシ等を挙げ
ることができる。アスファルトとしては、その中にエラ
ストマーが配合された改質アスファルトが好ましく、エ
ラストマーと改質加硫ゴムとの間に接着反応が生ずるこ
とで、より強い耐久性を得ることができる。特には、改
質アスファルトの中でも、排水性舗装等に使用される高
粘度バインダーが、エラストマー配合量が多いために好
ましい。
ンダーとしては、アスファルト、アスファルトエマルジ
ョン、一液ウレタン、二液ウレタン、エポキシ等を挙げ
ることができる。アスファルトとしては、その中にエラ
ストマーが配合された改質アスファルトが好ましく、エ
ラストマーと改質加硫ゴムとの間に接着反応が生ずるこ
とで、より強い耐久性を得ることができる。特には、改
質アスファルトの中でも、排水性舗装等に使用される高
粘度バインダーが、エラストマー配合量が多いために好
ましい。
【0031】また、骨材としては、特に制限はなく、川
砂利、川砂等の天然の骨材や砕石、スラグ、コンクリー
ト、ガラス、FRP等のリサイクル骨材を使用すること
ができる。この骨材に使用する石材、砂等は、完成した
舗装の強度、耐摩耗性を確保し、表面に露出して防滑作
用を得るためのものである。石材は互いに噛み合って荷
重を分散させる機能を持つことが好ましく、このため、
砕石のような尖った形状で硬い物が適当である。また、
粒径0.5〜30mmの粗粒骨材に対して、粒径0.5
mm以下の細粒骨材を5体積%以上混合することが好ま
しい。粗粒骨材は、主として通水性を得るために多孔質
構造を形成するものであり、互いに噛み合って隙間を形
成するような、砕石のような尖った形状で硬いものが適
当である。一方、細粒骨材は、大型の粗粒骨材の表面に
付着してタイヤ等に対して防滑作用(サンドペーパーの
ような研磨効果)をもたらすこととなる。
砂利、川砂等の天然の骨材や砕石、スラグ、コンクリー
ト、ガラス、FRP等のリサイクル骨材を使用すること
ができる。この骨材に使用する石材、砂等は、完成した
舗装の強度、耐摩耗性を確保し、表面に露出して防滑作
用を得るためのものである。石材は互いに噛み合って荷
重を分散させる機能を持つことが好ましく、このため、
砕石のような尖った形状で硬い物が適当である。また、
粒径0.5〜30mmの粗粒骨材に対して、粒径0.5
mm以下の細粒骨材を5体積%以上混合することが好ま
しい。粗粒骨材は、主として通水性を得るために多孔質
構造を形成するものであり、互いに噛み合って隙間を形
成するような、砕石のような尖った形状で硬いものが適
当である。一方、細粒骨材は、大型の粗粒骨材の表面に
付着してタイヤ等に対して防滑作用(サンドペーパーの
ような研磨効果)をもたらすこととなる。
【0032】舗装材または舗装体の施工方法としては、
骨材および改質ゴムを混合しているところに所望に応じ
着色剤等の添加材を加え、バインダーを添加して、舗装
材または舗装体用混合物を調製する。舗装体用混合物の
場合、例えば、金型に流し込んで、所望に応じ加熱した
後、脱型することにより舗装体を得ることができる。
骨材および改質ゴムを混合しているところに所望に応じ
着色剤等の添加材を加え、バインダーを添加して、舗装
材または舗装体用混合物を調製する。舗装体用混合物の
場合、例えば、金型に流し込んで、所望に応じ加熱した
後、脱型することにより舗装体を得ることができる。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき説明する。実施例1〜5および比較例1〜4 1.材料 実施例および比較例のサンプルを作製するための材料と
しては、以下に示すものを使用した。 (1)廃棄加硫ゴム(村岡ゴム(株)製、TBR使用済
みタイヤから作製) 廃棄ゴムX:グレード名2050、粒径2mm〜5mm
(実施例1および比較例1) 廃棄ゴムY:グレード名10TB、粒径50μm〜2m
m(実施例2〜5および比較例2〜4) (2)マトリックス材料 タイヤ用ゴムとして、下記表1に示す配合を用いた。
しては、以下に示すものを使用した。 (1)廃棄加硫ゴム(村岡ゴム(株)製、TBR使用済
みタイヤから作製) 廃棄ゴムX:グレード名2050、粒径2mm〜5mm
(実施例1および比較例1) 廃棄ゴムY:グレード名10TB、粒径50μm〜2m
m(実施例2〜5および比較例2〜4) (2)マトリックス材料 タイヤ用ゴムとして、下記表1に示す配合を用いた。
【0034】
【表1】 *)RD:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ
キノリン **)NOBS:N−オキシジエチレン−2−ベンゾチ
アジルスルフェンアミド
キノリン **)NOBS:N−オキシジエチレン−2−ベンゾチ
アジルスルフェンアミド
【0035】2.廃棄ゴムに対する硫黄のコーティング
処理 実施例1〜5については、下記表2および3に従う重量
比で廃棄ゴムに対して硫黄を混合して、室温で、ヘンシ
ェルミキサーを用いてゴムを撹拌しながら硫黄を添加
し、均一に混合させた。
処理 実施例1〜5については、下記表2および3に従う重量
比で廃棄ゴムに対して硫黄を混合して、室温で、ヘンシ
ェルミキサーを用いてゴムを撹拌しながら硫黄を添加
し、均一に混合させた。
【0036】3.マトリックスとの混練条件 実施例3〜5については、マトリックスとしての上記タ
イヤ用ゴム配合を予め作製しておき、60℃のロールに
て混練を行って、コーティング処理を施したゴムをこの
タイヤ配合中に分散させた。また、比較例3については
処理を行わないゴムを同様にタイヤ配合中に分散させ、
比較例4については、廃棄ゴムへの硫黄コーティング処
理を行わず、まず、ロールにてタイヤ配合(マトリック
スゴム)中に硫黄を分散させ、その後、未処理の廃棄ゴ
ムを同じくロールで分散させた。実施例1、2および比
較例1、2についてはマトリックスを加えなかった。ゴ
ムおよびマトリックスの配合量は、夫々下記表2および
表3に示すとおりである。
イヤ用ゴム配合を予め作製しておき、60℃のロールに
て混練を行って、コーティング処理を施したゴムをこの
タイヤ配合中に分散させた。また、比較例3については
処理を行わないゴムを同様にタイヤ配合中に分散させ、
比較例4については、廃棄ゴムへの硫黄コーティング処
理を行わず、まず、ロールにてタイヤ配合(マトリック
スゴム)中に硫黄を分散させ、その後、未処理の廃棄ゴ
ムを同じくロールで分散させた。実施例1、2および比
較例1、2についてはマトリックスを加えなかった。ゴ
ムおよびマトリックスの配合量は、夫々下記表2および
表3に示すとおりである。
【0037】4.サンプル作製 混練した材料を、プレス成形により、幅15mm×厚み
8mm×長さ10cmの短冊状に成形した。プレス成形
条件は、150℃×30分とした。
8mm×長さ10cmの短冊状に成形した。プレス成形
条件は、150℃×30分とした。
【0038】5.性能評価 実施例1、2および比較例1、2については、成形物が
プレスにより一体化できているかについて目視評価を行
った。成形状態の評価基準は以下の通りである。 ○:一体成形物となった。 ×:モールドから取り出すと形状が崩れ、成形物となら
なかった。 また、実施例3〜5および比較例3、4のタイヤ配合マ
トリックスについては、試験装置として(株)島津製作
所製のオートグラフAGS−100Dを用い、引張り速
度20mm/min、チャック間距離50mmにて引張
り試験を行って、破断強度を評価した。試験は、同一サ
ンプルにつき3回づつ行い、その平均値を求めた。これ
らの結果を、下記表2および表3中に示す。尚、表3
中、破断強度は、比較例3を100として、指数化して
示した。
プレスにより一体化できているかについて目視評価を行
った。成形状態の評価基準は以下の通りである。 ○:一体成形物となった。 ×:モールドから取り出すと形状が崩れ、成形物となら
なかった。 また、実施例3〜5および比較例3、4のタイヤ配合マ
トリックスについては、試験装置として(株)島津製作
所製のオートグラフAGS−100Dを用い、引張り速
度20mm/min、チャック間距離50mmにて引張
り試験を行って、破断強度を評価した。試験は、同一サ
ンプルにつき3回づつ行い、その平均値を求めた。これ
らの結果を、下記表2および表3中に示す。尚、表3
中、破断強度は、比較例3を100として、指数化して
示した。
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】上記表2および表3の結果から、廃棄加硫
ゴムに対し硫黄のコーティング処理を行うことにより、
ゴム表面に接着性が付与され、その結果、廃棄ゴム単
独で良好な一体成形物を得ることができること、マト
リックス中に分散させた場合にも、廃棄ゴム/マトリッ
クス間の接着力向上により、材料全体の力学性能を大幅
に向上することができること、が確認できた。
ゴムに対し硫黄のコーティング処理を行うことにより、
ゴム表面に接着性が付与され、その結果、廃棄ゴム単
独で良好な一体成形物を得ることができること、マト
リックス中に分散させた場合にも、廃棄ゴム/マトリッ
クス間の接着力向上により、材料全体の力学性能を大幅
に向上することができること、が確認できた。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、廃棄加硫ゴム表面を硫黄でコーティングすることに
より、従来にない接着性を持った改質ゴムを作製するこ
とができ、使用済みタイヤ等から発生する廃棄加硫ゴム
を有用にマテリアルリサイクルする技術として有効であ
る。本発明は、廃棄加硫ゴムからの弾性成形物の作製、
タイヤへの再利用、舗装へのリサイクルゴムの配合に適
用することができる。
ば、廃棄加硫ゴム表面を硫黄でコーティングすることに
より、従来にない接着性を持った改質ゴムを作製するこ
とができ、使用済みタイヤ等から発生する廃棄加硫ゴム
を有用にマテリアルリサイクルする技術として有効であ
る。本発明は、廃棄加硫ゴムからの弾性成形物の作製、
タイヤへの再利用、舗装へのリサイクルゴムの配合に適
用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/00 C08J 5/00 C08K 3/00 C08K 3/00 C08L 17/00 C08L 17/00 21/00 21/00 E01C 5/18 E01C 5/18 7/26 7/26 // B29K 21:00 B29K 21:00 Fターム(参考) 2D051 AG03 AH02 DA01 EA06 4F070 AA10 AB26 AC05 AE08 DA41 DB03 DC11 FA01 FB03 FB06 FC03 4F071 AA10 AB04 AE02 AH03 AH19 BB03 BC03 4F301 AA03 AA04 AA06 AA07 AD02 BC11 BC26 BC75 BF32 4J002 AC01X AC06X AC08X AC13W AG00X BB15X BB18X BP01X CD00X CK02X DA046 DL007 DM007 FD017 FD146 GL00 GN01
Claims (6)
- 【請求項1】 廃棄加硫ゴム100重量部に対し、硫黄
0.05〜5重量部を添加して、該廃棄加硫ゴム表面に
該硫黄を付着させるコーティング処理工程を含むことを
特徴とする表面改質ゴムの製造方法。 - 【請求項2】 前記コーティング処理工程と、 前記硫黄を付着させた廃棄加硫ゴムと、未加硫ゴムまた
はエラストマーとを80〜300℃にて混練して、マス
ターバッチ化するマスターバッチ化工程と、を含む請求
項1記載の表面改質ゴムの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の方法により製造
された表面改質ゴムが、加熱圧縮にて一体成形されてな
ることを特徴とする弾性成形物。 - 【請求項4】 請求項1または2記載の方法により製造
された表面改質ゴムであって、粒径1μm〜3mmの粉
体状である表面改質ゴムが、新ゴム中に分散されてなる
ことを特徴とするタイヤ用配合物。 - 【請求項5】 請求項1または2記載の方法により製造
された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴムと、バイ
ンダーと、骨材とを含有することを特徴とする舗装材。 - 【請求項6】 請求項1または2記載の方法により製造
された粒径10μm〜20mmの表面改質ゴムと、バイ
ンダーと、骨材とを含有することを特徴とする舗装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000345682A JP2002146030A (ja) | 2000-11-13 | 2000-11-13 | 表面改質ゴムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000345682A JP2002146030A (ja) | 2000-11-13 | 2000-11-13 | 表面改質ゴムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002146030A true JP2002146030A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18819667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000345682A Pending JP2002146030A (ja) | 2000-11-13 | 2000-11-13 | 表面改質ゴムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002146030A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006346584A (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-28 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
JP2007152218A (ja) * | 2005-12-05 | 2007-06-21 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
WO2024095549A1 (ja) * | 2022-10-31 | 2024-05-10 | 株式会社ブリヂストン | ゴム材料及びその製造方法、並びにタイヤ |
-
2000
- 2000-11-13 JP JP2000345682A patent/JP2002146030A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006346584A (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-28 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
JP2007152218A (ja) * | 2005-12-05 | 2007-06-21 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
WO2024095549A1 (ja) * | 2022-10-31 | 2024-05-10 | 株式会社ブリヂストン | ゴム材料及びその製造方法、並びにタイヤ |
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