JP3028467B2 - 電磁加熱型活性化アニール装置 - Google Patents
電磁加熱型活性化アニール装置Info
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- JP3028467B2 JP3028467B2 JP08084604A JP8460496A JP3028467B2 JP 3028467 B2 JP3028467 B2 JP 3028467B2 JP 08084604 A JP08084604 A JP 08084604A JP 8460496 A JP8460496 A JP 8460496A JP 3028467 B2 JP3028467 B2 JP 3028467B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン注入法を用
いて半導体基板に活性層を形成するアニール装置に関
し、特に化合物半導体に対してRTA(Rapid T
hermal Anneal)法を適応し、急峻なキャ
リアプロファイル(厚み方向のキャリア濃度分布)を形
成するアニール装置に関する。
いて半導体基板に活性層を形成するアニール装置に関
し、特に化合物半導体に対してRTA(Rapid T
hermal Anneal)法を適応し、急峻なキャ
リアプロファイル(厚み方向のキャリア濃度分布)を形
成するアニール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の熱処理技術は、ファーネ
スアニール装置といった電熱炉型が多用されてきた。こ
のファーネスアニール装置は、図5に示すように電熱ヒ
ータ11を筒状に構成し、その内側空洞内に得られる高
熱雰囲気に半導体結晶基板3(以下ウエハーという。)
を浸すといった方式のものである。この場合の熱伝達
は、炉内の雰囲気ガスを介するものと、赤外光吸収によ
り直達するものの複合となっている。
スアニール装置といった電熱炉型が多用されてきた。こ
のファーネスアニール装置は、図5に示すように電熱ヒ
ータ11を筒状に構成し、その内側空洞内に得られる高
熱雰囲気に半導体結晶基板3(以下ウエハーという。)
を浸すといった方式のものである。この場合の熱伝達
は、炉内の雰囲気ガスを介するものと、赤外光吸収によ
り直達するものの複合となっている。
【0003】しかし、この手法は熱応答が遅いため長時
間にわたる処理が必要となり、その結果、熱処理の影響
がウエハー全体に及んでしまうので、結晶自体の構成が
デリケートな化合物ウエハー等には敬遠されている。
間にわたる処理が必要となり、その結果、熱処理の影響
がウエハー全体に及んでしまうので、結晶自体の構成が
デリケートな化合物ウエハー等には敬遠されている。
【0004】このファーネスアニール装置に代わる装置
としては、ランプ光源を用いるランプアニール装置があ
る。
としては、ランプ光源を用いるランプアニール装置があ
る。
【0005】従来の一般的なランプアニール装置は、図
6に示すように光源ランプ12としてハロゲンランプを
用い、また、ランプの照射効率を向上させるために反射
鏡13を備えている。さらに、ウエハー3を処理する環
境としてはクリーンなガス雰囲気(N2 等)が必要なた
め、処理室本体をハロゲン光の透過効率が良く熱的に安
定した材料である石英からなる石英チューブ14で密閉
する構造としている。ウエハー3は、光の照射バランス
の良い処理室中央付近に設置されるが、この際チューブ
14と同質の石英支持台15上に置かれる。
6に示すように光源ランプ12としてハロゲンランプを
用い、また、ランプの照射効率を向上させるために反射
鏡13を備えている。さらに、ウエハー3を処理する環
境としてはクリーンなガス雰囲気(N2 等)が必要なた
め、処理室本体をハロゲン光の透過効率が良く熱的に安
定した材料である石英からなる石英チューブ14で密閉
する構造としている。ウエハー3は、光の照射バランス
の良い処理室中央付近に設置されるが、この際チューブ
14と同質の石英支持台15上に置かれる。
【0006】加熱原理は、光源光のエネルギーを直接ウ
エハーに吸収させる方式であり、この方式は熱媒体を介
さず加熱できることから熱応答を決定づける熱容量を最
低限に抑えることが可能となる。その結果、瞬時加熱が
実現できるため、このランプアニール装置は前記ファー
ネスアニール装置と比較して、化合物ウエハーの構造を
破壊する可能性が小さく、化合物ウエハーのアニールに
特に有効とされてきた。
エハーに吸収させる方式であり、この方式は熱媒体を介
さず加熱できることから熱応答を決定づける熱容量を最
低限に抑えることが可能となる。その結果、瞬時加熱が
実現できるため、このランプアニール装置は前記ファー
ネスアニール装置と比較して、化合物ウエハーの構造を
破壊する可能性が小さく、化合物ウエハーのアニールに
特に有効とされてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の装
置は、実際には図7に示すように、加熱しようとするG
aAsウエハーの吸収スペクトルがハロゲンランプの発光
スペクトルと重ならないために吸収効率が悪い。そのた
め、図8のようにウエハー3と石英支持台15間にサセ
プタ(吸収媒体)16を入れている。サセプタの材料と
しては、カーボングラファイトやSiの複合結晶体が利
用される。
置は、実際には図7に示すように、加熱しようとするG
aAsウエハーの吸収スペクトルがハロゲンランプの発光
スペクトルと重ならないために吸収効率が悪い。そのた
め、図8のようにウエハー3と石英支持台15間にサセ
プタ(吸収媒体)16を入れている。サセプタの材料と
しては、カーボングラファイトやSiの複合結晶体が利
用される。
【0008】しかしこの方法によると、光源光のエネル
ギーを一度サセプタに与えて、それからサセプタの熱伝
導を利用してウエハーに熱を与えることになるため、熱
容量が増大し、結果的には光の持つ瞬発的なエネルギー
を瞬時に活性化エネルギーに置換することが難しくな
り、加熱処理時間が長くならざるを得ない。そのため、
長時間にわたる処理が必要となり、前記のファーネスア
ニール装置と同様にウエハーの組成を変化させ、導入し
た不純物の熱拡散を引き起こすという問題がある。
ギーを一度サセプタに与えて、それからサセプタの熱伝
導を利用してウエハーに熱を与えることになるため、熱
容量が増大し、結果的には光の持つ瞬発的なエネルギー
を瞬時に活性化エネルギーに置換することが難しくな
り、加熱処理時間が長くならざるを得ない。そのため、
長時間にわたる処理が必要となり、前記のファーネスア
ニール装置と同様にウエハーの組成を変化させ、導入し
た不純物の熱拡散を引き起こすという問題がある。
【0009】本発明は、上記の課題に鑑み、短時間でウ
エハーの加熱処理を行うことのできるアニール装置を提
供することを目的とする。
エハーの加熱処理を行うことのできるアニール装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の電熱ヒ
ータあるいは光吸収による活性化エネルギーに代えて、
電磁励振現象を利用したものである。電磁励振によるエ
ネルギー転送原理は、ウエハー中に微弱に存在する局所
活性域を直接励振し、その周辺に存在する注入ダメージ
領域に活性化エネルギーを伝達するというものである。
ータあるいは光吸収による活性化エネルギーに代えて、
電磁励振現象を利用したものである。電磁励振によるエ
ネルギー転送原理は、ウエハー中に微弱に存在する局所
活性域を直接励振し、その周辺に存在する注入ダメージ
領域に活性化エネルギーを伝達するというものである。
【0011】一般的にイオン注入により得られる領域
は、キャリアあるいはホールを持つ領域となるような物
性的設計が前提となっている。従って、注入直後にマク
ロ的な活性化がほとんど達成されていない場合であって
も、局所的に観察すれば、注入ダメージ(結晶欠陥)の
周辺には、キャリアライク或いはホールライクな領域が
存在する。
は、キャリアあるいはホールを持つ領域となるような物
性的設計が前提となっている。従って、注入直後にマク
ロ的な活性化がほとんど達成されていない場合であって
も、局所的に観察すれば、注入ダメージ(結晶欠陥)の
周辺には、キャリアライク或いはホールライクな領域が
存在する。
【0012】本発明では、これをマクロ的なキャリア領
域あるいはホール領域として機能させるために、すなわ
ち活性化させるために、キャリアライクあるいはホール
ライクな領域を電磁励振し、その周辺を加熱することで
ダメージの修復を行いながらキャリアライク又はホール
ライクな領域を拡張しつつ、連鎖的に欠陥修復そのもの
を広い範囲へ促していくようにしたものである。
域あるいはホール領域として機能させるために、すなわ
ち活性化させるために、キャリアライクあるいはホール
ライクな領域を電磁励振し、その周辺を加熱することで
ダメージの修復を行いながらキャリアライク又はホール
ライクな領域を拡張しつつ、連鎖的に欠陥修復そのもの
を広い範囲へ促していくようにしたものである。
【0013】本発明の装置は、ウエハーに対し活性化熱
処理を行う処理室と、ウエハーの支持台と、ウエハーに
対し交流磁界を垂直印加する励振コイル又は導波管形空
洞と、交流磁界の供給電源とから構成し、上記の機能を
備えるようにしたものである。
処理を行う処理室と、ウエハーの支持台と、ウエハーに
対し交流磁界を垂直印加する励振コイル又は導波管形空
洞と、交流磁界の供給電源とから構成し、上記の機能を
備えるようにしたものである。
【0014】本発明により、活性化を期待する領域のみ
の集中加熱が可能となり、活性化に対する加熱効率が最
適となる。すなわち、従来のように瞬時アニールによっ
て活性領域として期待される表層のみに熱処理を与える
ことに対し、本発明では選択的に活性化すべき領域のみ
が加熱される。また、その加熱領域が制限されるため、
その際の等価的熱容量も小さく抑えられ、さらに短時間
の処理が可能となる。その結果、注入したドーパント自
身のアニールによる他領域への拡散も極限まで抑えら
れ、最終的に得られる活性領域のプロファイルについて
もその注入直後の急峻な形が維持できる。
の集中加熱が可能となり、活性化に対する加熱効率が最
適となる。すなわち、従来のように瞬時アニールによっ
て活性領域として期待される表層のみに熱処理を与える
ことに対し、本発明では選択的に活性化すべき領域のみ
が加熱される。また、その加熱領域が制限されるため、
その際の等価的熱容量も小さく抑えられ、さらに短時間
の処理が可能となる。その結果、注入したドーパント自
身のアニールによる他領域への拡散も極限まで抑えら
れ、最終的に得られる活性領域のプロファイルについて
もその注入直後の急峻な形が維持できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例であり、
励振コイルを用いた電磁加熱型活性化アニール装置の構
成を示す。図1において、処理室1内の上下2つの励振
コイル2は、それぞれ中央部分に空隙を有する鉄芯6の
中央に隔離して設けており、かつ鉄芯6の空隙内に支持
台5によって支持されたウエハー3の面に対し、垂直交
流磁界を発生するように構成している。
励振コイルを用いた電磁加熱型活性化アニール装置の構
成を示す。図1において、処理室1内の上下2つの励振
コイル2は、それぞれ中央部分に空隙を有する鉄芯6の
中央に隔離して設けており、かつ鉄芯6の空隙内に支持
台5によって支持されたウエハー3の面に対し、垂直交
流磁界を発生するように構成している。
【0016】この動作原理は、加熱制御スイッチ7によ
り制御される高周波電源4より励振コイル2に電流を流
し、ウエハー3が置かれている領域にウエハー3を貫通
する垂直交流磁界を発生させる。ウエハー3を貫通した
交流磁界は、図2に示すように電磁誘導によりウエハー
3中の局所的に存在するキャリアライク領域8又はホー
ルライク領域にループ電流を流し、これにより加熱を実
現する。
り制御される高周波電源4より励振コイル2に電流を流
し、ウエハー3が置かれている領域にウエハー3を貫通
する垂直交流磁界を発生させる。ウエハー3を貫通した
交流磁界は、図2に示すように電磁誘導によりウエハー
3中の局所的に存在するキャリアライク領域8又はホー
ルライク領域にループ電流を流し、これにより加熱を実
現する。
【0017】すなわち、図3に示すように局所電流ルー
プ(以下局所ループという。)が、イオン注入後のアニ
ール前の段階では離散的にしか存在していないが、個々
の局所ループ加熱(図2)により周辺のアニールが進行
し、隣接の局所ループが発生し、以下連鎖的に局所ルー
プが接続されて、基本となるマクロの誘導電流ループ
(以下マクロループという。)が完成される。
プ(以下局所ループという。)が、イオン注入後のアニ
ール前の段階では離散的にしか存在していないが、個々
の局所ループ加熱(図2)により周辺のアニールが進行
し、隣接の局所ループが発生し、以下連鎖的に局所ルー
プが接続されて、基本となるマクロの誘導電流ループ
(以下マクロループという。)が完成される。
【0018】この点について図3を参照してさらに詳細
に説明する。マクロループの誘導電圧E2 、ループ電流
I2 、トータルコンダクタンスσ2 (ループ方向と直行
する方向へ積分した結果としてのコンダクタンス)、熱
損失パワーP2 とし、また局所ループの誘導電圧ELO、
ループ電流ILO、トータルコンダクタンスδLO、局所熱
損失パワーPLOとし、マクロループの局所ループへの分
割数をNとすると、 ELO=E2 /N2 ILO=I2 σLO=σ2 ・N2 PLO=P2 /N2 の関係が得られる。これらの関係式と、図3からみて、
マクロループ電流に等しい局所ループが連鎖的に発生し
ていき、ループが全部出揃った段階で総体的にマクロル
ープ電流に等しくなる様子がうかがえる。
に説明する。マクロループの誘導電圧E2 、ループ電流
I2 、トータルコンダクタンスσ2 (ループ方向と直行
する方向へ積分した結果としてのコンダクタンス)、熱
損失パワーP2 とし、また局所ループの誘導電圧ELO、
ループ電流ILO、トータルコンダクタンスδLO、局所熱
損失パワーPLOとし、マクロループの局所ループへの分
割数をNとすると、 ELO=E2 /N2 ILO=I2 σLO=σ2 ・N2 PLO=P2 /N2 の関係が得られる。これらの関係式と、図3からみて、
マクロループ電流に等しい局所ループが連鎖的に発生し
ていき、ループが全部出揃った段階で総体的にマクロル
ープ電流に等しくなる様子がうかがえる。
【0019】一般に、アニールに必要な温度条件は90
0℃前後であり、仮にウエハー全体を1000℃まで加
熱することを想定して試算する。例えば、代表的な化合
物基板としてGaAs3インチウエハーにSi イオンを注
入したものをアニールする場合、GaAsは 比熱:0.33[cm3Joul/g・k] 比重:5.3 [g/cm3] 体積:2.7 [cm3] であるので、4722.3[Joule]必要となる。すなわ
ち、これを1秒で処理する場合、4722.3[w]供給
しなければならない。これは、局所ループ1つ当たり4
722.3/N2[w] (Nは微小分割数)となり、局所
ループサイズを、結晶の3格子程度とした場合N=2×
107 であるので、1.2×10-11[w]程度となる。
ここで、マクロループのトータルコンダクタンスσ2 に
対して次のように仮定する。
0℃前後であり、仮にウエハー全体を1000℃まで加
熱することを想定して試算する。例えば、代表的な化合
物基板としてGaAs3インチウエハーにSi イオンを注
入したものをアニールする場合、GaAsは 比熱:0.33[cm3Joul/g・k] 比重:5.3 [g/cm3] 体積:2.7 [cm3] であるので、4722.3[Joule]必要となる。すなわ
ち、これを1秒で処理する場合、4722.3[w]供給
しなければならない。これは、局所ループ1つ当たり4
722.3/N2[w] (Nは微小分割数)となり、局所
ループサイズを、結晶の3格子程度とした場合N=2×
107 であるので、1.2×10-11[w]程度となる。
ここで、マクロループのトータルコンダクタンスσ2 に
対して次のように仮定する。
【0020】「活性層のアニール後に達成されるシート
抵抗を1KΩ/cm2 とした場合、σ2 ≒200[/Ωc
m]。これがアニール前のキャリアライク領域に局在す
るものとする。すなわち、局所ループにおけるトータル
コンダクタンスは、σLO=200・N2 =8×1016。
さらにアニール前の局所ループの厚みが5格子程度であ
ったとする。」 この時、この局所領域のアニールに必要となる熱量1.
2×10-11[w] を発生させるための1次側印加電圧
(励振コイル側への換算電圧)を、換算値を1として試
算すると、7566[Vrms ]となる。実際に励振コイ
ルを構成するに当って4ターン巻きとした場合、電源と
しては約30[KVrms] 程度となる。さらに、アニー
ルが達成された状態では、この時の2次ループ電流(マ
クロループ電流)はI2 =624[mA]である。従っ
て1次側電流I1 を観察し、このI2 相当の電流を認め
た時点がアニールの完了を意味することになる。すなわ
ち、本発明の場合、他の熱処理法とは異なり、アニール
処理の終点を合理的にモニターできる。
抵抗を1KΩ/cm2 とした場合、σ2 ≒200[/Ωc
m]。これがアニール前のキャリアライク領域に局在す
るものとする。すなわち、局所ループにおけるトータル
コンダクタンスは、σLO=200・N2 =8×1016。
さらにアニール前の局所ループの厚みが5格子程度であ
ったとする。」 この時、この局所領域のアニールに必要となる熱量1.
2×10-11[w] を発生させるための1次側印加電圧
(励振コイル側への換算電圧)を、換算値を1として試
算すると、7566[Vrms ]となる。実際に励振コイ
ルを構成するに当って4ターン巻きとした場合、電源と
しては約30[KVrms] 程度となる。さらに、アニー
ルが達成された状態では、この時の2次ループ電流(マ
クロループ電流)はI2 =624[mA]である。従っ
て1次側電流I1 を観察し、このI2 相当の電流を認め
た時点がアニールの完了を意味することになる。すなわ
ち、本発明の場合、他の熱処理法とは異なり、アニール
処理の終点を合理的にモニターできる。
【0021】なお、実際にはGaAsウエハーの熱伝導率
は有限であり、むしろ熱伝導の悪い素材(0.1〜0.5
[J/cm・k・sec])であるとされている。従って、熱の局
部集中が支配的になり、より短い時間で局所のみが目標
温度に到達する。
は有限であり、むしろ熱伝導の悪い素材(0.1〜0.5
[J/cm・k・sec])であるとされている。従って、熱の局
部集中が支配的になり、より短い時間で局所のみが目標
温度に到達する。
【0022】また、注入直後に活性化が全く認められな
い場合であっても、GaAsアニールは、600℃前後の
プリヒートで、単純な活性化(ドーパント原子の空孔へ
の嵌り込み)がある程度までゆっくりと進行することが
知られており、キャリアライク領域を事前の低温熱処理
によって確保しておくことが可能である。
い場合であっても、GaAsアニールは、600℃前後の
プリヒートで、単純な活性化(ドーパント原子の空孔へ
の嵌り込み)がある程度までゆっくりと進行することが
知られており、キャリアライク領域を事前の低温熱処理
によって確保しておくことが可能である。
【0023】また、本発明の主旨とする垂直交流磁界を
貫通させるという手法としては、励振コイルを用いない
方法でも実現できる。本発明装置の他の実施例として、
図4に示すように、大口径導波管の空洞10の側壁に平
行にウエハー3を実装し、TE10モードの磁界を基板に
貫通させるように構成する。この実用化のためには導波
管に適合するマイクロ波の選択と、その周波数帯での高
出力電源(図示せず)が必要である。
貫通させるという手法としては、励振コイルを用いない
方法でも実現できる。本発明装置の他の実施例として、
図4に示すように、大口径導波管の空洞10の側壁に平
行にウエハー3を実装し、TE10モードの磁界を基板に
貫通させるように構成する。この実用化のためには導波
管に適合するマイクロ波の選択と、その周波数帯での高
出力電源(図示せず)が必要である。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電磁加熱型
活性化アニール装置によれば、活性層自身を加熱するこ
とにより、極く短時間でアニールが行える。従って、熱
処理に敏感な化合物基板においても、その構造を破壊す
ることなく十分なアニールを施すことが可能となる。
活性化アニール装置によれば、活性層自身を加熱するこ
とにより、極く短時間でアニールが行える。従って、熱
処理に敏感な化合物基板においても、その構造を破壊す
ることなく十分なアニールを施すことが可能となる。
【0025】また、短時間で処理できる結果、イオン注
入されたドーパントの熱拡散をほとんど伴わずアニール
ができ、急峻なキャリア/ホールプロファイルが容易に
得られるようになる。このことは、活性層の極薄化を可
能とするものであり、これをFET等のデバイスに応用
した場合、その高速化に特に有効である。
入されたドーパントの熱拡散をほとんど伴わずアニール
ができ、急峻なキャリア/ホールプロファイルが容易に
得られるようになる。このことは、活性層の極薄化を可
能とするものであり、これをFET等のデバイスに応用
した場合、その高速化に特に有効である。
【0026】さらに本発明装置によれば、アニールの進
度が直接モニターでき、これまでの加熱アニールに比
べ、より確実な処理が得られる。例えば、これまでの加
熱アニールでは、アニールに成功したか否かはデバイス
が最後まで構成されなければ評価できなかったが、本電
磁加熱型ではその評価がアニールと同時に行えるという
利点がある。
度が直接モニターでき、これまでの加熱アニールに比
べ、より確実な処理が得られる。例えば、これまでの加
熱アニールでは、アニールに成功したか否かはデバイス
が最後まで構成されなければ評価できなかったが、本電
磁加熱型ではその評価がアニールと同時に行えるという
利点がある。
【図1】 本発明の励振コイルを用いた電磁加熱型活性
化アニール装置を示す断面図。
化アニール装置を示す断面図。
【図2】 局所的に存在するキャリアライク領域中の誘
導ループ電流の説明図。
導ループ電流の説明図。
【図3】 マクロ誘導電流ループと局所電流ループの関
係図。
係図。
【図4】 本発明の他の実施例の要部を示す斜視図。
【図5】 従来例のファーネスアニール装置の断面図。
【図6】 従来例のランプアニール装置の断面図。
【図7】 ハロゲンランプの発光スペクトラムとウエハ
ーの吸収スペクトラムを示す図。
ーの吸収スペクトラムを示す図。
【図8】 サセプタ構成としたランプ加熱の概要図。
1 処理室 2 励振コイル 3 ウエハー 4 高周波電源 5 支持台 6 鉄芯 7 加熱制御スイッチ 8 キャリアライク領域
Claims (2)
- 【請求項1】 イオン注入された半導体結晶基板を加熱
して活性化を行うアニール装置において、 注入層の活性化処理を施すための処理室と、前記半導体
結晶基板を鉄芯空隙内で支持する支持台と、前記半導体
結晶基板の面に対し交流磁界を垂直に印加するための励
振コイルと、前記励振コイルに高周波電流を供給する電
源とを具備することを特徴とする電磁加熱型活性化アニ
ール装置。 - 【請求項2】 励振コイル電流を計測するためのモニタ
ーを設け、該電流によって半導体結晶板におけるマクロ
誘導電流に対応してアニールの進度及び完了を検知する
ように構成した請求項1記載の電磁加熱型活性化アニー
ル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08084604A JP3028467B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電磁加熱型活性化アニール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08084604A JP3028467B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電磁加熱型活性化アニール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09246277A JPH09246277A (ja) | 1997-09-19 |
JP3028467B2 true JP3028467B2 (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=13835298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08084604A Expired - Fee Related JP3028467B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電磁加熱型活性化アニール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3028467B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001044209A (ja) * | 1999-07-27 | 2001-02-16 | Furukawa Electric Co Ltd:The | GaN系半導体装置の製造方法 |
JP4524438B2 (ja) * | 1999-10-20 | 2010-08-18 | サン−ゴバン グラス フランス ソシエテ アノニム | 複数の被処理物を熱処理する装置及び方法 |
US7026229B2 (en) * | 2001-11-28 | 2006-04-11 | Vartan Semiconductor Equipment Associates, Inc. | Athermal annealing with rapid thermal annealing system and method |
JP4613811B2 (ja) | 2005-12-09 | 2011-01-19 | 株式会社豊田自動織機 | ルーツ式流体機械 |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP08084604A patent/JP3028467B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09246277A (ja) | 1997-09-19 |
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