以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のプリンタに適用した実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図において、潜像担持体たるドラム状の感光体1の回りには、帯電ユニット2、現像ユニット100、中間転写ドラム3、感光体1をクリーニングする感光体クリーニングユニット4などが配設されている。また、中間転写ドラム3の図中右側方には、これと接触して所定幅の2次転写ニップを形成する転写ローラ5が配設されている。
上記感光体1は、図示しないモータ等の駆動手段によってプリント時には一定速度で図中時計回りに回転駆動せしめられる。そして、その周面が回転に伴って上記帯電ユニット2によって一様に帯電せしめられた後、図示しない光書込みユニットによって画像情報に基づいた書込み光LBが照射結像されて静電潜像を担持する。この静電潜像は、液体現像剤を用いる上記現像ユニット100によって現像されてトナー像となった後、感光体1の回転に伴って上記中間転写ドラム3との接触位置である1次転写位置まで移動する。
上記中間転写ドラム3は、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに感光体1と同じ周速で回転せしめられており、上記トナー像は1次転写位置で中間転写ドラム3の周面に中間転写される。そして、中間転写ドラム3の回転に伴って上記2次転写ニップまで移動する。
一方、図示しない給紙装置は、転写紙6をこのトナー像と重ね合わせ得るようなタイミングで、上記2次転写ニップに向けて送り出す。2次転写ニップでトナー像と重ね合わされた転写紙6は、中間転写ドラム3からトナー像が2次転写された後、ニップ内から図示しない定着装置へと送られる。そして、ここで加熱等によってトナー像が定着せしめられた後、プリンタ外部へと排出される。
上記中間転写ドラム3に転写されずに上記感光体1上に残留した液体現像剤は、上記感光体クリーニングユニット4のクリーニングブレード4aによって機械的に掻き取り除去された後、スクリュー部材4bによって回収パイプ8へと搬送される。そして、この回収パイプ8内を自重によって落下して後述の第2タンクに至る。
上記2次転写ニップを通過した中間転写ドラム3表面は、転写紙6に転写されずに残留した液体現像剤が図示しない中間転写体クリーニングユニットによって除去された後、上記1次転写位置まで再び移動する。
一方、感光体クリーニングユニット4によるクリーニング位置を通過した感光体1表面は、図示しない除電ランプとの対向位置まで移動して残留電位が除去されることで、次のプリントに備えられる。
上記現像ユニット100は、現像部101と、回収手段である回収部102と、剤調整部103と、濃度調整手段である補給部104とから主に構成されている。
上記現像部101は、現像剤担持体としての現像ローラ105、塗布ローラ106、規制ブレード107、第1攪拌スクリュー108、第2攪拌スクリュー109、第1剤収容部としての第1タンク110などを備えている。この第1タンク110内には、固形分たるトナーと、液体キャリアとを含有する固形分含有液としての液体現像剤7が、100〜150[cc]程度の量で収容されている。
この液体現像剤7は、粘度が100〜10000[mPa・s]に調整され、且つトナー濃度が5〜40[%]に調整されている。より具体的には、例えば、粘度が約300[mPa・s]、トナー濃度が約15[%]にそれぞれ調整されたものである。
上記第1タンク110内には、液体現像剤7の上方に上記塗布ローラ106が配設されており、待機状態では液体現像剤7の液面が塗布ローラ106に接触しないようになっている。また、第1攪拌スクリュー108、第2攪拌スクリュー109がそれぞれ平行に並ぶように水平配設されている。
プリント動作が開始されると、これらスクリューが図示しない駆動手段によってそれぞれ反対方向に回転せしめられ、スクリュー上方の液体現像剤7がその液面を盛り上げて上記塗布ローラ106に接触供給される。このようにして供給された液体現像剤は、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられる塗布ローラ106に付着して上記規制ブレード107との対向位置を通過する際に、その層厚が規制されて薄層化する。そして、その一部が塗布ローラ106と接触しながら回転する上記現像ローラ105に毎分約30[cc]の量で塗布された後、現像ローラ105とともに、感光体1との対向位置である現像位置まで移動して現像に寄与する。この現像位置で、感光体1上の上記静電潜像に移動せずに、現像ローラ105上に残った使用後の液体現像剤7は、現像ローラ105の回転に伴って上記回収部102との対向位置まで移動して回収される。
上記回収部102は、回収ローラ111、回収ブレード112、回収スクリュー113、回収パイプ114を備えている。回収ローラ111は、上記現像位置を通過した後の現像ローラ105の表面に当接しながら回転して、その表面に付着している使用済みの液体現像剤7を回収する。回収された液体現像剤7は、上記回収ブレード112によって回収ローラ112の表面から機械的に掻き取り除去された後、上記回収スクリュー113によって上記回収パイプ114内に搬送される。そして、この回収パイプ114内を自重によって落下して後述の第2タンクに至る。
上記剤調整部103は、第2タンク115、攪拌体たる2つの翼部材116,117、濃度信号出力手段118、搬送ポンプ120、搬送パイプ121などを備えている。第2タンク115も、内部に液体現像剤7を収容しており、その開口部にタンク蓋119が取り付けられている。
上記濃度信号出力手段118は、図示しない制御部とともに濃度検知手段を構成している。第2タンク115内において、上記翼部材116,117は図示しない攪拌モータによって回転駆動されることで、液体現像剤7を略水平方向に回転せしめて攪拌する。液体現像剤7は、このようにして攪拌されながら、上記濃度信号出力手段118と、演算手段たる制御部とからなるトナー濃度検知装置によってそのトナー濃度が検知される。
上記搬送パイプ121は、その一端側が第2タンク115の底に接続される一方で、もう一端側が上記第1タンクのドレインパイプ122に接続されている。また、搬送パイプ121の途中には、上記搬送ポンプ120が設けられている。第2タンク115内の液体現像剤7はこの搬送ポンプ120によって第1タンク115内に搬送・供給される。搬送ポンプ120によって第1タンク115内に過剰量の液体現像剤7が供給された場合には、第1タンク115内の液体現像剤7の液面が図示しないオーバーフロー管の取り付け位置に達し、余剰の液体現像剤7がこのオーバーフロー管を通って第2タンク115に戻る。
上記補給部104は、補給用の液体キャリアを収容するキャリアボトル123や、補給用の液体現像剤を収容する現像剤ボトル124などを有している。また、キャリアボトル123から上記第2タンクへと液体キャリアを搬送するためのキャリアポンプ147、現像剤ボトル124から第2タンクへと液体現像剤を搬送するための現像剤ポンプ146なども有している。そして、図示しない制御部によって駆動が制御される。
上記制御部は、上記剤調整部103の濃度信号出力手段118からの出力信号に基づいて、上記現像剤ポンプ146やキャリアポンプ147の駆動を制御して、第2タンク115内に適量の液体キャリアや液体現像剤を補給させる。そして、このような補給制御により、次のような場合でも、第2タンク115内の液体現像剤7のトナー濃度を一定に保つことができる。即ち、現像ローラ105から回収された液体現像剤と、感光体1から回収された液体現像剤との混合液のトナー濃度が、現像に使用される前の液体現像剤7のトナー濃度と異なる場合である。
現像ユニット100は、現像部101等の各部のうち、現像部101と回収部102とが一つの現像カートリッジ(図中一点鎖線で囲まれた部分)として構成され、他の部から分離可能となっている。このため、故障や寿命到達の際のメンテナンスにおいて、プリンタ本体から容易に取り外される。現像カートリッジのドレインパイプ122は、カップリング136によって剤調整部103の搬送パイプ121と接続されている。
図2は、タンク蓋119が取り外された状態の現像ユニット100を図1の矢印A方向から示した平面図である。また、図3は、剤調整部103の分解斜視図である。これらの図において、濃度信号出力手段118は、タンク蓋119の下面に突設された支持板129と、タンク蓋119の上方に配設された反射型光学センサ132とを備えている。また、上記支持板129に回動可能に保持された円盤ユニットや、これを回転させるための円盤モータ133も備えている。
上記円盤ユニットは、2つの外円盤131a,bと、これらの間に挟まれた中円盤130とから構成されている。中円盤130は、2つの外円盤131a,bよりも小さい径で構成され、外円盤131a,bの中心から偏心した位置で回転する。その円周面には鏡面仕上げ加工が施されている。かかる構成の円盤ユニットがその周面を液体現像剤7に部分的に浸漬させた状態で回転すると、中円盤130と2つの外円盤131a,bとの段差によって形成されるリング状の凹部に液体現像剤7が充填される。この凹部は、2つの外円盤131a、bが中円盤130の中心から偏心した位置に配設されていることによって円周方向で深さが異なってくる。2つの外円盤131a,bの周面には、図示しない規制ブレードが当接しており、この規制ブレードとの対向位置を通過した上記凹部内には、円周方向に厚み勾配のある液体現像剤7の液膜が形成される。
上記反射型光学センサ132は、図示しない発光素子と受光素子とを備え、この発光素子からタンク蓋119の開口134eを通して、上記液膜に光を照射する。照射された光は、液膜を透過した後、リング状の凹部の底となっている中円盤130の鏡面で反射する。そして、液膜を再び透過してから開口134e内を通り、反射型光学センサ132の受光素子に受光される。この受光素子は、受光量に応じた値の信号を上記制御部に出力する。
円盤ユニットのリング状の凹部に充填された液膜に対する透過光量は、液体現像剤のトナー濃度に応じて異なってくる。但し、トナーを高濃度に含有するチキソトロピックな液体現像剤7では、トナー濃度の変動に対する透過光量の変動率が著しく大きく、一定の厚みの液膜であるとトナー濃度が少し変化しただけで透過光が得られたり得られなかったりする。そこで、図示の濃度信号出力手段118は、上記凹部内でその円周方向に厚み勾配のある液膜を形成して様々な厚みで光透過させることで、円盤ユニットを一回転させるまでに、透過光を確実に得るように構成されているのである。
円盤ユニットの1周あたりにおいて、上記受光素子の受光量は液膜の厚みに応じて連続的に変化する。1周あたりにおける受光量の積分値は、液体現像剤7のトナー濃度と相関関係にある。そこで、上記制御部は、円盤ユニットが一回転する間に、連続的に変化する受光素子からの出力電圧値を積分し、積分結果に基づいて液体現像剤7のトナー濃度を演算する。
以上の構成のトナー濃度検知装置によれば、トナーを高濃度に含有するチキソトロピックな液体現像剤7でも、そのトナー濃度を検知することができる。なお、濃度信号出力手段118に反射型光学センサ132を設けた例について説明したが、これに代えて、透過型光学センサを設けてもよい。具体的には、上記中円盤130をガラスや樹脂などの透明部材で形成し、この内部に光学センサの受光素子あるいは発光素子を設置するとともに、外部に内部の素子と対になる発光素子あるいは受光素子を設置する。そして、発光素子から発した光に上記液膜を1度だけ透過させ、透過光を受光素子に受光させるのである。
上記剤調整部103は濃度信号出力手段118の他に、液位検知手段135を備えている。更にこの液位検知手段135は、一対のガラスブロック125、126と、3つの発光素子128a,b,c(図2参照)と、これら発光素子とそれぞれ対になる受光素子127a,b,cとを有している。
一対のガラスブロック125,126は、図2に示したように、互いに所定の間隙を介して対向し、且つ、不透明な材料で構成された円筒状の上記第2タンク115の側面を穿つように配設されている。一方のガラスブロック126の外面には、3つの発光素子128a,b,cが、第2タンク115内の空気を通して、もう一方のガラスブロック125に向けて光照射するように、それぞれ異なった高さで装着されている。また、もう一方のガラスブロック125の外面には、受光素子127a,b,cが、発光素子128a,b,cから発せられた光を、このガラスブロック125を通してそれぞれ個別に受光し得るように装着されている。それぞれ対となる発光素子128a,b,cと、受光素子127a,b,cとは、第2タンク115内の液体現像剤7の下限液位、標準液位、上限液位にそれぞれ対応する高さに装着されている。
発光素子128から受光素子127への光路上に液体現像剤7が存在しない場合には、光がガラスブロック126と、第2タンク115内の空気と、ガラスブロック127とを良好に透過して受光素子127に受光される。一方、光路上に液体現像剤7が存在する場合には、光の一部又は全部が液体現像剤7によって遮断されるため、受光素子127の受光量が大幅に減少する。受光素子127は、受光量に応じた値のアナログ信号を、図示しない制御部に出力する。制御部は、3つの受光素子127a,b,cからそれぞれ個別に送られてくるアナログ信号をデジタル信号に変換する。そして、下限液位,標準液位,上限液位における受光素子127a,b,cからの受光量の多少を判定し、判定結果に基づいて、第2タンク115内における液体現像剤7の液位を判定する。
図4は、本プリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。図において、制御手段である制御部200は、濃度検知制御部200と、補給制御部202と、ハードディスクやRAM等で構成された記憶手段203と、フィルミング検知制御部204とを備えている。
上記濃度検知制御部201と補給制御部202とは、互いにデータ交信し得るように接続され、これらには上記記憶手段203も接続されている。演算手段たる濃度検知制御部201は、上記濃度信号出力手段118の円盤モータ113や、上記光学センサ132などにも接続されている。そして、これらの駆動を制御したり、光学センサ132と交信したりするようになっている。
上記補給制御部202は、上記搬送ポンプ120、現像剤ポンプ146、キャリアポンプ147、液位検知手段135、攪拌モータ(翼部材116、117用)148などにも接続されている。そして、これらの駆動を制御したり、液位検知手段135と交信したりするようになっている。
上記濃度検知制御部201は、所定の周期で濃度検知制御をスタートさせ、まず、円盤モータ133の駆動を開始して、濃度信号出力手段118の円盤ユニットを回転させる。この回転により、円盤ユニットには、第2タンク115内の液体現像剤からなる液膜が形成される。次に、濃度検知制御部201は、光学センサ132の受光素子から送られてくる連続的に変化する出力値を、所定時間分だけ積分処理する。この所定時間とは、円盤ユニットの一回転に要する時間であり、本実施形態のプリンタでは約7秒間になっている。積分処理が終わると、積分結果に基づいて第2タンク115内の液体現像剤のトナー濃度が演算される。具体的には、例えば、各積分値とトナー濃度とを関連付けしたデーターベースから、積分結果に対応するトナー濃度が特定されたり、積分値とトナー濃度との関係を示すアルゴリズムに積分結果が代入されたりしてトナー濃度が演算される。そして、演算結果は、記憶手段203に記憶されるトナー濃度値データとして記憶される。
このようにして記憶されたトナー濃度値データは、上記補給制御部202によって実施される濃度調整制御に利用される。この濃度調整制御とは、次のような制御である。即ち、第2タンク115内の液体現像剤7の液位と、記憶手段203に記憶されているトナー濃度値データとに基づいて、第2タンク115内に液体キャリア又は液体現像剤を補給して、液体現像剤7のトナー濃度を調整する制御である。
かかる濃度調整制御では、まず、第2タンク115内の液位(以下、単に液位という)が標準液位を下回る場合に、液体キャリアかあるいは液体現像剤を所定時間だけ第2タンク115内に補給する。そして、この補給によって液位が標準液位以上になった場合には、液体キャリアや液体現像剤を補給することなく制御フローを終える。よって、「液位<標準液位」であると一旦判断すると、液位が標準液位に上昇するまで液体キャリアかあるいは液体現像剤が補給される。液体現像剤を補給するのか、あるいは液体キャリアを補給するのかの判断については、上記トナー濃度値データと、目標濃度との比較によって決定される。具体的には、「目標濃度>トナー濃度データ」である場合には液体現像剤、「目標濃度≦トナー濃度データ」である場合には液体キャリアが補給される。
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
図5(a)は、上記円盤ユニットを示す側面図である。また、図5(b)は、円盤ユニットを示す正面図である。図5(a)において、円盤ユニットを構成する中円盤130の周面には、液除去手段たる薄板状のクリーニングブレード137が当接している。中円盤130の周面に付着した液膜は、円盤ユニットの回転駆動に伴い、検知位置P1でその光透過量が検知された後、クリーニングブレード137によるクリーニング位置にさしかかる。そして、クリーニングブレード137によって中円盤130によって中円盤130の周面から機械的に掻き落とされる。中円盤130の周面は、このようにして液膜(液体現像剤)が除去された後、円盤ユニットの回転駆動に伴って、図示しない第2タンク(115)内に貯留されている液体現像剤7の中に再び浸かる。円盤ユニットが更に回転すると、中円盤130の周面は液体現像剤の中から出るが、液体現像剤の表面張力によってそこには液体現像剤の液膜が形成される。この液膜は、円盤ユニットを構成する2つの外円盤131a,bとの周面に当接している規制ブレード138により、その厚みが外円盤131a,bの周面レベルに規制された後、上述の検知位置P1に至る。
上述のように、中円盤130の周面に付着した液体現像剤の液膜は、液除去手段たるクリーニングブレード137によって除去される。しかしながら、液膜内の僅かばかりのトナーが、クリーニングブレード137と中円盤130との接触面からすり抜けながら、その接触面を何度も通過することにより、中円盤130の周面にトナーが徐々に固着していく。この固着は、トナーフィルミングと呼ばれている。トナーフィルミング量が徐々に増加していくと、中円盤130の周面の光反射率(透過型光学センサを用いた場合には光透過率)を徐々に低下させていき、トナー濃度の検知結果を実際の値よりも高くしていく。これにより、トナー濃度の検知精度は徐々に低下していってしまう。本発明者らの実験によれば、トナーフィルミングは、中円盤130の周方向における局所的な箇所に発生するのではなく、全周に渡ってうっすらと発生していくことがわかっている。図5(a)、(b)において、中円盤130の周面については、その表面粗さをRaで0.8以下に調整している。このように周面を平滑にすることで、トナーフィルミングの発生を抑えることができるが、完全に防止することはできない。よって、どうしても長期の使用に伴って中円盤130の周面にトナーフィルミングを蓄積させていってしまう。
上述のように、先に示した図3において、上記円盤ユニット130は、支持板129を介してタンク蓋119に固定されている。また、第2タンク115内の液位は、液位検知手段135による検知結果に基づく補給制御部(図4の202)の補給制御により、所定範囲内に維持される。タンク蓋119が第2タンク115にセットされた状態において、この所定範囲内の液位は、円盤ユニット130の一部を第2タンク115内の液体現像剤7に十分に浸すレベルである。そして、このように円盤ユニット130の一部が液体現像剤7に浸ることにより、液担持体たる円盤ユニットの中円盤131の周面に液体現像剤7が供給される。よって、本プリンタでは、支持板129、タンク蓋119、第2タンク115、液位検知手段135、補給制御部(図4の202)等により、液担持体たる円盤ユニットに液体現像剤を供給する液供給手段が構成されている。
図6は、上記反射型光学センサ132の受光素子からの出力電圧値の一例を示すグラフである。図示のように出力電圧値は、上記中円盤(130)上の液膜の厚み変化に伴って変化して、サインカーブ状の波形になる。この波形における2つの山形ピーク間が円盤ユニットの1周に相当する。そして、この間の出力電圧値の積分値が、液体現像剤のトナー濃度に比例することになる。ところが、中円盤(130)の周面にトナーフィルミングが堆積していくと、この比例関係が性状に保たれなくなる。
そこで、本プリンタにおいては、中円盤(130)の周面について、トナーフィルミングの量を定期的に測定するようにに構成されている。具体的には、先に示した図4において、本プリンタの制御部は、フィルミング検知制御部204を備えている。このフィルミング検知制御部204は、濃度検知制御部201や、2つの蓋上下移動ソレノイド139,140に接続されている。また、これら蓋上下移動ソレノイド139,140は、その駆動軸がそれぞれ図7(a)及び(b)に示すように、第2タンク115のタンク蓋119に固定されている。また、各ソレノイドの不動軸は、それぞれ図示しない支持アームに固定されている。上記フィルミング検知制御部204は、所定時間経過毎、所定枚数のプリントアウト毎など、所定のタイミングでこれら2つの蓋上下移動ソレノイド139,140を駆動させる。すると、ソレノイドの駆動軸が縮むのに伴って、タンク蓋119が鉛直方向上方に移動する。そして、この移動に伴い、支持板129を介してタンク蓋119に支持されている円盤ユニットも鉛直方向上方に移動して、第2タンク115内の液体現像剤7中から引き上げられる。これにより、円盤ユニットが液体現像剤7中に浸らなくなる。即ち、円盤ユニットに対して液体現像剤7が供給されなくなる。
中円盤130の周面から液膜を除去するクリーニングブレード137や、2つの外円盤131a,bの周面に当接している規制ブレード138は、それぞれ、タンク蓋119に固定されている図示しない支持部材に支持されている。よって、これらブレードも、タンク蓋119の上下移動に伴って上下移動する。図7(b)に示すように、タンク蓋119が図中鉛直方向上方に移動した状態では、液体現像剤7に浸らなくなった円盤ユニットがその中円盤130の周面にクリーニングブレード137を接触させながら回転する。これにより、中円盤130の周面からは液膜が除去される。そして、円盤ユニットは液体現像剤7に浸っていないため、何周かすることによって中円盤130に付着していた液膜が全周に渡って殆ど除去される。かかる構成においては、上記フィルミング検知制御部204や、2つの蓋上下移動ソレノイド139,140などの組合せが、除去中供給停止手段として機能している。この除去中供給停止手段とは、円盤ユニットに付着している液膜の除去を液除去手段たるクリーニングブレード137によって実施させながら、上述の液供給手段による円盤ユニットへの液体現像剤7の供給を停止させる手段である。
図7(b)に示した状態では、上述のように、中円盤130の周面から液膜が全周に渡って除去される。即ち、円盤ユニットのリング状の凹部内から、液膜が全周に渡ってほぼ取り除かれる。このような状態では、反射型光学センサ132の発光素子からの光が、液膜を透過することなく中円盤130の周面で反射した後、同様にして液膜を透過することなく受光素子に受光される。よって、基本的には、受光素子からの出力電圧値(受光量)は、図8に示すように、円盤ユニットの回転角度にかかわらず初期値V0で安定する。そして、この初期値V0は、中円盤130の新品時の光反射率に依存する。ところが、中円盤130の周面にトナーフィルミングが発生すると、図9に示すように、初期値V0よりも若干低めのV1で安定したり、図10に示すように、回転角度によって一時的に初期値V0よりも著しく低いV2になったりする。前者の場合には、中円盤130の全周に渡ってトナーフィルミングが発生したためである。また、後者の場合には、中円盤130の周方向における局所的な箇所にトナーフィルミングが発生したためである。何れの場合でも、液体現像剤7の光透過率が実際の値よりも低く誤検知されることにより、液体現像剤7のトナー濃度が実際の値よりも高く誤検知されてしまう。
そこで、上記フィルミング検知制御部(204)は、図11に示すようなフィルミング対策制御を実施するように構成されている。即ち、まず、所定のタイミングで、上述のようにして2つの蓋上下移動ソレノイド139,140を駆動して、円盤ユニットを図7(b)に示したように液体現像剤7中から引き上げる(ステップ1:以下、ステップをSと記す)。そして、円盤ユニットを何回転かさせて中円盤130の周面から液膜をほぼ除去した後、上記濃度検知制御部(201)から送られてくる反射型光学センサ132の受光素子からの出力電圧値を取得する。次いで、この取得値について、円盤ユニット1周分の実測積分値α1を求める(S2)。そして、上記記憶手段(203)に記憶されている初期積分値α0からこの実測積分値α1を減算して、差分積分値△αを算出する(S3)。この初期積分値α0とは、先に図9に示した初期値V0を円盤ユニット1周分だけ積分した値である。中円盤130にトナーフィルミングが全く発生していない場合には、実測積分値α1がこの初期積分値α0と等しくなる。即ち、差分積分値△αがゼロになる。また、トナーフィルミングが発生している場合には、実測積分値α1が初期積分値α0よりも小さくなる。即ち、差分積分値△αがゼロよりも大きくなる。
そこで、上記フィルミング検知制御部(204)は、差分積分値△αについて、上記記憶手段(203)に記憶されている濃度補正限界値β以下であるか否かを判断する(S4)。この濃度補正限界値βとは、予めの試験によって求められた数値であり、差分積分値△αがこれ以下である場合、トナーフィルミング量は、それほど深刻なほど多くない。そして、透過光量に基づくトナー濃度の演算値を、差分積分値△αに基づいて補正すれば、ほぼ実際に近いトナー濃度値が得られる。よって、フィルミング検知制御部(204)は、「差分積分値△α≦濃度補正限界値β1」である場合には(S4でY)、その差分積分値△αの値を上記記憶手段(203)に記憶させる(S5)。そして、2つの蓋上下移動ソレノイド139,140の駆動を停止させて円盤ユニットを液体現像剤7内に浸らせた後(S6)、一連のフィルミング対策制御を終了する。
図示を省略しているが、以降、上述の濃度検知制御において、上記濃度検知制御部(201)は、記憶手段(203)内に記憶されている差分積分値△αに基づいて、トナー濃度の演算値を補正するように構成されている。例えば、上述のトナー濃度値データから、「差分積分値△α×係数k」を減算して、トナー濃度の演算値を補正する。また例えば、受光素子からの出力電圧値の積分値から、差分積分値△αを減算した後、減算結果と、上述のデーターベースやアルゴリズムとに基づいてトナー濃度を演算してもよい。このようにトナー濃度の演算値を補正することで、中円盤(130)の周面に対するトナーフィルミングによるトナー濃度の検知精度の低下を抑えることができる。
上述の差分積分値△αが濃度補正限界値βを超える場合には(S4でN)、次に、中円盤(130)の周面に固着したトナーフィルミングを除去するための後述のフィルミングクリーニング処理が実施される(S7)。このフィルミングクリーニング処理で適量のトナーフィルミングが除去されれば、中円盤(130)の光反射率がある程度復活して、図12の矢印Y1、Y2、Y3に示すように、差分積分値△αが濃度補正限界値β以下になる。そこで、フィルミングクリーニング処理が終わると、次に差分積分値△αの再取得処理が実施される(S8)。そして、算出された差分積分値△αについて、濃度補正限界値β以下であるか否かが再び判定され(S9)、そうである場合(Y)には、差分積分値△αが記憶手段(230)に記憶される(S5)。次いで、2つの蓋上下移動ソレノイド139,140の駆動が停止されて円盤ユニットが液体現像剤7内に浸った後(S6)、一連のフィルミング対策制御が終了する。
一方、上述の再取得処理においても、図12の矢印Y4に示すように、「差分積分値△α>濃度補正限界値β」となった場合には、クリーニングでは除去し切れないほどトナーフィルミングが強固に固着していることになる。そこで、その場合には、図示しないディスプレイ等で構成された表示部(図4の210)に、円盤ユニットの交換を促す警報メッセージが表示された後(S10)、プリントアウト動作が強制停止される(S11)。この強制停止は、円盤ユニットの交換が検知されるまで継続する(S12)。かかる構成においては、トナー濃度の適切な補正ができなくなるほどトナーフィルミング量が増加した場合に、トナーフィルミングが後述のフィルミングクリーニング手段によって自動的にクリーニングされる。そして、このことにより、トナーフィルミングがトナー濃度補正許容限界を超える量まで悪化しても、ユーザーの手を煩わせることなくトナーフィルミングを自動的にクリーニングして、トナー濃度の検知精度の低下を抑えることができる。更に、トナーフィルミングがクリーニングし切れないほど強固になってしまった場合には、円盤ユニットの交換を促して、フィルミングによるトナー濃度の検知精度の低下を更に確実に抑えることができる。
図13(a)及び(b)は、上記中円盤(130)の周面に発生したトナーフィルミングをクリーニングする固着物クリーニング手段たるフィルミングクリーニング手段の一部の一例を、円盤ユニットとともに示す側面図である。同図において、フィルミングクリーニング手段は、次に列記するものなどから構成されている。即ち、第2タンク115のタンク蓋119の下面に固定されたクリーニングソレノイド141、これの駆動軸に固定された砥石142、クリーニングソレノイド141を駆動する図示しないフィルミング検知制御部(図4の204)等である。フィルミング検知制御部(204)によってクリーニングソレノイド141が駆動されると、図13(b)に示すように、その駆動軸の先端に固定されている砥石142が円盤ユニットに向けて移動する。そして、2つの外円盤131a,bの間をすり抜けて、中円盤130の周面に接触して、その周面に固着しているトナーフィルミングを削り取る。フィルミング検知制御部(204)は、このようにクリーニングソレノイド141の駆動によってトナーフィルミングをクリーニングするクリーニング処理を、必要に応じて実行するのである。
図14(a)及び(b)は、フィルミングクリーニング手段の一部における他の一例を、円盤ユニットとともに示す側面図である。同図において、フィルミングクリーニング手段は、次に列記するものなどから構成されている。即ち、タンク蓋119の下面に固定されたクリーニングソレノイド141、これの駆動軸に固定された回転円盤143、これを回転駆動せしめる図示しない回転駆動系、回転円盤143に向けて伸びる変形自在なチューブ144等である。また、上述のフィルミング検知制御部(204)、この変形自在なチューブ144の図示しない一端側に固定された溶剤ポンプ、図示しない溶剤タンクなども、フィルミングクリーニング手段の構成要素になっている。
フィルミング検知制御部(204)は、クリーニング処理を開始すると、まず、上記溶剤ポンプ及び回転駆動系の駆動を開始させる。すると、上記溶剤ポンプによって図示しない溶剤タンク内からアルコール等の有機溶剤が吸引されて、チューブ144の先端から吐出する。そして、上記回転駆動系によって回転駆動される回転円盤143の周面に落下する。回転円盤143は、金属等からなる回転軸の周面に、繊維等の吸液性に富む材料からなる吸液層が被覆されており、チューブ144の先端から突出した有機溶剤は、この吸液層に吸収される。このようにして有機溶剤が吸収されると、次に、クリーニングソレノイド141が駆動されて、回転円盤143が回転しながら円盤ユニットの中円盤130の周面に当接する。そして、中円盤130の周面に固着しているトナーフィルミングを、有機溶剤に溶解する。この溶解により、中円盤130の周面に固着していたトナーフィルミングがクリーニングされる。
以上の構成の本プリンタは、液担持体たる円盤ユニットの中円盤130の周面について、液体現像剤に含まれるトナーのフィルミング量を検知する固着量検知手段たるフィルミング量検知手段を備えている。このフィルミング量検知手段は、上記フィルミング検知制御部(204)、濃度検知制御部(201)、反射型光学センサ(132)等から構成されている。また、本プリンタは、フィルミングクリーニング手段によってクリーニングされた中円盤(130)の周面におけるトナーフィルミング量の検知結果に基づいて、操作者たるユーザーに対して警報を発信する警報手段を備えている。この警報手段は、上記フィルミング検知制御部(204)や、表示部(210)などから構成されている。
なお、図7に示したクリーニングブレード137は、中円盤130の周面に固着してしまったトナーフィルミングをクリーニングすることができないので、これはフィルミングクリーニング手段としては機能していない。本発明に係るフィルミングクリーニング手段(固着物クリーニング手段)は、クリーニングブレード137よりもクリーニング性能の高い手段である。
また、所定時間経過毎や、所定枚数のプリントアウト毎など、定期的にトナーフィルミング量を検知させるようにした例について説明したが、定期的に代えて又は加えて、次のような不定期で検知させるようにしてもよい。即ち、中円盤(130)に対するトナーフィルミング量が増加してくると、上述のトナー濃度制御において、トナー濃度が目標値に近づき難くなってくる。上述の標準液位まで液体現像剤や液体キャリアを補給した後のトナー濃度が、目標値を大きく下回ったり、上回ったりする可能性が高くなるのである。即ち、トナー濃度制御を実施した直後のトナー濃度が、目標値を大きく下回ったり、上回ったりした場合には、比較的深刻なトナーフィルミングが発生している可能性が高い。そこで、その時点でトナーフィルミング量を検知させるようにしてもよい。
次に、参考形態のプリンタについて説明する。なお、本プリンタにおいて、特に明記しない事項については、上述の実施形態に係るプリンタと同様とする。本プリンタは上記中円盤(130)の周面に対するトナーフィルミング量を検知するフィルミング量検知手段を備えていない。但し、図13(a)及び(b)、あるいは図14(a)及び(b)に一部構成を示した上述のフィルミングクリーニング手段については、備えている。そして、所定時間経過毎や、所定枚数のプリントアウト毎など、定期的にフィルミングクリーニング手段を作動させて、中円盤(130)の周面に固着したトナーフィルミングをクリーニングするようになっている。
かかる構成では、複雑な構成のフィルミング量検知手段を設けることなく、中円盤(130)の周面に固着するトナーフィルミングによるトナー濃度の検知精度の低下を抑えることができる。但し、図13(a)及び(b)に示したように、フィルミングクリーニング手段として、砥石を用いたクリーニング方式によるものを採用すると、トナーフィルミングに加えて、中円盤(130)の周面も削ってしまう。実施形態のプリンタのように、クリーニングが必要になるレベルまでトナーフィルミングが悪化したときだけ、フィルミングクリーニング手段を作動させるのであれば、中円盤(130)の周面の削れを最小限に留めることができる。しかし、本プリンタのように、トナーフィルミング量にかかわらずクリーニングするものにおいては、実施形態に係るプリンタに比べて、中円盤(130)、ひいては、円盤ユニットの寿命を縮めてしまうことになる。また、フィルミングクリーニング手段として、図14(a)及び(b)に示したように、有機溶剤を用いたクリーニング方式によるものを採用すると、クリーニングの度に、溶剤の蒸発によって室内環境を汚染してしまう。よって、実施形態に係るプリンタに比べて、溶剤による室内環境の汚染を頻繁に引き起こしてしまう。これに対し、実施形態に係るプリンタでは、室内環境の汚染を最小限に留めることができる。
これまで、固形分濃度検知装置として、液体現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知装置に本発明を適用した例について説明したが、トナー濃度とは異なる固形分濃度を検知するものにも本発明の適用が可能である。
以上、実施形態に係るプリンタにおいては、フィルミング量検知手段を設けていない参考形態に係るプリンタよりも、液担持体たる円盤ユニットの寿命を延ばしたり、有機溶剤の蒸発による室内環境の汚染を低減したりしつつ、トナーフィルミングによるトナー濃度の検知精度の低下を抑えることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、固着量検知手段たるフィルミング量検知手段による検知結果(差分積分値△α)に基づいて、固形分濃度たるトナー濃度の演算値を補正させるように、演算手段たる上記濃度検知制御部(204)を構成している。かかる構成では、トナーフィルミングがある程度(濃度補正限界値βまで)進行しても、トナー濃度の演算値を補正することで、トナーフィルミングによるトナー濃度の検知精度の低下を抑えることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、固形分含有液たる液体現像剤を液担持体たる中円盤130の表面から除去する液除去手段たるクリーニングブレード(137)を設けている。そして、これによる除去処理後の円盤周面における光透過量に基づいて、固着量たるトナーフィルミング量を検知させるように、上記フィルミング量検知手段を構成している。かかる構成では、液体現像剤中のトナー濃度を検知する固形分濃度検知装置たるトナー濃度検知装置に用いられている反射型光学センサ(あるいは透過型光学センサ)を、フィルミング量検知手段の一部として兼用してコストダウンを図ることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、液除去手段たるクリーニングブレード(137)による液膜の除去を実施させながら、上述の液供給手段による液体現像剤の円盤ユニットへの供給を停止させる除去中供給停止手段を設けている。かかる構成では、次に説明する理由により、除去中供給停止手段を設けない場合に比べて、フィルミング量検知手段によるトナーフィルミング量の検知を容易に行うことができる。即ち、中円盤(130)の周面に対するトナーフィルミング量を検知させるためには、少なくとも、光学センサ(例えば反射型光学センサ132)による検知位置において、その周面の液膜を除去した状態にしなければならない。先に示した図7(a)は、上述の液供給手段による円盤ユニットへの液体現像剤の供給を停止させていない状態を示している。この状態で、トナーフィルミング量を反射型光学センサ132に検知させるためには、それをクリーニングブレード137よりも円盤回転方向下流側で、且つ、液面よりも上流側の極めて狭い空間に配設しなければならない。かかる配設は、極めて困難である。一方、除去中供給停止手段を設ければ、円盤ユニット周りの全周において、反射型光学センサ132の配設位置を決めることができる。このことにより、フィルミング量検知手段によるトナーフィルミングの検知が容易になるのである。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、固着物クリーニング手段たるフィルミングクリーニング手段と、クリーニング制御手段たる上記フィルミング検知制御部(204)とを設けている。かかる構成では、差分積分値△αによるトナー濃度の演算値の補正だけでは対処しきれないほどトナーフィルミング量が増加した場合に、ユーザーの手を煩わせることなくそれを自動的にクリーニングして、トナー濃度の検知精度の低下を抑えることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、固着物クリーニング手段たるフィルミングクリーニング手段によってクリーニングされた中円盤(130)の周面におけるトナーフィルミング量の検知結果(差分積分値△α)に基づいて、ユーザーに対して警報を発信する警報手段を設けている。かかる構成では、トナーフィルミングがクリーニングし切れないほど強固になってしまった場合には、円盤ユニットの交換を促して、フィルミングによるトナー濃度の検知精度の低下を更に確実に抑えることができる。
また、参考形態に係るプリンタにおいては、固着物クリーニング手段たるフィルミングクリーニング手段を設けている。かかる構成では、第1実施形態に係るプリンタのフィルミング量検知手段のような複雑な構成のものを設けなくても、トナーフィルミングによるトナー濃度の検知精度の低下を抑えることが可能になる。