JP4074789B2 - 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法 - Google Patents

薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上への薄膜パターンの形成方法、およびこの薄膜パターンを含む磁気抵抗効果素子の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、薄膜形成プロセスを利用して形成される薄膜磁気ヘッドや半導体デバイス等の電子・磁気デバイスにおいては、各種の薄膜パターンが多用されている。例えば、薄膜磁気ヘッドでは磁性薄膜等を積層した磁気抵抗効果素子が用いられ、半導体デバイスにおいては導電性薄膜からなる配線パターンが用いられる。さらに、上記の島状あるいは帯状の薄膜パターン以外に、スルーホール(開口)を有する絶縁性の薄膜パターンが用いられる場合もある。
【0003】
これらの薄膜パターンを形成する方法としては、レジストパターンをマスクとして利用したリフトオフ法が知られている。この方法では、まず、基板上にフォトリソグラフィ等により所望のパターン形状を有するレジストパターンを形成する。次いで、このレジストパターンにアンダーカットを形成したのち、全体を覆うように薄膜を形成し、レジストパターンをリフトオフすることにより、薄膜パターンを形成するのである。このリフトオフ法については、例えば、特公平7−6058号公報に記載がある。
【0004】
図35〜図38は、従来の、リフトオフ法を用いた薄膜パターンの形成方法における一例を示したものである。最初に、図35に示したように、基板101の上に、例えば、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)を用いて下部レジスト層102を形成する。さらに、下部レジスト層102の上に上部レジスト層103を形成する。こののち、フォトマスク106を用いて下部および上部レジスト層102,103を選択的に露光することにより潜像を形成する。次いで、アルカリ現像液等により下部および上部レジスト層102,103の被露光部分を溶解除去することにより現像し、さらに、水洗および乾燥処理をおこなうことにより、図36に示したように、下層部分102Aおよび上層部分103Aからなるレジストパターン105を形成する。この現像の際には、下層部分102Aの一部を過度に溶解除去することにより、レジストパターン105をアンダーカット構造とする。さらに、図37に示したように、最終的に得たい薄膜パターンの材料を用いて、全体を覆うように薄膜104を、例えば、スパッタリング法により形成する。最後に、薄膜104に覆われたレジストパターン105をリフトオフすることにより、図38に示したように所定の形状を有する薄膜パターン104Aが形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来のリフトオフ法を用いた薄膜パターンの形成方法では、図38に示したように、バリ107が発生する場合があった。これは図37に示したように、薄膜104が形成された際、その熱により上層部分103Aが軟化し、上層部分103A自体の重みにより下垂変形してしまう場合に発生する。上層部分103Aが変形すると、上層部分103A上の薄膜104と、基板101上の薄膜104とが互いに接触してしまうので、上層部分103Aをリフトオフした際に接触部分の一部が残り、バリ107が生じるのである。このような場合には、正確な寸法の薄膜パターンが得られず、極端な場合には、リフトオフ操作をすることも困難となる。また、下層部分102Aの厚みを厚くした場合には、薄膜104の形成時における、上層部分103A上の薄膜104と基板101上の薄膜104との接触は避けられる。しかし、この場合、薄膜104の形成時に下層部分102Aの側壁にも薄膜104が付着してしまい、これがバリの原因となってしまう。
【0006】
上記したリフトオフ法とは別の方法として、ドライエッチングを用いた方法がある。これは、基板上に形成された薄膜の上にアンダーカット構造を有するレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとしてイオンミリング等のドライエッチングを施すことにより、所望の形状の薄膜パターンを形成する方法である。
【0007】
このようなドライエッチングを用いて薄膜パターンを形成する場合にも、リフトオフ法と同様に形成精度を向上する上での問題が生じる場合があった。ドライエッチングに伴い、基板およびその上に形成された膜の全体が、例えば130℃程度の高温に達する場合があるからである。あるいは、積極的に加熱することもある。こうした場合、レジストパターンは、熱により変形することが多く、その結果、寸法精度の高い薄膜パターンを形成することが困難であった。
【0008】
以上の問題に対処するには、レジストパターンの耐熱性を高めるために、分子量がより大きいレジストを用いるようにすればよい。しかしながら、分子量が大きいレジストを用いた場合には、解像度が低くなることが多い。耐熱性を確保するためにある程度の大きさの分子量を有するレジストを使用せざるを得ないため、場合によっては十分な解像度を得ることが困難であった。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、微小な薄膜パターンをより高精度、かつ容易に形成可能な方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、そのような薄膜パターンの形成方法を利用した磁気抵抗効果素子の形成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の観点に係る薄膜パターンの形成方法は、基板上に薄膜パターンを形成する方法であり、基板上に薄膜を形成する薄膜形成工程と、薄膜の上に、レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、レジストパターンに加熱処理を施す加熱工程と、加熱処理後のレジストパターンにアンダーカットを形成するアンダーカット形成工程と、アンダーカット形成後のレジストパターンをマスクとして利用し、薄膜を選択的にドライエッチングすることにより薄膜パターンの形成を完了するエッチング工程とを含み、加熱工程において、前記エッチング工程でレジストパターンに加わる温度よりも高い温度で加熱処理を施すようにしたものである。ここで、「選択的にドライエッチングする」とは、レジストパターンによって保護されていない露出部分をドライエッチングにより除去するということである。
【0011】
本発明の第1の観点に係る薄膜パターンの形成方法では、加熱工程において、レジストパターンがエッチング工程において達する温度よりも高い温度で加熱処理を施される。このため薄膜パターン形成工程では、レジストパターンが変形することなく、その輪郭が正確に維持される。
【0012】
本発明の第1の観点に係る薄膜パターンの形成方法では、レジストパターン形成工程において島状または帯状の孤立型レジストパターンを形成し、エッチング工程において孤立型レジストパターンと同形の孤立型薄膜パターンを形成するようにしてもよい。または、レジストパターン形成工程において開口を有する開口型レジストパターンを形成し、エッチング工程において開口と同形の開口を有する開口型薄膜パターンを形成するようにしてもよい。
【0013】
本発明の第2の観点に係る薄膜パターンの形成方法は、基板上に薄膜パターンを形成する方法であり、基板上に、レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、レジストパターンに加熱処理を施す加熱工程と、加熱処理後のレジストパターンにアンダーカットを形成するアンダーカット形成工程と、基板とアンダーカット形成後のレジストパターンとを覆うように薄膜を形成する薄膜形成工程と、薄膜に覆われたレジストパターンを、基板上からリフトオフすることにより、薄膜パターンの形成を完了するリフトオフ工程とを含み、加熱工程において、薄膜形成工程でレジストパターンに加わる温度よりも高い温度において加熱処理を施すようにしたものである。
【0014】
本発明の第2の観点に係る薄膜パターンの形成方法では、加熱工程において、レジストパターンが薄膜形成工程で達する温度よりも高い温度において加熱処理を施される。このため、薄膜形成工程ではレジストパターンが変形しないので、その輪郭が正確に維持されると共に、レジストパターンを覆った薄膜と基板を覆った薄膜との接触が発生しない。
【0015】
本発明の第2の観点に係る薄膜パターンの形成方法では、レジストパターン形成工程において島状または帯状の孤立型レジストパターンを形成し、リフトオフ工程において孤立型レジストパターンと同形の開口を有する開口型薄膜パターンを形成するようにしてもよい。または、レジストパターン形成工程において開口を有する開口型レジストパターンを形成し、リフトオフ工程において開口と同形の孤立型薄膜パターンを形成するようにしてもよい。
【0016】
本発明の第1および第2の観点に係る薄膜パターンの形成方法では、レジストパターン形成工程が、下部レジスト層を形成する工程と、この下部レジスト層の上に、下部レジスト層とは異なる材料を用いて上部レジスト層を形成する工程と、下部レジスト層および上部レジスト層に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、下部レジスト層の一部からなる下層部分と上部レジスト層の一部からなる上層部分とを積層してなるレジストパターンの形成を完了する工程とを含み、アンダーカット形成工程において、上部レジスト層に対する溶解速度よりも下部レジスト層に対する溶解速度が速い現像液を用いて下層部分の一部を溶解除去してアンダーカットを形成するようにしてもよい。その場合、レジストパターン形成工程において、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)を用いて下部レジスト層を形成し、アンダーカット形成工程において、アルカリ水溶液を用いてアンダーカットを形成することが可能である。
【0017】
本発明の磁気抵抗効果素子の形成方法は、基板上に、第1の薄膜パターンを形成する第1の工程と、この第1の薄膜パターンの両端縁部に隣接するように一対の第2の薄膜パターンを形成する第2の工程とを含む磁気抵抗効果素子の形成方法である。ここで、第1の工程が、基板上に第1の薄膜を形成する第1薄膜形成工程と、第1の薄膜の上に、レジストパターンを形成する工程と、レジストパターンに加熱処理を施す加熱工程と、加熱処理後のレジストパターンにアンダーカットを形成する工程と、アンダーカット形成後のレジストパターンをマスクとして利用し、第1の薄膜を選択的にドライエッチングすることにより第1の薄膜パターンの形成を完了するエッチング工程とを含む。さらに、第2の工程が、第1の工程で用いた、ドライエッチング後の基板およびレジストパターンとを覆うように第2の薄膜を選択的に形成する第2薄膜形成工程と、第2の薄膜に覆われたレジストパターンをリフトオフすることにより、第2の薄膜パターンの形成を完了するリフトオフ工程とを含み、加熱工程において、エッチング工程でレジストパターンに加わる温度よりも高く、かつ、第2薄膜形成工程でレジストパターンに加わる温度よりも高い温度で加熱処理を施すようにしたものである。こうすることにより、第1の工程で使用するレジストパターンと、第2の工程で使用するレジストパターンとを共有化することができ、第1の薄膜パターンの両端縁部に隣接するように第2の薄膜パターンを形成することができる。
【0018】
本発明の磁気抵抗効果素子の形成方法では、加熱工程において、レジストパターンが、エッチング工程で達する温度よりも高く、かつ第2薄膜形成工程で達する温度よりも高い温度において加熱処理を施される。このため、第1の工程では、レジストパターンが変形することなく、その輪郭が正確に維持される。さらに、第2薄膜形成工程ではレジストパターンが変形しないので、その輪郭が正確に維持されると共に、レジストパターンを覆った薄膜と基板を覆った薄膜との接触が発生しない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
[第1の実施の形態]
最初に、図1ないし図6を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法について以下に説明する。
【0021】
図1は、基板1上に形成され、輪郭7で画定された島状のパターン形状を有する薄膜パターン4Aを示すものであり、図1(A)は断面構成を示し、図1(B)は平面構成を示す。図1(A)は、図(B)におけるIA−IA切断線に沿った断面図である。
【0022】
薄膜パターン4Aは、例えば、金属等の導電性材料、絶縁材料、磁性材料または非磁性材料からなり、単層構造であってもよいし、複数の層が積層された積層構造であってもよく、島状パターンの微小なサイズを有するものである。基板1は、例えば、絶縁体等からなり、単層構造を有していてもよいし、複数層が積層された積層構造を有していてもよい。このような薄膜パターン4Aは、例えば、薄膜磁気ヘッド等の磁気デバイスにおける磁気センサに適用される。
【0023】
薄膜パターン4Aの形成方法は、基板1上に薄膜4を形成する工程と、この薄膜4の上に、レジストパターン5を形成するレジストパターン形成工程と、このレジストパターン5に加熱処理を施す加熱工程とを含む。さらに、加熱処理後のレジストパターン5にアンダーカットを形成するアンダーカット形成工程と、アンダーカット形成後のレジストパターン5をマスクとして利用し、薄膜4を選択的にドライエッチングすることにより薄膜パターン4Aの形成を完了するエッチング工程とを含む。加熱工程では、エッチング工程でレジストパターン5に加わる温度よりも高い温度において加熱処理を施す。さらに、レジストパターン形成工程では、島状の孤立型レジストパターン5を形成し、エッチング工程では、孤立型レジストパターン5と同形の孤立型薄膜パターン4Aを形成する。以下、各工程についてより詳細に説明する。
【0024】
まず、図2に示したように、基板1の全面を覆うように、最終的に形成される薄膜パターン4Aとなる薄膜4を、例えば、スパッタリング法により形成する。
【0025】
さらに、薄膜4を覆うように、例えば、スピンコート法を用いて下部レジスト層2と上部のレジスト層3とを順に形成する。ここでは、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)を用いて下部レジスト層2を形成したのち、これを加熱し、下部レジスト層2とは異なるアルカリ可溶性のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成したのち、これを加熱する。この場合、より良好な解像度を得るために、できるだけ低分子量のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成することが望ましい。次いで、下部レジスト層2および上部レジスト層3に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、図3(A),(B)に示したように、下部レジスト層2の一部からなる下層部分2Aと上部レジスト層3の一部からなる上層部分3Aとを積層してなるレジストパターン5の形成を完了する。具体的には、フォトマスク6を介して下部および上部レジスト層2,3を選択的に露光して潜像を形成する。そののち、アルカリ現像液等を用いて非露光部分を溶解除去することにより現像し、さらに水洗および乾燥をおこなう。こうすることにより、下層部分2Aおよび上層部分3Aよりなり、輪郭7で画定された島状の孤立型レジストパターン5が形成される。この段階では、レジストパターン5にアンダーカットを形成しない。なお、図3(B)は平面構成を示し、図3(A)はIII A−III A切断線に沿った断面図である。
【0026】
続いて、レジストパターン5に加熱処理を施す。この場合、特に上層部分3Aを、エッチング工程において達する温度よりも高い温度となるように加熱する。こうすることにより、上層部分3Aが硬化し、耐熱性が向上する。この操作が、本実施の形態の特徴部分である。なお、上層部分3Aは収縮するので、図4に示したように、丸みを帯びた断面形状となる。
【0027】
レジストパターン5に加熱処理を施したのち、図5に示したように、下層部分2Aの端部を一部除去することにより、レジストパターン5にアンダーカットを形成する。この場合、アルカリ水溶液を用いて、下層部分2Aの一部を溶解除去することが可能である。なお、アンダーカットの幅Lは、例えば、アルカリ現像液の濃度や、現像時間により制御することができる。アンダーカットの幅Lの最適値は、薄膜4の厚み、レジストパターン5の大きさ、下層部分2Aの厚み、上層部分3Aの厚み、あるいはドライエッチングの方法とその条件等によって決定する。
【0028】
レジストパターン5にアンダーカットを形成したのち、図6に示したように、薄膜4を、例えばイオンミリングや反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)等のドライエッチングによりレジストパターン5をマスクとして利用して選択的に除去する。ドライエッチングをおこなう際には、薄膜4の種類とドライエッチング方法に応じた温度で基板1、薄膜4およびレジストパターン5を含む全体を加熱する。例えば、薄膜4が鉄を含む軟磁性合金膜であり、RIEを行う場合には、基板1、薄膜4およびレジストパターン5を含む全体を150〜180℃程度に加熱することが好ましい。こうすることにより、RIEを行う際に形成される反応生成物の蒸気圧を高めることができ、最終的に形成される薄膜パターン4Aおよびレジストパターン5の側壁部分への再付着を防止することができる。
【0029】
最後に、レジストパターン5を除去することにより、図1に示したように、基板1上に島状の孤立型薄膜パターン4Aが形成され、全ての操作が完了する。
【0030】
以上のように、本実施の形態によれば、レジストパターン5を、薄膜4をエッチングする工程において達する温度よりも高い温度となるように加熱するようにしたので、耐熱性が向上する。これにより、上層部分3Aが、エッチング工程において熱が印加されても変形することなく正確な輪郭7を維持できる。この結果、微小なサイズの島状の孤立型薄膜パターン4Aを高精度に形成することができる。この場合、島状でなく帯状の薄膜パターン4Aであっても高精度に形成可能である。
【0031】
[第2の実施の形態]
次に、図7ないし図12を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法について以下に説明する。なお、第1の実施の形態の説明に用いた図1ないし図11における構成要素と実質的に同一の要素については、本実施の形態においても同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0032】
上述した第1の実施の形態では、島状の孤立型レジストパターンを用いて、この孤立型レジストパターンと同形の孤立型薄膜パターンを形成する場合について説明した。これに対し、本実施の形態では、開口を有する開口型レジストパターンを用いて、この開口と同形の開口を有する開口型薄膜パターンを形成する場合について説明する。
【0033】
図7は、基板1上の、輪郭7で画定された開口を有する薄膜パターン4Bを示すものであり、図7(A)は断面構成を示し、図7(B)は平面構成を示す。図7(A)は、図7(B)におけるVII A−VII A切断線に沿った断面図である。以下、図7に示した薄膜パターン4Bの形成方法について、詳細に説明する。
【0034】
まず、図8に示したように、基板1の全面を覆うように、最終的に形成される薄膜パターン4Bとなる薄膜4を、例えばスパッタリング法により形成する。さらに、薄膜4を覆うように、スピンコート法などを用いて下部レジスト層2と上部レジスト層3とを順に形成する。ここでは、第1の実施の形態と同様に、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)を用いて下部レジスト層2を形成したのち、これを加熱し、下部レジスト層2とは異なるアルカリ可溶性のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成したのち、これを加熱する。次いで、下部レジスト層2および上部レジスト層3に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、下部レジスト層2の一部からなる下層部分2Aと上部レジスト層3の一部からなる上層部分3Aとを積層してなるレジストパターン5の形成を完了する。具体的には、フォトマスク6を介して下部および上部レジスト層2,3を選択的に露光して潜像を形成する。そののち、アルカリ現像液等を用いて被露光部分を溶解除去することにより現像し、さらに水洗および乾燥をおこなう。こうすることにより、図9(A),(B)に示したように、下層部分2Aおよび上層部分3Aよりなり、輪郭7で画定された開口を有する開口型のレジストパターン5が形成される。この段階では、レジストパターン5にアンダーカットを形成しない。なお、図9(B)は平面構成を示し、図9(A)はIXA−IXA切断線に沿った断面図である。
【0035】
続いて、レジストパターン5に加熱処理を施す。この場合、特に上層部分3Aを、ドライエッチングを行う工程において達する温度よりも高い温度となるように加熱する。こうすることにより、上層部分3Aが硬化し、耐熱性が向上する。この操作が、本実施の形態の特徴部分である。なお、上層部分3Aは収縮するので、図10に示したように、丸みを帯びた断面形状となる。
【0036】
レジストパターン5に加熱処理を施したのち、図11に示したように、下層部分2Aの端部を一部除去することにより、レジストパターン5にアンダーカットを形成する。この場合、アルカリ水溶液により下層部分2Aの一部を溶解除去することが可能である。
【0037】
レジストパターン5にアンダーカットを形成したのち、図12に示したように、薄膜4を、例えばイオンミリングやRIE等のドライエッチングによりレジストパターン5をマスクとして利用して選択的に除去する。ドライエッチングをおこなう際には、第1の実施の形態と同様に、薄膜4の種類とドライエッチング方法に応じた温度で基板1、薄膜4およびレジストパターン5を含む全体を加熱する。こうすることにより、ドライエッチングを行う際に形成される反応生成物の蒸気圧を高めることができ、最終的に形成される薄膜パターン4Bおよびレジストパターン5の側壁部分への再付着を防止することができる。
【0038】
最後に、レジストパターン5を除去することにより、図7に示したように基板1上に開口を有する開口型薄膜パターン4Bが現れ、全ての操作が完了する。
【0039】
以上のように、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、レジストパターン5を、薄膜4をドライエッチングする工程で達する温度よりも高い温度となるように加熱するようにしたので、耐熱性が向上する。これにより、上層部分3Aが、ドライエッチングする際に熱が印加されても変形することなく正確な輪郭7を維持できる。この結果、微小なサイズの開口型薄膜パターン4Bを高精度に形成することができる。
【0040】
[第3の実施の形態]
次に、図13ないし図17を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法について以下に説明する。上記した第1および第2の実施の形態では、レジストパターンをマスクとしてドライエッチングすることにより薄膜パターンを形成する方法について説明したが、本実施の形態では、レジストパターンをリフトオフすることにより薄膜パターンを形成する方法について説明する。
【0041】
本実施の形態の薄膜パターン4Cの形成方法は、基板1上に、レジストパターン5を形成するレジストパターン形成工程と、レジストパターン5に加熱処理を施す加熱工程と、加熱処理後のレジストパターン5にアンダーカットを形成するアンダーカット形成工程と、基板1とアンダーカット形成後のレジストパターン5とを覆うように薄膜4を形成する薄膜形成工程と、薄膜4に覆われたレジストパターン5を、基板1上からリフトオフすることにより、薄膜パターン4Cの形成を完了するリフトオフ工程とを含む。この場合、加熱工程において、薄膜形成工程でレジストパターン5に加わる温度よりも高い温度において加熱処理を施す。さらに、レジストパターン形成工程では、島状の孤立型レジストパターン5を形成し、リフトオフ工程では、孤立型レジストパターン5と同形の開口を有する開口型薄膜パターン4Cを形成する。以下、各工程についてより詳細に説明する。
【0042】
まず、図13に示したように、基板1の全面を覆うように、例えば、スピンコート法を用いて下部レジスト層2と上部レジスト層3とを順に形成する。ここでは、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)を用いて下部レジスト層2を形成したのち、これを加熱し、下部レジスト層2とは異なるアルカリ可溶性のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成したのち、これを加熱する。この場合、より良好な解像度を得るために、できるだけ低分子量のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成することが望ましい。
【0043】
次いで、下部レジスト層2および上部レジスト層3に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、下部レジスト層2の一部からなる下層部分2Aと上部レジスト層3の一部からなる上層部分3Aとを積層してなるレジストパターン5の形成を完了する。具体的には、フォトマスク6を介して下部および上部レジスト層2,3を選択的に露光して潜像を形成する。そののち、アルカリ現像液等により下部および上部レジスト層2,3の被露光部分を現像し、さらに水洗および乾燥をおこなう。こうすることにより、図14(A),(B)に示したように、下層部分2Aおよび上層部分3Aよりなり、輪郭7で画定された島状の孤立型レジストパターン5が形成される。この段階では、レジストパターン5にアンダーカットを形成しない。なお、図14(B)は平面構成を示し、図14(A)はXIV A−XIV A切断線に沿った断面図である。
【0044】
続いて、レジストパターン5に加熱処理を施す。この場合、特に上層部分3Aを、薄膜形成工程で達する温度よりも高い温度となるように加熱する。こうすることにより、上層部分3Aが硬化し、耐熱性が向上する。この操作が、本実施の形態の特徴部分である。なお、上層部分3Aは収縮するので、図15に示したように、丸みを帯びた断面形状となる。
【0045】
レジストパターン5に加熱処理を施したのち、図16に示したように、下層部分2Aの端部を除去することにより、レジストパターン5にアンダーカットを形成する。この場合、アルカリ水溶液を用いて、下層部分2Aの一部を溶解除去することが可能である。
【0046】
レジストパターン5にアンダーカットを形成したのち、図17に示したように、薄膜4を、レジストパターン5と基板1とを覆うように全面に亘って形成する。この際、上層部分3A上に形成された薄膜4と、基板1上に形成された薄膜4とは接触しない。上層部分3Aが、すでに薄膜4を形成する際に達する温度よりも高い温度において加熱処理を施されており、変形しないからである。最後に、薄膜4に覆われたレジストパターン5をその上の薄膜4と共に除去するリフトオフ操作を行うことにより、図18に示したように、基板1上に輪郭7で規定される開口を有する開口型薄膜パターン4Cが形成され、全ての操作が完了する。
【0047】
以上のように、本実施の形態によれば、レジストパターン5を、薄膜形成工程で達する温度よりも高い温度となるように加熱するようにしたので、耐熱性が向上する。したがって、上層部分3Aが、薄膜4を形成する際に熱を加えられても変形しない。このため、輪郭7が正確に維持されるのでより正確なパターニングが可能となる。さらに、レジストパターン5を覆った薄膜4と最終的に必要とされる基板1を覆った薄膜4との接触が発生しないので、良好なリフトオフ操作が可能となる。この結果、開口周縁にバリ等が発生することがなくなり、開口型薄膜パターン4Cを高精度に形成することができる。
【0048】
[第4の実施の形態]
次に、図19ないし図24を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法について以下に説明する。上述した第3の実施の形態では、島状の孤立型レジストパターンを用いて、この孤立型レジストパターンと同形の開口を有する開口型薄膜パターンを形成する場合について説明した。これに対し、本実施の形態では、開口を有する開口型レジストパターンを用いて、この開口と同形の孤立型薄膜パターンを形成する場合について説明する。
【0049】
まず、図19に示したように、基板1の全面を覆うように、例えば、スピンコート法を用いて下部レジスト層2と上部レジスト層3とを順に形成する。ここでは、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)を用いて下部レジスト層2を形成したのち、これを加熱し、下部レジスト層2とは異なるアルカリ可溶性のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成したのち、これを加熱する。この場合、より良好な解像度を得るために、できるだけ低分子量のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成することが望ましい。
【0050】
次いで、下部レジスト層2および上部レジスト層3に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、下部レジスト層2の一部からなる下層部分2Aと上部レジスト層3の一部からなる上層部分3Aとを積層してなるレジストパターン5の形成を完了する。具体的には、フォトマスク6を介して下部および上部レジスト層2,3を選択的に露光して潜像を形成する。そののち、アルカリ現像液等で下部および上部レジスト層2,3の被露光部分を現像し、水洗および乾燥をおこなう。こうすることにより、図20(A),(B)に示したように、下層部分2Aおよび上層部分3Aよりなり、輪郭7で画定された開口を有する開口型レジストパターン5が形成される。この段階では、レジストパターン5にアンダーカットを形成しない。なお、図20(B)は平面構成を示し、図20(A)はXXA−XXA切断線に沿った断面図である。
【0051】
続いて、レジストパターン5に加熱処理を施す。この場合、特に上層部分3Aを、薄膜形成工程で達する温度よりも高い温度となるように加熱する。こうすることにより、上層部分3Aが硬化し、耐熱性が向上する。この操作が、本実施の形態の特徴部分である。なお、上層部分3Aは収縮するので、図21に示したように、丸みを帯びた断面形状となる。
【0052】
レジストパターン5に加熱処理を施したのち、図22に示したように、下層部分2Aの端部を一部除去することにより、レジストパターン5にアンダーカットを形成する。この場合、アルカリ水溶液を用いて、下層部分2Aの一部を溶解除去することが可能である。
【0053】
レジストパターン5にアンダーカットを形成したのち、図23に示したように、薄膜4を、レジストパターン5と基板1とを覆うように全面に亘って形成する。この際、上層部分3A上に形成された薄膜4と、基板1上に形成された薄膜4とは接触しない。上層部分3Aが、すでに、薄膜4を形成する際に達する温度よりも高い温度において加熱処理を施されており、変形しないからである。最後に、レジストパターン5をその上の薄膜4と共に除去するリフトオフ操作を行うことにより、図18に示したように、基板1上に輪郭7を有する島状の孤立型薄膜パターン4Dが形成され、全ての操作が完了する。
【0054】
以上のように、本実施の形態によれば、レジストパターン5を、薄膜形成工程で達する温度よりも高い温度となるように加熱するようにしたので、耐熱性が向上する。したがって、上層部分3Aが、薄膜4を形成する際に熱を加えられても変形しない。このため、輪郭7が正確に維持されるのでより正確なパターニングが可能となる。さらに、レジストパターン5を覆った薄膜4と最終的に必要とされる基板1を覆った薄膜4との接触が発生しないので、良好なリフトオフ操作が可能となる。この結果、開口周縁にバリ等が発生することがなくなり、孤立型薄膜パターン4Dを高精度に形成することができる。
【0055】
[第5の実施の形態]
続いて、図25ないし図34を参照して、本発明における第5の実施の形態に係る薄膜パターンを含む磁気抵抗効果素子を形成するための方法について以下に説明する。
【0056】
まず、図25および図26を参照して、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magnetoresistive)素子という。)が適用される薄膜磁気ヘッドについて説明する。
【0057】
図25は、磁気ヘッド装置におけるスライダの一側面に形成された薄膜磁気ヘッド10の構造を表す分解斜視図である。図26は、図25に示した矢印XXVI方向から見た断面図を表し、図27は、図26に示したXXVII −XXVII 線に沿った矢視方向断面図である。図25および図26に示したように、薄膜磁気ヘッド10は、スライダの基体100に近い側から順に、再生ヘッド部10Aと記録ヘッド部10Bとが積層されて一体に構成されたものである。再生ヘッド部10Aは、磁気記録媒体に記録された磁気情報を再生するためのものであり、一方の記録ヘッド部10Bは、磁気記録媒体のトラックに磁気情報を記録するためのものである。
【0058】
再生ヘッド部10Aは、図25および図26に示したように、エアベアリング面(ABS;Air Bearing Surface )9に露出する側において、例えば、基体100の上に、下部シールド層11、下部ギャップ層12、MR素子10C、第2リード層17A,17B、上部ギャップ層20および上部シールド層21が順に積層された構造を有している。
【0059】
MR素子10Cは、MR膜14と、その両隣に延在する一対の磁区制御層15A,15Bと、その磁区制御層15A,15Bの上に形成される一対の第1リード層16A,16Bとを含んでいる。第1リード層16Aは第2リード層17Aと接続されており、第1リード層16Bは第2リード層17Bと接続されている。
【0060】
MR膜14は、図27に示したように、例えば下部ギャップ層12の上に、下地層31、固定作用層32、被固定層33、非磁性層34、フリー層とも呼ばれる磁気感受層35および保護層36とが順に積層されたスピンバルブ構造を有している。MR膜14は、磁気記録媒体(図示せず)に記録された情報を読み出すセンサ部分として機能する。
【0061】
一対の磁区制御層15および一対の第1リード層16は、MR膜14の両側の下部ギャップ層12上に順に積層されている。磁区制御層15は、コバルト白金合金(CoPt)等を含む硬磁性材料により構成され、MR膜14の記録トラック幅方向に対応する方向に沿った両隣に延在している。この磁区制御層15は、MR膜14に含まれる磁気感受層(図示せず)の磁区の向きを揃えて単磁区化することでバルクハウゼンノイズの発生を抑制するように機能する。第1リード層16は、磁区制御層15を介してMR膜14にセンス電流を流すための電流経路として機能するものであり、図25に示したように第2リード層17を介し、電極EA,EBにそれぞれ接続されている。
【0062】
このような構成を有する再生ヘッド部10Aでは、MR膜14の磁気感受層の磁化方向が、磁気記録媒体からの信号磁界に応じて変化する。このため、MR膜14に含まれる磁化固定層(図示せず)の磁化方向との相対的変化を生じる。この際、MR膜14内にセンス電流を流すと、磁化方向の変化が磁気抵抗の変化として現れる。これを利用することにより信号磁界を検出し、磁気情報を再生するようになっている。
【0063】
記録ヘッド部10Bは、下部磁極としても機能する上部シールド層21、記録ギャップ層41、フォトレジスト層42、コイル43、フォトレジスト層44、コイル45、フォトレジスト層46および上部磁極47を有している。このような構成を有する記録ヘッド部10Bは、コイル43,45に流れる電流によって上部シールド層21と上部磁極47とを含んで構成される磁路内部に磁束を生じ、これにより記録ギャップ層41の近傍に生ずる信号磁界によって磁気記録媒体を磁化し、情報を記録するようになっている。
【0064】
次に、図27ないし図34を参照して、本実施の形態に係るMR素子の形成方法について説明する。
【0065】
本実施の形態のMR素子の形成方法は、基板上に、第1の薄膜パターンとしてのMR膜14を形成する第1の工程と、このMR膜14の両端縁部に隣接するように一対の第2の薄膜パターンである磁区制御層15A,15Bおよび第1リード層16A,16Bからなる積層膜を形成する第2の工程とを含むMR素子10Cの形成方法である。第1の工程は、基板としての下部ギャップ層12上に第1の薄膜としての多層膜14Aを形成する第1薄膜形成工程と、多層膜14Aの上に、レジストパターン5を形成する工程と、レジストパターン5に加熱処理を施す加熱工程と、加熱処理後のレジストパターン5にアンダーカットを形成する工程と、アンダーカット形成後のレジストパターン5をマスクとして利用し、多層膜14を選択的にドライエッチングすることによりMR膜14の形成を完了するエッチング工程とを含む。第2の工程は、第1の工程におけるドライエッチング後の下部ギャップ層12とレジストパターン5とを覆うように第2の薄膜としての磁区制御層15および第1リード層16を形成する第2薄膜形成工程と、磁区制御層15Cおよび第1リード層16Cに覆われたレジストパターン5をリフトオフすることにより、磁区制御層15A,15Bおよび第1リード層16A,16Bの形成を完了するリフトオフ工程とを含む。さらに、加熱工程において、エッチング工程でレジストパターン5に加わる温度よりも高く、かつ、第2薄膜形成工程でレジストパターン5に加わる温度よりも高い温度で加熱処理を施すようにする。
【0066】
このように、本実施の形態のMR素子の形成方法では、レジストパターン5を、エッチング工程で達する温度よりも高く、かつ、第2薄膜形成工程で達する温度よりも高い温度となるように加熱するようにし、耐熱性を向上させると共に、第1の工程で使用するレジストパターン5と、第2の工程で使用するレジストパターン5とを共有化することにより、MR膜14の両端縁部に隣接するように磁区制御層15A,15Bおよび第1リード層16A,16Bを高精度に形成する。以下、各工程について、より詳細に説明する。
【0067】
まず、図27および図28に示したように、基体100となる基板上に、スパッタリング等によりニッケル鉄(NiFe)合金等の導電性磁性材料よりなる下部シールド層11を形成したのち、この下部シールド層11上に酸化アルミニウム等よりなる下部ギャップ層12を、例えば、スパッタリング等により形成する。次に、この下部ギャップ層12上に全面に亘って多層膜14Aを形成する。具体的には、スパッタリング等を用いて、下地層31、固定作用層32、被固定層33、非磁性層34、磁気感受層35および保護層36とを順に積層する。なお、多層膜14Aは、本発明における「第1の薄膜」に対応する一具体例である。
【0068】
続いて、多層膜14Aを覆うように、例えば、スピンコート法を用いて下部レジスト層2と上部レジスト層3とを順に形成する。ここでは、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)を用いて下部レジスト層2を形成したのち、これを加熱し、下部レジスト層2とは異なるアルカリ可溶性のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成したのち、これを加熱する。この場合、より良好な解像度を得るために、できるだけ低分子量のフォトレジストを用いて上部レジスト層3を形成することが望ましい。次いで、下部レジスト層2および上部レジスト層3に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、下部レジスト層2の一部からなる下層部分2Aと上部レジスト層3の一部からなる上層部分3Aとを積層してなるレジストパターン5の形成を完了する。具体的には、図29に示したように、フォトマスク6を介して下部および上部レジスト層2,3を選択的に露光して潜像を形成する。そののち、アルカリ水溶液を用いて非露光部分を溶解除去することにより現像し、さらに水洗および乾燥をおこなう。こうすることにより、図30に示したように、下層部分2Aおよび上層部分3Aよりなる孤立型レジストパターン5が形成される。この段階では、レジストパターン5にアンダーカットを形成しない。
【0069】
続いて、レジストパターン5に加熱処理を施す。この場合、特に上層部分3Aを、後述するドライエッチングを行う工程において印加される温度および磁区制御層15と第1リード層16とを形成する工程において印加される温度よりも高い温度となるように加熱する。こうすることにより、上層部分3Aが硬化し、耐熱性が向上する。この操作が、本実施の形態の特徴部分である。なお、上層部分3Aは収縮するので、図31に示したように、丸みを帯びた断面形状となる。レジストパターン5に加熱処理を施したのち、下層部分2Aの端部を一部除去することにより、レジストパターン5にアンダーカットを形成する。この場合、アルカリ現像液等を用いて、下層部分2Aの一部を溶解除去することが可能である。
【0070】
レジストパターン5にアンダーカットを形成したのち、図32に示したように多層膜14Aを、例えば、イオンミリングやRIE等のドライエッチングによりレジストパターン5をマスクとして利用して選択的に除去する。ドライエッチングをおこなう際には、多層膜14Aの種類とドライエッチング方法に応じた温度で下部ギャップ層12、多層膜14Aおよびレジストパターン5を含む全体を加熱する。こうすることにより、RIEを行う際に形成される反応生成物の蒸気圧を高めることができ、最終的に形成されるMR膜14およびレジストパターン5の側壁部分への再付着を防止することができる。
【0071】
以上により、MR膜14が形成され、第1の薄膜パターンの形成工程の全ての操作が完了する。ここで、MR膜14は、本発明における「第1の薄膜パターン」に対応する一具体例である。
【0072】
次に、第1の薄膜パターンの形成工程に続く、第2の薄膜パターンの形成工程について説明する。図32に引き続き、まず、図33に示したように、全体を覆うように、例えば、スパッタリング等により磁区制御層15と第1リード層16とを順に形成する。続いて、磁区制御層15Cと第1リード層16Cとに覆われたレジストパターン5をリフトオフする。こうすることにより、MR膜14と、このMR膜14の両端縁部に隣接するように配置された磁区制御層15A,15Bおよび第1リード層16A,16BとからなるMR素子10Cが完成する。なお、磁区制御層15A,15Bと第1リード層16A,16Bとが、本発明における「第2の薄膜」に対応する一具体例である。
【0073】
以上のように、本実施の形態によれば、レジストパターン5を、エッチング工程で達する温度よりも高く、かつ、第2薄膜形成工程で達する温度よりも高い温度となるように加熱するようにしたので、耐熱性が向上する。これにより、レジストパターン5がエッチング工程で変形することなく正確な輪郭を維持でき、より正確なパターニングが可能となる。よって、MR膜14を高精度に形成することができる。また、第2薄膜形成工程において、レジストパターン5を覆った磁区制御層15Cおよび第1リード層16Cと最終的に必要とされる下部ギャップ層12を覆った磁区制御層15A,15Bおよび第1リード層16A,16Bとの接触が発生しないので、良好なリフトオフ操作が可能となる。よって、バリ等が発生することがなくなり、MR膜14の両端縁部に隣接するように磁区制御層15A,15Bおよび第1リード層16A,16Bを高精度に形成することができる。これらの結果、MR膜14と、その両端縁部に隣接する磁区制御層15A,15Bおよび第1リード層16A,16BとからなるMR素子10Cを高精度に形成することができる。
【0074】
また、本実施の形態では、第1の工程でエッチングマスクとして用いるレジストパターン5と、第2の工程でリフトオフマスクとして用いるレジストパターン5とを共用するようにしたので、製造工程を簡略化できる。さらに、この場合、位置ずれを生じることがないので、それぞれの工程で個別にレジストパターンを形成する場合よりも高精度にMR素子10Cを形成することができる。
【0075】
【実施例】
次に、上記した第1ないし第5の実施の形態のうち、第3の実施の形態における具体的な実施例について説明する。
【0076】
本実施例では、上記した形成方法に基づき、以下の要領で開口型薄膜パターン4Cを形成した。図13ないし図17を参照して詳細に説明する。
【0077】
まず、図13に示したように、基板1として、0.4mm厚であり直径約76mmの円板状のシリコン(Si)からなる基板を用意し、この上に、例えばスピンコート法により液体フォトレジストを塗布することによって5μm厚の下部レジスト層2を形成した。液体フォトレジストとしては、マイクロケミカル社製の「PMGI SF」を用いた。こののち、ホットプレートにより、130℃の温度で300秒間に亘って加熱処理をおこなった。
【0078】
さらに、下部レジスト層2を覆うように、やはり、スピンコート法により液体フォトレジストを塗布することによって10μm厚の上部レジスト層3を形成した。液体フォトレジストとしては、信越化学工業社製の「SIPR−9740」を用いた。こののち、ホットプレートにより、110℃の温度で300秒間に亘って加熱処理をおこなった。
【0079】
次に、一辺が50μmのほぼ正方形の開口を有するフォトマスク6を介して下部および上部レジスト層2,3を選択的に露光して潜像を形成した。露光条件については、開口数NAを0.4とし、絞りσを0.4とし、さらに、露光量設定を1000mJ/cm2 とした。露光したのち、濃度2.38%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)溶液を用いて、パドル法(60秒間の攪拌を3回繰り返し)により被露光部分を現像処理し、さらに、水洗および乾燥をおこなった。こうすることにより、図14(A),(B)に示したように、下層部分2Aおよび上層部分3Aよりなり、輪郭7で画定された孤立型レジストパターン5を得た。
【0080】
続いて、オーブンにより、レジストパターン5に以下の条件で加熱処理を施した。まず、130℃の温度で1時間に亘って加熱し、そののち180℃でもう1時間、加熱した。雰囲気は、窒素(N2 )とした。
【0081】
レジストパターン5に加熱処理を施したのち、図16に示したように、下層部分2Aの端部を現像処理により溶解除去し、レジストパターン5に幅5μmのアンダーカットを形成した。現像処理は、濃度2.38%のTMAH溶液を用いて、パドル法(60秒間の攪拌を2回繰り返し)によりおこない、そののち、水洗および乾燥をおこなった。
【0082】
レジストパターン5にアンダーカットを形成したのち、図17に示したように、薄膜4として酸化アルミニウム(Al2 3 )を、レジストパターン5と基板1とを覆うように全面に亘って形成した。ここでは、3μmの厚みとなるようにスパッタリング法により形成した。スパッタ膜およびターゲットには酸化アルミニウムを用い、電力を15kW、バイアス電圧を−150V、アルゴン(Ar)ガス流量を0.1L/min.、ガス圧力を1.33×10-1Paとした。スパッタリングの際に、基板1表面の温度は130℃に達した。
【0083】
最後に、全体をアセトンに浸漬し、1時間ほど揺動させることによりレジストパターン5を溶解、剥離した。こうすることにより、図18に示したように、基板1上に形成され一辺が50μmのほぼ正方形の輪郭7を有し、バリのない端縁を有する開口型薄膜パターン4Cを得ることができた。
【0084】
以上の結果から、本実施例によれば、バリ等が発生することがなくなり、開口型薄膜パターン4Cを高精度に形成可能であることがわかった。
【0085】
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明は、これらの実施の形態および変形例に限定されず、種々変形可能である。例えば、本実施の形態および実施例では、ネガ型のフォトレジスト材料を用いるようにしたが、ポジ型のフォトレジスト材料を用いるようにしてもよい。また、本実施の形態では、磁気抵抗効果素子として、ボトムスピンバルブ型のMR素子を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。トップスピンバルブ型MR素子でもよいし、あるいは、トンネル接合型MR(TMR;Tunneling Magnetoresistive)素子であってもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1ないし請求項3のいずれか1項、請求項7または請求項8に記載の薄膜パターンの形成方法によれば、加熱工程において、レジストパターンを、後工程のエッチング工程で加わる温度よりも高い温度で加熱処理するようにしたので、エッチング工程において、レジストパターンが変形することなく、その輪郭が正確に維持される。この結果、微小なサイズの薄膜パターンを高精度かつ容易に形成することができる。
【0087】
また、請求項4ないし請求項8のいずれか1項に記載の薄膜パターンの形成方法によれば、加熱工程において、レジストパターンを、後工程となる薄膜形成工程で加わる温度よりも高い温度で加熱処理するようにしたので、薄膜形成工程においてレジストパターンが変形しない。このため、その輪郭が正確に維持されると共に、レジストパターンを覆った薄膜と基板を覆った薄膜との接触が発生せずに良好なリフトオフ操作が可能となる。この結果、バリ等が発生することなく、薄膜パターンを高精度かつ容易に形成することができる。
【0088】
また、請求項9および請求項10に記載の磁気抵抗効果素子の形成方法によれば、加熱工程において、レジストパターンを、後工程のエッチング工程で加わる温度よりも高く、かつ第2薄膜形成工程で加わる温度よりも高い温度で加熱処理するようにしたので、エッチング工程においてレジストパターンが変形することなく、その輪郭が正確に維持される。さらに、第2薄膜形成工程においてもレジストパターンが変形しないので、その輪郭が正確に維持されると共に、レジストパターンを覆った第2の薄膜と基板を覆った第2の薄膜との接触が発生せず、良好なリフトオフが可能となる。この結果、基板の上に、高精度に配置された第1の薄膜と第2の薄膜とからなるMR素子を得ることができる。さらに、第1の工程でエッチングマスクとして用いるレジストパターンと、第2の工程でリフトオフマスクとして用いるレジストパターンとを共用するようにしたので、製造工程を簡略化できる。さらに、この場合、位置ずれを生じることがないので、それぞれの工程で個別にレジストパターンを形成する場合よりも高精度かつ容易にMR素子を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法によって形成される薄膜パターンを表す断面図および平面図である。
【図2】 図1に示した薄膜パターンを形成する方法における一工程を表す断面図である。
【図3】図2に続く一工程を表す断面図および平面図である。
【図4】図3に続く一工程を表す断面図である。
【図5】図4に続く一工程を表す断面図である。
【図6】図5に続く一工程を表す断面図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法によって形成される薄膜パターンを表す断面図および平面図である。
【図8】図7に示した薄膜パターンを形成する方法における一工程を表す断面図である。
【図9】図8に続く一工程を表す断面図および平面図である。
【図10】図9に続く一工程を表す断面図である。
【図11】図10に続く一工程を表す断面図である。
【図12】図11に続く一工程を表す断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法における一工程を表す断面図である。
【図14】図13に続く一工程を表す断面図および平面図である。
【図15】図14に続く一工程を表す断面図である。
【図16】図15に続く一工程を表す断面図および平面図である。
【図17】図16に続く一工程を表す断面図である。
【図18】図17に続く一工程を表す断面図および平面図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法における一工程を表す断面図である。
【図20】図19に続く一工程を表す断面図および平面図である。
【図21】図20に続く一工程を表す断面図である。
【図22】図21に続く一工程を表す断面図である。
【図23】図22に続く一工程を表す断面図である。
【図24】図23に続く一工程を表す断面図および平面図である。
【図25】本発明の第5の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子を含む薄膜磁気ヘッドの構成を示す分解斜視図である。
【図26】図25に示した薄膜磁気ヘッドのXXVI矢視方向から見た構造を示す断面図である。
【図27】図25に示した薄膜磁気ヘッドの図26におけるXXVII 矢視方向から見た構造を示す断面図である。
【図28】図25に示した磁気抵抗効果素子を形成する方法における一工程を表す断面図である。
【図29】図28に続く一工程を表す断面図および平面図である。
【図30】図29に続く一工程を表す断面図である。
【図31】図30に続く一工程を表す断面図である。
【図32】図31に続く一工程を表す断面図である。
【図33】図32に続く一工程を表す断面図である。
【図34】図33に続く一工程を表す断面図である。
【図35】従来の薄膜パターンの形成方法における一工程を表す断面図である。
【図36】図35に続く一工程を表す断面図である。
【図37】図36に続く一工程を表す断面図である。
【図38】図37に続く一工程を表す断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…下部レジスト層、3…上部レジスト層、4…薄膜、4A…薄膜パターン、5…レジストパターン、6…フォトマスク、7…輪郭、10C…磁気抵抗効果(MR)素子。

Claims (10)

  1. 基板上に薄膜パターンを形成する方法であって、
    前記基板上に薄膜を形成する薄膜形成工程と、
    前記薄膜の上に、レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
    前記レジストパターンに加熱処理を施す加熱工程と、
    加熱処理後の前記レジストパターンにアンダーカットを形成するアンダーカット形成工程と、
    アンダーカット形成後の前記レジストパターンをマスクとして利用し、前記薄膜を選択的にドライエッチングすることにより薄膜パターンの形成を完了するエッチング工程と
    を含み、
    前記加熱工程において、前記エッチング工程で前記レジストパターンに加わる温度よりも高い温度で加熱処理を施す
    ことを特徴とする薄膜パターンの形成方法。
  2. 前記レジストパターン形成工程において、島状または帯状の孤立型レジストパターンを形成し、
    前記エッチング工程において、前記孤立型レジストパターンと同形の孤立型薄膜パターンを形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜パターンの形成方法。
  3. 前記レジストパターン形成工程において、開口を有する開口型レジストパターンを形成し、
    前記エッチング工程において、前記開口と同形の開口を有する開口型薄膜パターンを形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜パターンの形成方法。
  4. 基板上に薄膜パターンを形成する方法であって、
    前記基板上に、レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
    前記レジストパターンに加熱処理を施す加熱工程と、
    加熱処理後の前記レジストパターンにアンダーカットを形成するアンダーカット形成工程と、
    前記基板とアンダーカット形成後の前記レジストパターンとを覆うように薄膜を形成する薄膜形成工程と、
    前記薄膜に覆われた前記レジストパターンを、前記基板上からリフトオフすることにより、薄膜パターンの形成を完了するリフトオフ工程と
    を含み、
    前記加熱工程において、前記薄膜形成工程で前記レジストパターンに加わる温度よりも高い温度において加熱処理を施す
    ことを特徴とする薄膜パターンの形成方法。
  5. 前記レジストパターン形成工程において、島状または帯状の孤立型レジストパターンを形成し、
    前記リフトオフ工程において、前記孤立型レジストパターンと同形の開口を有する開口型薄膜パターンを形成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の薄膜パターンの形成方法。
  6. 前記レジストパターン形成工程において、開口を有する開口型レジストパターンを形成し、
    前記リフトオフ工程において、前記開口と同形の孤立型薄膜パターンを形成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の薄膜パターンの形成方法。
  7. 前記レジストパターン形成工程は、
    下部レジスト層を形成する工程と、
    この下部レジスト層の上に、前記下部レジスト層とは異なる材料を用いて上部レジスト層を形成する工程と、
    前記下部レジスト層および上部レジスト層に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、前記下部レジスト層の一部からなる下層部分と前記上部レジスト層の一部からなる上層部分とを積層してなる前記レジストパターンの形成を完了する工程と
    を含み、
    前記アンダーカット形成工程において、前記上部レジスト層に対する溶解速度よりも前記下部レジスト層に対する溶解速度が速い現像液を用いて前記下層部分の一部を溶解除去してアンダーカットを形成する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の薄膜パターン形成方法。
  8. 前記レジストパターン形成工程において、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)を用いて下部レジスト層を形成し、
    前記アンダーカット形成工程において、アルカリ水溶液を用いてアンダーカットを形成する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の薄膜パターン形成方法。
  9. 基板上に、第1の薄膜パターンを形成する第1の工程と、前記第1の薄膜パターンの両端縁部に隣接するように一対の第2の薄膜パターンを形成する第2の工程とを含む磁気抵抗効果素子の形成方法であって、
    前記第1の工程は、
    基板上に第1の薄膜を形成する第1薄膜形成工程と、
    前記第1の薄膜の上に、レジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンに加熱処理を施す加熱工程と、
    加熱処理後の前記レジストパターンにアンダーカットを形成する工程と、
    アンダーカット形成後の前記レジストパターンをマスクとして利用し、前記第1の薄膜を選択的にドライエッチングすることにより第1の薄膜パターンの形成を完了するエッチング工程と
    を含み、
    前記第2の工程は、
    ドライエッチング後の前記基板と前記レジストパターンとを覆うように第2の薄膜を選択的に形成する第2薄膜形成工程と、
    前記第2の薄膜に覆われた前記レジストパターンをリフトオフすることにより、第2の薄膜パターンの形成を完了するリフトオフ工程と
    を含み、
    前記加熱工程において、前記エッチング工程で前記レジストパターンに加わる温度よりも高く、かつ、前記第2薄膜形成工程で前記レジストパターンに加わる温度よりも高い温度で加熱処理を施す
    ことを特徴とする磁気抵抗効果素子の形成方法。
  10. 前記第1の工程において、磁気抵抗効果膜からなる第1の薄膜パターンを形成することを特徴とする請求項9に記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
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