JP4078528B2 - ガラス物品の加熱方法 - Google Patents

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    • C03B23/043Heating devices specially adapted for re-forming tubes or rods in general, e.g. burners

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、誘導加熱炉を用いてガラス物品を加熱加工する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ガラス物品を加熱する方法の一例として、酸水素バーナを用いてガラス物品を加熱し加工する方法がある。この酸水素バーナを用いて、例えば、ガラス物品としてガラスパイプとガラスロッドとを用い、ガラスパイプ内にガラスロッドを挿入し、両者を加熱して一体化させている。
【0003】
上述の酸水素バーナを用いたガラス物品の加熱加工では、直径の大きいガラス物品を加熱し加工するときに、酸水素バーナの火力を強くしている。しかしながら、火力の強い酸水素バーナにより直径の大きいガラス物品を加熱しても、ガラス物品の内部では、充分に加熱されず、良好に加工が行われないことがある。また、酸水素バーナの火力を大きくしてガラス物品を加熱すると、酸水素バーナの火炎からガラス物品の表面に水素が添加されることがあり、ガラス物品の[Si(硅素)―O(酸素)―Si(硅素)]というガラスの網目構造中にH(水素)が侵入し、ガラス物品の表面が[Si(硅素)―O(酸素)―H(水素)]となってしまい、ガラスの網目構造が切断され、ガラス表面に欠陥が生じることがある。そのため、大型のガラス物品を加工するときに、酸水素バーナの使用が適さない場合がある。
【0004】
そこで、特開2000−128558号公報に示されているように、ガラス物品の一例として光ファイバ母材用石英ガラス管に光ファイバ母材用コアガラスロッドを挿入し、抵抗炉や誘導炉等の加熱炉内で加熱し溶着一体化する光ファイバ用石英ガラス母材の加熱方法が提案されている。
【0005】
上述した公報には、加熱炉の内径と母材用石英ガラス管との比率が1.5〜2.0の範囲となるように設定された誘導炉を用いた加熱方法が開示されているが、誘導加熱炉の具体的構成が示されていない。一般的に、図5に示すように、誘導加熱炉101は、誘導コイル103が巻回されており、この誘導コイル103の内側に導電性発熱物であるサセプター105が断熱材107を介して本体109に取付けられている。サセプター105の内側には加熱加工部111が設けられており、サセプター105が誘導電流で発熱させられることにより加熱加工部111を昇温させている。このような誘導加熱炉101を用いて、例えば、ガラスパイプ113と、このガラスパイプ113内に挿入されたガラスロッド117とからなるガラス物品115を加熱加工して一体化させることができる。
【0006】
上述した誘導加熱炉101において、図6にその要部を示すように、誘導コイル103の内径をD、誘導コイル103を長手方向で見た場合の一端部から他端部までの長さ(以下、「コイルの全体の長さ」という)をLcとした場合、例えば、D=170mm、Lc=250mmの寸法を有する誘導コイル103が用いられていた。その誘導コイル103の寸法比率D/Lcは0.68となる。あるいは、D=250mm、Lc=100mmの誘導コイル103を用いており、その比率D/Lc=2.5となっていた。
【0007】
誘導加熱炉101の加熱に際し、誘導加熱炉に印加する電圧Eは、並列共振回路に関する式E=IL/RCより求められていた。ここで、Iは誘導コイル103に流れる電流、Lは誘導コイル103のインダクタンス、Rは誘導コイル103の抵抗値Rcと発熱体であるサセプター105の抵抗値Rsとの合計の抵抗値である。
この式で求めた電圧Eを誘導加熱炉に印加して、例えば、直径40mm程度の直径の小さいガラス物品は良好に加熱加工することができた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
直径の大きなガラス物品を加熱加工するために、加熱加工部の内径を大きくすると、その周囲のコイルの直径も大きくなる。直径の大きな誘導コイルを使用した誘導加熱炉で、上記の式にて計算した電圧Eを印加して、例えば、直径70mm程度の直径の大きいガラス物品を加熱加工しても、良好に加工することができなかった。例えば、ガラス物品として、ガラスパイプとガラスロッドを用い、ガラスパイプ内にガラスロッドを挿入して両者を一体化加熱したが、一体化できなかった。
【0009】
この発明の目的は、前述のごとき、直径の大きいガラス物品であっても、ガラス物品の内部まで充分に加熱でき、かつ、ガラス表面を必要以上に加熱することなく、良好なガラス物品の加熱加工を行なうことができるガラス物品の加熱方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係るガラス物品の加熱方法は、請求項1に記載したように、ガラス物品を相対的に誘導加熱炉内に送り込み、誘導コイルにより発熱体を発熱させてガラス物品を加熱するガラス物品の加熱方法において、前記誘導コイルの直径をD、前記発熱体の長さをLs、前記誘導コイルの全体の長さをLcとするとき、Lc≦Ls且つD/Lc>3の条件を満たす発熱体および誘導コイルを用い、かつ、誘導加熱炉に印加する電圧をE、電圧前記誘導コイルに流れる電流をI、前記誘導コイルに並列な回路として配置されるコンデンサの容量をC、前記誘導コイルのインダクタンスをL、前記誘導コイルの抵抗値をRc、前記発熱体の抵抗値をRsとするときに、R=Rc+Rs×Lc/Lsとし、E=(I×L)/(R×C)の計算式で算出された電圧Eを前記誘導加熱炉に印加して前記発熱体を発熱させて前記ガラス物品を加熱することである。
【0011】
このように構成されたガラス物品の加熱方法を用いることで、発熱体の長さLsが誘導コイルの長さLcよりも長いものを用いて、誘導加熱炉に印加する電圧を求める計算式E=(I×L)/((Rc+Rs)×C)のRsに対し、補正係数α=Lc/Lsを掛け合わせることで、最良の印加電圧が計算により求められ、発熱体を充分に発熱させることができる。このため、直径の大きいガラス物品でも内部まで充分に加熱させられて、かつ、ガラス表面が必要以上に加熱することなく、良好に加工することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るガラス物品の加熱方法の実施形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1には、ガラス物品の加熱装置1の断面図が示されている。この加熱装置1では、ケーシング3の内側の中央付近に、ガラス物品4を加熱して加工するために円筒状の加熱加工部11が図1でみて左右方向にわたって設けられている。加熱加工部11の長手方向の両端部には、開口部13F、13Rが形成されており、この開口部13F、13Rを通して、ガラス物品4を加熱加工部に挿入したり、排出させたりすることができる。
【0014】
ガラス物品4の加熱加工部11内への挿入方法としては、加熱装置1を固定した状態で、この誘導加熱炉2の加熱加工部11内へガラス物品4移動させて挿入させる方法を用いることができる。他の挿入方法としては、ガラス物品4を固定させた状態で、加熱装置1をガラス物品4に向け移動させて加熱加工部11内へガラス物品4が挿入されていく方法を用いてもよい。
【0015】
本実施形態では、ガラス物品4の例として、ガラスパイプ5と、このガラスパイプ5内に挿入されたガラスロッド7とを用い、この両者を加熱して一体化させる場合について説明する。ガラスパイプ5の両端にはテーパ部5A、5Aが形成されており、これらのテーパ部5A、5Aの外側はダミーパイプ6、6が接合されている。ダミーパイプ6、6には縮径部6A、6Aが形成されており、ガラスロッド7をガラスパイプ5、ダミーパイプ6、6内に挿入したときに、ガラスロッド7は縮径部6A、6Aのところでバーナ等により接合固定されている。そのため、ガラスパイプ5とガラスロッド7とは、所望の微少隙間を維持しながら互いに固定される共に、ガラスロッド7とガラスパイプ5との軸心を一致させることができる。そのため、互いに固定されたガラスパイプ5とガラスロッド7は、加熱加工部11内に挿入して加熱させられる時は、軸心が一致した状態で、一体化できる。ガラスパイプ5とガラスロッド7は回転させてもよい。
【0016】
加熱加工部11の長手方向でみて中央部の内面には、円筒状の発熱体であるサセプタ−15が設けられており、このサセプタ−15は高温耐久性を考慮してカーボン材料のものを用いている。サセプター15の外側には、サセプター15や加熱加工部11を覆うように断熱材17が配置され、サセプター15の発熱が外部に放出されるのを抑制して、加熱加工部11を良好に加熱させている。断熱材17の外周には、銅管(丸、角、矩形)を螺旋状に巻回した誘導コイル19が配置されている。
【0017】
この誘導コイル19は、電源電圧を印加して誘導コイル19に高周波電流を流すと、この誘導コイル19の近傍に高周波磁束が発生する。この高周波磁束の中におかれたサセプター15に、誘導電圧が生じ、表層部に誘導電流が流れることで、ジュール熱が発生する。つまり、電磁誘導作用によって、サセプター15が加熱する。尚、誘導コイル19に長時間電流を流し続けると、誘導コイル19の銅損、さらに、サセプター15からの輻射も受けるため、断面が中空形状の誘導コイル19を用い、その中空部内に冷却媒体を循環させている。
【0018】
誘導コイル19およびサセプター15の両側には、配管23、23が設けられ、加熱加工部11につながっている。さらに、この配管23、23の外側(図でみて左右方向)にも、同様に配管23A、23Aが設けられ、加熱加工部11の開口部13F、13R付近まで伸びている。これらの配管23、23、23A、23A内には窒素等の不活性ガスが供給され(図示せず)、噴出口21、21Aから加熱加工部11へ噴出させられる。
【0019】
サセプター15が高温(例えば、2000℃程度)に発熱させられると、カーボン材料のサセプター15が加熱加工部11内に存在する空気中の酸素と接触して燃焼してしまう。このサセプター15の燃焼による消耗を抑制するために、加熱加工部11内を不活性ガスで充満させて、酸素濃度を低く保っている。更に、サセプター15の両外側(図1において左右両側)には、酸素消費リング25、25が備えられている。この酸素消費リング25、25はカーボン材料でできているため、加工加熱部11内に外部から空気が侵入してきた場合には、酸素と接触してカーボンが燃焼させられる。そのため、加熱加工部11内は、常に、酸素濃度が低い良好な状態に維持されている。
【0020】
加熱加工部11の開口部13F、13R外側には、二重シャッター27A、27Bが設けられている。これら二重シャッターは、ガラス物品4と誘導加熱炉1とが相対的に移動した場合、ガラス物品4の外径形状に応じて各々或いは同時に開閉制御している。そのため、ガラス物品4と二重シャッター27A、27Bとの隙間を最小限に維持し、加熱開口部11内に侵入してくる空気を最大限抑制している。特に、二重シャッター27A、27Bは、ガラス物品4の外径形状がテーパ形状や曲線形状である場合に、その外径形状の変化に応じて、それぞれ開閉制御して、空気の侵入を抑制するのに適している。
【0021】
このような構成の誘導加熱炉1において、例えば、直径70mm〜100mm程度の直径の大きいガラス物品4を良好に加熱加工するための加熱炉の設計、検討を行った。
直径70mm〜100mmの直径の大きいガラス物品の加熱加工のために、加熱加工部11の内径および誘導コイル19の内径を大きくしていくに従い、ガラスロッド7とガラスパイプ5とからなるガラス物品4が一体化できなくなっていった。この原因を探すべく、誘導加熱炉1を検討したところ、サセプター15の温度が十分に上昇していなかったことがわかった。
【0022】
サセプター15は、電圧Eを印加することで、図2に示すように、誘導コイル19のごく近辺30の磁界のみにより発熱させられる。このため、長さLsのサセプター15を用いて発熱させても、サセプター15は、発熱領域Aのみが発熱させられる。誘導コイル19の内径Dが小さい場合、この発熱領域Aは、誘導コイル19の全体の長さLcとほぼ一致している。
【0023】
図3に示すように、誘導コイル19の内径Dを大きくすると、誘導コイル19のごく近辺の磁界30のみならず、周辺の磁界31、32、33(図3では、磁界を模式的に示してある)をも、サセプター15の発熱に寄与させることができる。これらの磁界30、31、32、33により、サセプター15は発熱領域Bまで発熱させられる。この場合、発熱領域Bと誘導コイル19の全体の長さLとの関係は、B>Lcとなる。
従来の誘導コイル19の寸法比率D/Lcは2.5であったのに対し、今回用いた誘導コイルの寸法比率D/Lcは4であった。ここでも、サセプター15の長さLsは、誘導コイル19の全体の長さLcよりも長いものを用いている。
【0024】
誘導コイルに電圧を印加するときの電気回路図を図4に示す。
本発明に係る電気回路では、誘導コイル19のリアクタンスLselfと、サセプター15のリアクタンスΔLと、サセプター15の抵抗Rsと、誘導コイルの抵抗Rcとが、直列に配列されている。また、これらの誘導コイル19のリアクタンスLselfと、サセプター15のリアクタンスΔLと、サセプター15の抵抗Rsと、誘導コイルの抵抗Rcは、コンデンサCと並列に配列している。電圧(E)を求める計算式において、抵抗値Rは、サセプター15の抵抗値Rsと誘導コイル19の抵抗値Rcとの和である。
【0025】
誘導コイル19の寸法比率D/Lcが2.5のものを用いた場合、図2に示すように、サセプター15は発熱領域Aで発熱させられる。ここで、発熱領域Aと誘導コイル全体の長さLcを、A≒Lcと考えれば、その比率はLc/A≒1である。
【0026】
これに対し、誘導コイル19の寸法比率D/Lcが4の場合、図3に示すように、サセプター15の発熱領域Bは、B≒Lsと考えることができ、B≒Lcと考えることはできない。すなわち、D/Lcが小さい場合(例えば、D/Lc=2.5)は、R=Rc+Rsとなり、D/Lcが大きい場合(例えば、D/Lc=4)は、補正係数としてLc/LsをRsに掛け合わせれば、誘導加熱炉1に印加する最良の電圧が計算により求められると考えた。
【0027】
誘導加熱炉1のサセプター15の長さLsが誘導コイル19の長さLcよりも長く、かつ、D/Lcが3以上の場合、誘導加熱炉1に印加する電圧はE=(I×L)/(Rc+(Rs×Lc/Ls)×C)により求められる。求められた大きな電圧を印加したところ、サセプター15を充分に発熱させることができた。この条件に基づいて、誘導加熱炉1の加熱加工部11に直径の大きなガラス物品4を挿入して加熱加工を行ってみたところ、ガラスロッド7とガラスパイプ5とからなるガラス物品4は、その内部まで充分に加熱させられて、かつ、ガラス表面を必要以上に加熱させることなく、一体化させることができた。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
誘導加熱炉1に内径(D)=250mm、全体の長さ(Lc)=60mmの銅材料の誘導コイル19を取付け、サセプター15は内径120mm、外径150mm、長さ(Ls)=160mmのものを加熱加工部11のまわりに配置した。この誘導コイルの寸法比率D/Lcは4.2となり、補正係数はLc/Ls=0.375となった。使用したガラス物品4は直径10mmのガラスロッドと外径70mmのガラスパイプであった。誘導電流175Aとし、電圧E=(I×L)/(Rc+0.375×Rs)×Cを計算したところ、最良の印加電圧が230Vであることが計算できた。このときの誘導加熱炉1の電力は46KWまで上昇されており、サセプター15は2000℃まで発熱されられており、ガラスパイプ5とガラスロッド7とからなるガラス物品4は良好に一体化することができた。
【0029】
(比較例1)
実施例1の時に使用した誘導加熱炉1を用い、補正係数Lc/Ls=1として印加電圧を求めた。補正係数が1であるため、計算により求められる電圧は、従来の計算式と同じであり、86Vであった。使用したガラス物品4は直径10mmのガラスロッドと外径70mmのガラスパイプであった。この電圧で誘導コイルに175Aの電流を流したところ、直径の大きいガラスパイプ5とガラスロッド7とは一体化することができなかった。この時の誘導加熱炉1の電力は15KWであり、サセプター15の発熱温度は1300℃でしかなかなく、一体化できなかった。
【0030】
なお、本発明に係るガラス物品の加熱方法は、ガラス物品としてガラスパイプとガラスロッドとを一体化させるときの加熱方法について説明してきたが、ガラス物品として直径の大きいガラスロッドを延伸させる場合にも適用可能である。ガラスロッドを延伸させる場合においても、本発明の加熱方法を用いることで、サセプターを充分に発熱させる最良の電圧を計算により求めることができ、良好に延伸させることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係るガラス物品の加熱方法を用いれば、発熱体の長さLsが誘導コイルの長さLcよりも長いものを用いて、誘導加熱炉に印加する電圧を求める計算式E=(I×L)/((Rc+Rs)×C)のRsに対し、補正係数α=Lc/Lsを掛け合わせることで最良の印加電圧を容易に求めることができる。そして、この求められた電圧を用いて、直径100mm程度までの直径の大きいガラス物品の内部まで充分に加熱できるとともにガラス表面を必要以上に加熱させつことなく良好に加熱加工することが確認できている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るガラス物品の加熱方法に使用する加熱装置の実施形態の一例を示す断面図である。
【図2】図2は、実施形態において、最初に用いた加熱装置の誘導コイルとサセプターの寸法関係を示す説明図である。
【図3】図3は、本発明のガラス物品の加熱方法に用いる加熱装置において、誘導コイルとサセプターの寸法関係を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明に係る電気回路図である。
【図5】図5は、従来の誘導炉の一例を示す要部断面図である。
【図6】図6は、従来の誘導路の誘導コイルとサセプターの寸法関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 加熱装置
4 ガラス物品
5 ガラスパイプ
6 ダミーパイプ
7 ガラスパイプ
15 サセプター
19 誘導コイル

Claims (1)

  1. ガラス物品を相対的に誘導加熱炉内に送り込み、誘導コイルにより発熱体を発熱させてガラス物品を加熱するガラス物品の加熱方法において、
    前記誘導コイルの直径をD、前記発熱体の長さをLs、前記誘導コイルの全体の長さをLcとするとき、Lc≦Ls且つD/Lc>3の条件を満たす発熱体および誘導コイルを用い、かつ、
    誘導加熱炉に印加する電圧をE、電圧前記誘導コイルに流れる電流をI、前記誘導コイルに並列な回路として配置されるコンデンサの容量をC、前記誘導コイルのインダクタンスをL、前記誘導コイルの抵抗値をRc、前記発熱体の抵抗値をRsとするときに、R=Rc+Rs×Lc/Lsとし、E=(I×L)/(R×C)の計算式で算出された電圧Eを前記誘導加熱炉に印加して前記発熱体を発熱させて前記ガラス物品を加熱することを特徴とするガラス物品の加熱方法。
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