JP4061287B2 - 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法 - Google Patents

薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4061287B2
JP4061287B2 JP2004114592A JP2004114592A JP4061287B2 JP 4061287 B2 JP4061287 B2 JP 4061287B2 JP 2004114592 A JP2004114592 A JP 2004114592A JP 2004114592 A JP2004114592 A JP 2004114592A JP 4061287 B2 JP4061287 B2 JP 4061287B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forming
resist pattern
thin film
pattern
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004114592A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005302899A (ja
Inventor
聡史 上島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2004114592A priority Critical patent/JP4061287B2/ja
Priority to US11/083,028 priority patent/US7575853B2/en
Publication of JP2005302899A publication Critical patent/JP2005302899A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4061287B2 publication Critical patent/JP4061287B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Description

本発明は、基体上への薄膜パターンの形成方法、およびこの薄膜パターンを含む磁気抵抗効果素子の形成方法に関する。
従来より、薄膜形成プロセスを利用して形成される薄膜磁気ヘッドや半導体デバイス等の電子・磁気デバイスにおいては、各種の薄膜パターンが多用されている。例えば、薄膜磁気ヘッドでは磁性薄膜等を積層した磁気抵抗効果(MR;Magnetoresistive)素子が用いられ、半導体デバイスにおいては、導電性薄膜からなる配線パターンが用いられる。このような薄膜パターンとしては、島状あるいは帯状の薄膜パターンのほか、スルーホール(開口)を有する薄膜パターンが用いられる場合もある。
これらの薄膜パターンを形成する方法としては、レジストパターンをマスクとして利用したドライエッチング法がある。この方法は、まず、基板上に全面に亘って薄膜を形成したのち、この薄膜の上にフォトリソグラフィ等により所望のパターン形状を有するレジストパターンを形成する。次いで、このレジストパターンにアンダーカット部分を形成する。さらに、アンダーカット部分を形成したレジストパターンをマスクとしてイオンミリング等のドライエッチングを施すことにより、所望の形状を有する薄膜パターンを形成するというものである。このドライエッチング法については、例えば、特許文献1に開示されている。
特表2003−517693号公報
ところで、最近では、電子・磁気デバイスの小型化が著しく進んでおり、これに伴って薄膜パターンの微小化に対する要求も高まっている。しかしながら、上記のようなドライエッチング法を用いて微小な薄膜パターンを形成しようとした場合には、高精度な薄膜パターンを得ることが困難となっていた。すなわち、微小な薄膜パターンを形成するにはレジストパターンの寸法をも微小化する必要がある。ところが、レジストパターンの寸法が極端に小さくなると、ドライエッチング時に加わる熱などによりレジストパターンが型くずれを生じてしまい、形成した当初のレジストパターンの寸法からの変位により、形成対象である薄膜パターンの寸法に誤差が生じ易くなる。さらに、図25に示したように、加熱されたレジストパターン105は、全体的に丸みを帯びてしまうことが多い。このため、ドライエッチング時に、多量の再付着物109がレジストパターン105の周囲に付着することにより端面117Sの傾斜が緩やかになり、薄膜パターン117の輪郭が不明瞭となってしまう。したがって、微小な寸法のレジストパターンを利用した場合であっても、リフトオフ操作に支障を来すことなく高精度な寸法を実現可能な薄膜パターンの形成方法が望まれている。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、微小な寸法を有する薄膜パターンを、より高精度に形成することのできる薄膜パターンの形成方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、上記のような薄膜パターンの形成方法を利用した磁気抵抗効果素子の形成方法を提供することにある。
本発明に係る第1の観点の薄膜パターンの形成方法は、基体上に第1の薄膜を形成する工程と、この第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように銅を少なくとも含む金属を用いて可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程とを含むようにしたものである。ここで、「可溶層」とは、所定の溶剤によって溶解することのできる無機材料または有機材料からなる層である。また、「連続的に覆う」とは、レジストパターンの周囲を、途中で途切れることなく密に覆うという意味である。
本発明に係る第2の観点の薄膜パターンの形成方法は、基体上に第1の薄膜を形成する工程と、この第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように、ニッケルおよび鉄を少なくとも含む金属を用いて可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な芳香族炭化水素とフェノールとオクチルベンゼンスルホン酸とを少なくとも含む有機溶剤を用い、可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程とを含むようにしたものである。
本発明に係る第3の観点の薄膜パターンの形成方法は、基体上に第1の薄膜を形成する工程と、この第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように、水溶性樹脂を用いて可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程とを含むようにしたものである。
本発明に係る第4の観点の薄膜パターンの形成方法は、基体上に第1の薄膜を形成する工程と、この第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように、ダイヤモンドライクカーボンを用いて可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程とを含むようにしたものである。
本発明に係る第1から第4の観点の薄膜パターンの形成方法では、レジストパターンの周囲と、このレジストパターンによって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜との全体を連続的に覆う可溶層を形成するので、この可溶層が保護膜として機能し、このレジストパターンをマスクとしたドライエッチングの際、熱などによるレジストパターンの型くずれの発生が抑制される。レジストパターンの型くずれが抑制されることにより、再付着物の付着が低減される。また、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な溶剤を用いるので、可溶層によって覆われたレジストパターンの除去操作に対して支障を与えることがない。
また、本発明に係る第1から第4の観点の薄膜パターンの形成方法では、さらに、レジストパターンにアンダーカット部分を形成する工程を含むことが望ましい。さらに、可溶層によって覆われたレジストパターンと第1の薄膜が除去された領域とを覆うように第2の薄膜を形成する工程を含み、溶剤を用い、第2の薄膜によって覆われたレジストパターンを除去することにより第2の薄膜パターンを形成するようにしてもよい。
本発明に係る第1から第4の観点の薄膜パターンの形成方法では、島状または帯状をなす孤立型のレジストパターンを形成し、この孤立型のレジストパターンと同形をなす孤立型の第1の薄膜パターンおよび可溶層パターンを形成するようにしてもよい。あるいは、開口を有する開口型のレジストパターンを形成し、この開口型のレジストパターンと同形の開口を有する開口型の第1の薄膜パターンおよび可溶層パターンを形成するようにしてもよい。
本発明に係る第1の観点の磁気抵抗効果素子の形成方法は、基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、この磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、 レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように、銅を少なくとも含む金属を用いて可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンと磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用いて可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、磁気抵抗効果膜パターンの両側に磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程とを含むようにしたものである。
本発明に係る第2の観点の磁気抵抗効果素子の形成方法は、基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、この磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように、ニッケルおよび鉄を少なくとも含む金属を用いて可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンと磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な芳香族炭化水素とフェノールとオクチルベンゼンスルホン酸とを少なくとも含む有機溶剤を用いて可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、磁気抵抗効果膜パターンの両側に磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程とを含むようにしたものである。
本発明に係る第3の観点の磁気抵抗効果素子の形成方法は、基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、この磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように、水溶性樹脂を用いて可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンと磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用いて可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、磁気抵抗効果膜パターンの両側に磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程とを含むようにしたものである。
本発明に係る第4の観点の磁気抵抗効果素子の形成方法は、基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、この磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、 レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように、ダイヤモンドライクカーボンを用いて可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンと磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用いて可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、磁気抵抗効果膜パターンの両側に磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程と を含むようにしたものである。
本発明に係る第1から第4の観点の磁気抵抗効果素子の形成方法では、レジストパターンの周囲と、このレジストパターンによって覆われた領域以外の領域における磁気抵抗効果膜との全体を連続的に覆う可溶層を形成するので、この可溶層が保護膜として機能し、このレジストパターンをマスクとしたドライエッチングの際、熱などによるレジストパターンの型くずれの発生が抑制される。さらに、レジストパターンの型くずれが抑制されることにより、再付着物の付着が低減される。また、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な溶剤を用いるので、可溶層によって覆われたレジストパターンの除去操作に対して支障を与えることがない。
本発明に係る第1から第4の観点の磁気抵抗効果素子の形成方法では、さらに、レジストパターンにアンダーカット部分を形成する工程を含むことが望ましい。
本発明に係る第1から第4の観点の薄膜パターンの形成方法によれば、基体上に第1の薄膜を形成する工程と、この第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な溶剤を用い、可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程とを含むようにしたので、保護層として機能する可溶層によって、エッチング時の熱などに起因するレジストパターンの型くずれの発生を抑制し、より正確なパターニングを実現することができる。したがって、微小な寸法を有する第1の薄膜パターンを含む薄膜パターンを、より高精度に形成することができる。
本発明に係る第1から第4の観点の磁気抵抗効果素子の形成方法によれば、基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、この磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンと磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な溶剤を用いて可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、磁気抵抗効果膜パターンの両側に磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程とを含むようにしたので、保護層として機能する可溶層によって、エッチング時の熱などに起因するレジストパターンの型くずれの発生を抑制し、より正確なパターニングを実現することができる。したがって、微小な寸法を有する第1の磁気抵抗効果膜パターンを含む磁気抵抗効果素子を、より高精度に形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
最初に、図1〜図7を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法について、以下に説明する。
図1は、アルティック(Al23・TiC)等の基体上に必要に応じて所定の機能膜が形成された基板1の上に形成され、輪郭7で画定された島状のパターン形状を有する第1の薄膜パターン17と、この第1の薄膜パターン17の周囲を覆う第2の薄膜パターン18とを示すものである。図1(A)は平面構成を示し、図1(B)は、図1(A)におけるIA−IA切断線に沿った矢視方向の断面構成を示す。
第1の薄膜パターン17は、図1(A)に示したように、例えば、微小な幅W(例えば0.18μm)および長さL(例えば3μm)を有する第1領域17Aと、この第1領域17Aの両端にそれぞれ隣接するほぼ正方形をなす一対の第2領域17Bとによって構成された平面形状をなしている。第1および第2の薄膜パターン17,18の構成材料は、例えば導電性材料であってもよいし絶縁性材料であってもよい。または磁性材料であってもよいし非磁性材料であってもよい。また、第1および第2の薄膜パターン17,18の構造は、単層構造であってもよいし、複数の層が積層された積層構造であってもよい。
これら第1および第2の薄膜パターン17,18の形成方法は、基板1上に、のちに第1の薄膜パターン17となる第1の薄膜を形成する工程と、この第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、このレジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように可溶層を形成する工程と、可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な溶剤を用い、可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程とを含むものである。以下、各工程について詳細に説明する。
まず、図2に示したように、基板1上に、最終的に得られる第1の薄膜パターン17となる第1の薄膜17Zを、例えばタンタル(Ta)を構成材料として用いてスパッタリング法により全面に亘って形成する。
次に、第1の薄膜17Zを全面に亘って覆うように、例えばスピンコート法を用いて、下部レジスト層3と上部レジスト層4とを順次積層する。ここでは、例えば、アルカリ可溶性樹脂であるポリメチルグルタルイミド(PMGI)を主成分とするレジスト材料を塗布し、必要に応じて加熱処理をおこなって50nm程度の厚みをなすように下部レジスト層3を形成する。こののち、例えばポリヒドロキシスチレンを主成分とするポジレジスト材料を塗布し、必要に応じて加熱処理をおこなって0.5μm程度の厚みをなすように上部レジスト層4を形成する。
次いで、下部レジスト層3および上部レジスト層4に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、2層レジストパターン5を形成する。具体的には、まず、図3に示したように、所定形状の開口部6Eを有するフォトマスク6を介して下部および上部レジスト層3,4を選択的に露光して潜像部分4Eを形成する。そののち、例えば120℃の雰囲気で60秒間の加熱処理を行い、さらに、所定の現像液(例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)を用いて潜像部分4Eと下部レジスト層3の一部を溶解除去することにより現像し、水洗および乾燥をおこなう。こうすることにより、図4(A),(B)に示したように、下層部分3Aおよび上層部分4Aからなり、輪郭7Aで画定された島状をなす孤立型の2層レジストパターン5が形成される。この2層レジストパターン5は、図4(A)に示したように、例えば、形成対象とする第1の薄膜パターン17の幅Wおよび長さLに対応する寸法(幅W1および長さL1)を有する第1領域5Aと、この第1領域5Aの両端にそれぞれ隣接し、ほぼ正方形をなす一対の第2領域5Bとを含んでいる。なお、図4(A)は、図3に続く工程における平面構成を表し、図4(B)は、図4(A)におけるIVB−IVB切断線に沿った矢視方向の断面構成を表す。
この場合、下部レジスト層3にアルカリ可溶性樹脂を用いているので、アルカリ現像液を用いることにより、図4(B)に示したようなアンダーカット部分8を形成することができる。アンダーカット部分8の幅W2の大きさは、例えば、現像液の濃度や現像時間により制御することができる。なお、幅W2の最適値は、第1の薄膜17Zの材質や厚み、2層レジストパターンの大きさ、下層部分3Aおよび上層部分4Aの厚み、あるいはドライエッチングの方法などの様々な条件を考慮して決定されるべきものである。
次に、図5に示したように、2層レジストパターン5と、この2層レジストパターン5によって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜17Zとの全体を連続的に覆うように、例えばスパッタリング法を用いて可溶層2を形成する。ここでは、例えば銅(Cu)を構成材料として用いて、例えば0.5nmの厚みをなすように可溶層2を形成する。
可溶層2を形成したのち、図6に示したように、この可溶層2によって覆われた2層レジストパターン5をマスクとして利用し、例えばイオンミリングや反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)等のドライエッチング法を用いて第1の薄膜17Zを選択的にエッチングし、2層レジストパターン5と同形の島状をなす孤立型の第1の薄膜パターン17を形成する。このエッチング操作の際には、基板1上から一旦除去されて飛散した第1の薄膜17Zの一部が、再付着物9として可溶層2を介して2層レジストパターン5の端面に再付着することとなる。2層レジストパターン5の上面に形成された可溶層2は、このエッチング操作により、一部または全部が除去される。ここでは、可溶層2が保護膜として機能するので、図25に示したようなドライエッチングの熱などに起因する2層レジストパターン5の型くずれが発生するのを抑制することができる。2層レジストパターン5の型くずれが抑制されることにより、再付着物9の付着を低減することができる。また、可溶層2が第1の薄膜17Zを覆った状態でドライエッチングをおこなうので、パターニングされる第1の薄膜パターン17の端部17Tが型くずれを起こしにくいという利点もある。図25に示した従来の薄膜パターン117のように、可溶層2を形成しない場合には端部117Tが型くずれを起こして丸みを帯びた状態となってしまう。これに対し本実施の形態では、上記したように端部17Tが型くずれを起こしにくいので、第1の薄膜パターン17は2層レジストパターン5の輪郭7Aに対応し、より正確に画定される。
こののち、図7に示したように、エッチングにより露出した基板1と2層レジストパターン5とを覆うように、例えば金(Au)を構成材料として第2の薄膜18Zをスパッタリング等により形成する。最後に、第2の薄膜18Zに覆われた2層レジストパターン5をリフトオフ操作により除去する。ここでは、2層レジストパターン5および可溶層2を共に溶解可能な所定の溶剤、例えば50℃に保持されたN−メチルピロリドンなどの有機溶剤を用いるので、リフトオフ操作に支障はなく、2層レジストパターン5および可溶層2を1回の操作で溶解除去することができる。以上の操作により、図8に示したように、輪郭7で画定された島状をなす孤立型の第1の薄膜パターン17と、この第1の薄膜パターン17を取り囲み、その周縁部に隣接するように配置された第2の薄膜パターン18とを有する薄膜パターンが完成する。
以上のように、本実施の形態によれば、2層レジストパターン5の周囲と、この2層レジストパターン5によって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜17Zとの全体を連続的に覆う可溶層2を形成するので、ドライエッチングの際、2層レジストパターン5の型くずれを抑制でき、再付着物9の付着量も低減できる。このため、微小な寸法を有し、輪郭7で画定された孤立型の第1の薄膜パターン17をより高精度に形成することができる。さらに、ドライエッチングにより第1の薄膜パターン17を形成したののち、2層レジストパターン5および可溶層2を共に溶解可能な溶剤を用い、可溶層2によって覆われた2層レジストパターン5を除去するようにしたので、第1の薄膜パターン17と2層レジストパターン5との分離を支障なく行うことができる。しかも、1回の操作で2層レジストパターン5および可溶層2の双方を溶解除去するので、これらを個別の溶剤を用い、個別の操作で除去操作を行う場合と比べて工程を簡略化できる。なお、第1の薄膜パターン17の形状は、図1に示した輪郭7で画定された形状に限らず、単なる矩形や円形、または細長い帯状であってもよく、その場合にも上記の効果が得られる。
<変形例>
次に、図9〜図14を参照して、本実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法における変形例について、以下に説明する。
上記第1の実施の形態では、島状をなす孤立型の2層レジストパターンを用いて、この孤立型の2層レジストパターンと同形の孤立型の薄膜パターンを形成する場合について説明した。これに対し、本変形例では、開口を有する開口型レジストパターンを用いて、この開口と同形の開口を有する開口型の薄膜パターンを形成する場合について説明する。
図9は、基板1の上に形成され、輪郭7で画定された開口を有する第1の薄膜パターン27と、この第1の薄膜パターン27の開口を埋めるように形成された第2の薄膜パターン28とを示すものである。図9(A)は平面構成を示し、図9(B)は、図9(A)におけるIXA−IXA切断線に沿った矢視方向の断面構成を示す。
第1の薄膜パターン27の開口は、図9(A)に示したように、例えば、幅W(例えば0.18μm)および長さL(例えば3μm)を有する第1領域27Aと、この第1領域27Aの両端にそれぞれ隣接するほぼ正方形をなす一対の第2領域27Bとによって構成された平面形状をなしている。以下、図9に示した第1および第2の薄膜パターン27,28の形成方法について詳細に説明する。
まず、第1の実施の形態と同様にして、基板1上に、最終的に得られる第1の薄膜パターン27(後出)となる第1の薄膜27Zを、例えばタンタルを構成材料として用いてスパッタリング法により全面に亘って形成する。次に、第1の薄膜27Zを全面に亘って覆うように、例えばスピンコート法を用いて、第1の実施の形態と同様にして下部レジスト層3と上部レジスト層4とを順次積層する。
次いで、下部レジスト層3および上部レジスト層4に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、図10(A),(B)に示したように、下層部分3Aおよび上層部分4Aからなり、輪郭7Aで画定された開口を有する開口型の2層レジストパターン25を形成する。この2層レジストパターン25の開口は、図10(A)に示したように、例えば、形成対象とする第1の薄膜パターン27の幅Wおよび長さLに対応する寸法(幅W1および長さL1)を有する第1領域25Aと、この第1領域25Aの両端にそれぞれ隣接するほぼ正方形をなす一対の第2領域25Bとを含んでいる。なお、図10(A)は、本変形例の薄膜パターンの形成方法の一工程における平面構成を表し、図10(B)は、図10(A)におけるXB−XB切断線に沿った矢視方向の断面構成を表す。
2層レジストパターン25を形成したのち、図11(A),(B)に示したように、全面に亘って覆うように、例えばスパッタリング法を用いて可溶層2を形成する。ここでは、例えばニッケル鉄合金(NiFe)を構成材料として用いて、例えば0.5nmの厚みをなすように可溶層2を形成する。
可溶層2を形成したのち、図12に示したように、この2層レジストパターン25をマスクとして利用し、ドライエッチング法を用いて第1の薄膜27Zおよび可溶層2を選択的にエッチングし、2層レジストパターン25と同形の開口を有する開口型の第1の薄膜パターン27および可溶層2を形成する。このエッチング操作の際には、基板1上から一旦除去されて飛散した第1の薄膜27Zの一部が、再付着物9として2層レジストパターン25の端面や可溶層2の端面に再付着することとなる。
さらに、図13に示したように、エッチングにより露出した基板1と可溶層2によって覆われた2層レジストパターン25とを覆うように、第2の薄膜28Zをスパッタリング等により形成する。最後に、第2の薄膜28Zに覆われた2層レジストパターン25をリフトオフ操作により除去する。ここでは、2層レジストパターン25および可溶層2を共に溶解可能な所定の溶剤、例えば90℃に保持された芳香族炭化水素(60wt%)とフェノール(20wt%)とオクチルベンゼンスルホン酸(20wt%)との混合有機溶剤を用い、2層レジストパターン25および可溶層2を1回の操作で溶解除去する。以上の操作により、図14に示したように、輪郭7で画定された開口を有する開口型の第1の薄膜パターン27と、この第1の薄膜パターン27の開口を埋めるように形成された第2の薄膜パターン28とを有する薄膜パターンが完成する。
以上のように、本変形例によれば、2層レジストパターン25の周囲と、この2層レジストパターン25によって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜27Zとの全体を連続的に覆う可溶層2を形成するので、ドライエッチングの際、2層レジストパターン25の型くずれを抑制でき、再付着物9の付着量も低減できる。このため、微小な寸法を有し、輪郭7で画定された開口型の第1の薄膜パターン27をより高精度に形成することができる。さらに、ドライエッチングにより第1の薄膜パターン27を形成したののち、2層レジストパターン25および可溶層2を共に溶解可能な溶剤を用い、可溶層2によって覆われた2層レジストパターン25を除去するようにしたので、第1の薄膜パターン27と2層レジストパターン25との分離を支障なく行うことができる。しかも、1回の操作で2層レジストパターン25および可溶層2の双方を溶解除去するので、これらを個別の溶剤を用い、個別の操作で除去操作を行う場合と比べて工程を簡略化できる。なお、第1の薄膜パターン27における開口の形状は、図9に示した輪郭7で画定された形状に限らず、単なる矩形や円形、または細長い帯状であってもよく、その場合にも上記の効果が得られる。
[第2の実施の形態]
次に、図15〜図18を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法について、以下に説明する。
上記第1の実施の形態では、図5に示したように、2層レジストパターン5と、この2層レジストパターン5によって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜17Zとの全体を連続的に覆うように保護層としての可溶層2を形成する。これに対し、本実施の形態では、2層レジストパターン5におけるアンダーカット部分8を除いた部分を少なくとも覆うように保護層を形成する。
具体的には、本実施の形態の第1および第2の薄膜パターンの形成方法は、基体上に第1の薄膜17Zを形成する工程と、この第1の薄膜17Zを選択的に覆う2層レジストパターン5を形成する工程と、この2層レジストパターン5にアンダーカット部分8を形成したのち、このアンダーカット部分8以外の部分を少なくとも覆うように保護層22を形成する工程と、この保護層22によって覆われた2層レジストパターン5をマスクとしたドライエッチングにより第1の薄膜17Zを選択的に除去し、第1の薄膜パターン17を形成する工程と、2層レジストパターン5を溶解可能な溶剤を用い、これを除去する工程とを含むものである。以下、各工程について詳細に説明する。但し、第1の実施の形態において説明した図2から図4に対応する工程については、本実施の形態と実質的に同一であるので説明を省略する。また実質的に同一の構成要素については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
アンダーカット部分8を有する2層レジストパターン5を形成したのち、図15に示したように、2層レジストパターン5におけるアンダーカット部分8を除いた部分と、この2層レジストパターン5によって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜17Zとを覆うように保護層22を形成する。ここでは、例えばタンタル(Ta)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)またはタングステン(W)などの金属や、二酸化ケイ素(SiO2)または酸化アルミニウム(Al23)などの酸化物、あるいはDLCなどの有機材料を構成材料として保護層22を形成することができる。
保護層22を形成したのち、図16に示したように、この保護層22によって覆われた2層レジストパターン5をマスクとして利用し、例えばイオンミリングや反応性イオンエッチング等のドライエッチング法を用いて第1の薄膜17Zを選択的にエッチングし、2層レジストパターン5と同形の島状をなす孤立型の第1の薄膜パターン17を形成する。このエッチング操作の際には、基板1上から一旦除去されて飛散した第1の薄膜17Zの一部が、再付着物9として保護層22を介して2層レジストパターン5の端面に再付着することとなる。さらに、2層レジストパターン5の上面に形成された可溶層2は、このエッチング操作により、一部または全部が除去される。ここでは、保護層22により、第1の実施の形態と同様に、ドライエッチングの熱などに起因する2層レジストパターン5の型くずれを抑制することができ、再付着物9の付着を低減することができる。
こののち、図17に示したように、エッチングにより露出した基板1と2層レジストパターン5とを覆うように、例えば金(Au)を構成材料として第2の薄膜18Zをスパッタリング等により形成する。最後に、第2の薄膜18Zに覆われた2層レジストパターン5をリフトオフ操作により除去する。ここでは、2層レジストパターン5を溶解可能な所定の溶剤、例えば50℃に保持されたN−メチルピロリドンなどの有機溶剤を用いる。なお、この有機溶剤や、他の溶剤によって溶解除去することが困難な保護層22を用いた場合であっても、アンダーカット部分には保護層22を形成しないようにしているので、リフトオフ操作に支障はない。以上の操作により、図18に示したように、輪郭7で画定された島状をなす孤立型の第1の薄膜パターン17と、この第1の薄膜パターン17を取り囲み、その周縁部に隣接するように配置された第2の薄膜パターン18とを有する薄膜パターンが完成する。
以上のように、本実施の形態によれば、2層レジストパターン5における、アンダーカット部分8を除いた部分の周囲と、この2層レジストパターン5によって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜17Zとを覆うように保護層22を形成するので、ドライエッチングの際、2層レジストパターン5の型くずれを抑制でき、再付着物9の付着量も低減できる。このため、上記第1の実施の形態と同様に、微小な寸法を有し、輪郭7で画定された孤立型の第1の薄膜パターン17をより高精度に形成することができる。さらに、2層レジストパターン5のうち、アンダーカット部分8には保護層22を形成しないようにしたので、2層レジストパターン5を溶解可能な溶剤に不溶な構成材料によって保護層22を形成した場合であっても、第1の薄膜パターン17と2層レジストパターン5との分離を支障なく行うことができる。また、本実施の形態の薄膜パターンの形成方法においても、上記第1の実施の形態の変形例と同様に、開口を有する開口型レジストパターンを用いて、この開口と同形の開口を有する開口型の薄膜パターンを形成することができる。
[第3の実施の形態]
続いて、主に図19〜図24を参照して、本発明の第3の実施の形態としての磁気抵抗効果素子(以下、MR素子という。)の形成方法について以下に説明する。
まず、図19〜図21を参照して、本実施の形態に係るMR素子の形成方法により形成されるMR素子を備えた薄膜磁気ヘッドの構成について説明する。
図19は、磁気ヘッド装置におけるスライダの一側面に形成された薄膜磁気ヘッド10の構造を表す分解斜視図である。図20は、図19に示したXX−XX線に沿った矢視方向の構造を表す断面図を表し、図21は、図20に示したXXI矢視方向から眺めた断面図である。
図19および図20に示したように、薄膜磁気ヘッド10は、スライダの基体100に近い側から順に、再生ヘッド部10Aと記録ヘッド部10Bとが積層されて一体に構成されたものである。再生ヘッド部10Aは、磁気記録媒体(図示せず)に記録された磁気情報を再生するためのものであり、一方の記録ヘッド部10Bは、磁気記録媒体の記録トラックに磁気情報を記録するためのものである。
再生ヘッド部10Aは、図19および図21に示したように、磁気記録媒体の記録面と対向するエアベアリング面(ABS;Air Bearing Surface)100Fに露出する側において、例えば、基体100の上に、下部シールド層11、下部ギャップ層12、MR素子10C、上部ギャップ層20および上部シールド層21が順に積層された構造を有している。
MR素子10Cは、磁気抵抗効果膜パターン(以下、MR膜パターンという。)14と、その両隣に延在する一対の磁区制御層15L,15Rと、その一対の磁区制御層15L,15Rの上に形成された一対の導電リード層16L,16Rとを含んでいる。MR膜パターン14は、図21に示したように、例えば下部ギャップ層12の上に、下地層31、固定作用層(ピンニング層)32、被固定層(ピンド層)33、非磁性層34、磁気感受層(磁気フリー層)35および保護層36とが順に積層されたスピンバルブ構造を有している。MR膜パターン14は、磁気記録媒体に記録された情報を読み出すセンサ部分として機能する。一対の磁区制御層15L,15Rおよび一対の導電リード層16L,16Rは、磁気記録媒体の記録トラック幅方向に対応する方向(X方向)に沿ってMR膜パターン14を挟んで対向するように配置されている。磁区制御層15L,15Rは、例えばコバルト白金合金(CoPt)等を含む硬磁性材料により構成され、MR膜パターン14に含まれる磁気感受層35の磁区の向きを揃えて単磁区化することでバルクハウゼンノイズの発生を抑制するように機能する。導電リード層16L,16Rは、例えば、銅(Cu)などからなり、MR膜パターン14に対し、積層方向と直交する方向(X方向)にセンシング電流を流すための電流経路として機能するものであり、図19に示したように電極16LP,16RPにそれぞれ接続されている。
このような構成を有する再生ヘッド部10Aでは、MR膜パターン14の磁気感受層35の磁化方向が、磁気記録媒体からの信号磁界に応じて変化する。このため、MR膜パターン14に含まれる被固定層33の磁化方向との相対的変化を生じる。この際、一対の導電リード層16L,16Rを介して、MR膜パターン14内にセンシング電流を流すと、磁化方向の変化が電気抵抗の変化として現れる。これを利用することにより信号磁界を検出し、磁気情報を再生するようになっている。
記録ヘッド部10Bは、図19および図20に示したように、下部磁極としても機能する上部シールド層21、記録ギャップ層41、ポールチップ42、コイル43、絶縁層44、連結部45および上部磁極46を有している。このような構成を有する記録ヘッド部10Bは、コイル43に流れる電流により上部シールド層21と上部磁極46とを含んで構成される磁路内部に磁束を生じ、これにより記録ギャップ層41の近傍に生ずる信号磁界によって磁気記録媒体を磁化し、情報を記録するようになっている。
続いて、図2〜図5および図22〜図24を参照して、本実施の形態に係るMR素子10Cの形成方法について説明する。
本実施の形態のMR素子10Cの形成方法は、基板上に、MR膜パターン14を形成する前段工程と、このMR膜パターン14の両端縁部と隣接接合するように一対の磁区制御層15L,15Rと一対の導電リード層16L,16Rとからなる一対の薄膜パターンを形成する後段工程とを含むものである。前段工程は、基板上に、のちにMR膜パターン14となるMR膜を形成する工程と、このMR膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、このレジストパターンおよびMR膜の全体を連続的に覆うように可溶層を形成する工程と、この可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングによりMR膜を選択的に除去し、MR膜パターン14を形成する工程とを含んでいる。一方、後段工程は、レジストパターンと、MR膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な溶剤を用い、レジストパターンおよび可溶層を1回の操作で溶解除去することにより、MR膜パターン14の両側に、一対の磁区制御層15L,15Rを含む一対の薄膜パターンを形成する工程とを含んでいる。上記の薄膜を形成する工程は、強磁性膜上に導電膜を形成する工程を含んでおり、一対の薄膜パターンがそれぞれ導電リード層を含むようにするものである。以下、詳細を説明する。
まず、図2に示したように、アルティック(Al23・TiC)等の基体100上に下部シールド層11と下部ギャップ層12とが順に形成された基板1の上に、MR膜14Zを全面に亘って形成する。具体的には、スパッタリング等を用いて、下地層31、固定作用層32、被固定層33、非磁性層34、磁気感受層35および保護層36とを順に積層することによって、例えば50nmの厚みのMR膜14Zを形成する。
次に、MR膜14Zを全面に亘って覆うように、例えばスピンコート法を用いて、下部レジスト層3と上部レジスト層4とを順次積層する。さらに、下部レジスト層3および上部レジスト層4に対するフォトリソグラフィ処理を施すことにより、2層レジストパターン5を形成する。具体的には、まず、図3に示したように、フォトマスク6を介して下部および上部レジスト層3,4を選択的に露光して潜像部分4Eを形成する。フォトマスク6には、所定形状の開口部6Eが設けられている。そののち、例えば120℃の雰囲気で60秒間の加熱処理を行い、さらに、所定の現像液を用いて潜像部分4Eを溶解除去することにより現像し、水洗および乾燥をおこなう。こうすることにより、図4(A),(B)に示したように、下層部分3Aおよび上層部分4Aからなり、輪郭7Aで画定された島状をなす孤立型の2層レジストパターン5が形成される。この2層レジストパターン5は、図4(A)に示したように、例えば、形成対象とするMR膜パターン14に対応する寸法(幅W1および長さL1)を有する第1領域5Aと、この第1領域5Aの両端にそれぞれ隣接し、ほぼ正方形をなす一対の第2領域5Bとを含んでいる。
続いて、2層レジストパターン5およびMR膜14Zの全体を連続的に覆うように、例えばスピンコート法を用いて可溶層2を形成する。ここでは、例えばポリビニルアルコールなどの水溶性樹脂を構成材料として用いて、例えば2nmの厚みをなすように可溶層2を形成する。ポリビニルアルコールの替わりにダイヤモンドライクカーボン(DLC)を構成材料として用いるようにしてもよい。
2層レジストパターン5を形成したのち、図22に示したように、この2層レジストパターン5をマスクとして利用し、ドライエッチング法を用いてMR膜14Zを選択的にエッチングし、MR膜パターン14を形成する。ここでは、可溶層2がMR膜14Zを覆った状態でドライエッチングを行うので、パターニングされるMR膜パターン14の端部14Tは型くずれを起こしにくい。このため、MR膜パターン14は2層レジストパターン5の輪郭に対応し、より正確に画定される。また、このエッチング操作の際には、基板1上から一旦除去されて飛散したMR膜14Zの一部が、再付着物9として2層レジストパターン5の端面や可溶層2の端面に再付着することとなる。以上により、前段工程の操作が終了する。
こののち、図23に示したように、エッチングにより露出した基板1と2層レジストパターン5とを覆うように、強磁性膜15Zと導電膜16Zとを順に積層する。ここで、強磁性膜15Zおよび導電膜16Zが、本発明における「金属膜」に対応する一具体例である。最後に、強磁性膜15Zと導電膜16Zとに覆われた2層レジストパターン5をリフトオフ操作により除去する。ここでは、2層レジストパターン5および可溶層2を共に溶解可能な所定の溶剤、例えば50℃に保持されたN−メチルピロリドンなどの有機溶剤を用い、2層レジストパターン5および可溶層2を1回の操作で溶解除去する。以上により、後段工程の操作が終了し、図24に示したように、MR膜パターン14と、このMR膜パターン14の両端縁部に隣接するように対向配置された一対の磁区制御層15L,15Rおよび一対の導電リード層16L,16Rとを有するMR素子10Cが完成する。
このように、本実施の形態によれば、MR膜14Zおよび2層レジストパターン5の全体を連続的に覆うように可溶層2を形成するので、2層レジストパターン5をマスクとしたドライエッチングによりMR膜14Zおよび可溶層2を選択的に除去した際、2層レジストパターン5の型くずれの発生を抑制し、より正確にエッチングすることができる。また、2層レジストパターン5および可溶層2を共に溶解可能な溶剤を用いて2層レジストパターン5および可溶層2を1回の操作で溶解除去するようにしたので、MR膜パターン14と2層レジストパターン5との分離を支障なくおこなうことができる。したがって、微小な寸法を有するMR膜パターン14を含むMR素子10Cを、より高精度に形成することができる。
続いて、上記した第1から第3の実施の形態のうち、第1および第2の実施の形態における具体的な実施例について説明する。
<実施例1>
まず、本発明の第1の実施例(実施例1)を説明する。本実施例では、上記第1の実施の形態における薄膜パターンの形成方法に基づき、以下の要領で孤立型の第1の薄膜パターン17と、この第1の薄膜パターン17を取り囲み、その周縁部に隣接するように配置された第2の薄膜パターン18とを有する薄膜パターンを形成した。以下、図2〜図8を参照して詳細に説明する。
まず、図2に示したように、厚みが2mmであり直径が76.2mm(3インチ)である円板状のアルティック(Al23・TiC)からなる基板1を用意した。次に、この基板1の表面を覆うように、スパッタリング法によりタンタルからなる第1の薄膜17Zを全面に亘って30nmの厚みをなすように形成した。この際、スパッタリング装置としてアネルバ社製「SPF−740H」を用い、設定電力を1500W(直流)とした。また、直径203.2mm(8インチ)のタンタルのターゲットを用いた。成膜室内のアルゴン流量は15sccm(圧力を1気圧(=1.01325×105Pa)に変換したときの1分間当たりの1立方センチメートル単位の流量)とし、成膜室の圧力は0.25Paとした。さらに第1の薄膜17Zの析出速度は、1秒あたり15nm厚とした。
次に、第1の薄膜17Zを全面に亘って覆うように、スピンコート法を用いて、シプレイファーイースト社製の「LOL−500」を塗布し、これを180℃で300秒間保持する加熱処理を行い、54nm程度の厚みをなす下部レジスト層3を形成した。こののち、下部レジスト層3を覆うように、スピンコート法によりクラリアントジャパン社製の「AZ5105P」を塗布し、これを120℃で60秒間保持する加熱処理を行い、0.5μmの厚みをなすように上部レジスト層4を形成した。
次に、図3に示したように、フォトマスク6を介して下部および上部レジスト層2,3を選択的に露光して潜像部分4Eを形成した。ここでは、ニコン社製の露光装置「NSR−TFHEX14C」を用いて露光を行った。露光条件は、開口数NAを0.6、絞り(照明系の開口数NAとレンズのNAとの比)σを0.75、露光量(ドーズ量)設定を20mJ/cm2とし、ベストフォーカスとなるようにした。露光したのち、120℃の雰囲気で60秒間の加熱処理を行い、さらに、濃度2.38%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)溶液を用いて、パドル法(20秒間を1回)により潜像部分4Eを現像処理したのち、水洗および乾燥をおこなった。こうすることにより、図4(A),(B)に示したように、輪郭7Aで画定された島状をなす孤立型の2層レジストパターン5を形成した。詳細には、第1領域5Aにおいて幅W1が0.18μm、長さが3μmとなり、第2領域5Bにおいて3μm角となった。また、アンダーカット部分8の幅W2の大きさは、0.052μmとなった。
孤立型の2層レジストパターン5を形成したのち、図5に示したように、2層レジストパターン5と、この2層レジストパターン5によって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜17Zとの全体を連続的に覆うように、例えばスパッタリング法を用いて可溶層2を形成した。ここでは、ポリビニールアルコール0.1%水溶液を用いて、2nmの厚みをなすように可溶層2を形成した。
可溶層2を形成したのち、図6に示したように、この可溶層2によって覆われた2層レジストパターン5をマスクとして利用し、ミリング法を用いて第1の薄膜17Zを選択的にエッチングし、2層レジストパターン5と同形の島状をなす孤立型の第1の薄膜パターン17を形成した。具体的なミリング条件は、表1に示すとおりである。ここでは、可溶層2が保護膜として機能し、2層レジストパターン5の型くずれを防止することができた。また、これによって、再付着物9の付着が低減された。さらに、第1の薄膜17Zを覆った部分の可溶層2が保護膜として機能し、パターニングされた第1の薄膜パターン17の端部17Tは型くずれを起こさなかった。
Figure 0004061287
こののち、図7に示したように、エッチングにより露出した基板1と2層レジストパターン5とを覆うように第2の薄膜18Zを形成した。ここでは、金(Au)を構成材料として50nmの厚みをなすように、スパッタリング法により形成した。具体的なスパッタリング条件は、表2に示すとおりである。
Figure 0004061287
最後に、第2の薄膜18Zに覆われた2層レジストパターン5をリフトオフ操作により除去した。ここでは、2層レジストパターン5および可溶層パターン2Aを共に溶解可能な溶剤、すなわち、50℃に保持されたN−メチルピロリドンに1時間に亘って浸漬しつつ、揺動することにより2層レジストパターン5および可溶層パターン2Aを1回の操作で溶解除去した。以上の操作により、図8に示したように、高精度に輪郭7(図1(A)参照)で画定された島状をなす孤立型の第1の薄膜パターン17と、この第1の薄膜パターン17を取り囲み、その周縁部に隣接するように配置された第2の薄膜パターン18とを有する薄膜パターンが完成した。
なお、以上のように作製した実施例1の第1および第2の薄膜パターン17,18について、走査型電子顕微鏡(日立製作所製「CD−SEM S7800」)により目視観察した結果、第1および第2の薄膜パターン17,18の境界部分およびその近傍にバリの発生がないことが確認できた。これに対し、可溶層2を全く形成しない比較例としての薄膜パターンにおいては、約50%の確率でバリの発生が確認された。
このように、本実施例によれば、レジストパターンの型くずれを抑制し、十分な精度を有する薄膜パターンを形成可能であることがわかった。
<実施例2>
まず、本発明の第2の実施例(実施例2)を説明する。本実施例では、上記第2の実施の形態における薄膜パターンの形成方法に基づき、以下の要領で孤立型の第1の薄膜パターン17と、この第1の薄膜パターン17を取り囲み、その周縁部に隣接するように配置された第2の薄膜パターン18とを有する薄膜パターンを形成した。以下、図15〜図18を参照して詳細に説明する。なお、本実施例は、アンダーカット部分8を有する2層レジストパターン5の形成までは、上記実施例1と同様に実施したので、ここでは説明を省略する。
アンダーカット部分8を有する2層レジストパターン5を形成したのち、図15に示したように、2層レジストパターン5におけるアンダーカット部分8を除いた部分と、この2層レジストパターン5によって覆われた領域以外の領域における第1の薄膜17Zとを覆うように保護層22を形成した。具体的には、スパッタリングにより、ニッケル鉄合金(NiFe)を用いて、0.5nmの厚みをなすように保護層22を形成した。具体的なスパッタリング条件は、上記表2に示したとおりである。
保護層22を形成したのち、図16に示したように、この保護層22によって覆われた2層レジストパターン5をマスクとして利用し、イオンミリングにより、第1の薄膜17Zを選択的にエッチングし、2層レジストパターン5と同形の島状をなす孤立型の第1の薄膜パターン17を形成した。ミリング条件は、上記表1に示したとおりである。ここでは、保護層22により、実施例1と同様に、イオンミリングの熱などに起因する2層レジストパターン5の型くずれを抑制することができ、再付着物9の付着を低減することができた。
こののち、図17に示したように、エッチングにより露出した基板1と2層レジストパターン5とを覆うように、金(Au)を構成材料として第2の薄膜18Zをスパッタリングにより形成した。スパッタリング条件は、表2に示したとおりである。最後に、第2の薄膜18Zによって覆われた2層レジストパターン5をリフトオフ操作により除去する。ここでは、2層レジストパターン5を溶解可能な溶剤、すなわち、50℃に保持されたN−メチルピロリドンを用いた。以上の操作により、図18に示したように、輪郭7で画定された島状をなす孤立型の第1の薄膜パターン17と、この第1の薄膜パターン17を取り囲み、その周縁部に隣接するように配置された第2の薄膜パターン18とを有する薄膜パターンが完成した。
なお、以上のように作製した実施例2の第1および第2の薄膜パターン17,18について、走査型電子顕微鏡(日立製作所製「CD−SEM S7800」)により目視観察した結果、第1および第2の薄膜パターン17,18の境界部分およびその近傍にバリの発生がないことが確認できた。
このように、本実施例においても、レジストパターンの型くずれを抑制し、十分な精度を有する薄膜パターンを形成可能であることがわかった。
以上、いくつかの実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、上部レジスト層の形成にポジ型のフォトレジスト材料を用いるようにしたが、ネガ型のフォトレジスト材料を用いるようにしてもよい。また、上記実施の形態および実施例では、2層構造のレジストパターンを作製するようにしたが、単層のレジストパターンとしてもよい。その場合には、フォトリソグラフィ処理によりアンダーカット部分の形成を同時におこなうことのできる樹脂を用いることが望ましい。
また、上記実施の形態では、磁気抵抗効果素子として、ボトムスピンバルブ型のMR素子を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。トップスピンバルブ型MR素子でもよいし、あるいは、トンネル接合型MR(TMR;Tunneling Magnetoresistive)素子であってもよい。
また、上記の第1および第2の実施の形態では、第1の薄膜パターンと併せて第2の薄膜パターンも形成する場合について説明するようにしたが、いずれの場合も、第1の薄膜パターンのみ形成するようにしてもよい。
また、上記第3の実施の形態では、上記第1の実施の形態における薄膜パターンの形成方法を応用して、磁気抵抗効果膜およびこの磁気抵抗効果膜を選択的に覆うように形成されたレジストパターンの全体を連続的に覆うように保護層としても機能する可溶層を形成する工程を含むようにしたが、これに限定されるものではない。すなわち、上記第2の実施の形態における薄膜パターンの形成方法を応用して、磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンにアンダーカット部分を形成したのち、このレジストパターンにおけるアンダーカット部分以外の部分を少なくとも覆うように保護層を形成する工程を含むようにすることもできる。
本発明の薄膜パターンの形成方法は、薄膜磁気ヘッドにおける磁気抵抗効果素子の形成に限らず、半導体デバイス等の他の電子・磁気デバイスに含まれる各種の薄膜パターンの形成にも好適に用いることができる。例えば、マイクロマシンにおける配線パターンの形成や不揮発性磁気抵抗メモリ(MRAM;Magnetoresistive Random Access Memory)における薄膜磁気メモリ素子などのパターン形成などに応用可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法によって形成される薄膜パターンを表す平面図および断面図である。 図1に示した薄膜パターンを形成する方法における一工程を表す断面図である。 図2に続く一工程を表す断面図である。 図3に続く一工程を表す平面図および断面である。 図4に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図5に続く一工程を表す断面図である。 図6に続く一工程を表す断面図である。 図7に続く一工程を表す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法における変形例によって形成される薄膜パターンを表す平面図および断面図である。 図9に示した薄膜パターンを形成する方法における一工程を表す平面図および断面図である。 図10に続く一工程を表す平面図および断面図である。 図11に続く一工程を表す断面図である。 図12に続く一工程を表す断面図である。 図13に続く一工程を表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法によって形成される薄膜パターンを表す平面図および断面図である。 図15に示した薄膜パターンを形成する方法における一工程を表す断面図である。 図16に続く一工程を表す断面図である。 図17に続く一工程を表す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の形成方法によって形成される磁気抵抗効果素子を含む薄膜磁気ヘッドの構成を示す分解斜視図である。 図19に示した薄膜磁気ヘッドのXX−XX線に沿った矢視方向の構造を示す断面図である。 図19に示した薄膜磁気ヘッドの図20におけるXXI矢視方向から眺めた構造を示す断面図である。 図19に示した磁気抵抗効果素子を形成する方法における一工程を表す断面図である。 図22に続く一工程を表す断面図である。 図23に続く一工程を表す断面図である。 従来の薄膜パターンの形成方法における一工程を表す断面図である。
符号の説明
1…基板、2…可溶層、2A…可溶層パターン、3…下部レジスト層、3A…下層部分、4…上部レジスト層、4A…上層部分、4E…潜像部分、5,25…2層レジストパターン、6…フォトマスク、6E…開口部、7,7A…輪郭、8…アンダーカット部分、9…再付着物、10…薄膜磁気ヘッド、10A…再生ヘッド部、10B…記録ヘッド部、10C…磁気抵抗効果(MR)素子、11…下部シールド層、12…下部ギャップ層、13…絶縁層、13Z…絶縁膜、14…MR膜パターン、14T…端部、14Z…MR膜、15L,15R…磁区制御層、15Z…強磁性膜、16L,16R…導電リード層、16Z…導電膜、17,27…第1の薄膜パターン、17T,27T…端部、17Z,27Z…第1の薄膜、18,28…第2の薄膜パターン、18Z,28Z…第2の薄膜、20…上部ギャップ層、21…上部シールド層、31…下地層、32…固定作用層、33…被固定層、34…非磁性層、35…磁気感受層、36…保護層、37…トンネルバリア層、41…記録ギャップ層、42…ポールチップ、43…コイル、44…絶縁層、45…連結部、46…上部磁極、47…下部磁極。

Claims (13)

  1. 基体上に第1の薄膜を形成する工程と、
    前記第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように、銅(Cu)を少なくとも含む金属を用いて可溶層を形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより前記第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、前記可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜パターンの形成方法。
  2. 基体上に第1の薄膜を形成する工程と、
    前記第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように、ニッケル(Ni)および鉄(Fe)を少なくとも含む金属を用いて可溶層を形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより前記第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な芳香族炭化水素とフェノールとオクチルベンゼンスルホン酸とを少なくとも含む有機溶剤を用い、前記可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜パターンの形成方法。
  3. 基体上に第1の薄膜を形成する工程と、
    前記第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように、水溶性樹脂を用いて可溶層を形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより前記第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、前記可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜パターンの形成方法。
  4. 基体上に第1の薄膜を形成する工程と、
    前記第1の薄膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび第1の薄膜の全体を連続的に覆うように、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)を用いて可溶層を形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより前記第1の薄膜を選択的に除去し、第1の薄膜パターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、前記可溶層によって覆われたレジストパターンを除去する工程と
    を含むことを特徴とする薄膜パターンの形成方法。
  5. さらに、前記レジストパターンにアンダーカット部分を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の薄膜パターンの形成方法。
  6. さらに、前記可溶層によって覆われたレジストパターンと、第1の薄膜が除去された領域とを覆うように、第2の薄膜を形成する工程を含み、
    前記有機溶剤を用い、前記第2の薄膜によって覆われたレジストパターンを除去することにより第2の薄膜パターンを形成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の薄膜パターンの形成方法。
  7. 島状または帯状をなす孤立型の前記レジストパターンを形成し、この孤立型の前記レジストパターンと同形をなす孤立型の前記第1の薄膜パターンを形成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の薄膜パターンの形成
    方法。
  8. 開口を有する開口型の前記レジストパターンを形成し、この開口型の前記レジストパターンと同形の開口を有する開口型の前記第1の薄膜パターンを形成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の薄膜パターンの形成
    方法。
  9. 基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、
    前記磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように、銅(Cu)を少なくとも含む金属を用いて可溶層を形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより前記磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンと、磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、前記可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、前記磁気抵抗効果膜パターンの両側に、磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程と
    を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の形成方法。
  10. 基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、
    前記磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように、ニッケル(Ni)および鉄(Fe)を少なくとも含む金属を用いて可溶層を形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより前記磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンと、磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能な芳香族炭化水素とフェノールとオクチルベンゼンスルホン酸とを少なくとも含む有機溶剤を用い、前記可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、前記磁気抵抗効果膜パターンの両側に、磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程と
    を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の形成方法。
  11. 基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、
    前記磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように、水溶性樹脂を用いて可溶層を形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより前記磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンと、磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、前記可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、前記磁気抵抗効果膜パターンの両側に、磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程と
    を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の形成方法。
  12. 基体上に磁気抵抗効果膜を形成する工程と、
    前記磁気抵抗効果膜を選択的に覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび磁気抵抗効果膜の全体を連続的に覆うように、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)を用いて可溶層を形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンをマスクとしたドライエッチングにより前記磁気抵抗効果膜を選択的に除去し、磁気抵抗効果膜パターンを形成する工程と、
    前記可溶層によって覆われたレジストパターンと、磁気抵抗効果膜が除去された領域とを覆うように、少なくとも強磁性膜を含む金属膜を形成する工程と、
    前記レジストパターンおよび可溶層を共に溶解可能なN−メチルピロリドンを少なくとも含む有機溶剤を用い、前記可溶層によって覆われたレジストパターンを除去することにより、前記磁気抵抗効果膜パターンの両側に、磁区制御層を含む一対の金属膜パターンを形成する工程と
    を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の形成方法。
  13. さらに、前記レジストパターンにアンダーカット部分を形成する工程を含むことを特徴
    とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子の形成方法。
JP2004114592A 2004-04-08 2004-04-08 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法 Expired - Fee Related JP4061287B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004114592A JP4061287B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法
US11/083,028 US7575853B2 (en) 2004-04-08 2005-03-18 Method of forming thin film pattern and method of forming magnetoresistive element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004114592A JP4061287B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005302899A JP2005302899A (ja) 2005-10-27
JP4061287B2 true JP4061287B2 (ja) 2008-03-12

Family

ID=35334057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004114592A Expired - Fee Related JP4061287B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4061287B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005302899A (ja) 2005-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6816345B1 (en) Magnetoresistive sensors having submicron track widths and method of making
JP2007087551A (ja) 垂直磁気記録ヘッドの製造方法
JP2001283412A (ja) 磁気抵抗効果素子及びその製造方法
US6771463B2 (en) Thin-film coil and thin-film magnetic head having two patterned conductor layers that are coil-shaped and stacked
JP3909630B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法
JP2003317210A (ja) パターン形成方法、マイクロデバイスの製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法、磁気ヘッドスライダの製造方法、磁気ヘッド装置の製造方法、磁気記録再生装置の製造方法
JP3857624B2 (ja) 導電薄膜パターンの形成方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法、薄膜インダクタの製造方法、およびマイクロデバイスの製造方法
JP3763505B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP4054320B2 (ja) 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法
JP4061287B2 (ja) 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法
JP2005122818A (ja) 薄膜磁気ヘッド、これを用いた磁気記録装置及びその製造方法
US7700482B2 (en) Patterned material layer, method of forming the same, microdevice, and method of manufacturing the same
US20050227185A1 (en) Method of forming thin film pattern and method of forming magnetoresistive element
JP2007294071A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
US8470189B2 (en) Method of forming mask pattern, method of forming thin film pattern and method of forming magnetoresistive element
US6345435B1 (en) Method to make laminated yoke for high data rate giant magneto-resistive head
JP2001155309A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP3883004B2 (ja) パターン化薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法
JP4041062B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP3867017B2 (ja) パターン形成方法、マイクロデバイスの製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法、磁気ヘッドスライダの製造方法、磁気ヘッド装置の製造方法、磁気記録再生装置の製造方法
JP2004103809A (ja) 磁気抵抗効果素子、薄膜磁気ヘッド、磁気ヘッド装置、磁気記録再生装置及び磁気抵抗効果素子もしくは薄膜磁気ヘッドの製造方法
JP2005346786A (ja) 薄膜磁気ヘッド、該薄膜磁気ヘッドを備えたヘッドジンバルアセンブリ、該ヘッドジンバルアセンブリを備えたヘッドアームアセンブリ、該ヘッドジンバルアセンブリを備えた磁気ディスク装置及び該薄膜磁気ヘッドの製造方法
US6666981B2 (en) Method of forming patterned thin film and method of forming magnetic pole of thin-film magnetic head
JP4001232B2 (ja) マスク形成方法、パターン化薄膜形成方法およびマイクロデバイスの製造方法
JP3979990B2 (ja) 薄膜パターンの形成方法および磁気抵抗効果素子の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070813

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071221

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111228

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111228

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131228

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees